JP6532073B1 - コンクリート用粗骨材 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートの必須の構成成分の一つである粗骨材として使用することができ、コンクリートの引張強度等の強度を向上させることができる新たな材料を提供する。【解決手段】コンクリート用粗骨材1Aが、金属製の粗骨材本体2と該粗骨材本体2から突出したワイヤー10から形成される。ワイヤー10は湾曲していることが好ましく、粗骨材本体2から突出しているワイヤー10の長さは、ワイヤー10の太さが16番手以上21番手以下の場合、粗骨材本体2の長径の1倍以上4倍以下とし、ワイヤー10の太さが8番手以上14番手以下の場合、コンクリート用粗骨材全体の長径を5cm以下とすることが好ましい。【選択図】図1A

Description

本発明は、コンクリート用粗骨材に関する。
コンクリートは、通常、セメントに、水と粗骨材(砕石や砂利)と細骨材(砂)とを混合して得る所謂生コンクリートを、水とセメントとの水和反応に基づいて固化させたものであり、建築資材として広く使用されている。
コンクリートは、圧縮強度に比して引張強度や曲げ強度が非常に低いという欠点を有している。この欠点を補うため、コンクリート中に縦横にマトリックス状に組んだ鉄筋を配設することが一般的であるが、生コンクリート中にプロピレン繊維(特許文献1)や、有機繊維や異形鋼繊維等の強化繊維を含有させること(特許文献2)も提案されている(特許文献2)。
特開2017−178755号公報 特開2001−220201号公報
しかしながら、生コンクリートに強化繊維を混入させた場合、強化繊維が全体に均一に分散されずに凝集することがあり、コンクリート構造物の各種強度が場所により相違するため、相対的に強度の弱い箇所に応力が集中し、コンクリートにクラックが発生しやすくなるという問題があった。また、強化繊維は従前より使用されているコンクリートの必須の構成成分ではないため、その使用により、所定のコンクリート特性を得るためのコンクリートの構成成分の配合調整が難しくなることが懸念された。
このような従来技術の問題点に対し、本発明は、コンクリートの必須の構成成分の一つである粗骨材として使用することができ、コンクリートの引張強度等の強度を向上させることができる新たな材料の提供を課題とする。
本発明者は、従来の砕石や砂利に代えて粗骨材本体を金属製とし、金属製の粗骨材本体にワイヤーを突出させるとコンクリートの引張強度や曲げ強度が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、金属製の粗骨材本体からワイヤーが突出しているコンクリート用粗骨材を提供する。
本発明のコンクリート用粗骨材は、金属製の粗骨材本体からワイヤーが突出した形態を有する。ワイヤーは可撓性を有し、コンクリート用粗骨材をセメントや細骨材と混合する前に湾曲させることができ、ワイヤーの形成材料や線径によってはセメントや細骨材と混合して生コンクリートを調製する間にも湾曲する。そして、コンクリートが固化した後は、湾曲したワイヤーが粗骨材本体とモルタルとを結びつけるアンカーとして作用し、コンクリートの圧縮強度、引張強度、曲げ強度を格段に高めることができる。
ワイヤーは金属製の粗骨材本体に、圧着、挿着、溶接などにより容易に取り付けることができる。したがって、本発明のコンクリート用粗骨材は、例えば、砕石や砂利からなる粗骨材本体に接着剤を用いてワイヤーを接着し、ワイヤーを突出させた粗骨材に比して、粗骨材の製造に要する時間やコストを顕著に削減することができる。
また、本発明のコンクリート用粗骨材は、粗骨材本体の大きさや、ワイヤーの硬さ、長さを適宜調整することにより、コンクリート用粗骨材を用いた生コンクリートをポンプ圧送することができ、従来の粗骨材と同様に使用することでコンクリート中に均一に分散させることができる。したがって、従来の粗骨材の一部又は全部に代えて使用することができる。
さらに、本発明のコンクリート用粗骨材において、粗骨材本体及びワイヤーの少なくとも一方、好ましくは双方を強磁性体とすることにより、本発明のコンクリート用粗骨材を用いて製造したコンクリートパネルが磁石につくようになり、コンクリートパネル等のコンクリート製品を、電磁石を用いて搬送し、所定の位置に設置することが可能となる。
図1Aは、実施例のコンクリート用粗骨材1Aの斜視図である。 図1Bは、実施例のコンクリート用粗骨材1Aの平面図である。 図2は、実施例のコンクリート用粗骨材1Aの製造方法の説明図である。 図3は、実施例のコンクリート用粗骨材1Bの斜視図である。 図4Aは、実施例のコンクリート用粗骨材1Bの製造方法の説明図である。 図4Bは、実施例のコンクリート用粗骨材1Bの製造方法の説明図である。 図5は、実施例のコンクリート用粗骨材1Cの斜視図である。 図6は、実施例のコンクリート用粗骨材1Dの斜視図である。 図7Aは、実施例のコンクリート用粗骨材1Eの斜視図である。 図7Bは、実施例のコンクリート用粗骨材1Eのワイヤーが粗骨材本体に巻き付いた状態の斜視図である。 図8は、実施例のコンクリート用粗骨材1Fの斜視図である。 図9は、実施例のコンクリート用粗骨材1Gの斜視図である。
以下、本発明のコンクリート用粗骨材を実施例により詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
図1Aは、本発明の一実施例のコンクリート用粗骨材1Aの斜視図であり、図1Bはその平面図である。このコンクリート用粗骨材1Aは、金属製の粗骨材本体2と、粗骨材本体2から突出したワイヤー10から形成されている。
(粗骨材本体)
金属製の粗骨材本体2の形成材料としては、鉄、アルミニウム、チタン、銅、ステンレススチール等をあげることができる。粗骨材本体2を鉄などの磁性体から形成すると、コンクリート用粗骨材自体や、コンクリート用粗骨材を含む各種コンクリート製品の搬送作業を、電磁石を利用して行うことができる。また、コンクリートの製造時に、電磁石を利用して未硬化のコンクリート内におけるコンクリート用粗骨材の存在位置をコントロールすることができる。例えば、曲げ強度が不足しやすい領域にコンクリート用粗骨材の存在量を他の領域よりも多くしてコンクリートを形成することができる。したがって、コンクリート用粗骨材の形成材料としては鉄等の磁性体が特に好ましい。
粗骨材本体2の耐腐食性を向上させるため、その表面には酸化被膜を公知の手法により形成してもよく、また、プラスチックなどでコーティング被膜を設けてもよい。また、粗骨材本体2の表面の一部又は全部に、表面を粗にする加工をしてもよい。このような表面加工の手法としては、例えば、研磨用砂を吹き付けて表面を荒らすサンドブラスト法、研磨回転体を接触させて表面を荒らすグラインダー粗研磨法、薬品で表面を荒らす化学粗研磨法、電気分解により表面を荒らす電解粗研磨法等を挙げることができる。また、細骨材を含有するモルタルを表面に付着させるモルタル付着法、無機粒子や有機粒子を樹脂製の接着材料と共に付着させて表面を荒らす粒子付着法、粗骨材本体を構成する金属の表面に、電極を用いてアーク放電を行うことにより該電極から生じる溶融金属滴を付着させるスパッタ法等を挙げることができる。中でも、スパッタ法が粗骨材本体2の表面に溶融金属滴による表面凹凸を生産性よく付着させることができるので好ましい。
粗骨材本体2の大きさは、従来の粗骨材と同程度にすることができる。より具体的には、JIS A 5308に規定される粒度と粒形の範囲とすることが好ましく、通常、粒子径5mm〜25mmの範囲とする。
本発明において、粗骨材本体2の形状には特に制限はない。好ましくは、粗骨材本体2もコンクリートの圧縮強度、引張強度、曲げ強度等をより向上させることができる形状とする。このような点から、本実施例では粗骨材本体2の形状を、図1Bに示すように、平面視において外郭線L1から中央部2cに向って凹んだ凹部3と、中央部2cから外郭線L1に向かって突出した凸部4を有する形状としており、より具体的には、平面視において放射状に配置された合計4つの凸部4と、隣り合う凸部4の間に形成された合計4つの凹部3を有する。ここで、外郭線L1とは、凸部又は凸角の頂点を順次結んで形成される輪郭線をいう。
この粗骨材本体2では、中央部2cから凸部4の端部4aにかけて厚さが漸次薄くなっている。したがって、コンクリート内で粗骨材本体2を厚さの薄い方向に移動させる力がかかっても、厚さの厚い中央部2cが移動を妨げる。よって、コンクリートのモルタル部分と粗骨材との付着力が高くなり、コンクリートにクラックが入りにくくなり、引張強度や曲げ強度が向上する。
本発明において粗骨材本体は、中空でも中実でもよく、本実施例のコンクリート用粗骨材1Aでは粗骨材本体2が中空に形成されている。粗骨材本体2を中空にすることにより該粗骨材本体2の実質的な比重を軽くすることができるため、コンクリートの軽量化が可能となる。また、中空部の容積割合を調整することにより粗骨材本体2の比重を調整することができるので、コンクリートにおける粗骨材の分散性を向上させることができる。一方、中実にすることにより、圧縮強度を向上させることができ、高強度、超高強度コンクリート用の粗骨材として好ましいものとなる。
(ワイヤー)
本発明のコンクリート用粗骨材は、金属製の粗骨材本体2からワイヤー10が突出していることを特徴としている。ワイヤーは、その形成材料や線径により曲がりやすさが異なるものの、可撓性を有する。したがって、コンクリート用粗骨材をセメントや細骨材と混合する前に湾曲させることができ、また、ワイヤーの形成材料や線径によってはセメントや細骨材と混合して生コンクリートを調製する間にも湾曲する。そして、コンクリートが固化した後は、湾曲したワイヤーが粗骨材本体とモルタルとを結びつけるアンカーとして作用し、コンクリートの圧縮強度、引張強度、曲げ強度を格段に高めることができる。
ワイヤー10としては、鉄系、ステンレス系、銅系など、種々の形成材料からなる各種線径のものを使用することができ、本実施例のコンクリート用粗骨材1Aでは、16番手以上21番手以下の番線を使用している。番線は鉄線で強磁性体であるから、コンクリート用粗骨材1Aのワイヤー10が番線であることによっても、このコンクリート用粗骨材1Aやこれを用いたコンクリート製品を電磁石で搬送等することが可能となる。また、16番手以上21番手以下の番線とすることにより、ワイヤー10は、粗骨材本体2に取り付けるときにも、取り付けた後にも、このコンクリート用粗骨材1Aを含む生コンクリートの調製時の撹拌時にも、ワイヤー10に力がかかることにより容易に湾曲する。
このように容易に湾曲するワイヤーを使用する場合、粗骨材本体2から突出しているワイヤー10の長さは、ワイヤー10を突出させることによるコンクリート強度の向上効果を十分に得る点から、粗骨材本体2の長径の好ましくは1倍以上、より好ましくは1.5倍以上とし、取り扱い性の点から粗骨材本体2の長径の好ましくは4倍以下、より好ましくは3倍以下とする。
粗骨材本体2から突出させるワイヤー10の本数は複数本とすることが好ましく、ワイヤー10の硬さ、線径等に応じて定める。即ち、ワイヤー10が16番手以上21番手以下の番線で容易に湾曲する場合、好ましくは3〜8本、より好ましくは4〜6本とすることができ、本実施例では4本のワイヤーを突出させている。
金属製の粗骨材本体2からワイヤー10が突出するように該粗骨材本体2にワイヤー10を取り付ける方法としては、粗骨材本体の形成材料でワイヤーを挟み込む圧着、粗骨材本体に設けた穴にワイヤーを挿入する挿着、粗骨材本体2の表面へのワイヤーの溶接等を挙げることができる。このうち、圧着や挿着では、ワイヤー10が粗骨材本体2から外れなければよく、ワイヤー10と粗骨材本体2との接触部分を厳密に固定する必要はない。例えば、ワイヤー10が粗骨材本体2に緩挿されているだけでも、ワイヤー10を湾曲させることによりワイヤー10が粗骨材本体2から外れることを防止することができる。本実施例のコンクリート用粗骨材1Aでは、圧着によりワイヤー10が粗骨材本体2に取り付けられている。
なお、圧着、挿着、溶接等の取り付け方法は、粗骨材本体2とワイヤー10が金属製であることにより可能となるものである。これに対し、粗骨材本体を例えば採石とすると、ワイヤーを接着剤で固定しなくてはならず、ワイヤーの取り付けに要する時間がかかり、コストも高くつき、建築資材として実際的でない。
実施例のコンクリート用粗骨材1Aは、図2に示すように製造することができる。即ち、鉄製パイプ6を所定の長さにカットして筒状の小片8とし、この小片8の開口部7にワイヤー10を通す。次に、筒状の小片8の両端の開口部7をプレスして両端部を平らに押し潰すと共に、その押し潰した開口部7’にワイヤー10を圧着する。このプレスにより小片8は、図2に示すように平面視で略矩形となるので、その4辺の中央部を凹ますように矢印の方向に小片8をプレスする。こうして、図1Aに示したコンクリート用粗骨材1Aを得ることができる。
(変形態様)
本発明のコンクリート用粗骨材は種々の態様をとることができる。例えば、図3に示したコンクリート用粗骨材1Bは、図1Aに示したコンクリート用粗骨材1Aの粗骨材本体2と同様の粗骨材本体2にワイヤー10が挿着されているものである。このコンクリート用粗骨材1Bは、図4Aに示すように、鉄製パイプ6を所定の長さにカットして筒状の小片8とする前又は後で、レーザーカッター等によりワイヤー10を通す穴9を開け、その穴9にワイヤー10を通し、小片8の両端の開口部7をプレスし、押し潰して平面視の外形を略矩形とし、図4Bに示すように、その略矩形をなす4辺の中央部を凹ますように小片8をプレスする。こうして図3に示したコンクリート用粗骨材1Bを得ることができる。
図5に示すコンクリート用粗骨材1Cは、粗骨材本体2の外形が図1Aに示したコンクリート用粗骨材1Aと同様に、凸部4と凹部3を有するが、粗骨材本体2がパイプから成形されたものではなく、丸棒から成形したものであるため、粗骨材本体2は中空ではなく中実である。また、粗骨材本体2から突出する4本のワイヤー10は、溶接により粗骨材本体2に取り付けられている。
なお、本発明において粗骨材本体の製造方法としては、パイプ、丸棒、角棒等の棒状部材をプレス加工する他、金属板をプレス成形してもよい。金属板のプレス成形の態様としては、1枚の金属板から所定形状の粗骨材本体を成形する他、2枚の金属薄板をプレス成形し、貼り合わせることにより中空の粗骨材本体を製造してもよい。
図6に示すコンクリート用粗骨材1Dは、粗骨材本体2は図1Aと同様に鉄製のパイプ6から製造され、凹部3と凸部4を有するものとなっているが、粗骨材本体2から突出するワイヤーが8番手以上14番手以下であり、図1Aに示したコンクリート用粗骨材1Aよりもワイヤー10が太く曲がりにくいものとなっている。このように線径の太いワイヤーを使用する場合には、コンクリート用粗骨材を生コンクリートに配合する前にそのコンクリート用粗骨材1Dのワイヤー10を湾曲させておくことが好ましく、図6に示したコンクリー用粗骨材1Dでは、該粗骨材1Dから突出している4本のワイヤー10をそれぞれU字型に曲げている。
このコンクリート用粗骨材1Dのワイヤー10の湾曲形状は、生コンクリートの混合時やポンプ圧送時に維持されやすいから、ポンプ圧送に支障を来さないように、ワイヤー10も含めたコンクリート用粗骨材1D全体の大きさを従来の粗骨材と同程度とすることが好ましく、例えば長径を5cm以内とすることが好ましい。
なお、このように太く、曲がりにくいワイヤー10を粗骨材本体2から突出させる場合も、ワイヤー10の粗骨材本体2への取り付け方法としては、前述のように、圧着、挿着、溶接等とすることができる。
図7Aに示すコンクリート用粗骨材1Eは、粗骨材本体2は図1Aと同様に鉄製のパイプ6から製造され、凹部3と凸部4を有するものとなっているが、粗骨材本体2から突出するワイヤー10には20番手以上の細い番線が使用されている。粗骨材本体2から突出するワイヤー10の本数も多く、突出しているワイヤー10の長さも、例えば10cm程度と長くすることができる。
このコンクリート用粗骨材1Eは、該粗骨材1Eの製造後の保管、搬送過程や、生コンクリート内での撹拌過程でワイヤー10が容易に曲がり、図7Bに示すように、ワイヤー10が粗骨材本体2を覆うように粗骨材本体2に巻き付く。したがって、生コンクリート内では、粗骨材本体2に巻き付いているワイヤー10にモルタルが捕捉され、捕捉されたモルタルと粗骨材1Eとが一体に移動する。これにより、粗骨材1Eの実質的な比重がモルタルに近づくので、このコンクリート用粗骨材1Eは生コンクリート内で沈降しにくく、分散性が良好となる。
図8に示すコンクリート用粗骨材1Fは、図6に示したコンクリート用粗骨材1Dにおいて、粗骨材本体2を略四面体形状としたものである。このような粗骨材本体2は、パイプを所定の長さにプレスしてカットするときのプレス方向を、交互に交差する方向とすることにより得ることができる。
図9に示すコンクリート用粗骨材1Gは、図6に示したコンクリート用粗骨材1Dにおいて、粗骨材本体2を、2つの四面体が一つの辺を共有するように連続した形状としたものである。この形状の粗骨材本体2は、パイプを所定間隔で交互に交差する方向にプレスしていくにあたり、一方のプレス方向でパイプをカットしたものである。
このように、本発明のコンクリート用粗骨材では、金属製の粗骨材本体2の形状には特に限定がなく、上述した種々の粗骨材本体2の態様とワイヤー10の態様は、適宜組み合わせることができる。
本発明のコンクリート用粗骨材は、従来のコンクリートの配合の粗骨材の一部又は全部に代替することができる。本発明のコンクリート用粗骨材を使用するコンクリートにおいて、セメントや細骨材も従来の粗骨材と同様とすることができる。したがって、セメントとしては、JIS R5210「ポルトランドセメント」、JIS R5211「高炉セメント」、JIS R5212「シリカセメント」、JIS R5213「フライアッシュセメント」、JIS R5214「エコセメント」などを適宜適用することができる。
また、細骨材としては、JIS A 1102に準拠して分級された、10mm網ふるいを全部通り、5mm網ふるいを質量で85%以上通る骨材を使用することができ、通常2mm以下の粒径の骨材を使用する。
コンクリートの配合については、質量割合で、セメント:細骨材:粗骨材=1:2〜3:4〜6が一般的であるが、本発明のコンクリート用粗骨材を使用する場合も同様とすることができ、コンクリートの用途等に応じて変動させることができる。更に、水や一般的なコンクリートやモルタルの製造時に使用される増粘剤、減水剤、凝結促進剤等を適宜含有させてもよい。
本発明のコンクリート用粗骨材の好ましい適用例としては、コンクリートプレキャスト製品、例えば、圧縮や曲げに対して強い軽量鉄筋コンクリート板が挙げられる。このコンクリート板は、圧縮や曲げに対して弱い従来の発泡型又は軽量骨材型の軽量鉄筋コンクリート板に代わるものとなる。本発明のコンクリート用粗骨材は、高い圧縮強度、引張強度、曲げ強度等が必要とされる高強度、超高強度コンクリート用の粗骨材としても好ましいものとなる。さらに、本発明のコンクリート用粗骨材の好ましい適用例としては、鉄筋を使用しないコンクリート構造物(例えば、ダム壁、地面に直に敷設される道路、建造物のベタ基礎、舗装広場等)を挙げることができる。特殊な適用例としては、地面から離れた位置に設置される高速道路の鉄筋コンクリート床版等にも好ましく適用できる。
本発明のコンクリート用粗骨材を使用して製造した軽量鉄筋コンクリート板や鉄筋コンクリート床版等のパネル製品は、パネル単位で搬送、設置、撤去を行うことができる。特に、本発明のコンクリート用粗骨材を磁性材料から形成した場合には、電磁石にパネルを引きつけて搬送、設置、撤去が可能となり、作業性が向上する。
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G コンクリート用粗骨材
2 粗骨材本体
2c 粗骨材本体の中央部
3 凹部
4 凸部
4a 凸部の端部
6 パイプ
7 開口部
7’ 押し潰した開口部
8 小片
9 穴
10 ワイヤー
L1 外郭線

Claims (11)

  1. 金属製の粗骨材本体を通り、該粗骨材本体から突出することでワイヤーが粗骨材本体に挿着されているコンクリート用粗骨材であって、ワイヤーは突出部分が湾曲し、粗骨材本体に固定されることなく粗骨材本体からの外れが防止されている粗骨材。
  2. 金属製の粗骨材本体を通り、該粗骨材本体から突出したワイヤーが該粗骨材本体に圧着されているコンクリート用粗骨材であって、該ワイヤーは突出部分が湾曲し粗骨材本体からの外れが防止されている粗骨材。
  3. 粗骨材本体が、金属製パイプの両端の開口部がプレスされたものであり、プレスされた部位で金属製パイプを通っているワイヤーが圧着されている請求項2記載の粗骨材。
  4. 複数本のワイヤーが突出している請求項1〜3のいずれかに記載の粗骨材。
  5. ワイヤーの太さが20番手以上であり、粗骨材の保管、搬送過程、又は生コンクリート内での撹拌過程でワイヤーが粗骨材本体を覆うように巻き付く請求項1〜4のいずれかに記載の粗骨材。
  6. ワイヤーの太さが16番手以上21番手以下で、ワイヤーの粗骨材本体から突出している長さが粗骨材本体の長径の1倍以上4倍以下であり、ワイヤーは粗骨材本体への取り付け時又は取り付け後に容易に湾曲する請求項1〜4のいずれかに記載の粗骨材。
  7. ワイヤーの太さが8番手以上14番手以下で、コンクリート用粗骨材全体の長径が5cm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の粗骨材。
  8. 粗骨材が強磁性体である請求項1〜のいずれかに記載の粗骨材。
  9. ワイヤーが強磁性体である請求項1〜のいずれかに記載の粗骨材。
  10. 金属製の粗骨材本体に穴を開け、該穴にワイヤーを通し、ワイヤーを湾曲させるコンクリート用粗骨材の製造方法。
  11. 金属製のパイプをカットした小片の開口部にワイヤーを通し、開口部をプレスすることにより押し潰すと共に、開口部にワイヤーを圧着するコンクリート用粗骨材の製造方法。
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