JP6531051B2 - 設備状態検出方法および装置 - Google Patents
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Description
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の一実施形態に係る設備状態検出方法を実施するための検出装置の概略構成図である。この検出装置は、検査車両MBに搭載されるもので、3次元レーザスキャナ1と、カメラ2と、GPS(Global Positioning System)受信機3と、慣性計測装置としてのIMU4と、走行距離計としてのオドメータ5と、記憶媒体10と、演算装置11とを備えている。検出装置は、検査車両MBの走行中に、3次元レーザスキャナ1、カメラ2、GPS受信機3、IMU4およびオドメータ5により周囲の3次元測量を行い、これらのデータを点群データ保存装置としての記憶媒体10に格納することで、ポール6やケーブル7、クロージャ8等の屋外構造物の表面上の点の3次元(XYZ)座標を点群データとして取得する。
次に、以上のように構成された装置の動作を説明する。
図3のステップS1〜S6は、抽出処理部12における3次元オブジェクトの抽出処理の概要を示すフローチャートである。また、図4のステップS11〜S18は、ポール6を3次元オブジェクトとして抽出して、ポール6の中心座標、傾斜角とたわみを算出する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。図5のステップS31〜S38は、ケーブル7を3次元オブジェクトとして抽出する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。図6のステップS51〜S54は、クロージャ8を3次元オブジェクトとして抽出する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
MMSを構成する各計測部1,2,3,4,5によりそれぞれ計測された、屋外構造物までの3次元距離データ、画像データ、車両の位置座標データ、車両の加速度データおよび車両の走行距離データの点群データを、抽出処理部12により3次元オブジェクトに変換し、GIS部13により地図上に重畳することにより3次元地図データを作成する。そして、前記作成した3次元地図から3次元オブジェクトの座標情報を抽出し、既存の設備データベース上の設備の位置情報を、それら設備名称等から突合することにより更新する。
MMSによって取得した設備の点群データを3次元オブジェクトに変換し、地図上に重畳した3次元地図を利用して、ケーブル地上高算出部15により対象となるケーブル7の最低地上高を現地に向かうことなく測定することが可能となる。この手法は点群データの最下点を採用せず、3次元オブジェクト化する際に点群データのつながりを予測して滑らかに結ぶ手法をとるため、真の最下点を採用することができ、より正確な高さ測定を実現することが可能となる。また、地上高不足であった場合の地点を現地に向かうことなく把握することが可能となり、容易に点検計画および設備改修計画を立案することが可能となる。
MMSによって取得した設備の点群データを3次元オブジェクトに変換し、地図上に重畳した3次元地図を利用して、傾斜角・たわみ算出部14により、対象となる電柱や信号柱等のポール6の傾斜角及びたわみを現地に向かうことなく測定することが可能となる。また、傾斜角及びたわみの大きいポール6を現地に向かうことなく把握することが可能となり、容易に点検計画および設備改修計画を立案することが可能となる。さらに、傾斜角の経年変化が起こっているポール6についても、一定期間の間隔で測定されたデータに基づいて容易に把握することが可能となり、点検計画および設備改修計画を容易に立案することが可能となる。
そして、当該3次元オブジェクトが電柱であった場合は、隣り合う2本の電柱の3次元オブジェクトから、電線や電話線等のケーブル7に対応する3次元オブジェクトを抽出するための点群データの範囲(3次元のXYZ座標範囲)を絞り込み、電柱の外形上の特徴に基づいて当該ケーブルに対応する3次元オブジェクトに変換する。
続いて、隣り合う2本のポール6,6の3次元オブジェクトおよびケーブル7の3次元オブジェクトから、クロージャ8に対応する3次元オブジェクトを検出するための点群データの範囲(3次元のXYZ座標範囲)を絞り込み、クロージャ8の外形上の特徴に基づいて当該クロージャ8に対応する3次元オブジェクトに変換する。
以上のように、MMSによる点群データからポール6、ケーブル7、クロージャ8等の管理対象設備を検出する。
さらに、前記変換されたケーブル7に対応する3次元オブジェクトからケーブル7の最下点と地表面との差分を算出し、当該ケーブル7の状態「ケーブル地上高」として検出する。
加えて、ポール6の最下点に位置する中心座標と隣接するポール6の中心座標から差分を算出し当該ポール6間の状態「ポール間の距離」とする。
さらに、3次元オブジェクトの有する位置情報とMMSに搭載しているカメラ2にて撮影した画像データの有する位置情報とを連携することで、当該3次元オブジェクトのMMSにて走行した時点で撮影した画像データを参照するようにしたものである。
この発明の第2の実施形態は、レーザスキャナ1から発振するスキャンラインを鉛直方向に対して斜め方向となる様にすることで、検査車両MBの走行速度に依らず(速度依存性の極小化)にかつ精度良く3次元オブジェクト化を可能とするものである。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記各実施形態では、演算装置11を検査車両MBに搭載した場合を例にとって説明したが、演算装置11を地上の管理センタや計算センタなどに設け、検査車両MBから記憶媒体10に格納された点群データおよび画像データを通信装置によりネットワークを介して上記演算装置11へ送信し、処理するようにしてもよい。
Claims (2)
- 設備状態検出装置が、移動中に、レーザスキャナを備える計測部により取得した屋外構造物の表面上の点における3次元座標を表す3次元点群データを用いて管理対象の設備の状態を検出する方法であって、
前記レーザスキャナの一定の時間間隔で発振する各スキャンラインの角度を鉛直方向に対して斜め方向となる様に設定し、前記各スキャンライン上から点群データを取得する過程と、
前記各スキャンライン上からそれぞれ取得された点群データをもとに、当該点群データが存在しない空間上に新たなスキャンラインおよび当該スキャンライン上の点群データを創出し、前記取得された各スキャンライン上の点群データと前記創出された新たな点群データとをもとに管理対象の設備の状態を検出する過程と
備える設備状態検出方法。 - 移動中に、レーザスキャナを備える計測部により取得した屋外構造物の表面上の点における3次元座標を表す3次元点群データを用いて管理対象の設備の状態を検出する装置であって、
前記レーザスキャナの一定の時間間隔で発振する各スキャンラインの角度を鉛直方向に対して斜め方向となる様に設定し、前記各スキャンライン上から点群データを取得する手段と、
前記各スキャンライン上からそれぞれ取得された点群データをもとに、当該点群データが存在しない空間上に新たなスキャンラインおよび当該スキャンライン上の点群データを創出し、前記取得された各スキャンライン上の点群データと前記創出された新たな点群データとをもとに管理対象の設備の状態を検出する手段と
備える設備状態検出装置。
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