JP6530644B2 - Ito導電膜形成用組成物及びito導電膜 - Google Patents
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前記加水分解基を持つ有機ケイ素化合物に含まれる加水分解基がメトキシ基もしくはエトキシ基であり、この加水分解基のモル数に対して、0.05〜0.7倍モル数であるITO導電膜である。
本発明の第1の形態のITO粒子は、42〜65m2/gのBET法による比表面積と36以下のL値を有する。BET法による比表面積が42m2/g未満であると、所望の表面抵抗率を有するITO導電膜にしたときのヘーズが高くなり膜の透明性が低くなる。ヘーズを低くするために第1の形態のITO粒子の膜中の含有量を減少させると、膜の所望の表面抵抗率が得られず膜の導電性が悪くなる。本来であれば、BET値が高いと、粒子が小さくなるため、透明性並びにヘーズの低減を図ることが可能であるけれども、BET法による比表面積が65m2/gを超えると、所定の分散剤の添加量で樹脂に第1の形態のITO粒子を混合した場合、このITO粒子の樹脂への分散が不十分となり、かえって塗膜のヘーズが悪くなる不具合がある。この不具合を生じないようにヘーズを低減する目的で、65m2/gを超えた第1の形態のITO粒子を用いた場合、このITO粒子を樹脂に分散するための分散剤量を増やす必要が生じる。分散剤を増加すると、膜の導電性が悪くなり、かつ基材への密着性が悪化する等の問題が発生する。このため、第1の形態のITO粒子のBET法による比表面積の上限値は65m2/gに決められる。また所望の表面抵抗率を得るためにこのITO粒子の膜中の含有量を増大させると、第1の形態のITO導電膜形成用組成物を基材上に塗布したときにITO導電膜の基材への密着性が悪くなる。また第1の形態のITO粒子のL値が36を超えると、このITOの還元が不十分であるため、膜の表面抵抗率が高くなり膜の導電性が悪くなる。また粒子も大きくなるため、膜のヘーズが高くなり膜の透明性が低くなる。
第1の形態のITO粒子は、インジウムと錫の共沈水酸化物を焼成してインジウム錫酸化物粒子を製造する方法において、乾燥粉末が山吹色から柿色の色調を有するインジウム錫水酸化物を共沈させ、これを焼成して得られる。
(a−1) 第1の方法では、先ず固液分離したインジウム錫水酸化物を、窒素ガス雰囲気下で、100〜120℃、1晩で乾燥した後、270〜800℃、30分〜6時間で焼成する。次いで焼成により得られた酸化物を、アルコールの表面処理液に入れて含浸させた後、窒素ガス雰囲気下、150〜600℃で加熱して表面改質処理する。
(b−1) 第2の方法では、先ず固液分離したインジウム錫水酸化物を、アルコールの表面処理液を含浸させる。次いで表面処理液を含浸させたインジウム錫水酸化物を、窒素ガス雰囲気下で、270〜600℃で加熱して乾燥と焼成を連続して行い、表面改質処理を一度にする。
(c−1) 第3の方法では、先ず固液分離したインジウム錫水酸化物を、大気雰囲気下で、100〜120℃、1晩で乾燥した後、270〜650℃、30分〜6時間で焼成する。次いで焼成により得られた酸化物を、アルコールの表面処理液に入れて含浸させた後、窒素ガス雰囲気下、150〜600℃で加熱して表面改質処理する。
上記第1及び第2の方法で、窒素ガス雰囲気下で熱処理するのは、高温の大気雰囲気下で焼成したものをアルコールの表面処理液に含浸させた後に、窒素ガス雰囲気下で処理しても、還元が進みにくく、Lab表色系において、L値36を超えるITO粒子になるためである。そのため、第3の方法では、大気焼成温度は、650℃以下とした。
上記の方法で得られた第1の形態のITO粒子をバインダ樹脂と有機溶媒と混合して、第1の形態のITO導電膜形成用組成物を調製する。このとき、分散剤を混合してもよい。分散剤を混合することにより、塗膜にしたときの透明性が更に向上する。この組成物は、組成物100質量%中、第1の形態のITO粒子を3〜45質量%、好ましくは4〜40質量%含むように、またその固形分100質量%中、第1の形態のITO粒子以外の成分を10〜52質量%、好ましくは15〜35質量%含むように調製される。上記の方法で得られた第1の形態のITO粒子の含有量が3質量%未満では、この組成物から作られた第1の形態のITO導電膜の導電性が高くならない。また45質量%を超えると、組成物が増粘するなど経時安定性が悪くなるとともに、バインダ樹脂が相対的に不足し、第1の形態のITO粒子の粒子間の接着力が低下し、第1の形態のITO導電膜の表面抵抗率が悪化する。また第1の形態のITO粒子以外の成分が10質量%未満では、第1の形態のITO導電膜の高温高湿下における表面抵抗率の上昇を抑制できず、また基材に対する密着性が十分に得られない。また52質量%を超えると、組成物が増粘するなど経時安定性が悪くなるとともに、第1の形態のITO導電膜の表面抵抗率が悪くなり、導電性が得にくくなる。
本発明の第2の形態のITO粒子は、上述した第1の形態のITO粒子を有機ケイ素の加水分解物で被覆して製造される。上述したように本発明の第1の形態のITO粒子が42〜65m2/gのBET法による比表面積を有するのに対して、この第2の形態のITO粒子は、50〜70m2/g、好ましくは55〜65m2/gのBET法による比表面積を有する。BET法による比表面積が50m2/g未満であると、導電膜にした際のヘーズが高くなる不具合がある。BET法による比表面積が70m2/gを超えると、紫外線照射に対して表面抵抗率の変化を改善できない不具合がある。第2の形態のITO粒子では有機ケイ素の加水分解物の被覆量が被覆前のITO粒子100質量部に対して0.5〜15質量部、好ましくは1〜10質量部である。被覆量が0.5質量部未満では、紫外線が照射されたときのITO導電膜の光劣化を防ぐことができず、15質量部を超えると、ITO導電膜の導電性が失われる。被覆前のITO粒子の等電点はpH7前後であり、被覆後のITO粒子の等電点はpH2前後である。また被覆前のITO粒子の体積抵抗率は5Ωcm以下であり、被覆後のITO粒子の体積抵抗率は100〜50000Ωcmである。
第2の形態のITO粒子は、次の3つの方法で製造することができる。
(a−2)有機ケイ素の加水分解物であるシリカゾルゲル液に上述した第1の形態のITO粒子を含浸させる。シリカゾルゲル液に含浸したITO粒子を乾燥し、乾燥物を粉砕して有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子を得る。この方法では、被覆前のITO粒子100質量部に対する有機ケイ素の加水分解物の被覆量は、シリカゾルゲル液中のシリカ質量と含浸させるITO粒子の質量の比率を調整することにより0.5〜15質量部に調整される。
(b−2)上述した第1の形態のITO粒子を乾式攪拌装置で攪拌しながら、有機ケイ素の加水分解物であるシリカゾルゲル液を噴霧する。シリカゾルゲル液を噴霧したITO粒子を乾燥し、乾燥物を粉砕して有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子を得る。この方法では、被覆前のITO粒子100質量部に対する有機ケイ素の加水分解物の被覆量は、噴霧するシリカゾルゲル液中のシリカ質量と含浸させるITO粒子の質量の比率を調整することにより0.5〜15質量部に調整される。
(c−2)ケイ素アルコキシドを加温して蒸気を発生させ、上述した第1の形態のITO粒子にその蒸気を所定の時間接触させる。前記蒸気を接触したITO粒子乾燥し、乾燥物を粉砕して有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子を得る。この方法では、被覆前のITO粒子100質量部に対する有機ケイ素の加水分解物の被覆量は、ケイ素アルコキシドを加温する温度(ケイ素アルコキシドの蒸発量)とITO粒子に接触させる時間を調整することにより0.5〜15質量部に調整される。
上記の方法で得られた第2の形態のITO粒子を第1の形態のバインダ樹脂と第1の形態の有機溶媒と混合して、第2の形態のITO導電膜形成用組成物を調製する。この調製方法は、第2の形態のITO粒子を用いる以外、第1の形態のITO導電膜形成用組成物の調製方法と同じであるため、繰り返しの説明を省略する。
ITO導電膜は、例えば、基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム上に、上記得られた第1の形態又は第2の形態のITO導電膜形成用組成物を、スクリーン印刷法、バーコート法、ダイコート法、ドクターブレード、スピン法等により塗布した後に、80〜130℃の温度で乾燥させることにより、形成される。
塩化インジウム水溶液と、二塩化錫とを混合し、この混合水溶液とアンモニア水溶液を、水に同時に滴下し、pHを調整して反応させる。生成した沈殿をイオン交換水によって繰り返し傾斜洗浄を行った。上澄み液の電気伝導度が20μS/cm以下になったところで、沈殿物(In/Sn共沈水酸化物)を濾別し、共沈インジウム錫水酸化物を得た。固液分離したインジウム錫水酸化物を、上述した第1〜第3の方法により、表面改質処理し、表1に示すように、16種類(No.1〜No.16)の第1の形態のITO粒子を得た。なお、No.16のITO粒子は窒素雰囲気下で焼成して得られ、それ以外のNo.1〜No.15のITO粒子は大気雰囲気下で焼成して得られた。
表2に示すように、3種類の有機溶媒に上記No.1〜No.16の16種類の第1の形態のITO粒子のいずれかと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルからなる分散剤を加えて、湿式ビーズミルにより分散して、A〜Uの21種類のITO分散液を調製した。なお、表2において、MMBは3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを、BCAブチルカルビトールアセテートを、α−Tはα−テルピネオールをそれぞれ意味する。
表3に示すように、上記ITO分散液と同じ3種類の有機溶媒を用意し、バインダ樹脂としてのエチルセルロースとテルペンフェノール樹脂を、それぞれ、上記有機溶媒に入れて混合し、これを60℃の温度で加熱することによりバインダ樹脂を溶解して14種類の第1の形態の樹脂溶液を調製した。テルペンフェノール樹脂は前述したヤスハラケミカル社製の品番のものを使用した。
表4及び表5に示すように、14種類の第1の形態の樹脂溶液をそれぞれ希釈溶液で希釈し、25質量%の樹脂溶液にした後で、その中から所定の樹脂溶液を選定し、21種類のITO分散液の中から所定のITO分散液を選定し、選定した樹脂溶液と選定したITO分散液にフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、加水分解基を持つ有機ケイ素化合物、水若しくは水とレベリング材(ビックケミ−ジャパン製BYK−313)からなる添加剤を混合し、自転公転ミキサーで攪拌分散することにより、実施例1〜37と比較例1〜7の第1の形態のITO導電膜形成用組成物の調製した。表4及び表5に示す「MEK」はメチルエチルケトンであり、「BCA」はブチルカルビトールアセテートで、「EtOH」はエタノールである。また表4及び表5では、加水分解基を持つ有機ケイ素化合物を含むITO導電膜形成用組成物の例として、実施例20〜32、35〜37と比較例7をそれぞれ示している。表4及び表5に示す「モル比」は有機ケイ素化合物に含まれる加水分解基のモル数に対する水のモル数の割合をモル比で表したものである。なお、実施例35〜37と比較例7ではITO粒子以外の成分中、水を含まないため、このモル比はゼロである。
表4及び表5から実施例1〜37と比較例1〜7の組成分中の第1の形態の固形分の割合、ITO粒子及びITO粒子以外の割合をまとめた。これらの割合を表6及び表7に示す。
表4及び表5から実施例1〜37と比較例1〜7の組成分中のITO粒子及びITO粒子以外の割合、ITO粒子の物性、バインダ樹脂、分散剤の割合をまとめた。これらの割合を表8及び表9に示す。
実施例1〜37と比較例1〜7で得られた44種類の第1の形態のITO導電膜形成用組成物から組成物毎に第1の形態のITO導電膜を基材上に形成した。具体的にはこれらの組成物を、スクリーン印刷機(ミタニマイクロニクス社製、型番MEC-2400)を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルム基材上と厚さ1mmのガラス上に40mm×40mmのサイズにそれぞれ印刷した。印刷後、大気雰囲気下、130℃で5分間乾燥することにより、44種類のITO導電膜を得た。このときの印刷性を評価した。印刷性の評価は、上記スクリーン印刷機により、印刷したときに印刷後の滲みの程度及びスクリーンの目詰まりの程度を目視により判定した。印刷後の滲み及びスクリーンの目詰まりを生じないものを「良好」とし、印刷後の滲みを生じるものを「やや不良」とし、スクリーンの目詰まりを生じるものを「不良」とした。この結果を表10及び表11に示す。
上記方法で形成された44種類の第1の形態のITO導電膜について、次の項目の評価試験を行った。
フィルム基材上のITO導電膜に対して、碁盤目法(JISK5600-5-6に準拠)によって基材への密着性を調べた。なお、密着性試験においては、100個の碁盤目のうち、試験後に剥がれずに残存したマス目の数を分子に示し、その密着性の評価とした。具体的には100個のマス目がすべて残存した場合、100/100で表し、20マス目が剥がれて80マス目が残存した場合、80/100で表す。これらの結果を表10及び表11に示す。
ガラス基材に成膜した膜を、ヘーズメータ(スガ試験機製、型番HZ-2)を用いて全光線透過率とヘーズを求め、ITO導電膜の透明性を測定した。尚、表に記載の全光線透過率は、基材込みの数値であり、基材のみの全光線透過率は、89%、同ヘーズは、0.03%であった。これらの結果を表10及び表11に示す。
三菱化学アナリテック製ハイレスタ(型番:MCP−HT450)を用いて、ガラス基材に作製した直後のITO導電膜の表面抵抗率(初期の抵抗率)を測定し、導電性を評価した。その後、耐熱試験としては85℃に調整された室内に24時間保管した後、初期抵抗率を測定した箇所と同一箇所の表面抵抗率の変化率を下記の式に基づいて求めた。
変化率(%)= [(加熱後表面抵抗率−初期表面抵抗率)/ 初期表面抵抗率]×100
また耐湿試験としては相対湿度90%で温度60℃に調整された室内に24時間保管した後、初期抵抗率を測定した箇所と同一箇所の表面抵抗率を測定し、その変化率を下記の式に基づいて求めた。
変化率(%)= [(加湿後表面抵抗率−初期表面抵抗率)/ 初期表面抵抗率]×100
これらの結果を表12及び表13に示す。
ITO導電膜の組成を分析は、ITOの近赤外吸収があるため、FT−IRにて測定が不可能であった。そのため、ITOを除いた成分の塗料を作製し、塗料をガラスに成膜し、堀場製作所製のFT−IRにて測定した。まず、実施例1の組成から、ITOを除いた溶液を作製し、この溶液のFT−IRを測定した。次に、この溶液をスクリーン印刷でガラスに成膜し、溶媒を除去した膜のFT−IRを測定した。溶液と膜のエチルセルロースとテルペンフェノール樹脂のピーク比が同一であることを確認し、仕込みの組成と膜の組成が同一であることを確認できた。
6種類の有機ケイ素の加水分解物を被覆したITO粒子(以下、被覆ITO粒子という。)をすべて上述した(a−2)の方法により作製した(No.17〜No.22)。
表15に示すように、有機溶媒の3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(MMB)に上記No.17〜No.22の6種類の第2の形態の被覆ITO粒子のいずれかと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルからなる分散剤を加えて、湿式ビーズミルにより分散して、V〜AAの6種類のITO分散液を調製した。
第1の形態の樹脂溶液mと、上記6種類の第2の形態の分散液と、希釈媒体としてのブチルカルビトールアセテート(BCA)とを表16に示す割合で混合し、自転公転ミキサーで攪拌分散することにより、実施例38〜43と比較例8の第2の形態のITO導電膜形成用組成物を調製した。実施例43では、添加剤としてフェノール系酸化防止剤のADEKA社製の製品名AO−20を表16に示す割合で添加した。
実施例38〜43と比較例8の組成分中の第2の形態の固形分の割合、ITO粒子及びITO粒子以外の割合をまとめた。これらの割合を表17に示す。
実施例38〜43と比較例8の組成分中のITO粒子及びITO粒子以外の割合、ITO粒子の物性、バインダ樹脂、分散剤の割合をまとめた。これらの割合を表18に示す。
実施例38〜43と比較例8で得られた7種類の第2の形態のITO導電膜形成用組成物から組成物毎に第2の形態のITO導電膜を第1の形態と同じ方法で基材上に形成し、第1の形態と同様に組成物の印刷性と、第2の形態のITO導電膜の基材への密着性、透明性、及び導電性と高温高湿下における表面抵抗率の変化の評価を行った。高温下における表面抵抗率の変化率は、85℃に調整された室内に72時間保管した後で、第1の形態と同様に求めた。また高湿下における表面抵抗率の変化率は、相対湿度90%で温度60℃に調整された室内に72時間保管した後で、第1の形態と同様に求めた。それ以外の項目の評価方法は第1の形態の評価方法と同じである。これらの結果を表19及び表20に示す。
上記方法で形成された7種類の第2の形態のITO導電膜の耐光性について評価した。具体的には、基材上に形成されたITO導電膜を相対湿度50%で温度63℃に調整された室内に置き、このITO導電膜に紫外線照射装置(岩崎電気製、アイ スーパーUVテスター SUV-W16)を用いて、照度0.15W/cm2、積算光量270J/cm2の紫外線を30分間照射した。照射前の初期の表面抵抗率と照射後の表面抵抗率を測定し、その変化率を下記の式に基づいて求めた。
変化率(%)= [(UV照射後表面抵抗率−初期表面抵抗率)/ 初期表面抵抗率]×100
この結果を表21に示す。
Claims (14)
- ITO粒子とバインダ樹脂と有機溶媒とを含むITO導電膜形成用組成物において、
前記組成物100質量%中、前記ITO粒子を3〜45質量%含み、前記組成物の固形分100質量%中、前記ITO粒子以外の成分を10〜52質量%含み、
前記ITO粒子が42〜65m2/gのBET法による比表面積と36以下のL値を有し、
前記バインダ樹脂がエチルセルロース及び130〜160℃の軟化点を有するテルペン
フェノール樹脂を含む
ことを特徴とするITO導電膜形成用組成物。 - 前記エチルセルロースと前記テルペンフェノール樹脂の質量比がエチルセルロース:テルペンフェノール樹脂=10〜80:90〜20である請求項1記載のITO導電膜形成用組成物。
- 分散剤を前記液ITO粒子100質量部に対して1〜15質量部更に含む請求項1又は2記載のITO導電膜形成用組成物。
- スクリーン印刷用ペースト又は塗料に用いられる請求項1ないし3いずれか1項に記載のITO導電膜形成用組成物。
- 前記スクリーン印刷用ペーストに用いられる場合、前記有機溶媒が3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールと、ブチルカルビトールアセテート又はα−テルピネオールの溶媒とからなる請求項4記載のITO導電膜形成用組成物。
- 前記塗料に用いられる場合、前記有機溶媒が3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールと、2−ブタノン、4−メチル2−ペンタノン、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、トルエン、メタノール、1-プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、2,4-ペンタンジオン及びキシレンからなる群より選ばれた1種又は2種以上の溶媒とからなる請求項4記載のITO導電膜形成用組成物。
- フェノール系酸化防止剤又はヒンダードアミン系光安定剤を、前記組成物の固形分100質量%中、0.1〜5質量%更に含む請求項1ないし6いずれか1項に記載のITO導電膜形成用組成物。
- 加水分解基を持つ有機ケイ素化合物と水とを更に含み、前記有機ケイ素化合物の含有量が前記組成物の固形分100質量中、5〜52質量%であり、前記水の含有量が、前記加水分解基を持つ有機ケイ素化合物に含まれる加水分解基がメトキシ基もしくはエトキシ基であり、この加水分解基のモル数に対して、0.05〜0.7倍モル数である請求項1ないし7いずれか1項に記載のITO導電膜形成用組成物。
- 前記ITO粒子が有機ケイ素の加水分解物で被覆され、前記有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子のBET法による比表面積が50〜70m2/gであり、前記有機ケイ素の加水分解物の被覆量が被覆前の前記ITO粒子100質量部に対して0.5〜15質量部である請求項1ないし7いずれか1項に記載のITO導電膜形成用組成物。
- 42〜65m2/gのBET法による比表面積と36以下のL値を有するITO粒子が130〜160℃の軟化点を有するテルペンフェノール樹脂中に均一に分散してなり、膜中、前記ITO粒子を48〜90質量%、前記ITO粒子以外の成分を10〜52質量%含むITO導電膜。
- 前記ITO粒子以外の成分中、フェノール系酸化防止剤又はヒンダードアミン系光安定剤を、前記組成物の固形分100質量%中、0.1〜5質量%更に含む請求項10記載のITO導電膜。
- 前記ITO粒子以外の成分中、加水分解基を持つ有機ケイ素化合物と水とを更に含み、前記有機ケイ素化合物の含有量が前記組成物の固形分100質量中、5〜52質量%であり、前記水の含有量が、前記加水分解基を持つ有機ケイ素化合物に含まれる加水分解基がメトキシ基もしくはエトキシ基であり、この加水分解基のモル数に対して、0.05〜0.7倍モル数である請求項10記載のITO導電膜形成用組成物。
- 50〜70m2/gのBET法による比表面積を有する、有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子が130〜160℃の軟化点を有するテルペンフェノール樹脂中に均一に分散してなり、膜中、前記有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子を70〜90質量%、前記有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子以外の成分を10〜30質量%含み、前記有機ケイ素の加水分解物の被覆量が被覆前の前記ITO粒子100質量部に対して0.5〜15質量部であるITO導電膜。
- 前記有機ケイ素の加水分解物で被覆されたITO粒子以外の成分中、フェノール系酸化防止剤又はヒンダードアミン系光安定剤を更に含む請求項13記載のITO導電膜。
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