JP6530455B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置に関し、特に、商用電源などの外部電源の電力を高周波電力に変換して負荷器具(例えば、照明器具)に出力するものである。
この種の電源装置は、外部電源の交流電力を整流して所定の直流電力に変換する電源回路と、電源回路からの直流電力を高周波電力に変換して負荷器具(照明器具)に出力する高周波回路とを有する。
例えば、特許文献1には、このような電源装置として、無電極放電灯を点灯する照明装置に搭載された電源装置が開示されている。
このような電源装置には、高周波回路が用いられているため、高周波回路から発生する高周波ノイズが外部に漏れないように対策を施す必要があり、特許文献1は、電源回路および高周波回路をシールドケース内に収納するとともに、高周波ノイズを発生させる高周波回路とその前段の電源回路とが電磁的に分離されるように高周波回路とその前段の電源回路との間にシールド板を配置することを開示している。
特許第3482868号公報
しかしながら、実際には高周波回路と電源回路との間にシールド板を設けても、電源装置から外部に放出するノイズの低減が達成できないことが、本発明者らの研究開発の過程で判明した。
本発明は、電源装置から外部に放出されるノイズの低減を良好に行うことができる電源装置を得ることを目的とする。
本発明者は、鋭意研究開発の結果、負荷器具に出力する電源装置において、所定の位置にシールド部材を配置することにより、効果的に伝搬ノイズおよび/または放射ノイズを低減することができることを見出して、本発明を完成させた。
本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
外部電源から交流電力が入力されるとともに、高周波電力を負荷器具に出力する電源装置であって、
該電源装置は、
伝搬ノイズを低減するフィルタ回路と、整流回路と、昇圧回路と、蛍光管励振回路とが電気的に順に接続する状態で実装されるプリント基板と、放射ノイズを低減するシールド部材と、該プリント基板を収納するシールドケースと、
を備える、電源装置。
(項目2)
前記シールド部材は、前記フィルタ回路から前記整流回路までの間に設けられている、項目1に記載の電源装置。
(項目3)
前記シールド部材は、前記フィルタ回路と前記整流回路との間に設けられている、項目2に記載の電源装置。
(項目4)
前記シールド部材は、前記フィルタ回路内に設けられている、項目2に記載の電源装置。
(項目5)
前記フィルタ回路は、
コモンモードノイズを低減する第1のフィルタ回路と
ディファレンシャルモードノイズを低減する第2のフィルタ回路と、
を含む、項目1〜4のいずれか一項に記載の電源装置。
(項目6)
前記シールド部材は、前記第1のフィルタ回路と前記第2のフィルタ回路との間に設ける、項目4に従属する項目5に記載の電源装置。
(項目7)
前記シールド部材は、前記シールドケースを介してアース接続されている、項目1〜6のいずれか一項に記載の電源装置。
(項目8)
前記蛍光管励振回路の動作周波数は、約130kHzである、項目1〜7のいずれか一項に記載の電源装置。
(項目9)
シールド部材を設けない場合に比べて、雑音端子電圧において約15%以上の伝搬ノイズの低減、および/または妨害波電力測定において、約10%以上の放射ノイズの低減が達成される、項目1〜8のいずれか一項に記載の電源装置。
(項目10)
項目1〜項目9のいずれか一項に記載の電源装置と、該電源装置に接続される照明器具からなる前記負荷器具とを含む、照明装置。
(項目11)
前記照明器具が無電極放電灯である、項目10に記載の照明装置。
本発明によれば、電源装置から外部に放出されるノイズの低減を良好に行うことができるという効果がある。
本発明の一つの実施形態による照明装置1を説明するための模式図であり、照明装置1を構成する無電極放電灯10およびその電源装置100の外観を示す図。 図1に示す電源装置100を説明するための斜視図であり、図2(a)は、シールドケース100aの蓋102を開けた状態を示し、図2(b)は、図2(a)に示すシールドケース本体101からプリント基板100bおよびシールド板100cを分離した状態を示す図。 図1に示す電源装置100の回路ブロックを説明するための図。 図3に示す電源装置100のシールドケース100a内での主要な回路素子のレイアウトを示す図。 本発明のノイズ低減効果を実証するノイズ測定におけるシールド板の位置を説明するための図であり、図5(a)は、図3に示す回路ブロックにおけるシールド板100cの設置する位置を示し、図5(b)は、図4に示すシールドケース本体101内でのシールド板100cの設置する位置を示す図。 雑音端子電圧の測定結果の一例を示す図。 妨害波電力の測定結果の一例を示す図。 各ケースのノイズ測定の評価結果を示す図。
以下、本発明を説明する。本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。矛盾する場合は、本明細書(定義を含めて)が優先する。
(用語の定義)
本明細書において、「ノイズ」とは、伝播ノイズおよび放射ノイズを含む。「伝搬ノイズ」とは、電源ラインを伝搬するノイズのことをいう。本明細書において、「放射ノイズ」とは、電源ラインや信号ラインから空間に放出されるノイズのことをいう。
本明細書において、伝播ノイズが低減されるとは、雑音端子電圧が低減されることをいう。
本明細書において、放射ノイズが低減されるとは、妨害波電力が低減されることをいう。
本明細書において、「約」とは、後に続く数字の±10%の範囲内をいう。
(好ましい実施形態)
1つの局面において、本発明は、伝搬ノイズを低減するフィルタ回路と、整流回路と、昇圧回路と、蛍光管励振回路とが電気的に順に接続する状態で実装されるプリント基板と、シールド部材と、該プリント基板を収納するシールドケースとを備える電源装置を提供し得る。
本発明のシールド部材は、放射ノイズを遮蔽することで放射ノイズを低減することができる任意の素材から形成され得る。本発明のシールド部材は、一般的には、アルミ板や鋼板などの金属材料、プラスチック材料、導電性プラスチックなどで構成され得る。本発明のシールド部材としては、放射ノイズの遮蔽効果が高い結果が得られるため、鋼材が好ましい。シールド部材の表面には、金属メッキが施されてもよい。プラスチックなどの非導電性材料から形成されるシールド部材の表面に金属メッキを施すことによって、放射ノイズの遮蔽機能を付加することができる。本発明のシールド部材として用いられる鋼材は、電源装置に装着され得、放射ノイズを遮蔽することで放射ノイズを低減することができるものであればどのような厚みのものであってもよいが、代表的には約0.3mm〜約1.0mmの厚さであり得る。シールド部材の形状はシールドする回路の形状などに応じて任意であり得る。一つの実施形態として、シールド部材は平板状のシールド板であるが、本発明はこれに限定されない。
好ましい実施形態において、本発明のシールド板は、フィルタ回路から整流回路までの間に設けられ得る。ここで、「フィルタ回路から整流回路までの間」とは、フィルタ回路内または整流回路内も含むことに留意されたい。好ましい実施形態において、本発明のシールド板は、フィルタ回路と整流回路との間、またはフィルタ回路内に設けられ得る。本発明者らは、高周波回路とその前段の電源回路との間にシールド板を配置する(すなわち、昇圧回路内にシールド板を配置する)ことを教示する従来技術に対して、フィルタ回路と整流回路との間、またはフィルタ回路内にシールド板を配置することによって、顕著に高いノイズの低減効果を得ることができることを予想外に発見した。特に好ましくは、本発明のシールド板は、伝搬ノイズのうちのコモンモードノイズを低減する第1のフィルタ回路と伝搬ノイズのうちのディファレンシャルモードノイズを低減する第2のフィルタ回路との間に備えられ得る。
好ましい実施形態において、本発明の蛍光管励振回路の動作周波数は、電源装置と組み合わせる照明器具に合わせて当業者が任意に設定することができるが、約130kHz〜500kHz、好ましくは約130kHz〜約260kHz、より好ましくは約130kHzであり得る。動作周波数を約130kHz〜500kHzにすることで、従来の動作周波数13.56MHzと比較して低周波化されているので、高周波ノイズの発生を低減することができる。また、動作周波数を約130kHzにすることで、スイッチング動作を行うインバータ回路の適用が可能となり、従来の動作周波数13.56MHzの場合に必要となる半導体や共振用インダクタによって生じるエネルギー損失を大幅に低減することが可能となる。動作周波数は低周波であればあるほど高周波ノイズの発生を低減できるので、可能な限り動作周波数は低周波であることが好ましい。
しかしながら、動作周波数を約130kHzより低くすると、無電極ランプの発光効率(ランプ光出力を誘導コイルに供給する電力で割ったもの)が急激に悪化するという問題が生じる。そのため、動作周波数は約130kHzとすることが好ましい。さらに、放射ノイズはラジオ放送で用いられる周波数帯域500kHz〜数MHzへの影響を避ける必要があり、特に動作周波数の3倍波がこのラジオ周波数帯域に干渉しないようにすることが望ましいことを考慮すると約150kHz以下であることが望ましい。
以上のことから、本発明のシールド板の配置に加えて動作周波数を約130kHzに設定することにより、特に好ましいノイズの低減効果を得ることができる。
フィルタ回路から整流回路までの間にシールド板を設ける本発明の好ましい実施形態において、シールド板が設けられない場合またはシールド板を他の場所に設ける場合と比較して、伝播ノイズが約4%以上、好ましくは約10%以上、より好ましくは約12%以上、特に好ましくは約15%以上低減され得る。加えて、または代替的に、フィルタ回路から整流回路までの間にシールド板を設ける本発明の好ましい実施形態において、シールド板が設けられない場合またはシールド板を他の場所に設ける場合と比較して、放射ノイズが約3%以上、好ましくは約6%以上、より好ましくは約8%以上、特に好ましくは約10%以上低減され得る。
放射ノイズは、フィルタ回路から整流回路までの間以外の場所にシールド板を設けた場合には、シールド板を設けない場合よりも悪化し得ることに留意すべきである。理論に拘束されることを意図しないが、シールド板を設けることによって、むしろ籠ったノイズがフィルタ回路に悪影響を及ぼしたものと考えられる。
従来、昇圧回路および蛍光管励振回路(すなわち、高周波回路)から発生する高周波ノイズを前段の回路に漏れないようにすればノイズ低減できると考えられていたが、本発明者らによって、むしろフィルタ回路にその後段の回路からのノイズを漏れないようにすることで、ノイズ低減が達成され得ることが予想外に見出された。
本発明の電源装置は、任意の照明器具と組み合わせて使用され得るが、特に、他の照明器具に比べて高周波ノイズを負荷器具に放出し得る無電極放電灯と組み合わせられると高い効果を奏する。また、本発明の電源装置は、照明器具に限らず、高周波ノイズを外部に放出することの抑制が求められる任意の負荷器具と組み合わせて使用され得る。
(具体的な実施形態)
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一つの実施形態による照明装置1を説明するための模式図であり、照明装置1を構成する無電極放電灯10およびその電源装置100の外観を示す。
この照明装置1は、無電極放電灯10と、無電極放電灯10に高周波の駆動電力を、電源ライン(例えば、接続ケーブル)を介して供給する電源装置100とを有する。電源装置100は、電源ライン(例えば、接続ケーブル)を介して外部電源EPに接続される。
〔無電極放電灯10〕
ここで、無電極放電灯10は、放電ガス(例えば、希ガス)および微量の水銀をアマルガムとして封入されたリング状の蛍光管10aと、蛍光管10a内の放電ガスを電磁波により励起する磁気発生部10bとを有する。磁気発生部10bは、リング状の蛍光管10aの外周に相対向するように取り付けられた第1のコイル11および第2のコイル12を有する。第1のコイルおよび第2のコイルは、例えば、フェライトコアに巻かれているが、その他のコアに巻かれていてもよい。第1のコイル11の両端は、第1のコイル11に高周波電圧を印加するための一対の高周波入力端子11a、11bとなっており、第2のコイル12の両端は、第2のコイル12に高周波電圧を印加するための一対の高周波入力端子12a、12bとなっている。
〔電源装置100〕
電源装置100は、電源装置100を構成する回路素子を実装するためのプリント基板100bと、プリント基板100bを収容するシールドケース100aと、プリント基板100b上に設置されるシールド板100cとを備える。さらに、外部電源Epに接続するための接続ケーブル2cと、高周波電力を無電極放電灯などの照明器具に接続する接続ケーブル2aおよび2bとを有していてもよい。もしくは接続ケーブル2a、2bおよび2cは、電源装置100とは別体であってもよい。接続ケーブル2aは、第1のコイル11の高周波入力端子11aおよび第2のコイル12の高周波入力端子12aに接続され、接続ケーブル2bは、第1のコイル11の高周波入力端子11bおよび第2のコイル12の高周波入力端子12bに接続されている。
図2は、図1に示す電源装置100を説明するための斜視図であり、図2(a)は、シールドケース100aの蓋102を開けた状態を示し、図2(b)は、図2(a)に示すシールドケース本体101からプリント基板100bおよびシールド板100cを分離した状態を示す。
〔シールドケース100aおよびシールド板100c〕
シールドケース100aは、シールドケース本体101とシールドケース蓋(以下、ケース蓋という。)102とを有し、シールドケース本体101に対してケース蓋102がビス(図示せず)などにより固定されるようになっている。シールドケース本体101の形状は任意であり得る。一つの実施形態において、シールドケース本体101は、矩形状の底面部101aと、底面部101aの水平方向に延びる対向する一対の側面部101bおよび101cと、底面部101aの垂直方向に延びる対向する一対の側面部101dおよび101eとを有するが、本発明はこれに限定されない。このシールドケース本体101の底面部101a上に四方の側面部101b〜101eにより形成されたスペースには、プリント基板100bが収容され、さらに、プリント基板100b上の所定位置にはシールド板100cが設置されている。シールド板100cを設けることにより、シールドケース本体101内でプリント基板100b上のシールド板100cを境に一方側の領域と他方側の領域とが電磁的に隔離されるようになっている。
ケース蓋102は、シールドケース本体101の形状に合わせて任意の形状であり得る。図2に示す実施形態において、ケース蓋102は、長方形の天面部102aと、天面部102aの長手方向に延びる対向する一対の側面部102bおよび102cとを有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、一面開口した矩形の箱状のシールドケース本体の場合には、ケース蓋は矩形板状であってもよい。ケース蓋102の長手方向の両端は開口スペースとなっており、シールドケース本体101に対してケース蓋102を装着したとき、ケース蓋102の両端の開口スペースにシールドケース本体101の両端面側の側面部101d、101eが嵌合するようになっている。さらに、シールドケース100aは、シールドケース本体101に対してケース蓋102を装着したとき、シールドケース本体101の側面部101bおよび101cの外面と、これに対向するケース蓋102の側面部102bおよび102cの内面とが密着するようになっている。
ここで、シールドケース100aおよびシールド板100cは、内部に搭載する電子回路から空間へ放出される放射ノイズを遮蔽するものであるため、一般にアルミ板や鋼板などの金属材料で形成されるが、シールドケース100aおよびシールド板100cは、プラスチック材料で構成し、その表面に金属メッキが施されたものでもよく、さらに、導電性プラスチックで構成されていてもよい。特に、放射ノイズの遮蔽効果が高いものとして、鋼板が用いられる。好ましい実施形態において、シールド板100cはシールドケース100aを介してアース接続されている。これにより、放射ノイズの遮蔽効果をさらに高めることが可能となる。
〔電源装置100の回路の構成〕
図3は、図1に示す電源装置100の回路ブロックを説明するための図である。
電源装置100は、主にフィルタ回路と、整流回路と、昇圧回路と、蛍光管励振回路140からなる回路ブロックが電気的に順に接続するようにプリント基板100bに実装されている。電源装置100は、外部電源に接続ケーブル2cを介して接続される入力端子1aおよび1bと、シールドケース100aを、接続ケーブル2dを介してアース接地するための接地端子1cとをさらに有している。
フィルタ回路は、接続ケーブル2c(電源ライン)を伝搬して外部から電源装置100に侵入する伝搬ノイズを低減するフィルタ回路であるACフィルタ回路110を備えている。整流回路は、ACフィルタ回路110の出力を整流する全波整流回路120を備えている。昇圧回路は、全波整流回路120の出力を昇圧する昇圧回路130を備えている。蛍光管励振回路は、昇圧回路130の出力から励振電圧を生成して無電極放電灯10の磁気発生部10bに印加する蛍光管励振回路140を備えている。入力端子1bは、アース接地されている接地側入力端子であり、入力端子1aは、アース接地されていない非接地側入力端子であり、接地端子1cは、シールドケース100aに接続されている。
ここで、伝搬ノイズは、電源ラインの一部を構成する一対の配線の一方を流れる方向とその他方を流れる方向とが同じであるコモンモードノイズと、一対の配線の一方を流れる方向とその他方を流れる方向とが異なるディファレンシャルモードノイズとに分類される。従って、ACフィルタ回路110は、伝搬ノイズのうちのコモンモードノイズを低減する機能と、伝搬ノイズのうちのディファレンシャルモードノイズを低減する機能とを有することが望ましい。
(ACフィルタ回路110)
ACフィルタ回路110は、伝搬ノイズを低減する任意の回路であり得る。ACフィルタ回路110の一方の入力ノードN1aは、ヒューズFuを介して電源装置100の非接地側入力端子1aに接続され、ACフィルタ回路110の他方の入力ノードN1bは、電源装置100の接地側入力端子1bに接続されている。ACフィルタ回路110は、4つのコンデンサC1〜C4と、第1および第2の2つのラインフィルタL1およびL2と、1つのチョークコイルL3とを有する。コンデンサC4は、ACフィルタ回路110の入力ノードN1aと入力ノードN1bとの間に接続され、コンデンサC4の両端には第1のラインフィルタL1の一対の入力ノードが接続されている。第1のラインフィルタL1の一対の出力ノードにはコンデンサC1が接続され、さらに、コンデンサC1の両端には第2のラインフィルタL2の入力ノードが接続されている。第2のラインフィルタL2の一対の出力ノードの間にはコンデンサC2が接続されている。第2のラインフィルタL2の一方の出力ノードは、ACフィルタ回路110の一方の出力ノードN2aに接続され、第2のラインフィルタL2の他方の出力ノードは、チョークコイルL3を介してACフィルタ回路110の他方の出力ノードN2bに接続されている。ACフィルタ回路110の一対の出力ノードN2aおよびN2b間にはコンデンサC3が接続されている。
ここで、第1のラインフィルタL1および第2のラインフィルタL2はそれぞれ、コモンモードノイズを低減するコモンモードノイズフィルタ(第1のフィルタ回路)を形成している。例えば、第1のラインフィルタL1は、電源ラインの一部を構成する一対の配線の一方に挿入された第1のコイルL1aと、一対の配線の一方に挿入された第2のコイルL1bとを有し、一対の配線の両方に同じ向きの電流が流れたときに両コイルL1aおよびL1bに発生する磁束が強め合うように構成されている。このような構成により、電源ラインを通じて伝搬し電源装置100に侵入したコモンモードノイズは、両コイルL1aおよびL1bに発生する磁束が強め合う結果、コモンモードノイズに対するインピーダンスが増大することとなり、コモンモードノイズの伝搬が抑制される。その結果、コモンモードノイズを低減することが可能となる。なお、第2のラインフィルタL2も第1のラインフィルタL1と同様、電源ラインの一部を構成する一対の配線の一方に挿入された第1のコイルL2aと、一対の配線の一方に挿入された第2のコイルL2bとを有し、一対の配線の両方に同じ向きの電流が流れたときに両コイルL2aおよびL2bに発生する磁束が強め合うように構成されているため、第2のラインフィルタL2も第1のラインフィルタL1と同様の効果を奏する。
さらに、第1のラインフィルタL1の入力側に接続されているコンデンサC4、第1のラインフィルタL1と第2のラインフィルタL2との間に接続されているコンデンサC1、および第2のラインフィルタL2の出力側に接続されているコンデンサC2は、侵入したディファレンシャルモードノイズを接地側に逃がして低減する働きがある。すなわち、これらのコンデンサC4、C1、C2はディファレンシャルモードノイズフィルタ(第2のフィルタ回路)を形成している。また、ACフィルタ回路110では、第2のラインフィルタL2の出力側に接続されているコンデンサC3およびチョークコイルL3は、ディファレンシャルモードノイズを低減するLCフィルタ(第2のフィルタ回路)を構成している。
ACフィルタ回路110において、コンデンサC2と第2のラインフィルタL2との境界(位置P1)にシールド板100cを配置する。これにより、前後段の2つのラインフィルタL1およびL2が、これらのラインフィルタより後段の回路から放出されるノイズの影響によりラインフィルタL1およびL2による伝搬ノイズの低減に対する障害を回避することが可能となる。その結果、ラインフィルタL1およびL2では、電源ラインの一部を構成する一対の配線の一方を流れるコモンモードノイズとその他方を流れるコモンモードノイズとがそれぞれの電磁波を打ち消す動作が良好に行われることとなり、ACフィルタ回路110での伝搬ノイズの低減が効果的に行われる。電源ラインを通じて外部から侵入する伝搬ノイズをラインフィルタで効率的に低減することにより、電源ラインから周囲に放出するノイズの低減および抑制する効果を得ることも可能となる。
(全波整流回路120)
全波整流回路120は、正負にまたがる交流電力から正の絶対電圧を直流電力として出力する回路であれば任意の回路であり得る。一つの実施形態において、全波整流回路120は、4つのダイオードDrを有するブリッジ整流回路であるが、本発明はこれに限定されない。全波整流回路120の正側出力ノードN3aと負側出力ノードN3bの間には、2つのダイオードを直列に接続してなる直列接続体が2列並列に接続されており、一方の直列接続体の接続点がACフィルタ回路110の一方の出力ノードN2aに接続され、他方の直列接続体の接続点がACフィルタ回路110の他方の出力ノードN2bに接続されている。
(昇圧回路130)
昇圧回路130は、全波整流回路120から出力される直流電力を昇圧する回路であれば任意の回路であり得る。昇圧回路130は、出力ノードN4aおよびN4bを有し、全波整流回路120の出力を昇圧した直流電圧を出力ノードN4aおよびN4bの間に出力する。1つの実施形態において、昇圧回路130は、全波整流回路120の一対の出力ノードN3aおよびN3bの間に接続された入力コンデンサC16と、入力コンデンサC16の両端の電圧が印加される力率改善コントローラ130aと、全波整流回路120の出力ノードN3aと昇圧回路130の出力ノードN4aとの間に直列に接続されたコイルT1のコイルTb1およびダイオードD1とを有するが、本発明はこれに限定されない。コイTb1は、トランスT1(図5参照)を構成するものであり、コイルTb1とダイオードD1との接続点と出力ノードN4bとの間には、スイッチング素子Q3が接続され、出力ノードN4aおよびN4bの間には電解コンデンサCE2が接続されている。この昇圧回路130は、スイッチング素子Q3が力率改善コントローラ130aにより開閉制御されることにより、ポンピング動作により電解コンデンサCE2の両端の電圧、つまり、昇圧回路130の出力ノードN4aおよびN4bの間の電圧が高められるようになっている。一つの実施形態において、スイッチング素子Q3は、NチャンネルMOSトランジスタであるが、本発明はこれに限定されない。昇圧回路による昇圧される電圧は照明灯の消費電力などに応じて任意の電圧であり得る。一つの実施形態において、消費電力200Wの場合に昇圧回路130は280Vから410V、消費電力150Wの場合に昇圧回路130は280Vから370Vに昇圧するが、本発明はこれに限定されない。
(蛍光管励振回路140)
蛍光管励振回路140は、一定周波数の発振信号を出力する発振部140aと、発振部140aから出力される発振信号により無電極放電灯10を駆動する駆動回路140bとを有する。図3に示す実施形態では、駆動回路140bにより無電極放電灯10を駆動させる場合について説示しているが、本発明はこれに限定されない。駆動回路140bは任意の照明灯を駆動させるものであり得る。一つの実施形態において、駆動回路140bは、昇圧回路130の出力ノードN4aおよびN4bの間に直列に接続された第1のスイッチング素子Q1および第2のスイッチング素子Q2と、これらのスイッチング素子Q1およびQ2を開閉動作させるトランスT2とを有するが、本発明はこれに限定されない。トランスT2の一次側コイルには発振部140aからの発振信号が入力され、トランスT2の二次側コイルには、スイッチング素子Q1およびQ2の制御端子に接続されている。1つの実施形態において、スイッチング素子Q1、Q2は、NチャンネルMOSトランジスタであるが、本発明はこれに限定されない。さらに、駆動回路140bは、両スイッチング素子Q1およびQ2の接続点と電源装置100の出力端子2a1との間に接続されたコイルT3aと、電源装置100の出力端子2a1および2b1の間に並列に接続されたコンデンサC10および抵抗R51とを有する。駆動回路140bは、発振部140aからの発振信号の周波数に応じた周波数でスイッチング素子Q1およびQ2を相補的にオンオフさせることにより、昇圧された直流電力から高電圧の高周波電力に変換して電源装置100から接続ケーブル2a、2bを介して無電極放電灯10の磁気発生部10bに出力する。無電極放電灯10では、蛍光管10aの放電ガスが磁気発生部10bで発生される交流磁界により励起されることにより、蛍光管10aの内面に塗布された蛍光材料が発光し、蛍光管10aが点灯する。蛍光管励振回路(動力変換回路)140の動作周波数は任意の周波数であり得る。動作周波数を低くすることにより、周囲に放射する放射ノイズを減らすことが可能となる。しかし、動作周波数を低くしすぎると、例えば、無電極ランプの発光効率(ランプ光出力を誘導コイルに供給する電力で割ったもの)が急激に悪化し得るため、注意を有する。好ましい実施形態において、動作周波数を約130kHzとするが、本発明はこれに限定されない。
次に本発明の電源装置100の作用効果について説明する。
図4は、図3に示す電源装置100のシールドケース100a内でのシールド板100cおよび主要な回路素子のレイアウトを示す図である。
電源装置100のシールドケース本体101内には、図2(a)に示すように、電源装置100を構成する複数の回路素子を収容するためのスペースSpが形成されており、このスペースSpには、複数の回路素子がプリント基板100bに実装された状態で収容される。
図4に示されるように、このスペースSpには外部電源からの電力入力側から照明灯への電力出力側に向けて、R110、R120、R130およびR140の順に領域が割り当てられている。領域R110には、ACフィルタ回路110の回路素子が配置され、領域R120には、全波整流回路120の回路素子が配置され、R130には、昇圧回路130の回路素子が配置され、領域R140には、蛍光管励振回路140の回路素子が配置されている。そして、シールドケース本体101内では、フィルタ回路内のラインフィルタL1およびL2とその後段側の回路との間(図3の位置P1)にシールド板100cが配置されている。
このように電源装置100の回路素子を収容するシールドケース本体101内では、ラインフィルタL1およびL2の配置された領域と、ラインフィルタL1およびL2の後段の回路素子が配置された領域とが、シールド板100cにより電磁的に隔離されているので、ラインフィルタL1およびL2にこれら後段の回路の回路素子で生じるノイズが放射ノイズとして侵入するのを回避することが可能となる。
その結果、ラインフィルタL1およびL2は、周囲に配置される後段の回路からの放射ノイズの影響を受けずに、伝搬ノイズを低減するという本来の機能を発揮することが可能となる。
具体的には、伝搬ノイズのうちのコモンモードノイズは、ラインフィルタL1およびL2のそれぞれで上述したように減衰される。さらに、伝搬ノイズのうちのディファレンシャルモードノイズは、ラインフィルタL1およびL2の入力側および出力側のコンデンサC4、C1、C2により減衰される。
その結果、伝搬ノイズに含まれるコモンモードノイズおよびディファレンシャルモードノイズがACフィルタ回路110で大きく低減されることとなり、電源装置100から電源ラインを伝搬して放出される伝搬ノイズを低減することが可能となる。そして、伝搬ノイズを低減することにより、電源ラインから空間を介して放出される放射ノイズの低減および抑制する効果も併せて得ることが可能となる。
〔ノイズ測定方法〕
以下、本発明のシールドケース本体101内の位置P1または位置P2(図5を参照)にシールド板100cを配置することによる、電源装置100から電源ラインを介して外部に放出するノイズ(伝搬ノイズおよび放射ノイズ)のノイズ低減の効果を検証するために以下の測定を行った。さらに、比較例として、シールド板を設けない場合、特許文献1に開示されている高周波ノイズを発生する高周波回路の近傍の位置にシールド板を設けた場合、また、主なノイズ発生源と考えられる回路の近傍にシールド板を設けた場合についても同様の測定を行った。
ノイズ測定は、EMIに関するノイズ(電波法などで規制される電源装置から外部に放出されるノイズ)とし、以下の二つの項目について行った。
(1)雑音端子電圧
(2)妨害波電力
(1)雑音端子電圧の測定は、伝搬ノイズを測定するものであり、電源装置100の出力端子間に現れる9kHz〜30MHzのノイズ電圧を測定する。
(2)妨害波電力の測定は、放射ノイズを測定するものであり、電源装置100から一定距離離れた位置に接地した受信アンテナの受信出力として得られる30MHz〜300MHzの電力を測定する。ノイズ測定は、国際規格CISPR15「電気照明及び類似機器の無線妨害波特性の許容値及び測定法」に準拠した方法で行った。
雑音端子電圧および妨害波電力の測定は、いずれも2017年6月29日に福岡県工業技術センターにおいて行った。測定時の条件として、温度約26℃、湿度は約50%である。
以下に示す、シールド板100cの配置位置を異ならせたケース(1)〜ケース(15)について、それぞれノイズ測定を行った。
図5は、本発明のノイズ測定におけるシールド板の位置を説明するための図であり、図5(a)は、図3に示す回路ブロックにおけるシールド板100cの設置する位置を示し、図5(b)は、図4に示すシールドケース本体101内でのシールド板100cの設置する位置を示す。
ケース(1):ケース本体101内にシールド板100cを配置しない
この測定は、シールド板100cを所定の位置に配置した場合のノイズの低減効果を評価するための基準レベルを求めるために行った。
ケース(2):位置P1
この測定により、ACフィルタ回路内のラインフィルタL1、L2より後段の回路からのノイズをラインフィルタL1、L2に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。
ケース(3):位置P2
この測定により、ACフィルタ回路より後段の回路からのノイズをACフィルタ回路に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。 ケース(4):位置P3(特許文献1に開示されたシールド板の位置に準ずる位置)
この測定により、蛍光管励振回路140を含む高周波回路からのノイズが、それよりも前段の回路に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。
ケース(5):位置P4
スイッチング素子Q3は電流を断続することで電圧の変換を行うもので高周波エネルギーが発生する場所であり、このエネルギーが外部に漏れるとノイズ障害の原因になり得る。従って、スイッチング素子から発生するノイズを周囲に漏れないようにスイッチング素子Q3と、その前段の回路であるトランスT1とを分離する位置にシールド板を配置し、ノイズを測定した。この測定により、昇圧回路130のスイッチング素子Q3およびそれよりも後段の回路からのノイズが、それよりも前段の回路(例えば、トランスT1)に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。
ケース(6):位置P5
ケース(5)のスイッチング素子Q3と同様に、蛍光管励振回路140内のスイッチング素子Q1、Q2も、ノイズ障害を引き起こす原因となり得る。従って、スイッチング素子Q1、Q2と、それよりも前段の回路であるトランスT2とを分離する位置にシールド板を配置し、ノイズを測定した。この測定により、蛍光管励振回路140内でスイッチング素子Q1、Q2およびそれよりも後段の回路からのノイズが、それよりも前段の回路に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。
ケース(7):位置P6
この測定により、蛍光管励振回路140内でスイッチング素子Q1、Q2およびそれよりも前段の回路からのノイズが、それよりも後段の回路に侵入するのを阻止することによるノイズ低減の有効性について判定した。
ケース(8):位置P1と位置P3との組み合わせ
ケース(9):位置P1、位置P4〜位置P6の組み合わせ
ケース(10):位置P2と位置P3との組み合わせ
ケース(11):位置P2、位置P4および位置P5の組み合わせ
ケース(12):位置P4と位置P5との組み合わせ
ケース(13):位置P4と位置P6との組み合わせ
ケース(14):位置P5と位置P6との組み合わせ
ケース(15):位置P4〜位置P6の組み合わせ
(測定結果)
図6は、雑音端子電圧の測定結果の一例を示す図である。縦軸は測定電圧のノイズレベルであり、横軸は測定周波数である。電源装置から外部に漏れだすノイズは、動作周波数(実施形態においては約130kHz)から動作周波数の2〜3の倍数(高調波)の範囲で大きなノイズ成分として生じると考えられるため、評価範囲を0.1MHz〜0.5MHzの周波数範囲(図6における点線枠内)とし、上記範囲における測定電圧のノイズレベルのPK値(最大値)を伝搬ノイズの測定値とした。実施形態において、伝搬ノイズの測定結果の評価をPK値(最大値)で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、QP値(準尖頭値)および/またはAV値(平均値)であってもよい。
図7は、妨害波電力の測定結果の一例を示す図である。縦軸は測定電力のノイズレベルであり、縦軸は測定周波数である。30MHz〜300MHzの範囲における測定電力のノイズレベルの最大値(PK)を記録した周波数におけるQP値(準尖頭値)およびAV値(平均値)を妨害波電力の測定値とした。本発明の実施形態において、放射ノイズの測定結果の評価をQP値(準尖頭値)およびAV値(平均値)で行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、PK値(最大値)であってもよいし、QP値(準尖頭値)またはAV値(平均値)のどちらか一方であってもよい。
図8は、各ケースにおけるノイズ測定の評価結果を示す図である。図8に示すように、低減率は、評価基準であるケース(1)の測定結果に対する各測定値のノイズ低減率を示しており、プラスの場合はノイズが低減されていること示し、マイナスの場合はノイズが悪化していることを示す。評価結果を〇、−、×の3段階で評価している。「〇」は、ノイズ低減効果があると判定した場合の記号であり、ケース(1)の測定結果を基準に3%を超えるノイズ低減効果が得られた場合である。「−」の評価は、ケース(1)の測定結果に対して変化がないと判定した場合の記号であり、ケース(1)の測定結果に対して±3%以内の範囲の値が得られた場合である。「×」の評価は、ノイズが悪化したと判定した場合の記号であり、ケース(1)の測定結果に対して3%を超えるノイズが悪化した場合である。測定誤差の影響を除外するため、ケース(1)の測定結果に対して±3%以内の範囲の場合は変化なしとして判定している。
図8に示すように、本発明の一つの実施形態におけるシールド板100cをフィルタ回路内のラインフィルタL1およびL2とその後段側の回路との間に設けたケース(2)において、雑音端子電圧(伝搬ノイズ)はシールド板を配置しないケース(1)に比べて7.9dBμV低くなり、15.6%のノイズ低減の効果が得られた。そして、妨害波電力(放射ノイズ)は、ケース(1)に比べてQP値およびAV値ともに3dBpW以上、低くなり、約8%以上のノイズ低減の効果が得られた。また、本発明の他の一つの実施形態におけるシールド板100cをACフィルタ回路とその後段側の回路との間に設けたケース(3)において、雑音端子電圧(伝搬ノイズ)はシールド板を配置しないケース(1)に比べて2.1dBμV低くなり、4.2%のノイズ低減の効果が得られた。しかし、妨害波電力(放射ノイズ)は、ケース(1)とほとんど変化がなく、ノイズ低減の効果は得られなかった。しかしながら、位置P3との組み合わせであるケース(10)や位置P4および位置P5との組み合わせであるケース(11)においては、妨害波電力についてもノイズ低減の効果が得られた。
特許文献1に開示された位置に準じた位置P3にシールド板を設けた場合のケース(4)は、伝搬ノイズおよび放射ノイズともにノイズ低減の効果が得られなかった。また、主なノイズ発生源(位置P4〜位置P6)と考えられる各スイッチング素子を、その周囲と分離するようにシールド板を設けた場合のケース(5)〜ケース(7)およびそれらの組み合わせであるケース(12)〜ケース(15)のいずれも、ケース(4)と同様に、伝搬ノイズおよび放射ノイズともに低減の効果が得られなかった。特に、ケース(6)、ケース(12)およびケース(15)の場合は、シールド板を設けることにより、却って電源回路に悪影響を及ぼし放射ノイズがさらに悪化する結果となった。
それに対して、位置P1と位置P3との組み合わせ(ケース(8))や位置P1と位置4〜位置P6の組み合わせ(ケース(9))、また位置P2(ケース((3))と位置P3との組み合わせ(ケース(10))や位置P2と位置P4および位置P5との組み合わせ(ケース(11))とした場合、伝搬ノイズおよび放射ノイズともに、ケース(2)およびケース(3)と同レベルもしくはそれ以上のノイズ低減の効果が得られた。
特に、単に位置P2(ケース(3))の位置にシールド板を設けた場合には、放射ノイズのノイズ低減の効果はほとんど得られなかったが、位置P3との組み合わせであるケース(10)では放射ノイズのQP値およびAV値、位置P4およびP5との組み合わせであるケース(11)においては、放射ノイズのAV値において約3%以上の放射ノイズの低減効果が得られた。
これらの結果から、電源装置100から外部に放出するノイズ(伝搬ノイズおよび/または放射ノイズ)の低減には、フィルタ回路とその後段の回路との間(ケース(3))もしくはフィルタ回路内(ケース(2))にシールド板を設けることによる、ACフィルタ回路にそれよりも後段の回路の放射ノイズが侵入するのを阻止することが極めて有効であることが実証された。以上のとおり、本発明の電源装置は、伝搬ノイズおよび/または放射ノイズの低減が可能であり、その結果、ノイズによる他機器への誤動作、破壊やラジオ干渉などを良好に抑制することが達成される。
本発明の電源装置100は、図3に示す回路素子の構成を有する電源装置100に限定されるものではなく、少なくとも、外部電源から電源ラインを介して伝搬するノイズを低減するフィルタ回路と、フィルタ回路の後段の回路(例えば、整流回路、昇圧回路および蛍光管励振回路)とが電磁的に分離されるようにフィルタ回路とその後段の回路との間に配置されたシールド板とを有するものであれば、任意の回路素子の構成を有する電源装置であってもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、電源装置の分野において、電源装置から外部に放出されるノイズの低減を良好に行うことができるものとして有用である。
1a 非接地側入力端子(L端子)
1b 接地側入力端子(N端子)
1c 接地端子(E端子)
2a1 非接地側出力端子(OUT1端子)
2b1 接地側出力端子(OUT2端子)
10 無電極放電灯
10a 蛍光管
10b 磁気発生部
11 第1のコイル
11a、11b、12a、12b 高周波入力端子
12 第2のコイル
100 電源装置
100a シールドケース
100b プリント基板
100c シールド板
101 シールドケース本体
101a 底面部
101b〜101e、102b、102c 側面部
102 シールドケース蓋
102a 天面部
110 ACフィルタ回路
120 全波整流回路
130 昇圧回路
130a 力率改善コントローラ
140 蛍光管励振回路(電力変換回路)
140a 発振部
140b 駆動回路
BR1〜BR3 バリスタ
C1〜C4、C10、C20 コンデンサ
CE1、CE1’、CE2 電解コンデンサ
Fu ヒューズ
L1、L2 ラインフィルタ
L3 チョークコイル
Q1〜Q3 スイッチング素子(NチャンネルMOSトランジスタ)
R51 抵抗
T1〜T3 トランス

Claims (6)

  1. 外部電源から交流電力が入力されるとともに、高周波電力を負荷器具に出力する電源装置であって、
    該電源装置は、
    伝搬ノイズを低減するフィルタ回路と、整流回路と、昇圧回路と、蛍光管励振回路とが電気的に順に接続する状態で実装されるプリント基板と、放射ノイズを低減するシールド部材と、該プリント基板を収納するシールドケースと、
    を備え、
    前記フィルタ回路は、
    コモンモードノイズを低減する第1のフィルタ回路と
    ディファレンシャルモードノイズを低減する第2のフィルタ回路と、
    を含み、
    該シールド部材は、前記第1のフィルタ回路と前記第2のフィルタ回路との間に設けられている、電源装置。
  2. 前記シールド部材は、前記シールドケースを介してアース接続されている、請求項1記載の電源装置。
  3. 前記蛍光管励振回路の動作周波数は、約130kHzである、請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  4. シールド部材を設けない場合に比べて、雑音端子電圧において約15%以上の伝搬ノイズの低減、および/または妨害波電力測定において、約10%以上の放射ノイズの低減が達成される、請求項1〜のいずれか一項に記載の電源装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の電源装置と、該電源装置に接続される照明器具からなる前記負荷器具とを含む、照明装置。
  6. 前記照明器具が無電極放電灯である、請求項に記載の照明装置。
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