JP6529860B2 - 泡吐出器用受け部材 - Google Patents

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Description

本発明は、容器内の内容液を泡状にして吐出させる泡吐出器に対してその押下げヘッドに装着されるものであって、押下げヘッドの吐出口から溢れる残留内容液を受容する受け部材に関する。
シャンプーやボディソープ、ハンドソープの他、薬液等を充填した容器では、内容液の泡立て動作を省略して簡便な使用を図る観点から、容器内の内容液を直接泡状にして吐出することができる泡吐出器を装備したものが多用されている。かかる泡吐出器は、押下げヘッドへの押圧、解除を繰り返すことによってポンプを駆動させ、容器から汲み上げた内容液をメッシュ等で発泡させて泡状にしたうえで押下げヘッドの吐出口から吐出することができる(例えば特許文献1参照)。
特開2012−206760号公報
ところで、吐出口の周辺やその内側に残った残留内容液は、その性状によっては時間が経つと泡が消えて滴下する(液だれ)ことがある。このため、滴下した残留内容液によって床等を汚してしまうことがあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、泡吐出器の押下げヘッドに装着することによって、押下げヘッドの吐出口から溢れる残留内容液を受容することができる、泡吐出器用受け部材を提供することを目的とする。
本発明は、泡吐出器の押下げヘッドに装着され、該押下げヘッドの吐出口から溢れる残留内容液を受容する受け部材であって、
前記吐出口の直下に設けられ該吐出口から溢れた残留内容液を伝わらせるリブと、該リブを伝った残留内容液を受け入れる液受け部とを備え
前記泡吐出器は、前記押下げヘッドから突出するノズルの先端に前記吐出口を有するものであって、
前記リブは、前記ノズルの外周壁に保持される嵌合壁を備える泡吐出器用受け部材である。
前記リブは、前記吐出口から下方に向かうにつれて前記押下げヘッドの中心軸線に近づく向きに傾く傾斜壁を有し、
前記液受け部は、前記傾斜壁の下端よりも外側に延在する底壁と、該底壁から上方へ向けて延在する周壁とを備えることが好ましい。
前記泡吐出器は、容器の口部に該泡吐出器を固定保持するベースキャップを有するものであって、
前記受け部材は、前記液受け部に連結するとともに該液受け部と前記ベースキャップとの間に介在して前記押下げヘッドの降下を阻止するストッパーを備えることが好ましい。
前記ストッパーは、前記液受け部に対してヒンジを介して連結し前記押下げヘッドの中心軸線に向かって揺動可能な少なくとも一つのストッパー部分を備えることが好ましい。
前記ストッパーは、前記液受け部に対して該ストッパーを破断可能に連結させる弱化部を備えることが好ましい。
本発明の泡吐出器用受け部材は、吐出口の直下に設けたリブによって吐出口の周辺やその内側に残った残留内容液を伝わらせ、更にリブを伝った残留内容液を液受け部で受け入れるようにしている。このため、残留内容液で床等を汚してしまうことがない。
またリブは、吐出口から下方に向かうにつれて押下げヘッドの中心軸線に近づく向きに傾く傾斜壁を有するものとし、液受け部は、傾斜壁の下端よりも外側に向かって延在する底壁と、この底壁から上方へ向けて延在する周壁とを備えるものとする場合は、液受け部を押下げヘッドよりも内側に納めることができるので、使用時に邪魔になることがなく使い勝手に優れている。
泡吐出器が、押下げヘッドから突出するノズルの先端に吐出口を有するものである場合は、ノズルの外周壁に保持される嵌合壁をリブに設けることによって、リブの位置を固定することができるので、吐出口から溢れた残留内容液を確実に受け部材に受容することができる。
泡吐出器が、容器の口部にこの泡吐出器を固定保持させるベースキャップを有するものである場合は、受け部材に、液受け部とベースキャップとの間に介在して押下げヘッドの降下を阻止するストッパーを連結させることによって、ポンプを不用意に作動させてしまうことがない。また、この場合であってもパーツ数は変わらないので、コストの上昇を抑えることができる。
本発明に従う受け部材の一実施形態を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(a)に示すA−Aに沿う断面図であり、(d)は(a)に示すB−Bに沿う断面図である。 図1の受け部材を装着する泡吐出器を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 図1の受け部材を図2の泡吐出器に装着した状態を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 図3に示す状態から第一ストッパー部分及び第二ストッパー部分を揺動させてストッパーを解除した状態を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 本発明に従う受け部材の他の実施形態を示す、(a)は平面図であり、(b)は(a)に示すC−Cに沿う断面図である。 図5の受け部材を図2の泡吐出器に装着した状態を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。 図6に示す状態から弱化部を破断させてストッパーを取り外した状態を示す、(a)は平面図(受け部材のみを示す)であり、(b)は側面図である。
以下、図面を参照して、本発明に従う受け部材の一実施形態について説明する。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書における「上」、「下」の関係は、正立姿勢の泡吐出器に対して受け部材を装着した状態(図3(b)、(c)に示す状態)での位置関係をいう。また「前」は正立姿勢の泡吐出器において吐出口が位置する側(図3(c)の左側)であり、「後」はその反対側(図3(c)の右側)である。
図1において、符号1は本発明に従う受け部材の一実施形態を示す。本実施形態の受け部材1は、図2に示す泡吐出器10に装着して使用されるものである。
まず泡吐出器10について説明する。泡吐出器10は、図示を省略する容器の口部に挿入されるポンプ11と、ポンプ11を容器の口部に吊下げた状態で固定保持するベースキャップ12と、ベースキャップ12の上方に設けられる円筒壁12aの内側に設けられ、ポンプ11につながるステム13(図2(b)参照)と、円筒壁12aよりも大径になる筒状壁14a及び有頂筒状の天壁14bを有し、ステム13に連結する押下げヘッド14と、押下げヘッド14に一体に連結するとともに天壁14bから水平方向外側に向けて突出するノズル15と、ノズル15の先端に設けられた吐出口16とを備えている。ここで押下げヘッド14は、ステム13とともに押下げヘッド14の中心軸線Oに沿って上下動できるようになっていて、押下げヘッド14への押圧、解除を繰り返すことによって、ポンプ11を駆動させることができる。また図示は省略するが、ステム13には、ポンプ11の駆動によって汲み上げられた内容液を発泡させる発泡部材が設けられ、また押下げヘッド14とノズル15の内部には、発泡した泡状の内容液を吐出口16へ送給する内部通路が設けられている。
次に、受け部材1の構成について図1を参照しながら詳細に説明する。受け部材1は、その前側において、環状をなすとともにノズル15の外周壁に保持される嵌合壁2を備えている。嵌合壁2の後側には、ノズル15を嵌合壁2に挿入する際に案内となる傾斜面2aが設けられている。
嵌合壁2の下方には、板状のリブ3が設けられている。図1(c)に示すようにリブ3は、下方に向かうにつれて押下げヘッド14の中心軸線Oに近づく向きに傾く傾斜壁3aを有している。本実施形態の傾斜壁3aは、水平方向に対して約30度の角度で傾斜している。
リブ3の下方には、液受け部4が設けられている。図1(c)に示すように液受け部4は、傾斜壁3aの下端3bよりも外側(本実施形態では前側)に延在する底壁4aと、底壁4aの縁部において、底壁4aを取り囲んで上方へ向けて延在する周壁4bとを備えている。なお、液受け部4の内側に形成される収容空間の大きさは、本実施形態に限定されるものではなく、受容する残留内容液の量等に応じて適宜設定することができる。また図1(a)に示すように液受け部4の後側には、押下げヘッド14の筒状壁14aに嵌まり込む平面視C字状の本体部4cが設けられている。
本体部4cは、図1(a)に示すように前後方向に直交する側において、一対の連結壁4dを有している。連結壁4dの中間部分にはV字状の薄肉部が設けられており、連結壁4dはこの薄肉部によって屈曲可能となっている。以下、この薄肉部を第一ヒンジ4e、第二ヒンジ4fと称する。
また連結壁4dの外縁には、本実施形態ではともに半円筒状になる第一ストッパー部分4gと第二ストッパー部分4hとが設けられている。なお、後述するように第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hは、押下げヘッド14の降下を阻止するストッパーS1として機能するものである。そして、第一ストッパー部分4gには、図1(a)に示すように前後方向に延在する突起4iが設けられていて、第二ストッパー部分4hには、突起4iに係合可能な形状となるフック4jが設けられている。
更に、図1(b)に示すように連結壁4dと第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hとが連結する部分には、上方に切り欠きを有するストッパーリブ4kが設けられている。
このような構成になる受け部材1は、図1に示すように第一ヒンジ4e及び第二ヒンジ4fを伸ばした状態のまま、図3に示すように、嵌合壁2をノズル15に挿入させつつ本体部4cを筒状壁14aに嵌め込み、更に、第一ヒンジ4e及び第二ヒンジ4fを屈曲させることによって第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hを中心軸線Oに向かって揺動させて、フック4jを突起4iに係合させる。この状態において、第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hは、図3(b)、(c)に示すように液受け部4の本体部4cとベースキャップ12との間に介在して押下げヘッド14の降下を阻止するストッパーS1として機能する。従って、図3に示す状態にしておくことで、内容液の不用意な吐出を防止することができる。
一方、内容液を吐出する場合には、図4に示すように第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hを中心軸線Oから離れる向きに揺動させる。そして、連結壁4dが略水平状態になった時、ストッパーリブ4kが押下げヘッド14の天壁14bに係合するため、第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hを開いた状態で保持することができる。
押下げヘッド14への押圧、解除を繰り返すことによって内容液を吐出させた後、吐出口16の周辺やその内側に残った残留内容液は、やがて泡が消えても、図4(c)において矢印で示すように、リブ3の傾斜壁3aを伝って液受け部4に受容される。このため、吐出口16から溢れた残留内容液で床等を汚してしまうことがない。
次に、本発明に従う受け部材の他の実施形態について、図5〜図7を参照しながら説明する。なお、図6〜図7に示す泡吐出器10は前述のものと同一であるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5において、符号21は本発明に従う受け部材の他の実施形態を示す。受け部材21は、前述の受け部材1と同様の構成になる嵌合壁22、傾斜面22a、リブ23、傾斜壁23aを有している。一方、液受け部24は、図5(b)に示すように底壁24aが傾斜壁23aの下端23bよりも外側(本実施形態では前側)に延在し、周壁24bが底壁24aを取り囲んで上方へ延在する点は前述の受け部材1と同様であるが、図5(a)と図1(a)とを比較して明らかなように、平面視での大きさが受け部材1よりも大きくなっている。また傾斜壁23aは、水平方向に対して約20度の角度で傾斜している。なお、本体部24cは、受け部材1と同様の構成である。
また受け部材21は、受け部材1に設けた連結壁4d、第一ヒンジ4e、第二ヒンジ4f、第一ストッパー部分4g、第二ストッパー部分4h等に代えて、図5(a)に示すように、平面視において本体部24cよりも小径になるC字状のストッパーS2を備えている。ここでストッパーS2は、図5(b)に示すように本体部24cの下方に設けられており、本体部24cに弱化部Wを介して連結している。本実施形態では図5(a)に示すように3つの弱化部Wを設けている。またストッパーS2の前方には、板状の把持部25が設けられている。
このような構成になる受け部材21は、図6に示すように嵌合壁22をノズル15に挿入させつつ本体部24cを筒状壁14aに嵌め込み、またストッパーS2を円筒壁12aに嵌め込んで泡吐出器10に装着する。この状態においてストッパーS2は、液受け部24の本体部24cとベースキャップ12との間に介在するため、押下げヘッド14の降下を阻止することができる。
一方、内容液を吐出する場合は、図7に示すようにストッパーS2の把持部25を指で挟んで前方へ引っぱれば、弱化部Wが破断してストッパーS2を取り外すことができる。これによって押下げヘッド14の降下が可能になるため、内容液を吐出させることができる。そして、吐出口16の周辺やその内側に残った残留内容液は、前述の受け部材1と同様に、リブ23の傾斜壁23aを伝って液受け部24に受容されるため、床等を汚してしまうことがない。
本発明に従う受け部材は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う範囲で種々の変更が可能である。例えば嵌合壁2、22を設けることによってリブ3、23を吐出口16に対して位置決めすることができるが、リブ3、23の厚みによっては、嵌合壁2、22を設けなくても位置決めが可能である。また、前述の嵌合壁2、22は環状であるが、例えば上部を省略したコ字状或いは側部を省略したC字状のものであってもよい。また、前述の嵌合壁2、22の内縁部は直線状であるが、凹凸状になっていてもよい。更に前述の実施形態では、嵌合壁2、22をリブ3、23に設けることによって、リブ3、23を吐出口16に対して直接的に位置決めしているが、液受け部4、24に押下げヘッド14と嵌合する部分を設ける(例えば周壁4b、24bや本体部4c、24cに天壁14bの外周壁に嵌合する壁等を設ける)ことによって、リブ3、23を間接的に位置決めするようにしてもよい。そして、このような嵌合壁等は複数箇所に設けてもよい。
また、リブ3、23は、前述の実施形態のように、上下方向に同一の厚みとしているが、下方に向かって幅広に、或いは幅狭にしてもよい。また傾斜壁3a、23aは直線状に傾斜するものに限られず、外側に向けて凸となるように湾曲していても、或いは内側に向けて凹となるように湾曲していてもよい。また、傾斜壁3a、23aの角度は適宜変更することが可能であるが、あまり大きくなると(例えば60度〜70度になると)、傾斜壁3a、23aを伝う残留内容液が途中で落下することがあるため、60度よりも小さな角度に設定することが好ましい。なお、傾斜壁3a、23aの角度が大きかったり傾斜壁の湾曲する度合いが急であったりして残留内容液が途中で落下するおそれがあっても、それに応じて液受け部4、24を適宜大きくすればよい。
また、図1に示す受け部材1は、第一ストッパー部分4gと第二ストッパー部分4hの2つのストッパー部分を備えているが、何れか一つであってもよい。なお、ストッパー部分の形状は、本実施形態のように平面視で半円になるものに限られず適宜変更可能であるが、ストッパー部分を何れか一つにする場合は、半円よりも大きくすることが好ましい。また、ストッパー部分を設けるに当たっては、金型構成や操作性を考慮して、本実施形態のように液受け部4を避けた位置に設けることが好ましい。また、図3に示すように揺動させた第一ストッパー部分4gと第二ストッパー部分4hを閉じた状態にするには、上述したフック4jと突起4iとを用いるのみならず、例えば第一ストッパー部分4g及び第二ストッパー部分4hの何れか一方に突起を設け、他方にこの突起を嵌合させる穴を設けてもよい。
1、21:受け部材
2、22:嵌合壁
2a、22a:傾斜面
3、23:リブ
3a、23a:傾斜壁
3b、23b:傾斜壁の下端
4、24:液受け部
4a、24a:底壁
4b、24b:周壁
4c、24c:本体部
4d:連結壁
4e:第一ヒンジ
4f:第二ヒンジ
4g:第一ストッパー部分
4h:第二ストッパー部分
4i:突起
4j:フック
4k:ストッパーリブ
10:泡吐出器
11:ポンプ
12:ベースキャップ
12a:円筒壁
13:ステム
14:押下げヘッド
14a:筒状壁
14b:天壁
15:ノズル
16:吐出口
25:把持部
O:押下げヘッドの中心軸線
S1、S2:ストッパー
W:弱化部

Claims (5)

  1. 泡吐出器の押下げヘッドに装着され、該押下げヘッドの吐出口から溢れる残留内容液を受容する受け部材であって、
    前記吐出口の直下に設けられ該吐出口から溢れた残留内容液を伝わらせるリブと、該リブを伝った残留内容液を受け入れる液受け部とを備え
    前記泡吐出器は、前記押下げヘッドから突出するノズルの先端に前記吐出口を有するものであって、
    前記リブは、前記ノズルの外周壁に保持される嵌合壁を備える泡吐出器用受け部材。
  2. 前記リブは、前記吐出口から下方に向かうにつれて前記押下げヘッドの中心軸線に近づく向きに傾く傾斜壁を有し、
    前記液受け部は、前記傾斜壁の下端よりも外側に延在する底壁と、該底壁から上方へ向けて延在する周壁とを備える請求項1に記載の泡吐出器用受け部材。
  3. 前記泡吐出器は、容器の口部に該泡吐出器を固定保持するベースキャップを有するものであって、
    前記受け部材は、前記液受け部に連結するとともに該液受け部と前記ベースキャップとの間に介在して前記押下げヘッドの降下を阻止するストッパーを備える請求項1又は2に記載の泡吐出器用受け部材。
  4. 前記ストッパーは、前記液受け部に対してヒンジを介して連結し前記押下げヘッドの中心軸線に向かって揺動可能な少なくとも一つのストッパー部分を備える請求項に記載の泡吐出器用受け部材。
  5. 前記ストッパーは、前記液受け部に対して該ストッパーを破断可能に連結させる弱化部を備える請求項に記載の泡吐出器用受け部材。
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