JP6529327B2 - 伝動ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、伝動ベルトに関する。
伝動ベルトのゴム層を構成するゴム組成物に、短繊維を配合することが行われている。例えば特許文献1において、Vリブドベルトの少なくとも圧縮層を、カーボンブラック及び短繊維を含有するゴム組成物によって構成することが開示されている。
特開平2014−167347号公報
伝動ベルトには、耐摩耗性、摩擦係数、粘着摩耗の抑制等の種々の特性について要求がある。ベルトを構成するゴム組成物にカーボンブラック及び短繊維を配合して補強する場合、配合量を調整してある特性を満たすようすると、他の特性が劣化する傾向にあった。
従って、本発明の課題は、要求される複数の特性を同時に満たす伝動ベルトを提供することである。
本発明は、プーリに巻き掛けられて動力を伝達する伝動ベルトであって、セルロース系微細繊維と、平均直径1μm以上の短繊維とを含有するゴム組成物からなる層を有する。
本発明によると、セルロース系微細繊維と他の短繊維とを含有するゴム組成物からなる層を有するので、伝動ベルトに要求される複数の特性を同時に満たすことができる。
図1は、実施形態に係る例示的なVリブドベルトを模式的に示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るVリブドベルトの要部の断面図である。 図3は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第1の説明図である。 図4は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第2の説明図である。 図5は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第3の説明図である。 図6は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第4の説明図である。 図7は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第5の説明図である。 図8は、実施形態に係るVリブドベルトの製造方法を示す第6の説明図である。 図9は、耐クラック寿命測定用の走行試験機のプーリレイアウト図である。 図10は、高張力ベルト走行試験機のプーリレイアウト図である。 図11は、摩擦係数測定の方法を説明する図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(VリブドベルトB)
図1及び2は、実施形態に係るVリブドベルトBを示す。実施形態に係るVリブドベルトBは、例えば、自動車のエンジンルーム内に設けられる補機駆動ベルト伝動装置等に用いられるエンドレスの動力伝達部材である。実施形態1に係るVリブドベルトBは、例えば、ベルト長さが700〜3000mm、ベルト幅が10〜36mm、及びベルト厚さが4.0〜5.0mmである。
実施形態に係るVリブドベルトBは、ベルト内周側のプーリ接触部分を構成する圧縮ゴム層11と中間の接着ゴム層12とベルト外周側の背面ゴム層13との三層構造に構成されたゴム製のVリブドベルト本体10を備えている。Vリブドベルト本体10における接着ゴム層12の厚さ方向の中間部には、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線14が埋設されている。なお、背面ゴム層13の代わりに背面補強布が設けられ、Vリブドベルト本体10が圧縮ゴム層11及び接着ゴム層12の二重層に構成されていてもよい。
圧縮ゴム層11は、複数のVリブ16がベルト内周側に垂下するように設けられている。複数のVリブ16は、各々がベルト長さ方向に延びる断面略逆三角形の突条に形成されていると共に、ベルト幅方向に並列するように設けられている。各Vリブ16は、例えば、リブ高さが2.0〜3.0mm、基端間の幅が1.0〜3.6mmである。Vリブ16の数は例えば3〜6個である(図1では6個)。接着ゴム層12は、断面横長矩形の帯状に構成されており、その厚さが例えば1.0〜2.5mmである。背面ゴム層13も、断面横長矩形の帯状に構成されており、厚さが例えば0.4〜0.8mmである。背面ゴム層13の表面には、背面駆動時の音発生を抑制する観点から、織布パターンが設けられていることが好ましい。
圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13は、ゴム成分に種々のゴム配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物が加熱及び加圧されて架橋剤により架橋したゴム組成物で形成されている。圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13を形成するゴム組成物は、同一であっても、また、異なっていても、どちらでもよい。
圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13を形成するゴム組成物のゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンコポリマー(EPR)、エチレン・プロピレン・ジエンターポリマー(EPDM)、エチレン・オクテンコポリマー、エチレン・ブテンコポリマーなどのエチレン−α−オレフィンエラストマー;クロロプレンゴム(CR);クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM);水素添加アクリロニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。ゴム成分は、これらのうち1種又は2種以上のブレンドゴムであることが好ましい。圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13を形成するゴム組成物のゴム成分は同一であることが好ましい。
圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13を形成するゴム組成物のうち少なくとも1つは、繊維径の分布範囲が50〜500nmを含むセルロース系微細繊維を含有する。圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13を形成する全てのゴム組成物がかかるセルロース系微細繊維を含有することが好ましいが、少なくともプーリ接触部分を構成する圧縮ゴム層11を形成するゴム組成物がかかるセルロース系微細繊維を含有することがより好ましい。
セルロース系微細繊維は、植物繊維を細かくほぐすことで得られる植物細胞壁の骨格成分で構成されたセルロース微細繊維を由来とする繊維材料である。セルロース系微細繊維の原料植物としては、例えば、木材、竹、稲(稲わら)、じゃがいも、サトウキビ(バガス)、水草、海藻等が挙げられる。これらのうち木材が好ましい。表面ゴム層11aを形成する多孔のゴム組成物がこのようなセルロース系微細繊維を含むことにより、その高補強効果が発現する。
セルロース系微細繊維は、セルロース微細繊維自体であっても、また、疎水化処理された疎水化セルロース微細繊維であっても、どちらでもよい。また、セルロース系微細繊維として、セルロース微細繊維自体と疎水化セルロース微細繊維とを併用してもよい。分散性の観点からは、セルロース系微細繊維は、疎水化セルロース微細繊維を含むことが好ましい。疎水化セルロース微細繊維としては、セルロースの水酸基の一部又は全部が疎水性基に置換されたセルロース微細繊維、及び表面処理剤によって疎水化表面処理されたセルロース微細繊維が挙げられる。
セルロースの水酸基の一部又は全部が疎水性基に置換されたセルロース微細繊維を得るための疎水化としては、例えば、エステル化(アシル化)(アルキルエステル化、複合エステル化、β−ケトエステル化など)、アルキル化、トシル化、エポキシ化、アリール化等が挙げられる。これらのうちエステル化が好ましい。具体的には、エステル化された疎水化セルロース微細繊維は、セルロースの水酸基の一部又は全部が、酢酸、無水酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸、若しくは、そのハロゲン化物(特に塩化物)によりアシル化されたセルロース微細繊維である。表面処理剤によって疎水化表面処理されたセルロース微細繊維を得るための表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤等が挙げられる。
セルロース系微細繊維は、ベルトの特性を実現する観点から、その繊維径の分布の下限は、好ましくは10nm以下、より好ましくは3nm以下である。上限は、好ましくは500nm以上、より好ましくは700nm以上、更に好ましくは1μm以上である。セルロース系微細繊維の繊維径の分布範囲は、20〜500nmを含むことが好ましく、20〜700mmを含むことがより好ましく、20nm〜1μmを含むことが更に好ましい。
セルロース系微細繊維の平均繊維径は、好ましくは3nm以上で且つ200nm以下、より好ましくは3nm以上で且つ100nm以下である。
セルロース系微細繊維の繊維径の分布は、ベルト本体を構成するゴム組成物の試料を凍結粉砕した後、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察すると共に、50本のセルロース系微細繊維を任意に選択して繊維径を測定し、その測定結果に基づいて求められる。また、セルロース系微細繊維の平均繊維径は、その任意に選択した50本のセルロース系微細繊維の繊維径の数平均として求められる。
セルロース系微細繊維は、機械的解繊手段によって製造された高アスペクト比のものであっても、また、化学的解繊手段によって製造されたものであっても、どちらでもよい。これらのうち、化学的解繊手段によって製造されたものが好ましい。また、セルロース系微細繊維として、機械的解繊手段によって製造されたものと化学的解繊手段によって製造されたものとを併用してもよい。機械的解繊手段に用いる解繊装置としては、例えば、二軸混練機などの混練機、高圧ホモジナイザー、グラインダー、ビーズミル等が挙げられる。化学的解繊手段に用いる処理としては、例えば、酸加水分解処理等が挙げられる。
圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び/又は伸張ゴム層13を構成するゴム組成物におけるセルロース系微細繊維の含有量は、伝動ベルトの各種特性をそれぞれ満たす観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは10質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。
また、ゴム配合剤としては、補強材、オイル、加工助剤、加硫促進助剤、架橋剤、共架橋剤、加硫促進剤等が挙げられる。
補強材として、セルロース系微細繊維とは別に用いる短繊維では、例えば、6−ナイロン繊維、6,6−ナイロン繊維、4,6−ナイロン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、ポリエステル繊維等が挙げられ、単一種のみが含まれていてもよく、また、複数種が含まれていてもよい。短繊維は、例えばRFL水溶液等に浸漬した後に加熱する接着処理が施された長繊維を所定長に切断して製造される。
短繊維の直径は、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、更に好ましくは10μm以上であり、また、好ましくは100μm以下、より好ましくは70μm以下、更に好ましくは50μm以下である。
また、短繊維の配合量は、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。
補強材として、カーボンブラックでは、例えば、チャネルブラック;SAF、ISAF、N−339、HAF、N−351、MAF、FEF、SRF、GPF、ECF、N−234などのファーネスブラック;FT、MTなどのサーマルブラック;アセチレンブラック等が挙げられる。
セルロース系微細繊維を用いる場合、カーボンブラックは必ずしも添加する必要はないが、帯電防止等の目的で添加しても良い。添加する場合、カーボンブラックの配合量は、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。
オイルとしては、例えば、石油系軟化剤、パラフィンワックスなどの鉱物油系オイル、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落下生油、木ろう、ロジン、パインオイルなどの植物油系オイル等が挙げられる。オイルは、これらのうち1種又は2種以上であることが好ましい。オイルの含有量は、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して例えば5〜15質量部である。
加硫促進助剤としては、例えば、酸化亜鉛(亜鉛華)や酸化マグネシウムなどの金属酸化物、金属炭酸塩、脂肪酸及びその誘導体等が挙げられる。加硫促進助剤は、これらのうち1種又は2種以上であることが好ましい。加硫促進助剤の含有量は、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して例えば5〜15質量部である。
架橋剤としては、硫黄及び有機過酸化物が挙げられる。架橋剤として、硫黄が配合されていてもよく、また、有機過酸化物が配合されていてもよく、更には、それらの両方が併用されていてもよい。架橋剤の配合量は、硫黄の場合、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して例えば0.5〜4.0質量部であり、有機過酸化物の場合、ゴム組成物のゴム成分100質量部に対して例えば0.5〜8.0質量部である。
有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル類、ジシクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類等が挙げられる。有機過酸化物は、単一種が配合されていても、また、複数種が配合されていても、どちらでもよい。
共架橋剤としては、例えば、マレイミド系、TAIC、1,2−ポリブタジエン、オキシム類、グアニジン、及びトリメチロールプロパントリメタクリレートのもの等が挙げられる。共架橋剤は、これらのうちの1種又は2種以上であることが好ましい。共架橋剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して例えば0.5〜15質量部である。
接着ゴム層12及び伸張ゴム層13は、ゴム成分に種々のゴム配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物が加熱及び加圧されて架橋剤により架橋した中実のゴム組成物で形成されている。接着ゴム層12及び伸張ゴム層13を構成するゴム組成物のゴム成分としては、圧縮ゴム層11と同様のものが挙げられ、同一であっても良い。ゴム配合剤としても、圧縮ゴム層11と同様に、補強材、オイル、加工助剤、加硫促進助剤、架橋剤、共架橋剤、加硫促進剤等が挙げられる。また、接着ゴム層12及び伸張ゴム層13を構成するゴム組成物は、圧縮ゴム層11と同様に、セルロース系微細繊維及び短繊維を含んでいても良い。
心線14は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、パラ系アラミド繊維、ビニロン繊維等の撚り糸や組紐等の線材で構成されている。心線14は、Vリブドベルト本体10に対する接着性を付与するために、成形前にRFL水溶液に浸漬した後に加熱する接着処理及び/又はゴム糊に浸漬した後に乾燥させる接着処理が施されている。なお、心線14は、RFL水溶液及び/又はゴム糊による接着処理の前に、必要に応じてエポキシ樹脂やポリイソシアネート樹脂等の溶液からなる接着剤溶液に浸漬した後に加熱する接着処理が施されていてもよい。心線14の直径は例えば0.5〜2.5mmであり、断面における相互に隣接する心線14中心間の寸法は例えば0.05〜0.20mmである。
(VリブドベルトBの製造方法)
実施形態1に係るVリブドベルトBの製造方法について、図3〜図8に基づいて説明する。
図3及び図4は、実施形態1に係るVリブドベルトBの製造に用いるベルト成形型30を示す。
このベルト成形型30は、同心状に設けられた、各々、円筒状の内型31及び外型32を備えている。
内型31はゴム等の可撓性材料で形成されている。外型32は金属等の剛性材料で形成されている。外型32の内周面は成型面に構成されており、その外型32の内周面には、Vリブ16の形状と同一のVリブ形成溝33が軸方向に一定ピッチで設けられている。外型32には、水蒸気等の熱媒体や水等の冷媒体を流通させて温調する温調機構が設けられている。また、内型31を内部から加圧膨張させるための加圧手段が設けられている。
実施形態1に係るVリブドベルトBの製造方法は、材料準備工程、成形工程、架橋工程、及び仕上げ工程を有する。
<材料準備工程>
−圧縮ゴム層用、接着ゴム層用、及び背面ゴム層用の未架橋ゴムシート11’,12’,13’−
圧縮ゴム層用、接着ゴム層用、及び背面ゴム層用の未架橋ゴムシート11’,12’,13’のうち、セルロース系微細繊維を含有させるものの作製を以下のようにして行う。
まず、素練りしているゴム成分にセルロース系微細繊維を投入して混練することにより分散させる。
ここで、ゴム成分へのセルロース系微細繊維の分散方法としては、例えば、セルロース系微細繊維を水に分散させた分散体(ゲル)を、オープンロールで素練りしているゴム成分に投入し、それらを混練しながら水分を気化させる方法、セルロース系微細繊維を水に分散させた分散体(ゲル)とゴムラテックスとを混合して水分を気化させて得られたセルロース系微細繊維/ゴムのマスターバッチを、素練りしているゴム成分に投入する方法、セルロース系微細繊維を溶剤に分散させた分散体とゴム成分を溶剤に溶解させた溶液とを混合して溶剤を気化させて得られたセルロース系微細繊維/ゴムのマスターバッチを、素練りしているゴム成分に投入する方法、セルロース系微細繊維を水に分散させた分散体(ゲル)を凍結乾燥させて粉砕したものを、素練りしているゴム成分に投入する方法、疎水化したセルロース系微細繊維を素練りしているゴム成分に投入する方法等が挙げられる。
次いで、ゴム成分とセルロース系微細繊維とを混練しながら、各種のゴム配合剤を投入して混練を継続することにより未架橋ゴム組成物を作製する。
そして、その未架橋ゴム組成物をカレンダー成形等によってシート状に成形する。
なお、セルロース系微細繊維を含有させないものの作製は、ゴム成分に各種のゴム配合剤を配合し、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機で混練し、得られた未架橋ゴム組成物をカレンダー成形等によってシート状に成形することにより行う。
−心線14’−
心線14’に対して接着処理を施す。具体的には、心線13’に、RFL水溶液に浸漬して加熱するRFL接着処理を施す。また、RFL接着処理前に下地接着処理液に浸漬して加熱する下地接着処理を施すことが好ましい。なお、RFL接着処理前にゴム糊に浸漬して乾燥させるゴム糊接着処理を施してもよい。
<成形工程>
図5に示すように、表面が平滑な円筒ドラム34上にゴムスリーブ35を被せ、その外周上に、背面ゴム層用の未架橋ゴムシート13’、及び接着ゴム層用の未架橋ゴムシート12’を順に巻き付けて積層し、その上から心線14’を円筒状の内型31に対して螺旋状に巻き付け、更にその上から接着ゴム層用の未架橋ゴムシート12’、及び圧縮ゴム層用の未架橋ゴムシート11’を順に巻き付ける。このとき、ゴムスリーブ35上には積層成形体B’が形成される。
<架橋工程>
積層成形体B’を設けたゴムスリーブ35を円筒ドラム34から外し、図6に示すように、それを外型32の内周面側に内嵌め状態にセットした後、図7に示すように、内型31を外型32にセットされたゴムスリーブ35内に位置付けて密閉する。
次いで、外型32を加熱すると共に、内型31の密封された内部に高圧空気等を注入して加圧する。このとき、内型31が膨張し、外型32の成型面に、積層成形体B’における未架橋ゴムシート11’,12’,13’が圧縮されて進入し、また、それらの架橋が進行し、且つ心線14’が複合一体化し、最終的に、図8に示すように、円筒状のベルトスラブSが成型される。なお、ベルトスラブSの成型温度は例えば100〜180℃、成型圧力は例えば0.5〜2.0MPa、及び成型時間は例えば10〜60分である。
<仕上げ工程>
内型31の内部を減圧して密閉を解き、内型31と外型32との間でゴムスリーブ35を介して成型されたベルトスラブSを取り出し、ベルトスラブSを所定幅に輪切りして表裏を裏返すことによりVリブドベルトBが製造される。
[その他の実施形態]
以上の実施形態ではVリブドベルトを示したが、特にこれらに限定されるものではなく、繊維径の分布範囲が20nm〜1μmを含むセルロース系微細繊維を含有するゴム組成物でベルト本体の少なくとも一部が形成されていれば、ローエッジVベルトやラップドVベルト、平ベルト等の他の摩擦伝動ベルト、或いは、噛み合い伝動ベルトの歯付ベルトであってもよい。
[試験評価1]
クロロプレンゴム(CRゴムとも表記する)をゴム成分とするゴム組成物を用いて、実施例1-1〜1-5及び比較例1-1〜1-8のローエッジVベルトを作製した。それぞれの詳細については、表1にも示す。
<実施例1-1>
CRラテックス(昭和電工社製 商品名:ショウプレン842A)と機械的解繊手段によって製造されたセルロース微細繊維(大王製紙社製)の水分散体とを混合し、水を気化させてセルロース微細繊維/CRのマスターバッチを作製した。
続いて、CR(昭和電工社製 商品名:ショウプレンGS)を素練りすると共に、そこにマスターバッチを投入して混練した。マスターバッチの投入量は、トータルのCRを100質量部としたときのセルロース系微細繊維の含有量が20質量部となる量とした。
そして、CRとセルロース系微細繊維とを混練すると共に、そこに、CR100質量部に対し、補強材のカーボンブラックHAF(東海カーボン社製 商品名:シースト3)を20質量部、アラミド短繊維(帝人社製、テクノーラ(登録商標))オイル(日本サン石油社製 商品名:サンパー2280)を5質量部、加硫促進助剤の酸化亜鉛(堺化学工業社製)を5質量部、酸化マグネシウム(協和化学工業社製 商品名:キョウワマグ150)を4質量部それぞれ投入して混練を継続することにより未架橋ゴム組成物を作製した。
この未架橋ゴム組成物をシート状に成形してベルト本体(圧縮ゴム層、接着ゴム層及び伸張ゴム層)を構成するための未架橋ゴムシートとし、実施例1-1のローエッジVベルトを作製した。
尚、心線には接着処理を施したポリエステル繊維製の撚り糸を用いた。
<実施例1-2>
CRと、そのCR100質量部に対し、化学的解繊手段(TEMPO酸化処理)によって製造されたセルロース微細繊維を10質量部、補強材のカーボンブラックHAFを20質量部、オイルを5質量部、加硫促進助剤の酸化亜鉛を5質量部、及び酸化マグネシウムを4質量部とを混練して減圧して未架橋ゴム組成物を作製した。
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートとして、この未架橋ゴム組成物を用いたことを除いて実施例1-1と同様の構成の実施例1-2のローエッジVベルトを作製した。
<実施例1-3>
ベルト本体形成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックを配合せず、且つ、化学的手段により解繊したセルロース系微細繊維の含有量をゴム成分100質量部に対して20質量部としたことを除き、実施例1-2と同様の構成の実施例1-3のベルトを作製した。
<実施例1-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、ゴム成分100質量部に対してアラミド短繊維を10質量部とし、且つ、ナイロン短繊維(東レ社製ナイロン66からなるタイヤ用スダレから3mm長にカットした短繊維)10質量部を更に配合したことを除き、実施例1-2と同様の構成の実施例1-4のベルトを作製した。
<実施例1-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、実施例1-2と同様の構成の実施例1-5のベルトを作製した。
<比較例1-1>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、セルロース系微細繊維を配合しないことを除き、実施例1-1と同様の構成の比較例1-1のベルトを作製した。
<比較例1-2>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して70質量部としたことを除き、比較例1-1と同様の構成の比較例1-2のベルトを作製した。
<比較例1-3>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例1-1と同様の構成の比較例1-3のベルトを作製した。
<比較例1-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して70質量部とし、且つ、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例1-2と同様の構成の比較例1-4のベルトを作製した。
<比較例1-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではない(繊維径10〜100μm程度の)セルロース繊維(大王製紙社製、クラフトパルプ)20質量部を更に配合したことを除き、比較例1-1と同様の構成の比較例1-5のベルトを作製した。
<比較例1-6>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFを配合せず、且つ、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではないセルロース繊維20質量部を更に配合したことを除き、比較例1-5と同様の構成の比較例1-6のベルトを作製した。
<比較例1-7>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維を配合しないことを除き、実施例1-2と同様の構成の比較例1-7のベルトを作製した。
<比較例1-8>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAF及びアラミド短繊維をいずれも配合しないことを除き、実施例1-2と同様の構成の比較例1-8のベルトを作製した。
Figure 0006529327
(試験評価方法)
それぞれの評価結果を表1に示す。
<平均繊維径・繊維径分布>
実施例1-1〜1-5のそれぞれのベルトの内側ゴム層の試料を凍結粉砕した後、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察すると共に、50本のセルロース微細繊維を任意に選択して繊維径を測定し、その数平均を求めて平均繊維径とした。また、50本のセルロース微細繊維のうち繊維径の最大値及び最小値を求めた。
<耐クラック性評価ベルト走行試験>
ベルトの耐クラック寿命は、ゴムの耐クラック性を示す指標であり、高寿命ほど優れている。
図9は、耐クラック寿命測定用の走行試験機40を示す。耐クラック性評価用ベルト走行試験機40は、プーリ径φ40mmの駆動プーリ41とその右側方に設けられたプーリ径40mmの従動プーリ42とを備える。従動プーリ42は、軸荷重(デッドウェイトDW)を負荷してローエッジVベルトBに張力を付与できるように左右に可動に設けられている。
実施例1-1〜1-5及び比較例1-1〜1-8のそれぞれのベルトについて、走行試験機40の駆動プーリ41及び従動プーリ42間に巻き掛け、従動プーリ42に対して右側方に600Nの軸荷重を負荷してベルトに張力を与えると共に、100℃の雰囲気温度下において駆動プーリ41を3000rpmの回転数で回転させることによりベルト走行させた。そして、定期的にベルト走行を停止すると共に、ローエッジVベルトBにクラックが発生しているか否かを目視確認し、クラックの発生が確認されるまでのベルト走行時間を耐クラック寿命とした。なお、200時間を越えてもクラックの発生が認められない場合には、その時点で試験を打ち切った。
<高張力ベルト走行試験>
デッドウェイト条件における高張力耐久評価は、ベルトの性能、寿命の加速的評価として有効である。走行前後の軸間距離の変化は、心線の永久伸びによるベルト長さの変化を一定と考えると、ゴム部材の永久歪及び摩耗が大きいほど、大きくなる。従って、走行前後の軸間距離の変化が小さいほど好適である。走行前後のベルト質量の変化は、ゴム部材の耐摩耗性を示す指標となり、小さいほど好適である。
図10は、高張力ベルト走行試験機50を示す。
2軸のレイアウトである高張力ベルト走行試験機50は、プーリ径φ100mmの駆動Vプーリ51とその右側方に設けられたプーリ径60mmの従動Vプーリ52とを備える。従動Vプーリ52は、軸荷重(デッドウェイトDW)を負荷してベルトに張力を付与できるように左右に可動に設けられている。
実施例1-1〜1-6及び比較例1-1〜1-4のそれぞれのベルトBについて、走行前に質量を測定し、初期質量とした。
その後、高張力ベルト走行試験機50にベルトを装着し、以下の軸間荷重を従動プーリに付与した。つまり、アラミド短繊維を単独で配合する例(実施例1-1〜1-3、比較例1-1及び1-2)では1000N、アラミド短繊維及びナイロン短繊維の両方を配合する例(実施例1-4、比較例1-5及び1-6)では800N、ナイロン短繊維を単独で配合する例(実施例1-5、比較例1-3及び1-4)では500N、短繊維を配合しない例(比較例1-7及び1-8)では500Nである。
まず、雰囲気温度を100℃に設定し、無負荷として、駆動プーリを5000rpmにて10分間走行した後、軸間距離を測定して、初期の軸間距離とした。
その後、従動プーリ52に下記の負荷を加えた状態にて、駆動プーリ51を5000rpmにて回転させた。つまり、アラミド短繊維を単独で配合する例(実施例1-1〜1-3、比較例1-1及び1-2)では40Nm、アラミド短繊維及びナイロン短繊維の両方を配合する例(実施例1-4、比較例1-5及び1-6)では30Nm、ナイロン短繊維を単独で配合する例(実施例1-5、比較例1-3及び1-4)では20Nm、短繊維を配合しない例(比較例1-7及び1-8)では20Nmである。
いずれも200時間走行した後、無負荷にて10分間更に走行させた時の軸間距離を測定し、走行後の軸間距離とした。
走行後の軸間距離変化(%)は、次のように計算した。
軸間距離変化(%)
=(走行後の軸間距離−走行前の軸間距離)/走行前の軸間距離×100
また、走行後のベルトの重量を測定し、耐久後のベルト重量とした。ベルト重量変化は以下のように計算した。
ベルト重量変化(%)
=(走行前のベルト重量−走行後のベルト重量)/走行前のベルト重量×100
但し、比較例1-7及び1-8については、走行開始後短時間(30分程度)にてベルトが切断し、高張力走行試験に関する測定は不可能であった。
<摩擦係数>
図11は、摩擦係数測定装置を示す。
この摩擦係数測定装置40は、プーリ径75mmのリブプーリからなる試験プーリ82とその側方に設けられたロードセル83とからなる。試験プーリ82は、鉄系の材料S45Cで構成されている。ローエッジVベルトの試験片81は、ロードセル83から水平に延びた後に試験プーリ82に巻き掛けられる、つまり、試験プーリ82への巻き付け角度が90°となるように設けられる。
実施例1-1〜1-6及び比較例1-1〜1-4のそれぞれの未走行のローエッジVベルトについて、切断してローエッジVベルト片の試験片81を作製し、その一端をロードセル83に固定して試験プーリ82に巻き掛け、他端に分銅84を取り付けて吊した。それに続いて、雰囲気温度25℃において、分銅84を引き下げようとする方向に試験プーリ82を43rpmの回転数で回転させ、回転開始後60秒の時点で、ロードセル83で試験片81における試験プーリ82とロードセル83との間の水平部分に負荷される張力Ttを計測した。なお、試験片81の試験プーリ82と分銅84との垂直部分に負荷される張力Tsは、分銅84の重さ分の17.15Nであった。そして、Eulerの式に基づいて下記式(1)により圧縮ゴム層の表面の乾燥時の摩擦係数μを求めた。なお、θ=π/2である。
また、高張力ベルト走行試験後のローエッジVベルトについても同様の試験を実施して内側ゴム層の表面の乾燥時の摩擦係数を求めた。そして未走行の乾燥時における摩擦係数に対する走行後の乾燥時における摩擦係数の比(摩擦係数(走行後)/摩擦係数(未走行))を求めた。当該走行前後の摩擦係数の比は摩擦係数の変化の指標であり、この比が1に近いほど伝動特性は安定し、好適である。
Figure 0006529327
<粘着摩耗性>
高張力ベルト走行試験の後、ベルトを高張力ベルト走行試験機50から取り外し、プーリとの接触部分及びプーリ表面にゴムの粘着摩耗が発生しているか目視により確認した。
高張力走行試験後の粘着摩耗の有無は、ゴムの耐粘着摩耗性を示す指標である。粘着摩耗の発生は、ベルトの異音、振動、プーリへの固着等の原因になるので、発生無しが好適である。
<強力保持率>
高張力ベルト走行試験の後、ベルトの引張試験を実施し、ベルトの破断強度を破断部の心線打ち込み本数で割ることにより、心線一本当たりの走行後の強力を測定した。
また、同ロットのベルトの走行前の心線一本当たりの強力も同様に測定し、下記により、ベルトの強力保持率を求めた。結果を表1に示す。
ベルトの強力保持率(%)
=走行後の心線一本当たりの強力/走行前の心線一本あたりの強力×100
高張力走行試験後のベルトの強力保持率は、当該試験による抗張体(心線)に対するダメージの大きさを示す指標である。Vベルトの場合、底ゴムの永久歪による座屈により心線にかかる局部的な歪が大きくなること、ゴムの摩耗によりプーリへの巻き付き径が小さくなること等により、心線にかかる歪が増大してダメージが発生する。また、ゴムの摩擦係数が大きくなり、プーリからベルトが出て行く際のプーリからの抜け性が悪くなると、逆曲げの刺激がかかって心線の疲労が促進される。このようなことが複合的に働くので、ベルトの強力保持率が高いほど、心線を覆うゴムの性能が高いという判断ができる。
(試験評価結果)
試験結果を表1に示す。
表1によれば、実施例1-1〜1-5のセルロース微細繊維は、いずれも繊維径の分布が広いことが分かる。
セルロース系微細繊維と他の短繊維とを併用する実施例1-1〜1-5について、ベルト耐クラック寿命が200時間以上である。また、高張力走行試験後、軸間距離の変化は1〜2%、ベルト重量変化は2〜3%、粘着摩耗は無く、ベルトの強力保持率は88〜90%である。更に、高張力走行試験の前後における摩擦係数の比はいずれも0.95である。各実施例においてセルロース系微細繊維の種類(機械解繊及び化学解繊)、短繊維の種類(アラミド短繊維及びナイロン短繊維)が異なるが、いずれも良好な結果である。実施例1-3の場合、カーボンブラックを配合せず、同じ種類のセルロース系微細繊維を用いる他の実施例(1-2、1-4、1-5)よりもセルロース系微細繊維の配合量を増やしている。つまり、カーボンブラックをセルロース系微細繊維により完全に置き換えている。この場合も、他の実施例と同等の結果であり、カーボンブラックを用いないゴム組成物とすることも可能となっている。
これらに対し、比較例1-1〜1-4は、アラミド短繊維又はナイロン短繊維による補強は行われているが、セルロース系微細繊維を配合しないゴムからなるベルトである。
カーボンブラックの配合量が20質量部である比較例1-1及び1-3について、ベルト耐クラック寿命は200時間以上であって実施例と同等であり、粘着摩耗は無く、摩擦係数比は0.9であって実施例に比較的近い。しかしながら、高張力走行試験前後ベルトの質量変化が20%であって、ゴムの耐摩耗性が極端に悪い。この結果、軸間距離の変化も20%と大きい。更に、走行後の強力保持率が31又は33%と極端に低い。これは、高すぎる摩擦係数によるプーリからの抜け性の悪さ及びゴムの座屈変形により、心線の疲労が促進されたものと考えられる。
逆に、カーボンブラックの配合量を70質量部と多くした比較例1-2及び1-4の場合、ゴムの耐摩耗性(ベルト質量変化)は3%と改善されるが、ベルト耐クラック寿命が10又は20にまで悪化する。また、ベルトの軸間距離の変化が10%大きくなっており、走行時の自己発熱の高さに起因するゴムの永久歪が大きいことが原因と思われる。更に、粘着摩耗が発生すると共に、摩擦係数が変化している。走行後のベルト強力保持率も42又は48%と低くなっている。これは、摩擦係数の増大によるプーリからの抜け性の悪化とゴムの自己発熱とによって心線の疲労が促進されたものと考えられる。
次に、比較例1-5及び1-6は、セルロース系微細繊維に代えて、より大きなサイズのセルロースとしてクラフトパルプを用いた例である。比較例1-5及び比較例1-6の違いは、カーボンブラックの配合の有無である。いずれの例も、耐クラック寿命及び耐摩耗性の両方が悪化している。また、ベルト強力保持率も低く、心線の疲労が促進されている。これは、比較例1-1及び1-3と同様の理由と考えられる。
比較例1-7及び1-8は、セルロース系微細繊維を配合し、短繊維による補強は行わない例である。比較例1-7及び比較例1-8の違いは、カーボンブラックの配合の有無である。いずれの例も、ベルト耐クラック寿命については200時間以上と良好であるが、高張力で且つ高負荷の条件である高張力走行試験において短時間でベルトが破損し、各項目について結果の測定が不可能であった。これは、底ゴムの弾性率が不足しており、ゴムが座屈変形したものと考えられる。
以上のように、比較例1-1〜1-8のように、カーボンブラックと短繊維(ナイロン短繊維、アラミド短繊維)との併用による補強、微細繊維でないセルロース繊維による補強(カーボンブラックの配合の有無いずれの場合も含む)、セルロース系微細繊維を用いるが他の短繊維を用いない補強(カーボンブラックの配合の有無いずれの場合も含む)について、検討した全ての性能を満足に満たすことはできなかった。特に、本実施例の試験条件のような高温雰囲気下(100℃)では、性能を満たすことが不可能であり、使用条件を低温側に限定する必要がある。
これに対し、カーボンブラックの一部又は全部をセルロース系微細繊維に置き換え、短繊維による補強と併用することにより、検討した全ての性能を同時に満たすことができる。しかも、これは本実施例のような高温の条件において実現されている。
この具体的なメカニズムについては解明が待たれるが、セルロース系微細繊維による補強と、カーボンブラックによる補強とでは、補強形態が異なることは考えられる。つまり、カーボンブラック補強は、カーボンブラックにより吸着されたゴム層(バウンドラバー)がゴムの運動性を抑制されることにより発現する。また、当該ゴム層において、化学的な架橋は生じていないと考えられており、繰り返し変形時には発熱性が大きくなったり、粘着摩耗が生じたりすると考察する。これに対し、セルロース系微細繊維による補強の詳細は不明であるから、今回の結果は予想困難な事実である。しかし、結果からの考察として、セルロース系微細繊維の近傍のゴム分子は、その運動性がカーボンブラックの近傍のゴム分子ほどには抑制されていないか、又は、架橋されていてゴム状弾性体としての性質を保つことができるという可能性がある。セルロース系微細繊維による補強効果は、微細繊維同士の三次元ネットワーク構造によるものである可能性もある。但し、セルロース系微細繊維と短繊維との併用による効果について、メカニズムが特に関わるものではない。
尚、ゴム成分100質量部に対して20質量部の機械的解繊手段によるセルロース系微細繊維を配合した実施例1-1と、同じく10質量部の化学的解繊手段によるセルロース系微細繊維を配合した実施例1-2とについて、各評価はほぼ同じである。従って、化学的解繊手段によるセルロース系微細繊維の方が少量の配合で同等の効果を実現できる。
[試験評価2]
水素化NBR(H−NBR)をゴム成分とするゴム組成物を用いて、実施例2-1〜2-5及び比較例2-1〜2-8のベルトを作製した。それぞれの詳細については、表2にも示す。
<実施例2-1>
H−NBRラテックス(日本ゼオン社製 商品名:ZLX−B)と機械的解繊手段によって製造されたセルロース微細繊維の水分散体とを混合し、水を気化させてセルロース微細繊維/H−NBRのマスターバッチを作製した。
続いて、H−NBR(日本ゼオン社製 商品名:ゼットポール2020)を素練りすると共に、そこにマスターバッチを投入して混練した。マスターバッチの投入量は、トータルのH−NBRを100質量部としたときのセルロース微細繊維の含有量が20質量部となる量とした。
そして、H−NBRとセルロース微細繊維とを混練すると共に、そこに、H−NBR100質量部に対し、補強材のカーボンブラックHAFを20質量部、アラミド短繊維を20質量部、オイルを10質量部、架橋剤の有機過酸化物(日油社製 商品名:ペロキシモンF40)を5質量部、及び共架橋剤(精工化学社製 商品名:ハイクロスM)を1質量部それぞれ投入して混練を継続することにより未架橋ゴム組成物を作製した。
この未架橋ゴム組成物をシート状に成形してベルト本体(圧縮ゴム層、接着ゴム層及び伸張ゴム層)を構成するための未架橋ゴムシートとし、実施例2-1のローエッジVベルトを作製した。
尚、心線には接着処理を施したポリエステル繊維製の撚り糸を用いた。
<実施例2-2>
CRと、そのCR100質量部に対し、化学的解繊手段(TEMPO酸化処理)によって製造されたセルロース微細繊維を10質量部、補強材のカーボンブラックHAFを20質量部、オイルを10質量部、架橋剤の有機過酸化物を5質量部、及び共架橋剤を1質量部それぞれ投入して混練して未架橋ゴム組成物を作製した。
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートとして、この未架橋ゴム組成物を用いたことを除いて実施例2-1と同様の構成の実施例2-2のローエッジVベルトを作製した。
<実施例2-3>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックを配合せず、且つ、化学的手段により解繊したセルロース系微細繊維の含有量をゴム成分100質量部に対して20質量部としたことを除き、実施例2-2と同様の構成の実施例2-3のベルトを作製した。
<実施例2-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、ゴム成分100質量部に対してアラミド短繊維を10質量部とし、且つ、ナイロン短繊維10質量部を更に配合したことを除き、実施例2-2と同様の構成の実施例2-4のベルトを作製した。
<実施例2-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、実施例2-2と同様の構成の実施例2-5のベルトを作製した。
<比較例2-1>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して30質量部とし、且つ、セルロース系微細繊維を配合しないことを除き、実施例2-1と同様の構成の比較例2-1のベルトを作製した。
<比較例2-2>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して90質量部としたことを除き、比較例2-1と同様の構成の比較例2-2のベルトを作製した。
<比較例2-3>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例2-1と同様の構成の比較例2-3のベルトを作製した。
<比較例2-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して90質量部とし、且つ、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例2-1と同様の構成の比較例2-4のベルトを作製した。
<比較例2-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して20質量部とし、且つ、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではないセルロース繊維20質量部を更に配合したことを除き、比較例2-1と同様の構成の比較例2-5のベルトを作製した。
<比較例2-6>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFを配合せず、且つ、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではないセルロース繊維20質量部を更に配合したことを除き、比較例2-1と同様の構成の比較例2-5のベルトを作製した。
<比較例2-7>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維を配合しないことを除き、実施例2-2と同様の構成の比較例2-7のベルトを作製した。
<比較例2-8>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAF及びアラミド短繊維をいずれも配合しないことを除き、実施例2-2と同様の構成の比較例2-8のベルトを作製した。
Figure 0006529327
(試験評価方法)
実施例2-1〜2-5のそれぞれのベルトについて、試験評価1と同様にセルロース微細繊維の繊維径の平均値、最小値及び最大値を求めた。また、実施例2-1〜2-5及び比較例2-1〜2-8の各ベルトについて、試験評価1と同様に、ベルト耐クラック寿命を測定すると共に、高張力走行試験を行って軸間距離変化、質量変化、摩耗係数比、試験後の粘着摩耗の有無、強力保持率を評価した。
但し、ベルト耐クラック寿命の測定及び高張力走行試験について、雰囲気温度は120℃とした。また、ベルト耐クラック寿命について、300時間まで測定し、300時間を越えてもクラックの発生が認められない場合には試験を打ち切った。
(試験評価結果)
試験結果を表2に示す。
表2によれば、ゴム成分をH−NBRとしても、試験評価1と同様の結果が得られていることが分かる。特に、試験評価1に比べて耐クラック性評価ベルト走行試験及び高張力ベルト走行試験の雰囲気温度が高い(120℃)にも関わらず、良好な評価結果が得られている。この理由について、1つの可能性として、セルロース系微細繊維の補強効果は、カーボンブラックによる補強効果に比べて、温度依存性が小さいことが考えられる。
[試験評価3]
EPDMをゴム成分とするゴム組成物を用いて、実施例3-1〜3-5及び比較例3-1〜3-8の試験評価用のベルトを作製した。それぞれの詳細については、表3にも示す。
<実施例3-1>
トルエンに機械的解繊手段によって製造されたセルロース微細繊維を分散させた分散体と、トルエンにEPDM(JSR社製 商品名:EP33)を溶解させた溶液とを混合し、トルエンを気化させてセルロース微細繊維/EPDMのマスターバッチを作製した。
次いで、EPDMを素練りすると共に、そこにマスターバッチを投入して混練した。マスターバッチの投入量は、トータルのEPDMを100質量部としたときのセルロース微細繊維の含有量が20質量部となる量とした。
そして、EPDMとセルロース微細繊維とを混練すると共に、そこに、EPDM100質量部に対し、補強材のカーボンブラックを20質量部、アラミド短繊維を20質量部、オイルを10質量部、架橋剤の有機過酸化物を5質量部、及び共架橋剤を1質量部それぞれ投入して混練を継続することにより未架橋ゴム組成物を作製した。
この未架橋ゴム組成物をシート状に成形してベルト本体(圧縮ゴム層、接着ゴム層及び伸張ゴム層)を構成するための未架橋ゴムシートとし、実施例3-1のローエッジVベルトを作製した。
尚、心線には接着処理を施したポリエステル繊維製の撚り糸を用いた。
<実施例3-2>
EPDM100質量部に対し、化学的解繊手段(TEMPO酸化処理)によって製造されたセルロース微細繊維を10質量部、補強材のカーボンブラックを20質量部、オイルを10質量部、架橋剤の有機過酸化物を5質量部、及び共架橋剤を1質量部とを混練して未架橋ゴム組成物を作製した。
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートとして、この未架橋ゴム組成物を用いたことを除いて実施例3-1と同様の構成の実施例3-2のローエッジVベルトを作製した。
<実施例3-3>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックを配合せず、且つ、化学的手段により解繊したセルロース系微細繊維の含有量をゴム成分100質量部に対して20質量部としたことを除き、実施例3-2と同様の構成の実施例3-3のベルトを作製した。
<実施例3-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、ゴム成分100質量部に対してアラミド短繊維を10質量部とし、且つ、ナイロン短繊維10質量部を更に配合したことを除き、実施例3-2と同様の構成の実施例3-4のベルトを作製した。
<実施例3-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、実施例3-2と同様の構成の実施例3-5のベルトを作製した。
<比較例3-1>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して30質量部とし、且つ、セルロース系微細繊維を配合しないことを除き、実施例3-1と同様の構成の比較例3-1のベルトを作製した。
<比較例3-2>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して90質量部としたことを除き、比較例3-1と同様の構成の比較例3-2のベルトを作製した。
<比較例3-3>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例3-1と同様の構成の比較例3-3のベルトを作製した。
<比較例3-4>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して90質量部とし、且つ、アラミド短繊維20質量部に代えてナイロン短繊維20質量部を配合したことを除き、比較例3-1と同様の構成の比較例3-4のベルトを作製した。
<比較例3-5>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFの配合量をゴム成分100質量部に対して20質量部とし、且つ、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではないセルロース繊維20質量部を更に配合したことを除き、比較例3-1と同様の構成の比較例3-5のベルトを作製した。
<比較例3-6>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAFを配合せず、且つ、ゴム成分100質量部に対して微細繊維ではないセルロース繊維20質量部を更に配合したことを除き、比較例3-1と同様の構成の比較例3-5のベルトを作製した。
<比較例3-7>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、アラミド短繊維を配合しないことを除き、実施例3-2と同様の構成の比較例3-7のベルトを作製した。
<比較例3-8>
ベルト本体構成用の未架橋ゴムシートについて、カーボンブラックHAF及びアラミド短繊維をいずれも配合しないことを除き、実施例3-2と同様の構成の比較例3-8のベルトを作製した。
Figure 0006529327
(試験評価方法)
実施例3-1〜3-5のそれぞれのベルトについて、試験評価1と同様にセルロース微細繊維の繊維径の平均値、最小値及び最大値を求めた。また、実施例3-1〜3-5及び比較例3-1〜3-8の各ベルトについて、試験評価1と同様に、ベルト耐クラック寿命を測定すると共に、高張力走行試験を行って軸間距離変化、質量変化、摩耗係数比、試験後の粘着摩耗の有無、強力保持率を評価した。
但し、ベルト耐クラック寿命の測定及び高張力走行試験について、雰囲気温度は120℃とした。また、ベルト耐クラック寿命について、300時間まで測定し、300時間を越えてもクラックの発生が認められない場合には試験を打ち切った。
(試験評価結果)
試験結果を表3に示す。
表3によれば、ゴム成分をEPDMとしても、試験評価1及び2と同様の結果が得られていることが分かる。特に、試験評価1に比べて耐クラック性評価ベルト走行試験及び高張力ベルト走行試験の雰囲気温度が高い(120℃)にも関わらず、良好な評価結果が得られている。
本発明は、伝動ベルトの分野において有用である。
B Vリブドベルト(伝動ベルト)
10 Vリブドベルト本体
11 圧縮ゴム層
12 接着ゴム層
13 背面ゴム層
16 短繊維

40 耐クラック性評価用ベルト走行試験機
41 駆動プーリ
42 従動プーリ
50 高張力ベルト走行試験機
51 駆動Vプーリ
52 従動Vプーリ
81 試験片
82 試験プーリ
83 ロードセル
84 分銅

Claims (5)

  1. プーリに巻き掛けられて動力を伝達する伝動ベルトにおいて、
    セルロース系微細繊維と、平均直径1μm以上の短繊維とを含有するゴム組成物からなる層を有しており、
    前記セルロース系微細繊維の繊維径の分布範囲が10〜100nmを含むことを特徴とする伝動ベルト。
  2. 請求項1の伝動ベルトにおいて、
    前記セルロース系微細繊維の繊維径の分布範囲が3〜100nmを含むことを特徴とする伝動ベルト。
  3. 請求項1又は2の伝動ベルトにおいて、
    前記ゴム組成物にはカーボンブラックが配合されていないことを特徴とする伝動ベルト。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つの伝動ベルトにおいて、
    前記セルロース系微細繊維は、機械的解繊手段によって製造されたものであることを特徴とする伝動ベルト
  5. 請求項1〜3のいずれか1つの伝動ベルトにおいて、
    前記セルロース系微細繊維は、化学的解繊手段によって製造されたものであることを特徴とする伝動ベルト
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