JP6529325B2 - 移動補助器 - Google Patents

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Description

本発明は、介護用等に供され、被補助者の移動補助を行わせる移動補助器に関する。
歩行障害を有する被補助者の介護やリハビリテーション等においては、移動補助器として特許文献1の介護補助装置が知られている。この移動補助器は、被補助者の上体を支持することにより、その被補助者の歩行を補助する。
この介護補助装置は、台車部から斜めに支柱が伸び、支柱の上部側に左右両側の腕部と腕部及び支柱を接続する2本の接続部と腕部前端間の連結部とを備えたフレーム構造となっている。
従って、被補助者は、装置の腕部を自身の腋の下に入れて上半身を支えつつ、接続部又は連結部を握って歩行することができる。
しかし、被補助者は、接続部又は連結部を握った被補助者の上肢を介して介護補助装置を押すように走行させる必要があるため、走行抵抗によって介護補助装置を円滑に走行させることが困難な場合がある。また、介護補助装置の走行時には、被補助者の上肢に負荷がかかるため、被補助者の疲労が早く、十分な歩行補助時間の確保が難しいという問題がある。
特開2013−31635号公報
解決しようとする問題点は、被補助者が円滑に走行することが困難であり、被補助者の疲労も早く、十分な歩行補助時間の確保が難しいという点である。
本発明は、被補助者が円滑に走行することができ、被補助者の疲労を軽減して、十分な歩行補助時間の確保を可能とするために、車輪により走行可能な走行ベースと、前記走行ベースの前部側に備えられ被補助者の腕を支持させる前支持部とを備えた移動補助器であって、前記走行ベースと前記前支持部との上下間で走行方向後方に突出して配置され被補助者の腹部を当てることができる腹部当て部前記走行ベースの後部側に備えられ鉛直方向に対し後傾して起立した座面支持フレームと、前記座面支持フレームに昇降可能に支持された座面部とを備えたことを特徴とする。
本発明は、上記構成であるから、被補助者の左右の腕を前支持部で支持させながら走行ベースを走行させ、歩行補助を行わせることができる。
このとき、被補助者は、腹部当て部に自身の腹部を当てることで、体の重心に近い位置で体重をかけて移動補助器を押すことができ、移動補助器を円滑に走行させることができる。また、移動補助器の走行時には、被補助者が自身の腹部を介して負荷を全身で受けることができ、主に両腕に負荷がかかる場合に比較して被補助者の疲労を軽減させることができ、十分な歩行補助時間の確保が可能となる。
起立支援歩行補助器の右側から見た斜視図である。(実施例1) 起立支援歩行補助器の左側面図である。(実施例1) 起立支援歩行補助器の平面図である。(実施例1) サイドフレームを外してリヤ走行ユニットを器体前方から見た正面図である。(実施例1) 起立支援歩行補助器の正面図である。(実施例1) フロント走行ユニット及びリヤ走行ユニットとサイドフレームとの関係の分解左側面図である。(実施例1) フロント走行ユニットの正面図である。(実施例1) リヤ走行ユニットの正面図である。(実施例1) サイドフレームとリヤ走行ユニットとの結合を示す側面図である。(実施例1) お腹バーの平面図である。(実施例1) お腹バーの取り付けを示し、図10のXI−XI線矢視断面図である。(実施例1) 昇降機構により支持した座面部を示し、座面部格納位置での正面図である。(実施例1) 昇降機構により支持した座面部を示し、座面部格納位置での左側面図である。(実施例1) 配電盤を示す昇降フレームの背面図である。(実施例1) 配電盤の正面図である。(実施例1) 着座位置の座面部の平面図である。(実施例1) 図16のXVII−XVII線矢視で示すスライド機構に係り、(A)は、右移乗位置での断面図、(B)着座位置での断面図、(C)左移乗位置での断面図である。(実施例1) 図16のXVIII−XVIII線矢視で示すロック機構に係る断面図である。(実施例1) 図16のXIX−XIX線矢視矢視で示すロック機構に係に係り、(A)は、右移乗位置でのロック機構を示す断面図、(B)は、着座位置でのロック機構を示す断面図である。(実施例1) (A)は着座位置でのロック解除時の断面図、(B)は、左移乗位置でのロック状態の断面図である。(実施例1) 座面板の移乗位置での使用状態を示す起立支援歩行補助器の要部斜視図である。(実施例1) お腹バーの平面図である。(実施例2) お腹バーの取り付けを示し、図22のXXIII−XXIII線矢視断面図である。(実施例2) お腹バーの分解平面図である。(実施例2) お腹バーの結合フランジを示す側面図である。(実施例2) お腹バーを取り付けた起立支援歩行補助器の左側面図である。(実施例3) お腹バーの取り付けを示す要部斜視図である。(実施例3) お腹バーを取り付けるフロントピラーの取付部を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、要部側面図である。(実施例3) お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。(実施例3) お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。(実施例3) お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。(実施例3) お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。(実施例3) お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、要部側面図、(C)は、嵌合部でのピン結合を示す断面図である。(実施例3) お腹バーの取り付けを示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。(実施例3)
被補助者が円滑に走行させることができ、被補助者の疲労を軽減して、十分な歩行補助時間の確保を可能にするという目的を、車輪により走行可能な走行ベースと走行ベースの前部側に備えられて被補助者の左右の腕を支持させる前支持部との上下間に、走行方向後方に突出して配置され、被補助者のお腹を当てることができる腹部当て部を備えた移動補助器によってで実現した。
腹部当て部は、走行ベースから起立して上部に前支持部を支持するフロントピラーの上下部中間部に設けることが可能である。 腹部当て部は、後方への突出長さを変更するバー伸縮機構、 上下取り付け角度を変更するバー角度調節機構、及び 上下取り付け位置を変更するバー上下位置調節機構の何れか一つ又は複数を備えてもよい。
該座面を器幅方向の着座位置と該着座位置に対して器幅方向外側に突出する移乗位置とで移動可能とした
腹部当て部を適用する移動補助器は、走行ベースに備えられた座面支持フレームと、座面支持フレームに配置され被補助者が着座するための座面を有し該座面を器幅方向の着座位置と該着座位置に対して器幅方向外側に突出する移乗位置とで移動可能とした座面部とを備えてもよい。
[起立支援歩行補助器]
図1は、起立支援歩行補助器の右側から見た斜視図、図2は、起立支援歩行補助器の左側面図、図3は、起立支援歩行補助器の平面図、図4は、サイドフレームを外してリヤフレームを器体前方から見た正面図、図5は、起立支援歩行補助器の正面図、図6は、フロント走行ユニット及びリヤ走行ユニットとサイドフレームとの関係の分解左側面図、図7、フロント走行ユニットの正面図、図8、リヤ走行ユニットの正面図、図9は、サイドフレームとリヤ走行ユニットとの結合を示す要部拡大側面図ある。
以下の説明において、走行方向前後は、起立支援歩行補助器の走行方向の前後であり、単に前後と称することもある。器幅方向は、起立支援歩行補助器の走行前後方向に直行する幅方向であり、左右は直進時の器幅方向の左右である。上下は、水平接地状態にある起立支援歩行補助器の重力方向である。
図1〜図5のように、本発明実施例の起立支援歩行補助器1は、走行ベース3と、フロント走行ユニット5と、リヤ走行ユニット7と、サイドフレーム9と、前支持部11と、座面部13と、腹部当て部としてのお腹バー15とを備えている。なお、起立支援歩行補助器1は、移動補助器の一例であり、起立支援のための後述の昇降機構を省き、起立支援を行わない構造にすることもできる。
起立支援歩行補助器1の走行ベース3は、フロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7の下部と実施例の右側のサイドフレーム9とで構成されている。この走行ベース3は、平面から見て左側がフロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7間で開放された逆C型となっており、逆C型の開放口3aで被補助者の出入りを行わせる。なお、フロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7の下部と右側のサイドフレーム9との関係は後述する。
走行ベース3は、車輪17a、17b、19a、19bを備えている。車輪17a、17bは、前輪としてフロント走行ユニット5に支持されている。車輪19a、19bは、後輪としてリヤ走行ユニット7に支持されている。
図1〜図3、図5〜図7のように、フロント走行ユニット5は、金属、樹脂、繊維強化プラスチック(GFRP、CFRP)等により形成され、パイプ材のロワーフロントメンバー21とアッパーフロントメンバー23とフロントピラー25a、25bとを備えている。
ロワーフロントメンバー21は、前部が左右に渡り、左右後部が後方下方へ傾斜している。ロワーフロントメンバー21の前部上にフロントベースパネル27が固定されている。フロントベースパネル27の下面に前記車輪17a、17bがキャスター17aa、17baにより方向転換可能に取り付けられている。
アッパーフロントメンバー23は、ロワーフロントメンバー21に対する上方で前部が左右に渡り、左右後部は後方下方へ傾斜している。
ロワーフロントメンバー21及びアッパーフロントメンバー23の左右後端にフロントジョイント29a、29bが固定されている。フロントジョイント29a、29bは、ブロック状であり、横断面が矩形に形成されて左右に幅を持ち、上下が幅よりも相対的に長く形成されている。このフロントジョイント29a、29bは、後述のサイドフレームジョイントに突き合わせる平坦な突合せ面29aa、29baを、上下に沿って後方に向けて備えている。
フロントピラー25a、25bは、フロント装甲ユニット5の左右中間部に平行に配置され、鉛直方向に対し角度θ1を持って後傾している。フロントピラー25a、25bの下端は、フロントベースパネル27に結合され、フロントベースパネル27よりも上方でアッパーフロントメンバー23に後方が結合支持されている。フロントピラー25a、25bは、二重構造となっており、外筒のフロントピラーロワー25aa、25ba及びこのフロントピラーロワー25aa、25baに入れ子となる内筒のフロントピラーアッパー25ab、25bbを備えている。
このフロントピラー25a、25bの上端部に前支持部11が取り付けられ、中間部にお腹バー15が支持されている。
前支持部11は、例えば被補助者の左右の前腕側を身体の前側で乗せるように支持し、歩行姿勢の支えとなる。この前支持部11は、左右の肘支持部11a、11bを別々に備えている。左右の肘支持部11a、11bは、前後傾斜調節機構28a、28bと上下位置調節機構30a、30bとの可動構造により、左右別々に前後傾斜調節及び上下位置調節を行わせることができる。
前後傾斜調節機構28a、28bは、左右のフロントピラーアッパー25ab、25bbと左右の肘支持部11a、11bとの間に設けられ、左右の肘支持部11a、11bを別々に前後傾斜調節可能とする。
上下位置調節機構30a、30bは、フロントピラーロワー25aa、25baの上端に設けられ、フロントピラーロワー25aa、25baに対するフロントピラーアッパー25ab、25bbの上下位置調節を可能とする。このフロントピラーアッパー25ab、25bbの上下位置調節により左右の肘支持部11a、11bの上下位置を別々に調節できるようにしている。
なお、前後傾斜調節機構28a、28b及び上下位置調節機構30a、30bの他に、左右傾斜位置調節機構を追加することもできる。さらに、これらの選択的な組み合わせによる調節を行わせることもできる。前後傾斜調節機構28a、28b及び上下位置調節機構30a、30bと左右傾斜位置調節機構との組み合わせでは、肘支持部11a、11bをそれぞれXYZ方向(上下、前後、左右方向)に自由に調節させることができる。XYZ方向の調節では、ボール軸受構造を採用することもできる。
お腹バー15は、フロントピラーロワー25aa、25baに取り付けられ、リヤ走行ユニット7側又は座面部13側に突出している。このお腹バー15は、伸縮調節により座面部13側への突出位置を調整できるようになっている。また、お腹バー15は、フロントピラー25a、25bに対して角度θ2(>θ1)を持って傾斜している。ただし、お腹バー15の傾斜角度θ2は、フロントピラー25a、25bの傾斜角度θ1と等しく設定してもよい(θ2=θ1)。なお、お腹バー15の構造及びフロントピラー25、25bへの取り付けについては、さらに後述する。
図1〜図6、図8のように、リヤ走行ユニット7は、金属、樹脂、繊維強化プラスチック(GFRP、CFRP)等により形成され、パイプ材のロワーリヤメンバー31とアッパーリヤメンバー33と座面支持フレーム35とを備えている。
ロワーリヤメンバー31及びアッパーリヤメンバー33の前端にリヤジョイント36a、36bが固定されている。リヤジョイント36a、36bは、ブロック状であり、横断面が矩形に形成されて左右に幅を持ち、幅よりも上下に相対的に長く形成されている。このリヤジョイント36a、36bは、後述のサイドフレームジョイントに突き合わせる平坦な突合せ面36aa、36baを、上下に沿って前方に向けて備えている。
ロワーリヤメンバー31とアッパーリヤメンバー33との間は、連結メンバー37a、37b、リヤジョイント36a,36bにより結合されている。ロワーリヤメンバー31上にロワーリヤベースパネル41が固定され、アッパーリヤメンバー33上にアッパーリヤベースパネル42が固定されている。
アッパーリヤメンバー33は、ロワーフロントメンバー21の前部と同一高さに設定され、アッパーリヤベースパネル42は、フロントベースパネル27と同一平面上にある。
ロワーリヤベースパネル41の左右部に軸支持部43a、43bが設けられ、この軸支持部43a、43bに、前記後輪19a、19bが回転自在に軸受け支持されている。
後輪19a、19bには、図4等に示す抑速ブレーキであるブレーキユニット39a,39bがそれぞれ接続され、外部に図2及び3等に示す後輪ロック機構45a、45bが備えられている。抑速ブレーキにより後輪19a、19bに常時フリクションが働き、走行ベース3による走行速度が自動で制限されるようになっている。但し、抑速ブレーキを省略することもでき、空車状態での移動を容易にすることができる。後輪ロック機構45a、45bにより後輪19a、19bをロック及びロック解除ができる。
座面支持フレーム35は、左右のリヤピラー35a、35bを備え、リヤピラー35a、35bが、アッパーリヤベースパネル42に固定され、補強ブラケット44a、44bがアッパーリヤベースパネル42と左右のリヤピラー35a、35bとの間を補強するように取り付けられている。
座面支持フレーム35は、この取り付け状態で走行ベース3の進行方向後部側に起立して備えられ、鉛直方向に対し角度θ3(<θ1)で後傾している。なお、リヤピラー35a,35bの傾斜角度θ3は、フロントピラー25a、25bの傾斜角度θ1と等しく設定してもよい(θ3=θ1)。リヤピラー35a、35bの上部は、アッパーリヤクロスメンバー35cにより結合されている。アッパーリヤクロスメンバー35cよりも下側でリヤピラー35a、35bの上部間には、ハンドルバー35dが取り付けられ、座面支持フレーム35の後方に突出している。
この座面支持フレーム35のリヤピラー35a、35bに座面部13が昇降可能に支持されている。
図1〜図3、図6、図9で示すサイドフレーム9は、金属、樹脂、繊維強化プラスチック(GFRP、CFRP)等により形成され、上下のパイプ49a、49b間に板状のレインフォースバー49cが配置されている。パイプ49a、49b及びレインフォースバー49cの前後端にサイドフレームジョイント49d、49eが取り付けられ、中間部に中間補強部材49fが固定されている。
サイドフレームジョイント49d、49eは、ブロック状であり、平坦な突合せ面49da、49eaが上下に沿ってそれぞれ前後に向けて形成されている。
そして、図では、サイドフレーム9が右のフロントジョイント29b及びリヤジョイント36b間に配置されている。この配置状態で、サイドフレームジョイント49d、49eの突合せ面49da、49eaがフロントジョイント29bとリヤジョイント36bとの突合せ面29ba、36baに別々に突き合わされ、サイドフレームジョイント49d、49eがフロントジョイント29b及びリヤジョイント36bにそれぞれ締結結合されている。サイドフレームジョイント49d、49eの外形は、フロントジョイント29a、29b、リヤジョイント36a、36bと同一に形成されている。
この結合構造は、各ジョイント間で同一であり、サイドフレームジョイント49eとリヤジョイント36bとの間の締結構造を図9で説明する。
なお、図9では、サイドフレームジョイント49eが左のリヤジョイント36aに締結結合されているように見えるが、図1〜図3のように、サイドフレームジョイント49eがリヤジョイント36bに締結構造されている構造を左側面図として見たのが図9である。図においてサイドフレームジョイント49eが締結結合されているのはリヤジョイント36bである。
サイドフレームジョイント49eは、リヤジョイント36bに対してピン59a、59b及びブッシュ57a、57bにより位置決めがなされ、ボルト59a、59bにより締結結合されている。ブッシュ57a、57bは、リヤジョイント36bに支持され、ピン59a、59bは、サイドフレームジョイント49eに支持されている。ピン59a、59bの先端がブッシュ57a、57bに嵌合することで、サイドフレームジョイント49eはリヤジョイント36bに位置決められる。
この位置決め状態でサイドフレームジョイント49e側から貫通孔に差し込まれたボルト59c、59dがリヤジョイント36bの雌ねじ部にねじ込まれ、サイドフレームジョイント49eがリヤジョイント36bに締結結合される。フロントジョイント29a及びサイドフレームジョイント49d間も同様に締結結合される。
この締結結合によりフロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7がサイドフレーム9により一体的に結合され、走行ベース3を備えた起立支援歩行補助器1が構成される。
この締結状態では、サイドフレーム9が右側に位置し、左側のフロントジョイント29a及びリヤジョイント36a間は開放され、前記のように走行ベース3は、平面から見て逆C型となっている。サイドフレーム9のパイプ49aは、アッパーリヤメンバー33と同一高さに位置し、パイプ49bは、ロワーリヤメンバー31と同一高さに位置する。
なお、サイドフレーム9は、左側のフロントジョイント29b及びリヤジョイント36b間に配置して同様に締結結合することができ、この場合は、右側のフロントジョイント29a及びリヤジョイント36a間が開放され、走行ベース3は、平面から見てC型となる。サイドフレーム9は、左右何れかにおいて走行ベース3に固定的に設けることもできる。
座面部13は、座面支持フレーム35に配置され被補助者が着座するための座面を有している。この座面部13は、図3のように、昇降機構61により座面支持フレーム35に支持されている。昇降機構61は、座面部13を座面支持フレーム35に対し着座位置と上部位置との間でアクチュエータにより移動可能にする。
[お腹バー]
図10は、お腹バーの平面図、図11は、お腹バーの取り付けを示し、図10のXI−XI線矢視断面図である。
お腹バー15は、図2のように、走行ベース3と前支持部11との上下間で走行方向後方に突出して配置され、被補助者の腹部を当てることができる腹部当て部である。なお、腹部当て部は、お腹バー15に限られず、歩行補助に際し被補助者の腹部を当てることができれば、その形状、構造、取付位置、及び取付構造等は特に限定されるものではない。
本実施例において、お腹バー15は、図10、図11のように、フロントピラー25a、25bの上下中間部に支持され、後方への突出長さを変更するバー伸縮機構EX、フロントピラー25a、25bに対する上下取り付け位置を変更するバー上下位置調節機構PSを備えている。
お腹バー15は、金属、樹脂、繊維強化プラスチック(GFRP、CFRP)等により形成されている。このお腹バー15は、先端がお腹支持部15a、基端がバー上下位置調節機構PSを備えた結合部15bとなっており、お腹支持部15a及び結合部15b間がバー伸縮機構EXとなっている。
お腹支持部15aは、平面側から見て矩形枠状に形成され、パイプ材からなる先端バー15aa、基端バー15ab、左右の側部バー15ac、15adからなっている。先端バー15aa、基端バー15ab、左右の側部バー15ac、15ad間は、溶着、接着等により一体的に結合されている。このお腹支持部15aの基端バー15abには、内パイプ15cb、15dbが溶着、接着等により一体的に設けられている。
結合部15bは、結合バー15baと結合フランジ15bb、15bcからなっている。結合バー15baは、パイプ材からなり、この結合バー15baの左右両端に結合フランジ15bb、15bcが溶着、接着等により一体的に結合されている。なお、図11では、断面の右側の結合フランジ15bc等を図示し、左側の結合フランジ15bb等は括弧を付けた符号を付し、図示は省略する。以下、他の図においても、左右一方のみ断面図で図示するときは同様とする。
結合バー15baは、フロントピラー25a、25b間に配置されている。左右の結合フランジ15bb、15bcは、ボルト15bba、15bcaにより、フロントピラー25a、25bに左右内側から締結されている。このフロントピラー25a、25bに対する結合フランジ15bb、15bcの締結により、お腹バー15は、上記のように、フロントピラー25a、25bに対して角度θ2(>θ1)を持って取り付けられている。
バー上下位置調節機構PSは、フロントピラー25a、25bに対する結合フランジ15bb、15bcの締結位置を変更するものである。このバー上下位置調節機構PSは、フロントピラー25a、25bのフロントピラーロワー25aa、25baに雌ねじ部25aaa、25baaを複数個所設けて構成した。なお、図11において、図視上隠れている他の雌ねじ部25aaa、25baaには、ボルト15bba、15bcaがねじ込まれているか或は結合バー15baと重なる位置にある。
従って、雌ねじ部25aaa、25baaの選択により、お腹バー15をフロントピラー25a、25bに沿って上下位置を変更して固定することができる。
バー伸縮機構EXは、入れ子構造の外パイプ15ca、15da及び内パイプ15cb、15dbを備えている。外パイプ15ca、15daの基端は、結合バー15baに溶着、接着等により結合され、先端間に中間バー15eが溶着、接着等により一体的に結合されている。
内パイプ15cb、15dbの端部には、被締結部15cba、15dbaが設けられ、外パイプ15ca、15daに差し込まれている。被締結部15cba、15dbaには雌ねじ部16が設けられている。
外パイプ15ca、15daには、3箇所の挿通孔15caa、15daaが一定間隔毎に貫通して設けられている。
挿通孔15caa、15daaには、ねじ具15fが挿通し、ねじ具15fの先端は、外パイプ15ca,15da内で対応する被締結部15cba、15dbaの雌ねじ部16に螺合される。こうして、被締結部15cba、15dbaを締結することにより、お腹バー15は、外パイプ15ca、15daに対する内パイプ15cb、15dbの伸縮位置を固定が固定され、後方への突出位置が位置決められることになる。
お腹バー15の突出位置の変更は、内パイプ15cb、15dbを外パイプ15ca、15daから引き出すように伸張させ、被締結部15cba、15dbaを何れかの挿通孔15caa、15daaに合わせ、ねじ具15fを被締結部15cba、15dbaの雌ねじ部16にねじ込むことによって可能となる。
なお、バー伸縮機構EXは、外パイプ15ca、15daの挿通孔15caa,15daaの内、1個の挿通孔15caa,15daaのみを設けてもよい。この場合は、内パイプ15cb、15dbに複数の被締結部を設けて、外パイプ15ca、15daの引き出しに応じて、複数の被締結部の内の一つが挿通孔15caa,15daaを挿通するねじ具15fによって選択的に締結可能とすればよい。
また、バー伸縮機構EXには、走行方向前方からの衝突荷重が働いたときに、被補助者への入力を軽減する機構を設けることもできる。例えば、外パイプ15ca、15da及び内パイプ15cb、15db間にスプリングやダンパー等の緩衝部材を介設し、且つねじ具15f等が衝突荷重により切断されるようにする。この切断により、内パイプ15cb、15dbと外パイプ15ca、15daとの相対的な移動を緩衝部材で吸収することができる。
[昇降機構]
図12は、昇降機構により支持した座面部を示し、座面部格納位置での正面図、図13は、昇降機構により支持した座面部を示し、座面部格納位置での左側面図、図14は、配電盤を示す昇降フレームの背面図、図15は、配電盤の正面図である。
図1〜図4、図12〜図13のように、昇降機構61は、昇降フレーム62を備えている。
昇降フレーム62は、金属、樹脂、繊維強化プラスチック(GFRP、CFRP)等により形成された骨格部材により矩形枠状に形成され、背面に凹部62b(図14.)を有している。この昇降フレーム62の走行方向前面に背もたれ63が取り付けられている。背もたれ63は、クッション63aを備えている。背もたれ63の幅は、昇降フレーム62に応じてリヤピラー35a、35b間の幅に設定されている。昇降フレーム62の走行方向後面の凹部62b内には、後述する制御基板等が収容され、スペースの有効利用が図られている。
昇降フレーム62の上面には、リミットスイッチ64a、64bが取り付けられている。リミットスイッチ64a、64bの上側にはスイッチ板65が対向配置され、このスイッチ板65は、スプリング66a、66bにより昇降フレーム62の上面に可動支持されている。スイッチ板65に対応して座面支持フレーム35のリヤピラー35bに図4のストッパー35aaが取り付けられている。また、リミットスイッチ64a、64bは、昇降フレーム62の下面にも上面側と同様に取り付けられている。
昇降フレーム62の器幅方向両側は、ローラーが取り付けられ、それらローラーがリヤピラー35a、35b内に収容されている。ローラーの支軸は、リヤピラー35a、35bが昇降フレーム62に対向する面のスリットを貫通し、この支軸がスリットに沿って昇降移動可能となっている。
ローラーは、昇降フレーム62の昇降移動を案内すると共に、昇降フレーム62の前後方向及び器幅方向へ作用する力を受ける支持機能を有する。このため、例えば、昇降フレーム62の器幅方向両側に前後用及び左右用のローラーが各4個設けられ、それらローラーが各方向に作用する力を分担して受ける。
従って、昇降フレーム62は、ローラーがリヤピラー35a、35b内に沿って転動し、このローラー67a、67bの転動により、昇降フレーム62は、リヤピラー35a、35bに沿って昇降ガイドされるようになっている。
この昇降フレーム62の前面側で背もたれ63に座面部13が取り付けられ、アクチュエータにより昇降フレーム62を介して座面部13が上下移動する。
図1、図2、図4、図5、図9、図14のように、アクチュエータは、電動シリンダ装置68で構成されている。この電動シリンダ装置68は、走行ベース3の幅方向中央と昇降フレーム62の幅方向中央との間に取り付けられている。電動シリンダ装置68は、ハウジング68a、シャフト68b、及び電動モータ68c等を備えている。
この電動シリンダ装置68は、ハウジング68aが電動モータ68c側の下端で軸支持部65dに回転自在に支持されている。軸支持部65dは、ロワーリヤベースパネル41上に配置されている。電動シリンダ装置68のシャフト68bは、昇降フレーム62に取り付けた軸支持部62aに回転自在に支持されている(図14)。
電動モータ68cは、昇降フレーム62背部の制御基板69に導通接続されている。
図14、図15のように、制御基板69は、バッテリー70及び充電器71と共に制御盤プレート73に取り付けられ、制御盤プレート73が、昇降フレーム62背部の凹部62b内に取り付けられている。この取り付けにより制御基板69、バッテリー70及び充電器71が凹部62b内に一括して収容されている。
制御基板69には、駆動制御回路をリモートコントロールするコントローラ75(図1、図21)が有線接続され、コントローラ75は、座面支持フレーム35に支持され、被補助者又は補助者が把持して操作可能となっている。なお、コントローラ75は、無線接続することもできる。また、コントローラ75は、座面支持フレーム35等に固定的に設けても良い。制御基板69には、キースイッチを設けることもできる。キースイッチにより補助者が解錠操作をしなければ電源が起動せず、コントローラ75による操作を無効にすることができ、被補助者又は補助者の誤操作による誤動作を防止できる。
コントローラ75の操作により電動モータ68cを駆動制御することで、昇降フレーム62を座面支持フレーム35に沿って下限位置と上限位置との間で昇降させ、座面部13を相対的に下方の着座位置と相対的に上方の上部位置との間で移動させることができる。
昇降フレーム62の上限位置では、スイッチ板65がストッパー35aaに当接し、スプリング66a、66bが撓んでスイッチ板65がリミットスイッチ64a、64bを動作させることができる。このリミットスイッチ64a、64bの動作により制御基板69が電動モータ68cを停止させ、昇降フレーム62が上限位置で位置決められる。
[座面部]
図16は、着座位置での座面部の平面図、図17は、図16のXVII−XVII線矢視で示すスライド機構に係り、(A)は、右移乗位置での断面図、(B)着座位置での断面図、(C)左移乗位置での断面図、図18は、図16のXIIX−XIIX線矢視で示すロック機構に係る断面図、図19は、図16のXIX−XIX線矢視矢視で示すロック機構に係に係り、(A)は、右移乗位置でのロック機構を示す断面図、(B)は、着座位置でのロック機構を示す断面図、図20(A)は、着座位置でのロック解除時の断面図、(B)は、左移乗位置でのロック状態の断面図、図21は、座面板の移乗位置での使用状態を示す起立支援歩行補助器の要部斜視図である。
図1〜図4、図12〜図21のように、座面部13は、座面ベース77と座面板79と座面可動機構81と座面ロック機構83とアームレスト85a、85bとを備えている。
座面部13は、着座位置において座面支持フレーム35に対しフロント走行ユニット5方向に突出している(図2)。この座面部13は、左右に長い長方形状であり、自然な起立支援が可能なように走行方向前後の座面幅が短く設定されている。本実施例では、例えば座面幅(前後方向幅)=200mmとなっている。ただし、座面幅の設定は、起立支援歩行補助器1が大型になると座面幅>200mmとし、体格の大きな被補助者に合わせること等もできる。なお、座面幅は、200mmに限らず、被補助者の体格の他、起立支援歩行補助器1の仕様等に応じて適宜設定することが可能である。
座面部13の先端縁とお腹バー15の先端縁との間は、座面部13の下限位置で距離Lが設定され、座面部13がリヤピラー35a、35bに沿って上昇すると距離Lは徐々に拡大する。また、お腹バー15の伸縮調整により座面部13とお腹バー15との関係は調整することができる。
座面ベース77は、アクリル板、金属板、木板等で形成され、本体部77aが平面視で矩形状であり、後部に被支持部77bが突設されている(図12、図18、図20)。被支持部77bには、軸支持部77ba、77bbが設けられ、軸支持部77ba、77bbが背もたれ63の支持ブラケット86a、86bに回転自在に軸支持され、座面部13の跳ね上げを可能としている。この座面ベース77の跳ね上げにより座面部13は、座面支持フレーム35に沿った状態に格納される。
座面板79は、平面視で矩形のアクリル板、金属板、木板等で形成され、座面ベース77上に配置されて座面を構成する。座面板79には、移乗を妨げないものであれば、クッションを設けることもできる。
座面可動機構81は、座面板79を座面ベース77に対して着座位置とこの着座位置に対して器幅方向の外側にずれた移乗位置とへ移動可能に支持するものである。本実施例の着座位置は、左右中央であり、移乗位置は、座面板79が座面ベース77から左右へ突出した位置となっている(図17、図18、図20)。
座面可動機構81は、前後各2個の固定スライダー87aa、87ab、87ba、87bbと前後2本の可動スライドレール89a、89bとを備えている。
固定スライダー87aa、87ab、87ba、87bbは、座面ベース77に配置され、座面ベース77の器幅方向の左右中央に前後各2個左右に並んで配置されている。
前後2本の可動スライドレール89a、89bは、座面板79の器幅方向両端部に渡る長さに形成されている。可動スライドレール89a、89bは、座面板79の補強を兼ねている。
前側の可動スライドレール89aは、固定スライダー87aa、87baに嵌合し、後ろの可動スライドレール89bは、固定スライダー87ab、87bbに嵌合してスライドガイドされ、座面板79を座面ベース77に対して器幅方向の左右に切り替えてへ移動可能とする。
座面板79の下面に凹部79aが形成され、座面板79の軽量化が図られている。可動スライドレール89a、89bは、凹部79aと同等の深さの凹部内に埋め込まれている。スライドレール89a、89bの左右端部では、座面板79の端部が係合壁部79b、79cとなっており、係合壁部79b、79cが固定スライダー87aa、87ab、87ba、87bbに係合することで座面板79の左右移動限界位置が決められる。
座面ロック機構83は、座面板79を座面ベース77に対して器幅方向中央の着座位置と前記左右の移乗位置とでロック可能とする。この座面ロック機構83は、ロック凹部91a、91b、91cと、爪部93と、操作部95とを備えている。
ロック凹部91a、91b、91cは、座面ベース77上面に設けられ、座面ベース77の器幅方向の左右中央と左右両側とに配置されている。中央のロック凹部91aは、座面板79を着座位置にロックするためのものである。左右のロック凹部91b、91cは、座面板79を左右の移乗位置に別々にロックするためのものである。
爪部93は、座面板79に回転可能に設けられロック凹部91a、91b、91cの何れかに係合して座面板79の器幅方向左右への移動をロックするためのものである。この爪部93は、ロックシャフト97に設けられている。ロックシャフト97は、座面板79の後部に左右に渡るように器幅方向に沿って配置され、軸回転可能に支持されている。
操作部95は、爪部93を回転操作してロック凹部91a、91b、91cへの係合を離脱させてロックを解除するためのものである。操作部95は、L字状のハンドル95a、95bで構成され、ロックシャフト97の両端に結合されて座面板79の器幅方向両端部に沿って配置されている。ハンドル95a、95bのL字状の先端部は、座面板79の前後中間部上の凹部内に係止されている。ロックシャフト97にはトーションスプリング(図示せず)が嵌合し、トーションスプリングの一方のアームは座面板79側に係合し、他方のアームはロックシャフト97側に係合している。
従って、ハンドル95a、95bの何れかを持ち上げてロックシャフト97を回転操作し爪部93のロック凹部91a、91b、91cからの離脱を可能とする。操作しているハンドル95a、95bの何れかから手を放せば、トーションスプリングの付勢力によりロックシャフト97が回転する。この回転により、位置的に対応しているロック凹部91a、91b、91cに爪部93が落ち込み、上記ロックが行われる。爪部93がロック凹部91a、91b、91cに位置的に対応していないときにハンドル95a、95bから手を放した場合は、座面板79が移動することで爪部93がロック凹部91a、91b、91cに位置的に対応したとき同様にロックされる。
アームレスト85a、85bは、アーム支持部99a、99bにヒンジ100a、100bにより支持されている(図2、図4、図12)。アーム支持部99a、99bは、背もたれ63の左右に突設されている。従って、アームレスト85a、85bは、図21等のように、背もたれ63の両側で前方へ突出する位置と背もたれ63に沿った格納位置とに回動させることができる。
[座面部の動作]
図17のように、座面板79を座面ベース77に対して移乗位置へスライドさせるときは、ハンドル95a、95bの何れかを図20(A)のように引き上げる。
この引き上げによりロックシャフト97が回転して爪部93がロック凹部91aから外れ、座面板79が座面ベース77に対してスライド可能となる。
この状態で、操作したハンドル95a、95bの何れかを握りながら器幅方向の外側へ引くと座面板79が座面ベース77に対して図17(B)の着座位置から図17(A)又は図17(C)のようにスライド移動する。このスライド移動は、座面ベース77の固定スライダー87aa、87ab、87ba、87bbに対して座面板79の可動スライドレール89a、89bがガイドされることで確実且つ容易に行われる。
座面板79が移乗位置までスライド移動したとき、操作したハンドル95a、95bの何れかから手を離すとトーションスプリングの付勢力によりロックシャフト97の回転が戻り、爪部93が対応するロック凹部91b、91cの何れかに係合し、座面板79の移乗位置がロックされる。
[移乗動作]
本実施例では、走行ベース3の左側には、サイドフレーム9が存在せず、開放口3aがある。このため、図21のように、被捕助者が椅子やベッドから起立支援歩行補助器1へ移乗するときは、起立支援歩行補助器1の左側を椅子(或いはベッド等)に横付けする。椅子等に対する座面部13の座面高さの調整は、コントローラ75の操作により電動モータ68cを駆動制御し、電動シリンダ装置68を駆動させて行う。
座面部13の座面高さの調整後に、図20のようにハンドル95aを回転させることによって着座位置の座面板79のロックを解除し、そのままハンドル95aを引張って図21のように座面板79を座面ベース77に対して移乗位置へスライドさせる。
この移乗位置において、椅子上の被補助者は、臀部を横方向にスライドさせて移乗位置の座面板79に移乗することができる。アームレスト85aは、図21のように背もたれ63に沿った格納位置に予め回動させておく。
この移乗時には、座面板79が座面ベース77から突出して片持ち状態となっているため、片持ち状態の座面板79に被補助者の体重が働くことになる。
座面板79は、可動スライドレール89a、89bが座面板79の器幅方向両端部に渡る長さに形成されて座面板79の補強を兼ねているため、被補助者の体重を確実に受けることができる。
片持ち状態の座面板79で受けられた体重は、可動スライドレール89a、89bから固定スライダー87aa、87ab、87ba、87bbに入力される。図17に示す前後の固定スライダー87aa、87ba、87ab、87bbが左右に各一対配列されているため、可動スライドレール89a、89bの自由端側に働いた荷重は、固定スライダー87aa、87ba、87ab、87bbを介して座面ベース77に確実に伝達される。
座面ベース77からは、図4に示す左右の支持ブラケット86a、86b、背もたれ63、昇降フレーム62を順次介してリヤピラー35a、35bに荷重が入力される。
この入力は、図6に示すリヤピラー35a、35bの下部と補強ブラケット44a、44b及びアッパーリヤベースパネル42とによる左右方向から見て閉断面構造によりアッパーリヤメンバー33へと伝達される。このとき、アッパーリヤベースパネル42では、リヤピラー35a、35bからの入力を面で分散することができ、分散荷重をアッパーリヤメンバー33全体へ確実に伝達することができる。
アッパーリヤメンバー33に伝達された荷重は、図4に示すロワーリヤメンバー31及びロワーリヤベースパネル41と、アッパーリヤメンバー33及びアッパーリヤベースパネル42と、連結メンバー37a、37b、リヤジョイント36a,36bとがなす正面から見た閉断面構造部に受けられる。
従って、被補助者の移乗時に片持ち状態の座面板79に入力された体重を剛性の高いフレーム構造により確実に受けることができ、座面板79がふら付くことなく、被補助者の移乗を安定して行わせることができる。
片持ち状態の座面板79に被補助者が移乗したときには、本実施例において起立支援歩行補助器1の左側に偏って荷重が働く。この場合、サイドメンバ9が右側にあることで起立支援歩行補助器1単体での重心が右寄りあるため、片持ち状態の座面板79への被補助者の移乗を安定して行わせることができる。
座面板79への移乗時の被補助者の足元は、開放口3aからフロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7間に足を持ち上げることなく摺り足状態で入れ込むことができる。このため、筋力のない被補助者であっても、椅子やベッド等から座面部13に容易に着座し、フロント走行ユニット5及びリヤ走行ユニット7間へ移動するための動作を極めて容易に行わせることができる。
座面部79への移乗後は、図20のようにハンドル95aによって移乗位置での座面板79のロックを解除し、座面板79を着座位置へスライドさせて戻すことにより、被補助者の起立支援歩行補助器1への移乗を完了させることができる。
このとき、被補助者は、お腹バー15を握りながら或は前支持部11につかまりながら着座位置方向へ移動するための力を入れることもでき、且つ足元を開放口3aでずらしながら移動でき、上記同様に足元を持ち上げる必要も無く、楽な移乗を可能とする。
座面板79が着座位置までスライド移動すると、座面ロック機構83の爪部93がロック凹部91aの落ち込み、座面板79が座面ベース77に対してロックされる。このスライド移動時には、上記同様の荷重伝達により、被補助者の体重を座面部13により確実に支えることができる。こうして、座面板79のスライドを介して被補助者の着座位置への移乗動作を確実且つ安定して行わせることができる。
座面板79が着座位置でロックされた後は、アームレスト85a、85bを回動させて使用状態に位置させる。
[起立支援、歩行補助]
着座位置へ移行した被補助者起立支援を行うときは、被補助者又は補助者が図1に示すコントローラ75を操作し、図2等に示す電動シリンダ装置68を駆動する。この駆動により電動シリンダ装置68のシャフト68bが上昇し、昇降フレーム62がリヤピラー35a、35bに沿って図2等の位置から上昇する。この上昇と共に座面部13及び背もたれ63が上昇し、被補助者の臀部を押し上げつつ座面部13が上昇したところで被補助者に起立させることができ、起立姿勢への移行を支援することができる。座面部13の上昇位置は、被補助者の体格に応じてコントローラ75で調節されることになる。
座面部13の上昇に際しては、座面部13がお腹バー15から離れることになる。お腹バー15と座面部13との前後距離は、座面支持フレーム35の傾斜により座面部13の上昇と共に拡大する。このお腹バー15との前後距離の拡大により、被補助者の起立動作を容易にすることができる。
座面部13の上昇、つまり被補助者の起立動作の進行に応じ、座面板79が被補助者から後方に離れることになり、被補助者の座面板79に対する着座面積を徐々に小さくして被補助者が座面板79に浅く腰掛けることができ、被補助者が深く腰掛けている場合と比較して座面部13から円滑に起立することができる。
本実施例では、座面板79の座面幅が200mmと狭く設定されていることにより、被補助者は当初より座面板79に浅く腰掛けている状態となるため、より円滑に被補助者に起立させることができる。
起立支援に際しては、被補助者が前のめりになるようなときでも、前方が左右の肘支持部11a、11b等により閉じられ、しかも、その下側にお腹バー15が位置するため、被補助者を支えることができる。
被補助者の起立支援後は、被補助者又は補助者が座面部13を跳ね上げると、座面部13が座面支持フレーム35の後傾に沿った位置まで回動し、座面部13の格納が行われる。
起立した補助者は、前支持部11の左右の肘支持部11a、11bに両腕を載せるようにして体を支え、お腹バー15に腹部を当てながら自立歩行を容易に行うことができる。
被補助者は、お腹バー15により腕よりも体の重心に近い位置で体重をかけて起立支援歩行補助器1に押す力を加えることができ、起立支援歩行補助器1を円滑に走行させつつ起立支援歩行補助器1による歩行を容易に行うことができる。
このときの負荷は、主にお腹バー15から被補助者の腹部にかかることになり、左右の肘支持部11a、11bから両腕にかかる負荷が軽減される。
また、バー上下位置調節機構PS、バー伸縮機構EXの調節によりお腹バー15の上下位置、伸縮長さを被補助者に合わせて最適に調節しておくことで、より確実に歩行補助時の被補助者の負荷を軽減できる。
[車椅子使用状態]
被補助者が座面部13に着座したまま、起立支援歩行補助器1を車椅子として使用することができる。このとき、被補助者は、走行ベース3上に適宜足を載せることができる。また、走行ベース3に足を載せるための足載せパネルを設けてもよい。足載せパネルは、例えば、アッパーフロントメンバー23を避けつつ、前後方向でフロントベースパネル27とフロントジョイント29a、29bとの間に設置することが可能である。また、足載せパネルは、フロントジョイント29a、29b間に架け渡して、或はサイドフレーム9を器幅方向の両側に設けて、それらサイドフレーム9間に掛け渡してもよい。
この車椅子としての使用状態では、お腹バー15を握って被補助者の姿勢を安定させることができる。被補助者の両腕は、両側のアームレスト85a、85bに乗せておくこともできる。
補助者は、ハンドルバー35dを握り、起立支援歩行補助器1の走行支援を行うことができる。
[実施例1の効果]
本発明実施例1の起立支援歩行補助器1は、車輪17a,17b,19a、19bにより走行可能な走行ベース3と、走行ベース3の前部側に備えられ被補助者の腕を左右の肘支持部11a、11bに乗せる等して支持させる前支持部11とを備える。走行ベース3と前支持部11との上下間には、フロントピラー25a、25bの上下中間部に対し、走行方向後方に突出して配置され、被補助者の腹部を当てることができるお腹バー15を備えた。
このため、被補助者が起立支援歩行補助器1を走行させながら歩行するとき、走行反力を、被補助者は、お腹バー15に自身の腹部を当てることで、腕よりも体の重心に近い位置で体重をかけて起立支援歩行補助器1を押すことができ、起立支援歩行補助器1を円滑に走行させることができる。また、起立支援歩行補助器1の走行時には、被補助者が自身の腹部を介して負荷を全身で受けることができ、主に両腕に負荷がかかる場合に比較して被補助者の疲労を軽減させることができ、十分な歩行補助時間の確保が可能となる。
起立支援歩行補助器1は、お腹バー15の後方への突出長さを変更するバー伸縮機構EX、バー上下位置調節機構PSを備えたため、お腹バー15の伸縮長さ、上下位置の調節により、被補助者の体格に合わせて適した位置にお腹バー15をセットすることができる。このため、より円滑に起立支援歩行補助器1を走行させることができると共に被補助者の負荷を軽減できる。
本実施例のお腹バー15を有する起立支援歩行補助器1は、走行ベース3に備えられた座面支持フレーム35と、座面支持フレーム35に配置され被補助者が着座するための座面を有し、座面を器幅方向の着座位置とこの着座位置に対して器幅方向外側に突出する移乗位置とで移動可能とした座面座面部13とを備えた。
このため、座面部13の座面高さの調整後には、図20のようにハンドル95aを回転させることによって着座位置の座面板79のロックを解除し、そのままハンドル95aを横方向へ引くことで図21のように座面板79を座面ベース77に対して移乗位置へスライドさせることができる。
この移乗位置において、椅子上の被補助者は、臀部を横方向にスライドさせて移乗位置の座面板79に移乗することができる。
このとき、被補助者は、お腹バー15を握りながら着座位置方向へ移動するための力を入れることが可能となり、移乗動作を円滑に行わせることができる。
図22〜図25は、実施例2に係り、図22は、お腹バーの平面図、図23は、お腹バーの取り付けを示し、図22のXXIII−XXIII線矢視断面図、図24は、お腹バーの分解平面図、図25は、お腹バーの結合フランジを示す側面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号を付し、対応する構成部分には、同符号にAを付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例2の起立支援歩行補助器1では、お腹バー15Aの結合部15Abが、実施例1のバー上下位置調節機構PSに代えてバー角度調節機構AAを備えたものである。バー角度調節機構AAは、フロントピラー25a、25bに対する上下取り付け角度の変更を可能とするものである。
バー角度調節機構AAは、結合フランジ15Abb、15Abcに結合バー15baを回転自在に結合して構成されている。このバー角度調節機構AAでは、図24のように、結合フランジ15Abb、15Abcが支持ロッド15baaで一体に結合され、この支持ロッド15baaの外側に中空の結合バー15baが回転自在に嵌合している。
結合バー15baには、外パイプ15ca、15daに対して前後方向の反対側に伸びるアーム101a、101bが溶着、接着等により固定されている。アーム101a、101bの左右外側にそれぞれ結合フランジ15Abb、15Abcが位置している。結合フランジ15Abb、15Abcには、図23の側面視において、アーム101a、101bに対して膨出する拡大部103a、103bが形成されている。
アーム101a、101bには、図23のように、旋回半径方向に2つの貫通孔101aa、101baが延設方向に並んで形成され、拡大部103a、103bには、図25のように、旋回方向に位置ずれした2列の複数の貫通孔103aa、103baが形成されている。
従って、アーム101a、101bの2つの貫通孔101aa、101baの何れか1つは、拡大部103a、103bの複数の貫通孔103aa、103baの何れか1つに合わせられる。
つまり、アーム101bで説明すると、アーム101bの2つの貫通孔101baの何れかを、拡大部103bの複数の貫通孔103baの何れかに合わせる。
位置合わせした貫通孔101ba及び103baにピンを差込み、或はボルトナットで締結することで、アーム101bを結合フランジ15Abcの拡大部103bに結合することができる。
この結合によりフロントピラー25a、25bに対しお腹バー15Aを上記取付角度θ2で固定することができる。
また、お腹バー15Aの取付角度θ2を変更する場合は、ピンの差込み、或はボルトナットでの締結を解除し、お腹バー15Aの先端を上下に移動させて相互に合わせられる貫通孔101BA及び103baを変更する。
そして、変更後に合致している貫通孔101baの何れか1つと貫通孔103baの何れか1つとにピンを差込み、或はボルトナットで締結することで、フロントピラー25a、25bに対するお腹バー15Aの取付角度θ2を変更して固定することができる。
このお腹バー15Aの角度θ2の調節とバー伸縮機構EXによる伸縮調節とにより、お腹バー15をより細かく被補助者に体型に合わせることができ、より円滑な起立支援歩行補助器1な走行とより確実な被補助者の負荷の軽減を図ることができる。
また、拡大部103a、103bに形成した2列の貫通孔103aa、103baが、図25のように、旋回方向に位置ずれすることで、拡大部103a、103bの旋回方向での寸法増大を抑制できる。
その他、本実施例2でも、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図26〜図34は、実施例3に係り、図26は、お腹バーを取り付けた起立支援歩行補助器の左側面図、図27は、お腹バーの取り付けを示す要部斜視図、図28は、お腹バーを取り付けるフロントピラーの取付部を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、要部側面図、図29は、お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図、図30は、お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図、図31は、お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図、図32は、お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図、図33は、お腹バーを取り付ける固定治具とフロントピラーとの関係を示し、(A)は、要部平面図、(B)は、要部側面図、(C)は、嵌合部でのピン結合を示す断面図、図34は、お腹バーの取り付けを示し、(A)は、要部平面図、(B)は、(A)のB−B線矢視断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号を付し、対応する構成部分には、同符号にBを付して説明し、重複した説明は省略する。
本実施例3の起立支援歩行補助器1では、実施例1と同様にバー上下位置調節機構PS及びバー伸縮機構EXを設け、バー上下位置調節機構PSの構造を実施例1に対して変更した。
本実施例3では、図27等のように、実施例1の結合部15bに代えて固定治具105を採用している。固定治具105は、主にパイプ材からなり、支持治具105aと噛合い冶具105bとを備えている。
支持治具105aは、係合バー105aaと外パイプ105ab、105acが一体に形成されて主体を構成している。
係合バー105aaは、左右に伸びるパイプであり、その左右方向の長さは、フロントピラー25Ba、25Bbの左右外側面間の幅を超えるように形成されている。係合バー105aaには、フロントピラー25Ba、25Bbに対応した位置に当接ブロック105ad、105aeが固定して設けられている。
当接ブロック105ad、105aeには、当接面105ada、105aeaが形成されている。当接面105ada、105aeaは、フロントピラー25Ba、25Bbの外面に前方から嵌合するように当接し、本実施例において、フロントピラー25Ba、25Bbの断面円形のパイプ形状に合わせて断面円弧状に形成されている。当接ブロック105ad、105aeの上部は、フロントピラー25Ba、25Bbへの取付状態においてフロントピラー25Ba、25Bbに沿って噛合い冶具105bの位置まで延設されている。この当接ブロック105ad、105aeの延設によりお腹バー15Bの下方への回転が阻止される。
外パイプ105ab、105acは、実施例1の外パイプ15ca、15daに対応するものであり、本実施例3では、固定用のピンを差し込むピン孔105aba、105acaが外パイプ105ab、105acに沿って複数段階に設けられている。
ピン孔105aba、105acaの中で、フロントピラー25Ba、25Bbに最も近いピン孔105aba、105acaは、噛合い冶具105bを固定するためのものであり、図27において噛合い冶具105bに隠れている。その他のピン孔105aba、105acaは、内パイプ105c、105dの伸縮位置を固定するためのものである。
噛合い冶具105bは、パイプ材からなり、噛合い部105baと両端の嵌合部105bb、105bcとからなっている。
噛合い部105baは、左右方向に沿ったパイプであり、フロントピラー25Ba、25Bb側の噛合い凹部105e、105fに外面が噛合っている。嵌合部105bb、105bcは、噛み合い部105baに交差するパイプであり、外パイプ105ab、105acにスライド自在に嵌合し、ピン孔105bba、105bcaを備えている。
噛合い治具105bは、噛合い部105baのフロントピラー25Ba、25Bb側への噛合い位置で、嵌合部105bb、105bcのピン孔105bba、105bcaにピン105bbb、105bcbが差し込まれている。
このピン105bbb、105bcbが外パイプ105ab、105ac側の対応するピン孔105aba、105acaに入って、外パイプ105ab、105acに対する嵌合部105bb、105bcの位置決めが行われる。
他のピン孔105aba、105acaにもピン105abb、105acbが差し込まれ、このピン105abb、105acbが内パイプ105c、105dの対応するピン孔に入り、外パイプ105ab、105acに対する内パイプ105c、105dのスライド位置が固定される。
このように、本実施例3のバー伸縮機構EXでは、実施例1のバー伸縮機構EXのねじ具15f及び被締結部15cba、15dbaに代えて、ピン105abb、105acb及びピン孔による固定とした。なお、本実施例3においても、実施例1同様のねじ具15f及び被締結部15cba、15dbaを用いることもできる。
バー上下位置調節機構PSは、フロントピラー25Ba、25Bb側の噛合い凹部105e、105fをフロントピラー25Ba、25Bbに沿って複数段に備えている。複数段の噛合い凹部105e、105fは、フロントピラー25Ba、25Bbに沿って固着したラッチ部材105g、105hに形成されている。この複数段の噛合い凹部105e、105f及び噛合い冶具105bとでバー上下位置調節機構PSを構成した。
固定治具105の取り付け手順は、図28〜図32のように行う。
図28は、固定治具取り付け前のフロントピラー25Ba、25Bbであり、このフロントピラー25Ba、25Bbに図29のように支持治具105aを合わせる。この合せ状態では、当接ブロック105ad、105aeが、フロントピラー25Ba、25Bbの外面に前方から当接して嵌合する。
次いで、図30のように、噛合い冶具105bの嵌合部105bb、105bcを外パイプ105ab、105acの先端に対向させ、図31のように、嵌合部105bb、105bcを外パイプ105ab、105acに嵌合させると共にフロントピラー25Ba、25Bb側にスライドさせる。
このスライドにより図32のように、噛合い部105baを、フロントピラー25Ba、25Bb側の噛合い凹部105e、105fに噛合わせる。
この噛合わせ状態で嵌合部105bb、105bcのピン孔105bba、105bcaにピン105bbb、105bcbを差し込むと、ピン105bbb、105bcbが外パイプ105ab、105acのピン孔105aba、105acaにも差し込まれ、外パイプ105ab、105acに対する嵌合部105bb、105bcの位置決めが行われる。
この位置決めにより固定治具105をフロントピラー25Ba、25Bbに取り付け、固定することができる。
次いで、図34のようにお腹バー15B側の内パイプ105c、105dを固定治具105側の外パイプ105ab、105acに差し込む。外パイプ105ab、105acに対する内パイプ105c、105dの伸縮位置を調節し、その伸縮位置に応じてピン孔105aba、105acaにピンを差し込み、外パイプ105ab、105acに対する内パイプ105c、105dの伸縮位置を位置決める。
この位置決めによりお腹バー15Bのお腹支持部15aを被補助者に対し適正な位置に配置することができる。
お腹バー15Bの上下位置変更を行うときは、図27で示す嵌合部105bb、105bcに対するピン105bbb、105bcbの引き抜き、噛合い冶具105bの噛合い凹部105e、105fに対する噛合いを解除し、図34(B)の状態からであれば、お腹バー15Bの位置を下げる。
この位置変更で下段の適した噛合い凹部105e、105fに噛合い冶具105bを再度噛合わせ、嵌合部105bb、105bcのピン孔105bba、105bcaにピン105bbb、105bcbを差し込んで再度固定する。
この固定によりお腹バー15Bの位置を下げる等、被補助者に対し適した上下位置に調節することができる。
従って、本実施例では、固定治具105を用いることで、お腹バー15Bの取り付け、上下位置変更を容易に行わせることができる。
その他、本実施例2でも、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
1 起立支援歩行補助器(移動補助器)
3 走行ベース
11 前支持部
13 座面部
15、15A、15b お腹バー
17a、17b 車輪(前輪)
19a、19b 車輪(後輪)
25a、25Ba、25b、25Bb フロントピラー
35 座面支持フレーム
61 昇降機構
77 座面ベース
79 座面板
81 座面可動機構
AA バー角度調節機構
EX バー伸縮機構
PS バー上下位置調節機構

Claims (6)

  1. 車輪により走行可能な走行ベースと、
    前記走行ベースの前部側に備えられ被補助者の腕を支持させる前支持部とを備えた移動補助器であって、
    前記走行ベースと前記前支持部との上下間で走行方向後方に突出して配置され被補助者の腹部を当てることができる腹部当て部
    前記走行ベースの後部側に備えられ鉛直方向に対し後傾して起立した座面支持フレームと、
    前記座面支持フレームに昇降可能に支持された座面部と、
    を備えたことを特徴とする移動補助器。
  2. 請求項1記載の移動補助器であって、
    前記走行ベースから起立し前記前支持部を上部に設けたフロントピラーを備え、
    前記腹部当て部は、前記フロントピラーの上下部中間部に設けられた、
    ことを特徴とする移動補助器。
  3. 請求項1又は2記載の移動補助器であって、
    前記腹部当て部は、後方への突出長さを変更するバー伸縮機構を備えた、
    ことを特徴とする移動補助器。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の移動補助器であって、
    前記腹部当て部は、上下取り付け角度を変更するバー角度調節機構を備えた、
    ことを特徴とする移動補助器。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の移動補助器であって、
    前記腹部当て部は、上下取り付け位置を変更するバー上下位置調節機構を備えた、
    ことを特徴とする移動補助器。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の移動補助器であって、
    前記座面部は、前記座面支持フレームに配置され被補助者が着座するための座面を器幅方向の着座位置と該着座位置に対して器幅方向外側に突出する移乗位置とで移動可能とした、
    ことを特徴とする移動補助器。
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