JP6528970B2 - ドアトリムの製造装置及びドアトリムの製造方法 - Google Patents

ドアトリムの製造装置及びドアトリムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドアトリムの製造装置及びドアトリムの製造方法に関する。
従来、帯状のシール材が外周端部に沿って貼着されたドアトリムとして、下記特許文献1のものが知られている。
特開2014−201182号公報
ところで、ドアトリムに対してシール材を貼着する作業は、専ら作業者の手作業によって行われていた。
しかしながら、帯状のシール材は扱いづらく、これを手作業で取り回すには煩雑な作業が必要とされる。また、シール材をドアトリムの外周端部に沿って押圧しつつ、貼着する作業には手間が掛かり、また、所定の位置に貼ることが難しく、その作業性に改善の余地があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、作業者工数を低減するとともに、作業性を改善可能なドアトリムの製造装置及びドアトリムの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のドアトリム製造装置は、帯状のシール材が外周端部に沿って貼着されたドアトリムを製造するための製造装置であって、基部と、前記基部に対して回転可能に設けられた載置面と、を有する載置台と、外力により前記基部に対して前記載置面を正方向に回転させて、ぜんまいバネを巻き上げることにより前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるとともに、前記ぜんまいバネの解放時に前記基部に対して前記載置面を逆方向に回転させる回転機構部と、前記載置面に載置された前記ドアトリムが前記逆方向に回動するのに伴って、前記外周端部に沿って前記シール材を貼着する貼着ユニットと、を備え、前記貼着ユニットは、前記シール材の一部が前記ドアトリムの前記外周端部における貼着始端位置に貼着された状態で前記ドアトリムが前記逆方向に回転することで、その回転に伴って前記シール材が前記ドアトリム上に順次供給されるように、前記シール材を保持するシール材保持部と、回転自在な円盤状をなし、その周端面で供給された前記シール材を前記ドアトリムに対して押圧するとともに、押圧した前記シール材を介して前記ドアトリムの回転力が伝達されて、相対的に前記外周端部に沿って回転しながら移動する押圧ロール部と、を少なくとも備える。
本発明の製造装置によれば、上記構成を備えることにより、ぜんまいバネに備蓄された弾性力を動力源として、シール材を引き出して、これをドアトリムに対して押圧しながら貼着する作業を自動化することができ、ドアトリムを製造する上で手作業で行う工数を低減することができる。
上記製造装置において、前記シール材は、前記ドアトリムに対して粘着可能な粘着層を有するとともに、その粘着層が剥離シートで剥離可能に覆われており、前記貼着ユニットは、回転自在な円盤状をなし、前記押圧ロール部との間を無端ベルトによって掛け渡されることで前記押圧ロール部に従動して回転して、その周端面で前記剥離シートを前記シール材から剥離する方向に送り出す送出ロール部を更に備える構成であってもよい。
このような構成によれば、ぜんまいバネに備蓄された弾性力を動力源として、剥離シートの送り出し作業を実現することができ、より一層、ドアトリムを製造する上で手作業で行う工数を低減することができる。
上記製造装置において、前記回転機構部により回転される前記載置面の回転を前記ドアトリムの前記外周端部に沿って案内する案内機構部を更に備え、前記案内機構部は、前記基部に対して移動不能に設けられた直線状の直線レール部と、前記載置面を前記直線レール部に沿って直線移動可能に保持するブロック部と、を備えて構成されたリニア移動手段と、前記載置面と一体的に設けられ、前記ドアトリムの前記外周端部に沿って延設された外周レール部と、前記直線レール部と一体的に設けられ、前記外周レール部と嵌合するとともに、前記載置面の回転に伴って相対的に前記外周レール部に沿って移動可能な嵌合部と、を備え、前記嵌合部が前記外周レール部に沿って移動するのに伴って、前記外周レール部における前記嵌合部が嵌合する位置と前記載置面の回動軸との間の距離に応じて、前記直線レール部に沿って前記載置面を直線移動させる構成であってもよい。
このような構成によれば、案内機構部により、ドアトリムの外周端部と貼着ユニットとの位置を整合させることができ、シール材の貼着位置をドアトリムの外周端部に好適に合わせることができる。
上記製造装置において、前記押圧ロール部の前記載置面の回転方向に対する角度を調整する角度調整機構部を更に備え、前記角度調整機構部は、前記ドアトリムの外形に沿って延びる形で、前記載置面に立設された周壁部と、前記押圧ロール部の下方にこれと一体的に設けられ、前記載置面の回転に伴って相対的に前記周壁部の外面に沿って回転しながら移動するとともに、進行方向に沿って並んで配された一対の角度調整ロール部と、一対の前記角度調整ロール部の間に位置する回転軸を軸として、一対の前記角度調整ロール部のうち進行方向前方に配された前記角度調整ロール部が前記ドアトリムの周方向内側に向けて回動する方向に、前記一対の角度調整ロール部を付勢するバネと、を備え、前記一対の角度調整ロール部のうち、前記進行方向前方に配された前記角度調整ロール部を前記周壁部に当接させることで、前記押圧ロール部の前記周端面が進行方向前方を向く姿勢に調整する構成であってもよい。
ドアトリムは、その外周端部が周方向内側に曲がる形をなすとともに、外周端部の各所においてその曲率が変化する形状を有している。角度調整機構を備える上記構成によれば、例えば、曲率が大きいドアトリムのコーナー部等においても、シール材を位置ずれすることなく外周端部に対して貼り付けることができる。
上記製造装置において、前記基部に対する前記載置面の前記逆方向への回転をロックするロック機構部を更に備え、前記載置台は、水平方向に沿って延在するとともに、上面に前記載置面を有する回転板を備えており、前記貼着ユニットは、前記押圧ロール部が前記ドアトリムの前記外周端部に対して前記シール材を押圧する貼着位置と、前記貼付位置より前記ドアトリムから上方に離間した待機位置と、に変位可能に設けられており、前記ロック機構部は、前記回転板の下面に突設された突出部と、前記突出部と係合することで、前記回転板の前記逆方向への回転を規制する回転規制部材と、前記貼着ユニットと一体的に設けられ、前記貼着ユニットの重さによって前記回転規制部材を上方から押さえる押さえ部と、を備えて構成され、前記回転規制部材は、支点部と、前記支点部を軸として前記回転板と直交する方向に回動可能とされるとともに、前記突出部における前記逆方向側の面に係合する作用点部と、前記支点部に対して前記作用点部とは反対側に設けられ、自重によって前記作用点部を上方に回動させて、前記突出部と前記作用点部を係合させるバランス部と、前記支点部に対して前記作用点部側に設けられ、前記貼着ユニットが前記待機位置から前記貼着位置に変位するのに伴って前記押さえ部から押圧力が入力された場合に、前記作用点部を下方に回動させて、前記突出部と前記作用点部の係合を解除する力点部と、を備えるものであってもよい。
このような構成によれば、回転規制部材によるロック解除を、貼着ユニットが待機位置から貼着位置に変位するのに伴って、貼着ユニットの重さによって自動で行うことができ、好適である。
また、上記課題を解決するために、本発明のドアトリムの製造方法は、上記の製造装置を用いて、前記ドアトリムを製造する製造方法であって、外力により前記載置面を正方向に回転させ、前記ドアトリムにおける加工対象部位を回転方向に沿って加工しつつ、前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させる回転加工工程と、前記回転加工工程の後において、前記ぜんまいバネを解放して、前記シール材を前記ドアトリムの前記外周端部に対して貼着するシール貼着工程と、を備える。
本発明の製造方法によれば、回転加工工程において掛かる外力を、シール貼着工程の動力として利用することができる。
本発明によれば、作業者工数を低減するとともに、作業性を改善可能なドアトリムの製造装置及びドアトリムの製造方法を提供することができる。
ドアトリムの裏面図 貼着装置の全体的な構成を示す斜視図 回転板、回転機構部、及び案内機構部を下方から視た斜視図 図3の回転機構部及び案内機構部の各部を拡大して示す拡大図 貼着ユニットを回転板の内側から視た斜視図 図5の貼着ユニットの押圧ロール部及び送出ロール部を拡大して示す拡大図 ロック機構を回転板の外側から視た斜視図 ロックされた状態のロック機構部を模式的に示す説明図(回転板の外側から視た図) ロックが解除された状態のロック機構部を模式的に示す説明図(回転板の外側から視た図) 角度調整機構部を模式的に示す説明図 押圧ロール部上昇機構部を模式的に示す説明図 ドアトリムの製造方法を模式的に示す説明図
〔ドアトリムの製造装置の全体構成〕
本発明の一実施形態を図1ないし図12によって説明する。図2は、ドアトリム製造装置の一例である貼着装置10の全体的な構成を示す側面図である。
貼着装置10は、ドアトリム12の製造ラインに設置され、ドアトリム12の外周端部13に沿って帯状のシール材17を貼着するためのものである。貼着装置10は、図2及び図3に示すように、載置台20と、回転機構部30と、案内機構部40と、貼着ユニット50と、ロック機構部70と、角度調整機構部80と、押圧ロール部上昇機構部90と、を備えて構成されている。まず、貼着装置10で扱う対象物であるドアトリム12及びシール材17の構成について説明してから、各部の構成について順次に説明する。
(対象物)
ドアトリム12は、図1に示すように、全体としては平面視略方形の板状をなす。ドアトリム12は、車室内側の面を主に構成する主面部12Aと、主面部12Aの外周端部から車室外側に立ち上がる側壁部12Bと、側壁部12Bの車室外側端縁からドアトリム12の外周側(主面部12Aとは反対側)に張り出す形でフランジ状をなすフランジ部と、備える。このフランジ部はドアトリム12の外周端部13を構成している。
外周端部13は、図1に示すように、ドアトリム12の前端、下端、後端に亘って、U字状(コの字状)に延びている。外周端部13における車室外側の面は、ドアパネルと対向する対向面13Aとされる。外周端部13は、周方向内側に曲がる形をなして延設され、例えばコーナー部13Cにおいては曲率が大きくなる等、その部位によって曲率が変化する形状を有している。さらに、外周端部13は、ドアトリム12の主面部12Aを水平方向に沿わせた状態で、その部位によってわずかながら対向面13Aの高さが変位する形状を有している。対向面13A上には、シール材17が配置されている。
ドアトリム12には、図1に示すように、外周端部13の内側に、複数のクリップ座15(加工対象部位)が分散して配置されている。ドアトリム12は、クリップ座15に取り付けられたクリップ15Aを介してドアパネル(不図示)に対して取り付けられる(図12参照)。
シール材17は、例えば、発泡ウレタン樹脂などの柔軟性及び弾性を有する材質によって構成されている。シール材17は、図1に示すように、帯状をなし、ドアトリム12の外周端部13における貼着始端位置13Sから貼着終端位置13Eに亘って延設されている。シール材17は、ドアトリム12に対して粘着可能な粘着層17Aを有し、粘着層17Aを介して対向面13Aに貼り付けられている(図6参照)。シール材17は、ドアトリム12がドアパネルに取り付けられた状態では、対向面13Aとドアパネルとの間で圧縮されて、当該隙間をシール可能な構成とされている。これにより、ドアトリム12とドアパネルが干渉して異音が発生する事態や、車室外からドアトリム12の裏面を介して外気や水が車室内へ浸入する事態などを抑制することができる。
シール材17は、図2及び図6に示すように、ドアトリム12に貼着される前の状態では、粘着層17Aが剥離シート18で剥離可能に覆われている。剥離シート18は、シール材17と同形の帯状をなし、適宜離形処理が施されている。そして、剥離シート18に覆われた状態のシール材17は、ボビン状部材51Bに巻き付けられて貼着装置10にセットされる。
(載置台)
載置台20は、図2に示すように、基部21と、基部21に対して回転可能に設けられた載置面23Aと、を有する構成とされている。本実施形態では、載置面23Aは鉛直方向を軸として回転する構成とされている。
基部21は、図2に示すように、骨格部材をやぐら状に組んだ構成とされ、貼着装置10の設置面に対して固定されている。基部21の上方には、円形状の回転板23が中心を軸として回転可能に取り付けられている。
回転板23は、図2に示すように、水平方向に沿って延在するとともに、上面(一の板面)に載置面23Aを有する。載置面23Aには、ドアトリム12の外形に沿って延びる形で、周壁部25が立設されている。周壁部25は、その内側にドアトリム12を載置面23Aに対して固定した状態で保持する。回転板23の下面23B(他の板面)には、図3に示すように、その中心に回転機構部30を構成する回転軸部33(その軸33A)が取り付けられている。回転軸部33は、載置面23Aが基部21に対して回転する際の回転軸をなす。以下の説明においては、図12に示すように、回転板23を上方から視た状態で時計回りの回転を「正方向の回転」とし、反時計回りの回転を「逆方向の回転」として説明する。
(回転機構部)
回転機構部30は、図3及び図12に示すように、外力により基部21に対して載置面23Aを正方向に回転させて、ぜんまいバネ31Aを巻き上げることによりぜんまいバネ31Aに弾性エネルギーを備蓄させるとともに、ぜんまいバネ31Aの解放時に基部21に対して載置面23Aを逆方向に回転させる手段である。つまり、回転機構部30は、回転板23を逆方向に回転させるための動力源として機能する。回転機構部30は、図3に示すように、主として、ぜんまいバネ31Aを内蔵するスプリングバランサー31と、回転軸部33と、ブレーキ35と、を備えて構成されている。
スプリングバランサー31は、図3に示すように、ケース内においてドラムに巻回されたワイヤーと、これを巻き取る方向に付勢した内蔵スプリング等を有しており、ワイヤーに対する引張力が所定値を超えればスプリングの付勢力に抗してワイヤーがケースから伸ばされ、引張力が所定値を下回ればスプリングの付勢力によりワイヤーがケース内に巻き戻される構成となっている。本実施形態では、スプリングバランサー31が内蔵するワイヤーを、ぜんまいバネ31Aと称する。このスプリングバランサー31は、回転軸部33と一体的に設けられ、回転軸部33と共に移動する。
回転軸部33は、図4に示すように、回転板23に取り付けられた棒状の軸33Aと、軸33Aと同軸状をなし、ぜんまいバネ31Aの一端部が取り付けられて、その外周にぜんまいバネ31Aを巻き上げ可能に設けられた円柱状の巻き上げ部33Bと、巻き上げ部33Bの下方において、巻き上げられたぜんまいバネ31Aが下方に抜けることを規制する鍔状の鍔部33Cと、を備える。この回転軸部33は回転板23と一体的に設けられており、回転軸部33と回転板23は共に回転及び直線移動する構成となっている。回転軸部33は、案内機構部40を構成するリニア移動手段41によって、基部21に対して直線移動可能に設けられている。
ブレーキ35は、回転軸部33の鍔部33Cと干渉して、その回転速度を低減しつつ調整する役目を果たす。
上述したような構成により、回転機構部30は、外力を利用して、回転軸部33が正方向、つまりぜんまいバネ31Aを巻き上げる方向に回転され、ぜんまいバネ31Aに弾性エネルギーを備蓄する(図12(a)参照)。また、回転機構部30は、弾性エネルギーが備蓄されているぜんまいバネ31Aの解放時に、ぜんまいバネ31Aが巻き戻されて、回転軸部33が巻き上げ方向とは反対方向、つまり逆方向に回転する(図12(b)参照)。
(案内機構部)
案内機構部40は、図3に示すように、回転機構部30により回転される載置面23Aの回転をドアトリム12の外周端部13に沿って案内するものである。案内機構部40は、主に、リニア移動手段41と、外周レール部45と、嵌合部47と、を備えて構成されている。
リニア移動手段41は、図4に示すように、基部21に対して移動不能に設けられた直線状の直線レール部41Aと、載置面23Aを直線レール部41Aに沿って直線移動可能に保持するブロック部41Bと、を備えて構成されている。本実施形態では、リニア移動手段41として、LMガイド(登録商標)を用いるものを例示する。
直線レール部41Aは、図4に示すように、矩形状の取付板部42の両端に一対設けられている。取付板部42は、基部21に対して固定されるとともに、回転板23と対向配置されている。取付板部42には、その中央部に、直線レール部41Aと並行する形で、回転軸部33の軸33Aが挿通される挿通孔42Aが形成されている。直線レール部41Aは、長手方向における一端を貼着ユニット50側に向ける姿勢で配置されている。このような構成により、好適に、載置面23Aを貼着ユニット50に近付く方向または、貼着ユニット50から離れる方向に移動可能となっている。
ブロック部41Bは、図4に示すように、一対の直線レール部41Aのそれぞれに対応して一対設けられ、直線レール部41A上をスライド移動するものとされる。一対のブロック部41Bには、これに跨る形で、載置面23Aを支持する支持板部43が取り付けられている。支持板部43には、その上面に載置面23Aの回転方向に沿って回転する4つの支持ロール部43Aが設けられるとともに、その下面にスプリングバランサー31及びブレーキ35を取り付けるためのスプリングバランサー配置部43B及びブレーキ配置部43Cが設けられている。
外周レール部45は、図3に示すように、載置面23Aと一体的に設けられ、ドアトリム12の外周端部13に沿って延設されている。詳細には、外周レール部45は、外周端部13に倣う形で延設された溝部45Aを有し、回転板23の下面23Bに取り付けられている。本実施形態では、外周レール部45は、外周端部13と上下に重なる位置に延設されている。なお、外周レール部45は、外周端部13と相似形であればよく、その大きさ及び配置はこれに限られない。
嵌合部47は、図3に示すように、直線レール部41Aと一体的に設けられ、外周レール部45と嵌合するとともに、載置面23Aの回転に伴って相対的に外周レール部45に沿って移動可能な構成とされている。詳細には、嵌合部47は、取付板部42の回転板23と対向する面に突設され、外周レール部45の溝部45A内をスライド移動する構成とされている。
上述したような構成により、案内機構部40は、嵌合部47が外周レール部45に沿って移動するのに伴って、外周レール部45における嵌合部47が嵌合する位置と載置面23Aの回動軸との間の距離に応じて、直線レール部41Aに沿って載置面23Aを直線移動させる構成とされている。言い換えれば、案内機構部40は、シール材17の貼り付け開始時における、外周端部13の貼着始端位置13Sと載置面23Aの回動軸との間の距離と、シール材17の貼り付け過程における、外周端部13(その貼着始端位置13S以外の位置)と載置面23Aの回動軸との間の距離と変位量を、載置面23Aを基部21に対して直線移動させることで吸収して、外周端部13の位置を貼着ユニット50の位置に対して整合させる構成とされている。
(貼着ユニット)
貼着ユニット50は、載置面23Aに載置されたドアトリム12が逆方向に回動するのに伴って、外周端部13に沿ってシール材17を貼着するものである。貼着ユニット50は、図2及び図5に示すように、主に、シール材保持部51と、押圧ロール部61と、分離プレート64と、送出ロール部65と、を備えて構成されている。さらに、貼着ユニット50は、押圧ロール部61、分離プレート64、及び送出ロール部65を支持する支持プレート53と、シール材17の供給経路を案内するシール材案内部56と、シール材17から剥離された剥離シート18の送出経路を案内する剥離シート案内部57,57と、を備えている。
貼着ユニット50は、図8及び図9に示すように、押圧ロール部61がドアトリム12の外周端部13に対してシール材17を押圧する貼着位置P1と、貼着位置P1よりドアトリム12から上方に離間した待機位置P2と、に変位可能に設けられている。具体的には、貼着ユニット50は、支持プレート53とこれに支持される各部が、基部21に立設された柱部21Aに対して、貼着位置P1と待機位置P2との間で上下方向にスライド可能に取り付けられている。貼着ユニット50の貼着位置P1は、ドアトリム12の外周端部13における各所において上下に変位するものであるが、押圧ロール部61(支持プレート53)の柱部21Aに対するスライド移動によって当該変位量を吸収して、押圧ロール部61からシール材17に対して均一な押圧力を付与可能となっている。また、貼着ユニット50には、柱部21Aに固定されたスライド量調整バネ54が取り付けられている(図5参照)。そして、貼着ユニット50は、スライド量調整バネ54の弾性力によりスライド方向における一方向(本実施形態では上方)に向けて付勢されることで、その押圧力が適宜調整されている。なお、支持プレート53は、ロック機構部70を構成する押さえ部75と、角度調整機構部80を構成する角度調整ロール部81A,81Bと、押圧ロール部上昇機構部90を構成する上昇ロール部93と一体的に設けられ、これらの各部は共にスライド移動する。一方、シール材保持部51及び剥離シート案内部57,57は、柱部21Aに対して移動不能に取り付けられている。
貼着ユニット50には、図5に示すように、その待機位置P2から貼着位置P1に変位させるための操作部59が設けられている。操作部59は、長手状をなし、長手方向を上下方向に一致させた姿勢で、その中央部が柱部21Aに対して水平方向を軸として回動可能に取り付けられている。操作部59の下端部は、鉤状をなし、貼着ユニット50の側面に突設された保持突起50Aを下方からに保持可能な鉤部59Aとされる。操作部59は、図8及び図9に示すように、鉤部59Aに保持突起50Aが保持された状態で、上端部59Bを下方に向けて回動する操作を行うことで、鉤部59Aから保持突起50Aを脱落させ、貼着ユニット50を待機位置P2から貼着位置P1に変位させる構成となっている。操作部59は、外力が作用しない状態では、操作前の状態に戻るように付勢されている。操作部59は、鉤部59Aの下面がテーパ状をなしており、押圧ロール部上昇機構部90によって保持突起50Aが下方から上方に向かって変位すると、下面が押圧されることで回動して、保持突起50Aを鉤部59A内に受け入れることが可能な構成とされている。
シール材保持部51は、図2に示すように、シール材17の一部がドアトリム12の外周端部13における貼着始端位置13Sに貼着された状態でドアトリム12が逆方向に回転することで、その回転に伴ってシール材17がドアトリム12上に順次供給されるように、シール材17を保持する。具体的には、シール材保持部51は、貼着ユニット50の上部において、載置台20の上方に片持ち状に延びるホルダー51Aと、ホルダー51Aに回転自在に取り付けられ、シール材17が巻き回されたボビン状部材51Bと、を備える。このような構成により、シール材保持部51は、シール材17を引き出す際の摩擦力が低減された態様で、シール材17を保持可能となっている。
支持プレート53は、図6に示すように、載置面23Aと直交する姿勢で配されている。支持プレート53は、全体としては基部21に対して載置面23Aの回転方向に沿って移動不能とされる一方、角度調整機構部80によって載置面23Aの回転方向に対する角度を調整可能に設けられている。
押圧ロール部61は、図6に示すように、回転自在な円盤状をなし、その周端面61Aで供給されたシール材17をドアトリム12に対して押圧するとともに、押圧したシール材17を介してドアトリム12の回転力が伝達されて、相対的に外周端部13に沿って回転しながら移動する。本実施形態では、押圧ロール部61は、水平方向を回転軸として回転する構成とされている。押圧ロール部61は、その周端面61Aのうち、下側に位置する面がドアトリム12の対向面13Aとの間でシール材17を押圧する押圧面とされる。押圧ロール部61は、シール材17を押圧した状態で、載置面23Aひいてはドアトリム12が逆方向に回転すると、これと連動して、載置面23Aの内方から視て時計まわりに回転する。そして、押圧ロール部61は、回転方向に沿って順次に供給されるシール材17を押圧しつつ、外周端部13の対向面13Aに対して貼り付ける。
押圧ロール部61は、図6に示すように、支持プレート53に突設された軸に回転可能に取り付けられている。押圧ロール部61の周囲には、押圧ロール部61と連動して、押圧ロール部61に対するシール材17の供給を補助する補助ロール部62が設けられている。また、押圧ロール部61には、送出ロール部65に動力を伝えるための押圧ロール側プーリー63が設けられている。
補助ロール部62は、図6に示すように、押圧ロール部61より小径の回転自在な円盤状をなし、押圧ロール部61を載置面23Aの内方からみた状態で、押圧ロール部61の外周に沿って3時、1時、11時の位置にそれぞれ配されている。そして、各補助ロール部62と押圧ロール部61との間を通って、シール材17がドアトリム12上に順次供給されていく。具体的には、押圧ロール部61の11時の位置から供給されたシール材17は、押圧ロール部61の周端面61Aに沿って時計まわりに供給されて、押圧ロール部61の6時の位置でドアトリム12の外周端部13に貼り付けられる。さらに、11時の位置に配された補助ロール部62に近接して、供給されるシール材17の供給経路を規定する2つの補助ロール部62,62が配されている。
分離プレート64は、図6に示すように、シール材17から剥離された剥離シート18の送り出し方向をガイドして、押圧ロール部61の下方において、シール材17と剥離シート18を分離するためのものである。分離プレート64は、平板状をなし、押圧ロール部61の5時の位置に近接して、押圧ロール部61の接線方向であって、ドアトリム12に貼り付けられるシール材17とは逆方向に延びる姿勢で配されている。そして、分離プレート64の下面に沿って、シール材17から剥離された剥離シート18が順次に送出ロール部65側に送り出される。
送出ロール部65は、図6に示すように、回転自在な円盤状をなし、押圧ロール部61との間を無端ベルト68によって掛け渡されることで押圧ロール部61に従動して回転して、その周端面65Aで剥離シート18をシール材17から剥離する方向に送り出す。具体的には、送出ロール部65には、押圧ロール部61の押圧ロール側プーリー63から動力が伝達される送出ロール側プーリー67が設けられている。そして、押圧ロール側プーリー63と送出ロール側プーリー67は、平行掛けの無端ベルト68で連結されて、押圧ロール部61を原動車、送出ロール部65を従動車として、互いに同じ回転方向に回転する。送出ロール部65は、その周端面65Aに剥離シート18の滑りを抑制するとともに、その径を剥離シート18の送り出し速度に合わせて調整するためのゴム部材を備えている。さらに、送出ロール部65の周囲には、補助ロール部66が設けられている。この補助ロール部66は、送出ロール部65との間で、剥離シート18を挟持して、送出ロール部65の回転力を剥離シート18に伝え易くする役目を果たす。
(ロック機構部)
ロック機構部70は、基部21に対する載置面23Aの逆方向への回転をロックするものである。ロック機構部70は、図7に示すように、主に、回転板23の下面23Bに突設された突出部71と、回転規制部材73と、貼着ユニット50と一体的に設けられた押さえ部75と、を備えて構成されている。
突出部71は、図8及び図3に示すように、外周レール部45の一部で構成されている。具体的には、回転板23の下面23Bに取り付けられた外周レール部45において、ドアトリム12の外周端部13における貼着始端位置13Sに対応する側の端部を切り欠く形で構成されている。言い換えれば、突出部71は、外周レール部45と兼用する形で、溝部45Aを構成しない部分に設けられている。
回転規制部材73は、図8及び図9に示すように、突出部71と係合することで、回転板23の逆方向への回転(図9の矢印方向)を規制するためのものである。回転規制部材73は、への字状に屈曲した板状をなし、その劣角をなす角部を下面23Bに向ける姿勢で回転板23の下方に配されている。回転規制部材73は、支点部73Aと、作用点部73Bと、バランス部73Cと、力点部73Dと、を備えている。回転規制部材73は、支点部73A、作用点部73B、力点部73Dがこの順で並ぶ、第2種てこの態様とされている。
支点部73Aは、回転規制部材73の板面に貫通された貫通孔に、軸を挿通することで、回転規制部材73を回動可能に支持している。
作用点部73Bは、円柱状をなし、回転規制部材73の角部に、その柱軸が回転規制部材73の板面と直交する形で取り付けられている。作用点部73Bは、その側面が突出部71の側面に突き当たる形でその回動を規制する構成とされている。
バランス部73Cは、支点部73Aに対して作用点部73Bとは反対側に設けられ、自重によって作用点部73Bを上方に回動させて、突出部71と作用点部73Bを係合させる。バランス部73Cは、長手状の回転規制部材73における一端部に配された重りで構成されている。バランス部73Cの位置及び重さは、その仕事の大きさが、押さえ部75から力点部73Dに付与される押圧力による仕事の大きさより小さくなるように設定されている。
力点部73Dは、支点部73Aに対して作用点部73B側かつ作用点部73Bより離れた位置に設けられている。力点部73Dは、貼着ユニット50が待機位置P2から貼着位置P1に変位するのに伴って押さえ部75から押圧力が入力された場合に、作用点部73Bを下方に回動させて、突出部71と作用点部73Bの係合を解除する。力点部73Dは、棒状をなし、長手状の回転規制部材73における他端部に配され、載置面23Aの外方に延出する構成とされている。
押さえ部75は、図7に示すように、貼着ユニット50と一体的に設けられ、貼着ユニット50の重さによって回転規制部材73を上方から押さえるものである。具体的には、押さえ部75は、載置面23A上に位置する貼着ユニット50から外方に延設されるとともに、力点部73Dに向けて立ち下がる構成とされている。押さえ部75は、その下端部75Aが、貼着ユニット50の待機位置P2においては、力点部73Dの上方に離間して配される一方、貼着位置P1においては、力点部73Dと当接して、これを下方に押圧可能に配設されている。
上述した構成を備えることにより、ロック機構部70は、貼着ユニット50が待機位置P2とされ、力点部73Dが押さえ部75に押圧されない状態では、突出部71と作用点部73Bが係合して、載置面23Aの逆方向への回転がロックされる。一方、貼着ユニット50が貼着位置P1とされ、力点部73Dが押さえ部75に押圧された状態では、バランス部73Cの重さに抗して突出部71と作用点部73Bの係合が解除されて、載置面23Aの逆方向への回転が許容される。
(角度調整機構部)
角度調整機構部80は、押圧ロール部61の載置面23Aの回転方向に対する角度を調整するものである。角度調整機構部80は、図10に示すように、載置面23Aに立設された周壁部25と、押圧ロール部61の下方にこれと一体的に設けられた一対の角度調整ロール部81A,81Bと、角度調整バネ83(バネ)と、を備えて構成されている。
角度調整ロール部81A,81Bは、図10に示すように、載置面23Aの回転に伴って相対的に周壁部25の外面25Aに沿って回転しながら白抜き矢印の方向に移動する。一対の角度調整ロール部81A,81Bは、進行方向、つまり周壁部25の延設方向に沿って並んで配されている。一対の角度調整ロール部81A,81Bのうち、進行方向前方に配された角度調整ロール部81Aは、押圧ロール部61の中心よりやや進行方向前よりに配置されている。本実施形態では、角度調整ロール部81A,81Bの各々は、鉛直方向を回転軸として回転する構成とされている。この角度調整ロール部81A,81Bが取り付けられた取付部材85は、支持プレート53に対して固定されている。
角度調整バネ83は、一対の角度調整ロール部81A,81Bの間に位置する回転軸82を軸として、一対の角度調整ロール部81A,81Bのうち角度調整ロール部81Aがドアトリム12の周方向内側に向けて回動する方向に、一対の角度調整ロール部81A,81Bを付勢する。角度調整バネ83は、一端部83Aが柱部21Aに対して水平方向に移動不能な部材に対して取り付けられる一方、他端部83Bが角度調整ロール部81(詳細には、その取付部材85)に対して取り付けられている。
上述した構成を備えることにより、角度調整機構部80は、一対の角度調整ロール部81A,81Bのうち、進行方向前方に配された角度調整ロール部81Aを周壁部25に当接させることで、押圧ロール部61の周端面61Aが進行方向前方を向く姿勢に調整する構成である。
(押圧ロール部上昇機構部)
押圧ロール部上昇機構部90は、図11に示すように、ドアトリム12の外周端部13における貼着終端位置13Eで押圧ロール部61を貼着位置P1から待機位置P2に変位させるためのものである。押圧ロール部上昇機構部90は、主に、載置面23A上に設けられたスロープ部91と、押圧ロール部61と一体的に設けられた上昇ロール部93と、を備えて構成されている。
スロープ部91は、貼着終端位置13Eの側方に設けられ、外周端部13の終端に向かうにつれて上昇するスロープ面91Aを有する。なお、図11においては、シール材17を省略して示す。
上昇ロール部93は、水平方向を軸として設けられ、載置面23Aの回転に伴って相対的にスロープ面91Aを回転しながら上昇する構成とされている。
上述した構成を備えることにより、押圧ロール部上昇機構部90は、上昇ロール部93がスロープ面91Aを上昇する過程で、これと一緒に上昇する押圧ロール部61をドアトリム12の外周端部13の上方に離間させる。すると、これに追随する形で、シール材17が外周端部13から離されて、シール材17の外周端部13への貼着が停止される。上昇ロール部93がスロープ面91Aの上部に至ると、これと一体的に設けられた貼着ユニット50の保持突起50Aが上昇して、操作部59の鉤部59Aに保持される。
〔ドアトリムの製造方法〕
続いて、ドアトリム12の製造方法について図12を用いて説明する。
ドアトリム12の製造方法は、外力により載置面23Aを正方向に回転させ、ドアトリム12における加工対象部位を回転方向に沿って加工しつつ、ぜんまいバネ31Aに弾性エネルギーを備蓄させる回転加工工程と、回転加工工程の後において、ぜんまいバネ31Aを解放して、シール材17をドアトリム12の外周端部13に対して貼着するシール貼着工程と、を備える。本実施形態では、加工対象部位としてクリップ座15を、その加工としてクリップ15Aの取り付け作業を例示する。
(回転加工工程)
まず、ぜんまいバネ31Aに弾性エネルギーを備蓄されていない状態の貼着装置10に対して、シール材17とクリップ15Aが取り付けられる前のドアトリム12をセットする。この際、貼着ユニット50は、待機位置P2に保持しておく。
そして、作業者は、図12(a)に示すように、載置面23Aの側方に立って、これを正方向に回転させながら、外周端部13の貼着終端位置13E側からクリップ座15に対してクリップ15Aを順次取り付けていく。このような態様とすることで、作業者は、ドアトリム12の周囲を移動したり、ドアトリム12の奥方に手を伸ばして無理な姿勢をとったりすることなく、ドアトリム12に対してクリップ15Aを取り付けることが可能となる。
クリップ15Aの取り付け作業の過程で、ぜんまいバネ31Aが回転軸部33の巻き上げ部33Bに巻き上げられる。そして、ぜんまいバネ31Aに弾性エネルギーが備蓄される。そして、外周端部13の貼着始端位置13Sまでクリップ15Aの取り付けが完了すると、ぜんまいバネ31Aの巻き上げも完了して、ロック機構部70により載置面23Aの逆方向への回転がロックされる。
(シール貼着工程)
次に、作業者は、貼着ユニット50にセットされたシール材17の一部をドアトリム12の外周端部13における貼着始端位置13Sに貼り付ける。そして、操作部59を操作して、貼着ユニット50を待機位置P2から貼着位置P1に変位させる。すると、図12(b)に示すように、ロック機構部70によるロックが解除されて、載置面23Aの逆方向への回転が開始され、ぜんまいバネ31Aを動力源として、自動で、シール材17の貼着が行われる。この際、貼着ユニット50の押圧ロール部61と送出ロール部65の作用により、手作業では行い難い剥離シート18の剥離と、シール材17の押圧が好適に行われる。また、案内機構部40及び角度調整機構部80の作用により、ドアトリム12の外周端部13とシール材17の位置を整合させた状態でシール材17が貼り付けられる。このように、当該作業を自動化することで、作業者工数を、例えば60秒から15秒程度に低減するとともに、手作業では熟練度を要するシール材17の貼着作業を、一定の品質を維持して行うことが可能となった。
シール材17が外周端部13における貼着終端位置13Eまで貼着されると、貼着ユニット50は、押圧ロール部上昇機構部90により自動で待機位置P2に変位する。この状態で、作業者が、シール材17を所定の位置で切断して、ドアトリム12に対するシール材17の貼着作業が完了する。続けて、別のドアトリム12を製造する場合には、この状態の貼着装置10に別のドアトリム12をセットして、回転加工工程を行えばよい。
〔効果〕
続いて、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の貼着装置10によれば、上記構成を備えることにより、ぜんまいバネ31Aに備蓄された弾性力を動力源として、シール材17を引き出して、これをドアトリム12に対して押圧しながら貼着する作業を自動化することができ、ドアトリム12を製造する上で手作業で行う工数を低減することができる。
また、本実施形態では、送出ロール部65を備えることにより、ぜんまいバネ31Aに備蓄された弾性力を動力源として、剥離シート18の送り出し作業を実現することができ、より一層、ドアトリム12を製造する上で手作業で行う工数を低減することができる。
また、本実施形態では、案内機構部40を備えることにより、ドアトリム12の外周端部13と貼着ユニット50との位置を整合させることができ、シール材17の貼着位置P1をドアトリム12の外周端部13に好適に合わせることができる。
また、本実施形態では、角度調整機構部80を備えることにより、例えば、曲率が大きいドアトリム12のコーナー部13C等においても、シール材17を位置ずれすることなく外周端部13に対して貼り付けることができる。
また、本実施形態では、ロック機構部70を備えることにより、回転規制部材73によるロック解除を、貼着ユニット50が待機位置P2から貼着位置P1に変位するのに伴って、貼着ユニット50の重さによって自動で行うことができ、好適である。
本実施形態のドアトリム12の製造方法は、回転加工工程とシール貼着工程とを備えるから、回転加工工程において掛かる外力を、シール貼着工程の動力として利用することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、案内機構部は、載置面の回転に伴って、直線レール部に沿って載置面を直線移動させる構成のもの、つまり、貼着ユニットに対して載置面を直線移動させるものを例示したが、これに限られない。例えば、案内機構部は、載置面に対して貼着ユニットを直線移動させるものであってもよい。また、このような構成において、外周レール部の代わりに、周壁部を貼着ユニットを案内するためのレール部として用いてもよい。
(2)上記実施形態では、ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるための外力として、回転加工工程に伴って掛かる力を例示したが、ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるための外力はこれに限られない。
10...貼着装置、12...ドアトリム、13...外周端部、13S...貼着始端位置、15...クリップ座(加工対象部位)、17...シール材、18...剥離シート、20...載置台、21...基部、23...回転板、23A...載置面、23B...下面、25...周壁部、30...回転機構部、31A...ぜんまいバネ、40...案内機構部、41...リニア移動手段、41A...直線レール部、41B...ブロック部、45...外周レール部、47...嵌合部、50...貼着ユニット、51...シール材保持部、61...押圧ロール部、61A...周端面、65...送出ロール部、65A...周端面、68...無端ベルト、70...ロック機構部、71...突出部、73...回転規制部材、73A...支点部、73B...作用点部、73C...バランス部、73D...力点部、75...押さえ部、80...角度調整機構部、81A,81B...角度調整ロール部、83...角度調整バネ

Claims (5)

  1. 帯状のシール材が外周端部に沿って貼着されたドアトリムを製造するための製造装置であって、
    基部と、前記基部に対して回転可能に設けられた載置面と、を有する載置台と、
    外力により前記基部に対して前記載置面を正方向に回転させて、ぜんまいバネを巻き上げることにより前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるとともに、前記ぜんまいバネの解放時に前記基部に対して前記載置面を逆方向に回転させる回転機構部と、
    前記載置面に載置された前記ドアトリムが前記逆方向に回動するのに伴って、前記外周端部に沿って前記シール材を貼着する貼着ユニットと、を備え、
    前記シール材は、前記ドアトリムに対して粘着可能な粘着層を有するとともに、その粘着層が剥離シートで剥離可能に覆われており、
    前記貼着ユニットは、
    前記シール材の一部が前記ドアトリムの前記外周端部における貼着始端位置に貼着された状態で前記ドアトリムが前記逆方向に回転することで、その回転に伴って前記シール材が前記ドアトリム上に順次供給されるように、前記シール材を保持するシール材保持部と、
    回転自在な円盤状をなし、その周端面で供給された前記シール材を前記ドアトリムに対して押圧するとともに、押圧した前記シール材を介して前記ドアトリムの回転力が伝達されて、相対的に前記外周端部に沿って回転しながら移動する押圧ロール部と、
    前記剥離シートを送り出す方向にガイドして前記シール材から前記剥離シートを剥離するための分離部材と、
    回転自在な円盤状をなし、前記押圧ロール部との間を無端ベルトによって掛け渡されることで前記押圧ロール部に従動して回転して、その周端面で前記剥離シートを前記シール材から剥離する方向に送り出す送出ロール部と、を少なくとも備えるドアトリムの製造装置。
  2. 前記回転機構部により回転される前記載置面の回転を前記ドアトリムの前記外周端部に沿って案内する案内機構部を更に備え、
    前記案内機構部は、
    前記基部に対して移動不能に設けられた直線状の直線レール部と、前記載置面を前記直線レール部に沿って直線移動可能に保持するブロック部と、を備えて構成されたリニア移動手段と、
    前記載置面と一体的に設けられ、前記ドアトリムの前記外周端部に沿って延設された外周レール部と、
    前記直線レール部と一体的に設けられ、前記外周レール部と嵌合するとともに、前記載置面の回転に伴って相対的に前記外周レール部に沿って移動可能な嵌合部と、を備え、
    前記嵌合部が前記外周レール部に沿って移動するのに伴って、前記外周レール部における前記嵌合部が嵌合する位置と前記載置面の回動軸との間の距離に応じて、前記直線レール部に沿って前記載置面を直線移動させる構成である請求項1に記載のドアトリムの製造装置。
  3. 帯状のシール材が外周端部に沿って貼着されたドアトリムを製造するための製造装置であって、
    基部と、前記基部に対して回転可能に設けられた載置面と、を有する載置台と、
    外力により前記基部に対して前記載置面を正方向に回転させて、ぜんまいバネを巻き上げることにより前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるとともに、前記ぜんまいバネの解放時に前記基部に対して前記載置面を逆方向に回転させる回転機構部と、
    前記載置面に載置された前記ドアトリムが前記逆方向に回動するのに伴って、前記外周端部に沿って前記シール材を貼着する貼着ユニットと、を備え、
    前記貼着ユニットは、
    前記シール材の一部が前記ドアトリムの前記外周端部における貼着始端位置に貼着された状態で前記ドアトリムが前記逆方向に回転することで、その回転に伴って前記シール材が前記ドアトリム上に順次供給されるように、前記シール材を保持するシール材保持部と、
    回転自在な円盤状をなし、その周端面で供給された前記シール材を前記ドアトリムに対して押圧するとともに、押圧した前記シール材を介して前記ドアトリムの回転力が伝達されて、相対的に前記外周端部に沿って回転しながら移動する押圧ロール部と、を少なくとも備え、
    当該製造装置は、前記押圧ロール部の前記載置面の回転方向に対する角度を調整する角度調整機構部を更に備え、
    前記角度調整機構部は、
    前記ドアトリムの外形に沿って延びる形で、前記載置面に立設された周壁部と、
    前記押圧ロール部の下方にこれと一体的に設けられ、前記載置面の回転に伴って相対的に前記周壁部の外面に沿って回転しながら移動するとともに、進行方向に沿って並んで配された一対の角度調整ロール部と、
    一対の前記角度調整ロール部の間に位置する回転軸を軸として、一対の前記角度調整ロール部のうち進行方向前方に配された前記角度調整ロール部が前記ドアトリムの周方向内側に向けて回動する方向に、前記一対の角度調整ロール部を付勢するバネと、を備え、
    前記一対の角度調整ロール部のうち、前記進行方向前方に配された前記角度調整ロール部を前記周壁部に当接させることで、前記押圧ロール部の前記周端面が進行方向前方を向く姿勢に調整する構成であるドアトリムの製造装置。
  4. 帯状のシール材が外周端部に沿って貼着されたドアトリムを製造するための製造装置であって、
    基部と、前記基部に対して回転可能に設けられた載置面と、を有する載置台と、
    外力により前記基部に対して前記載置面を正方向に回転させて、ぜんまいバネを巻き上げることにより前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させるとともに、前記ぜんまいバネの解放時に前記基部に対して前記載置面を逆方向に回転させる回転機構部と、
    前記載置面に載置された前記ドアトリムが前記逆方向に回動するのに伴って、前記外周端部に沿って前記シール材を貼着する貼着ユニットと、を備え、
    前記貼着ユニットは、
    前記シール材の一部が前記ドアトリムの前記外周端部における貼着始端位置に貼着された状態で前記ドアトリムが前記逆方向に回転することで、その回転に伴って前記シール材が前記ドアトリム上に順次供給されるように、前記シール材を保持するシール材保持部と、
    回転自在な円盤状をなし、その周端面で供給された前記シール材を前記ドアトリムに対して押圧するとともに、押圧した前記シール材を介して前記ドアトリムの回転力が伝達されて、相対的に前記外周端部に沿って回転しながら移動する押圧ロール部と、を少なくとも備え、
    当該製造装置は、前記基部に対する前記載置面の前記逆方向への回転をロックするロック機構部を更に備え、
    前記載置台は、水平方向に沿って延在するとともに、上面に前記載置面を有する回転板を備えており、
    前記貼着ユニットは、前記押圧ロール部が前記ドアトリムの前記外周端部に対して前記シール材を押圧する貼着位置と、前記貼着位置より前記ドアトリムから上方に離間した待機位置と、に変位可能に設けられており、
    前記ロック機構部は、
    前記回転板の下面に突設された突出部と、
    前記突出部と係合することで、前記回転板の前記逆方向への回転を規制する回転規制部材と、
    前記貼着ユニットと一体的に設けられ、前記貼着ユニットの重さによって前記回転規制部材を上方から押さえる押さえ部と、を備えて構成され、
    前記回転規制部材は、
    支点部と、
    前記支点部を軸として前記回転板と直交する方向に回動可能とされるとともに、前記突出部における前記逆方向側の面に係合する作用点部と、
    前記支点部に対して前記作用点部とは反対側に設けられ、自重によって前記作用点部を上方に回動させて、前記突出部と前記作用点部を係合させるバランス部と、
    前記支点部に対して前記作用点部側に設けられ、前記貼着ユニットが前記待機位置から前記貼着位置に変位するのに伴って前記押さえ部から押圧力が入力された場合に、前記作用点部を下方に回動させて、前記突出部と前記作用点部の係合を解除する力点部と、を備えるドアトリムの製造装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の製造装置を用いて、前記ドアトリムを製造する製造方法であって、
    外力により前記載置面を正方向に回転させ、前記ドアトリムにおける加工対象部位を回転方向に沿って加工しつつ、前記ぜんまいバネに弾性エネルギーを備蓄させる回転加工工程と、
    前記回転加工工程の後において、前記ぜんまいバネを解放して、前記シール材を前記ドアトリムの前記外周端部に対して貼着するシール貼着工程と、を備えるドアトリムの製造方法。
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