JP6528673B2 - 油圧式作業機械の作動油温度調節装置 - Google Patents

油圧式作業機械の作動油温度調節装置 Download PDF

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Description

本発明は、油圧ショベル等の油圧式作業機械において作動油を冷却する装置に関する。
油圧ショベル等の油圧式作業機械は、作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータと、タンク内に収容された作動油を吐出して前記油圧アクチュエータに供給する油圧ポンプと、に加え、このように油圧アクチュエータの駆動に寄与する作動油の温度を適正に保つための作動油冷却手段を備える。当該作動油冷却手段は、一般に、オイルクーラと、当該オイルクーラに冷却風を付与するファンと、を含む。前記オイルクーラは、前記作動油を通過させるための複雑な熱交換用油路を形成し、この熱交換用油路が例えば前記油圧アクチュエータから前記タンクに作動油を戻すための戻り油路の一部を構成するように当該戻り油路の途中に設けられる。そして、前記熱交換用油路を流れる作動油と前記ファンにより冷却される外気との間で熱交換を行わせる熱交換器として機能する。
さらに近年は、前記冷却のための動力の節減のため、エンジンとは独立して前記ファンを駆動するためのモータを具備し、当該ファンの回転数を作動油の温度に応じて変化させるものが知られている(特許文献1)。
特開平11−365696号公報
従来の作動油の冷却装置では、作動油の温度を適正に調整する機能の確保と、エネルギー節減との両立が困難であるという課題がある。
具体的に、前記のようなオイルクーラとファンとの組み合わせを含む装置では、ファンの駆動だけでなく、オイルクーラでの作動油の圧力損失によってもエネルギーロスが発生する。すなわち、当該オイルクーラでは、良好な熱交換性能を得るために複雑な油路が形成されることが好ましく、このことは、当該油路を流れる作動油の著しい圧力損失すなわちエネルギーロスを生じさせる。当該圧力損失を低減するようにオイルクーラの油路の設計を変更することは、当該オイルクーラの冷却性能の低下に直結するため得策ではない。
また、ファンの駆動のための動力についても、前記特許文献1に記載される装置では、十分な動力の低減を図ることは難しい。すなわち、油圧アクチュエータからタンクに戻される作動油の全量を外気と熱交換させて当該作動油の温度を十分に下げるには、それ相応の風量が必要であり、よってファンの回転数の低減には著しい限界がある。
さらに、寒冷地等での運転では、作動油の温度の過度の低下によって当該作動油の粘度が上昇し、油圧回路の正常な作動を阻むおそれがあることから、当該作動油を逆にヒータによって暖める必要があり、この場合も当該ヒータの駆動のためにエネルギーが消費される。
本発明は、このような事情に鑑み、必要動力の節減を図りながら油圧式作業機械に用いられる作動油の温度を適正に調節することが可能な装置及び当該装置を備えた油圧式作業機械を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明者らは、オイルクーラに冷却風を供給するためのファンの回転数に加えて当該オイルクーラを流れる作動油の流量も併せて変化させ、当該ファン回転数と当該作動油の流量の組み合わせを作動油の温度に応じて切換えることにより、必要動力を抑えながら作動油の適正な調節を行うことに想到した。具体的には次のとおりである。
i)作動油の温度が予め設定された許容温度領域にあって当該作動油の温度を変化させる必要が少ない(換言すれば当該作動油の温度を維持できればよい)状態では、バイパス流量を大きくしてオイルクーラを流れる作動油の流量を減らしてその圧力損失を低減させるとともに、当該流量の低減によって必要風量が低減する分、ファンの回転数も低く抑えて当該ファンの駆動のための動力も減らす。
ii)作動油の温度が前記許容温度領域よりも高い高温領域にあって当該作動油の温度を積極的に低下させる必要がある場合には、オイルクーラを流れる作動油の流量を増やすとともに当該作動油の冷却のための風量も増やすべくファンの回転数を高くする。
iii)作動油の温度が前記許容温度領域よりも低い低温領域にあって当該作動油の粘度を抑えるべく当該作動油の温度を逆に上昇させる必要がある場合には、ii)の場合と同じくオイルクーラを流れる作動油の流量を増やす一方で前記ファンの回転数を最低回転数にする(最低回転数は0であってもよい。)ことにより、当該オイルクーラでの圧力損失の要因である流路抵抗を逆に利用して前記作動油の温度を上昇させる。このことは、ヒータの必要性をなくし、あるいは当該ヒータの駆動のための消費エネルギーの節減を可能にする。
本発明は、このような観点からなされたものである。本発明により提供されるのは、タンク内の作動油を吐出する油圧ポンプと、当該油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータと、を備えた油圧式作業機械に設けられて前記作動油の温度を調節するための作動油温度調節装置であって、前記油圧アクチュエータから前記タンクに作動油を戻すための戻り油路の途中に設けられ、当該作動油と外気との間で熱交換を行わせるための熱交換用油路を形成するオイルクーラ(このオイルクーラについて前記の「外気」とは前記熱交換路油路の外側に存在する空気を意味するものであって作業機械の外側にある空気に限定するものではない。)と、回転駆動されることにより前記オイルクーラに対して冷却風を供給するファンと、当該ファンを回転駆動するとともに当該ファンの回転数の調節が可能なファン駆動装置と、前記油圧アクチュエータから排出される作動油を前記オイルクーラをバイパスしてタンクに導くバイパス油路と、当該バイパス油路を流れる作動油の流量であるバイパス流量を変化させることにより前記オイルクーラの流れる作動油の流量であるオイルクーラ流量を変化させることが可能なバイパス流量制御弁と、前記作動油の温度を検出する油温検出器と、油温検出器により検出される作動油の温度が予め設定された許容温度領域、当該許容温度領域よりも高い高温領域、及び当該許容温度領域よりも低い低温領域のいずれにあるのかを判定する温度判定部と、当該温度判定部による判定に基いて前記ファン駆動装置により駆動されるファンの回転数を変化させるファン駆動制御部と、当該温度判定部による判定に基いて前記バイパス流量制御弁を切換えることにより前記バイパス流量を変化させて前記オイルクーラを流れる作動油の流量を調節する作動油流量制御部と、を備える。前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記許容温度領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を最高回転数よりも低い通常運転用回転数にさせ、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を前記通常運転用回転数よりも高い高温運転用回転数にさせ、前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を前記通常運転用回転数よりも低い最低回転数にさせるように、前記ファン駆動装置によるファンの駆動を制御する。前記作動油流量制御部は、前記作動油の温度が前記許容運転領域にあると判定された場合には前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合及び前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合に比べて前記バイパス流量を大きくするように、前記バイパス流量制御弁を作動させる。
この装置によれば、高温領域ではファン回転数を高くして低温領域ではファンの駆動を停止させるファン駆動制御と、許容温度領域では高温領域及び低温領域に比べてバイパス流量を大きくしてオイルクーラを流れる作動油の流量であるオイルクーラ流量を抑える作動油流量制御と、の組み合わせが、前記(i)〜(iii)の原理に基づき、エネルギー消費量を節減しながら作動油の温度を適正に調節することを可能にする。
前記最低回転数は、0も含む。つまり、前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合には前記ファンの駆動を停止させるものであってもよい。
前記通常運転用回転数及び前記高温運転用回転数はそれぞれ、一定の回転数であってもよいし、例えば作動油の温度によって変化する回転数であってもよい。同様に、作動油温度が前記許容温度領域、前記高温領域及び前記低温領域にそれぞれあるときのバイパス流量制御弁の開度は一定に保たれてもよいし、例えば作動油の温度によって当該開度が調節されてもよい。つまり、前記高温運転用回転数は前記通常運転用回転数に対して相対的に高い回転数であればよく、前記作動油温度が前記許容温度領域にあるときのバイパス流量は前記作動油温度が前記高温領域または前記低温領域にあるときのバイパス流量に対して相対的に低い流量に抑えられればよい。ただし、前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を最高回転数にさせ、前記作動油流量制御部は、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記バイパス流量制御弁を全閉にすることにより、前記ファン及び前記オイルクーラの冷却性能をフルに活かして作動油の温度を迅速に下げることが可能になる。
前記装置は、さらに、前記バイパス油路とは独立して前記オイルクーラよりも上流側の位置で前記戻り油路から分岐して前記オイルクーラをバイパスしてタンクに至るリリーフ用油路と、当該リリーフ用油路に設けられ、前記オイルクーラに流入する作動油の圧力を予め設定された設定圧以下の圧力に規制するように開閉作動する安全弁と、を備えることが、好ましい。この構成は、前記バイパス油路及び前記バイパス流量制御弁によるオイルクーラ流量の制御とは別に、作動油の過度の昇圧からオイルクーラを保護することを可能にする。
この場合、前記バイパス油路は、前記リリーフ用油路が前記戻り油路から分岐する位置よりも上流側の位置で当該戻り油路から分岐することが、より好ましい。この配置によれば、前記バイパス油路への作動油の分流によって、その下流側に位置する前記安全弁の一次圧を低減させることが可能であり、これにより、オイルクーラの安全性を損なうことなく前記安全弁の作動頻度を減らすことができる。
また本発明によれば、タンク内の作動油を吐出する油圧ポンプと、当該油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータと、前記作動油温度調節装置と、を備えた油圧式作業機械が提供される。
以上のように、本発明によれば、必要動力の節減を図りながら油圧式作業機械に用いられる作動油の温度を適正に調節することが可能な装置及び当該装置を備えた油圧式作業機械が、提供される。
本発明の実施の形態に係る油圧ショベルの断面背面図である。 前記油圧ショベルに搭載される油圧回路の要部を示す図である。 前記油圧ショベルに搭載されるコントローラの主たる機能構成を示すブロック図である。 前記コントローラにより行われる主たる演算制御動作を示すフローチャートである。 前記コントローラにより制御されるファン回転数及びオイルクーラ流量を示すグラフである。 前記油圧回路におけるバイパス流量制御弁の変形例を示す図である。
本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用される作業機械の一例である油圧ショベルを示す。この油圧ショベルは、下部走行体10と、下部走行体10の上に旋回自在に搭載される上部旋回体12と、を備える。当該上部旋回体12には、図略の作業装置、キャブ14、エンジンカバー17により画定されるエンジンルーム16等が搭載される。エンジンルーム16内にはエンジン18及びその他の複数の機器が搭載される。
前記エンジンルーム16内の複数の機器には、オイルクーラ20及びラジエータ22を含む複数の熱交換器、回転駆動されることにより冷却風を形成して前記複数の熱交換器に供給する冷却用のファン24、当該冷却風を前記複数の熱交換器に案内するファンシュラウド26、前記エンジン18と独立して前記ファン24を回転駆動するファン駆動装置であるファン駆動モータ28、などが含まれる。前記オイルクーラ20は熱交換用油路を形成し、この熱交換用油路を流れる作動油と、前記ファン24が生成する冷却風によって冷却される外気との間で熱交換を行わせることにより、原則として前記作動油の冷却を行う。
前記エンジンカバー17には、吸気口17a及び排気口17bが設けられ、前記ファン24は、前記ファン駆動モータ28によって回転駆動されることにより、前記エンジンルーム16内に空気流を形成する。この空気流は、前記吸気口17aから前記複数の熱交換器及び前記エンジン18を通ってこれらを冷却した後に前記排気口17bに至る。
図2は、前記油圧ショベルに搭載される油圧回路のうち前記作動油の温度の調節に関係する要素を示した図である。図2に示されるように、この油圧回路は、前記エンジン18により駆動されてタンク内の作動油を吐出する油圧ポンプ30と、油圧ポンプ30が吐出する作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータ(図2では油圧シリンダ)32と、前記油圧ポンプ30と前記油圧アクチュエータ32との間に介在するコントロールバルブ34と、前記油圧ポンプ30が吐出する作動油を前記油圧アクチュエータ32に導く供給油路(メータイン流路)36と、前記油圧アクチュエータ32から排出される作動油をタンクに戻す戻り油路(メータアウト流路)38と、リリーフ用油路40と、を含む。前記コントロールバルブ34は、パイロット圧の入力を受けることにより、前記供給油路36及び前記戻り油路38を遮断する中立位置から当該供給油路36及び当該戻り油路38を開通する開き位置に切換わるように開弁する。
前記オイルクーラ20は、その熱交換用油路が前記戻り油路38の一部を構成するように当該戻り油路38の途中に設けられる。前記リリーフ用油路40は、前記オイルクーラ20の抵抗が過度に上昇したときに作動油をタンクに逃がすための油路であり、前記オイルクーラ20よりも上流側の位置で前記戻り油路38から分岐し、前記オイルクーラ20をバイパスしてタンクに至る。当該リリーフ用油路40には、前記オイルクーラ20に流入する作動油の圧力を予め設定された設定圧以下の圧力に保持するように開閉作動する安全弁42が設けられる。具体的に、この安全弁42は、その一次圧が前記設定圧まで上昇したときにのみ開弁する機能をもつもの、例えばばね付チェック弁、により構成される。
この油圧回路には、さらに、図2に示すような油温センサ44と、バイパス油路46と、バイパス流量制御弁48と、が設けられる。
前記油温センサ44は、作動油の温度、例えば前記オイルクーラ20に流入する直前の作動油の温度、を検出し、当該温度に相当する電気信号である油温検出信号を生成して出力する。
前記バイパス油路46は、前記リリーフ用油路40とは独立して前記戻り油路38から分岐しかつ前記オイルクーラ20をバイパスしてタンクに至る流路である。従って、このバイパス油路46を流れる作動油の流量であるバイパス流量が多いほど、前記オイルクーラ20を流れる作動油の流量であるオイルクーラ流量Qcは少なくなる。
前記バイパス流量制御弁48は、前記バイパス油路46を流れる作動油の流量すなわち前記バイパス流量を変化させることにより、前記オイルクーラ流量Qcを変化させるように開閉作動する。この実施の形態に係るバイパス流量制御弁48は、前記バイパス油路46の途中に設けられ、ソレノイド48aを有する電磁切換弁からなる。バイパス流量制御弁48は、前記ソレノイド48aが励磁されないときは全閉状態を保って前記バイパス油路46を完全に遮断する一方、前記ソレノイド48aが励磁されると開弁して絞り流路を形成する。つまり、前記バイパス流量を制限しながら前記バイパス油路46を作動油が流れることを許容する。
前記油圧回路には、さらに、コントローラ50が付設される。このコントローラ50は、前記作動油の温度を調節するための機能として、図3に示すような油温判定部52、ファン駆動制御部54及び作動油流量制御部56を有する。
前記油温判定部52は、前記油温センサ44により検出される作動油の温度が予め設定された許容温度領域、当該許容温度領域よりも高い高温領域、及び当該許容温度領域よりも低い低温領域のいずれにあるのかを判定する。前記許容温度領域は、予め設定された下限許容温度T1以上でかつ予め設定された上限許容温度T2以下の領域である。従って、前記高温領域は前記上限許容温度T2よりも高い温度領域であり、前記低温領域は前記下限許容温度T1未満の温度領域である。
ここでいう「許容」とは、自由に決定されることが可能な概念である。例えば、高い安全率を見越して、前記下限許容温度T1が高めに設定すること及び前記上限許容温度を低めに設定することの少なくとも一方がなされてもよい。すなわち、前記許容温度領域が狭く設定されてもよい。
前記ファン駆動制御部54は、前記温度判定部52による判定に基づき、前記ファン駆動モータ28により駆動されるファン24の回転数Nfを変化させる。同様に、前記作動油流量制御部56は、前記温度判定部52による判定に基いて前記バイパス流量制御弁48を開閉作動させる(つまり前記ソレノイド48aの励磁をオンオフする)ことにより前記バイパス流量を変化させて前記オイルクーラ流量Qcを調節する。
図4は、このコントローラ50により行われる具体的な制御動作を示す。コントローラ50は、油温センサ44が生成する油温検出信号を含む各種検出信号を取り込む(ステップS1)。当該コントローラ50の油温判定部52は、前記油温センサ44により検出される作動油温度Tが前記許容温度領域、前記高温領域及び前記低温領域のいずれにあるかを判定する(ステップS2及びステップS3)。
前記作動油温度Tが前記許容温度領域にあると前記油温判定部52が判定した場合、つまり、前記作動油温度Tが下限許容温度T1以上でかつ上限許容温度T2以下であると油温判定部52が判定した場合(ステップS2,S3でともにYES)、図5に示すように、前記ファン駆動制御部54は前記ファン24の回転数Nfを最高回転数Nmaxよりも低い回転数であって予め設定された中間回転数(通常運転用回転数)Nmidにするように前記ファン駆動モータ28の作動を制御する一方、前記作動油流量制御部56は前記バイパス流量制御弁48のソレノイド48aを励磁して当該バイパス流量制御弁48を開弁させることによりバイパス流量を発生させ、その分オイルクーラ流量Qcを最大流量Qmaxよりも低い通常運転用流量Qnまで低減させる(ステップS4)。
なお、ここでいう最大流量Qmaxとは、前記バイパス流量制御弁48が全閉となってバイパス流量を0にしたときにオイルクーラ20を流れる作動油の流量のことであり、従って当該最大流量Qmaxは固定された流量でなく運転状態に応じて変動する流量である。同様に通常運転用流量Qnも、固定された流量ではなく、前記バイパス流量の分だけ前記最大流量Qmaxよりも相対的に低減された流量を意味する。
前記作動油温度Tが前記高温領域にあると前記油温判定部52が判定した場合、つまり、前記作動油温度Tが上限許容温度T1よりも高いと油温判定部52が判定した場合(ステップS2でNO)、前記ファン駆動制御部54は前記ファン24の回転数Nfを最高回転数Nmaxにするように前記ファン駆動モータ28の作動を制御する一方、前記作動油流量制御部56は前記バイパス流量制御弁48のソレノイド48aを非励磁にして当該バイパス流量制御弁48を閉弁させることによりバイパス油路46を閉じてバイパス流量を0にし、これによりオイルクーラ流量Qcを前記最大流量Qmaxまで増大させる(ステップS5)。
逆に、前記作動油温度Tが前記低温領域にあると前記油温判定部52が判定した場合、つまり、前記作動油温度Tが下限許容温度T1よりも低いと油温判定部52が判定した場合(ステップS2でNOかつステップS3でYES)、前記ファン駆動制御部54は前記ファン24の回転数を最低回転数にする(この実施の形態では当該回転数を0にする、つまりファン24の駆動を停止させる)一方、前記作動油流量制御部56は前記バイパス流量制御弁48のソレノイド48aを非励磁にして当該バイパス流量制御弁48を閉弁させることによりバイパス油路46を遮断してバイパス流量を0にし、オイルクーラ流量Qcを前記最大流量Qmaxまで増大させる(ステップS6)。
すなわち、この装置によれば、図5に示されるような油温に対応したファン回転数及びオイルクーラ流量Qcの制御、つまり、高温領域(T>T2)ではファン24の回転数を高くして低温領域(T<T1)ではファン24の駆動を停止させるファン駆動制御と、許容温度領域においてのみバイパス流量を発生させてオイルクーラ流量を抑える作動油流量制御と、が行われる。当該ファン駆動制御及び作動油流量制御の組み合わせが、エネルギー消費量を節減しながら作動油の温度を適正に調節することを可能にする。具体的には、次のとおりである。
i)作動油温度Tが許容温度領域にあって(T1≦T≦T2)当該作動油の温度を積極的に変化させる必要性が低く、当該作動油の温度を維持できればよい状態では、バイパス流量を発生させてオイルクーラ流量Qcを減らすことによりオイルクーラ20における圧力損失を低減させるとともに、当該オイルクーラ流量Qcの低減によって必要風量が低減する分、ファン24の回転数Nfも最高回転数Nmaxより低い回転数Nmidに抑えて当該ファン24の駆動のための動力も減らすことができる。
ii)作動油温度Tが前記許容温度領域よりも高い高温領域にあって(T>T2)当該作動油の温度を積極的に低下させる必要がある場合には、バイパス流量をなくしてオイルクーラ流量を最大限まで増やすとともにファン24の回転数Nfを最高回転数Nmaxにして当該作動油の冷却のための風量も増やすことによりファン24及びオイルクーラ20の機能を最大限に活かした作動油の冷却を行うことができる。
iii)作動油温度Tが前記許容温度領域よりも低い低温領域にあって(T<T1)当該作動油の粘度を抑えるべく当該作動油の温度を逆に上昇させる必要がある場合には、ii)の場合と同じくバイパス流量をなくしてオイルクーラ流量Qcを最大限まで増やす一方で前記ファン24の駆動を停止することにより、当該オイルクーラでの圧力損失の要因である流路抵抗を逆に利用して前記作動油の温度を上昇させることができる。つまり、ヒータを用いることなく、あるいは当該ヒータの駆動のための消費エネルギーの節減を可能にしながら、作動油温度Tを上昇させることができる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されない。本発明は、例えば次のような形態を含む。
1)ファンの回転数について
前記実施の形態では、作動油温度Tが低温領域にある場合に採用される「最低回転数」として0が設定される(つまり当該場合にファン24の駆動が停止される)が、当該最低回転数は0よりも大きな回転数であってもよい。つまり、作動油温度Tが低温領域にある場合にもファン24の駆動が(最低速度で)続行されてもよい。
また、前記実施の形態では、作動油温度Tが許容温度領域にある場合に採用される「通常運転用回転数」及び作動油温度Tが高温領域にある場合に採用される「高温運転用回転数」についてそれぞれ一定の回転数(中間回転数Nmid及び最高回転数Nmax)が設定されているが、当該通常運転用回転数及び高温運転用回転数は、一定の回転数でなくてもよい。例えば、前記許容温度領域内において作動油の温度が高いほど高い回転数が設定されてもよい。
2)オイルクーラ流量及びバイパス流量制御弁について
前記のファンの回転数と同様、作動油温度Tが許容温度領域、高温領域及び低温領域にある場合にそれぞれ採用されるバイパス流量制御弁の開度も一定の開度でなくてもよく、例えば作動油の温度によって調節されてもよい。つまり、前記通常運転用流量Qnは高温運転用流量及び低温運転用流量(前記実施の形態では最大流量Qmax)に対して相対的に低い流量であればよく、その条件を満たす範囲内でバイパス流量制御弁が作動油の温度に応じて操作されてもよい。例えば、バイパス流量制御弁として、図2に示すような電磁切換弁からなるバイパス流量制御弁48に代えて、ソレノイドに与えられる励磁電流の大きさに対応した開度で開く可変流量制御弁を採用することにより、バイパス流量及びこれに対応するオイルクーラ流量を連続的に調節することも可能である。
また、前記バイパス流量制御弁は、図2に示されるようにバイパス油路46の途中に設けられるものではなく、戻り油路からのバイパス油路の分岐点に設けられるものでもよい。その例を図6に示す。ここに示されるバイパス流量制御弁58は、ソレノイド58aを有する電磁切換弁であって、戻り油路38からのバイパス油路46の分岐を遮断する閉位置と、戻り油路38から分岐してバイパス油路46に至る絞り流路を形成する開位置と、に切換えられる。
3)リリーフ用油路及びバイパス油路について
本発明において、リリーフ用油路は必須のものではない。また、当該リリーフ用油路は、戻り油路からバイパス油路が分岐する位置よりも上流側の位置で当該戻り油路から分岐してもよい。しかし、図2及び図6に示されるように、戻り油路38からリリーフ用油路40が分岐する位置よりも上流側の位置で当該戻り油路38からバイパス油路46が分岐することは、当該バイパス油路46への作動油の分流によって、その下流側に位置する安全弁42の一次圧を低減させることを可能にし、これにより、オイルクーラ20の安全性を損なうことなく当該安全弁42の作動頻度を減らすことを可能にする。
18 エンジン
20 オイルクーラ
24 ファン
28 ファン駆動モータ(ファン駆動装置)
30 油圧ポンプ
38 戻り油路
40 リリーフ用油路
42 安全弁
44 油温センサ(油温検出器)
46 バイパス油路
48,58 バイパス流量制御弁
50 コントローラ
52 油温判定部
54 ファン駆動制御部
56 作動油流量制御部

Claims (6)

  1. タンク内の作動油を吐出する油圧ポンプと、当該油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータと、を備えた油圧式作業機械に設けられて前記作動油の温度を調節するための作動油温度調節装置であって、
    前記油圧アクチュエータから前記タンクに作動油を戻すための戻り油路の途中に設けられ、当該作動油と外気との間で熱交換を行わせるための熱交換用油路を形成するオイルクーラと、
    回転駆動されることにより前記オイルクーラに対して冷却風を供給するファンと、
    前記ファンを回転駆動するとともに当該ファンの回転数の調節が可能なファン駆動装置と、
    前記油圧アクチュエータから排出される作動油を前記オイルクーラをバイパスしてタンクに導くバイパス油路と、
    当該バイパス油路を流れる作動油の流量であるバイパス流量を変化させることにより前記オイルクーラの流れる作動油の流量であるオイルクーラ流量を変化させることが可能なバイパス流量制御弁と、
    前記作動油の温度を検出する油温検出器と、
    前記油温検出器により検出される作動油の温度が予め設定された許容温度領域、当該許容温度領域よりも高い高温領域、及び当該許容温度領域よりも低い低温領域のいずれにあるのかを判定する温度判定部と、
    前記温度判定部による判定に基いて前記ファン駆動装置により駆動されるファンの回転数を変化させるファン駆動制御部と、
    前記温度判定部による判定に基いて前記バイパス流量制御弁を切換えることにより前記バイパス流量を変化させて前記オイルクーラを流れる作動油の流量であるオイルクーラ流量を調節する作動油流量制御部と、を備え、
    前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記許容温度領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を最高回転数よりも低い通常運転用回転数にさせ、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を前記通常運転用回転数よりも高い高温運転用回転数にさせ、前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を前記通常運転用回転数よりも低い最低回転数にさせるように、前記ファン駆動装置によるファンの駆動を制御し、
    前記作動油流量制御部は、前記作動油の温度が前記許容温度領域にあると判定された場合には前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合及び前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合に比べて前記バイパス流量を大きくするように、前記バイパス流量制御弁を作動させる、油圧式作業機械の作動油温度調節装置。
  2. 請求項1記載の油圧式作業機械の作動油温度調節装置であって、前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記低温領域にあると判定された場合には前記ファンの駆動を停止させる、油圧式作業機械の作動油温度調節装置。
  3. 請求項1または2記載の油圧式作業機械の作動油温度調節装置であって、前記ファン駆動制御部は、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記ファンの回転数を最高回転数にさせ、前記作動油流量制御部は、前記作動油の温度が前記高温領域にあると判定された場合には前記バイパス流量制御弁を全閉にする、油圧式作業機械の作動油温度調節装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の油圧式作業機械の作動油温度調節装置であって、前記バイパス油路とは独立して前記オイルクーラよりも上流側の位置で前記戻り油路から分岐して前記オイルクーラをバイパスしてタンクに至るリリーフ用油路と、当該リリーフ用油路に設けられ、前記オイルクーラに流入する作動油の圧力を予め設定された設定圧以下の圧力に規制するように開閉作動する安全弁と、をさらに備える、油圧式作業機械の作動油温度調節装置。
  5. 請求項4記載の油圧式作業機械の作動油温度調節装置であって、前記バイパス油路は、前記リリーフ用油路が前記戻り油路から分岐する位置よりも上流側の位置で当該戻り油路から分岐する、油圧式作業機械の作動油温度調節装置。
  6. 油圧式作業機械であって、
    タンク内の作動油を吐出する油圧ポンプと、
    当該油圧ポンプにより吐出される作動油の供給を受けて作動する油圧アクチュエータと、
    請求項1〜5のいずれかに記載の作動油温度調節装置と、を備えた油圧式作業機械。
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