JP6528218B1 - 耐候性試験機 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性を向上させることが可能な耐候性試験機を提供する。【解決手段】耐候性試験機1は、試験槽10と、試験槽10内において光Loutを放射する光源11と、試験槽10内に配置された試料枠12a,12bと、試料枠12a,12b上に取り付けられた複数の試料ホルダ13と、試料ホルダ13上に取り付けられた受光器14と、情報の入出力が行われる操作表示部18と、制御部19とを備えている。制御部19は、試料ホルダ13上に取り付けられた放射照度計を利用した受光器14に対する自動校正および自動調整の開始が、操作表示部18において指示された場合には、受光器14に対する自動校正および自動調整を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、耐候性試験を行う耐候性試験機に関する。
耐候性試験機は、温湿度条件や水噴霧に加え、太陽に代わる光源(人工光源)からの光を各種試料に照射することにより、促進的環境条件(加速試験環境)を人工的に再現し、その試料(材料)の劣化度合い等を評価する(耐候性試験を行う)ための装置である(例えば、特許文献1参照)。
このような耐候性試験機では一般に、温度および湿度等の調節や水噴霧が可能な試験槽の中に、光源として、例えば、キセノンアークランプ、サンシャインカーボンアークランプ、紫外線カーボンアークランプ、メタルハライドランプまたは紫外線蛍光ランプ等が配置されている。また、この光源を中心とする円環状の試料枠が設けられ、この試料枠に各試料が取り付けられている。そして、上記の促進的環境条件の下、数時間から数千時間程度の試験が行われるようになっている。
実用新案登録第3188249号公報
ところで、このような耐候性試験機では一般に、利便性の向上が求められている。
したがって、利便性を向上させることが可能な耐候性試験機を提供することが望ましい。
本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機は、試験槽と、この試験槽内において光を放射する光源と、試験槽内に配置された試料枠と、この試料枠上に取り付けられた複数の試料ホルダと、試料ホルダ上に取り付けられた受光器と、情報の入出力が行われる操作表示部と、制御部とを備えたものである。この制御部は、受光器に対する自動校正および自動調整の際に試料ホルダ上に取り付けられる標準器としての放射照度計を利用した受光器に対する自動校正および自動調整の開始が、操作表示部において指示された場合には、以下の(A)〜(F)の各工程をこの順番で実行することにより、受光器に対する自動校正および自動調整を行う。また、上記制御部は、放射照度計において測定された放射照度の光電圧値である第1光電圧値と、受光器において測定された放射照度の光電圧値である第2光電圧値とを、それぞれ記録しておき、第1光電圧値と第2光電圧値との差分値が所定の閾値以上となった場合には、操作表示部上に通知する。
(A)前記光源を点灯させる
(B)所定の期間、エージング状態に設定する
(C)前記放射照度計および前記受光器において、前記光源から放射された光の放射照度を個別に測定させる
(D)前記放射照度計における前記放射照度の測定値である第1測定値と、前記受光器における前記放射照度の測定値である第2測定値とについて、自動校正する
(E)前記第2測定値を前記第1測定値に、自動調整する
(F)前記耐候性試験機の運転を、自動的に停止させる
本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機では、上記放射照度計を利用した受光器に対する自動校正および自動調整の開始が指示された場合には、上記(A)〜(F)の各工程がこの順番で実行されることで、上記受光器に対する自動校正および自動調整が行われる。これにより、受光器に対する校正および調整が手動(人手)で作業される場合と比べ、校正および調整の作業が容易となる。また、上記第1光電圧値と上記第2光電圧値とがそれぞれ記録されていると共に、これらの第1光電圧値と第2光電圧値との差分値が所定の閾値以上となった場合には、操作表示部上に通知されることで、以下のようになる。すなわち、上記差分値の大きさによって、受光器が劣化していることが把握できるようになるため、そのような異常状態を容易に把握することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機では、上記制御部が、上記(D)の工程の際に、上記第1測定値の時間平均値である第1時間平均値と、上記第2測定値の時間平均値である第2時間平均値とをそれぞれ求めて、自動校正すると共に、上記(E)の工程の際に、上記第2時間平均値を上記第1時間平均値に自動調整するようにしてもよい。このようにして、放射照度の測定値の時間平均値(第1時間平均値および第2時間平均値)を利用して、受光器における放射照度の測定値の自動校正および自動調整が行われることで、以下のようになる。すなわち、例えば、放射照度の測定値(瞬間値)自体を利用して自動校正および自動調整が行われる場合などとは異なり、光源の放射照度における微小なふらつきが平均化されるため、放射照度を精度良く測定することができる。その結果、校正および調整の精度が向上することになる。
また、上記試料枠が、光源が中心位置となるように配置された円環状のものであると共に、上記制御部が、上記(A)の工程の際に、更に、光源を中心として試料枠を回転動作させるようにしてもよい。このようにして、光源を中心として試料枠(ならびに受光器および放射照度計)が回転動作するように制御されることで、以下のようになる。すなわち、例えば、受光器や放射照度計が固定配置された状態で校正および調整が行われる場合などとは異なり、試験槽内での方向依存性を排除した校正および調整が実現される。その結果、校正および調整の精度が向上することになる。
また、本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機では、上記制御部は、放射照度計における被照射時間を記録しておくようにしてもよい。このようにした場合、放射照度計の使用時間を把握することができるため、その放射照度計の校正時期や製品寿命も把握することができるようになる。その結果、放射照度計の劣化に起因した測定精度の低下が抑えられ、校正および調整の精度を更に向上させることが可能となる。
更に、本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機では、上記制御部は、放射照度計における放射照度の測定値を、操作表示部上にリアルタイム表示させるようにしてもよい。このようにした場合、放射照度計における放射照度の測定値を確認する際に、例えば、試験槽内の放射照度計自体をその都度目視する必要がなくなり、操作表示部上でリアルタイムかつ容易に確認できるようになる。また、作業者が放射照度計を目視する際に、光源が逆光となって放射照度計の表示部が不明瞭となり、作業者が読み違いをしてしまうおそれが無くなり、操作表示部上で明瞭に確認できるようになる。その結果、利便性を更に向上させることが可能となる。
また、本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機では、光源の周囲に所定のフィルタが配置されている場合に、上記制御部は、光源から放射された光における複数の波長領域について、放射照度の測定値をそれぞれ取得すると共に、複数の波長領域についての放射照度の測定値同士の比率に基づいて、上記フィルタの種類を自動的に判定するようにしてもよい。このようにした場合、フィルタの種類を自動判定したうえで自動校正および自動調整を行うことができるため、フィルタの種類に応じた設定(例えば測定モードの選択など)を、作業者が手動で行う必要がなくなる。その結果、作業者による設定ミスが防止されたり、設定の手間が省かれたりすることから、利便性を更に向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機によれば、上記(A)〜(F)の各工程をこの順番で実行することによって、受光器に対する自動校正および自動調整を行うようにしたので、校正および調整の作業が容易となる。よって、利便性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機の概略構成例を表す模式図である。 図1に示したII−II線に沿った矢視断面構成例を表す模式図である。 図1に示した制御部等の詳細構成例を模式的に表すブロック図である。 実施の形態および比較例に係る校正動作および調整動作の一例を表す流れ図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(受光器に対する自動校正機能および自動調整機能を有する耐候性試験機の例)
2.変形例
<1.実施の形態>
[概略構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る耐候性試験機(耐候性試験機1)の概略構成例を、模式的に表したものである。また、図2は、この図1中のII−II線に沿った矢視断面構成(X−Y断面構成)例を、模式的に表したものである。
耐候性試験機1は、試験槽10内に配置された各種の材料からなる試料(試験片)9について、促進的環境条件下での耐候性試験を行うものである。この耐候性試験機1は、図1,図2に示したように、温度および湿度等の調節が可能な試験槽10内に、光源11、一対の試料枠12a,12b、試料ホルダ13、受光器14およびブラックパネル温度計15を備えている。この耐候性試験機1はまた、図1に示したように、回転軸120、操作表示部(情報入出力部)18および制御部19を備えている。なお、後述する校正および調整の作業(受光器14に対する自動校正および自動調整)の際には、例えば図2に示したように、放射照度計8も試験槽10内(後述する試料ホルダ13上)に配置されるようになっている。
光源11は、試験槽10内の中央付近に、Z軸方向に沿って延在するように配置されている。光源11は、試験槽10内において周囲に光Loutを放射するものである。この光源11は、例えば、キセノンアークランプ、サンシャインカーボンアークランプ、紫外線カーボンアークランプ、メタルハライドランプまたは紫外線蛍光ランプ等のランプ光源により構成されている。
試料枠12a,12bはそれぞれ、試験槽10内において光源11が中心位置となるように配置された円環状の枠であり、複数の試料ホルダ13をそれぞれ取り付けるためのものである。これらの試料枠12a,12bはそれぞれ、図1に示したように、回転軸120が回転方向R1に沿って回転することで、この回転方向R1と同じ向きの回転方向R2に沿って、光源11を中心(回転中心)とした一定速度での回転動作を行うようになっている。これにより図2に示したように、後述する各試料ホルダ13、受光器14、ブラックパネル温度計15および放射照度計8もまた、光源11を中心として回転方向R2に沿った回転動作が行われるようになっている。
試料ホルダ13は、図1に示したように、試料枠12a,12bの間を繋ぐようにして取り付けられており、これらの試料枠12a,12bに対して着脱可能となっている。各試料ホルダ13は、試験槽10内において試料9等を保持するためのホルダであり、光源11に対向する試料取付部S1〜S3を有している。また、これらの試料取付部S1〜S3上には、例えば図2に示したように、試料9、受光器14、ブラックパネル温度計15または放射照度計8が、取り付けられている。なお、この図2に示した例では、受光器14と放射照度計8とが、X−Y平面内で並んで(隣接して)配置されている。このような複数の試料ホルダ13全体では、Z軸と直交する平面上において、それらの個数に応じた多角形状をなしている。換言すると、これら複数の試料ホルダ13は、上記した試料枠12a,12b上で多角形を構成するように並んで配置されている。
受光器14は、光源11から放射された光Loutの放射照度を測定する機器であり、試料枠12a,12b上に取り付けられている。具体的には、例えば図2に示したように、この受光器14は、試料枠12a,12b上において、試料9が取り付けられていない(配置されていない)試料ホルダ13上に配置されている。なお、この受光器14により得られた受光データ(受光値,光電圧値)は、後述する制御部19へ向けて、有線または無線にて伝送されるようになっている。
ブラックパネル温度計15は、例えば図2に示したように、試料9が取り付けられていない試料ホルダ13上に取り付けられており、試料取付部S1〜S3の表面温度を代表する温度情報を測定するための温度計である。この温度情報としては、光Loutの光エネルギーが温度化された成分と、試験槽10内の環境温度成分と、試料9の表面を流れる風(循環風)による熱伝達成分などを含んでいる。このようなブラックパネル温度計は、例えば、バイメタル、白金抵抗体、サーミスタまたは熱電対等の感熱体と、黒色に塗装された板とを含んで構成されている。
放射照度計8は、例えば図2に示したように、後述する受光器14に対する自動校正および自動調整の際に、試料9が取り付けられていない試料ホルダ13上に取り付けられるようになっている。この放射照度計8は、受光器14と同様に、光源11から放射された光Loutの放射照度を測定する機器であり、受光器14に対する自動校正および自動調整の際に、標準器(基準器)として機能するものである。なお、この放射照度計8により得られた受光データ(受光値,光電圧値)は、後述する制御部19へ向けて、有線または無線にて伝送されるようになっている。また、この放射照度計8は、国家標準にトレーサブルな校正を実施可能な校正事業者(例えば、JCSS、A2LA、ANABなどの認定事業者)によって校正されたものであることが望ましい。
操作表示部18は、各種情報の入出力が行われる部分であり、例えば、各種方式のタッチパネルを搭載した表示パネルを用いて構成されている。具体的には、例えば、耐候性試験機1の使用者(作業者)による各種操作に応じて、この操作表示部18から制御部19へ向けて、操作入力信号(各種の指示を行うための制御信号)が入力されるようになっている。また、例えば、制御部19から出力される表示信号に基づいて、この操作表示部18において各種情報の表示が行われるようになっている。
制御部19は、耐候性試験機1全体の動作を制御する部分である。制御部19は、このような制御動作の1つとして、例えば、受光器14により得られた受光データに基づいて光源11の放射強度を制御することにより、試料9への放射照度を制御する機能を有している。また、制御部19は、詳細は後述するが、試料ホルダ13上に取り付けられた放射照度計8を利用した、受光器14に対する自動校正および自動調整を行う機能(自動校正機能および自動調整機能)を有している。
なお、ここでいう「校正」とは、受光器14で得られる受光データと、予め校正された放射照度計8で得られる受光データとの関係を確定することを意味している。また、「調整」とは、放射照度計8で得られる受光データを用い、受光器14で得られる受光データの誤差を修正することを意味している。
ここで、図3は、このような制御部19等の詳細構成例を、模式的にブロック図で表したものである。
この図3に示したように、光源11から放射される光Loutの放射照度は、受光器14および放射照度計8において、個別に測定されるようになっている。また、受光器14において測定された放射照度の測定値Mdと、放射照度計8において測定された放射照度の測定値Mrとはそれぞれ、制御部19に対して個別に供給されるようになっている。そして、制御部19は、受光器14における放射照度の測定値Mdに基づいて、光源11の放射強度を制御することにより、試料9への放射照度を制御するようになっている。また、制御部19と操作表示部18との間では、前述したように、各種情報の入出力がなされるようになっている。
[動作および作用・効果]
(A.基本動作)
この耐候性試験機1では、試験槽10内において、必要に応じて光源11から光Loutが放射される。また、この際に、複数の試料ホルダ13が取り付けられた試料枠12a,12bがそれぞれ、この光源11を中心とした回転動作を行う。これにより、促進的環境条件(加速試験環境)の下で、各試料ホルダ13上の試料9に対して、光Loutが照射される。このような光Loutの放射が所定の試験時間(例えば数時間〜数千時間程度)行われることで、各試料9(材料)の劣化度合い等が評価され、耐候性試験がなされる。
このような耐候性試験の際に、制御部19は、受光器14により得られた受光データ(上記した放射照度の測定値Md)に基づいて、光源11の放射強度を制御することにより、試料9への放射照度を制御する。これにより、受光データの値が予め設定された試験条件値と略一致(望ましくは一致)するように光源11の放電電力が制御され、安定した放射動作が担保されることになる。
この制御部19はまた、図示しないヒータおよび冷凍機等の動作をそれぞれ制御することにより、例えば、試験槽10内の温度や、ブラックパネル温度計15の温度制御を行う。なお、このような温度制御は、例えばPID(Proportional-Integral-Derivative)制御を用いて行われる。
更に、制御部19は、以下詳述するように、耐候性試験機1の使用者(作業者)からの指示に応じて、放射照度計8を利用した受光器14に対する自動校正および自動調整を行う。このような校正および調整の作業が必要となるのは、使用時間の経過に応じて、受光器14における測定値Mdに誤差(ずれ)が生じるおそれがあるからである。したがって、詳細は後述するが、そのような誤差を、予め校正された放射照度計8を用いて、受光器14における測定値Mdとの差を測定して自動校正し、調整するために、定期的に(例えば1ヶ月に1回程度の頻度で)校正および調整の作業が行われることとなる。なお、このような校正および調整の作業の際には、例えば図2に示したように、基準となる放射照度計8が受光器14と並べて設置され、詳細は後述するが、放射照度計8における放射照度の測定値Mrを基にして、受光器14における放射照度の測定値Mdとの差を測定して、自動校正および自動調整(補正)がなされる。
(B.校正動作および調整動作)
続いて、図1〜図3に加えて図4を参照して、本実施の形態の耐候性試験機1における校正動作および調整動作について、比較例の校正動作および調整動作(校正作業および調整作業)と比較しつつ詳細に説明する。
図4は、本実施の形態および比較例に係る校正動作および調整動作の一例を、流れ図で表したものであり、図4(A)が比較例に係る校正動作および調整動作を、図4(B)が本実施の形態に係る校正動作および調整動作を、それぞれ示している。なお、これらの図4(A),図4(B)において、本実施の形態および比較例において共通するステップについては、同一の符号を付けている。
(B−1.比較例)
まず、図4(A)に示した比較例の校正および調整の作業では、最初に準備段階として、作業者が耐候性試験機1の扉を開けて、試験槽10内に光源11を取り付ける。次いで、作業者は、放射照度計8の電源を入れて、その放射照度計8を「計測開始モード」に設定し、放射照度計8を試料ホルダ上に取り付ける(図4のステップS11)。具体的には、放射照度計8と受光器14とを、試料枠12a,12b上に並べて配置させる(図2参照)。続いて、作業者は、耐候性試験機1の扉を閉めた後、この耐候性試験機1の電源を入れて、操作表示部18において光源11の放射照度を設定する(ステップS12)。
ここで、この比較例の校正および調整の作業では、後述する本実施の形態の自動校正および自動調整(後述するステップS13〜S17)とは異なり、以下説明するステップS103〜S108が、作業者による手動(人手)で行われることになる。
具体的には、まず、作業者は、操作表示部18において、光源11の「照射モード」の選択を行う(ステップS103)。具体的には、例えば、「照射モード」として連続照射試験を選択し、校正および調整を行うための試験条件(例えば、60w/m2,ブラックパネル温度(BPT)=63℃,降雨なし,連続照射)を、手動で設定する。
次いで、作業者は、操作表示部18における「運転開始」ボタンを押すことで、光源11を点灯させる(ステップS104)。そして、光源11における点灯状態(放射される光Lout)を安定化させるため(エージング状態)、作業者は、例えば10分間待機する(ステップS105)。なお、このような所定の待機時間は、作業者が手動で測定することになる。
続いて、作業者は、操作表示部18における「校正」ボタンを押すことで(ステップS106)、実際の校正および調整の作業が開始することになる。この際に、放射照度計8の表示値を作業者が目視で確認するために、試料枠12a,12bの回転を停止させた状態(受光器14や放射照度計8が固定配置された状態)で、校正および調整の作業が行われる。具体的には、作業者は、放射照度計8における放射照度の測定値Mrと、受光器14における放射照度の測定値Mdとを比較して校正を行い、必要に応じて、受光器14における測定値Mdを、放射照度計8における測定値Mrに、人手で調整する(ステップS107)。なお、このような調整の際には、瞬間値(測定値Mr,Md自体)での調整となる。
次に、作業者は、耐候性試験機1の「運転停止」ボタンを押すことで(ステップS108)、耐候性試験機1の運転が停止する(ステップS18)。そして、作業者は、耐候性試験機1の扉を開けて、試験槽10内から放射照度計8を取り出し、この放射照度計8の電源を落とす(ステップS19)。以上で、図4(A)に示した、比較例の校正および調整の作業が終了となる。
このようにして比較例の校正および調整の作業では、後述する本実施の形態とは異なり、耐候性試験機に「校正」のプログラムが設けられておらず、作業者によって「照射」試験を設定し、校正および調整の作業に合致した試験条件を設定する必要がある。
したがって、作業者が校正および調整のための試験条件を入力する際に、「入力間違い」(例えば降雨が「有り」にしてしまうなど)や、「計測開始モード」に設定せずに放射照度計8を試料枠12a,12bに取り付けて光源11を点灯させる、といったヒューマンエラーが発生するおそれがある。また、受光器14における測定値Mdを、放射照度計8における測定値Mrに調整する際にも、人手で測定値Mrを入力するため、入力間違い(例えば、測定値Mrが「58w/m2」であるにもかかわらず、入力操作のミスあるいは作業者の値の読み違いにより、「56w/m2」と入力してしまうなど)をしてしまうおそれがある。更に、校正および調整の前に光源11を一定時間点灯させて、点灯状態が安定してから校正および調整の作業を行う必要があるが(例えば10分間程度の待機)、その際に作業者が待機時間を手動で測定するため、待機時間のばらつきが生じてしまうおそれがある。
このようにして比較例では、受光器14に対する校正および調整が手動(人手)で作業されるため、上記したようにして校正および調整の作業が煩雑なものとなり、利便性が損なわれるおそれがある。
(B−2.実施の形態)
これに対して、図4(B)に示した本実施の形態の校正動作および調整動作では、制御部19における自動校正機能および自動調整機能(例えば、「校正」プログラムを用いた自動校正作業および自動調整作業)を用いて、自動校正および自動調整(放射照度計8を利用した受光器14に対する自動校正および自動調整)を行う。すなわち、制御部19は、そのような受光器14に対する自動校正および自動調整の開始が、操作表示部18において指示された場合には、例えば、以下の(A)〜(F)の各工程をこの順番で実行することにより、受光器14に対する自動校正および自動調整を行う。
(A)制御部19は、光源11を点灯させる(後述するステップS14参照)
(B)制御部19は、所定の期間(エージング期間Ta)、エージング状態に設定する(後述するステップS14参照)
(C)制御部19は、放射照度計8および受光器14において、光源11から放射された光Loutの放射照度(測定値Mr,Md)を個別に測定させる(後述するステップS15参照)
(D)制御部19は、放射照度計8における放射照度の測定値Mrと、受光器14における放射照度の測定値Mdとについて、自動校正する(後述するステップS16参照)
(E)制御部19は、受光器14における測定値Mdを、放射照度計8における測定値Mrに、自動調整する(後述するステップS17参照)
(F)制御部19は、耐候性試験機1の運転を、自動的に停止させる(後述するステップS17,S18参照)
また、本実施の形態では制御部19は、上記(A)の工程の際に、更に、光源11を中心として、試料枠12a,12b(ならびに受光器14および放射照度計8)を、回転動作させるようになっている(後述するステップS14参照)。
更に、本実施の形態では制御部19は、上記(D)の工程の際に、具体的には、上記した測定値Mrの時間平均値(平均値Mr(ave))と、上記した測定値Mdの時間平均値(平均値Md(ave))とをそれぞれ求めて、自動校正する(後述するステップS16参照)。そして制御部19は、上記(E)の工程の際に、具体的には、受光器14における平均値Md(ave)を、放射照度計8における平均値Mr(ave)に、自動調整する(後述するステップS17参照)。
ここで、上記したエージング期間Taは、本発明における「所定の期間」の一具体例に対応している。また、上記した測定値Mrは、本発明における「第1測定値」の一具体例に対応し、上記した測定値Mdは、本発明における「第2測定値」の一具体例に対応している。更に、上記した平均値Mr(ave)は、本発明における「第1時間平均値」の一具体例に対応し、上記した平均値Md(ave)は、本発明における「第2時間平均値」の一具体例に対応している。
なお、このような本実施の形態の自動校正および自動調整(後述するステップS13〜S17の各工程)が行われる前には、前述した比較例の校正作業および調整作業と同様に、最初に準備段階として、以下の作業が作業者により行われる。すなわち、まず、作業者が耐候性試験機1の扉を開けて、試験槽10内に光源11を取り付ける。次いで、作業者は、放射照度計8の電源を入れて、その放射照度計8を「計測開始モード」に設定し、放射照度計8を試料ホルダ上に取り付ける(ステップS11)。具体的には、放射照度計8と受光器14とを、試料枠12a,12b上に並べて配置させる(図2参照)。続いて、作業者は、耐候性試験機1の扉を閉めた後、この耐候性試験機1の電源を入れて、操作表示部18において光源11の放射照度を設定する(ステップS12)。
続いて、以下のステップS13〜S17では、制御部19が、上記した受光器14に対する自動校正および自動調整を行う。
具体的には、まず、操作表示部18における「校正」(自動校正および自動調整の開始)ボタンが作業者によって押されることで(ステップS13)、上記したような受光器14に対する自動校正および自動調整の開始が、制御部19へ向けて指示される(そのような指示を示す操作入力信号が供給される)。すると、制御部19は、以下のようにして、受光器14に対する自動校正および自動調整を開始させる。このようにして、耐候性試験機1では上記した「校正」プログラムを設けたことで、放射照度計8と受光器14とを並べて設置して、操作表示部18上の「校正」ボタンを押すだけで、自動で校正および調整の作業が行われる。また、上記比較例の場合とは異なり、校正および調整の作業の際の設定間違えやボタンの押し忘れ等がなくなるため、作業者によるヒューマンエラーの発生が、防止されることになる。
この自動校正および自動調整では、具体的にはまず、制御部19は、光源11を点灯させると共に、この光源11を中心として、試料枠12a,12bを回転動作させる(ステップS14)。すなわち、本実施の形態では上記比較例の場合とは異なり、作業者によって「試験開始」ボタンを押す必要がない。また、制御部19は、前述した所定のエージング期間Ta(例えば10分間程度)、エージング状態に設定する(ステップS14)。すなわち、本実施の形態では、そのようなエージング期間Taが経過すると、以下のようにして、放射照度の測定が自動的に開始されることになる。これにより、上記比較例の場合とは異なり、作業者が行う手間(待機時間の計測など)を省くことができ、校正および調整の作業が容易となる。
次いで、制御部19は、上記したように、光源11を中心として試料枠12a,12bを回転動作させた状態にて、放射照度計8および受光器14において放射照度の測定(例えば10分間程度)を行わせる(ステップS15)。具体的には、前述したように制御部19は、放射照度計8および受光器14において、光源11から放射された光Loutの放射照度(測定値Mr,Md)を、個別に測定させる。
続いて、これらの測定値Mr,Mdはそれぞれ、制御部19に転送される。そして、制御部19は前述したように、放射照度計8における測定値Mrの時間平均値(平均値Mr(ave))と、受光器14における測定値Mdの時間平均値(平均値Md(ave))とをそれぞれ演算により求めて、自動校正する(ステップS16)。
次に、制御部19は、受光器14における平均値Md(ave)を、放射照度計8における平均値Mr(ave)に、自動調整する(ステップS17)。すなわち、前述した比較例のような瞬間値(測定値Mr,Md)での調整ではなく、これらの時間平均値である平均値Mr(ave),平均値Md(ave)を利用した自動調整が行われる。このようにして、試料枠12a,12bを回転させながら測定を行うため、試験槽10内の全方位での平均化された測定値で校正および調整(方向依存性を排除した校正および調整)を行うことができると共に、例えば放射照度計8と受光器14を隣接して設置させない場合でも、精度良く校正および調整を行うことが可能となる。
続いて、前述したように制御部19は、耐候性試験機1の運転を、自動的に停止させる(ステップS17,S18)。すなわち、上記したステップS17(自動調整)が完了すると、制御部19によって自動的に、耐候性試験機1の運転が停止する(ステップS18)。このようにして本実施の形態では、上記比較例の場合とは異なり、作業者によって「運転停止」ボタンを押す必要がない。すなわち、本実施の形態では、校正および調整の作業が終了すると、耐候性試験機1の運転が自動的に停止されるため、作業者が校正および調整の作業に立ち会う必要がない。
その後は、前述した比較例の校正および調整の作業と同様に、作業者が耐候性試験機1の扉を開けて、試験槽10内から放射照度計8を取り出し、この放射照度計8の電源を落とす(ステップS19)。以上で、図4(B)に示した、本実施の形態の校正動作および調整動作が終了となる。
(C.作用・効果)
このようにして、本実施の形態の耐候性試験機1では、放射照度計8を利用した受光器14に対する自動校正および自動調整の開始が、操作表示部18において指示された場合には、上記(A)〜(F)の各工程がこの順番で実行されることで、受光器14に対する自動校正および自動調整が行われる。これにより上記したように、受光器14に対する校正および調整が手動(人手)で作業される上記比較例の場合と比べ、校正および調整の作業が容易となる。
以上のように本実施の形態では、上記(A)〜(F)の各工程をこの順番で実行することによって、受光器14に対する自動校正および自動調整を行うようにしたので、校正および調整の作業が容易となる。よって、本実施の形態の耐候性試験機1では、利便性を向上させることが可能となる。
なお、このような自動校正および自動調整の際に、例えば、耐候性試験機1本体(制御部19内)に校正および調整の作業履歴(例えば、自動校正の際の受光器14および放射照度計8の各測定値や、校正および調整の日時など)を記録しておくようにしてもよい。そして、校正および調整の作業からの経過時間をモニターしておくようにし、一定の期間が経過したら、操作表示部18上において校正および調整の作業を促す通知を行うようにしてもよい。このようにした場合、次回の校正および調整の作業の時期を失念してしまうのを防止することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、制御部19は上記(A)の工程の際に、更に、光源11を中心として試料枠12a,12b(ならびに受光器14および放射照度計8)を回転動作させるようにしたので、以下のようになる。すなわち、例えば上記比較例のように、受光器14や放射照度計8を回転させずに(受光器14や放射照度計8を固定配置した状態にて)校正および調整が行われる場合などとは異なり、試験槽10内での方向依存性を排除した校正および調整が実現される。その結果、校正および調整の精度を向上させることが可能となる。
なお、これに対して、上記比較例の校正および調整の作業では、受光器14や放射照度計8を固定配置した状態にて校正および調整の作業が行われるため、試験槽10内の一部分のみでの測定となる。しかしながら、実際の耐候性試験の際には、試料枠12a,12bを回転させながら試験が行われる。このため、上記比較例では、放射照度計8と受光器14とを隣接して設置しないと、校正および調整の精度が低下するおそれがある。
更に、本実施の形態では、制御部19は上記(D)の工程の際に、測定値Mrの時間平均値(平均値Mr(ave))と、測定値Mdの時間平均値(平均値Md(ave))とをそれぞれ求めて、自動校正する。そして制御部19は上記(E)の工程の際に、受光器14における平均値Md(ave)を放射照度計8における平均値Mr(ave)に、自動調整する。このようにして、放射照度の測定値の時間平均値(上記した平均値Mr(ave)および平均値Md(ave))を利用して、受光器14における放射照度の測定値Mdの自動校正および自動調整が行われることで、以下のようになる。すなわち、例えば上記比較例のように、放射照度の測定値Mr,Md自体(瞬間値)を利用して自動校正および自動調整が行われる場合などとは異なり、光源11の放射照度における微小なふらつきが平均化されるため、放射照度を精度良く測定することができる。その結果、校正および調整の精度を向上させることが可能となる。
なお、これに対して、上記比較例の校正および調整の作業では、放射照度の測定値Mr,Md自体(瞬間値)を利用して、校正および調整が行われたりする。そのため、校正および調整の際に、光源11の放射照度における微小なふらつきが影響し、放射照度の測定精度が低下するおそれがある。その結果、上記比較例では、校正および調整の精度が低下してしまうおそれがある。
また、本実施の形態では、例えば制御部19において、放射照度計8において測定された放射照度光電圧値Vrと、受光器14において測定された放射照度光電圧値Vdとを、それぞれ記録しておくようにしてもよい。そして、制御部19は、これらの光電圧値Vr,Vd同士の差分値が所定の閾値(差分閾値Vth)以上となった場合には、操作表示部18上に通知するようにしてもよい。このようにした場合、光電圧値Vr,Vd同士の差分値の大きさによって、受光器14が劣化していることが把握できるようになるため、そのような異常状態を容易に把握することができ、利便性を更に向上させることが可能となる。なお、上記した光電圧値Vr,Vdはそれぞれ、本発明における「第1光電圧値」および「第2光電圧値」の一具体例に対応し、上記した差分閾値Vthは、本発明における「所定の閾値」の一具体例に対応している。
更に、本実施の形態では、例えば制御部19において、放射照度計8における被照射時間(使用時間)を記録しておくようにしてもよい。このようにした場合、放射照度計8の使用時間を把握することができるため、その放射照度計8の校正および調整の時期や製品寿命も把握することができるようになる。その結果、放射照度計8の劣化に起因した測定精度の低下が抑えられ、校正および調整の精度を更に向上させることが可能となる。
加えて、本実施の形態では、例えば制御部19が、放射照度計8における放射照度の測定値Mrを、操作表示部18上にリアルタイム表示させるようにしてもよい。このようにした場合、放射照度計8における放射照度の測定値Mrを確認する際に、例えば、試験槽10内の放射照度計8自体をその都度目視する必要がなくなり、操作表示部18上でリアルタイムかつ容易に確認できるようになる。また、作業者が放射照度計8を目視する際に、光源11が逆光となって放射照度計8の表示部が不明瞭となり、作業者が読み違いをしてしまうおそれが無くなり、操作表示部18上で明瞭に確認できるようになる。その結果、利便性を更に向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、例えば、光源11の周囲に所定のフィルタ(いわゆる「アウターフィルタ(外管フィルタ)」)が配置されている場合に、制御部19が以下のようにして、このフィルタの種類を自動的に判定(特定)するようにしてもよい。具体的には、制御部19は、まず、光源11から放射された光Lout(上記したフィルタを通過した光Lout)における複数の波長領域について、放射照度の測定値Mrをそれぞれ取得する。そして、制御部19は、これら複数の波長領域についての放射照度の測定値Mr同士の比率に基づいて、上記したフィルタの種類を自動的に判定するようにしてもよい。このようにした場合、フィルタの種類を自動判定したうえで自動校正および自動調整を行うことができるため、フィルタの種類に応じた設定(例えば測定モードの選択など)を、作業者が手動で行う必要がなくなる。その結果、作業者による設定ミスが防止されたり、設定の手間が省かれたりすることから、利便性を更に向上させることが可能となる。
ちなみに、上記したフィルタ(アウターフィルタ)としては、例えば、デイライトフィルタや窓ガラスフィルタなどが挙げられる。また、上記した複数の波長領域としては、例えば、340nm付近の波長領域、および、420nm付近の波長領域などが挙げられる。そして、このようなフィルタの種類に応じて、例えば短波長側の領域(例えば、上記した340nm付近の波長領域)において、フィルタにおける光透過特性の立ち上がり状況が、異なることになる。例えば、上記したデイライトフィルタでは、各波長領域の光について光透過特性が良好である一方、上記した窓ガラスフィルタでは、340nm付近の波長領域の光について、光透過特性が低いものとなっている。制御部19では、このような複数の波長領域での光透過特性の違いを利用して、上記したようにして、フィルタの種類を自動的に判定するようにしてもよい。
<2.変形例>
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、耐候性試験機における各機器の構成(形状、配置、個数等)を具体的に挙げて説明したが、これらの構成については、上記実施の形態で説明したものには限られず、他の形状や配置、個数等であってもよい。具体的には、例えば、上記実施の形態では、光源が中心位置となるように配置された円環状の試料枠の場合について説明したが、この場合には限られず、試料枠を他の形状や配置等としてもよい。
また、上記実施の形態では、前述したランプ光源を用いて本発明における「光源」を構成する場合の例について説明したが、これには限られず、例えばLED(Light Emitting Diode)等の他の光源を用いて、本発明における「光源」を構成するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、主に、放射照度計を利用した受光器(における放射照度の測定値)に対する自動校正方法および自動調整方法について説明したが、例えば、他のパラメータ値についても、自動校正および自動調整を行うようにしてもよい。すなわち、例えば、温度,湿度,ブラックパネル温度等のパラメータ値を計測する計測部を更に設けると共に、これら各種のパラメータ値についても、制御部による制御に従って、自動校正および自動調整を行うようにしてもよい。
更に、上記実施の形態では、制御部による各種の制御動作や耐候性試験方法、自動校正方法および自動調整方法等について説明したが、上記実施の形態で説明した手法には限られず、他の手法を用いて、各種の制御動作や耐候性試験、自動校正および自動調整等を行うようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態で説明した一連の制御は、ハードウェア(回路)で行われるようにしてもよいし、ソフトウェア(プログラム)で行われるようにしてもよい。ソフトウェアで行われるようにした場合、そのソフトウェアは、上記した各機能をコンピュータ(マイクロコンピュータ等)により実行させるためのプログラム群で構成される。各プログラムは、例えば、上記コンピュータに予め組み込まれて用いられてもよいし、ネットワークや記録媒体から上記コンピュータにインストールして用いられてもよい。
1…耐候性試験機、10…試験槽、11…光源、12a,12b…試料枠、120…回転軸、13…試料ホルダ、14…受光器、15…ブラックパネル温度計、18…操作表示部(情報入出力部)、19…制御部、8…放射照度計、9…試料、Lout…光、S1〜S3…試料取付部、R1,R2…回転方向、Ta…エージング期間、Mr,Md…測定値、Mr(ave),Md(ave)…平均値、Vr,Vd…光電圧値、Vth…差分閾値。

Claims (6)

  1. 試験槽と、
    前記試験槽内において光を放射する光源と、
    前記試験槽内に配置された試料枠と、
    前記試料枠上に取り付けられた複数の試料ホルダと、
    前記試料ホルダ上に取り付けられた受光器と、
    情報の入出力が行われる操作表示部と、
    制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記受光器に対する自動校正および自動調整の際に前記試料ホルダ上に取り付けられる標準器としての放射照度計を利用した前記受光器に対する自動校正および自動調整の開始が、前記操作表示部において指示された場合には、以下の(A)〜(F)の各工程をこの順番で実行することにより、前記受光器に対する前記自動校正および自動調整を行うと共に、
    前記放射照度計において測定された前記放射照度の光電圧値である第1光電圧値と、前記受光器において測定された前記放射照度の光電圧値である第2光電圧値とを、それぞれ記録しておき、前記第1光電圧値と前記第2光電圧値との差分値が所定の閾値以上となった場合には、前記操作表示部上に通知する
    耐候性試験機。
    (A)前記光源を点灯させる
    (B)所定の期間、エージング状態に設定する
    (C)前記放射照度計および前記受光器において、前記光源から放射された光の放射照度を個別に測定させる
    (D)前記放射照度計における前記放射照度の測定値である第1測定値と、前記受光器における前記放射照度の測定値である第2測定値とについて、自動校正する
    (E)前記第2測定値を前記第1測定値に、自動調整する
    (F)前記耐候性試験機の運転を、自動的に停止させる
  2. 前記制御部は、
    前記(D)の工程の際に、前記第1測定値の時間平均値である第1時間平均値と、前記第2測定値の時間平均値である第2時間平均値とをそれぞれ求めて、自動校正し、
    前記(E)の工程の際に、前記第2時間平均値を前記第1時間平均値に、自動調整する
    請求項1に記載の耐候性試験機。
  3. 前記試料枠は、前記光源が中心位置となるように配置された円環状のものであり、
    前記制御部は、
    前記(A)の工程の際に、更に、前記光源を中心として前記試料枠を回転動作させる
    請求項1または請求項2に記載の耐候性試験機。
  4. 前記制御部は、前記放射照度計における被照射時間を記録しておく
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の耐候性試験機。
  5. 前記制御部は、前記放射照度計における前記放射照度の測定値を、前記操作表示部上にリアルタイム表示させる
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の耐候性試験機。
  6. 前記光源の周囲に所定のフィルタが配置されており、
    前記制御部は、
    前記光源から放射された光における複数の波長領域について、前記放射照度の測定値をそれぞれ取得すると共に、
    前記複数の波長領域についての前記放射照度の測定値同士の比率に基づいて、前記フィルタの種類を自動的に判定する
    請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の耐候性試験機。
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