JP3291504B1 - 耐候光性試験装置 - Google Patents

耐候光性試験装置

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JP3291504B1
JP3291504B1 JP2001211559A JP2001211559A JP3291504B1 JP 3291504 B1 JP3291504 B1 JP 3291504B1 JP 2001211559 A JP2001211559 A JP 2001211559A JP 2001211559 A JP2001211559 A JP 2001211559A JP 3291504 B1 JP3291504 B1 JP 3291504B1
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Abstract

【要約】 【課題】 耐候光試験装置において、放射照度と、試料
の老劣化の関係を試験する場合に、時間的、費用的に効
率よく、しかも信頼性の高い試験結果を得られるように
すること。 【解決手段】 隔壁及び試料取付枠を取り付けることに
より、他の試料や試験槽内壁からの反射光を遮光して、
光源から試料面までの距離の異なるところに試料を取り
付けられるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種工業材料、製
品等を、人工光源、特にキセノンアークランプなどを用
いた促進的環境条件で、耐候光性を試験する耐候光性試
験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人工光源を用いた耐候光性試験装置は、
太陽に代わる人工の光と温度による各種条件下で、材料
の劣化を評価、判定するために行うためのものである。
詳細には、温度及び湿度の調節が可能な試験槽の中に、
光源として、例えば、キセノンアークランプ、サンシャ
インカーボンアークランプ、メタリングランプ、又は紫
外線アークランプなどを配し、試料回転枠は取り付けた
試料の受光量を均一にするために光源を中心に回転する
1つの円環状の枠であり、この試料取付枠に試料を取り
付け、数十時間から数千時間の試験を連続して行う耐候
光性試験装置である。また、試験温度はブラックパネル
温度計を試料と並べて置いて、この指示温度を基準とし
ている。ブラックパネル温度計はA形とB形の2種類あ
る。各試料は、光源からの距離が同一となり、各試料が
受ける放射照度及び温度はいずれも等しくなる。ここで
いう「放射照度」とは、全波長域における放射照度では
なく、エネルギー受光器が感知する波長域内の分光放射
照度の積算値である。
【0003】ところで、近年新製品、材料の開発期間は
短縮化傾向にある。一方、材料、製品の耐候光性の向上
が著しく、劣化の評価、判定するためには耐候光性試験
に要する時間が長くなっている。そのため、短時間に信
頼性の高い評価が可能な耐候光性試験装置が望まれてい
る。また、製品の使用環境に応じた耐候光性試験が要求
されており、例えば、同一試料でも複数の放射照度及び
温度の条件で試験を行い、総合的に評価、判定する方法
が採用されている。
【0004】よって、放射照度及び温度の条件が異なる
各種環境条件に即した試験を行うために、例えば、放射
照度条件に合せて放電電力を調整して試験する方法、直
径の異なる試料回転枠を各種用意して、試験条件毎にこ
れらを取り替えて個別に行う方法や、耐候光性試験装置
を増設して、試験装置毎に異なる放射照度及び温度の試
験条件を設定して行う方法が採用されている。しかし、
これらの方法は経済的でないし、試験時間も長くなる。
また、放射照度が同じでも相対分光分布が異なり、放射
照度と試料の老劣化との関係が正確に測定できない。こ
の点について、以下に詳しく述べる。
【0005】図1は、放射照度の違いによる分光分布特
性図である。実線、破線ともに、同一の7.5kW水冷
キセノンランプを用いている。それぞれ、300nm〜
400nmでの放射照度が60W/m、150W/m
となるように放電電力を調整した。両者の各波長にお
ける分光放射照度の比が、全波長域で2:5であれば、
両者の試料が受光する光の相対分光分布は等しい。しか
し、図1に示すように、例えば、500nm〜580n
m付近では、両者の各波長における分光放射照度は2:
5からわずかに外れる。つまり、同一の光源であって
も、放射照度を変えて試験したとき、試料が受光する光
の相対分光分布は全く同じではない。これは、光源の劣
化度合などの異同に起因する。したがって、放射照度条
件に合せて放電電力を調整して試験する方法では、同一
の相対分光分布では試験ができず、試験の再現性や正確
性に問題があった。
【0006】図2は、試料回転枠の直径が異なる耐候光
性試験装置における光源から試料面までの距離に対する
試料面放射照度(300nm〜400nm)の特性図で
ある。理論的には、点光源の放射照度は光源から試料面
までの距離の2乗に反比例する。図2において、正方形
のプロットは、それぞれの試料枠の直径が580mm、
648mm、960mmである7.5kWのキセノンウ
ェザーメーターによる試料面放射照度の実測値である。
一方、ひし形のプロットは、光源から試料面までの距離
が480mmである実測値から、算出した、光源から試
料面までの距離が290mm、324mm、480mm
であるときの放射照度である。図2に示すように、3つ
の装置間で、それぞれの試料面が受ける300nm〜4
00nmの放射照度を比較すると、放射照度は、必ずし
も光源から試料面までの距離の2乗に反比例していな
い。これは、それぞれの光源の分光分布特性が全く同じ
ではないことによる。したがって、放射照度の違いによ
る試料の老劣化の違いを試験する目的に対して、耐候光
性試験装置を増設して、試験装置毎に異なる放射照度及
び温度の試験条件を設定して行う方法では、同一の相対
分光分布では試験ができず、試験の再現性や正確性に問
題があった。
【0007】同じ光源でも経時変化による劣化のため試
験ごとに光源からの光の相対分光分布が異なる。図3
は、耐候光性試験装置における分光分布の経時変化を示
す図である。図3においては、キセノンアークランプを
用い、その放電電力を300nm〜700nmの範囲の
放射照度によって制御している。使用時間12時間の分
光分布と比較して、使用時間1205時間の分光分布
は、特に短波長側で減衰していることが分かる。なお、
相対分光分布が同じであれば、放射照度の減衰に対して
は、点灯電力の調節により補正させることが可能である
が、経時変化による相対分光分布の変化については、そ
の波長域全てに対しては補正できない。したがって、同
じ光源で、直径の異なる試料回転枠を各種用意して、試
験条件毎にこれらを取り替えて個別に行う方法では、同
一の相対分光分布では試験ができず、試験の再現性や正
確性に問題があった。
【0008】かかる問題に対し、特公平7−26907
号には、本出願人による、試験槽内に設けた光源を中心
として、この周囲を回転する試料回転枠を有する促進耐
光試験機に於いて、1つの回転軸に半径の異なる円環形
試料回転枠を複数個取り付けて多重円環形状の試料回転
枠とし、各々の円環形試料回転枠に試料を取り付けて、
同一光源の下で各円環形試料回転枠毎に異なる放射照度
及び温度条件での試験を同時に実施することを特徴とす
る促進耐光試験機が開示されている。かかる試験機によ
れば、同一光源で異なる放射照度、温度の条件で同時に
試験をすることが可能であると記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記促進耐光
試験機では、同時に異なる放射照度及び温度条件で試験
を行うとき、外側の円環形試料回転枠に取り付けた試料
からの反射光が、内側の円環形試料回転枠に取り付けた
試料やエネルギー受光器等の測定器に当る。また、試験
槽内壁からの反射光も試料やエネルギー受光器等の測定
器に当る。また、内側や同じ円環形試料回転枠に懸架し
た他の試料からも反射光を受ける。
【0010】このため、エネルギー受光器が感知する光
には、光源から直接入る直射光と他の試料や試験槽内壁
からの反射光が含まれてしまう。しかし、反射光の分光
分布特性は反射する材質によって異なる。よって、反射
光は、光源からの直射光と相対分光分布が同一とはなら
ないおそれがある。また、試料裏面に当る反射光によ
り、試料の表側にあるエネルギー受光器が測定するより
も多くの光を試料が受けることとなるおそれがある。
【0011】なお、表1は、円環形試料回転枠に1枚〜
18枚の白色台紙試料を並べて試験したときに、放電電
力を一定にして、エネルギー受光器が受光した光の放射
照度の違いを示す。この試験装置では、最大18枚の試
料を取り付けられる。表1から、試験片枚数が多いほ
ど、他の試料からの反射光を受けて、放射照度が大きく
なることが分かる。
【0012】
【表1】
【0013】受光した光の放射照度が同じでも、相対分
光分布が異なれば、試料の、光に対する老劣化に違いが
生じる恐れがある。
【0014】試料の、光に対する老劣化に対しては、特
に短波長側の光エネルギーの寄与が大きく、小さい分光
放射照度でも劣化を引き起こすといわれている。例え
ば、ポリエチレンの最大劣化波長は300nm[R.
C.Hirt and N.Z.Searle(2)6
1〜83(1967)]というように、特定の波長の放
射照度により試料の老劣化の程度は異なってくる。
【0015】そのため、耐候光性試験装置用のエネルギ
ー受光器は、一般に300nm〜400nm、340n
m、又は300nm〜700nmという短波長側の光を
受光し、放射照度を算出し、表示する。また、試験開始
から受光した放射照度の、時間に対する積算値も表示又
は出力する仕組みとなっているものもある。しかし、受
光した光の各波長における分光放射照度分布までは感知
しない。したがって、相対分光分布特性の異なる光を受
光しても、受光波長範囲の合計した放射照度が等しけれ
ば、同じ放射照度を表示又は出力する結果となる。
【0016】従来の耐候光性試験装置においては、装置
や光源の減衰度の異同又は周りからの反射光といった要
因により、同じ相対分光分布で試験することができなか
った。したがって、光源からの距離を変えることによ
る、放射照度と試料の老劣化との関係について、正確に
は判明できず、信頼性に欠けるという問題点があった。
【0017】ところで、従来は、反射光などの影響によ
り、光源からの距離に対する、A形ブラックパネル温度
計とB形ブラックパネル温度計それぞれの表示温度との
関係について、同一の相対分光分布の光で、かつ1台の
装置で同時には、調べられなかった。したがって、光源
からの距離に対するそれぞれの表示温度との関係につい
て、正確に知ることができなかった。また、同一の相対
分光分布の光で、温度に対する試料の老劣化を正確に知
ることができず、信頼性に欠けるという問題があった。
【0018】したがって、本発明の目的は、従来技術の
有する上記問題点を解決し、1台の装置で短時間に、同
一の相対分光分布を有する光で、光源から試料面までの
距離の異なる試験を、同時に行うことによって、放射照
度と試料の老劣化との関係及び光源からの距離と温度と
の関係に対する知見を、速く、安く、しかも高い信頼性
をもって得ることができる耐候光性試験装置を提供しよ
うとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、放射照度の
違いによる試料の老劣化の程度を試験するには、同一光
源で同時に、光源から試料面までの距離の違う試料回転
枠で、しかも、試料面が受光する光に、光源からの直接
の光以外の、他の試料や試験槽内壁からの反射光の影響
を抑制することによって、同一の相対分光分布の光で試
験できることを見出し、本発明に想到した。
【0020】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものであり、試験槽内に設けた光源を中心として、当
該光源の周囲を回転する円環形試料回転枠を有する耐候
光性試験装置において、円環形試料回転枠と光源とを
半径方向に仕切る複数の遮光性を有する隔壁及び、隔
壁と隔壁の間にあり、試料ホルダーを懸架可能であり、
円環形試料回転枠と同心円状の試料取付枠を有すること
を特徴とするものである。
【0021】前記隔壁は、遮光板の役目をする。
【0022】前記隔壁は、光源から円環形試料回転枠ま
での幅を有し、試料ホルダー長以上の高さを有すること
が望ましい。前記隔壁は、試料ホルダーから円環形試料
回転枠までの幅を有してもよい。
【0023】前記隔壁が試料ホルダー毎にあることが好
ましい。
【0024】前記隔壁が反射率が既知の低反射率物質で
あることが望ましい。前記隔壁の反射率は、5%以下が
望ましい。
【0025】前記低反射率物質は、光を適度に吸収する
程度に黒いことが好ましい。適度な黒さは、例えば、X
YZ系による色の表示方法でY=20%である。Y値は
明るさを表す。
【0026】前記試料取付枠は、円形が好ましい。前記
試料取付枠は、試料ホルダー1つ分の幅を一辺とする多
角形でもよい。
【0027】前記隔壁に、溝をつけて、試料取付枠を取
り付けられるようにしてもよい。
【0028】さらに、前記試料取付枠に、A形ブラック
パネル温度計、B形ブラックパネル温度計及びエネルギ
ー受光器が取り付けてあることが好ましい。また、前記
円環形試料回転枠に、A形ブラックパネル温度計、B形
ブラックパネル温度計及びエネルギー受光器が取り付け
てあることが好ましい。
【0029】A形ブラックパネル温度計及びB形ブラッ
クパネル温度計は、JIS B 7754−1991に
規定される温度計である。A形ブラックパネル温度計と
は、バイメタル、白金抵抗体、サーミスタ、熱電対など
の感熱体を金属板の中心に一致させて取り付け、感熱体
保護管を密着して固定した構造のものである。また、B
形ブラックパネル温度計とは、いわゆるブラックスタン
ダード温度計といわれる、白金抵抗体、サーミスタなど
の感熱体を金属板の裏面の中心に一致させて取り付け、
金属面にプラスチック製の断熱材を密着して固定した構
造のものである。
【0030】
【実施例】図4は、本発明の耐候光性試験装置の実施例
1を一部破断して示す概略正面図である。かかる耐候光
性試験装置(1)の試験槽(12)内には、光源(1
1)が配置され、その周りを円環形試料回転枠(2)が
取り囲んでいる。試料取付枠(3)及び隔壁(4)は、
円環形試料回転枠(2)と一体となって、光源(11)
を中心として一定速度で回転することになる。
【0031】また、図5は、本発明の実施例1の要部斜
視図である。また、図6は、本発明の実施例1の要部上
面図である。隔壁(4)は、円環形試料回転枠(2)と
光源(11)とを半径方向に仕切る。実施例1において
は、2枚の隔壁(4)が取り付けてある。実施例1にお
いては、隔壁(4)は、反射率が5%である低反射率物
質でできている。隔壁と隔壁の間には、試料ホルダー
(5)を懸架可能であり、円環形試料回転枠(2)と同
心円状の試料取付枠(3)が取り付けてある。試料取付
枠(3)は、取付金具(6)により円環形試料回転枠
(2)に取り付けてある。試料取付枠(3)及び円環形
試料回転枠(2)には、試料ホルダー(5)を懸架して
ある。試料ホルダー(5)は、着脱可能である。試料ホ
ルダー(5)には、試験片(10)を取り付けることが
可能である。図7は、本発明の実施例1の要部構造図で
ある。試料取付枠(3)及び円環形試料回転枠(2)に
は、A形ブラックパネル温度計(7)、B形ブラックパ
ネル温度計(8)、エネルギー受光器(9)が取り付け
てある。試料位置の温度を計るためのA形ブラックパネ
ル温度計(7)及びB形ブラックパネル温度計(8)、
並びに、光源からの放射照度を測るためのエネルギー受
光器(9)は、着脱可能である。実施例1において、試
料ホルダー(5)として、例えば、実用新案登録第30
66160号のフレキシブルホルダーを用いることがで
きる。
【0032】隔壁は、遮光板として、他の試料取付枠や
円環形試料回転枠に懸架した試料からの反射光や試験槽
内壁からの反射光が、その試料取付枠に懸架した試料に
当らないようにするものである。また、逆に、他の試料
取付枠や円環形試料回転枠に懸架した試料に、その試料
取付枠に懸架した試料からの反射光が当らないようにす
るものでもある。実施例1においては、隔壁は、試料ホ
ルダーから円環形試料回転枠までの幅を有し、試料ホル
ダー長と同じ高さを有する。隔壁は、試料の裏面に他の
試料からの反射光が当ることによる試料の老劣化を防
ぐ。
【0033】試料取付枠は、耐候光性試験に耐えられる
材質からなる。試料取付枠の半径は、それぞれ、自由に
決めることができる。また、試料取付枠の円周角は、任
意に作ることができる。実施例1においては、試料ホル
ダーを懸架する部分は円弧である。
【0034】図8は、本発明の実施例2の要部上面図で
ある。実施例2では、円環形試料回転枠(2)に、半径
の異なる試料取付枠(3)が、3個取り付けてある。半
径48cmの円環形試料回転枠(2)に、半径24cm
の試料取付枠(3a)、半径29cmの試料取付枠(3
b)、半径32.4cmの試料取付枠(3c)が取り付
けてある。各試料取付枠は、試料ホルダー1枚の幅を一
辺とする光源を中心とした多角形である。隔壁(4)
は、5枚で、光源から円環形試料回転枠までの幅を有
し、試料ホルダー長の高さを有する。
【0035】実施例2では、1つの試料取付枠(3a)
は、エネルギー受光器、A形ブラックパネル温度計及び
B形ブラックパネル温度計を縦に取り付けるための幅と
試料ホルダー1個分の幅を有している。他の1つの試料
取付枠(3c)は、エネルギー受光器、A形ブラックパ
ネル温度計及びB形ブラックパネル温度計を縦に取り付
けるための幅と試料ホルダー2個分の幅を有している。
さらにもう1つの試料取付枠(3b)は、試料ホルダー
1個分の幅を有している。
【0036】本発明の実施例2では、光源から試料が受
ける光(放射照度)は、反射光の影響がないので、光源
と試料との間の距離の2乗にほぼ反比例する。この距離
を光源の近くから1:2:3:4とすると、試料が受け
る放射照度の強さは、16:9:4:1となる。図9
は、同一の耐候光性試験装置における、光源から試料面
までの距離に対する分光分布特性図である。各波長にお
ける分光放射照度が光源と試料との間の距離の2乗にほ
ぼ反比例しており、相対分光分布は等しくなる。例え
ば、逆に、同じ相対分布を有する光で放射照度が4倍に
なったら老劣化がどのくらい違うかという試験も、光源
からそれぞれの試料面までの距離の比を2にすることに
よって容易に試験できる。実施例2では、試料取付枠
(3a)に取り付けた試料と円環形試料回転枠(2)に
取り付けた試料を比較すればよい。
【0037】光源の放射照度調節装置は、最も外側につ
けたエネルギー受光器からの放射照度データにより光源
の放電電力を調整する。ただし、任意のエネルギー受光
器からの放射照度データにより光源の放電電力を調整す
ることも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の耐候光性
試験装置においては、光源から試料面までの距離が異な
る試料を取り付けることができ、また、隔壁により、他
の試料からの反射や試験槽壁からの反射光を試料が受光
する恐れがないので、試料を同時に同じ相対分光分布の
光で試験することが可能となる。したがって、試験期間
が短縮でき、試験費用の節減となり、信頼性も向上す
る。
【0039】エネルギー受光器は、同一の相対分光分布
の、光源からの直射光のみを受光することとなる。した
がって、本発明において、光源からの距離と放射照度の
関係、光源からの距離と試料の老劣化の関係、及び放射
照度と試料の老劣化の関係も正確に分かる。
【0040】また、試料によっては、光源からの距離の
2乗に反比例して老劣化をしない、エネルギー吸収率が
大きい物質もある。本発明においては、そのような物質
の老劣化についても老劣化の違いを知ることができる。
【0041】さらに、複数個の試料取付枠を取り付け
て、同一の分光分布の光で、光源からの距離が多様な試
験を同時に行うことができる。
【0042】本発明によれば、1台の装置の中に、必要
に応じた個数の試料取付枠を、光源から試料面までの距
離を任意に設定して取り付け可能である。かかる試料取
付枠は着脱可能である。したがって、多様な試験をする
際の利便性が更に向上する。
【0043】さらに、本発明によれば、他の試料の反射
光及び試験槽壁からの反射光を遮光し、また、光源から
の光が隙間から漏れるのを防ぐことができる。また、試
料を全周分取り付けなくても光の漏れによる悪影響がな
い。したがって、必要な数だけ、正確に試験ができ、信
頼性が向上する。
【0044】また、本発明によれば、隔壁による反射の
悪影響が無く、信頼性の高い試験ができる。
【0045】さらに、同一の相対分光分布の光に対する
A形のブラックパネル温度計とB形のブラックパネル温
度計の表示温度の違いを知ることができる。また、光源
からの距離と温度との関係について、反射光の影響を受
けることなく、同一条件で比較することができる。同一
の相対分光分布の光で、温度に対する試料の老劣化の違
いを測定できるため、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射照度の違いによる分光分布特性図である。
【図2】試料回転枠の直径が異なる耐候光性試験装置に
おける光源から試料面までの距離に対する試料面放射照
度(300nm〜400nm)の特性図である。
【図3】耐候光性試験装置における分光分布の経時変化
を示す図である。
【図4】本発明の耐候光性試験装置の実施例1を一部破
断して示す概略正面図である。
【図5】本発明の実施例1の要部斜視図である。
【図6】本発明の実施例1の要部上面図である。
【図7】本発明の実施例1の要部構造図である。
【図8】本発明の実施例2の要部上面図である。
【図9】同一の耐候光性試験装置における、光源から試
料面までの距離に対する分光分布特性図である。
【符号の説明】
1 耐候光性試験装置 2 円環形試料回転枠 3 試料取付枠 4 隔壁 5 試料ホルダー 6 取付金具 7 A形ブラックパネル温度計 8 B形ブラックパネル温度計 9 エネルギー受光器 10 試験片 11 光源 12 試験槽
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 17/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験槽内に設けた光源を中心として、当
    該光源の周囲を回転する円環形試料回転枠を有する耐候
    光性試験装置において、 円環形試料回転枠と光源とを半径方向に仕切る複数の
    遮光性を有する隔壁及び、 隔壁と隔壁の間にあり、試料ホルダーを懸架可能であ
    り、円環形試料回転枠と同心円状の試料取付枠を有する
    ことを特徴とする耐候光性試験装置。
  2. 【請求項2】 前記試料取付枠及び/又は前記円環形試
    料回転枠に、A形ブラックパネル温度計、B形ブラック
    パネル温度計及びエネルギー受光器が取り付けてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の耐候光性試験装置。
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