JP6524425B2 - 避難装置 - Google Patents

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Description

本発明は、津波や高潮などの非常事態からの避難装置に関する。
例えば、津波が発生したときのために沿岸から近い各所には津波用の避難装置が設置されている。その一例が下記特許文献1に開示されている。
特開2005−325682
特許文献1に開示されたものは、鉄骨構造体でなる避難装置であり、複数の支柱を設置基盤から立設してそれらを横連結材でつないで上階に避難ステージを配しまた設置基盤から避難ステージまでの間を階段である登降手段で連絡して構成されている。ところで、こうした避難装置は、津波襲来の警報が出された際の避難用として利用される訳であるが、これまでの装置には飲用などの用水を確保しておく機能・装備がないため、実際に該地域に津波被害があって断水してしまった場合に避難者等は水問題で困った事態になってしまう。
本発明は、こうした問題を解決しようとするものであり、避難した人々が非常時においても用水の問題で困ることがないようにした避難装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、設置基盤から立設された複数本の支柱相互間には、上段とその下位段の枠を形成する外梁が設けられるとともに、各段の外梁で形成される枠内には、床梁と床受材および床面材との組み合わせにより装置 本体の上部に上段避難部がそれより下位段には下段避難部が設けられ、これら上段避難部および下段避難部には設置基盤からの登降手段が設置され、雨水を溜めて飲用などに利用可能な水溜め利用手段と、降ってくる雨水を受け入れて前記水溜め利用手段まで導く水受け誘導手段とを備えている避難装置であって、前記水溜め利用手段は、上段避難部に設けられた屋上タンク並びに下段避難部に設けられた上部水タンクとを有し、前記水受け誘導手段は、上段避難部の床面材を多孔質とし床受材を折版型のものにするとともに床受材で集められた雨水を下位段に設けた浄水器に導いてソーラー発電を電源とするポンプを介して前記屋上タンクに導かれるように構成される一方、前記浄水器は上部水タンクにも接続されていることを特徴とする
上述したように本発明は、設置基盤から立設された複数本の支柱相互間には、上段とその下位段の枠を形成する外梁が設けられるとともに、各段の外梁で形成される枠内には、床梁と床受材および床面材との組み合わせにより装置本体の上部に上段避難部がそれより下位段には下段避難部が設けられ、これら上段避難部および下段避難部には設置基盤からの登降手段が設置され、雨水を溜めて飲用などに利用可能な水溜め利用手段と、降ってくる雨水を受け入れて前記水溜め利用手段まで導く水受け誘導手段とを備えている避難装置であって、前記水溜め利用手段は、上段避難部に設けられた屋上タンク並びに下段避難部に設けられた上部水タンクとを有し、前記水受け誘導手段は、上段避難部の床面材を多孔質とし床受材を折版型のものにするとともに床受材で集められた雨水を下位段に設けた浄水器に導いてソーラー発電を電源とするポンプを介して前記屋上タンクに導かれるように構成される一方、前記浄水器は上部水タンクにも接続されていることを特徴とするので、避難した人々が非常時においても用水の問題で困ることがないようにした避難装置を提供することができる。
本発明の一実施形態である避難装置を示す平面図。 図1の避難装置の正面図。 図2のA部拡大断面図。 図3のB−B線断面図。 他の実施形態を示す断面図。 他の実施形態を示す断面図。 他の実施形態を示す断面図。 付加的な提案例を示す縦断面図。 付加的な他の提案例を示す断面図。 付加的な他の提案例を示す斜視図。 防災シェルターについての提案例を示す図12のC矢視図。 図11のD−D線矢視図。 図12のE−E線断面図。 図11のF部拡大図。 図14のG−G線断面図。 防災シェルターの緩衝材についての他の例を示す平面拡大図。 図16の緩衝材の引き延ばし前の状態を示す部分図。 正方形目の緩衝材を示す部分平面図。 緩衝材についての他の提案例を示す側面図。
図1ないし図4は津波避難用とされた避難装置の一実施形態を示す。同実施形態において1はRC製設置基盤で、同基盤1上には装置本体2が構築されている。装置本体2は、設置基盤1から立ち上がる4本の角形あるいは丸形の金属パイプ製支柱3…と、これら支柱3…間をつなぐ四角パイプあるいはH形鋼などによる上段・中段・下段外梁5とを備える。支柱3は設置基盤1の上面から16mの高さとされ、また複数の支柱3…相互の間隔は10m程度とされている。
上段・中段・下段外梁5が形成する四辺の枠内空間には、図1に示すような縦横交差状をなす床梁6が構築されている。外梁5の内部で床梁6上に相当する面内には、図4に示すような折版型の床受材7が設けられるとともに、床受材7のうち上段のものには、図3のような面強度のある網あるいはパンチングなどの多孔質の床面材8が敷設され、中段や下段の床受材7については多孔質でない面板状のものになっている。上段の床面材8および床受材7は屋上避難ステージとも呼ばれる上段避難部10を構成するとともに、中段・下段の床面材8および床受材7は中段避難部11と下段避難部12を構成する。
外梁5の四辺上には、出入り通過口などの一部を除いて手摺13…が設けられている。15は第1〜第3の階段(登降手段)、16は上部のスロープ(登降手段)である。
こうした避難装置において、上段の床面材8は降ってきた雨水を通し抜けて折版材である床受材7の溝内に受け入れらせるようにする。床受材7は図1、図2および図3の左方向に緩徐に下がり傾斜していることから雨水は図3のa1のようにその傾斜方向に流されるようになっている。床受材7の端部には、床受材7の溝長手方向に直交する溝を有する樋部18が設けられているので床受材7からの雨水は図4のa2のようにその長手方向に導かれるようになっている。
樋部18からの雨水は、中段避難部11のコーナー上に固定配置されたカバー20付き浄水器21内にa3のように導かれて浄化されるようになっている。浄化された水は、下段避難部12上のコーナーに固定配置した蛇口23付き上部水タンク24である水溜め利用手段内にa4のように導かれて溜められるとともに、非常時の避難生活用飲料水としてあるいは平時にあっては給水容器25に給水して持ち帰るなどして利用されるものになっている。給水容器25は空のものを階段15を利用して水溜め利用手段前に持ち運ぶことで給水されるもので、給水後は下段避難部12から設置基盤1へ通じる落下シュータ26を利用して落とし込むことで楽に持ち帰ることができるようになっている。この場合、27はエアーバッグで、給水容器25の落下を緩衝するもので落下シュータ16の下端内部にセットしてある。
前記浄水器21からの水はポンプPを介して屋上タンク45に導いて蛇口などの給水手段により避難時の給水を可能にするようにしてもよい。このポンプPは、ソーラー発電により常時駆動可能にしてもよい。
尚、上部水タンク24は複数本で互いに連通パイプ28で連通してあって最初の1本が満タンになると次の上部水タンク24に水が持ち込まれるようになっている。上部水タンク24内の水は、ポンプで上段避難部10上にアップして避難生活用として利用できるようにしてもよい。タンクは1階の地上設置水タンク30のように階段15を利用することなく平時の一般用水利用を可能にしてもよい。用水の流れはa4で示してある。この場合、地上設置水タンク30には、地下水を汲み上げるようにしてもよく、この汲み上げは手動、電動あるいはエンジン駆動式などにより行う。また、浄水器21からのb1の流れは、図2に示すように、自身をタンクとした支柱3内に導くようにしてもよい。この支柱3からはパイプを取り出してそれに複数の蛇口を取付けて飲用可能に構成することができる。さらに、浄水器21からのa5の流れは、緩衝杭32内に導いて蛇口33から飲料水などの用水として利用され得るようにしてもよい。この場合、緩衝杭32は開閉蓋34を備えて内部点検可能にすることができる。
雨水を集める方法として、図1、図2に示すように、ソーラーパネル36の面を使うことができる。その流れはc1で示され、浄水器21に導かれるようになっている。37は集水樋である。38はエアーポンプで、ソーラー発電による駆動力で運転されてそれによりつくられた圧エアーを図2のd1のように支柱3内に蓄圧しておいてその圧により工具や避難リフターを駆動したりすることもできる。
また、別の方法として、図1、図2に示すように、上部避難部10上に設置する避難テント41を利用して雨水の受け入れと流下とを行い浄水器21まで導いて浄化を行ってタンクに溜めるようにしてもよい。
さらに、スロープ16の面で雨水を受け入れてのちスロープ16の斜めガイド溝42を介してこれら雨水を側溝43へと導いたあとe1のルートを経由して浄水器44へまたタンク24,30や緩衝杭32などに選択的に導くようにしてもよい。
前記a、b、c、d、eの各ルートは同時に図示してあるが、これらは択一的にあるいは適宜組み合わせにより実施される。
尚、付加的な提案ではあるが、上段避難部10には、消火剤噴射装置46を複数旋回自在に設置しておいて津波に伴う火災消火ができるようにしてもよい。
また、屋上支柱48…を複数立設するとともにそれら支柱48の上端同士を上梁でつないで屋上構築体を形成しておいて、それに屋根ルーフ50を載せて固定しておくことで屋上避難室を構成することができるが、その場合、屋根ルーフ50を予め固定しておくと建築上の種々問題があることから、ここで、ルーフ50…の複数枚を手摺13近くの屋根ストッカー51,52,53に収容しておいて非常時に取り出して固定設置するようにすることで前記問題をなくすようにする。
さらに、前記床受材7の溝内には透水質の受ブロック53や小片54…を組み入れて透水機能を持たせながら床面材8の受担機能を発揮させるようにしてもよい。
図5は避難部についての他の実施形態を示す。この実施形態は、溝を並列に複数配備した床受材57の上に受網皿58を複数配備するとともに、これら受網皿58内に透水質の床面材59を埋込式に備えてなるもので、矢印のように吸水された雨水は床受材57の溝内に流れ込むようになっているとともに、下部に通した連通パイプ60を通じて前記浄水器などへと導かれるようになっている。連通パイプ60は一方向に傾斜させてある。避難部が網状の床面材よりも構造的に強くなる。
図6は避難部についての他の実施形態を示す。この実施形態は、床受材62が谷型でその底部に縦横の補強リブ63が設けられて軽量で強い構造になっており、さらに床受材62の谷内に透水受材64が設けられ、さらにその上に網状の床面材65を設けて構成してある。矢印のように降った雨水は透水受材64内を通過したのち床受材62内でその溝中心へと集められて、さらに下方へ抜けて浄水器やタンクなどへ流れ込むような仕組みになっている。構造的に簡単かつ軽量な構成となる。透水受材64は、軽量な小塊片の組み合わせによって構成してもよい。
図7は津波流Xの襲来を利用して水を溜めて用水として利用できるようにした例を示す。69は支柱、70はタンク、71はシャワー口、72は架台であり、こうした装備をもつ津波避難装置の津波襲来側前方地盤内に前タンク73を埋設しておき、その上面に濾過網74を付設するとともに、その上に津波流Xにより立ち上がって開くように開閉フロート75をヒンジを介して取り付けておくことにより、津波流Xが襲来してくると開閉フロート75が立ち上がって開き海水あるいは川水を濾過網74で濾過してのちタンク70内に導き入れるようになっている。前タンク73内の水は、さらに活性炭濾過装置76を通じてポンプ77からタンク70内に導かれて溜められさらにシャワーなどの用水として利用されるようになっている。
図8は津波避難装置についての付加的な提案例を示す。この例は、複数本の支柱80の上端同士を外梁81で連結するとともに、4本の外梁81が形成する内部空間に縦横の床梁82を組み付け、これら床梁82上に床受材83を敷設してのち、その上にアルミ合金や樹脂などによる受皿84に珪砂などの透水質で蓄光性のある床面材85を固結したものを敷設し止着具86により床受材83側に固定するようにしたものである。床面材85は、蓄光機能により光ることで夜間の避難が安全になるようにするとともに粒子固着状でありかつ透水性があることから滑りにくく避難が安全に行われるようになるし、さらに落雷時は通電をカットして安全なものにする。前記床面材85は、空き瓶、間伐材を粉砕したもの(グラスビーズ・ウッドチップともいう)や一般ゴミやヘドロを焼却溶解して作られた溶融スラグ、およびレンガやもみ殻などを骨材として表面層に用い、その下に粒度調整砕石・路盤・土の順に積層したファインファイバ(商品名)でもって形成してもよい。
尚、屋上避難部の手摺87には、四角受皿状の名札保管ケース88が取り付けられるとともに、同ケース88にはヒンジ90で開閉自在な避難済名札入れ91が取り付けられている。保管ケース88内にはA,B,C…のように町内区分が付されて該当部分に属する人の名札93…が掛けられている。緊急時にこの津波避難装置に避難してきた人は、多くの名札93…の中から自身のものを見つけて外しそれを避難完了の証しとして避難済名札入れ91内に入れておくようにする。これにより、残った名札93…をチェックすれば未だ避難してきていない人々を確認することができ、救助のための行動に移ることができるのである。名札93はフック掛け方式やマグネット脱着式により裏返しにする方式にしてもよい。
図9は津波避難装置(タワーなど)に構成される手摺95付きの階段の段板としてスチールやアルミ合金、あるいは樹脂製の受皿96の中に前記ファインファイバ(商品名)である段面材97を充填固着したものを止着具98により側桁99間に装架固定した付加的な提案例を示している。前記受皿96同士は図示のように少しラップする位置関係にして上側にくる受皿96に開けた複数の通水孔96aから雨水が漏れ出してそれより下段の対応する段板の段面材97に落ち、これを繰り返して最も下段の段板へ雨水が集められ、その雨水が浄水器さらにはタンクに導かれるようになっている。段面材97は蓄光機能により光ることで夜間の避難が安全になるようにするとともに粒子固着状でありかつ透水性があることから滑りにくく避難が安全に行われるようになる。
図10は津波流避難装置(タワー)への避難経路についての付加的な提案例を示す。100は設置基盤で、同基盤100には、複数本(3本)の支柱101とエレベータ本体胴110aが立設され、これら支柱101とエレベータ本体胴110a間は、それぞれ四辺枠状をなして上下2段に配置される外梁102によって連結されるとともに、これら外梁102や内床梁を介して屋上避難部103および2階避難部104が形成されている。105は避難部手摺である。
この避難装置への登降手段には、スロープ107、上部階段108、エスカレータ109・通しエレベータ110・上部エレベータ111などが採用されている。110bは昇降キャビンである。112は緩衝杭で、津波避難装置の津波襲来想定側に左右複列をなして立設固定されている。
115は家屋、116は路面塀、117は避難路で、避難路117の幅中央には前記ファインファイバ(商品名)を充填固着してなる避難識別標示帯119が形成されている。避難識別標示帯119は、蓄光機能により避難ルートと避難方向(矢印標示)が光ることで夜間の避難が迅速かつ安全になるとともにその性質が粒子固着状でありかつ透水性があることから滑りにくく安全に避難することができるようになる。避難識別標示帯119は、その全体を蓄光質にしておけば津波流Xが押し迫ってきた際にその波状が観えて安全上好ましいが、その矢印標示120やその右側欄に示すような「津波注意!海抜○○m」の注意喚起語句標示121を施し、その標示部分のみを型抜きにして埋込充填方法により蓄光粒子固着状にして浮き立たせるようにしてもよい。
また、路面塀116には「避難タワーへ」123や避難方向矢印124、さらに避難姿ロゴ125などの安全標示を施してもよい。さらに、矢印と「スロープ」を組み合わせた避難方向標示126や矢印と「エレベータ エスカレータ」を組み合わせた避難方向標示127などを付して安全避難を図るようにしてもよい。
図11ないし図15は歩道設置型防災シェルターについての提案例を示す。
同例は、図13に示すように、ビルなどの一定高さのある建造物Aの側脇などに添って歩道201がある状況のもとで地震が発生して建造物A側から壊れたガラスや剥がれ壊れたタイル、レンガなどが矢印Pのように落下してきて歩道201上の歩行者を襲う際に有効な防護機能を発揮し得る防災シェルターについてのものである。
歩道201の車道202寄りの距離を置く複数点(5点)からはスチールやアルミ合金、あるいはステンレスなどによる四角(あるいは丸)パイプ製の支柱203が基部を埋込式にして2mを超える高さとなるように立設固定されている。これら支柱203…は、歩道201の建造物A寄りの位置にも同数本で同列状をなすようにして立設固定されている。建造物A側の支柱203は車道202側のものより数cm程度やや高くされ、逆にいえば車道側は低くなって雨水が車道側フレーム205へと流れ込みやすくなっている。これら車道202側の支柱203…の上端には、リップ付きアングル鋼でなる車道側フレーム205がその溝をビルA側に向けた状態で装架固定されている。
車道側フレーム205の両端からは、ビルAの向きに水平状に伸びるようにして側部フレーム206,206が固定されている。車道側フレーム205と側部フレーム206との連結具は図示省略する。
側部フレーム206,206もそれぞれリップ付きアングル鋼でなっていて、その溝が歩道1の長手方向に対向する形にして設けられている。
これら一対の側部フレーム206,206のビル側には、リップ付きアングル溝製のビル側フレーム207がその溝を車道202側に向けて装架固定されている。ビル側フレーム207は側部フレーム206に対し図示しない連結具および止着具により脱着自在に取り付けられている。
このビル側フレーム207は、車道側フレーム205と同じ高さに伸びたビル側フレーム207用の支柱203…の上端を通るようにして装架固定されている。ここにおいて、車道202側とビルA側の支柱203…は、そのいずれか一方のみにしてもよい。ビル側フレーム207と側部フレーム206および車道側フレーム205でなる枠はその下部溝が互いに連通していて入った雨水が車道側フレーム205側へと自然に流れるように車道側フレーム205の溝へと至る経路が低く傾斜するようになっている。
両側部フレーム206,206間には、歩道201の長手方向に平行状をなす形で、1本あるいは複数本の受けフレーム208…が渡されている。210は透光性で防雨型の平面矩形平板型のポリカーボネート製防護ルーフであり、同ルーフ210は、車道側フレーム205・ビル側フレーム207および一対の側部フレーム206のなす四角な枠組内に適合する大きさをもつもので、車道側フレーム205に設けられた短弾支ゴム212とビル側フレーム207側に設けられた長弾支ゴム213を介して止着具214により弾性支持されている。防護ルーフ210の幅間は、前記受けフレーム208上に設けた中間弾支ゴム215と止着具214により弾性支持されている。弾支ゴム212,213,215は、図15に符号213としてその断面を示すように変形しやすい筒胴型にすることができる。
防護ルーフ210は、短弾支ゴム212により車道側において低く長弾支ゴム213によりビル側においてやや高くなるように支持されているので、その上に降り注ぐ雨水は図13でいうと右方向である車道側フレーム205内へと導かれるようになっている。そして、それら雨水は連通するドレンパイプ216を通じて排除されるようになっている。
防護ルーフ210は、透光性のものとされているが非透光性のものでもよい。防護ルーフ210は、ポリカ以外の樹脂やアルミ合金などの軽量金属、薄板状ゴムシートなど、他の材料を使用してもよい。炭素繊維など繊維強化プラスチック類もここに含む。これらのことは以下の実施形態にも適用できる。また、図15に示すように防護ルーフ210の外周縁のうちビル側フレーム207および側部フレーム206側との間には、雨水が下方へこぼれ出ないようにコーキングのような遮水手段217を施してもよい。尚、図12に示すように、防災シェルターの隣り合う間は防雨樋226でつないでその間から歩行する人まで雨が落ちないようにする。
フレーム205,206,207の外周には、幅を10cmから15cm程度と短くしたアングル型をした弾支部(弾支手段)220が上片を内向きにし逆L字形となるようにして止着具221により取り付けられている。弾支部220は、耐候性のある薄い合成ゴム板あるいは薄い金属板や樹脂板など一定の力で弾性変形し得る一体アングル材として形成されて別体取付式に取り付けたものである。219はつなぎ兼用弾支部で、前記弾支部220が短いアングル材であったのに対し両端がアングル状でその間はシェルター幅と略同じ程度に長い帯板状をなす中間部材で、1つの防災シェルターに対し長手中間に2枚配置されて止着具221によりそれぞれシェルター本体よりも少し高くなるようにして装架固定されているものである。
例えば、図11および図12の実施形態では長手方向X中間の緩衝材222(A)と長手方向前後端の2枚の緩衝材222(B)、222(B)の合計3枚の緩衝材が配置され、長手方向中間の緩衝材222(A)は、シェルター長手方向に平行な両側辺が複数個の弾支部220上に載せられるとともにシェルター幅方向Yに平行な側辺が前記つなぎ兼用弾支部219,219上にくるように載せられ、それら各辺が各押さえ片223および締め付け具224により取り付けられている。図15の225は裏ナットで、溶接ナットであって締め付け具224がねじ込まれるものである。緩衝材222(A),(B)は222と略称することもある。
緩衝材222には、図13および図15のように落下物Pが作用するが、そのエネルギーをまず緩衝材222自身の変形(弾性変形および/または塑性変形)により受け止めるだけでなく、取り付けられた四辺各辺の取付個所での緩衝材222自身の変形によっても受け止められ、さらに弾支部220の弾性曲がり変形によっても緩衝作用をもって受け止められる。
押さえ片223は緩衝材222のぐるり外周四辺に配されて止め付けてあるが、シェルター長手方向に平行な側辺のみに対応して配しシェルター幅方向に平行な側辺には配置しないようにすることで緩衝材222が伸びにくいシェルター長手方向に対し伸縮しやすくなるようにしてもよい。
締め付け具224は押さえ片223と緩衝材222を介して弾支部220の裏ナット225にねじ込まれて緩衝材222の端部を締め付け固定するようになっているが、図15の左欄のように、弾支パッド226を緩衝材222の上に介して緩衝材222が一定の力でずれ動くことが可能なように緩目に止めるようにしてもよい。緩く止めるには、締め付け具224と押さえ片223間にバネ座金(図示省略)を介装してもよい。緩衝材222がずれ動くことで同図中央のように完全締め付け固定するものに比べて緩衝作用がより効果的に得られる。緩衝材222の端部が緩衝作用を発揮するようにするには、図15の右欄図のように、フレーム207(205,206)上に金属製あるいは樹脂製、ゴム製などのフック228…を多数配しておき、そのフック228に緩衝材222のボンドやストランド部分が引っ掛かるようにしておけば、落下力Pが作用した場合にメッシュ自身の変形により緩衝作用が発揮される。フック228の内周側には合成ゴムなどの弾性材を介しておくとさらに緩衝材作用が高く得られる。
ここで、緩衝材222は、図14に概略を示すように、亜鉛めっき鉄線、ステンレス、アルミ、銅などの長短両辺を有する矩形薄板を素材としてその長短両辺のうちの一辺(例えば、図11の上下辺である長辺)に平行で短い切れ目を一つとしそれら切れ目が千鳥配列された多数の直切り目を入れて前記一辺に直角な方向(図11の上下方向)に冷間引き延ばしをすることにより菱形メッシュでソロバン目でなるエキスパンドメタルとしたものである。
緩衝材222は、シェルター長手方向に長い寸法Lでシェルター幅方向に短い寸法Sとされ、Lの方向にメッシュの長目方向が対応するようになっているもの(ソロバン目型)であるが、シェルター幅方向にメッシュの長目方向が対応するようになったもの(タタミ目型:図11の右上欄図示)にしてもよい。
緩衝材222は、図14に仮想線で示すように建造物A側へ延びる張出部222aを一体に備えたものにしてその部分222aで建造物A側近くを落下してくるものを受け止めて防災シェルター内に飛び込まないようにすることができる。この場合、部分222aを受け止めるためフレーム207から突出する張出梁220aを備えてもよい。この梁220aは、弾支部220から一体に伸びるものにしてもよい。
緩衝材222の各網目は、図14の右欄に模式的に示すように、一対の短いボンドa、aと4本の斜め線条部であるストランドb…とを有するスタンダード(S)タイプのものとされている。ボンドaが長目のものは網目が亀甲型でGタイプとされる。
スタンダード(S)タイプのものでは、メッシュの短目方向中心間寸法SWを1とした場合メッシュの長目方向中心間寸法LWが2.2〜2.5の長さ比率とされるのが一般的であるが、この提案例の場合は、SW:LW≒1:4(10mm:40mm)とされている。この比率は1:5や1:6としてもよく、それ以上の大きな比率であってもよい。即ち、従来一般的に行われてきた前記1:2.2〜2.5の比率(スタンダードの場合)よりも大きな1:4以上になるようにY方向への引き延ばしの程度を少なく、即ち引伸率を小さく抑えて落下物からの負荷力Pが作用してもY方向に伸びやすくなるようにした。そうした緩衝材用のエキスパンドメタルの製造方法および横長状エキスパンドメタル自体をここに提案する。
そうした短目方向Yへの伸びを従来よりも大きく抑えたメッシュを有するエキスパンドメタルを緩衝材222として張設しておくことにより、伸び代を大きく確保できて緩衝材222それ自体による緩衝効果を高く得ることができるようになる。緩衝材222は、亀甲形網に成形したものにしてもよい。
尚、緩衝材222は図12に示すように上下に離間した2段層になるように配してもよい。
図16は他の緩衝材232についての例であり、この緩衝材232は、図17にその素材を示すように金属製薄板でなる矩形原版233に複数の波型(あるいは右欄の山型)の切り目234…を互いに平行状をなして千鳥配列したものを矢印方向に引き延ばすことで図16に示すような波型ストランドb…を菱形に備えボンドaでつないだメッシュで組成された緩衝材232が形成される。
落下物のエネルギーによりストランドb自体が伸びて緩衝作用をするが、この例のようにストランドb自体を波型にしておくことで網目全体が縦横方向に伸縮しやすくなって緩衝作用が高く得られるようになる。図16の緩衝材232は短目中心間寸法と長目中心間寸法とが略1:3であるが、それを右欄のように1:4や1:5さらに1:6にすることもある。このようにすることで短目方向への緩衝作用がさらに高まる。緩衝材232は、図18に示すような正方形網目型にしてもよく、この場合、縦横X,Y双方向に同等比率をもって伸縮可能とされ、さらにストランドbが波型(あるいは山型)であるので高い伸縮度が得られるようになる。
図19は、図11ないし図18に示す緩衝材222,232が波型あるいは山型に形成されたものを示し、右欄のように折版型にしてもよい。波の進行する方向は短目あるいは長目方向に対応する。このように波型などにしておくと、緩衝作用がさらに高まり、図16および図18の緩衝材232であると伸縮緩衝機能が非常に高く得られる。
1…設置基盤 2…装置本体 3…支柱 7,14,18,36,37,41…水受け誘導手段 15,16…登降手段 21,44…浄水器 24,30,32,42…水溜め利用手段。

Claims (1)

  1. 設置基盤から立設された複数本の支柱相互間には、上段とその下位段の枠を形成する外梁が設けられるとともに、各段の外梁で形成される枠内には、床梁と床受材および床面材との組み合わせにより装置本体の上部に上段避難部がそれより下位段には下段避難部が設けられ、これら上段避難部および下段避難部には設置基盤からの登降手段が設置され、雨水を溜めて飲用などに利用可能な水溜め利用手段と、降ってくる雨水を受け入れて前記水溜め利用手段まで導く水受け誘導手段とを備えている避難装置であって、前記水溜め利用手段は、上段避難部に設けられた屋上タンク並びに下段避難部に設けられた上部水タンクとを有し、前記水受け誘導手段は、上段避難部の床面材を多孔質とし床受材を折版型のものにするとともに床受材で集められた雨水を下位段に設けた浄水器に導いてソーラー発電を電源とするポンプを介して前記屋上タンクに導かれるように構成される一方、前記浄水器は上部水タンクにも接続されていることを特徴とする避難装置。
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