JP6524025B2 - 成膜装置および太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池セルの製造時に、反射防止膜をはじめとする薄膜を成膜する際に用いられる成膜装置および太陽電池の製造方法に関する。
太陽電池セルの製造工程では、シリコンウエハをはじめとする半導体基板にpn接合を形成し、表面に窒化シリコン薄膜をはじめとする反射防止膜が形成される。太陽電池セルに用いられる窒化シリコン薄膜は、プラズマCVD(Chemical Vapour)Deposition)装置で成膜されることが多い。
プラズマCVD装置をはじめとする薄膜生成装置は、窒化シリコン薄膜だけでなく、半導体基板の表面に半導体薄膜をはじめとする薄膜を形成するのに用いられる。薄膜生成装置を用いて半導体基板上に薄膜を形成するとき、半導体基板の周縁部は爪部で支持される。特許文献1で複数の薄膜生成装置を用いて半導体基板上に薄膜を形成するとき、半導体基板の周縁部を爪部で把持し、成膜後に、爪部後を検出する技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、爪部の半導体基板との接触面の形状を装置によって特定することにより、薄膜が形成されない爪部の跡の形状からどの装置で成膜されたかを識別することができる。
特開平5−29305号公報
特許文献1の薄膜生成装置では、複数の装置のいずれの装置で成膜がなされたかについては、識別できる。しかしながら、特許文献1の方法では、装置内の成膜位置による膜厚または膜質の差は識別することはできない。
ところで、成膜装置は、太陽電池セルの製造工程では、シリコンウエハの表面に反射防止膜として、窒化シリコン薄膜を形成するために使用される。電極の機能を兼ねたカーボン製の搬送台にシリコンウエハを乗せて、成膜が行われるが、搬送台上の位置あるいは、成膜装置毎に、セル特性あるいは不良発生率は異なる。つまり、成膜装置毎、および装置内の成膜位置毎に、成膜された膜の膜厚または膜質の差を識別する必要がある。量産工程で薄膜形成を行うにあたり、どの成膜装置のどの位置で不良が発生したかを確認し、原因究明を図る必要がある。成膜不良の原因の究明には、量産装置を止めて試作実験をする必要があるが、頻度の低い不良の再現は困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、量産設備を停止させることなく、すばやく不良の原因究明を行うことのできる成膜装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数の基板を載置する搬送台と、基板を位置決めする爪部と、爪部で位置決めされた基板上に薄膜を形成する成膜部と、を備える。爪部は搬送台上での位置に対応して構成が異なることを特徴とする。
上記構成により、量産設備を停止させることなく、すばやく不良の原因究明を行うことのできる成膜装置を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態1の成膜装置の搬送台を示す上面図 図1の要部拡大図 図1の要部拡大図 実施の形態1の成膜装置を示す図 (a)から(c)は、実施の形態1の成膜装置を用いた窒化シリコン膜の成膜工程を示す工程断面図 実施の形態1の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された太陽電池用基板の側面比較図 実施の形態2の成膜装置の搬送台を示す上面図 図7の要部拡大図 図7の要部拡大図 実施の形態2の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された太陽電池用基板の側面比較図 実施の形態2の成膜装置の搬送台の説明図 実施の形態3の成膜装置の搬送台を示す上面図 図12の要部拡大図 図12の要部拡大図 実施の形態3の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された太陽電池用基板の側面比較図 実施の形態3の成膜装置の搬送台の説明図 実施の形態4の太陽電池を示す図 (a)から(c)は、実施の形態4の太陽電池の製造工程を示す工程断面図 実施の形態4の太陽電池の製造工程で用いられる爪部を示す斜視図 実施の形態4の太陽電池の製造工程で用いられる爪部を示す斜視図 実施の形態5の成膜装置の搬送台を示す上面拡大図 (a)から(c)は、実施の形態5の成膜装置を用いた窒化シリコン膜の成膜工程を示す工程断面図
以下に添付図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる成膜装置および太陽電池の製造方法を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。断面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付さない場合がある。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の成膜装置の搬送台を示す上面図、図2および図3は、図1の要部拡大図である。図4は、実施の形態1の成膜装置を示す図であり、図5(a)から(c)は、実施の形態1の成膜装置を用いた窒化シリコン膜の成膜工程を示す工程断面図である。図6は、実施の形態1の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された半導体ウエハである太陽電池用基板の側面比較図である。実施の形態1において半導体ウエハは太陽電池用基板を構成する基板である。実施の形態1の成膜装置100は、複数の太陽電池用基板1を載置する搬送台103と、太陽電池用基板1を位置決めする爪部2と、爪部2で位置決めされた太陽電池用基板1上に薄膜を形成する成膜部100Fとを備える。爪部2は搬送台103上での位置に対応して構成が異なり、位置に対応して他の位置で成膜された太陽電池用基板1と識別可能であることを特徴とする。図4に示す成膜装置100の成膜部100Fには、プラズマCVD装置が用いられる。太陽電池用基板1は、n型単結晶シリコン基板表面にp型非晶質シリコン層を成膜することでpn接合を形成してなる。なお、n型単結晶シリコン基板表面にp型不純物を拡散することでpn接合を形成しても良い。
搬送台103には、太陽電池用基板1の位置ずれ防止用の爪部2が付いているが、爪部2の存在する部分は成膜量が爪部以外の部分とは異なるため、成膜後の製品を観察することで爪部2の痕を特定することができる。そこで、搬送台103上の位置に応じて、爪の位置、爪の数、爪の幅すなわち太さ、爪の形状をはじめとする爪の特性を変えた爪部2を用いることで、太陽電池用基板1上に特有の爪痕を付ける。
プラズマCVD装置は、後に詳細に説明するが、図4に示す真空槽101内に、被処理基板である太陽電池用基板1を載せた搬送台103が、シャワー電極104と平行に相対するように配置される。搬送台103は電極の機能も兼ねており、真空槽101内にプロセスガスを供給し、シャワー電極104と搬送台103の間に高周波電力を印加することで、成膜処理が行われる。つまり搬送台103とシャワー電極104とが平行配置され、平行平板型の電極構造を有する。搬送台103は、図示しない搬送部で支持されており成膜完了後、太陽電池用基板1を搭載した状態で真空槽101から排出される。
図1では、プラズマCVD装置において、成膜処理時の太陽電池用基板1と爪部2の位置とが模式的に示されており、太陽電池用基板1は搬送台103の上に平置きで縦横に格子状に並べられる。ここでは、縦8行、横6列とした。太陽電池用基板1を配置する各領域には、太陽電池用基板1の側面に当接し位置ずれを防止するための爪部2が設置されている。図1は、爪部2を位置決めに用いて搬送台103上に太陽電池用基板1が配置された状態を示している。図1に示すように、爪部2の位置、数、形は、各領域で同じ共通の形となっている。爪部2は隣り合う領域と共用である。つまり爪部2の両端に太陽電池用基板1の側面が当接する。爪部2は、図5(a)から図5(c)で後述する工程断面図でも明らかなように太陽電池用基板1の上表面には接触せず、側面に当接するだけであるが、爪部2の部分は成膜され難いため、成膜時に爪痕が発生し、爪痕は成膜後に視認することができる。
図2および図3は、図1の第8行目第6列目の太陽電池用基板186と爪部2および第4行目第4列目の太陽電池用基板144と爪部2とを示す要部拡大図である。図2および図3は、要部拡大図であるため、太陽電池用基板186と爪部2および第4行目第4列目の太陽電池用基板144と爪部2を中心に示しており、周りは搬送台103となっている。爪部2は、搬送台103上の縦横の位置に応じて爪の位置が変更されたものである。爪部2は隣り合う太陽電池用基板1用の爪部2と共有であるため、左辺と上辺の爪部2を処理履歴を表すのに用いることとする。搬送台103上の縦の位置つまり行は太陽電池用基板1の左辺の爪部2Lで表す。太陽電池用基板186の左辺上側で角から距離Dの位置に位置する爪部2L0を基準とし、爪部2L0からLb8=Xcm下方向に離れた位置に爪部2L1を配置する。例えば、行=(X/a)−b(a,bは定数)で表し、行に応じて爪部2の間隔Xが異なるようにする。搬送台103上の横の位置つまり列は太陽電池用基板1の上辺の爪部2Uで表す。上辺左側で角から距離DUの位置に位置する爪部2U0を基準とし、爪部2U0からLa6=Ycm右方向に離れた位置に爪部2U1を配置する。例えば、列=(Y/a)−b(a,bは定数)で表し、行に応じて爪部2の間隔Yが異なるようにする。かかる構成をとることで、爪痕が成膜処理位置の履歴となり、成膜後の太陽電池用基板1を観察したときに、どの位置で成膜されたかを特定することができるようになる。太陽電池用基板144についても同様、Lb4、La4で位置が特定される。
以上のように行の基準の爪部2L0と太陽電池用基板1の端からの距離DLと列の基準の爪部2U0は、太陽電池用基板1の端からの距離DUが異なるように設定することで、太陽電池用基板1が回転しても判別できるようにすることができる。
爪部2の形状は任意に選択できるが、一例として厚さ0.2mmの太陽電池用基板1に反射防止膜を成膜する場合、断面形状1mm×5mm、高さ5mmのカーボン製の直方体とし、搬送台103に設けた穴に高さ方向の内の4.9mmを埋め込み、0.1mmが搬送台103の載置面より突出するように設ければよい。以上のように、爪部2の当接部の上端を、太陽電池用基板1表面よりも低くすることで、太陽電池用基板1の側周面の一部に当接部を有していても、太陽電池用基板1表面に形成される膜への影響を低減して成膜することが可能である。これにより、太陽電池用基板の周縁部で、光電変換効率が低下する領域の形成を低減することができる。
また、爪部の埋め込み深さを4mm、突出する高さを1mm程度とし、太陽電池用基板1よりも高く形成しても良い。太陽電池用基板1を搬送台103に載置した際に、搬送台103の熱により太陽電池用基板1が下に凸に反る場合があるが、爪部の高さを基板よりも高くすることで、基板が反っていても位置決めが可能になる。また、爪部の高さを1mmとすることで、±0.1mm程度の加工誤差があっても影響が小さくなり、爪部の製造が容易になる。
爪部2を搬送台103と同じ材料のカーボン製としている。また、カーボン製の爪部2を用いる場合、金属材料よりも強度が低いので、断面を1mm×5mm程度とすることで、必要な強度を得ることができる。
爪部2の形成材料には、ステンレス鋼(SUS)製を用いることもできる。爪部2がSUS製の場合、カーボン製よりも強度が強いので、爪部2を断面形状が直径1mmの円である円柱状をなすようにしても良い。
図4に示すプラズマCVD装置100は、真空槽101により形成された成膜室102内に、搬送台103、シャワー電極104を備える。高周波電源107は、給電線108を介して搬送台103とシャワー電極104との間に、電圧を印加する。またプラズマCVD装置100は、真空ガスケット109を備え、真空槽101内をシールし、真空下にしている。
真空槽101により形成された成膜室102内は、排気口105から図示しない排気ポンプにより真空排気される。
搬送台103は、成膜室102内に配設されている。搬送台103の上には、太陽電池用基板1が爪部2に当接するように載置される。
シャワー電極104は、太陽電池用基板1に向けて成膜ガスを供給するとともに搬送台103との間に高周波電界を形成してプロセスガスにプラズマを発生させる。すなわち、シャワー電極104から搬送台103側に吐出されたプロセスガスはシャワー電極104と搬送台103との間に形成した高周波電界によりプラズマ化されて、搬送台103上に載置された太陽電池用基板1上に反射防止膜が形成される。
シャワー電極104は、ガス拡散空間104aと、本体部104bと、シャワープレート104cと、ガス供給穴104dとを有する。
ガス拡散空間104aは、本体部104bとシャワープレート104cとにより囲まれることによりシャワー電極104の内部に形成された空間である。
本体部104bは、内部を貫通するように、大気側からガス拡散空間104aへ延びたガス供給口104dを有する。本体部104bは、ガス供給口104dを介してガス拡散空間104aへプロセスガスを供給する。
被成膜基板104上にシリコン薄膜を成膜するときには、例えば、シリコン源ガスであるモノシラン(SiH4)ガスと窒素(N2)ガスとが用いられる。そしてプロセスガスには、シリコン源ガスに、キャリアガスである水素(H2)ガスを混合させた混合ガスが用いられる。プロセスガスは、ガス供給口106からシャワー電極104におけるガス拡散空間104aに導入された後、シャワープレート104cから成膜室102内の搬送台103側に吐出される。吐出されたプロセスガスは、上述の高周波によってプラズマ化され、プラズマPが生成される。プラズマPにより活性種が生成され、これらの活性種が太陽電池用基板1に入射して太陽電池用基板1上に窒化シリコン膜が堆積する。
次に、上記プラズマCVD装置を用いた、太陽電池用基板への反射防止膜の成膜工程について説明する。図5(a)に示すように、プラズマCVD装置の搬送台103上で爪部2に側面が当接するように太陽電池用基板1を位置決めして載置する。次いで、図示しない排気ポンプにより排気口105から真空槽101内を真空排気することにより、成膜室102内を、所望の真空下となるように調整する。
ガス供給口106を介してガス拡散空間104aへプロセスガスが供給されるとともに、シャワー電極104と搬送台103との間に高周波電源107から電圧が供給され、太陽電池用基板1に向けて供給されたプロセスガスがプラズマ化される。プラズマが、搬送台103上に載置された太陽電池用基板1上に導かれ図5(b)に示すように、反射防止膜である窒化シリコン膜11が成膜される。
そして、窒化シリコン膜11の形成された太陽電池用基板1は真空槽101から搬出され、図5(c)に示すように、搬送台103からはずされる。図5(c)の方向aから太陽電池用基板1をみた側面図を図6に示す。図6の上側に配されているのは第8行目第6列目の太陽電池用基板186、下側に配されているのは第4行目第4列目の太陽電池用基板144を示す図である。いずれも爪部2に相当する領域に窒化シリコン膜11の成膜がなされずスリット11Sが形成されている。スリット11Sの位置は爪部2の位置に一致する。スリット11Sの位置を検出することで、搬送台103上のどの位置で成膜されたものかが判定される。なお、スリット11Sに相当する部分がはっきりと成膜されない部分となって残らず、膜厚が薄くなるだけの場合もある。膜厚が薄くなる場合も反射率が変化するため、目視による、判別が可能である。
以上のように、実施の形態1のプラズマCVD装置によれば、搬送台に、位置に応じて、爪の位置、爪の数、爪の幅、爪の形状をはじめとする爪の特性を変えた、位置決めおよび位置ずれ防止用の爪部を配している。爪部下の領域は成膜量が他の領域部分とは異なるため、完成品を観察することで爪の痕を特定することができる。つまり、搬送台上の位置に応じて、爪の位置、爪の数、爪の幅、爪の形状をはじめとする爪の特性を変えた爪部が用られることで、太陽電池用基板上に特有の爪痕を付けることができる。
各位置で成膜された太陽電池用基板1の反射防止膜である窒化シリコン膜11の膜厚を測定する。そして、測定結果に基づき、成膜装置の成膜条件を制御し、均一な膜厚の反射防止膜を得るように調整する。
上記構成により、完成品を観察することで、成膜処理されたときの位置がわかるようになる。太陽電池セルにプラズマCVD装置起因の外観不良品が発生した時または、プラズマCVD装置起因で太陽電池セルの特性が異常である時に、爪痕を確認すれば、どこに問題が有るかを迅速に把握することができる。従って量産設備を停止させることなく、すばやく不良の原因究明を行うことのできる成膜装置を得ることができる。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2の成膜装置の搬送台を示す上面図、図8および図9は、図7の要部拡大図である。図10は、実施の形態2の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された太陽電池用基板の側面比較図である。実施の形態2の成膜装置は、爪部の場所を変化させるのに代えて、行列に応じて爪部の数を変更したものである。実施の形態2の成膜装置では、例えば図11に説明図を示すように、太陽電池用基板1の左辺の爪部2Lの数をXとして、行=X=nXとする。一方太陽電池用基板上辺の爪部2Uの数をYとして、列=Y=nYとする。
図8および図9は、図7の第8行目第6列目の太陽電池用基板186と爪部2および第4行目第4列目の太陽電池用基板144と爪部2とを示す要部拡大図である。爪部2は、搬送台103上の縦横の位置に応じて爪の数が変更されたものである。爪部2は隣り合う太陽電池用基板1用の爪部2と共有であるため、左辺と上辺を成膜処理履歴指示部として採用することとする。搬送台103上の縦の位置つまり行は太陽電池用基板1の左辺の爪部2Lの数で表す。太陽電池用基板1の左辺上側に位置する爪部を基準とし、そこからX=nX個の爪部2を配置する。搬送台上の横の位置つまり列は太陽電池用基板1の上辺の爪部2Uで表す。上辺左側に位置する爪を基準とし、そこからY=nY個の爪部2を配置する。
そして、窒化シリコン膜11の形成された太陽電池用基板1を、搬送台103からはずす。実施の形態1で説明した図5(c)の方向aから太陽電池用基板1をみた側面図を図10に示す。上側は、第8行目第6列目の太陽電池用基板186、下側は第4行目第4列目の太陽電池用基板144を示す図である。いずれも爪部2に相当する領域に成膜がなされずスリット11Sが形成されている。このスリット11Sの数は爪部2の位置に一致する。スリット11Sの数を検出することで、搬送台103上のどの位置で成膜されたものかを判定することができる。上側は縦に8個横に6個のスリット11Sが形成されているため、第8行目第6列目の太陽電池用基板186、下側は縦に4個横に4個のスリット11Sが形成されているため、第4行目第4列目の太陽電池用基板144であることがわかる。
以上のように、実施の形態2のプラズマCVD装置によれば、搬送台に、位置に応じて、爪の数の特性を変えた、位置決めおよび位置ずれ防止用の爪部を配している。爪部は成膜量が他の部分とは異なるため、完成品を観察することで爪の痕を特定することができる。つまり、搬送台上の位置に応じて、爪の数を変えた爪部を用いることで、太陽電池用基板上に特有の爪痕を付けることができる。
かかる構成をとることで、爪痕が処理位置の履歴となり、実施の形態1の成膜装置と同様、成膜後の太陽電池用基板1を観察したときに、当該太陽電池用基板1が搬送台上のどの位置で成膜されたかを特定することができるようになる。
実施の形態3.
図12は、実施の形態3の成膜装置の搬送台を示す上面図、図13および図14は、図12の要部拡大図である。図15は、実施の形態3の成膜装置を用いて窒化シリコン膜の成膜された太陽電池用基板の側面比較図である。図16は、実施の形態3の成膜装置の搬送台の説明図である。実施の形態3の成膜装置は、爪部の場所あるいは爪部の数を変化させるのに代えて、行列に応じて爪部の幅が変更されたものである。実施の形態3の成膜装置では、例えば図16に説明図を示すように、太陽電池用基板21の左辺の爪部22Lの幅をXとして、行=Xとする。一方太陽電池用基板21の上辺の爪部22Uの幅をYとして、列=Yとする。
図13および図14は、図12の第8行目第6列目の太陽電池用基板2186と爪部22および第4行目第4列目の太陽電池用基板2144と爪部22とを示す要部拡大図である。爪部22は、搬送台103上の縦横の位置に応じて爪の幅が変更されたものである。爪部22は実施の形態1と同様隣り合う太陽電池用基板21用の爪部22と共有であるため、左辺と上辺を成膜処理履歴として採用することとする。搬送台103上の縦の位置つまり行は太陽電池用基板21の左辺の爪部22Lの幅で表す。太陽電池用基板21の左辺に位置する爪部を基準とし、幅Xの爪部22が配置される。搬送台103上の横の位置つまり列は太陽電池用基板21の上辺の爪部22Uで表す。上辺左側に位置する爪部を基準とし、幅Yの爪部22を配置する。
そして、窒化シリコン膜11の形成された太陽電池用基板21を、搬送台103からはずす。実施の形態1で説明した図5(c)の方向aから太陽電池用基板1をみた側面図を図15に示す。上側は、第8行目第6列目の太陽電池用基板2186、下側は第4行目第4列目の太陽電池用基板2144を示す図である。いずれも爪部22に相当する領域に成膜がなされずスリット21Sが形成されている。スリット21Sの幅は爪部22の幅に一致する。スリット21Sの幅を検出することで、搬送台103上のどの位置で成膜されたものかを判定することができる。上側は縦に幅X(:X1)横に幅Y(:Y1)のスリットが形成されているため、第8行目第6列目の太陽電池用基板2186、下側は縦に幅X(X:X2)横に幅Y(:Y2)のスリットが形成されているため、第4行目第4列目の太陽電池用基板2144であることがわかる。
以上のように、実施の形態3のプラズマCVD装置によれば、搬送台に、位置に応じて、爪の幅の特性を変えた、位置決めおよび位置ずれ防止用の爪部を配している。爪部は成膜量が他の部分とは異なるため、完成品を観察することで爪の痕を特定することができる。つまり、搬送台上の位置に応じて、爪の幅を変えた爪部を用いることで、太陽電池用基板上に特有の爪痕を付けることができる。
かかる構成をとることで、爪痕が成膜位置の履歴となり、実施の形態1および2の成膜装置と同様、成膜後の太陽電池用基板21を観察したときに、どの位置で成膜されたかを特定することができる。
実施の形態1から3では、反射防止膜の成膜にプラズマCVD装置を用いた例について説明したが、上記実施の形態のプラズマCVD装置は、反射防止膜のような絶縁膜だけでなく、半導体薄膜の成膜にも有用な方法である。
実施の形態4.
図17は、実施の形態4の太陽電池を示す図であり、実施の形態4のプラズマCVD装置でn型非晶質シリコン層を形成したものである。図18(a)から(c)は、実施の形態4の太陽電池の製造工程を示す工程断面図、図19および図20は、実施の形態4の太陽電池の製造工程で用いられる爪部を示す斜視図である。実施の形態1から3では、爪部2および22を太陽電池用基板の辺上の一部に設けたが、実施の形態4では、太陽電池用基板を形成するためのn型単結晶シリコン基板31の側周面全体にわたって帯状爪部2Wを設け、成膜される第1の非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンp層34、透光性導電膜である第1のITO層36、第2の非晶質シリコンi層33、非晶質シリコンn層35が側周面全周にわたる帯状のスリットSLを形成する。
図19および図20に斜視図を示すように、爪部2はベース部2Bと、ベース部2Bに固定され、n型単結晶シリコン基板31を側周面全体にわたって囲む帯状爪部2Wとで構成される。爪部2のベース部2Bについては図2および図3に示した実施の形態1の搬送台の爪部2と同様、搬送台103上の位置に応じて爪部2の位置が変化するように形成されており、さらにベース部2Bに帯状爪部2Wが固定されている。
帯状爪部2Wはn型単結晶シリコン基板31毎に設けられ、隣り合うn型単結晶シリコン基板31の間にベース部2Bが設けられる。帯状爪部2Wの幅はベース部2Bの幅よりも小さくなるように構成される。1例ではベース部2Bの高さはn型単結晶シリコン基板31の厚さの2/3の高さであり、帯状爪部2Wはベース部2Bの高さの中心にn型単結晶シリコン基板31の厚さの1/3の幅で設けられる。以上の構成をとることで、n型単結晶シリコン基板31の全周に渡ってn型単結晶シリコン基板31の下から1/3の高さでスリットSLを形成するとともに、基板の下から2/3の高さで成膜位置の履歴とするための爪痕を形成することができる。
図19および図20は、図1に示した搬送台と同様、8行6列の太陽電池用基板が載置できるもので第8行目第6列目の太陽電池用基板3186と爪部2および第4行目第4列目の太陽電池用基板3144と爪部2とを示す要部拡大図である。図19および図20は、要部拡大図であるため、太陽電池用基板3186と爪部2および第4行目第4列目の太陽電池用基板3144と爪部2を中心に示しており、周りは搬送台103となっている。爪部2は隣り合うn型単結晶シリコン基板31用の爪部2と共有であるため、左辺と上辺を成膜位置の履歴として採用することとする。搬送台103上の縦の位置つまり行はn型単結晶シリコン基板31の左辺の爪部のベース部2Bで表す。n型単結晶シリコン基板31の左辺上側に位置する爪部を基準とし、そこからXcm下方向に離れた位置にベース部2Bを配置する。例えば、行=(x/a)−b(a,bは定数)で表し、行に応じてベース部2Bの間隔Xが異なるようにする。搬送台103上の横の位置つまり列はn型単結晶シリコン基板31の上辺左側のベース部2Bを基準とし、そこからYcm右方向に離れた位置に爪を配置する。例えば、列=(Y/a)−b(a,bは定数)で表し、行に応じて爪の間隔Yが異なるようにする。爪部2は、搬送台103上の縦横の位置に応じてベース部2Bの爪の位置が変更されたもので、表示方法は実施の形態1の爪部と同様であり、ベース部2Bに側面全周を覆う帯状の爪部2Wを配している。かかる構成をとることで、ベース部2Bの爪痕が成膜処理位置の履歴となり、成膜後の太陽電池用基板1を観察したときに、どの位置で成膜されたかを特定することができるようになる。太陽電池用基板3144についても同様、ベース部2Bの痕跡で搬送台103上での位置が特定される。従って、爪痕が成膜位置の履歴となり、処理後のn型単結晶シリコン基板31を観察したときに、どの位置で成膜されたかを特定することができるようになると同時に帯状爪部2Wによる帯状のスリットSLが形成されるため、非晶質シリコンn層35の、表面側のp型領域である非晶質シリコンp層34側への回り込みによる短絡を低減することができる。つまりスリットSLの存在により半導体薄膜表面、界面または半導体薄膜端面を流れる逆方向電流は阻止されることで、電荷の流れを正常に維持し、リーク電流が抑制され、電池機能を発揮せしめることができる。
実施の形態4の太陽電池は、第1主面31Aと、側面31Cと、第2主面31Bとを備え、厚さ100μmから500μmのn型単結晶シリコン基板31を第1導電型の半導体基板に用いる。そして第1の真性半導体層には第1の非晶質シリコンi層32、第2の真性半導体層には第2の非晶質シリコンi層33が用いられる。また第2導電型の半導体層には非晶質シリコンp層34、第1導電型の半導体層には非晶質シリコンn層35が用いられる。また第1の透明導電膜には、第1のITO(酸化インジウム錫)層36、第2の透明導電膜には、第2のITO(酸化インジウム錫)層37が用いられる。38は集電用の金属電極である。
すなわち、図17に示すようにn型単結晶シリコン基板31の第1主面31A全体を覆い、側面31Cを経て第2主面31Bの周縁部の所定幅にわたって形成された、非晶質シリコンp層34が、第1の非晶質シリコンi層32を介して形成されている。そして非晶質シリコンp層34に当接し、第1主面31Aから側面31Cまで到達するように第1のITO層36が形成されている。一方n型単結晶シリコン基板31の第2主面31Bには第2の非晶質シリコンi層33を介して非晶質シリコンn層35が形成されている。非晶質シリコンn層35の上層に第2のITO層37が形成されている。
また、n型単結晶シリコン基板31と異なる導電型を有する非晶質シリコンp層34よりも上層に、n型単結晶シリコン基板31と同じ導電型を有する非晶質シリコンn層35が配置されている。
次に、本実施の形態4の太陽電池の製造方法について説明する。ここで、被処理基板には、n型単結晶シリコン基板31を用いるが、通常、引き上げにより得られたインゴットをスライスすることにより切り出されたものであるため、表面に自然酸化膜、および構造的欠陥、金属による汚染をはらんでいる。従って、ここで用いられるn型単結晶シリコン基板31に対して洗浄および、ダメージ層エッチングを行う。
いずれかの洗浄方法を用いて、基板洗浄を行った後、ヘテロ接合、および、pn、nn+接合を形成するために、n型単結晶シリコン基板31上に、順次各導電型の半導体層を形成する。上記テクスチャ形成工程、洗浄工程を経て得られたn型単結晶シリコン基板31は、厚さ100μmから500μmであった。
まず、図18(a)に示すように、図19および図20に示す爪部2を有する搬送台を用いてn型単結晶シリコン基板31の第1主面31A全面を覆うとともに第1主面31Aから、側面31Cおよび第2主面31Bの周縁部にわたり、プラズマCVD法を用いて1nmから10nmの厚さの第1の非晶質シリコンi層32、および5nmから50nmの厚さの非晶質シリコンp層34を順に堆積する。ここで、第1の非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンp層34にはそれぞれ非晶質シリコンを用いているが、微結晶シリコンを用いてもよい。
このとき、第1主面31Aおよび側面31Cだけでなく、第2主面31Bの周縁部にもプラズマの回り込みにより非晶質シリコン層が堆積される。
続いて図18(b)に示すように、第2工程で、第1の非晶質シリコンi層32および非晶質シリコンp層34の形成された、n型単結晶シリコン基板31の第1主面31Aの全面に透明導電膜である第1のITO層36を形成する。第1のITO層36の製膜にはスパッタ法あるいはCVD法が用いられる。透明導電膜の材料は、ITOの他、例えば酸化インジウム、酸化亜鉛、SnO2が挙げられるが、これらの材料に限定されるわけではない。
続いて、図18(c)に示すように、第3工程で、第2主面31Bの全面にプラズマCVD法を用いて約1nmから10nmの厚さの真性な非晶質シリコン層すなわち第2の非晶質シリコンi層33および約5nmから50nmの厚さのn型非晶質シリコン層すなわち非晶質シリコンn層35を順に堆積する。また、第2の非晶質シリコンi層33、非晶質シリコンn層35はそれぞれ非晶質を用いているが、微結晶シリコンを用いてもよい。
そして、マスクを用いて第2主面31Bに基板よりも小面積となるように透明導電膜(第2のITO層37)を形成する。そして最後に、第1主面31Aおよび第2主面31Bに金属電極38を形成する。
実施の形態4の太陽電池の製造方法によれば、爪部2によってプラズマCVD装置内のいかなる位置で成膜されたものであるかを検出することができる。また位置検出用の搬送台103の爪部2を位置検出用のベース部2Bに加え、基板の全周を覆う帯状の部2Wを設けたものとすることで、新たな膜の追加あるいは煩雑な追加プロセスを新たに必要とせず、基板の全周を覆う帯状の爪部2Wを設けるだけで、膜にスリットが形成され光学的および電気的な有効面積を削減することなく、n型非晶質シリコン層とp型非晶質シリコン層との間のリーク電流を低減することができる。
太陽電池セルの成膜工程では、搬送台上の位置あるいは、成膜処理装置毎に、セル特性あるいは不良発生率は異なる。どの装置のどの位置で不良が発生したかを確認するには、量産装置を止めて試作実験をする必要があるが、すでに用いられているウエハの位置ずれ防止用の爪部に着目し完成品を観察することで爪の痕を特定することができる。爪部の部分は成膜され難く、基板の成膜位置に応じて、爪の位置、数、幅すなわち太さ、形状を変えることで、成膜位置に特有の爪痕を付ける。以上のようにすることで、爪痕が成膜位置の履歴となり、処理後のウエハを観察したときに、どの位置で成膜されたかを特定することができる。
各位置で成膜された太陽電池用基板の非晶質シリコンn層35をはじめとする各層の膜厚を測定する。そして、測定結果に基づき、成膜装置の成膜条件を制御し、均一な膜厚の半導体層を得るように調整する。
また非晶質シリコンn層35だけでなく、第1の非晶質シリコンi層32、第2の非晶質シリコンi層33、非晶質シリコンp層34、非晶質シリコンn層35、第1のITO(酸化インジウム錫)層36、第2のITO(酸化インジウム錫)層37、集電用の金属電極38すべての膜の検査を行うことができ、その際に爪部の構成を調整することができる。
なお、実施の形態4では、ベース部2Bで位置検出を行うようにし、帯状の爪部2Wでスリットを形成したが、帯状の爪部2Wのみでスリット幅、スリット数、スリット形状を制御することで位置検出を行うことができるようにすることも可能である。また、全ての薄膜形成に、帯状の爪部2Wを用いる必要はなく、例えば非晶質シリコンn層35のみでもよい。非晶質シリコンn層35に帯状のスリットを形成することで、基板側面における非晶質シリコンp層34との間でのリーク電流の抑制が可能となる。
実施の形態5.
実施の形態1から3の成膜装置では、爪部2は太陽電池用基板に当接させたが、実施の形態5において図21に示すように、爪部2Hと太陽電池用基板1との間に隙間Cがあっても良い。図22(a)から図22(c)は、実施の形態5の成膜装置を用いた窒化シリコン膜の成膜工程を示す工程断面図である。爪部2Hは、太陽電池用基板1の表面よりも高く形成されている。他は実施の形態1から3と同様であるためここでは説明を省略する。
成膜工程についても図5(a)から図5(c)で示した実施の形態1の工程と同様である。図22(b)に示すように、プラズマが、搬送台103上に載置された太陽電池用基板1上に導かれ、反射防止膜である窒化シリコン膜11が成膜される。このとき、隙間Cへの回り込みもあるが、爪部2Hは、太陽電池用基板1の表面よりも高く形成されていることもあり、爪部2Hの存在する部分では窒化シリコン膜11の膜厚は薄くなっているか形成されないか、いずれも他の領域とは異なった状態となる。
そして、窒化シリコン膜11の形成された太陽電池用基板1は図22(c)に示すように、搬送台103からはずされる。図22(c)の方向aから太陽電池用基板1をみた場合、爪部2Hに相当する領域に窒化シリコン膜11の成膜がなされずスリット11Sが形成されているか膜厚が薄くなっている。スリット11Sあるいは膜厚が薄くなっている領域の位置は爪部2Hの位置に一致する。スリット11Sの位置を検出することで、搬送台103上のどの位置で成膜されたものかが判定される。なお、スリット11Sに相当する部分がはっきりと成膜されない部分として残らず、膜厚が薄くなるだけの場合もある。膜厚が薄くなる場合も反射率が変化するため、目視による、判別が可能である。
かかる構成によれば、爪部2Hと太陽電池用基板1との間に入り込んだガスプラズマによってわずかに成膜はなされるが、爪部2Hのない部分に比べて成膜速度が遅いため、爪部2の跡は残るため、位置検出は可能である。
その他、行列に応じて爪部の形状を特有にすることでも、同様に成膜処理位置を特定できる。また、爪部の位置、数、形状、大きさに加えこれらの組み合わせによっても実現可能である。
また、成膜装置あるいは搬送台の情報を組み込むことができ、爪部で表示することによって、どの装置あるいは搬送台で成膜されたのかを区別することもできる。
また、爪部は隣り合う太陽電離用基板と共有ではなく、各太陽電池用基板に対して独立に設置しても良い。その場合は4辺の情報を利用することができるため、より多くの情報を記録することができる。
さらにまた、文字あるいは符号をはじめとする位置情報を爪部に載せることも可能である。
以上のように、この発明にかかる搬送台は、複数の太陽電池用基板をはじめとする基板に対して一度に成膜処理を行う成膜装置に有用である。
なお、実施の形態5において、爪部は、太陽電池用基板の側周面の一部に隙間Cを介して設けられ、爪部の上端は、太陽電池用基板表面よりも高く形成したが、太陽電池用基板表面と同等あるいは同等以下としても良い。爪部の上端を、太陽電池用基板表面と同等あるいは同等以下とした場合でも、当接部周辺の太陽電池用基板端面に形成される膜に痕跡を残すことができるため、目視による位置検出が可能となる。
また、実施の形態1から4において、爪部は、太陽電池用基板の側周面の一部に当接部を有し、当接部の上端は、太陽電池用基板表面よりも低く形成したが、爪部は太陽電池用基板表面と同等あるいは同等以上としても良い。当接部の上端を、太陽電池用基板表面と同等とし爪部を太陽電池用基板表面よりも高くすることで、当接部周辺の太陽電池用基板表面に形成される膜に痕跡を残すことができるため、表面からの目視による位置検出が可能となる。
また、この発明のプラズマCVD装置は、横型および縦型のいずれであってもよく、どちらの型にするかは当該プラズマCVD装置の用途に応じて適宜選択可能である。また、成膜装置は、プラズマCVD装置に限定されるものではなく、真空蒸着装置、光CVD装置、スパッタリング装置をはじめとする気相成長装置に適用可能である。
基板についても、半導体基板に限定されることなく、ガラス基板をはじめとする絶縁性基板にも適用可能であることはいうまでもない。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略および変更することも可能である。
1 太陽電池用基板、2 爪部、2L 左辺の爪部、2U 上辺の爪部、2B ベース部、2W 帯状爪部、11 窒化シリコン膜、22 爪部、31 n型単結晶シリコン基板、31A 第1主面、31B 第2主面、31C 側面、32 第1の非晶質シリコンi層、33 第2の非晶質シリコンi層、34 非晶質シリコンp層、35 非晶質シリコンn層、36 第1のITO層、37 第2のITO(酸化インジウム錫)層、38 金属電極、101b,201b フランジ部、102 成膜室、103 搬送台、104 シャワー電極、104a ガス拡散空間、104b 本体部、104c シャワープレート、104d ガス供給穴、105 排気口、106 ガス供給口、107 高周波電源、108 給電線、109 真空ガスケット、P プラズマ、c 隙間。

Claims (11)

  1. 複数の基板を設置する搬送台と、
    前記基板を位置決めする複数の爪部と、
    前記爪部で位置決めされた前記基板上に薄膜を形成する成膜部と、
    を備え、
    前記爪部が前記搬送台上での位置に対応して構成が異なることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記爪部は、前記基板の位置に応じて前記基板上で異なる位置に配されることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記爪部の数が、前記基板の位置に応じて特有の値をとることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  4. 前記爪部の幅が、前記基板の位置に応じて特有の値をとることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  5. 前記爪部は、前記基板の側周面の一部に当接部を有し、前記当接部の上端は、前記基板表面よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  6. 前記爪部は、前記基板の側面に全周にわたる帯状部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  7. 前記成膜部は、プラズマ化学的気相成長装置であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の成膜装置。
  8. 前記爪部は、カーボンで構成されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の成膜装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の成膜装置を用い、
    複数の基板を、搬送台上に設置し、成膜処理を行う工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  10. 前記成膜工程は、前記基板上に反射防止膜を成膜する工程を含み、
    前記反射防止膜の膜厚を測定し、測定結果に基づき、前記成膜装置の成膜条件を制御し、均一な膜厚の反射防止膜を得る工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の太陽電池の製造方法。
  11. 前記基板は半導体基板であり、
    前記成膜工程は、前記半導体基板上に前記半導体基板とは異なる導電型の半導体薄膜を成膜する工程を含み、
    前記半導体薄膜の膜厚を測定し、測定結果に基づき、前記成膜装置の成膜条件を制御し、均一な膜厚の半導体薄膜を得る工程を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の太陽電池の製造方法。
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