JP6522420B2 - パイプおよびパイプの製造方法 - Google Patents

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本発明は、パイプおよびパイプの製造方法に関する。
パイプには、平板の母材の側端を互いに近づけて筒状に曲げ加工した後、当該側端の間を溶接することにより、断面環状の円筒パイプに形成したものがある(例えば、特許文献1(図1(a),(b))参照)。
特開2010−121190号公報
しかしながら、こうしたパイプは通常、既製品の一枚板から製造されるため、既製品の寸法にばらつきがある等の理由から、所望の内側寸法、外側寸法、厚み及び長さを有するパイプを得ることは困難であり、また、このような寸法のばらつきを解消するためには、他の加工を要する等、製造工程が煩雑になるという問題があった。
本発明の目的は、所望の寸法が得られて製造の容易なパイプを提供すること、及び、所望の寸法を有するパイプを容易に製造できる、パイプの製造方法を提供することにある。
本発明に係るパイプは、2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板を重ね合わせて形作られる第1の積層体と、
前記第1の平板と同数の複数の第2の平板を重ね合わせて形作られる第2の積層体と、を備え、前記第1の積層体と前記第2の積層体との間に空洞が形成されるように、前記第1の積層体と前記第2の積層体とを組み合わせてなることを特徴とする。
本発明に係るパイプによれば、所望の寸法が得られて製造が容易なパイプになる。
本発明に係るパイプは、少なくとも1つの前記第1の平板を除く、前記第1の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有することが好ましい。
この場合、軽量化が図られたパイプになる。
本発明に係るパイプは、少なくとも1つの前記第2の平板を除く、前記第2の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有することが好ましい。
この場合、軽量化が図られたパイプになる。
本発明に係るパイプは、複数の前記第1の平板のうち、最外側の前記第1の平板の内側に、前記第2の積層体を配置したものであることが好ましい。
この場合、さらに製造が容易なパイプになる。
本発明に係る、パイプの製造方法は、2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板と、前記第1の平板と同数の複数の第2の平板と、を用い、前記第1の平板と前記第2の平板との間に空洞が形成されるように、前記第1の平板及び前記第2の平板を互いに組み合わせる工程を有することを特徴とする。
本発明に係る、パイプの製造方法によれば、所望の寸法を有するパイプを容易に製造することができる。
本発明に係る、パイプの製造方法では、少なくとも1つの前記第1の平板を除く、前記第1の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、前記第1の平板を用いることが好ましい。
この場合、軽量化が図られたパイプを容易に製造することができる。
本発明に係る、パイプの製造方法では、少なくとも1つの前記第2の平板を除く、前記第2の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、前記第2の平板を用いることが好ましい。
この場合、軽量化が図られたパイプを容易に製造することができる。
本発明に係る、パイプの製造方法では、複数の前記第1の平板のうち、最外側の前記第1の平板として、当該最外側の前記第1の平板を除く前記第1の平板と重ね合わせたときに、これらの第1の平板の側端よりも側端が突出する前記第1の平板を用いるとともに、
前記第2の平板として、当該第2の平板を重ね合わせたときに、これらの第2の平板が前記最外側の前記第1の平板の内側に配置される、前記第2の平板を用い、前記工程を行うことが好ましい。
この場合、所望の寸法を有するパイプをさらに容易に製造することができる。
本発明によれば、所望の寸法が得られて製造の容易なパイプを提供すること、及び、所望の寸法を有するパイプを容易に製造できる、パイプの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るパイプを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプの製造方法を説明するための、図1の金属パイプの分解斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るパイプを示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の様々な実施形態に係るパイプ、及び、本発明の様々な実施形態に係る、パイプの製造方法を説明する。
図1中、符号1は、本発明の一実施形態に係る金属パイプ(パイプ)である。金属パイプ1は、薄い平板を積層することで形作られている。以下の説明では、金属パイプ1の延在方向を前後方向Xとし、前後方向Xと直交する鉛直方向を上下方向Zとし、前後方向Xおよび上下方向Zと直交する方向を左右方向Yとする。
符号2は、金属パイプ1を構成する第1の積層体である。第1の積層体2は、複数の第1の平板3で構成されている。本実施形態では、第1の平板3は、金属製の平板を曲げ加工して形作られている。平板を構成する金属は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金など、一般に機械加工が可能な金属であればよい。また、第1の平板3には、例えば、6mm以下の厚みを有する平板を用いることが好ましい。1枚の既製品等の平板から、複数の平板を加工できるという観点からすれば、複数の第1の平板3は全て、同一の材質、同一の厚みであることが好ましい。
詳細には、第1の平板3は、2つの側端3eを有して互いに近づけるように曲げ加工することで形作られている。曲げ加工の例としては、プレス金型を用いた加工方法等の既存の曲げ加工が挙げられる。図2に示すように、本実施形態では、第1の平板3は、平坦なベース3aと、ベース3aから一体に起立する、2つのサイド3bと、で形作られた、断面U字形の平板である。ただし、第1の平板3の断面形状は、断面U字形に限定されるものではなく、断面多角形や断面C字形等の様々なものが挙げられる。
本実施形態では、図1に示すように、第1の積層体2は、3つの第1の平板3で構成されているが、第1の平板3の個数(層数)は、金属パイプ1の内側寸法、外側寸法、厚み、及び、長さ(前後方向Xの長さ)に応じて、適宜選択することができる。
さらに第1の平板3には、複数の第1の平板3のうち、少なくとも1つの第1の平板3、本実施形態では、最外側の第1の平板3(図1中、前後方向X周りの最も外側の第1の平板3)を除く、第1の平板3に、少なくとも1つの貫通穴4を有している。貫通穴4は、主として、金属パイプ1の軽量化に寄与する。また、貫通穴4は、後述するように、第1の平板3同士を溶接するために利用することができる。
本実施形態では、図2に示すように、貫通穴4は、最外側の第1の平板3(図2中、上下方向Zの最も下側の第1の平板3)を除く、2つの第1の平板3の、第1の平板3のベース3aおよびサイド3bのそれぞれに、前後方向Xに間隔を置いて3箇所ずつ形成されている(図2では、ベース3aおよびサイド3bのそれぞれに、符号4を1つだけ例示的に付記している。)。本実施形態では、貫通穴4は、前後方向Xに延びるスリット穴である。貫通穴4は、少なくとも1つの第1の平板3を除く、2つの第1の平板3の、少なくとも1つに形成することができる。また、貫通穴4は、ベース3aおよびサイド3bの少なくとも1つの、少なくとも1箇所に形成することができる。さらに貫通穴4の個数、形状、大きさ及び配置は、金属パイプ1の用途、機能等に応じて、適宜変更することができる。
また、図1中、符号5は、第1の積層体2とともに金属パイプ1を構成する、第2の積層体である。第2の積層体5は、複数の第2の平板6で構成されている。本実施形態では、第2の平板6は、第1の平板3と同様、金属製の平板である。すなわち、平板を構成する金属は、一般に機械加工が可能な金属であればよく、例えば、6mm以下の厚みを有する平板を用いることが好ましい。1枚の既製品等の平板から、複数の平板を加工できるという観点からすれば、複数の第2の平板6も全て、同一の材質、同一の厚みであることが好ましい。
詳細には、図2に示すように、第2の平板6は、それぞれ、2つの側端6eを有する平板で形作られている。
図1に示すように、本実施形態では、金属パイプ1は、第1の積層体2と第2の積層体5との間に、空洞Cが形成されるように、第1の積層体2と第2の積層体5とを組み合わせてなる。詳細には、複数の第1の平板3を互いに重ね合わせた、第1の積層体2と、第1の平板3と同数の第2の平板6を互いに重ね合わせた、第2の積層体5と、を有し、第1の平板3及び第2の平板6をそれぞれ、互いに溶接等の固定手段により固定する。これにより、金属パイプ1は、積層パイプとして形成される。
本実施形態では、図1に示すように、金属パイプ1は、複数の第1の平板3のうち、最外側の第1の平板3の内側に、第2の積層体5を配置してなる。詳細には、図1に示すように、最外側の第1の平板3は、この最外側の第1の平板3を除く、他の2つの第1の平板3と重ね合わせたときに、これらの第1の平板3の側端3eよりも、最外側の第1の平板3の側端3eが上下方向Zに沿って上方に突出している。また、本実施形態では、図1に示すように、最外側の第1の平板3よりも内側の、2つの第1の平板3は、それぞれ、互いに重ね合わせたときに、互いの側端3eが上下方向Zに対して同一の高さ(平面)を形成するように形成されている。
更に本実施形態では、第2の積層体5は、3つの第2の平板6で構成されているが、第2の平板6はそれぞれ、上下方向Zから見て同一の大きさ(前後方向Xの寸法及び左右方向Yの寸法が同一)である。第2の積層体5は、第1の積層体2の、最外側の第1の平板3の2つのサイド3bの内面を案内に、最外側の第1の平板3の側端3eを除く、2つの第1の平板3の側端3eに重なることで、第1の積層体2と組み合わせることができる。
加えて、本実施形態では、図2に示すように、第2の平板6には、複数の第2の平板6のうち、少なくとも1つの第2の平板6、本実施形態では、最外側の第2の平板6(図2中、上下方向Zの最も上側の第2の平板6)を除く、第2の平板6に、少なくとも1つの貫通穴7を有している。貫通穴7は、主として、金属パイプ1の軽量化に寄与する。また、貫通穴7も、後述するように、貫通穴4と同様、第2の平板6同士を溶接するために利用することができる。
本実施形態では、貫通穴7は、最外側の第2の平板6を除く、2つの第2の平板6のそれぞれに、前後方向Xに間隔を置いて3箇所ずつ形成されている(図2では、2つの第2の平板6のそれぞれに、符号7を1つだけ例示的に付記している。)。本実施形態では、貫通穴7は、左右方向Yに延びるスリット穴である。貫通穴7は、少なくとも1つの第2の平板6を除く、2つの第2の平板6の、少なくとも1つに形成することができる。また、貫通穴7は、第2の平板6の少なくとも1箇所に形成することができる。さらに貫通穴7の個数、形状、大きさ及び配置は、金属パイプ1の用途、機能等に応じて、適宜変更することができる。
図1に示す本実施形態の金属パイプ1によれば、例えば、SI単位系の金属パイプからインチ単位系の金属パイプに設計変更が生じ、金属パイプの内側寸法、外側寸法、厚みや長さが異なる金属パイプ1を製造する必要が生じるときでも、第1の積層体2および第2の積層体6の厚み、長さ(前後方向Xの長さ)及び幅(左右方向Yの長さ)並びに個数(層数)を適宜選択すれば、所望の寸法を有する金属パイプを容易に製造することができる。したがって、本実施形態に係る金属パイプ1によれば、所望の寸法が得られて製造が容易なパイプになる。
本実施形態の金属パイプ1は、少なくとも1つの第1の平板3を除く、第1の平板3の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴4を有している。この場合、第1の平板3の個数が増えることに伴う金属パイプ1の重量増大が抑制されるため、軽量化が図られた金属パイプ1になる。
加えて、貫通穴4は、第1の平板3同士を溶接するために用いることができる。この場合、後述するファイバーレーザー溶接等の、高価な溶接を用いる必要がないため、安価な金属パイプ1になる。なお、ファイバーレーザー溶接と併用すれば、第1の平板3及び第2の平板6の間での高い結合力が得られて製造の容易な金属パイプ1になる。
また、金属パイプ1は、少なくとも1つの第2の平板6を除く、第2の平板6の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴7を有している。この場合、第2の平板6の個数が増えることに伴う金属パイプ1の重量増大が抑制されるため、軽量化が図られた金属パイプ1になる。
加えて、貫通穴7も、第2の平板6同士を溶接するために用いることができる。この場合、前述したように、高価な溶接を用いる必要がないため、安価な金属パイプ1になる。また、ファイバーレーザー溶接と併用すれば、上述のように、第1の平板3及び第2の平板6の間での高い結合力が得られて製造の容易な金属パイプ1になる。
さらに、図1に示すように、本実施形態の金属パイプ1は、複数の第1の平板3のうち、最外側の第1の平板3の内側に、第2の積層体5を配置したものである。この場合、金属パイプ1の組み立てにあたり、第2の積層体5を、最外側の第1の平板3のサイド3bの内面を案内に最外側の第1の平板3の内側に配置した状態で、最外側の第1の平板3以外の第1の平板3の側壁3eによって第2の積層体5(第2の平板6)を位置決めできることで、さらに製造が容易な金属パイプ1になる。
このように、本発明によれば、所望の寸法が得られて製造の容易な金属パイプ1を提供することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る、パイプの製造方法を説明する。以下、本実施形態に係る、パイプの製造方法については、金属パイプ1を製造する方法として説明する。
本発明の一実施形態に係る、パイプの製造方法は、2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板と、第1の平板と同数の複数の第2の平板と、を用い、第1の平板と第2の平板との間に空洞が形成されるように、第1の平板及び第2の平板を互いに組み合わせる工程を有する。
本実施形態において、前記工程は、図2に示すように、2つの側端3eを互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板3と、第1の平板3と同数の複数の第2の平板6と、を用い、最内側の第1の平板3(図2中、上下方向Zの最も上側の第1の平板3)と最内側の第2の平板6(図2中、上下方向Zの最も下側の第2の平板6)との間に空洞Cが形成されるように、第1の平板3を互いに内側に複数重ね合わせて第1の積層体2を形成したのち、この第1の積層体2の内側に、図1に示すように、複数の第2の平板6を互いに重ね合わせて組み合わせる。
詳細には、図1に示すように、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、複数の第1の平板3のうち、最外側の第1の平板3として、最外側の第1の平板3を除く第1の平板3と重ね合わせたときに、これらの第1の平板3の側端3eよりも側端3eが突出する第1の平板3を用いるとともに、第2の平板6として、第2の平板6を重ね合わせたときに、これらの第2の平板6が最外側の第1の平板3の内側に配置される、第2の平板6を用い、前記工程を行う。
具体例としてはまず、金属パイプ1の製造に適合する、第1の平板3の寸法及び第2の平板6の寸法を決定する。次いで、これらの寸法に合う、厚み、幅、長さ及び数の、第1の平板3及び第2の平板6を選択する。第1の平板3及び第2の平板6の選択は、例えば、寸法に合う既製品の平板をそのまま用いることができ、或いは、既製品の平板から切断等により製造することができる。また、第1の平板3は、例えば、パンチ(上型)及びダイ(下型)を用いたプレス加工により形成することができる。そして、最外側の第1の平板3の内側に、他の第1の平板3を順次、重ね合わせて組み合わせて第1の積層体2を形成した後、第2の平板6を最外側の第1の平板3のサイド3bの内面に沿って、最外側の第1の平板3以外の、第1の平板3の側端3eの上に重ねていくことで、複数の第1の平板3及び第2の平板6を断面矩形のパイプに組み合わせる。
図1に示すように組み合わされた後は、第1の平板3及び第2の平板6を固定する。本実施形態では、第1の平板3の間、第2の平板6の間、及び、第1の平板3および第2の平板6の間を溶接することで固定する。好適には、金属パイプ1の前端1e1 および後端1e2 から、第1の平板3同士の合わせ面間、第2の平板6同士の合わせ面間、並びに、第1の平板3および第2の平板6の合わせ面間、をそれぞれ、左右方向Yおよび上下方向Zに沿ってファイバーレーザーで溶接するとともに、第1の平板3の側端3eおよび第2の平板6の側端6eの合わせ面間を前後方向Xに沿ってファイバーレーザーで溶接する。
また、本実施形態では、アーク溶接やスポット溶接等の一般的な溶接方法を用いることで、第1の平板3又は第2の平板6をそれぞれ、固定することもできる。具体的には、第1の平板3に形成された貫通穴4を用いて第1の平板3同士を溶接するとともに、第2の平板6に形成された貫通穴7を用いて第2の平板6同士を溶接し、更に、第1の平板3の側端3eおよび第2の平板6の側端6eの合わせ面間を前後方向Xに沿って溶接する。
このように、複数の第1の平板3及び第2の平板6を組み合わせる工程と、これら第1の平板3及び第2の平板6を固定する工程との、2つの工程を経ることで、金属パイプ1を製造することができる。金属パイプ1の内側寸法は、最内側の第1の平板3(図1中、前後方向X周りの最も内側の第1の平板3)のサイド3bの内面間の寸法と、最内側の第1の平板3のベース3aの内面及び最内側の第2の平板6(図1中、前後方向X周りの最も内側の第2の平板6)の内面間の寸法と、で規定することができる。また、金属パイプ1の外側寸法は、最外側の第1の平板3のサイド3bの外面間の寸法と、最外側の第1の平板3のベース3aの外面及び最外側の第2の平板6の外面間の寸法と、で規定することができる。すなわち、金属パイプ1の内側寸法、外側寸法及び厚みは、第1の平板3又は第2の平板6の個数(層数)で規定することができる。
しかも、金属パイプ1の厚みは、第1の平板3及び第2の平板6の厚みを変更することで微調整することができる。第1の平板3はそれぞれ、同一の厚み(例えば、厚みが1mm)のものを使用することができ、あるいは、それぞれ異なる厚み(例えば、厚みが1mm〜6mmの範囲)のものを使用することができる。同様に、第2の平板6もそれぞれ、同一の厚み(例えば、厚みが1mm)のものを使用することができ、あるいは、それぞれ異なる厚み(例えば、厚みが1mm〜6mmの範囲)のものを使用することができる。金属パイプ1の長さは、第1の平板3及び第2の平板6の前後方向Xの寸法で規定することができる。
本実施形態に係る、パイプの製造方法によれば、2つの側端3eを互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板3と、第1の平板3と同数の複数の第2の平板6と、を用い、第1の平板3と第2の平板6との間に空洞Cが形成されるように、第1の平板3及び第2の平板6を互いに組み合わせる工程を有し、第1の平板3及び第2の平板6の重ね合わせが自由であるため、所望の寸法を有する金属パイプ1を容易に製造することができる。
特に、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、複数の第1の平板3のうち、最外側の第1の平板3として、最外側の第1の平板3を除く第1の平板3と重ね合わせたときに、これらの第1の平板3の側端3eよりも側端3eが突出する第1の平板3を用いるとともに、第2の平板6として、第2の平板6を重ね合わせたときに、これらの第2の平板6が最外側の第1の平板3の内側に配置される、第2の平板6を用いている。この場合、第1の平板3を重ね合わせて組み合わせたのち、最外側の第1の平板3のサイド3bの内面を案内に、第2の平板6を順次、最外側の第1の平板3以外の第1の平板3の側壁3eに重ねて組み合わせていくだけで、所望の寸法の金属パイプ1を形作ることができるので、金属パイプ1の製造がさらに容易になる。
また、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、少なくとも1つの第1の平板3を除く、第1の平板3の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴4を有する、第1の平板4を用いている。この場合、軽量化が図られた金属パイプ1を容易に製造することができる。
加えて、貫通穴4は、上述したように、第1の平板3同士を溶接するために用いることができる。この場合、比較的高価なファイバーレーザー溶接を用いることなく、金属パイプ1を安価に製造することができる。また、ファイバーレーザー溶接と併用すれば、第1の平板3及び第2の平板6の間の結合力の高い金属パイプ1を容易に製造することができる。
また、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、少なくとも1つの第2の平板6を除く、第2の平板6の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴7を有する、第2の平板6を用いている。この場合も、軽量化が図られた金属パイプ1を容易に製造することができる。
加えて、貫通穴7も、上述したように、第2の平板6同士を溶接するために用いることができる。この場合も、比較的高価なファイバーレーザー溶接を用いることなく、金属パイプ1を安価に製造することができる。また、ファイバーレーザー溶接と併用すれば、第1の平板3及び第2の平板6の間の結合力の高い金属パイプ1を容易に製造することができる。
次に、図3中、符号10は、本発明の他の実施形態に係る金属パイプ(パイプ)である。以下の説明において、図1および図2と実質的に同一の部分は、同一の符号をもって、その説明を省略する。
金属パイプ10は、金属パイプ1と同様、平板を積層することで形作られている。金属パイプ10は、第1の平板3の側端3eに第2の平板6を重ねて組み合わせることで単層を形成し、当該単層を適宜重ね合わせたものである。
ここで、本発明の他の実施形態に係る、パイプの製造方法を説明する。以下、本実施形態に係る、パイプの製造方法については、金属パイプ10を製造する方法として説明する。
本実施形態に係る、パイプの製造方法も、パイプ1の製造方法と同様、2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板と、第1の平板と同数の複数の第2の平板と、を用い、第1の平板と第2の平板との間に空洞が形成されるように、第1の平板及び第2の平板を互いに組み合わせる工程を有する。
詳細には、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、複数の第1の平板3及び第2の平板6を組み合わせる工程として、図3に示すように、2つの側端3eを互いに近づけるように曲げ加工した第1の平板3と、第1の平板3と同数の第2の平板6と、を用い、最内側の第1の平板3と最内側の第2の平板6との間に空洞Cが形成されるように、最内側の第1の平板3の側端3eに最内側の第2の平板6を重ねて、第1の平板3および第2の平板6からなる最内層を形成し、次いで、これを繰り返すことで、他の第1の平板3および第2の平板6からなる層を積層して組み合わせる。
図3に示すように組み合わされた後は、パイプ1の製造方法と同様、第1の平板3及び第2の平板6を固定する。好適には、パイプ1の製造方法と同様、金属パイプ10の前端10e1 および後端10e2 から、第1の平板3同士の合わせ面間、第2の平板6同士の合わせ面間、並びに、第1の平板3および第2の平板6の合わせ面間、をそれぞれ、左右方向Yおよび上下方向Zに沿ってファイバーレーザーで溶接するとともに、第1の平板3の側端3eおよび第2の平板6の側端6eの合わせ面間を前後方向Xに沿ってファイバーレーザーで溶接する。
このような、複数の第1の平板3及び第2の平板6を組み合わせる工程と、これら第1の平板3及び第2の平板6を固定する工程との、2つの工程を経ることで、金属パイプ1と同様の、内側寸法、外側寸法、厚みおよび長さを有する、金属パイプ10を製造することができる。なお、本実施形態に係る、パイプの製造方法では、第1の平板3及び第2の平板6は、パイプ1の製造方法と同様の方法で形成することができる。また、第1の平板3及び第2の平板6を固定する方法として、パイプ1の製造方法と同様、貫通穴4,7を使用して溶接を行うことも可能である。
このように、本発明によれば、所望の寸法を有するパイプ1,10を容易に製造できる、パイプの製造方法を提供することができる。
上述したところは、本発明の実施形態の例示であって、特許請求の範囲の記載によれば、種々の変更が可能である。例えば、第1の平板及び第2の平板を重ね合わせる順番や溶接等の固定の順序は、第1の平板及び第2の平板の形状やパイプの形状等に応じて、適宜変更することができる。また、本実施形態では、断面矩形のパイプで説明したが、本発明は、断面六角形等の断面多角形のパイプは勿論、断面環状の円筒パイプにも適用することができる。すなわち、第1の平板3の断面形状及び第2の平板6の断面形状は、本実施形態の断面形状に限定されることなく、様々な断面形状に適宜変更することができる。
1;金属パイプ(パイプ), 2;第1の積層体, 3;第1の平板, 3e;側端, 4;貫通穴, 5;第2の積層体, 6;第2の平板, 6e;側端, 7;貫通穴, 10;金属パイプ(パイプ), C;空洞

Claims (8)

  1. 2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板を重ね合わせて形作られる第1の積層体と、
    前記第1の平板と同数の複数の第2の平板を重ね合わせて形作られる第2の積層体と、を備え、
    前記第1の積層体と前記第2の積層体との間に空洞が形成されるように、前記第1の積層体と前記第2の積層体とを組み合わせてなることを特徴とするパイプ。
  2. 請求項1において、少なくとも1つの前記第1の平板を除く、前記第1の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、パイプ。
  3. 請求項1又は2において、少なくとも1つの前記第2の平板を除く、前記第2の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、パイプ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、複数の前記第1の平板のうち、最外側の前記第1の平板の内側に、前記第2の積層体を配置した、パイプ。
  5. 2つの側端を互いに近づけるように曲げ加工した複数の第1の平板と、
    前記第1の平板と同数の複数の第2の平板と、を用い、
    前記第1の平板と前記第2の平板との間に空洞が形成されるように、前記第1の平板及び前記第2の平板を互いに組み合わせる工程を有することを特徴とする、パイプの製造方法。
  6. 請求項5において、少なくとも1つの前記第1の平板を除く、前記第1の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、前記第1の平板を用いる、パイプの製造方法。
  7. 請求項5又は6において、少なくとも1つの前記第2の平板を除く、前記第2の平板の少なくとも1つに、少なくとも1つの貫通穴を有する、前記第2の平板を用いる、パイプの製造方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項において、複数の前記第1の平板のうち、最外側の前記第1の平板として、当該最外側の前記第1の平板を除く前記第1の平板と重ね合わせたときに、これらの第1の平板の側端よりも側端が突出する前記第1の平板を用いるとともに、
    前記第2の平板として、当該第2の平板を重ね合わせたときに、これらの第2の平板が前記最外側の前記第1の平板の内側に配置される、前記第2の平板を用い、前記工程を行う、パイプの製造方法。
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