JP6522253B1 - 移動機器出し入れ装置及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
Description
スイッチギヤ内の移動機器の出し入れ移動過程において、挿入最終位置近辺で電気回路接点のコンタクトプラグを挿入するために必要な推力は移動工程内で最大となる。そして、構成するリードスクリュー、移送ナットの径、リードピッチの仕様は、この最大推力を元に決定される。
また、移動機器の移動寸法と同一以上のリードスクリュー長が必要であることにより、出し入れ機構の奥行き寸法が決定され、またリードスクリュー径に伴ったナット外形寸法により出し入れ機構の高さ方向の寸法が制約されるために装置の小型化に限界があり小型、軽量化が図れないといった問題があった。
また、本願に開示される移動機器出し入れ装置は、移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、前記リンクは、前記ウォームの両側に各々設けられており、前記フレームと共にパンタグラフリンクを構成するものである。
さらにまた、本願に開示される移動機器出し入れ装置は、移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、前記フレームの片側に前記移動機器の直動ガイドが設けられたものである。
また、本願に開示される移動機器出し入れ装置は、移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、一方側に設けられた前記リンクの回転軸は、他方側に設けられた前記リンクの回転軸に対して前記ウォームの1/2リードピッチずらして配置されたものである。
さらにまた、本願に開示される移動機器出し入れ装置は、移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、前記ウォームホイール部の表面硬度は、前記ウォームの表面硬度よりも低いことを特徴とするものである。
また、本願に開示される移動機器出し入れ装置は、操作位置から前後方向に移動する移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、前記フレームは、前後方向に移動することを特徴とするものである。
また、本願に開示される電気機器は、本願に開示される移動機器出し入れ装置を使用したことを特徴とするものである。
さらにまた、本願に開示される電気機器は、移動機器出し入れ装置を使用した電気機器であって、前記移動機器出し入れ装置は、移動機器を載置するフレームと、前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備えたものである。
なお、各図面中において、同一符号は同一あるいは相当のものであることを示す。
図1および図2は、実施の形態1による移動機器出し入れ装置を示す斜視図である。図1は、例えばスイッチギヤなどの移動先から移動機器を引き出した状態の移動機器出し入れ装置を示しており、図2は、例えばスイッチギヤなどの移動先へ移動機器を挿入した状態の移動機器出し入れ装置を示している。
また、図3は、図1に示す移動機器出し入れ装置のハウジングを非表示にした状態の内部構造を示す斜視図である。さらにまた、図4は、図3に示す移動機器出し入れ装置の側面図であり、図5は、図3に示す移動機器出し入れ装置の正面図である。
図1〜図3において、移動機器出し入れ装置50は、ハウジング1と、ハウジング1に回転自在に支持されたウォーム2bと、ウォーム2bにそれぞれ噛合するウォームホイール部3c、3dをそれぞれの端部に有するウォームホイールリンク3a、3bと、ウォームホイールリンク3a、3bにそれぞれ連結された連結リンク5a、5bと、連結リンク5a、5bに結合された可動フレーム6とを備えている。
また、ウォームホイールリンク3a、3bは、回転支持軸であるピン4a、4bを軸心として回転自在に配置されている。ウォームホイール部3c、3dは、ウォームホイールリンク3a、3bの各々の端部に形成され、ウォーム2bのねじ部に係合している。連結リンク5a、5bの一端部は、ウォームホイールリンク3a、3bとそれぞれ回動自在にピン結合されている。また、連結リンク5a、5bの他端部は、連結ピン5c、5dによって可動フレーム6に回転自在に結合されている。ウォームホイールリンク3a、3b、連結リンク5a、5bおよび可動フレーム6は、パンタグラフリンクを構成する。
図6に示すように、可動フレーム6は、2枚の板によって連結リンク5a、5bのそれぞれの端部を挟み込んだ構成であり、可動フレーム6と連結リンク5a、5bのそれぞれの端部とは、連結ピン5c、5dによって回動自在に連結されている。また、図7に示すように、可動フレーム6には、貫通穴6aが形成されており、可動フレーム6の下方から貫通穴6aを貫通してボルト(図示せず)を挿入し、遮断器等の移動機器7を固定する構成となっている。
また、図7に示すように、可動フレーム6には四角形状の捨て穴6bが形成されている。これは、可動フレーム6の重量の軽減を目的としたものである。実施の形態1では、4個の捨て穴6bを形成した例を示したが、捨て穴6bの数についても適宜選択可能である。
この転がり抵抗は、最終挿入位置である最終挿入領域Aでの機械的または電気的接続が必要とされる場合に必要とされる推力すなわち操作力に比べると、はるかに小さな力である。ここで、最終挿入位置とは、移動機器7がスイッチギヤ内において主回路に接続する位置である。また、機械的とは、移動機器7がスイッチギヤ内において主回路に接続する場合に相互間を接続する電気コネクタの接続に要する機械力のことである。
実施の形態1による移動機器出し入れ装置50は、パンタグラフリンクでのトグル機構による力の可変倍増機能を使うことで、パンタグラフリンクが伸びきる最終挿入領域Aにあわせて減速比が最大となるところを利用することができる。そのため、移動機器出し入れ装置50の操作力を無駄なく利用することができ、操作回数の削減が可能となり操作作業での省力化を実現することできる。
また、従来のリードスクリュー構造では、出し入れする移動寸法に見合った出し入れ方向に対応した装置の大きさが必要であったが、実施の形態1の移動機器出し入れ装置50では、パンタグラフリンクの収縮により移動機器7を移動させるため、出し入れする移動寸法に対応した装置の大きさが不要となる。
また、従来のリードスクリュー構造において必要とされたリードスクリュー径に伴ったナット外形寸法による高さ方向の制約についても、実施の形態1による移動機器出し入れ装置50は必要としない。よって、実施の形態1における移動機器出し入れ装置50は、従来の装置と比較して小型化または軽量化することができる。
図11は、実施の形態2による移動機器出し入れ装置を示す斜視図である。
以下、図10に基づいて、実施の形態2による移動機器出し入れ装置50について説明する。
図11に示すように、実施の形態2による移動機器出し入れ装置50は、可動フレーム6の片側のみに連結リンク5aとウォームホイールリンク3aで構成されたリンクが設けられている。
実施の形態2においても実施の形態1と同様に、移動機器出し入れ装置50は、ハウジング1と、ハウジング1に回転自在に支持されたウォーム2bと、ウォーム2bに噛合するウォームホイール部3cを端部に有するウォームホイールリンク3aと、ウォームホイールリンク3aに連結された連結リンク5aと、連結リンク5aに結合された可動フレーム6とを備えている。また、ウォーム2bの一端に設けられた操作軸2aは、例えば遮断器などの移動機器7のスイッチギヤへの引き出しまたは挿入の操作時に装着される操作ハンドル(図示せず)と係合する。
可動フレーム6は、スイッチギヤ(図示なし)に出し入れされる遮断器等の移動機器7と結合する。また、ハウジング1は、ウォーム2b、ウォームホイールリンク3aのウォームホイール部3cを収納し支持している。
図12は、実施の形態3による移動機器出し入れ装置の部分拡大図である。以下、図12に基づいて、実施の形態3による移動機器出し入れ装置50について説明する。実施の形態3による移動機器出し入れ装置50においては、ウォームホイールリンク3aをウォームホイールリンク3bに対して1/2リードピッチP分だけずらして配置したことを特徴とするが、その特徴以外の構造は実施の形態1と同様の構造を備えている。
また、これに伴い、連結リンク5a、5bも1/2リードピッチPずらして可動フレーム6と連結することで、左右で同一部材を使用する事が可能となり構成部品の種類を削減することができると共に、左右の部材を共通化することにより組立て間違えを防止できるなど、信頼性が高い移動機器出し入れ装置50を提供することができる。
図13Aは、実施の形態4による移動機器出し入れ装置の部分平面図である。また、図13Bは、実施の形態4による移動機器出し入れ装置の部分正面図である。実施の形態1から3においては、ウォームホイールリンク3a、3bのウォームホイール部3c、3dの歯部が三次元曲面形状のウォームホイールであったが、実施の形態4では、ウォームホイール部3c、3dの歯部が三次元曲面形状ではなく2次元的形状の平歯車10で構成されたことを特徴とする。
ウォームホイール部3c、3dを板金加工で形成する場合など、薄く構成する場合はウォームホイール形状でなくとも平歯車形状を使用してもウォーム2bのリード角ねじれによる正規の伝達接触面以外の干渉を避けることができるため、プレス加工またはレーザー加工などのような安価な加工方法で作ることができる平歯車10での代用が可能となるため、より安価で大量生産に適した移動機器の出し入れ装置50を提供できる。
実施の形態1から実施の形態4における移動機器の出し入れ装置50において、ウォームホイールリンク3a、3bのウォームホイール部3c、3dの表面硬度は、ウォーム2bのねじ部の表面硬度よりも低く構成されている。
また、ウォームホイール部3c、3dの伝達接触面が弾性変形域を超えて塑性変形する程の大きな面圧下にて使用する場合には、ウォーム2bの接触面より先にウォームホイール部3c、3dが塑性変形することでウォーム2bとの接触部形状に沿って凹むことにより初期の点接触状態から線接触をへて面接触へと自己拡大する。これにより、かじり等による損傷または破損を発生させずに、より大きな操作力に耐えて大きな推進力を発生可能な機構をコンパクトに構成することが可能となる。
なお、上述した実施の形態1から実施の形態5では、スイッチギヤ内に引出し可能に収納した電気機器に適用した事例について説明したが、適用対象は電気機器に限るものではなく、操作位置から見て前後方向に移動させるものであれば、本願の実施の形態1から実施の形態5に開示された移動機器出し入れ装置50を適用可能である。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
Claims (14)
- 移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部が回転軸を中心に回転するリンクと、
前記リンクの前記他端部に形成され、前記回転軸を中心に回転するウォームホイール部と、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備えたことを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、
前記リンクは、前記ウォームの両側に各々設けられており、前記フレームと共にパンタグラフリンクを構成することを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、
前記フレームの片側に前記移動機器の直動ガイドが設けられたことを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、
一方側に設けられた前記リンクの回転軸は、他方側に設けられた前記リンクの回転軸に対して前記ウォームの1/2リードピッチずらして配置されたことを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、
前記ウォームホイール部の表面硬度は、前記ウォームの表面硬度よりも低いことを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 操作位置から前後方向に移動する移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備え、
前記フレームは、前後方向に移動することを特徴とする移動機器出し入れ装置。 - 前記リンクは、前記ウォームの両側に各々設けられており、前記フレームと共にパンタグラフリンクを構成することを特徴とする請求項1、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置。
- 一方側に設けられた前記リンクの前記回転軸は、他方側に設けられた前記リンクの前記回転軸に対して前記ウォームの1/2リードピッチずらして配置されたことを特徴とする請求項1に記載の移動機器出し入れ装置。
- 一方側に設けられた前記リンクの回転軸は、他方側に設けられた前記リンクの回転軸に対して前記ウォームの1/2リードピッチずらして配置されたことを特徴とする請求項2、請求項5、請求項6のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置。
- 前記ウォームホイール部は、平歯車で構成されたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置。
- 前記移動機器は、遮断器、開閉器、断路器、計器用変成器のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置。
- 前記移動機器は、スイッチギヤ内に挿入、あるいは前記スイッチギヤから引き出される移動機器であり、
前記フレームは、前記移動機器の挿入方向あるいは引き出し方向に移動することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置。 - 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の移動機器出し入れ装置を使用したことを特徴とする電気機器。
- 移動機器出し入れ装置を使用した電気機器であって、
前記移動機器出し入れ装置は、
移動機器を載置するフレームと、
前記フレームを一端部で移動可能に支持すると共に、他端部にウォームホイール部が形成されたリンクと、
前記リンクの前記ウォームホイール部と噛合し、前記ウォームホイール部を回転させるウォームと、
前記ウォームの操作軸に連結され、前記ウォームホイール部を回転させる回転手段と、を備えたことを特徴とする電気機器。
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