JP6521832B2 - 水素含有ガス生成装置 - Google Patents

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本発明は、容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、脱硫部の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に脱硫部に接続されて、脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、運転制御手段が、脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して改質部にて改質処理を開始する前に、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるべく脱硫部加熱手段を制御する起動時昇温処理を実行するように構成された水素含有ガス生成装置に関する。
かかる水素含有ガス生成装置は、炭化水素系の原燃料ガスを脱硫部で脱硫すると共に、その脱硫原燃料ガスを改質部で改質処理して、水素を主成分とする水素含有ガスを生成するものであり、生成された水素含有ガスは、例えば、燃料電池で消費される。
脱硫部は、容器の内部の触媒収容空間に粒状の脱硫処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
そして、脱硫部で所望通りに脱硫処理が可能になるのを速めて、所定の成分で水素含有ガスの生成が可能になるのに要する起動時間を短縮すべく、起動時に、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるために、容器状の脱硫部の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
又、特許文献1にも開示されているように、一酸化炭素ガス濃度がより一層低い水素含有ガスを生成するために、改質部で脱硫原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す変成部、及び、変成部で変成処理された改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す選択除去部が設けられる場合もある。
この場合は、変成部で所望通りに変成処理が可能になるのを速めると共に、選択除去部で所望通りに選択除去処理が可能になるのを速めて、起動時間を短縮すべく、起動時に、変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させるために、容器状の変成部の一部を外部から加熱することで変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段、及び、起動時に、選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるために、容器状の選択除去部の一部を外部から加熱することで選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段も設けられる。
変成部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の変成処理触媒が収容されて、容器状に構成され、選択除去部も、容器の内部の触媒収容空間に粒状の選択除去処理触媒が収容されて、容器状に構成される。
図6(a)に示すように、例えば、脱硫部1の触媒収容空間Rが、扁平状の容器B内に形成され、その扁平状の触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容される。
この容器Bは、例えば、厚さ方向視で矩形状の一対の皿形状容器形成部材51の間に、厚さ方向視で矩形状の平板状の区画部材52を位置させた状態で、周辺部が溶接接続されて、内部に二つの偏平な内部空間Sが区画形成される。そして、例えば、二つの内部空間Sの一方を触媒収容空間Rとして、その触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cが収容されることにより、容器Bを用いて、容器状の脱硫部1が構成される。
図示を省略するが、変成部、選択除去部も、夫々、脱硫部を構成するのと同様の扁平状の容器Bを用いて、容器状に構成される。
図6(a)に示すように、脱硫部加熱手段21は、例えば、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、このようなプレート状の脱硫部加熱手段21が、触媒収容空間Rを形成する皿形状容器形成部材51の外面に当て付けて設けられて、容器状の脱硫部1の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒1cを加熱するように構成されている。
図示を省略するが、変成部加熱手段、選択除去部加熱手段も、夫々、脱硫部加熱手段21と同様のプレート状に構成されて、脱硫部加熱手段21と同様に、扁平状の容器Bに対して設けられる。
特開2002−356309号公報
ところで、起動時昇温処理が実行される間は、脱硫部加熱手段により、脱硫部を構成する容器の一部が局所的に外部から加熱されることになる。そして、その容器における局所的に加熱される部分は、他の部分に比べて、面方向に速く且つ大きく伸びて、局所的に大きく熱膨張することになるが、その局所的に加熱される部分は、脱硫部加熱手段によって、触媒収容空間の外方側への反りが規制されるので、触媒収容空間の内方側へ反ることになる。
例えば、図6(a)に示すように、脱硫部1が扁平状の容器Bを用いて構成される場合、起動時昇温処理が実行されると、図6(b)に示すように、皿形状容器形成部材51において脱硫部加熱手段21により加熱される部分が、触媒収容空間Rの内方側へ反ることになる。尚、図6(b)は、皿形状容器形成部材51の反りの状態を分かり易く示すために、反りの状態を誇張して示している。
そして、脱硫部を構成する容器の一部が局所的に触媒収容空間の内方側へ反ると、触媒収容空間に収容されている脱硫処理触媒に対して圧縮応力が加わるので、起動時昇温処理によって、脱硫処理触媒の圧壊が促進されて、脱硫処理触媒の細粒化が進行する虞がある。脱硫処理触媒の細粒化が進行すると、触媒収容空間を通流する原燃料ガスに偏流が生じ易くなるので、触媒収容空間において原燃料ガスに対して脱硫処理が施される領域が狭められて、原燃料ガスに脱硫処理を施す処理能力が低下し、延いては、水素含有ガス生成能力が低下することになる。
同様に、変成部や選択除去部においても、起動時昇温処理の間に、変成処理触媒や選択除去処理触媒の圧壊による細粒化が進行する虞があるので、変成処理能力や選択除去処理能力が低下する虞があり、延いては、水素含有ガス生成能力がより一層低下することになる。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る水素含有ガス生成装置は、容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、前記脱硫部の一部を外部から加熱することで前記脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記脱硫部に接続されて、前記脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して前記改質部にて改質処理を開始する前に、前記脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるべく前記脱硫部加熱手段を制御する起動時昇温処理を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、その特徴構成は、
前記脱硫処理触媒を前記起動時脱硫部温度よりも低い脱硫部予備加熱温度に加熱する予備加熱手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記予備加熱手段を作動させて、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部予備加熱温度に加熱した後、前記起動時昇温処理を実行するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、予備加熱手段により、脱硫処理触媒が起動時脱硫部温度よりも低い脱硫部予備加熱温度に加熱された後、脱硫部加熱手段により、脱硫部を構成する容器の一部が外部から加熱されることで、脱硫処理触媒が起動時脱硫部温度に加熱される。
つまり、予備加熱手段を構成するに、脱硫部を構成する容器の広範囲にわたって熱膨張を行きわたらせる状態で、脱硫処理触媒を加熱可能に構成する。すると、予備加熱手段を作動させて、脱硫処理触媒を常温から起動時脱硫部温度に至るまでの途中の脱硫部予備加熱温度に加熱することにより、脱硫部を構成する容器の広範囲にわたって熱膨張を行きわたらせることが可能となる。
そして、脱硫部加熱手段による容器の一部の外部からの加熱によって、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるにしても、予備加熱手段の作動によって、常温から起動時脱硫部温度に至るまでの途中の脱硫部予備加熱温度で、脱硫部を構成する容器の熱膨張を極力広範囲に行きわたらせた後に、脱硫部加熱手段による容器の一部の外部からの加熱によって、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる。すると、脱硫部加熱手段による容器の一部の外部からの加熱によって、脱硫処理触媒を一挙に常温から起動時脱硫部温度に昇温させる場合に比べて、脱硫部を構成する容器の局所的な熱膨張を抑制することができるので、脱硫部を構成する容器が局所的に触媒収容空間の内方側へ反るのを抑制することができる。
従って、起動時における脱硫処理触媒の圧壊を抑制することにより、脱硫部における脱硫処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記予備加熱手段が、前記脱硫部に供給される原燃料ガスを前記起動時脱硫部温度よりも低い原燃料ガス予備加熱温度に加熱する原燃料ガス加熱手段と、前記脱硫処理触媒が前記脱硫部予備加熱温度に加熱されるまで、前記原燃料ガス加熱手段にて加熱された原燃料ガスを前記脱硫部へ供給する予備加熱制御手段とを備えて構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、原燃料ガス加熱手段によって原燃料ガス予備加熱温度に加熱された原燃料ガスが、脱硫処理触媒を収容した脱硫部の触媒収容空間を通流することで、触媒収容空間に収容されている脱硫処理触媒が広範囲にわたって均等に加熱される。
そのような形態での脱硫処理触媒の加熱が、脱硫処理触媒が脱硫部予備加熱温度に加熱されるまで継続されるので、脱硫部を構成する容器が、一層広範囲にわたって一層均等に脱硫部予備加熱温度に近い温度に加熱されることになり、脱硫部を構成する容器の熱膨張を一層広範囲に且つ均等に行きわたらせることが可能となる。
そして、そのように、常温から起動時脱硫部温度に至るまでの途中の脱硫部予備加熱温度で、脱硫部を構成する容器の熱膨張が一層広範囲に且つ均等に行きわたった後に、脱硫部加熱手段によって、脱硫部を構成する容器の一部を外部から加熱して、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させる。すると、脱硫部を構成する容器の局所的な熱膨張を更に抑制することができるので、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを更に抑制することができる。
従って、起動時における脱硫処理触媒の圧壊を更に抑制して、脱硫部における脱硫処理能力の低下を更に抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を更に抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記改質部に接続されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記変成部に接続されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、
前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させるべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、改質部にて原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスが、変成部、選択除去部を順に通流して、変成部では、改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理が施され、選択除去部では、変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理が施されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。
起動時には、原燃料ガス加熱手段にて加熱された原燃料ガスを、脱硫部を通過させた後、変成部、選択除去部の順に通流させることが可能であるので、変成部を構成する容器、及び、選択除去部を構成する容器も、広範囲にわたって一層均等に加熱されるようにすることが可能となり、夫々の容器の熱膨張を一層広範囲に且つ均等に行きわたらせることが可能となる。
そして、変成部を構成する容器の熱膨張が一層広範囲に且つ均等に行きわたった後に、変成部加熱手段によって、変成部を構成する容器の一部を外部から加熱して、変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させ、並びに、選択除去部を構成する容器の熱膨張が一層広範囲に且つ均等に行きわたった後に、選択除去部加熱手段によって、選択除去部を構成する容器の一部を外部から加熱して、選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させる。
すると、変成部を構成する容器及び選択除去部を構成する容器夫々の局所的な熱膨張を抑制することができるので、変成部を構成する容器及び選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
従って、改質部で生成された改質ガスに対して変成処理及び選択除去処理が施されて、一酸化炭素ガスが低減されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。そして、そのように一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスの生成が可能な水素含有ガス生成装置において、脱硫部における脱硫処理能力の低下の抑制に加えて、起動時における変成処理触媒及び選択除去処理触媒の圧壊を抑制して、変成部における変成処理能力及び選択除去部における選択除去処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記改質処理触媒を起動時改質部温度に加熱する改質用バーナと、
前記原燃料ガス加熱手段にて加熱された原燃料ガスを、少なくとも前記変成部を通過させた後に取り出して、前記改質用バーナに燃焼用燃料として供給するリサイクル路が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、原燃料ガス加熱手段にて加熱された後、脱硫部を通過して脱硫処理触媒の加熱に寄与した原燃料ガスが、少なくとも変成部を通過して変成処理触媒の加熱に寄与した後、リサイクル路によって取り出されて、改質用バーナに燃焼用燃料として供給される。そして、リサイクル路を通して供給される原燃料ガスを改質用バーナにて燃焼させることにより、改質処理触媒が加熱される。
つまり、改質部で所望通りに改質処理が可能になるのを速めて、起動時間を短縮すべく、起動時に、改質用バーナを燃焼させて、改質処理触媒を所定の起動時改質部温度に昇温させるようになっている。
そこで、起動時に、脱硫部を構成する容器の局所的な反りを抑制するために、原燃料ガス加熱手段にて加熱して脱硫部に供給する原燃料ガスを、脱硫部の通過後、少なくとも変成部を通過させた後に取り出して、改質用バーナで燃焼させることにより、起動時の改質処理触媒の昇温用として用いることができる。
従って、水素含有ガス生成にあたってのエネルギー効率の低下を抑制しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給が停止されて前記改質部での改質処理が停止される運転停止中、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部予備加熱温度に維持するように前記脱硫部加熱手段を制御する待機加熱処理を実行するように構成され、
前記予備加熱手段が、前記脱硫部加熱手段と前記運転制御手段とを備えて構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、脱硫部への原燃料ガスの供給が停止されて改質部での改質処理が停止される運転停止中も、脱硫処理触媒の温度を脱硫部予備加熱温度に維持するように、脱硫部加熱手段が制御される。
ここで、運転停止中とは、改質処理が実行された後、脱硫部への原燃料ガスの供給が停止される運転停止中以外に、水素含有ガス生成装置が設置されて、初めて改質処理が行われる前の運転停止中も含むものである。
つまり、脱硫部へ原燃料ガスが供給されて改質部で改質処理が行われる運転中は、脱硫処理触媒は脱硫処理が可能な脱硫処理温度に維持されていることから、脱硫部を構成する容器は、略全体にわたって均等に脱硫処理温度に近い温度に加熱されているので、脱硫部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている。
そのように運転中に脱硫部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態で、運転が停止されると、待機加熱処理が実行される。つまり、脱硫部を構成する容器内に収容されている脱硫処理触媒の温度が脱硫部予備加熱温度近くに下がると、脱硫処理触媒の温度を脱硫部予備加熱温度に維持するように、脱硫部加熱手段が制御されるので、脱硫部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態が維持される。
又、初めて改質処理が行われる前に待機加熱処理が実行される場合は、脱硫処理触媒の温度を脱硫部予備加熱温度に維持するように、脱硫部加熱手段が制御されると共に、そのような脱硫部加熱手段の制御が、脱硫部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたる程度にまで継続されるようにすることが可能である。
そして、起動時には、常温から起動時脱硫部温度に至るまでの途中の脱硫部予備加熱温度で、脱硫部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態で、脱硫部加熱手段によって、脱硫部を構成する容器の一部を外部から加熱して、脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させることにより、脱硫部を構成する容器の局所的な熱膨張を更に抑制することができるので、脱硫部を構成する容器の触媒収容空間内方側への局所的な反りを更に抑制することができる。
従って、起動時における脱硫処理触媒の圧壊を更に抑制して、脱硫部における脱硫処理能力の低下を更に抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を更に抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給が停止された運転停止時点から、次に前記脱硫部への原燃料ガスの供給が開始されて改質処理が開始されるまでの運転停止期間が、所定の設定期間よりも長いときは、前記待機加熱処理の実行を停止するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、運転停止期間が所定の設定期間よりも長いときは、待機加熱処理の実行が停止される。
つまり、運転停止中に、脱硫処理触媒の温度を脱硫部予備加熱温度に維持すべく、脱硫部加熱手段を作動させる待機加熱処理を実行するにしても、運転停止期間が所定の設定期間よりも長いときは、待機加熱処理の実行が停止されるので、エネルギーの過度な消費を防止することができる。
従って、水素含有ガス生成にあたってのエネルギー効率の低下を抑制しながら、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記改質部に接続されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記変成部に接続されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、
前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させるべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成され、並びに、
前記待機加熱処理において、前記変成処理触媒を前記起動時変成部温度よりも低い変成部予備加熱温度に維持すべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を前記起動時選択除去部温度よりも低い選択除去部予備加熱温度に維持すべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、改質部にて原燃料ガスが改質処理されて生成された改質ガスが、変成部、選択除去部を順に通流して、変成部では、改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理が施され、選択除去部では、変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理が施されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。
運転中は、変成処理触媒は変成処理が可能な変成処理温度に維持され、選択除去処理触媒は選択除去処理が可能な選択除去処理温度に維持されているので、変成部を構成する容器、選択除去部を構成する容器は、夫々、略全体にわたって均等に変成処理温度に近い温度、選択除去処理温度に近い温度に加熱されているので、夫々の容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている。
運転が停止されると、待機加熱処理が実行されて、変成処理触媒の温度を変成部予備加熱温度に維持するように変成部加熱手段が制御され、並びに、選択除去処理触媒の温度を選択除去部予備加熱温度に維持するように選択除去部加熱手段が制御されるので、変成部を構成する容器及び選択除去部を構成する容器夫々の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態が維持される。
又、初めて改質処理が行われる前に待機加熱処理が実行される場合は、変成処理触媒の温度を変成部予備加熱温度に維持するように変成部加熱手段が制御され、並びに、選択除去処理触媒の温度を選択除去部予備加熱温度に維持するように選択除去部加熱手段が制御されると共に、そのような変成部加熱手段及び選択除去部加熱手段の制御が、変成部及び選択除去部夫々を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたる程度にまで継続されるようにすることが可能である。
そして、起動時には、常温から起動時変成部温度に至るまでの途中の変成部予備加熱温度で、変成部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態で、変成部加熱手段によって、変成部を構成する容器の一部を外部から加熱して、変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させることにより、変成部を構成する容器の局所的な熱膨張を抑制することができる。同様に、起動時には、常温から起動時選択除去部温度に至るまでの途中の選択除去部予備加熱温度で、選択除去部を構成する容器の熱膨張が均等に全体に行きわたっている状態で、選択除去部加熱手段によって、選択除去部を構成する容器の一部を外部から加熱して、選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させることにより、選択除去部を構成する容器の局所的な熱膨張を抑制することができる。これらのことにより、変成部を構成する容器及び選択除去部を構成する容器夫々の触媒収容空間内方側への局所的な反りを抑制することができる。
従って、改質部で生成された改質ガスに対して変成処理及び選択除去処理が施されて、一酸化炭素ガスが低減されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。そして、そのように一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスの生成が可能な水素含有ガス生成装置において、脱硫部における脱硫処理能力の低下の抑制に加えて、起動時における変成処理触媒及び選択除去処理触媒の圧壊を抑制して、変成部における変成処理能力及び選択除去部における選択除去処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。
本発明に係る水素含有ガス生成装置の更なる特徴構成は、前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間が、扁平状の各別の容器内に形成され、
前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間を夫々形成する複数の前記容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられている点にある。
上記特徴構成によれば、脱硫部、変成部及び選択除去部夫々を構成する複数の扁平状の容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられているので、水素含有ガス生成装置をコンパクトに構成することができる。
一方、脱硫部、変成部、選択除去部夫々を構成する容器が積層状態に並べられることで、夫々の容器における容器厚さ方向に直交する面を形成する部分は、容器厚さ方向における触媒収容空間の外方側への反りがきつく規制されるので、触媒収容空間の内方側へ反り易い。
そこで、予備加熱手段を設けて起動時に作動させることにより、脱硫部、変成部、選択除去部夫々を構成する容器について、夫々の容器における容器厚さ方向に直交する面を形成する部分が触媒収容空間の内方側へ反るのを効果的に抑制することができる。
従って、水素含有ガス生成装置をコンパクトに構成しながらも、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を効果的に抑制することができる。
第1実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図 容器状の脱硫部を示す斜視図 容器状の脱硫部における厚さ方向に沿う方向での縦断面図 第1実施形態に係る水素含有ガス生成装置の制御動作のフローチャートを示す図 第2実施形態に係る水素含有ガス生成装置の全体構成を示すブロック図 脱硫処理触媒が圧壊する状態を説明する容器状の脱硫部の縦断面図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、水素含有ガス生成装置Pは、容器B(B3)の内部の触媒収容空間Rに粒状の脱硫処理触媒1cが収容されて、供給される炭化水素系の原燃料ガスに対して脱硫処理を施す脱硫部1と、脱硫部1の一部を外部から加熱することで脱硫処理触媒1cを加熱する脱硫部ヒータ21(脱硫部加熱手段の一例)と、触媒収容空間Rに粒状の改質処理触媒2cが収容され且つガス受け入れ可能に脱硫部1に接続されて、脱硫部1から供給される脱硫処理後の原燃料ガス(以下、脱硫原燃料ガスと記載する場合がある)を改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部2と、運転を制御する運転制御部(運転制御手段の一例)C等を備えて構成されている。
又、水素含有ガス生成装置Pには、改質用水ポンプ30により改質用水供給路31を通して供給される改質用水を加熱して水蒸気を生成する水蒸気生成部J、及び、改質部2の改質処理触媒2cを加熱する改質用バーナ3を備えた燃焼部4が設けられている。
更に、水素含有ガス生成装置Pには、容器B(B4,B5,B6)の内部の触媒収容空間Rに粒状の変成処理触媒5cが収容され且つガス受け入れ可能に改質部2に接続されて、改質部2から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す変成部5と、変成部5の一部を外部から加熱することで変成処理触媒5cを加熱する変成部ヒータ22(変成部加熱手段の一例)と、容器B(B7)の内部の触媒収容空間Rに粒状の選択酸化処理触媒(選択除去処理触媒の一例)6cが収容され且つガス受け入れ可能に変成部5に接続されて、変成部5から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択酸化する選択酸化処理(選択除去処理の一例)を施す選択酸化部(選択除去部の一例)6と、選択酸化部6の一部を外部から加熱することで選択酸化処理触媒6cを加熱する選択酸化部ヒータ23(選択除去部加熱手段の一例)とが設けられている。そして、一酸化炭素ガス濃度の低い(例えば10ppm以下)水素リッチな水素含有ガスを生成するように構成されている。
水素含有ガス生成装置Pにて生成された水素含有ガスは燃料ガスとして、燃料ガス供給路32を通して燃料電池Gに供給される。
この燃料電池Gは、周知であるので詳細な説明及び図示を省略して簡単に説明すると、例えば、固体高分子膜を電解質層とするセルを複数積層状態に設けた固体高分子型に構成され、各セルの燃料極に水素含有ガス生成装置Pから燃料ガス供給路32を通して燃料ガスを供給し、各セルの酸素極に反応用空気ブロア33により空気を供給して、水素と酸素との電気化学反応により発電を行うように構成されている。
図示を省略するが、燃料電池Gから発生する熱を回収すると共に、その回収熱を用いて貯湯槽の湯水を加熱して貯湯槽に貯湯する排熱回収部も設けられて、コージェネレーションシステムに構成されている。
脱硫部1には、原燃料ガスが原燃料ガスポンプ34により原燃料ガス供給路35を通して供給され、原燃料ガス供給路35には、燃料電池Gの出力電力を調整すべく、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量を調整する原燃料ガス流量調整弁36が設けられている。
次に、図1に基づいて、水素含有ガス生成装置Pの各部について、説明を加える。
脱硫部1は、脱硫処理触媒1cを所定の脱硫処理温度(例えば200〜300℃の範囲)に昇温させた状態で、原燃料ガス中の硫黄化合物を水素化すると共に、その水素化物を吸着して脱硫する。脱硫処理触媒1cは、触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、脱硫部1における脱硫反応は発熱反応である。
改質部2の触媒収容空間Rには、水蒸気生成部Jで生成された水蒸気が混合された状態で、脱硫原燃料ガスが供給される。
そして、改質部2は、改質処理触媒2cを所定の改質処理温度(例えば600〜700℃の範囲)に昇温させた状態で炭化水素系の原燃料ガスを水素ガスと一酸化炭素ガスとを含む改質ガスに改質処理する。例えば、原燃料ガスがメタンガスを主成分とする天然ガスベースの都市ガス(例えば、13A)である場合は、下記の反応式にて、メタンガスを水蒸気と反応させて改質処理する。改質処理触媒2cは、ルテニウム、ニッケル、白金等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、改質部2における改質反応は吸熱反応である。
CH4+H2O→CO+3H2
変成部5は、変成処理触媒5cを所定の変成処理温度(例えば180〜250℃の範囲)に昇温させた状態で、下記の反応式にて改質ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気と反応させて、二酸化炭素ガスに変成させる。変成処理触媒5cは、白金、ルテニウム、ロジウム等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、変成部5における変成反応は発熱反応である。
CO+H2O→CO2+H2
選択酸化部6は、選択酸化処理触媒6cを所定の選択酸化処理温度(例えば、80〜150℃の範囲)に昇温させた状態で、変成処理後の改質ガス中に残っている一酸化炭素ガスを選択酸化させる。選択酸化処理触媒6cは、白金、ルテニウム、ロジウム等の触媒作用させる物質をセラミック製等の多孔質粒状体に担持させて構成される。ちなみに、選択酸化部6における酸化反応は発熱反応である。
水蒸気生成部Jは、燃焼部4から排出された改質用バーナ3の燃焼ガスを通流させる加熱用排ガス通流部7と、改質用水ポンプ30により改質用水供給路31を通して供給される改質用水を加熱用排ガス通流部7による加熱にて蒸発させる蒸発処理部8とを備えて構成されている。
更に、水素含有ガス生成装置Pには、改質部2から排出された高温の改質ガスにより脱硫部1にて脱硫された脱硫原燃料ガスを加熱する脱硫後原燃料用熱交換器Ea、その脱硫後原燃料用熱交換器Eaにて熱交換後の改質ガスにより脱硫部1にて脱硫処理する原燃料ガスを加熱する脱硫前原燃料用熱交換器Eb、及び、加熱用排ガス通流部7から排出された燃焼ガスを通流させて、その燃焼ガスにより変成部5を冷却する冷却用排ガス通流部9が設けられている。
脱硫後原燃料用熱交換器Eaは、改質部2から排出された改質ガスを通流させる上流側改質ガス通流部10と、改質部2に供給する脱硫原燃料ガスを通流させる脱硫後原燃料通流部11とを熱交換自在に設けて構成され、脱硫前原燃料用熱交換器Ebは、上流側改質ガス通流部10から排出された改質ガスを通流させる下流側改質ガス通流部12と、脱硫部1に供給する原燃料ガスを通流させる脱硫前原燃料通流部13とを熱交換自在に設けて構成されている。
この実施形態では、改質部2、燃焼部4等を一体的に組み付けて、改質装置Mが構成されている。
図1に基づいて、改質装置Mについて説明を加える。
改質装置Mは、夫々円筒状の内筒14と外筒15とを同軸状に配設し、それらの両端を上板16及び底板17にて閉塞し、更に、内筒14の内部に、円筒状の輻射筒18を、一端を上板16に固定し、他端を底板17から離間させた状態で、内筒14と同軸状に設けて構成されている。
内筒14と外筒15との間に環状の触媒収容空間Rが形成され、その触媒収容空間Rに改質処理触媒2cが充填されて、内筒14、外筒15、上板16及び底板17等により、改質部2が構成される。
又、改質用バーナ3が、内筒14と同軸状に上板16に支持された状態で、内筒14内の空間を燃焼空間とするように設けられ、内筒14、上板16及び底板17等により、燃焼部4が構成されている。
改質装置Mは、その上板16が上方を向く姿勢で配置される。
改質用バーナ3には、燃焼用ガス燃料を供給する燃焼用ガス燃料供給路38が接続され、燃焼用ガス燃料ポンプ39が、都市ガス(13A等)を燃焼用ガス燃料として燃焼用ガス燃料供給路38に供給するように設けられている。又、燃料電池Gの燃料極から水素が残存した状態で排出されるオフガスを燃焼用ガス燃料として導くオフガス路40、及び、燃焼用空気ブロア41からの燃焼用空気を導く燃焼用空気供給路42が、混合器43を介して燃焼用ガス燃料供給路38に接続されている。
更に、燃焼用ガス燃料供給路38には、都市ガスの流量を調整する燃焼用ガス燃料流量調整弁44が設けられている。
上板16には、水蒸気が混合された脱硫原燃料ガスを通流させるガス処理流路45が、外筒15と内筒14との間の触媒収容空間Rに連通する状態で、並びに、改質用バーナ3の燃焼ガスを通流させる燃焼ガス流路46が、内筒14と輻射筒18との間の環状空間に連通する状態で、夫々、接続されている。
又、上板16には、改質部温度センサ27が、触媒収容空間Rに収容されている改質処理触媒2cの温度を検出するように支持されている。
又、底板17には、改質部2で改質処理された改質ガスを通流させるガス処理流路45が、外筒15と内筒14との間の触媒収容空間Rに連通する状態で接続されている。
そして、燃焼用ガス燃料供給路38からの燃焼用ガス燃料と燃焼用空気供給路42からの燃焼用空気とを混合器43で混合させて、その混合気を改質用バーナ3にて燃焼させることにより、燃焼ガスが輻射筒18内を下方に流動した後、底板17に衝突して、内筒14と輻射筒18との間の環状空間を上方に流動して、燃焼ガス流路46に排出され、その燃焼ガスの保有熱及び輻射筒18からの輻射熱が内筒14を伝熱して、改質処理触媒2cが加熱される。
改質処理触媒2cを改質処理が可能な改質処理温度に加熱するに当たって、オフガスだけでは不足する不足分を都市ガスにて補うように、燃焼用ガス燃料流量調整弁44により都市ガスの流量が調整される。
図1〜図3に示すように、水素含有ガス生成装置Pを構成する各部のうち、改質装置M以外の各部は、内部に扁平状の内部空間Sを形成する扁平状の容器Bを用いて構成されている。
そして、水素含有ガス生成装置Pは、改質装置M及び複数の容器Bを、改質装置Mを中間に位置させた状態で容器厚さ方向に積層状態に並べ、それら複数の容器Bを容器並び方向(容器厚さ方向に相当する)両側から押し付け手段(図示省略)にて押し付けることにより構成されている。このように構成された水素含有ガス生成装置Pが、容器並び方向を略水平方向に沿わせた姿勢で設置される。
各容器Bは、ステンレス等の伝熱性を有する耐熱金属製であり、図2及び図3に示すように、厚さ方向視で矩形状の一対の皿形状容器形成部材51の間に、厚さ方向視で矩形状の平板状の区画部材52を位置させた状態で、周辺部が溶接接続されて構成され、内部に二つの偏平な内部空間Sが区画形成されている。
容器Bの区画部材52には、必要に応じて、両側の内部空間Sを連通する連通口53が設けられている
この実施形態では、水素含有ガス生成装置Pは、7個の容器Bを用いて構成されている。尚、7個の容器Bの区別が明確になるように、便宜上、容器を示す符号Bの後に、図1において左からの並び順を示す符号1,2,3……………7を付す。
尚、図2及び図3は、左から3個目の容器B3を示すものであり、詳細は後述するが、この容器B3は、脱硫部1と脱硫前原燃料通流部13を構成するものである。
図1に示すように、左端の容器B1における左側の内部空間Sを有する部分にて加熱用排ガス通流部7が構成され、右側の内部空間Sを有する部分にて蒸発処理部8が構成されている。つまり、この左端の容器B1により、水蒸気生成部Jが構成されている。
左から2個目の容器B2における左側の内部空間Sを有する部分により、上流側改質ガス通流部10が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、脱硫後原燃料通流部11が構成されている。つまり、この左から2個目の容器B2にて、脱硫後原燃料用熱交換器Eaが構成されている。
図2及び図3にも示すように、左から3個目の容器B3における左側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに脱硫処理触媒1cを収容して、左側の内部空間Sを有する部分により脱硫部1が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、脱硫前原燃料通流部13が構成されている。
脱硫部ヒータ21は、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この脱硫部ヒータ21が、左から3個目の容器B3における左側面、即ち、脱硫部1の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
図2及び図3に示すように、脱硫部1の側面を形成する皿形状容器形成部材51には、脱硫部ヒータ21を入れ込むための凹部51dが設けられ、脱硫部ヒータ21は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
この脱硫部1を構成する容器B3には、脱硫部温度センサ24が、触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの温度を検出するように支持されている。
左から4個目の容器B4における左側の内部空間Sを有する部分により、下流側改質ガス通流部12が構成され、右側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、右側の内部空間Sを有する部分により変成部5が構成されている。
左から5個目の容器B5における左側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、左側の内部空間Sを有する部分により変成部5が構成され、右側の内部空間Sを有する部分により、冷却用排ガス通流部9が構成されている。
左から6個目の容器B6における左右の内部空間Sをいずれも触媒収容空間Rとし、各触媒収容空間Rに変成処理触媒5cを収容して、左から6個目の容器B6により変成部5が構成されている。
つまり、左から4個目の容器B4にて構成される変成部5、左から5個目の容器B5にて構成される変成部5、左から6個目の容器B6にて構成される変成部5を、夫々、1段目、2段目、3段目として、順に改質ガスを通流させるように構成されて、変成部5が3段に設けられている。
変成部5を構成する左から6個目の容器B6には、変成部温度センサ25が、触媒収容空間Rに収容されている変成処理触媒5cの温度を検出するように支持されている。
変成部ヒータ22も、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この変成部ヒータ22が、左から4個目の容器B4と5個目の容器B5との間に、両側の変成部5の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられ、更に、同様の変成部ヒータ22が、左から6個目の容器B6における右側の側面、即ち、変成部5の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
図示を省略するが、変成部ヒータ22を当て付ける皿形状容器形成部材51にも、脱硫部ヒータ21を当て付ける皿形状容器形成部材51と同様の凹部51dが設けられ、変成部ヒータ22は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
左から7個目、即ち右端の容器B7における左側の内部空間Sを有する部分は、何にも用いずに伝熱調整用とされ、右側の内部空間Sを触媒収容空間Rとし、その触媒収容空間Rに選択酸化処理触媒6cを収容して、右側の内部空間Sを有する部分により選択酸化部
6が構成されている。
選択酸化部6を構成する右端の容器B7には、選択酸化部温度センサ26が、触媒収容空間Rに収容されている選択酸化処理触媒6cの温度を検出するように支持されている。
選択酸化部ヒータ23も、厚さ方向視が矩形状で、プレート状の電気ヒータにて構成され、この選択酸化部ヒータ23が、左から7個目の容器B7における右側面、即ち、選択酸化部6の側面を形成する皿形状容器形成部材51に当て付けた状態で設けられている。
図示を省略するが、選択酸化部ヒータ23を当て付ける皿形状容器形成部材51にも、脱硫部ヒータ21を当て付ける皿形状容器形成部材51と同様の凹部51dが設けられ、選択酸化部ヒータ23は、この凹部51dに入れ込まれた状態で、皿形状容器形成部材51に当て付けて設けられている。
そして、図1に示すように、上述の7個の容器Bと改質装置Mが、左端の容器B1と左から2個目の容器B2との間に改質装置Mを位置させると共に、左端の容器B1と改質装置Mとの間、改質装置Mと左から2個目の容器B2との間、左から2個目の容器B2と左から3個目の容器B3との間の夫々に断熱材47が配置された状態で、押し付け手段により容器並び方向両側から押し付けられて、密接状態に並べて設けられている。更に、選択酸化部6を構成する右端の容器B7の側方に、その容器B7に向けて通風するように冷却用ファン48が設けられている。
上述のような配置形態で7個の容器Bと改質装置Mを配置するに当たっては、改質部2を改質処理温度に維持するように、改質用バーナ3の燃焼量を調整し、且つ、選択酸化部6を選択酸化処理温度に維持するように、冷却用ファン48の通風量を調節して冷却能力を調節することにより、脱硫部1及び変成部5がそれぞれの処理温度になるように、隣接するもの同士の伝熱状態が予め設定されている。
次に、図1に基づいて、各容器Bに流体を供給したり、各容器Bから流体を排出するための、各容器Bに対する流路の接続形態について説明する。尚、各容器B内の内部空間Sにおいては、流体を上部から供給して下方側に向けて通流させて下部から排出する、あるいは、流体を下部から供給して上方側に向けて通流させて上部から排出するように、流体を上下方向に通流させるので、各流路は、各容器Bの内部空間Sの上端部又は下端部に接続される。
原燃料ガス供給路35が脱硫前原燃料通流部13に接続され、脱硫部1と脱硫後原燃料通流部11とが、その脱硫後原燃料通流部11と改質部2とが、その改質部2と上流側改質ガス通流部10とが、その上流側改質ガス通流部10と下流側改質ガス通流部12とが、1段目の変成部5と2段目の変成部5とが、2段目の変成部5と3段目の変成部5とが、3段目の変成部5と選択酸化部6とが、夫々、ガス処理流路45にて接続され、更に、その選択酸化部6と燃料電池Gとが燃料ガス供給路32にて接続されている。
3段目の変成部5と選択酸化部6とを接続するガス処理流路45と改質用水供給路31とにわたって、原料水予熱用熱交換器49が設けられている。
又、脱硫部1と脱硫後原燃料通流部11とを接続するガス処理流路45には、脱硫原燃料ガスに水蒸気を混合させるためのエジェクタ29が設けられている。
燃焼部4と加熱用排ガス通流部7とが、その加熱用排ガス通流部7と冷却用排ガス通流部9が、夫々、燃焼ガス流路46にて接続されて、燃焼部4から排出される燃焼ガスを、加熱用排ガス通流部7、冷却用排ガス通流部9の順に通流させて排出するように構成されている。
前述の改質用水供給路31が、蒸発処理部8の下端に接続され、加熱用排ガス通流部7による加熱により蒸発処理部8にて生成された水蒸気を導く水蒸気流路50がエジェクタ29に接続されている。
つまり、原燃料ガス供給路35を通して供給される原燃料ガスを脱硫部1にて脱硫処理し、その脱硫原燃料ガスに、蒸発処理部8にて生成されて水蒸気路50を通して供給される水蒸気をエジェクタ29にて混合させ、その水蒸気を混合させた脱硫原燃料ガスを改質部2にて改質処理し、その改質ガスを1段目、2段目、3段目の変成部5にて変成処理し、その変成処理した改質ガスを選択酸化部6にて選択酸化処理して、一酸化炭素濃度の低い水素含有ガスを生成し、その水素含有ガスを燃料ガスとして燃料ガス供給路32を通じて燃料電池Gに供給するように構成されている。
次に、運転制御部Cの制御動作について説明する。
図1に示すように、運転制御部Cには、時系列的な熱消費データ及び時系列的な電力消費データを管理して、その管理データに基づいて、燃料電池Gの運転条件を設定する学習部Cpが備えられて、運転制御部Cは、学習部Cpにて設定された運転条件で燃料電池Gを運転するように、水素含有ガスを生成すべく、水素含有ガス生成装置Pの運転を制御するように構成されている。
ちなみに、学習部Cpは、燃料電池Gの運転条件として、例えば、電力負荷に追従して発電する電力負荷追従運転を実行するとして、燃料電池Gの運転時間帯を設定するが、このように時系列的な熱消費データ及び時系列的な電力消費データに基づいて燃料電池Gの運転条件を設定する機能、所謂、学習機能としては、周知の種々の手法を用いることが可能であるので、詳細な説明を省略する。
運転制御部Cは、脱硫部1への原燃料ガスの供給を開始して改質部2にて改質処理を開始する前において、運転開始指令が指令されると、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させるべく脱硫部ヒータ21を制御し、改質処理触媒2cを起動時改質部温度に昇温させるべく、改質用バーナ3の燃焼量を調整する起動時昇温処理を実行した後、脱硫部1へ原燃料ガスを供給して水素含有ガスを生成する通常運転を実行し、運転停止指令が指令されると、脱硫部1への原燃料ガスの供給を停止する停止処理を実行して、水素含有ガス生成装置Pの運転を停止する。
この実施形態では、変成部5及び選択酸化部6が設けられているので、運転制御部Cは、起動時昇温処理では、変成処理触媒5cを起動時変成部温度に昇温させるべく変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択酸化処理触媒6cを起動時選択酸化部温度(起動時選択除去部温度の一例)に昇温させるべく選択酸化部ヒータ23を制御するように構成されている。
ここで、起動時改質部温度は、上記の改質処理温度(例えば600〜700℃の範囲)か、その改質処理温度よりも多少低い温度に設定される。
同様に、起動時脱硫部温度は、上記の脱硫処理温度(例えば200〜300℃の範囲)か、その脱硫処理温度よりも多少低い温度に、起動時変成部温度は、上記の変成処理温度(例えば180〜250℃の範囲)か、その変成処理温度よりも多少低い温度に、起動時選択酸化部温度は、上記の選択酸化処理温度(例えば、80〜150℃の範囲)か、その選択酸化処理温度よりも多少低い温度に、夫々、設定される。
つまり、起動時昇温処理を実行すると、脱硫部1での脱硫処理、改質部2での改質処理、変成部5での変成処理及び選択酸化部6での選択酸化処理が可能、又は、略可能な状態となるので、起動時昇温処理を実行すると、脱硫部1へ原燃料ガスを供給して水素含有ガスを生成する通常運転を開始することが可能となる。
本発明では、脱硫部1の触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの圧壊を抑制するために、図1に示すように、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度よりも低い脱硫部予備加熱温度に加熱する予備加熱手段Hが設けられ、運転制御部Cが、予備加熱手段Hを作動させて、脱硫処理触媒1cを脱硫部予備加熱温度に加熱した後、起動時昇温処理を実行するように構成されている。
この第1実施形態では、脱硫部1に供給される原燃料ガスを脱硫部予備加熱温度よりも高く且つ起動時脱硫部温度よりも低い原燃料ガス予備加熱温度に加熱する原燃料ガスヒータ60(原燃料ガス加熱手段の一例)と、脱硫処理触媒1cが脱硫部予備加熱温度に加熱されるまで、原燃料ガスヒータ60にて加熱された原燃料ガスを脱硫部1へ供給する予備加熱制御手段61とが設けられている。
そして、予備加熱手段Hが、原燃料ガスヒータ60と予備加熱制御手段61とを備えて構成されている。尚、予備加熱制御手段61は、運転制御部Cを用いて構成されている。
ここで、脱硫部予備加熱温度としては、脱硫処理触媒1cの圧壊を十分に抑制できるように、脱硫部1を構成する容器B3の局所的な反りを十分に抑制できる温度、例えば100℃以上(この第1実施形態では、100℃)に設定され、原燃料ガス予備加熱温度としては、例えば200℃以下(この第1実施形態では、200℃)の温度に設定される。
原燃料ガスヒータ60は、電気ヒータにて構成されて、原燃料ガス供給路35を通流する原燃料ガスを加熱するように設けられている。
又、原燃料ガス供給路35には、原燃料ガスヒータ60にて加熱された原燃料ガスの温度を検出する原燃料ガス予備加熱温度センサ62が設けられている。
又、原燃料ガスヒータ60にて加熱された原燃料ガスを、選択酸化部6を通過させた後に取り出して、改質用バーナ3に燃焼用燃料として供給するリサイクル路63が設けられている。
リサイクル路63は、予熱ガス切換用三方弁64を介して、燃料ガス供給路32に接続されて、並びに、混合器43を介して燃焼用ガス燃料供給路38に接続されている。予熱ガス切換用三方弁64は、燃料ガス供給路32における当該予熱ガス切換用三方弁64よりも上流側と当該予熱ガス切換用三方弁64よりも下流側とを連通状態にする通常流路状態、及び、燃料ガス供給路32における当該予熱ガス切換用三方弁64よりも上流側とリサイクル路62とを連通状態にするリサイクル流路状態に択一的に切り換え可能に構成されている。
つまり、原燃料ガスヒータ60にて原燃料ガス予備加熱温度に加熱された原燃料ガスを、脱硫部1、改質部2、3段の変成部5、選択酸化部6を順に通過させた後に取り出して、改質用バーナ3に燃焼用燃料として供給するように構成されている。
又、この第1実施形態では、運転開始指令が指令されたときに、脱硫処理触媒1cの温度が脱硫部予備加熱温度よりも多少低い所定の温度に設定される予備加熱回避温度以上の場合は、予備加熱手段Hを作動させることなく、起動時昇温処理を実行するように構成されている。ちなみに、予備加熱回避温度は、脱硫部予備加熱温度よりも、例えば、5℃程度低い温度に設定される。
予備加熱手段Hを作動させて、脱硫処理触媒1cを脱硫部予備加熱温度に加熱する処理(以下、予備加熱処理と記載する場合がある)の所要時間である予備加熱処理時間、及び、予備加熱処理を実行した後の起動時昇温処理の所要時間である起動時昇温処理時間は、予め分かっている。そこで、学習部Cpにて設定された運転条件で燃料電池Gが運転される学習運転の実行中は、学習部Cpにて設定された燃料電池Gの運転時間帯の開始時点から、少なくとも予備加熱処理時間と起動時昇温処理時間とを加えた時間を遡った時点に達することに基づいて、運転開始指令が指令され、当該運転時間帯の終了時点に達することに基づいて、運転停止指令が指令されるように構成されている。
又、図示を省略するが、運転制御部Cに対して、手動操作で運転開始指令及び運転停止指令を指令する運転スイッチも設けられている。つまり、この運転スイッチにより、学習運転を休止して、人為操作で運転開始指令を指令することも可能となっている。
運転制御部Cの制御動作について、説明を加える。
図4のフローチャートに示すように、運転制御部Cは、運転開始指令が指令されると、脱硫部温度センサ24の検出温度を読み込んで、その検出温度が所定の予備加熱回避温度よりも低い場合は、予備加熱処理を実行した後、起動時昇温処理を実行し、その検出温度が予備加熱回避温度以上の場合は、予備加熱処理を実行することなく、直ちに、起動時昇温処理を実行する(ステップ#1〜4)。
起動時昇温処理が終了すると、運転停止指令が指令されるまで、通常運転を実行し、運転停止指令が指令されると、停止処理を実行して運転を停止する(ステップ#5〜7)。
運転制御部Cは、予備加熱処理では、予熱ガス切換用三方弁64をリサイクル流路状態に切り換えた後、原燃料ガスポンプ34及び燃焼用空気ブロア41を作動させて改質用バーナ3を燃焼させると共に、原燃料ガスヒータ60を作動させ、並びに、原燃料ガスの流量を所定の予備加熱用流量に調整するように、原燃料ガス流量調整弁36を制御すると共に、原燃料ガス予備加熱温度センサ62の検出温度が原燃料ガス予備加熱温度になるように、原燃料ガスヒータ60の加熱量(供給電力)を調整する。
又、運転制御部Cは、予備加熱処理中、改質部温度センサ27の検出温度がカーボン析出防止温度(例えば、300℃)に近づくと、その検出温度がカーボン析出防止温度よりも高くならないように、原燃料ガスの流量を予備加熱用流量よりも少なくすべく、原燃料ガス流量調整弁36を制御する。
そして、運転制御部Cは、脱硫部温度センサ24の検出温度が脱硫部予備加熱温度になると、原燃料ガスポンプ34及び原燃料ガスヒータ60を停止すると共に、予熱ガス切換用三方弁63を通常流路状態に切り換えて、予備加熱処理を終了して、起動時昇温処理を実行する。
運転制御部Cは、起動時昇温処理では、燃焼用ガス燃料ポンプ39及び燃焼用空気ブロア41を作動させて、改質用バーナ3を燃焼させると共に、改質部温度センサ27の検出温度が起動時改質部温度になるように、改質用バーナ3の燃焼量を調整すべく燃焼用ガス燃料流量調整弁44を制御し、並びに、脱硫部温度センサ24の検出温度が起動時脱硫部温度になるように、脱硫部ヒータ21の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、変成部温度センサ25の検出温度が起動時変成部温度になるように変成部ヒータ22の加熱量(供給電力)を調整し、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度が起動時選択酸化部温度になるように選択酸化部ヒータ23の加熱量(供給電力)を調整する。尚、改質用バーナ3への燃焼用空気の流量が、改質用バーナ3の燃焼量に見合った流量になるように調整されるが、そのような燃焼用空気流量の調整手法は周知であるので、説明を省略する。
運転制御部Cは、改質部温度センサ27の検出温度が起動時改質部温度になり、且つ、脱硫部温度センサ24の検出温度が起動時脱硫部温度になり、且つ、変成部温度センサ25の検出温度が起動時変成部温度になり、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度が起動時選択酸化部温度になると、脱硫部ヒータ21、変成部ヒータ22及び選択酸化部ヒータ23を停止させて、起動時昇温処理を終了する。
運転制御部Cは、起動時昇温処理を終了すると、原燃料ガスポンプ34、改質用水ポンプ30及び冷却用ファン48を作動させて、通常運転を開始する。
この通常運転では、運転制御部Cは、改質部温度センサ27の検出温度を改質処理温度に維持するように、改質用バーナ3の燃焼量を調整すべく燃焼用ガス燃料流量調整弁44を制御すると共に、選択酸化部温度センサ26の検出温度を選択酸化処理温度に維持するように、冷却用ファン48の通風量を調節し、並びに、電力負荷に追従して燃料電池Gの出力電力を出力電力調整範囲で調整すべく、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量を調整するように、原燃料ガス流量調整弁36を制御する。尚、蒸発処理部8に供給される改質用水の流量が、脱硫部1に供給される原燃料ガスの流量に見合った流量になるように調整されるが、そのような改質用水の流量の調整手法は、周知の各種手法を用いることができるので、説明を省略する。
運転制御部Cは、停止処理では、改質用バーナ3の消火、冷却用ファン48の停止、原燃料ガスポンプ34の停止による原燃料ガスの供給停止、改質用水ポンプ30の停止による改質用水の供給停止等の各処理を所定の手順で行って、通常運転を終了する。
この第1実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、予備加熱処理において、原燃料ガスヒータ60により原燃料ガス予備加熱温度に加熱された原燃料ガスが、脱硫部1、改質部2、3段の変成部4、選択酸化部6を順に通流した後、リサイクル路63を通して改質用バーナ3に供給されて、その改質用バーナ3で燃焼する。
原燃料ガスヒータ60により加熱された原燃料ガスの通流により、脱硫部1の触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1c、変成部5の触媒収容空間Rに収容されている変成処理触媒5c、選択酸化部6の触媒収容空間Rに収容されている選択酸化触媒6cは、夫々、広範囲にわたって均一に加熱されるので、脱硫部1を構成する容器B(B3)、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)、及び、選択酸化部6を構成する容器B(B7)夫々について、熱膨張を広範囲に且つ均等に行きわたらせることができる。
そして、そのように夫々の容器Bの熱膨張を広範囲に且つ均等に行きわたらせた状態で、脱硫部ヒータ21、変成部ヒータ22、選択酸化部ヒータ23を作動させて、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させ、変成処理触媒5cを起動時変成部温度に昇温させ、選択酸化処理触媒6cを起動時選択酸化部温度に昇温させるので、脱硫部1を構成する容器(B3)、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)、及び、選択酸化部6を構成する容器B(B7)夫々が局所的に加熱されるにしても、それらの容器Bについて、局所的な反りを効果的に抑制することができる。
従って、改質部2で生成された改質ガスに対して変成処理及び選択除去処理が施されて、一酸化炭素ガスが低減されるので、一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスが生成される。そして、そのように一酸化炭素濃度がより一層低い水素含有ガスの生成が可能な水素含有ガス生成装置において、起動時における脱硫処理触媒1c、変成処理触媒5c及び選択酸化処理触媒6cの圧壊を抑制して、脱硫処理能力、変成処理能力及び選択除去処理能力の低下を抑制することができるので、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制することができる。
又、予備加熱処理の実行中は、改質処理触媒2cの温度がカーボン析出防止温度よりも高くならないように管理されるので、水蒸気が含まれていないドライな原燃料ガスを改質処理触媒1cに通流させるにしても、炭素の析出を防止することができる。
又、水素含有ガス生成装置Pの停止後の経過時間が短い場合等、脱硫処理触媒1cの温度が予備加熱回避温度以上の場合は、予備加熱処理を実行しないで直ちに起動時昇温処理を実行しても、脱硫部1、変成部5、選択酸化部6夫々を構成する容器Bの局所的な反りが十分に抑制される。そのような場合は、予備加熱処理の実行が回避されるので、不必要に予備加熱処理が実行されて、起動時間が長くなるのを回避することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は予備加熱手段Hの別の実施形態を説明するものであり、予備加熱手段H以外の構成は上記の第1実施形態と同様である。従って、重複説明を避けるために、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、同じ符号を付すことにより説明を省略して、主として、予備加熱手段Hについて説明する。
この第2実施形態では、運転制御部Cが、脱硫部1への原燃料ガスの供給が停止されて改質部2での改質処理が停止される運転停止中、脱硫処理触媒1cを脱硫部予備加熱温度に維持するように脱硫部ヒータ21を制御する待機加熱処理を実行するように構成されて、図5に示すように、予備加熱手段Hが、脱硫部ヒータ21と運転制御部Cとを備えて構成されている。
又、変成部5及び選択酸化部6が設けられているので、運転制御部Cが、待機加熱処理において、変成処理触媒5cを起動時変成部温度よりも低い変成部予備加熱温度に維持するように変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択除去処理触媒6cを起動時選択除去部温度よりも低い選択酸化部予備加熱温度に維持するように選択酸化部ヒータ23を制御するように構成されている。
つまり、予備加熱手段Hが、脱硫部ヒータ21及び運転制御部Cに加えて、変成部ヒータ22及び選択酸化部ヒータ23も備えて構成されている。
ここで、脱硫部予備加熱温度は、例えば、上記の第1実施形態における脱硫部予備加熱温度と同温度に設定され、変成部予備加熱温度は、例えば100℃以上の所定の温度に設定され、選択酸化部予備加熱温度は、例えば50℃以上の所定の温度に設定される。
図5に示すように、この第2実施形態では、次に燃料電池Gの運転を開始する運転開始日時を手動操作で設定する運転予約部65が設けられている。
そして、運転制御部Cが、原燃料ガスポンプ34の停止による原燃料ガスの供給停止等の停止処理を実行して、通常運転を終了した運転停止時点から、運転予約部65にて設定された運転開始日時までの運転停止期間が、予め設定された所定の設定期間よりも長いときは、待機加熱処理の実行を停止する。ここで、設定期間は、例えば1週間程度に設定される。
つまり、燃料電池Gの運転が開始される時点は、脱硫部1への原燃料ガスの供給が開始されて改質処理が開始される時点に相当するので、運転制御部Cが、脱硫部1への原燃料ガスの供給が停止された運転停止時点から、次に脱硫部1への原燃料ガスの供給が開始されて改質処理が開始されるまでの運転停止期間が、所定の設定期間よりも長いときは、待機加熱処理の実行を停止するように構成されていることになる。
運転制御部Cによる待機加熱処理の制御動作について、説明を加える。
運転制御部Cは、停止処理を実行した後は、待機加熱処理を実行し、その待機加熱処理では、脱硫部温度センサ24、変成部温度センサ25及び選択酸化部温度センサ26夫々の検出温度を監視して、脱硫部温度センサ24の検出温度を脱硫部予備加熱温度に維持するように脱硫部ヒータ21を制御し、変成部温度センサ25の検出温度を変成部予備加熱温度に維持するように変成部ヒータ22を制御し、且つ、選択酸化部温度センサ26の検出温度を選択酸化部予備加熱温度に維持するように選択酸化部ヒータ23を制御する。
又、運転制御部Cは、運転停止時点から運転予約部65にて設定された運転開始日時までの運転停止期間が、設定期間よりも長いときは、待機加熱処理の実行を停止する。
脱硫処理触媒1cを脱硫部予備加熱温度に維持するように脱硫部ヒータ21を制御する制御形態としては、例えば、脱硫部温度センサ24の検出温度が脱硫部予備加熱温度に対して所定の制御幅Δt(例えば1〜2℃)低くなると、脱硫部ヒータ21を作動させ、脱硫部温度センサ24の検出温度が脱硫部予備加熱温度に対して制御幅Δt高くなると、脱硫部ヒータ21を停止させる制御形態を採用することができる。
変成処理触媒5cを変成部予備加熱温度に維持するように変成部ヒータ22を制御する制御形態、及び、選択酸化処理触媒6cを選択酸化部予備加熱温度に維持するように選択酸化部ヒータ23を制御する制御形態も、上述の脱硫部ヒータ21の制御形態と同様の制御形態を採用することができる。
この第2実施形態の水素含有ガス生成装置Pでは、運転停止中は、待機加熱処理が実行されて、脱硫部1の触媒収容空間Rに収容されている脱硫処理触媒1cの温度が脱硫部予備加熱温度に維持され、変成部5の触媒収容空間Rに収容されている変成処理触媒5cの温度が変成部予備加熱温度に維持され、選択酸化部6の触媒収容空間Rに収容されている選択酸化触媒6cの温度が選択酸化部予備加熱温度に維持される。すると、運転停止中も、脱硫部1を構成する容器B(B3)、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)、及び、選択酸化部6を構成する容器B(B7)夫々について、熱膨張が均等に全体にわたっている状態が維持される。
そして、起動時昇温処理では、脱硫部1を構成する容器B(B3)、変成部5を構成する容器B(B4,5,6)、及び、選択酸化部6を構成する容器B(B7)夫々の熱膨張が均等に全体にわたっている状態で、脱硫部ヒータ21、変成部ヒータ22、選択酸化部ヒータ23を夫々作動させて、脱硫処理触媒1cを起動時脱硫部温度に昇温させ、変成処理触媒5cを起動時変成部温度に昇温させ、選択酸化処理触媒6cを起動時選択酸化部温度に昇温させるので、夫々の容器Bが局所的に加熱されるにしても、夫々の容器Bについて、局所的な反りを効果的に抑制することができる。
又、運転停止時点から運転予約部65にて設定された運転開始日時までの運転停止期間が所定の設定期間(例えば1週間)よりも長いときは、待機加熱処理の実行が停止されるので、エネルギーの過度な消費を防止することができる。
〔別実施形態〕
(A)リサイクル路63を設けるに、上記の第1実施形態では、原燃料ガスヒータ60にて加熱された原燃料ガスを選択酸化部6を通過させた後に取り出すように設けたが、変成部5(3段目の変成部5)を通過させた後、選択酸化部6に供給される前に取り出すように設けても良い。この場合、リサイクル路63は、3段目の変成部5と選択酸化部6とを接続するガス処理流路45に対して、三方弁等の流路切換機構を介して接続する。
(B)原燃料ガス加熱手段の具体例としては、上記の第1実施形態において例示した原燃料ガスヒータ60の如く、電気ヒータを熱源とした構成に限定されるものではなく、例えば、ガスバーナを熱源とした構成を適用することができる。
(C)上記の第2実施形態において、待機加熱処理の実行休止を指令する手動操作式の待機加熱処理休止スイッチを設けても良い。この場合、運転制御部Cは、待機加熱処理休止スイッチにて待機加熱処理の実行休止が指令されているときは、待機加熱処理を実行しないように構成する。
(D)上記の第2実施形態では、改質処理が実行されて通常運転が実行されているときに、運転停止指令に基づいて改質処理が停止された後の運転停止中に、待機加熱処理が実行されるように構成したが、水素含有ガス生成装置Pが設置されて、初めて改質処理が行われる前の運転停止中にも、待機加熱処理が実行されるように構成しても良い。
この場合は、脱硫部1、変成部5及び選択酸化部6夫々を構成する容器Bの熱膨張が全体に行きわたる程度にまで、待機加熱処理が継続されるように構成する。
又、運転制御部Cを構成するに、運転スイッチにより初めて運転開始指令が指令されたときは、直ちに待機加熱処理を実行した後、起動時昇温処理を実行するように構成する。
(E)選択除去処理部の具体的な例として、上記の第1及び第2の各実施形態では、改質ガス中の一酸化炭素ガスを選択酸化して除去する選択酸化部6を設けたが、これに代えて、触媒収容空間Rに選択メタン化触媒を収容して、改質ガス中の一酸化炭素ガスを選択的にメタン化して除去する選択メタン化処理部を設けても良い。
(F)改質装置Mの具体構成は、上記の第1及び第2の各実施形態において説明した構成に限定されるものではない。例えば、改質装置Mを、上記の各実施形態と同様の扁平状の内部空間Sを2室備えた扁平状の容器Bを用いて構成しても良い。つまり、扁平状の容器Bにおける一方の内部空間Sを有する部分を用いて扁平状の改質部2を構成し、他方の内部空間Sを有する部分を用いて扁平状の燃焼部7を構成することになる。
(G)本発明に係る水素含有ガス生成装置の用途は、上記の第1及び第2の各実施形態で例示した燃料電池用に限定されるものではなく、水素精製(濃縮)装置用等、種々の用途の水素含有ガス生成装置に適用することができる。
尚、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、又、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、運転時間の経過に伴う水素含有ガスの生成能力低下を抑制し得る水素含有ガス生成装置を提供することができる。
1 脱硫部
1c 脱硫処理触媒
2 改質部
2c 改質処理触媒
3 改質用バーナ
5 変成部
5c 変成処理触媒
6 選択酸化部(選択除去部)
6c 選択酸化処理触媒(選択除去処理触媒)
21 脱硫部ヒータ(脱硫部加熱手段)
22 変成部ヒータ(変成部加熱手段)
23 選択酸化部ヒータ(選択除去部加熱手段)
60 原燃料ガスヒータ(原燃料ガス加熱手段)
61 予備加熱制御手段
63 リサイクル路
B 容器
C 運転制御部(運転制御手段)
H 予備加熱手段
R 触媒収容空間

Claims (8)

  1. 容器の内部の触媒収容空間に脱硫処理触媒が収容されて、供給される原燃料ガスに対して脱硫処理を施す容器状の脱硫部と、前記脱硫部の一部を外部から加熱することで前記脱硫処理触媒を加熱する脱硫部加熱手段と、改質処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記脱硫部に接続されて、前記脱硫部から供給される脱硫処理後の原燃料ガスを改質処理して水素ガスを主成分とする改質ガスを生成する改質部と、運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給を開始して前記改質部にて改質処理を開始する前に、前記脱硫処理触媒を起動時脱硫部温度に昇温させるべく前記脱硫部加熱手段を制御する起動時昇温処理を実行するように構成された水素含有ガス生成装置であって、
    前記脱硫処理触媒を前記起動時脱硫部温度よりも低い脱硫部予備加熱温度に加熱する予備加熱手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記予備加熱手段を作動させて、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部予備加熱温度に加熱した後、前記起動時昇温処理を実行するように構成されている水素含有ガス生成装置。
  2. 前記予備加熱手段が、前記脱硫部に供給される原燃料ガスを前記起動時脱硫部温度よりも低い原燃料ガス予備加熱温度に加熱する原燃料ガス加熱手段と、前記脱硫処理触媒が前記脱硫部予備加熱温度に加熱されるまで、前記原燃料ガス加熱手段にて加熱された原燃料ガスを前記脱硫部へ供給する予備加熱制御手段とを備えて構成されている請求項1に記載の水素含有ガス生成装置。
  3. 容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記改質部に接続されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記変成部に接続されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、
    前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させるべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている請求項2に記載の水素含有ガス生成装置。
  4. 前記改質処理触媒を起動時改質部温度に加熱する改質用バーナと、
    前記原燃料ガス加熱手段にて加熱された原燃料ガスを、少なくとも前記変成部を通過させた後に取り出して、前記改質用バーナに燃焼用燃料として供給するリサイクル路が設けられている請求項3に記載の水素含有ガス生成装置。
  5. 前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給が停止されて前記改質部での改質処理が停止される運転停止中、前記脱硫処理触媒を前記脱硫部予備加熱温度に維持するように前記脱硫部加熱手段を制御する待機加熱処理を実行するように構成され、
    前記予備加熱手段が、前記脱硫部加熱手段と前記運転制御手段とを備えて構成されている請求項1に記載の水素含有ガス生成装置。
  6. 前記運転制御手段が、前記脱硫部への原燃料ガスの供給が停止された運転停止時点から、次に前記脱硫部への原燃料ガスの供給が開始されて改質処理が開始されるまでの運転停止期間が、所定の設定期間よりも長いときは、前記待機加熱処理の実行を停止するように構成されている請求項5に記載の水素含有ガス生成装置。
  7. 容器の内部の触媒収容空間に変成処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記改質部に接続されて、前記改質部から供給される改質ガスに対して、一酸化炭素を二酸化炭素に変成する変成処理を施す容器状の変成部と、前記変成部の一部を外部から加熱することで前記変成処理触媒を加熱する変成部加熱手段と、容器の内部の触媒収容空間に選択除去処理触媒が収容され且つガス受け入れ可能に前記変成部に接続されて、前記変成部から供給される変成処理後の改質ガスに対して、一酸化炭素を選択除去する選択除去処理を施す容器状の選択除去部と、前記選択除去部の一部を外部から加熱することで前記選択除去処理触媒を加熱する選択除去部加熱手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、
    前記起動時昇温処理において、前記変成処理触媒を起動時変成部温度に昇温させるべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を起動時選択除去部温度に昇温させるべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成され、並びに、
    前記待機加熱処理において、前記変成処理触媒を前記起動時変成部温度よりも低い変成部予備加熱温度に維持すべく前記変成部加熱手段を制御し、且つ、前記選択除去処理触媒を前記起動時選択除去部温度よりも低い選択除去部予備加熱温度に維持すべく前記選択除去部加熱手段を制御するように構成されている請求項5又は6に記載の水素含有ガス生成装置。
  8. 前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間が、扁平状の各別の容器内に形成され、
    前記脱硫部、前記変成部及び前記選択除去部夫々の前記触媒収容空間を夫々形成する複数の前記容器が、容器厚さ方向に積層状態に並べられている請求項3、4、7のいずれか1項に記載の水素含有ガス生成装置。
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