JP6521821B2 - 垂直式荷受台昇降装置 - Google Patents

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本発明は、荷受台昇降装置の一種である垂直式荷受台昇降装置に関する。
荷受台昇降装置の一種に、車両の荷台に固定した左右のポストに対して荷受台を昇降させる垂直式荷受台昇降装置がある。この種の荷受台昇降装置では、油圧シリンダによって荷受台を昇降させる構成が通常であり、一般に油圧シリンダを駆動させるための動力装置(パワーユニット)は本体とは別に車両に架装され、架装に工数を要する。それに対し、左右のポストを連結するクロスメンバに油圧シリンダと動力装置を前後に並べて収容したものがある(特許文献1等参照)。
特開2009−269595号公報
垂直式荷受台昇降装置では一般に、荷受台と共に昇降するスライダの軌道を避けてポスト内の前側の空間にワイヤが通される。この場合、滑車を介してクロスメンバに導かれたワイヤは、クロスメンバ内においても前側の空間を通る。従って、動力装置を油圧シリンダと前後に並べた上記特許文献1の垂直式荷受台昇降装置では、必然的に動力装置が油圧シリンダの後側に配置される。
そのため、特許文献1の垂直式荷受台昇降装置では、例えばクロスメンバの後部カバーを開けても、車両の後側からでは動力装置が障害となって油圧シリンダへのアクセスが困難となる。その結果、油圧シリンダのメンテナンスの際には動力装置を取り外さなければならず非常に煩わしい。また、クロスメンバの下面にカバーを設けて下側からアクセスする方法も考えられるが、作業者に無理な態勢を強いることになる。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、クロスメンバ内における油圧シリンダの後側以外に例えば動力装置を収容し得るようなスペースを確保することができる垂直式荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車両に架装される垂直式荷受台昇降装置であって、左右のポストと、前記左右のポストに内挿した左右のスライダと、前記左右のスライダに連結した荷受台と、前記左右のポストを連結するクロスメンバと、前記クロスメンバ内に設けた油圧シリンダと、前記油圧シリンダに取り付けられて前記クロスメンバ内を往復移動し、複数のワイヤ溝を有する第1の移動滑車及び第2の移動滑車と、前記油圧シリンダを挟んで前記第1及び第2の移動滑車と反対側に位置するように前記油圧シリンダに取り付けられて前記クロスメンバに収容され、複数のワイヤ溝を有する第1及び第2の固定滑車と、前記第1の移動滑車及び前記第1の固定滑車に掛け回されて前記第1の移動滑車で複数回経路を折り返すと共に、前記クロスメンバの内部から繰り出して前記第1の固定滑車で上方に転向し前記左右のポストのうち一方のポストの内部を通り前記左右のスライダの一方を吊り下げた第1のワイヤと、前記第2の移動滑車及び前記第2の固定滑車に掛け回されて前記第2の移動滑車で複数回経路を折り返すと共に、前記左右のスライダの他方を吊り下げた第2のワイヤとを備え、前記第1の固定滑車に対して前記第2の固定滑車を前記車両の車幅方向の内側にオフセットさせ、前記第1の固定滑車を前記左右のポストの一方のポストの内部空間に一部が臨むように配置する一方で、前記第2の固定滑車を前記油圧シリンダ及び前記一方のポストの間に配置したことを特徴とする。
本発明によれば、クロスメンバ内における油圧シリンダの後側以外に例えば動力装置を収容し得るようなスペースを確保することができる。
本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置を備えた車両の後部の左側面図である。 本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置の左側面図である。 本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置の後面図である。 図2中のIV−IV線による矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置の荷受台を下げた状態を表す左側面図である。 本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置のワイヤの経路を模式的に表した図である。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
1.垂直式荷受台昇降装置
図1は本発明の一実施形態に係る垂直式荷受台昇降装置を備えた車両の後部の左側面図である。本願明細書では、車両の運転席側(図1中の左側)を前方、荷台側(図1中の右側)を後方とする。
図1に示した車両は、シャシフレーム(車枠)101の前部に設けた運転室(不図示)、シャシフレーム101上に設けた荷台103、及び荷台103の後部に架装した垂直式荷受台昇降装置100を備えている。
図2は垂直式荷受台昇降装置の左側面図、図3は後面図、図4は図2中のIV−IV線による矢視断面図、図5は図2に対応する図であって荷受台を下げた状態を表す図である。図2においてはポスト10Lの内部を、図3においてはクロスメンバ50の内部を透視して表している。また、図3ではサブポスト20L,20R、スライダ30L,30R、荷受台40、動力装置70及びワイヤ90L,90Rを図示省略している。図4ではサブポスト20L,20R及びワイヤ90L,90Rを図示省略している。
本実施形態の垂直式荷受台昇降装置100は、左右のポスト10L,10R、左右のサブポスト20L,20R、左右のスライダ30L,30R、荷受台40、クロスメンバ50、油圧シリンダ60、動力装置70、滑車80La−80Lc,80Ra−80Rc、及びワイヤ90L,91Lを備えている。以下、各要素について順次説明していく。
2.ポスト
ポスト10L,10Rは、車両の荷台103の後端部の左右両端に位置し上下に延在している。ポスト10L,10Rには中空の例えば角パイプが用いられている。ポスト10L,10Rの内部の前側の空間を前室12、後側の空間を後室13と称する。前室12と後室13は上部を除いて隔壁11(図4)で隔てられているが、例えば断面積や形状等で区画する構成としても良い。後室13の後壁には、上下に延びるスリット14(図3参照)が設けられている。
3.サブポスト
サブポスト20L,20R(左側のサブポスト20Lのみ図2及び図5に図示)は、ポスト10L,10Rの後室13内に上下方向に移動可能に挿入されている。サブポスト20L,20Rの後壁にはポスト10L,10Rのスリット14と対応するようにスリット(不図示)が上下方向に形成されている。これらサブポスト20L,20Rには後室13の後側内壁を転動するローラ22(図2)が設けられており、このローラ22にガイドされて後室13の内部を円滑に上下動するように構成されている。なお、図示していないが、ポスト10L,10Rの前室12の下部にガイドローラが設けられていて、サブポスト20L,20Rの上下方向へのスライド動作は、そのガイドローラによっても案内される。
4.スライダ
スライダ30L,30R(左側のスライダ30Lのみ図2及び図5に図示)は上下に延在し、それぞれサブポスト20L,20Rに挿入されていて、サブポスト20L,20Rの内部で上下に移動する。これらスライダ30L,30Rには、上下方向の中間位置及び上端付近にローラ31(図2)が設けられている。これらローラ31はスライダ30L,30Rの昇降の際にサブポスト20L,20Rの内壁に転動する。スライダ30L,30Rの水平断面は前後に延びる形状をしていて、サブポスト20L,20Rのスリット(不図示)及びポスト10L,10Rのスリット14を介して後部がポスト10L,10Rの後方に突出している。これら突出した部分の下部にはブラケット32(図2)が設けられている。また、スライダ30L,30Rには、ワイヤ90L,90Rの端部を固定するワイヤ固定部33(図2)が、例えば上下のローラ31の間に位置するように設けられている。
5.荷受台
荷受台40は、スライダ30L,30Rのブラケット32に対してピン41(図2)を介して回動自在に連結されていて、スライダ30L,30Rの上下動に伴って昇降する。この荷受台40は、不使用時には垂直に起立させることで荷台103の後壁(テールゲート)を構成する(図1参照)。一方、水平に倒伏した姿勢では、荷受台40は、荷役作業時に荷物や作業者等を載せて荷台103の床面の高さと地面の高さの間を昇降する(図2及び図5参照)。
6.クロスメンバ
クロスメンバ50は、左右に延在してポスト10L,10Rの上下方向の中間部分を連結している。クロスメンバ50は中空に形成されていて、その内部空間はポスト10L,10Rの少なくとも前室12に連通している。垂直式荷受台昇降装置100を車両に架装した状態において、このクロスメンバ50は車両のシャシフレーム101より上部に位置する。特に図示していないが、クロスメンバ50の後面は取り外し可能なカバーになっている。また、クロスメンバ50には、それぞれワイヤ90L,90Rの端部を固定するワイヤ固定部51,52が設けられている。
7.油圧シリンダ
油圧シリンダ60は、クロスメンバ50内に収容されている。油圧シリンダ60は、ロッドを左向きにした姿勢で設置することもできるが、本実施形態ではロッドを右向きにした姿勢で支持部材を介してクロスメンバ50の内壁にチューブを固定して設置してある。油圧シリンダ60のロッドの先端部は、油圧シリンダ60の伸縮に伴ってクロスメンバ50の左右方向の中央の領域で往復移動する(図4参照)。
8.動力装置
動力装置(パワーユニット)70は、油圧シリンダ60を駆動する一つのユニットであり、詳細な説明は省略するが、油圧ポンプ、電動モータ、タンク、コンタクタ、バルブユニット等を備えている。電動モータで油圧ポンプを駆動させ、バルブユニットによって圧油の方向や流量を制御しつつタンクの圧油を油圧シリンダ60に供給する。油圧シリンダ60からの戻り油はタンクに戻る。本実施形態においては、この動力装置70がクロスメンバ50内に収容されていて、油圧シリンダ60の左右方向の一方側(本実施形態では右側)に位置し、油圧シリンダ60と左右に横並びに配置されている。本実施形態においては、図3及び図4に示したように、動力装置70は、油圧シリンダ60のロッドの中心軸の延長線上に位置している。
9.滑車
滑車80La−80Lcはワイヤ90Lを、滑車80Ra−80Rdはワイヤ90Rをそれぞれ案内する(後述)。これら滑車80La−80Lc及び滑車80Ra−80Rdは、他の構造物に干渉しない範囲で径の大きなものを用いることが好ましい。ワイヤ90L,90Rの転向部の曲率が抑えられ、ワイヤ90L,90Rの長寿命化が期待できるからである。
滑車80La,80Raは移動滑車である(以下、この2つの滑車を適宜「移動滑車」と記載する)。移動滑車80La,80Raは、回転軸を前後に延ばした姿勢でブラケットを介して油圧シリンダ60のロッド先端に回転自在に取り付けられていて、クロスメンバ50内で前後に重ねて配置されている。これら移動滑車80La,80Raは、油圧シリンダ60の伸縮に伴ってクロスメンバ50の左右方向の中央領域を水平方向に往復移動する。また、移動滑車80La,80Raは、それぞれ複数(本実施形態では2列)のワイヤ溝を有している。
それに対し、滑車80Lb,80Lc,80Rb−80Rdは固定滑車である(以下、この5つの滑車を適宜「固定滑車」と記載する)。
このうち固定滑車80Lb,80Rb,80Rcは、回転軸を前後に延ばした姿勢でクロスメンバ50に収容されている。固定滑車80Lb,80Rbは、クロスメンバ50の左端に位置し、ブラケットを介して油圧シリンダ60のチューブ(クロスメンバ50の内壁面でも良い)に取り付けられている。これら固定滑車80Lb,80Rbは、移動滑車80La,80Raと同様、それぞれ複数(本実施形態では2列)のワイヤ溝を有している。但し、前側の固定滑車80Lbは、油圧シリンダ60を挟んで移動滑車80Laと反対側(本実施形態では左のポスト10L側)に位置し、ポスト10Lの内部空間(前室12)に一部が臨んでいる。それに対し、後側の固定滑車80Rbは、固定滑車Lbに対して移動滑車80Ra側(本実施形態では右側)にオフセットしていて、ポスト10L,10Rの後室13の間に位置し、全体が油圧シリンダ60とポスト10Lの間に収まっている。固定滑車80Rcは、クロスメンバ50の右端に位置し、一部がポスト10Rの前室12に臨むように、ブラケットを介してクロスメンバ50の内壁面に取り付けられている。
滑車80Lc,80Rdは、それぞれポスト10L,10Rの内部で隔壁11の上部に位置し、前室12及び後室13を跨いで配置されている。これら滑車80Lc,80Rdは共に回転軸が左右に延在する姿勢で回転自在にポスト10L,10Rに支持されている。
10.ワイヤ
図6はワイヤの経路を表した模式図である。この図において説明済みの部材には既出図面と同符号を付して説明を省略する。
図6に示したように、ワイヤ90L(同図中の実線参照)は、移動滑車80La及び固定滑車80Lb,80Lcに掛け回され、一端が静止構造物であるクロスメンバ50と固定関係にあり、他端が左のスライダ30Lのワイヤ固定部33に係止されている。具体的には、ワイヤ90Lの一端は上記ワイヤ固定部51に係止されていて、ワイヤ固定部51を介してクロスメンバ50に固定されている。ワイヤ90Lは、このワイヤ固定部51から右向きに延在し、移動滑車80Laの後列のワイヤ溝を介して左向きに、固定滑車80Lbの後列のワイヤ溝を経由して右向きに、移動滑車80Laの前列のワイヤ溝を介して再度左向きに折り返した後、固定滑車80Lbの前列のワイヤ溝を介して上方に転向し、更には固定滑車80Lcに掛かって下向きに折り返して最終的にスライダ30Lのワイヤ固定部33に他端が係止されている。
一方のワイヤ90R(同図中の破線参照)は、移動滑車80Ra及び固定滑車80Rb−80Rdに掛け回され、一端が静止構造物であるクロスメンバ50と固定関係にあり、他端が右のスライダ30Rのワイヤ固定部33に係止されている。具体的には、ワイヤ90Rの一端は上記ワイヤ固定部52に係止されていて、ワイヤ固定部52を介してクロスメンバ50に固定されている。ワイヤ90Rは、このワイヤ固定部52から右向きに延在し、移動滑車80Raの後列のワイヤ溝を介して左向きに、固定滑車80Rbの後列のワイヤ溝を経由して右向きに、移動滑車80Raの前列のワイヤ溝を介して再度左向きに、固定滑車80Rbの前列のワイヤ溝を介して更に右向きに折り返した後、固定滑車80Rcを介して上方に転向し、更には固定滑車80Rdに掛かって下向きに折り返して最終的にスライダ30Rのワイヤ固定部33に他端が係止されている。スライダ30L,30R及び荷受台40は、このようにしてワイヤ90L,90Rにより吊り下げられている。
11.動作
垂直式荷受台昇降装置100を使用する際、まず図1のように起立した姿勢の荷受台40のロック(不図示)を解き、図2に示したように荷受台40を水平に倒伏させて展開する。例えば荷台103の荷物を下す場合、荷受台40が荷台103の床面高さにある状態で荷台103の荷物を荷受台40に移す。そして、操作装置(不図示)を適宜操作して油圧シリンダ60を縮ませる。油圧シリンダ60が収縮すると、移動滑車80La,80Raが固定滑車80Lb,80Rbに向かって移動してワイヤ90L,90Rが緩む。これによりサブポスト20L,20R、スライダ30L,30R及び荷受台40がポスト10L,10Rに沿って下降し、サブポスト20L,20Rが下端に達した後はサブポスト20L,20Rに沿ってスライダ30L,30Rと共に荷受台40が下降する。
反対に荷物を荷台103に積み込む場合、荷受台40がグランドレベルにある状態で荷物を荷受台40に載せ、操作装置(不図示)を適宜操作して油圧シリンダ60を伸ばす。油圧シリンダ60が伸長すると、移動滑車80La,80Raが固定滑車80Lb,80Rbから離れる方向に移動し、ワイヤ90L,90Rによりスライダ30L,30Rと共に荷受台40がサブポスト20L,20Rに沿って上昇する。スライダ30L,30Rがサブポスト20L,20Rの上端に達した後は、スライダ30L,30R及び荷受台40はサブポスト20L,20Rと共にポスト10L,10Rに沿って上昇する。荷役作業を続ける場合は以上の作業を繰り返し、作業が終了したら図1のように荷受台40を起立させて荷受台40をロックする。
12.効果
(1)本実施形態では、ワイヤ90L,90Rが移動滑車80La,80Ra及び固定滑車80Lb,80Rbに掛け回されて移動滑車80La,80Raで2回経路を折り返している。この構成によれば、スライダ30L,30Rの昇降距離は移動滑車80La,80Raの移動距離(油圧シリンダ60の伸縮距離)の4倍となり、荷受台40は油圧シリンダ60の伸縮量の4倍もの距離を昇降する。これにより、荷受台40の昇降距離を従来通り確保しつつ、油圧シリンダ60のストロークを短縮することができる。従って、クロスメンバ50の内部において油圧シリンダ60の延長線上に十分なスペースを確保することができ、油圧シリンダ60の後側以外に例えば動力装置を収容し得るようなスペースを確保することができる。
(2)また、固定滑車80Lbは、サブポスト20Lやスライダ30Lが移動するポスト10の後室13を避け、ポスト10Lの前室12にワイヤ90Lを導く役割を果たすため、ポスト10Lの前室12とクロスメンバ50を跨いで配置せざるを得ない。固定滑車80Lbの位置に配置される固定滑車には、右ポストにワイヤを送る固定滑車が対になって同軸に重ねて配置されるのが通常である(例えば特開2009−269595号公報等参照)。しかし、固定滑車80Lb,80Rbはそれぞれワイヤ溝を2列有している分、ワイヤ溝が1列の滑車と比較して厚みが増す。そのため、本実施形態で仮に固定滑車80Rbを固定滑車80Lbと同軸に前後に重ねて配置した場合、固定滑車80Lb,80Rbの双方の一部が入るようにポスト10Lの前室12の前後長を長く採らなければならず、ポスト10Lの前後方向(例えば図4中の上下方向)の寸法が大きくなる可能性がある。
それに対し、本実施形態においては、左のポスト10Lにワイヤ90Rを導く役割を持たない固定滑車80Rbについては、固定滑車80Lbに対して車両幅方向内側(例えば図4中の右側)にオフセットさせてポスト10L,10Rの互いの後室13の間(左右の後室13の内法空間)に収めるレイアウトとした。本実施形態では、上述の通り油圧シリンダ60のストロークを短縮でき、クロスメンバ50の一端側(図4では右端側)にもスペースが形成されることから、その一端側に左のポスト10Lから離れる方向に油圧シリンダ60を移動させるスペース的余裕を確保することができる。後側の固定滑車80Rbを前側の固定滑車80Lbに対してオフセットさせることができるのは、このためである。前後に並ぶ固定滑車80Lb,80Rbのうち、ポスト10Lに対してワイヤ90Rを導く役割の有無で上記のオフセット配置をしたことで、前室12に固定滑車80Rbを入れ込まずに済み、前室12の前後長の拡大を抑制することができる。このようにクロスメンバ50の内部空間における後部(ポスト10L,10Rの後室13の間)のスペースを有効利用し、ここに固体滑車80Rbを配置することによってクロスメンバ50の前後の厚みを拡大する必要もない。従って、ポスト10L,10Rひいては垂直式荷受台昇降装置100の前後方向の厚みの増大を抑制することができる。
(3)前述したようにクロスメンバ50の内部において油圧シリンダ60の延長線上に十分なスペースを確保することができるので、このスペースを利用して図4に示したように動力装置70を収納することができる。動力装置70をクロスメンバ50に内蔵した場合、動力装置を本体と別々に車両に架装する必要がなく、車両に対する垂直式荷受台昇降装置100の架装工数を低減させることができる。また、動力装置70は油圧シリンダ60と左右に並んでいるので、クロスメンバ50の内部において動力装置70及び油圧シリンダ60の双方とも後方に特に障害となるものがない。従って、例えばクロスメンバ50の後面カバーを外せば車両後側から無理なく油圧シリンダ60にも動力装置70にもアクセスでき、メンテナンスを容易にすることができる。
(4)油圧シリンダ60のロッドの中心軸の延長線上に動力装置70が設けられていることも、クロスメンバ50の前後長(図4中の上下方向の長さ)の抑制に寄与する。なお、クロスメンバ50の前後長に余裕がある場合には、動力装置70が油圧シリンダ60のロッドの中心軸の延長線上から外れた位置に設けられていても構わない。
(5)ポスト10L,10Rやクロスメンバ50等は、荷台103の後端部を切り欠いてその切り欠き部に固定されるが、本実施形態のようにクロスメンバ50の前後長を抑えることで、荷台103の切り欠き量も抑制できる。この点も車両に対する垂直式荷受台昇降装置100の架装工数の抑制に寄与する。
(6)油圧シリンダ60のロッドの中心軸の延長線上に動力装置70が位置しており、油圧シリンダ60と動力装置70の配置が高さ方向にオーバーラップしている。これによりクロスメンバ50の高さ方向の寸法が抑えられ、クロスメンバ50の地上高を所望の高さにすることができる。なお、油圧シリンダ60や動力装置70の大きさに対してクロスメンバ50の内部空間の高さ方向の寸法に余裕がある場合、又は上記地上高に余裕がある場合等には、油圧シリンダ60の左右方向の一方側に動力装置70を配置する上で、動力装置70が油圧シリンダ60のロッドの中心軸の延長線上から外れていても構わない。
13.その他
上記実施形態においては、動力装置70が油圧シリンダ60と別構成である場合を例に挙げて説明したが、動力装置70の少なくとも一部を油圧シリンダ60と一体にした構成とすることもできる。
また、ワイヤ固定部51,52をクロスメンバ50の内壁に設けた場合を例に挙げて説明したが、ワイヤ固定部51,52はクロスメンバ50と固定関係にある静止構造物に固定されていれば良く、例えば油圧シリンダ60のチューブに取り付けても良い。
また、滑車とワイヤを用いてスライダ30L,30Rを駆動する構成としたが、例えばワイヤ90L,90Rに代えてチェーンを、滑車80La−80Lc,80Ra−81Rdに代えてスプロケットを用いた構成とすることもできる。この場合、滑車に比べて径の小さなスプロケットを用いることができるので、クロスメンバ50やポスト10L,10Rをスリム化することができ、垂直式荷受台昇降装置100の小型化に繋がる。
また、サブポスト20L,20Rを備えた場合を例に挙げて説明したが、ポスト10L,10Rのみでスライダ30L,30Rを荷台103の高からグランドレベルまで案内できる場合には、サブポスト20L,20Rは省略することができる。
ワイヤ90L,90Rを移動滑車80La,80Raに2重に掛け、動滑車による折り返し部をワイヤ90L,90Rのそれぞれの経路において2箇所ずつ設けた構成を例に挙げて説明したが、油圧シリンダ60の許容負荷圧力の範囲であれば、移動滑車80La,80Raにそれぞれワイヤ90L,90Rを3回以上掛ける構成としても良い。単に油圧シリンダ60の所要ストロークを抑える限りにおいては、移動滑車80La,80Raに対するワイヤ90L,90Rの巻き数が多いほど有利である。
更には、移動滑車80La,80Ra及び固定滑車80Lb,80Rbがそれぞれ複数のワイヤ溝を備えた単一の滑車である場合を例に挙げて説明したが、ワイヤ溝が1つの複数の滑車を重ねて構成したもので代替しても良い。また、移動滑車80La,80Raを別々の滑車としたが、これらは一体に形成しても良い(例えば4本のワイヤ溝を持つ滑車で代用しても良い)。
10L,10R…ポスト、30L,30R…スライダ、40…荷受台、50…クロスメンバ、60…油圧シリンダ、70…動力装置、80La…移動滑車(第1の移動滑車)、80Lb…固定滑車(第1の固定滑車)、80Ra…移動滑車(第2の移動滑車)、80Rb…固定滑車(第2の固定滑車)、90L…ワイヤ(第1のワイヤ)、90R…ワイヤ(第2のワイヤ)、100…垂直式荷受台昇降装置

Claims (2)

  1. 車両に架装される垂直式荷受台昇降装置であって、
    左右のポストと、
    前記左右のポストに内挿した左右のスライダと、
    前記左右のスライダに連結した荷受台と、
    前記左右のポストを連結するクロスメンバと、
    前記クロスメンバ内に設けた油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダに取り付けられて前記クロスメンバ内を往復移動し、複数のワイヤ溝を有する第1の移動滑車及び第2の移動滑車と、
    前記油圧シリンダを挟んで前記第1及び第2の移動滑車と反対側に位置するように前記油圧シリンダに取り付けられて前記クロスメンバに収容され、複数のワイヤ溝を有する第1及び第2の固定滑車と、
    前記第1の移動滑車及び前記第1の固定滑車に掛け回されて前記第1の移動滑車で複数回経路を折り返すと共に、前記クロスメンバの内部から繰り出して前記第1の固定滑車で上方に転向し前記左右のポストのうち一方のポストの内部を通り前記左右のスライダの一方を吊り下げた第1のワイヤと、
    前記第2の移動滑車及び前記第2の固定滑車に掛け回されて前記第2の移動滑車で複数回経路を折り返すと共に、前記左右のスライダの他方を吊り下げた第2のワイヤとを備え、
    前記第1の固定滑車に対して前記第2の固定滑車を前記車両の車幅方向の内側にオフセットさせ、前記第1の固定滑車を前記一方のポストの内部空間に一部が臨むように配置する一方で、前記第2の固定滑車を前記油圧シリンダ及び前記一方のポストの間に配置したことを特徴とする垂直式荷受台昇降装置。
  2. 請求項1の垂直式荷受台昇降装置において、前記油圧シリンダを駆動する動力装置が、前記油圧シリンダの左右方向の一方側に位置するように前記クロスメンバに収容されていることを特徴とする垂直式荷受台昇降装置。
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