JP2003221190A - 高所作業車 - Google Patents

高所作業車

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JP2003221190A
JP2003221190A JP2002023899A JP2002023899A JP2003221190A JP 2003221190 A JP2003221190 A JP 2003221190A JP 2002023899 A JP2002023899 A JP 2002023899A JP 2002023899 A JP2002023899 A JP 2002023899A JP 2003221190 A JP2003221190 A JP 2003221190A
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lifting device
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JP2002023899A
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English (en)
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Masanobu Soeda
政信 添田
Hidehiko Yoshida
英彦 吉田
Kenji Ochiai
健二 落合
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Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業台床面にスライド機構を設けることな
く、簡単に作業台が昇降装置に対してスライド移動がで
きる高所作業車を提供する。 【解決手段】 高所作業車1は、車体2上に昇降移動自
在に構成された昇降装置10と、この先端部の第4マス
ト14に作業者が搭乗可能な作業台70とを備えてい
る。この作業台70の床面に垂直に延びて取り付けられ
た側面板のうち一つである作業台フレーム72と昇降装
置10との間にスライド支持機構60を設け、作業台7
0を昇降装置10に対して水平方向にスライド移動がで
きるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行移動自在な車
体に、昇降移動可能な昇降装置(例えば、ラダー式昇降
装置、シザース式昇降装置等)と、この昇降装置に取り
付けられて作業者が搭乗可能な作業台とを有して構成さ
れる高所作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】このような構成の高所作業車において、
作業台に搭乗した作業者は自ら昇降装置を作動させるこ
とにより、作業台を所望位置に移動させ、所要の高所作
業を行うことができるようになっている。ところで、こ
のような構成の高所作業車において、昇降装置により垂
直昇降自在に支持されている作業台の床面をスライド機
構により支持し、上記昇降装置に対して床面を水平移動
させることができるように構成されているものがある。
このような作業台は、昇降装置により所定高さまで上昇
させることができるとともに、スライド機構により昇降
装置に対して左右移動が可能であるため、作業範囲が広
がり便利である。
【0003】一方、最近において、本出願人は、作業台
が昇降装置に対して折り畳み格納自在に構成してなる高
所作業車を考案した。このような高所作業車では、作業
台を折り畳んで格納するため、格納スペースを小さくで
き、昇降装置及び作業台が格納保持される車両の荷台ス
ペースに余裕ができ、この余裕スペースを一般のトラッ
クと同様な荷台として活用できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
折り畳み格納自在な作業台は床面を昇降装置に重なるよ
うに折り畳んでしまうため、従来のように作業台の床面
にスライド機構を設けることは難しいという問題があ
る。特に、このようなスライド機構を折り畳み可能な作
業台の床面に採用しようとする場合、折り畳み格納自在
な作業台の基本構成を変更する必要があり、折り畳み格
納自在な作業台の機構が複雑になるばかりでなく、高所
作業車の製造コストも高価になるという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みて成され
たものであり、床面にスライド機構を設けることなく、
且つ簡単で安価な機構において、作業台が昇降装置に対
してスライド移動ができる高所作業車を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】走行移動自在な車体と、
基端部が車体に取り付けられ先端部が車体に対して昇降
移動自在に構成された昇降装置と、昇降装置の先端部
(例えば、実施形態における第4マスト14)に取り付
けられて作業者が搭乗可能な作業台とを備える高所作業
車において、作業台は作業床と作業床に垂直に延びて取
り付けられた側面板から構成され、昇降装置の先端部に
対して作業台ベース部材を水平方向に移動可能に支持す
るスライド支持機構を有する。
【0007】上記構成の高所作業車によれば、床面にス
ライド機構を設けることなく、且つ簡単な機構で安価
に、作業台は昇降装置にて所定高さまで上昇させた後、
さらに水平方向に移動を行うことができる。このため、
作業範囲は広がり且つ作業効率も向上する。
【0008】なお、作業台は、作業台ベース部材に折り
畳み格納自在に取り付けられていることが好ましい。こ
のような構成によれば、格納スペースを小さくでき、昇
降装置及び作業台が格納保持される車両の荷台スペース
に余裕ができるので、さらに荷台を広く活用して一般の
運搬トラックと同様に荷物を運搬することができ、汎用
性に富んだ高所作業車を提供することができる。
【0009】また、昇降装置の先端部に対して作業台ベ
ース部材を水平方向に移動させるスライド駆動機構を備
えることが好ましい。このような構成によれば、作業台
を容易にスライド移動させることができるので、作業を
効率的に行うことができる。
【0010】
【発明実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態に
ついて図面を参照して説明する。本発明に係わる高所作
業車の一例を図1に斜視図として示している。この高所
作業車1はいわゆる平ボディ型の運搬トラックをベース
に構成されており、車体前方に運転キャビン2を有し前
後のタイヤ車輪3a,3bで走行自在な運搬トラックの
荷台4の前端位置に、垂直昇降可能な昇降装置10が取
り付けられ、その先端の昇降マストに作業台70が取り
付けられて構成されている。
【0011】詳細な構成説明に先立ち、昇降装置10に
ついて概説すると、この昇降装置10は格納時における
左レール部分を上方から見た主要断面図を図2に示すよ
うに、車体左右にそれぞれ断面視凹上のレール部を有す
るマスト11,12,13,14を順次入れ子式に嵌挿
してレールの延びる方向(上下方向)に摺動移動可能に
組み立て、伸縮シリンダ31やチェーン32,33等か
らなる昇降作動手段により基端側のマストに対し先端側
のマストを昇降作動させるように構成している。
【0012】マストは車体に固設される第1マスト1
1、この第1マストに順次入れ子式に嵌挿される第2マ
スト12、第3マスト13、第4マスト14からなる。
各マスト(例えば第2マスト12)は、左右内側に開い
た凹状断面を有して上下に延びる左右一対のレール部材
(12r、12r)と、この左右のレール部材を上下で
水平に結ぶ連結部材(12u,12l)とからなり、溶
接等の接続手段によって外郭方形の枠状に形成されてい
る。なお、各図では各マストの付番に対しレール部材に
添え字rを、上部連結部材に添え字uを、下部連結部材
に添え字lを付して示している。
【0013】第1マスト11は、図4に示すように、荷
台4の前端に位置し、左右のレール部材11rの下端が
荷台4に設けられた開口部を通って下方に延び、荷台4
の下部において車体フレーム(シャーシフレーム)に固
定されている。上方に延びる左右のレール部材はその上
端部で前方に突出する連結部材11uで連結されてい
る。第1マスト11における凹状のレール部材の内側に
は、例えば含浸メタル等の自己潤滑性金属材料からなる
スライダー21a,21b,21cが取り付けられてお
り、このスライダーに挟持されるように第2マスト12
が摺動可能に嵌挿されて取り付けられている。
【0014】このように全マストのベースとなる第1マ
ストのレール下端部が荷台4よりも下方に延びて配設さ
れ、図中に示す寸法Lの長さ分レール長さが延長される
ため、このレール部材11rの内側に挟持される第2〜
第4マストのレール長さも同様にその延長した長さ分増
加させることができ、これによりマスト一段当たりの揚
程をL分増加させ、マスト全体で4L分増加させること
ができる。なお、荷台4に設けられる開口部は、レール
部材11rを連通させるとともに、第2〜第4マストの
下端部が挿通可能な大きさを有していれば良く、例え
ば、荷台4の左右に設けた矩形の孔であってもよい。
【0015】第2マスト12及び第3マスト13は、上
述したように左右のレール部材が上下の連結部材で連結
されて外郭方形の枠状に形成されており,第2マスト1
2における凹状のレール部の内側に取り付けられたスラ
イダー22a,22b,22cに挟持されるように第3
マスト13が嵌挿されて上下に摺動可能に取り付けられ
ている。第2マスト12及び第3マスト13の左右レー
ル部材の下端部には昇降手段であるチェーンやワイヤー
を固定し、あるいはスプロケット、シープを枢結支持す
るためのブラケットプレート12b,13bが固着され
ている。
【0016】第4マスト14の上端には、左右のレール
部材を結ぶように作業台70が取り付けられており、下
端部には連結部材14l、ブラケットプレート14bが
固着されている。第4マスト14は第3マストのレール
部内面に取り付けられたスライダー23bで左右方向に
挟持されるとともに、第4マストに取り付けられたカム
フォロアー23aで第3マストに対して上下に摺動可能
に嵌挿されている。
【0017】このように入れ子式に嵌挿され上下に相対
摺動可能に組み立てたマストは、このマストに内蔵され
る昇降手段により昇降作動される。昇降手段は図3に昇
降機構10の構成を模式的に示すように、昇降シリンダ
31、チェーン32,33、ワイヤーロープ42,4
3、スプロケット32s,33s、及びシーブ42s,
43sなどから構成されている。なお、図3では、昇降
機構を分かりやすく表示するため、マストを伸縮作動さ
せる機構系のチェーン32,33を便宜的に点線で表記
し、マストの急速下降を防止する機構系のワイヤーロー
プ42,43を便宜的に二点鎖線で表記している。ま
た、図面が煩雑化することを避けるため、図1ではワイ
ヤーロープやシーブ、スプロケット等の表示を省略して
いる。
【0018】昇降シリンダ31は、第1マスト11の基
端部と第2マスト12の上部連結部材12uとの間に設
けられており、例えば、単動型油圧シリンダを用いた場
合には、作動油をチューブ側油室に供給することにより
ピストンロッドを伸長作動させて第1マスト11に対し
て第2マスト12を伸長作動、すなわち上昇させる。ま
た、チューブ側油室に保持された作動油をタンクにドレ
ンさせることで第2マスト以上の部分の自重によりピス
トンロッドを押圧させて縮長させ、第2マスト12を下
降作動させる。
【0019】第1マストの上部連結部材11uと第3マ
スト下端のブラケットプレート12bとの間にチェーン
32が張り出されている。チェーン32は、その一端3
2fが第1マストの上部連結部材11uに固定されてお
り、中間部で第2マストの上部連結部材12uに回動自
在に取り付けられたスプロケット32sに巻き掛けられ
て折り返され、他端32sが第3マスト下端のブラケッ
トプレート13bに固定されている。
【0020】また、第2マストの上部連結部材12uと
第4マスト下端のブラケットプレート13bとの間にチ
ェーン32が張り渡されている。チェーン33は、その
一端33fが第2マストの上部連結部材12uに固定さ
れており、中間部で第3マストの上部連結部材13uに
回動自在に取り付けられたスプロケット33sに巻き掛
けられて折り返され、他端33mが第4マスト下端のブ
ラケットプレート14bに固定されている。これらのチ
ェーン、スプロケット系は上昇機構及び下降機構を構成
する。
【0021】第1マストの上部連結部材11uと第3マ
スト下端のブラケットプレート13bとの間には上記チ
ェーン32と別にワイヤーロープ42が張り渡されてい
る。ワイヤーロープ42は一端42fが第1マスト上部
連結部材11uに固定されており、中間部で第2マスト
下端のブラケットプレート12bに回動自在に取り付け
られたシーブ42sに巻き掛けられて折り返され、他端
42mが第3マスト下端のブラケットプレート13bに
固定されている。
【0022】また、第2マストの上部連結部材12uと
第4マスト下端のブラケットプレート14bとの間には
上記チェーン33と別にワイヤーロープ43が張り出さ
れている。ワイヤーロープ43は、一端43fが第2マ
ストの上部連結部材12uに固定されており、中間部で
第3マスト下端のブラケットプレート13bに回動自在
に取り付けられたシーブ43sに巻き掛けられて折り返
され、他端43mが第4マスト下端のブラケットプレー
ト14bに固定されている。これらのワイヤーロープ、
シーブ系は下降停止機構を構成する。
【0023】このように形成された昇降機構10では、
マストを伸長させるときに、昇降シリンダの31のチュ
ーブ側油室に電磁比例弁を介して所定のバルブ開度で作
動油を供給させ、バルブ開度に比例した伸長速度でピス
トンロッドを伸長させて第1マスト11に対して第2マ
スト12を上昇させる。
【0024】第2マスト12が上動すると、このマスト
の上部連結部材に取り付けられたスプロケット32sが
これに伴って上昇し、このスプロケット32sに巻き掛
けられたチェーン32を引き上げるようにして第3マス
ト13が上動される。また、第3マストが上動されると
これに伴ってスプロケット33sが上昇し、このスプロ
ケット33sに巻き掛けられたチェーン33の作用によ
り第4マスト14が上動される。従って、昇降シリンダ
31を伸長作動させることで、第1マスト11に対して
各マスト12,13,14を均等に伸長作動させて作業
台70を上昇させることができる。
【0025】一方、上記のようにして伸長したマストを
縮長させるときには、昇降シリンダ31のチューブ側油
室に保持された作動油圧を電磁比例弁を介して所定のバ
ルブ開度でタンクにドレンさせる。昇降シリンダ31の
ピストンロッドには第2マスト12より上部のマストや
作業台70の自重が作用しており、この重量でピストン
ロッドを押圧させてバルブ開度に比例した縮長速度でピ
ストンロッドを縮長作動させて第2マスト12を下降作
動させる。
【0026】第2マスト12が下動すると、このマスト
の上部連結部材に取り付けられたスプロケット32sが
これに伴って下動し、このスプロケット32sに巻き掛
けられたチェーン32に吊り上げ支持される第3マスト
13が下降する。また、第3マストが下降することに伴
ってスプロケット33sが下動し、このスプロケット3
3sに巻き掛けられたチェーン33に吊り上げ支持され
る第4マスト14が下降する。従って、昇降シリンダ3
1のチューブ側油室に作用する油圧をドレンさせること
で自重により第1マスト11に対して各マスト12,1
3,14を均等に縮長作動させて作業台70を下降させ
ることができる。
【0027】下方停止機構は、上記のようにマストの自
重を利用して作業台70を下降させる過程で、マストが
傾く等により何れかのマストが引っかかり、当該マスト
が下降しない状態が発生したときに、マスト全体の下降
を停止させて、引っかかりが解除されたときに当該マス
トが急速に下降することがないように設けられた安全機
構である。
【0028】例えば、作業台70の下降作動中に第4マ
スト14に引っかかりが生じたときに、下降停止機構が
ない場合には、第2マスト12及び第3マスト13が下
降するが第4マスト14が下降せず、その結果としてチ
ェーン33にたるみが発生する。そして、一定のたるみ
が生じた後に引っかかりが解除されるとチェーン33の
たるみ分だけ第4マスト14が急速に下降することにな
る。
【0029】下降停止機構では、第4マスト14に引っ
かかりが生じて第4マスト14の下降が止まると、シー
ブ43sを介して掛け回されたワイヤーロープ43の張
力によって第3マスト13が支持されてこのマストの下
降が規制され、またシーブ42sを介して掛け回された
ワイヤーロープ42の張力によって第3マスト13が支
持されてこのマストの下降が規制され、またシーブ42
sを介して掛け回されたワイヤーロープ42の張力によ
って第2マスト12が支持されてこのマストの下降が規
制される。従って、いずれかのマストに引っかかり等が
生じた場合であってもマスト全体の下降を停止させて作
業台70の急速な下降を未然に防止することができる。
【0030】なお、昇降シリンダ31として複動型の油
圧シリンダを用い、この油圧シリンダのロッド側油室に
作動油を供給することでマストを縮長作動させ、作業台
70を下降させるように構成してもよい。
【0031】このように構成される昇降装置10は、車
体左右のレール上部材に順次嵌挿された薄型枠状のマス
トを有し、昇降機構がこの枠内に構成される形態のた
め、車両前後方向に薄く軽量で、且つ車両左右方向の重
量バランスを良好に構成することができる。
【0032】また、第1マストのレール部材を荷台4の
取付面よりも下方に延ばし、荷台4の下部で車体フレー
ムに固定する構成により、車両全高を低く抑えながら少
ない段数の簡明な構成で高揚程を確保する昇降装置10
を得ることができる。
【0033】このような構成である昇降装置10の第4
マスト14に、作業台70が取り付けられている。作業
台70には図示しない昇降操作装置が設置されており、
作業台70に搭乗した作業者は自らボタン操作を行うこ
とにより、作業台70の上昇及び下降操作を行うことが
できるようになっている。
【0034】また、作業台70は、図4に示すように作
業床71と、作業床71に垂直に延びて四方を取り囲ん
で取り付けられた4枚の側面板72、73、74、75
とから構成されている。側面板の一つが作業台フレーム
72を構成し、この作業台フレーム72と昇降装置10
の第4マスト14との間に、スライド機構60が取り付
けられている。このスライド支持機構60が取り付けら
れている。このスライド支持機構60について以下に説
明する。
【0035】スライド機構60は、左右の第4マスト1
4を水平に繋いで取り付けられた上下一対のレール61
a,61bからなる支持ブラケット61と、作業台フレ
ーム72に取り付けられている移動ブラケットと62支
持機構60は、左右の第4マスト14を水平に繋いで取
り付けられた上下一対のレール61a,61bからなる
支持ブラケット61と、作業台フレーム72に取り付け
られている移動ブラケット62とから構成されている。
支持ブラケット61を構成している上レール61aと下
レール61bとは互いに平行であり、それぞれ断面コの
字状の長尺部材から構成されている。移動ブラケット6
2は、支持ブラケット61を構成する上下レール61
a,61bにまたがって懸架するように、コの字型の長
尺部材から構成されている。
【0036】図6に示すように、この移動ブラケット6
2の内側上面の縁部に第1ローラ63a、第2ローラ6
3bが、同じく内側の下面の縁部に第3ローラ63cが
それぞれ回転自在に設けられている。第1ローラ63a
が上レール61aの垂直面pと、第2ローラ63bが上
レール61aの水平面qと、さらに第3ローラ63cが
下レール61bの第4マスト14側の垂直面rとそれぞ
れ当接しているため、移動ブラケット62は支持ブラケ
ット61により左右方向にスライド移動可能に支持され
ている。
【0037】さらに、移動ブラケット62と支持ブラケ
ット61と平行にこれらの間に水平に延びて作業台スラ
イド移動用シリンダ(図示せず)を配し、作業台スライ
ド移動用シリンダの一端を移動ブラケット62に、他端
を第4マスト14に枢支させる。そして、この作業台ス
ライド移動用油圧シリンダを伸縮作動させることにより
移動ブラケット62を直押して昇降装置に対してスライ
ド移動させることができるようになっている。なお、こ
のスライド移動は作業台70の昇降操作装置の側に設け
られた操作レバー(図示せず)の操作により行われる。
【0038】なお、作業台70は折り畳み格納自在に取
り付けられていることが好ましい。このような作業台7
0について、図4と図5を用いて以下に説明する。
【0039】この作業台70は、昇降装置10の第4マ
スト14の上端部に取り付けられる作業台フレーム72
と、この作業台フレーム72の下端部に上下に揺動可能
に枢結された作業床71と、2枚のパネル部材からなり
内側に向けて水平に屈伸可能に構成された左右一対の側
面板73,74と、この側面板73,74の先端部に水
平面内に揺動可能に取り付けられて、これら左右の側面
板の先端部を結ぶ前面部材75などから構成されてい
る。
【0040】作業台70は図4に示すように昇降装置1
0を車体に格納した状態で荷台4上に位置し、作業者は
荷台4から前面板75に設けられた乗降口を通って容易
に作業台70に乗降することができる。作業台70は図
4のように、展開された状態で作業床71の外周縁部が
左右の側面板73,74及び前面板75の内側に設けら
れた支持部と係合して水平に保持され、図示しないロッ
ク機構により作業台70が展開された状態でロックされ
る。
【0041】作業台70は、図5に示すように折り畳ん
でマストに格納することができる。格納時には先ず、作
業床71のロックを解除して作業床71の先端側を跳ね
上げるように揺動させて直立させ、次いで前面板75を
マスト方向に押圧して左右の側面板73,74を折り込
むようにして格納する。格納時には図示しないロック手
段で格納状態に保持される。
【0042】作業台70には図示しない操作装置が設け
られており、作業台70に搭乗する作業者が操作装置
(図示せず)を操作することで、作業台70の上昇及び
下降操作を行い、作業台70を所望の高さの高所に移動
させて高所作業を行うことができるようになっている。
【0043】このような構成の高所作業車1を用いて高
所での作業を行うには、先ず作業者が運転席に座って運
転して道路走行を行い、高所作業車1を作業現場へ移動
させる。作業現場に到着したら、図示はしないがアウト
リガによる車体支持を行わせた後、作業者は作業台70
に搭乗して図示しない昇降操作装置のボタン操作を行
い、図7(a)に示したように作業台70を所望の高さ
の高所に移動させて必要な作業を行う。
【0044】また、このように作業台70を所望高所に
移動させて高所作業を行うときに、昇降装置10の側方
での作業を行う必要があるときには、作業者は昇降操作
装置の操作レバーを操作して、昇降装置10を左(図7
(b)参照)あるいは右(図7(c)参照)へスライド
移動させ、必要な高所作業を行うことができる。上記構
成の高所作業車1によれば、高所だけでなく、昇降装置
10に対して左右にスライド移動を行うことができる。
よって、従来の垂直方向の作業範囲に加えて左右方向へ
の作業範囲が広がり、作業効率も向上する。
【0045】また、作業台70は折り畳み格納自在に取
り付けられていることが好ましい。上述した昇降装置1
0と相まって、通常の運搬トラックと同様に荷台4を広
く利用することができ、さらに汎用性の高い高所作業車
を提供することができる。
【0046】以上のように本発明に係わる高所作業車1
の実施例について説明してきたが、本発明の範囲は上述
のものに限られない。上記実施例においては、作業台7
0を油圧シリンダ(図示せず)にて昇降装置10の左右
にスライド移動させる構成であったが、このような構成
に代えて、例えば、支持ブラケット61の上レール61
a内側にストッパー等を設けて移動ブラケット62の左
右の移動範囲を規制し、移動ブラケット62が左右にス
ライド移動しても支持ブラケット61から脱落すること
がないようにし、作業者が手動で移動させるような構成
等であっても良い。また、チェーンを支持ブラケット6
1の上レール61a内側にストッパー等を設けて移動ブ
ラケット62の左右の移動範囲を規制し、移動ブラケッ
ト62が左右にスライド移動しても支持ブラケット61
から脱落することがないようにし、作業者が手動で移動
させるような構成等であってもよい。
【0047】また、上記スライド支持機構60にスライ
ド駆動機構80を取り付けてもよい(図8参照)。先述
の実施例と相違点のみ、図8〜図11を用いて概説す
る。なお、図面が煩雑化することを避けるため、図8〜
図11の両図ではチェーン等の表示を省略している。ス
ライド駆動機構80は、作業台70を昇降装置10の左
右にスライド移動させる機構であり、図9に示すよう
に、チェーン取付部材81a,81bと、チェーン82
と、スプロケット83,84,85と、ハンドル86等
から構成されている。
【0048】チェーン取付部81a,81bは、上述の
スライド支持機構60の移動ブラケット62の外側上面
の左右縁部に取り付けられている。このチェーン取付部
材81a,81bとの間には、チェーン82が張り渡さ
れている。チェーン82は、一端82fがチェーン取付
部81aに固定されており、中間部では作業台フレーム
72の外側に回動自在に支持されているスプロケット8
3,84,85に順に掛けまわされ、他端82mがチェ
ーン取付部81bに固定されている。スプロケット84
は、作業台フレーム72の内側に取り付けられたハンド
ル86を操作することにより、ハンドル86を回転させ
た方向と同じ方向に回転させることができ、さらにチェ
ーン82を介してこの回転をスプロケット83,85に
伝え、作業台70を昇降装置10に対して左右に移動さ
せることができるようになっている。
【0049】このような構成のスライド駆動機構80を
用いて高所での作業を行うには、作業者はハンドル86
を左回転して昇降装置10を左(図10参照)、あるい
はハンドル86を右回転して右へスライド移動させ(図
11参照)、昇降装置10に対して左右にスライド移動
を行うことができる。従って、作業台70を容易に左右
にスライド移動させることができるため、作業の効率が
向上する。
【0050】なお、上記スライド駆動機構80では、ハ
ンドル86を手動操作することによりスライド移動させ
たが、電気もしくは油圧モータで駆動する機構を用いて
作業台70を左右にスライド移動するようにしてもよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる高
所作業車においては、前記昇降装置の先端部に対して前
記作業台ベース部材を水平方向に移動を行わせる油圧モ
ータ等のスライド駆動機構を備える構成であるため、作
業台の床面にスライド機構を設けることなく、且つ簡単
な機構で安価に、作業台は昇降装置にて所定高さまで上
昇させた後、さらに水平方向に移動を行うことができ
る。このため、作業範囲は広がり且つ作業効率も向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における高所作業車の好ましい実施形態
を示す斜視図である。
【図2】本発明における高所作業車の昇降装置を上方か
ら見た主要断面図である。
【図3】上記昇降装置の機構の構成を説明する説明図で
ある。
【図4】本発明における高所作業車のスライド支持機構
の斜視図及び作業台を展開した状態を示した図である。
【図5】図4に示す例における作業台の格納した状態を
示す説明図である。
【図6】本発明における高所作業車のスライド支持機構
の構成を説明する説明図である。
【図7】本発明における高所作業車のスライド機構の作
用を説明する説明図である。
【図8】本発明における高所作業車のスライド駆動機構
の斜視図である。
【図9】本発明における高所作業車のスライド駆動機構
の構成を説明する説明図である。
【図10】本発明における高所作業車のスライド駆動機
構の作用を説明する説明図である。
【図11】本発明における高所作業車のスライド駆動機
構の作用を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 高所作業車 2 車体 10 昇降装置 60 スライド支持機構 70 作業台 72 作業台フレーム(作業台ベース部材) 80 スライド駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 英彦 埼玉県上尾市大字領家字山下1152番地の10 株式会社アイチコーポレーション上尾工 場内 (72)発明者 落合 健二 埼玉県上尾市大字領家字山下1152番地の10 株式会社アイチコーポレーション上尾工 場内 Fターム(参考) 3F333 AA08 AB07 AC02 AC03 AC07 BA04 BA26 BD02 BE05 BF01 CA06 CA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行移動自在な車体と、基端部が前記車
    体に取り付けられ先端部が前記車体に対して昇降移動自
    在に構成された昇降装置と、前記昇降装置の先端部に取
    り付けられて作業者が搭乗可能な作業台とを備える高所
    作業車において、 前記作業台は作業床と前記作業床に垂直に延びて取り付
    けられた側面板から構成され、 前記昇降装置の先端部に対して前記作業台ベース部材を
    水平方向に移動可能に支持するスライド支持機構を有す
    ることを特徴とする高所作業車。
  2. 【請求項2】 前記作業台は、前記作業台ベース部材に
    重ねて折り畳み格納自在に取り付けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の高所作業車。
  3. 【請求項3】 前記昇降装置の先端部に対して前記作業
    台ベース部材を水平方向に移動させるスライド駆動機構
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の高所作業車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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