JP6521773B2 - 溶存水素濃度測定装置及び測定方法 - Google Patents

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本発明は、例えば水素水等の被測定液中における溶存水素濃度を測定する溶存水素濃度測定装置及び測定方法に関する。
近年、水素分子(水素ガス)を水に溶解させた水素水が、さまざまな分野で注目されている。例えば、健康産業分野では、水素水中の水素分子が体内の活性酸素を還元して除去する効果が着目され、健康維持のための飲料水等として水素水が使用されている。また、電子産業分野においては、その洗浄効果に着目して電子部品洗浄用水として水素水が使用されている。ところが、水素水中の水素分子は水中から抜けやすく、時間の経過と共に溶存水素濃度が低下する傾向にあるため、使用の時点における水素水中の溶存水素濃度を把握することが求められている。
この種の溶存水素濃度の測定装置として、本願出願人が共願者である特許文献1には、被測定液から放出された水素ガスと空気中の酸素ガスとを反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池セルと、この燃料電池セルに接続され、燃料電池セルから発生した電気エネルギの量を測定する測定手段とを備えた測定装置が記載されている。被測定液から放出される水素ガスは燃料電池セルの燃料極(負極、陰極)へ供給されると共に空気中の酸素が燃料電池セルの空気極(正極、陽極)に供給されて反応し、電気エネルギが生じ、この電気エネルギ量を測定手段で測定することにより、被測定液に含まれている水素ガスの濃度、即ち溶存水素濃度が検出される。
このような構成の溶存水素濃度測定装置によれば、使用の時点における被測定液(水素水等)に含まれる溶存水素濃度を迅速かつ簡単に定量することができると共に、測定装置を小型化かつ低コスト化することができる。
特開2015−081799号公報
しかしながら、特許文献1に記載の溶存水素濃度測定装置によると、溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合、測定値が立ち上がって安定化するまでにかなりの時間(例えば4〜9分)がかかるという不都合が生じていた。
測定値の立ち上がりに時間を要すると、多量の被測定液が溶存水素濃度の測定無しに供給されてしまう。例えば、立ち上がりの安定時間に4分を要し被測定液が流速1.5L(リットル)/分で流れていると仮定すると、6Lの被測定液が溶存水素濃度の測定無しで供給されてしまうこととなり、これは水素水の販売機等においては無駄な消費となる。
従って、本発明の目的は、測定開始時に素早い立ち上がりで溶存水素濃度の測定を行うことができる溶存水素濃度測定装置及び測定方法を提供することにある。
本発明によれば、被測定液中に溶存水素として含まれる水素ガスと空気中の酸素ガスとを反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池セルと、この燃料電池セルから出力される電気エネルギの量を測定する測定手段と、この測定手段による測定の前に、燃料電池セルのプロトン及び電子を増量する増量化手段とを備えている溶存水素濃度測定装置が提供される。
燃料極(負極、陰極)、固体高分子膜(電解質)及び空気極(正極、陽極)から基本的に構成される固体高分子形燃料電池セル(PEFC)の起電力の測定の前に、この燃料電池セルのプロトン(水素イオン、H)及び電子(e)を増量することによって、固体高分子膜を介するプロトンの空気極への移動及び導線を介する電子の空気極への移動が増大し、起電力が測定開始から素早く安定化するため、短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、被測定液の溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる被測定液の量を低減することができ、被測定液の無駄な消費を抑制することが可能となる。
増量化手段が、燃料電池セルに正極及び負極間に所定電圧範囲内であって正極に正及び負極に負となる直流電圧を印加する電圧印加手段であることが好ましい。
この場合、電圧印加手段が、燃料電池セルに1.0〜1.5Vの直流電圧を印加する手段であることがより好ましい。
増量化手段が、燃料電池セルに水素ガスを少しずつ印加する水素ガス印加手段であることも好ましい。この場合、増量化手段が、燃料電池セルに水素ガスを間欠的に印加する水素ガス印加手段であることがより好ましい。
さらにこの場合、水素ガス印加手段が、燃料電池セルの起電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定値となった時点で燃料電池セルへの水素ガスの印加を終了する手段であることがより好ましい。
本発明によれば、さらに、燃料電池セルにより被測定液中に溶存水素として含まれる水素ガスと空気中の酸素ガスとを反応させて電気エネルギを発生させ、発生した電気エネルギの量を測定して溶存水素濃度を得る溶存水素濃度測定方法であって、溶存水素濃度の測定の前に、燃料電池セルのプロトン及び電子を増量する溶存水素濃度測定方法が提供される。
燃料極(負極、陰極)、固体高分子膜(電解質)及び空気極(正極、陽極)から基本的に構成される固体高分子形燃料電池(PEFC)の起電力の測定の前に、この燃料電池セルのプロトン(水素イオン、H)及び電子(e)を増量することによって、固体高分子膜を介するプロトンの空気極への移動及び導線を介する電子の空気極への移動が増大し、起電力が測定開始から素早く安定化するため、短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、被測定液の溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる被測定液の量を低減することができ、被測定液の無駄な消費を抑制することが可能となる。
燃料電池セルに正極及び負極間に所定電圧範囲内であって正極に正及び負極に負となる直流電圧を印加することが好ましい。
この場合、燃料電池セルに、1.0〜1.5Vの直流電圧を印加することがより好ましい。
燃料電池セルに水素ガスを少しずつ印加することも好ましい。この場合、燃料電池セルに水素ガスを間欠的に印加することがより好ましい。
さらにこの場合、燃料電池セルの起電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定値となった時点で燃料電池セルへの水素ガスの印加を終了することがより好ましい。
本発明によれば、起電力が測定開始から素早く安定化するため、測定再開時に短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、被測定液の溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる被測定液の量を低減することができ、被測定液の無駄な消費を抑制することが可能となる。
本発明の溶存水素濃度測定装置の一実施形態における全体の装置構成を概略的に示すブロック図である。 図1の溶存水素濃度測定装置における演算制御装置の処理動作を概略的に示すフローチャートである。 本発明の溶存水素濃度測定装置の他の実施形態における全体の装置構成を概略的に示すブロック図である。 図3の溶存水素濃度測定装置における演算制御装置の処理動作を概略的に示すフローチャートである。 図3の溶存水素濃度測定装置を使用した水素水生成装置の一例の全体の装置構成を概略的に示すブロック図である。 図5の水素水生成装置における制御回路の処理動作を概略的に示すフローチャートである。 比較例2〜5における電圧計測値と測定経過時間との関係を示す特性図である。 比較例1、6及び7並びに実施例1〜4における電圧計測値と測定経過時間との関係を示す特性図である。 図8の特性図の安定域のみを拡大して示す拡大特性図である。 安定化するまでの時間と印加電圧との関係を示す特性図である。 比較例1並びに実施例2及び4〜7における電圧計測値と測定経過時間との関係を示す特性図である。 図11の特性図の安定域のみを拡大して示す拡大特性図である。 比較例8及び9並びに実施例8〜10における電圧計測値と測定経過時間との関係を示す特性図である。 図13の特性図の安定域のみを拡大して示す拡大特性図である。 比較例10〜12並びに実施例11〜15における電圧計測値と測定経過時間との関係を示す特性図である。 図15の特性図の安定域のみを拡大して示す拡大特性図である。
図1は本発明の溶存水素濃度測定装置の一実施形態における全体の装置構成を概略的に示している。この実施形態は、被測定液として、水素水の溶存水素濃度を測定する装置の例である。
同図において、10は溶存水素濃度を測定すべき水素水が通水される固体高分子形燃料電池セル(PEFC)を示している。この燃料電池セル10は、空気極(正極、陽極)10aと、燃料極(負極、陰極)10bと、これら正極10a及び負極10b間に、白金又はルテニウム−白金触媒10c及び10dを介して挟設された固体高分子膜(電解質)10eとから基本的に構成されている。負極10b側には溶存水素濃度を測定すべき水素水が供給される流入口10f及び水素水が排出される排出口10gに連通した水素水室が設けられており、正極10a側には酸素を供給するための大気開放口10hが設けられている。正極10aは正極端子10iに電気的に接続されており、負極10bは負極端子10jに電気的に接続されている。
正極端子10i及び負極端子10j間には計測用抵抗11が接続されており、さらにこれと並列に直流電圧を印加するための電圧印加手段が接続されている。この電圧印加手段は、本実施形態では、例えば電池から構成される1.5Vの直流電源12、演算制御装置17の指示によって開閉制御される開閉スイッチ13、及び印加される電圧調整用の可変抵抗14からなる直列回路を備えており、燃料電池セル10の正極端子10iに正の直流電圧を負極端子10jに負の直流電圧をそれぞれ印加するように構成されている。
正極端子10i及び負極端子10j間には、さらにまた、端子間電圧を計測する電圧計測器15の入力が電気的に接続されており、電圧計測器15の出力にはこの電圧計測器15からの電圧の計測値を時系列的に記憶する記憶装置16が接続されている。記憶装置16の出力にはこの記憶装置16に記憶されている計測値から溶存水素濃度を演算すると共に、開閉スイッチ13の動作を制御する演算制御装置17の入力が接続されており、この演算制御装置17の出力には演算して求められた溶存水素濃度に応じて複数のLED素子18aを点灯させて表示するLED表示器18が接続されている。なお、水素水の測定開始を指示する指示信号が供給される端子19は演算制御装置17の入力に接続されている。
電圧計測器15は、抵抗11の端子間電圧を計測し、デジタルの電圧計測値を出力するように構成されている。
記憶装置16は、電圧計測器15から間欠的に取得したデジタル電圧計測値を時系列的に記憶する記憶手段である。
演算制御装置17は、端子19を介して入力される測定開始指示信号に応じて動作を開始すると共に、記憶装置16から取得したデジタル電圧計測値から溶存水素濃度を算出してLED表示器18へ送り、さらに、開閉スイッチ13の開閉動作を制御するように構成されている。この演算制御装置17は、プログラム制御される一般的なコンピュータ装置で構成可能である。
LED表示器18は、演算制御装置17から取得した溶存水素濃度に応じて(例えば溶存水素濃度が所定量増える毎に1素子点灯するように)、複数のLED素子18aを順次点灯させるように構成されている。なお、LED表示器に代えて他の種類の濃度表示器、例えばメータ式表示器等を用いることも可能である。
図2は演算制御装置17の処理動作の流れを概略的に示しており、以下、同図を参照して本実施形態の溶存水素濃度測定装置の動作を説明する。
燃料電池セル10の水素水室には、前回に通水した水素水が残留している状態にある。この状態で、測定指示信号が端子19を介して入力されて水素水の溶存水素濃度の測定開始が指示されると、コンピュータは図2に示す処理を開始する。
まず、開閉スイッチ13を閉成する(ステップS11)。これにより、燃料電池セル10の正極端子10i及び負極端子10j間には、可変抵抗14によって調整された所定の直流電圧が正負順方向に(正極端子に正の直流電圧が、負極端子に負の直流電圧がそれぞれ印加されるように)印加される。この所定電圧は、約1.0〜1.5Vの直流電圧、例えば約1.35Vの直流電圧に設定される。
次いで、開閉スイッチ13を閉成してから所定時間経過したか否かを判別する(ステップS12)。所定時間経過していないと判別した場合(NOの場合)は、このステップS12の処理を繰り返し、所定時間経過したと判別した場合(YESの場合)は、この開閉スイッチ13を開成し(ステップS13)、これによって直流電源12からの電直流圧印加が終了する。この所定時間としては、例えば約60秒が設定される。
次いで、測定すべき水素水の流入口10fを介する通水を開始し(ステップS14)、その後、デジタル電圧計測値を記憶装置16から取得し、この計測値から溶存水素濃度を演算して求める(ステップS15)。デジタル電圧計測値から溶存水素濃度の演算は、例えば、溶存水素濃度(mg/L)=a×電圧計測値(mV)+bの一次演算式で行う。ただし、a及びbは定数である。この溶存水素濃度の演算は、水素水の通水開始から所定時間後(例えば120秒後)に開始しても良い。
次いで、求めた溶存水素濃度に応じてLED表示器18の複数のLED素子18aを点灯させて溶存水素濃度の表示を行う(ステップS16)。例えば、溶存水素濃度が0.2mg/L増える毎にLED素子18aの点灯数を増加させて表示を行う。LED素子18aが異なる発光色を有する場合は、求めた溶存水素濃度に応じた発光色のLED素子18aを点灯させるように構成しても良い。
その後、測定終了か否かを判別する(ステップS17)。測定終了ではないと判別した場合(NOの場合)は、ステップS15に戻ってステップS15〜S17の処理を繰り返して実行する。端子19を介して入力される測定指示信号の状態によって、測定終了であると判別した場合(YESの場合)は、流入口10fを介する水素水の通水を終了し(ステップS18)、この図2の測定処理を終了する。
後述する比較例及び実施例から解るように、本実施形態のように、溶存水素濃度の測定を開始する前に、燃料電池セル10に1.0〜1.5Vの直流電圧、例えば1.35Vの直流電圧、を正負順方向に約60秒間印加し、これによって燃料電池セル10を充電しそのプロトン(水素イオン、H)及び電子(e)を増量することによって、固体高分子膜を介するプロトンの空気極への移動及び導線を介する電子の空気極への移動が増大し、起電力が測定開始から素早く安定化するため、短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる水素水の量を低減することができ、水素水の無駄な消費を抑制することが可能となる。
図3は本発明の溶存水素濃度測定装置の他の実施形態における全体の装置構成を概略的に示している。この実施形態も、被測定液として、水素水の溶存水素濃度を測定する装置の例である。
同図において、30は溶存水素濃度を測定すべき水素水が通水される固体高分子形燃料電池セル(PEFC)を示している。この燃料電池セル30は、空気極(正極)30aと、燃料極(負極)30bと、これら正極30a及び負極30b間に、白金又はルテニウム−白金触媒30c及び30dを介して挟設された固体高分子膜(電解質)30eとから基本的に構成されている。負極30b側には溶存水素濃度を測定すべき水素水及び水素ガス供給手段40から水素ガスが供給される流入口30fと水素水が排出される排出口30gとに連通した水素水室が設けられており、正極30a側には酸素を供給するための大気開放口30hが設けられている。正極30aは正極端子30iに電気的に接続されており、負極30bは負極端子30jに電気的に接続されている。
正極端子30i及び負極端子30j間には計測用抵抗31が接続されており、さらにこれと並列に、端子間電圧を計測する電圧計測器35の入力が電気的に接続されており、電圧計測器35の出力にはこの電圧計測器35からの電圧の計測値を時系列的に記憶する記憶装置36が接続されている。記憶装置36の出力にはこの記憶装置36に記憶されている計測値から溶存水素濃度を演算すると共に、水素ガス供給手段40の動作を制御する演算制御装置37の入力が接続されており、この演算制御装置37の出力には演算して求められた溶存水素濃度に応じて複数のLED素子38aを点灯させて表示するLED表示器38が接続されている。なお、水素水の測定開始を指示する指示信号が供給される端子39は演算制御装置37の入力に接続されている。
電圧計測器35は、抵抗31の端子間電圧を計測し、デジタルの電圧計測値を出力するように構成されている。
記憶装置36は、電圧計測器35から間欠的に取得したデジタル電圧計測値を時系列的に記憶する記憶手段である。
演算制御装置37は、端子39を介して入力される測定開始指示信号に応じて動作を開始すると共に、記憶装置36から取得したデジタル電圧計測値から溶存水素濃度を算出してLED表示器38へ送り、さらに、水素ガス供給手段40の動作を制御するように構成されている。この演算制御装置37は、プログラム制御される一般的なコンピュータ装置で構成可能である。
LED表示器38は、演算制御装置37から取得した溶存水素濃度に応じて(例えば溶存水素濃度が所定量増える毎に1素子点灯するように)、複数のLED素子38aを順次点灯させるように構成されている。なお、LED表示器に代えて他の種類の濃度表示器、例えばメータ式表示器等を用いることも可能である。
図4は演算制御装置37の処理動作の流れを概略的に示しており、以下、同図を参照して本実施形態の溶存水素濃度測定装置の動作を説明する。
燃料電池セル30の水素水室には、前回に通水した水素水が残留している状態にある。この状態で、測定指示信号が端子39を介して入力されて水素水の溶存水素濃度の測定開始が指示されると、コンピュータは図4に示す処理を開始する。
まず、水素ガス供給手段40から水素ガスの供給を開始する(ステップS21)。この供給は、水素ガスを燃料電池セル30の流入口30fに供給することによって行われる。この水素ガスの供給は、必要量を一度に供給するのではなく、何度かにわたって少しずつ供給して行われる。具体的には、電磁弁のオンオフを繰り返して間欠的に少しずつ供給される。この水素ガスを少しずつ供給する方法としては、1つの電磁弁をオンオフして供給する方法の他に、2つの電磁弁を直列に接続し、これら電磁弁間に水素ガスを溜め、溜まった水素ガスを供給することを繰り返す方法であっても良いし、その他の方法であっても良い。
次いで、デジタル電圧計測値を記憶装置36から取得し、この計測値の示す出力電圧が所定電圧以上となったか否かを判別する(ステップS22)。出力電圧が所定電圧以上となっていないと判別した場合(NOの場合)は、このステップS22の処理を繰り返し、所定電圧以上となったと判別した場合(YESの場合)は、水素ガス供給手段40から水素ガスの供給を終了する(ステップS23)。ここで、所定電圧としては、0.4V以上かつ0.5V前後までの所定の電圧、望ましくは0.5V前後の電圧が設定される。
次いで、測定すべき水素水の流入口10fを介する通水を開始し(ステップS24)、その後、デジタル電圧計測値を記憶装置36から取得し、この計測値から溶存水素濃度を演算して求める(ステップS25)。デジタル電圧計測値から溶存水素濃度の演算は、例えば、溶存水素濃度(mg/L)=a×電圧計測値(mV)+bの一次演算式で行う。ただし、a及びbは定数である。この溶存水素濃度の演算は、水素水の通水開始から所定時間後(例えば120秒後)に開始しても良い。
次いで、求めた溶存水素濃度に応じてLED表示器38の複数のLED素子38aを点灯させて溶存水素濃度の表示を行う(ステップS26)。例えば、溶存水素濃度が0.2mg/L増える毎にLED素子38aの点灯数を増加させて表示を行う。LED素子38aが異なる発光色を有する場合は、求めた溶存水素濃度に応じた発光色のLED素子38aを点灯させるように構成しても良い。
その後、測定終了か否かを判別する(ステップS27)。測定終了ではないと判別した場合(NOの場合)は、ステップS25に戻ってステップS25〜S27の処理を繰り返して実行する。端子39を介して入力される測定指示信号の状態によって、測定終了であると判別した場合(YESの場合)は、流入口10fを介する水素水の通水を終了し(ステップS28)、この図4の測定処理を終了する。
後述する比較例及び実施例から解るように、本実施形態のように、溶存水素濃度の測定を開始する前に、燃料電池セル30にその出力電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定の電圧、望ましくは0.5V前後となるまで、水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、これによって燃料電池セル30のプロトン(水素イオン、H)及び電子(e)を増量することによって、固体高分子膜を介するプロトンの空気極への移動及び導線を介する電子の空気極への移動が増大し、起電力が測定開始から素早く安定化するため、短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる水素水の量を低減することができ、水素水の無駄な消費を抑制することが可能となる。
図5は図3の溶存水素濃度測定装置を使用した水素水生成装置の一例として、水素水自動販売機の全体の装置構成を概略的に示している。この水素水自動販売機は、水道に直結されており、水道から供給される水道水に水素ガスを溶解させ、常時、飽和水素水濃度(1.6mg/L)以上の溶存水素濃度を有する水素水を製造するように構成されている。
図5に示すように、この水素水自動販売機は、電気分解装置からなる水素ガス発生装置50と、この水素ガス発生装置50に逆止弁51、圧力制御センサ52及び流路53を介してガス入口が接続された水素ガス溶解手段54と、流路53に設けられた水素ガス入口圧力計55と、水素ガス溶解手段54の水素水出口に流路56を介して接続された水素水取り出し弁(電磁弁)57と、流路56に設けられた水素水出口圧力計58と、水道からの流路59に設けられた水道水通水弁60と、この流路59の水道水通水弁60の下流に設けられた流量調整弁61と、この流路59の流量調整弁61の下流に設けられた水道水用フィルタ62と、この流路59の水道水用フィルタ62の下流に設けられた水道水入口圧力計63と、水道水用フィルタ62の出口及び水素ガス溶解手段54の水道水入口に接続された流路67に設けられた溶存酸素除去手段64と、溶存酸素除去手段64に接続された吸引ポンプ65と、溶存酸素除去手段64の下流の流路67に設けられた冷却手段66と、冷却手段66の下流の流路67に設けられた圧力センサ68及び水温検知手段69と、水素ガス溶解手段54の水素ガス排出口に接続された水素ガス排出弁(電磁弁)70と、水素ガス排出弁70にその流入口(30f、図3)が接続された溶存水素濃度測定装置の燃料電池セル71(30、図3)と、この燃料電池セル71に接続された溶存水素濃度演算部72と、燃料電池セル71の流入口(30f、図3)と水素ガス溶解手段54の水素水出口に流路56との間に接続された濃度計測用弁(電磁弁)73と、水素ガス発生装置50、水素水取り出し弁57、水道水通水弁60、冷却手段66、水素ガス排出弁70及び溶存水素濃度演算部72に電気的に接続された制御装置74とを備えている。なお、制御装置74は、圧力制御センサ52、水素ガス入口圧力計55、水素水出口圧力計58、水道水入口圧力計63、圧力センサ68及び水温検知手段69にも電気的に接続されている。図5の水素水自動販売機における燃料電池セル71及び溶存水素濃度演算部72が図3に示した溶存水素濃度測定装置に対応しており、図5の水素水自動販売機における水素ガス発生装置50、流路53、及び水素ガス排出弁70の部分が図3に示した水素ガス供給手段40に対応している。
水素ガス発生装置50は、水の電気分解により水素ガスを生成するように構成された電気分解装置である。この電気分解装置は、必要な時に必要なだけ水を電気分解し水素ガスを発生させることができ、簡単な操作で安全かつ便利に水素ガスを供給できる。制御装置74がこの水素ガス発生装置50による電気分解の開始及び停止(オンオフ)を制御することにより、水素ガス圧が調整される。
水素ガス溶解手段54は、供給される水素ガスをガス分離中空糸膜を介して水に溶解させるものであり、本実施形態においては、永柳工業株式会社製の中空糸ガス分離膜(M60−6000GE)を用いている。
水素水取り出し弁57は、水素ガス溶解手段54で生成された水素水を取り出す際に開成し、水素ガス溶解手段54内を平衡状態に制御する際に閉成するように、制御装置74によって開閉制御される電磁弁である。
水道水通水弁60は、水素ガス溶解手段54に水道水を供給する際に開成し、水素ガス溶解手段54内を平衡状態に制御する際に閉成するように、制御装置74によって開閉制御される圧力計付きの電磁弁である。
制御装置74は、プログラム制御される一般的なコンピュータ装置であり、プログラムに従ってこの水素水自動販売機の動作を制御する。
図6は図5の水素水自動販売機における制御装置74、燃料電池セル71及び溶存水素濃度演算部72の処理動作を概略的に示しており、以下、同図を参照して本実施形態の水素水自動販売機における溶存水素濃度測定動作を説明する。
水素ガス溶解手段54には、水素ガス発生装置50から水素ガスが供給され、さらに、水道水通水弁60を介して水道水が供給されており、これによって水素ガスが水道水中に溶解されて水素水が生成されている。水素水自動販売機からの水素水の取り出しは、水素水取り出し弁57を開成して行われる。例えば、この水素水自動販売機において、1回で500mLの水素水取り出しを行う場合には、1.5L/minの流量の水素水であれば、水素水取り出し弁57を20秒間開成すれば良いこととなる。
販売に係る水素水の取り出しとは別個に、1日に数回の系内確認処理のため、水素水取り出し弁57を開成して水素水を排水する処理が行われ、この系内確認処理の際に、以下に述べる溶存水素濃度測定動作が行われる。
燃料電池セル71の水素水室には、あらかじめ、その流入口(30f、図3)を介して水素水が充填されている。この状態で、系内確認処理における溶存水素濃度測定動作の開始信号が印加されると、制御装置74のコンピュータは図6に示す処理を開始する。
まず、電磁弁である水素ガス排出弁70のオンオフを繰り返すことにより少しずつ間欠的に開成し、水素ガスを燃料電池セル71の水素水室へ間欠的に供給する(ステップS31)。
次いで、デジタル電圧計測値を記憶装置(36、図3)から取得し、この計測値の示す出力電圧が所定電圧以上となったか否かを判別する(ステップS32)。出力電圧が所定電圧以上となっていないと判別した場合(NOの場合)は、このステップS32の処理を繰り返し、所定電圧以上となったと判別した場合(YESの場合)は、水素ガス排出弁70を閉成し、水素ガスの供給を終了する(ステップS33)。ここで、所定電圧としては、0.4V以上かつ0.5V前後までの所定の電圧、望ましくは0.5V前後の電圧が設定される。
この水素ガスの供給終了と同時に又は供給終了から所定時間経過後に濃度計測用弁73を開成することにより、生成された水素水を燃料電池セル71の水素水室へ供給する(ステップS34)。
次いで、デジタル電圧計測値を記憶装置(36、図3)から取得し、この計測値から溶存水素濃度を演算して求める(ステップS35)。デジタル電圧計測値から溶存水素濃度の演算は、例えば、溶存水素濃度(mg/L)=a×電圧計測値(mV)+bの一次演算式で行う。ただし、a及びbは定数である。この溶存水素濃度の演算は、水素水の供給開始から所定時間後(例えば120秒後)に開始しても良い。
次いで、求めた溶存水素濃度に応じてLED表示器(38、図3)の複数のLED素子(38a、図3)を点灯させて溶存水素濃度の表示を行う(ステップS36)。例えば、溶存水素濃度が0.2mg/L増える毎にLED素子(38a、図3)の点灯数を増加させて表示を行う。LED素子(38a、図3)が異なる発光色を有する場合は、求めた溶存水素濃度に応じた発光色のLED素子(38a、図3)を点灯させるように構成しても良い。
その後、測定終了か否かを判別する(ステップS37)。測定終了ではないと判別した場合(NOの場合)は、ステップS35に戻ってステップS35〜S37の処理を繰り返して実行する。測定終了であると判別した場合(YESの場合)は、濃度計測用弁73を閉成し水素水の燃料電池セル71への供給を終了し(ステップS38)、この図6の測定処理を終了する。なお、この図6の測定処理を水素水の販売の都度行っても良い。
後述する比較例及び実施例から解るように、本実施形態のように、系内確認処理の際や水素水の販売の際に溶存水素濃度の測定を開始する前に、燃料電池セル71にその出力電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定の電圧、望ましくは0.5V前後となるまで、水素ガスを水素ガス排出弁70のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、これによって燃料電池セル71のプロトン(水素イオン、H)及び電子(e)を増量することによって、固体高分子膜を介するプロトンの空気極への移動及び導線を介する電子の空気極への移動が増大し、起電力が測定開始から素早く安定化するため、短時間で溶存水素濃度の測定を行うことが可能となる。その結果、溶存水素濃度の測定を長時間休止した後に再開した場合に、正しい測定値を得る前に流れる水素水の量を低減することができ、水素水の無駄な消費を抑制することが可能となる。
以下、比較例1〜12及び実施例1〜15を用いて実際の実験結果を説明する。
比較例1〜9及び実施例1〜10
この比較例1〜9及び実施例1〜10で使用した溶存水素濃度測定装置は、図1の実施形態で用いたものと同様であり、以下の構成を有している。
(固体高分子形燃料電池セルの構成)
セル面積 :1.9cm×1.9cm=3.61cm
電力 :280mW
起電圧 :最大0.7V(直流)
計測用抵抗11:50.0Ω
(水素水通水条件)
水素水 :1.8〜2.0mg/Lの溶存水素濃度の飽和水素水
通水流量 :1.5mL/分
(A)まず、前回の測定からの放置時間(休止時間)に対する出力電圧の安定化に要する時間を計測した。
(比較例2)
前回の測定を終了してから720分(12時間)放置(休止)した後、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例3)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから60分(1時間)後に、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例4)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例5)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから3分後に、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
この比較例2〜5の試験結果を、下記の表1及び図7に示す。なお、表1の安定化するまでの時間は、図7に示した出力電圧特性が一定値におおよそ収束するまでの時間を図より読み取った値である。
Figure 0006521773
比較例2〜5の試験結果より、出力電圧が安定化するまでに240秒(4分)〜540秒(9分)を要することが解った。この測定装置は、流速1.5L/分で通水を行っており、従って、安定化するまで240秒(4分)の通水が行われると、6Lの水素水が最低でも必要となる。計測開始のために6L以上の水素水を消費することは大きな無駄となる。
(B)次に、燃料電池セルの正極及び負極間に種々の値の直流電圧を正負順方向に印加した際の出力電圧の安定化に要する時間を計測した。
(比較例1)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例6)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に0.5Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例7)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に0.7Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例1)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.1Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例2)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.25Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例3)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.35Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例4)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルの正極及び負極間に1.56Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
この比較例1、6及び7並びに実施例1〜4の試験結果を、下記の表2並びに図8、図9及び図10に示す。ただし、図9は図8の特性の安定域のみを拡大して示している。なお、表2の安定化するまでの時間は、図9に示した出力電圧特性が一定値におおよそ収束するまでの時間を図より読み取った値である。また、図10は表2に示す安定化するまでの時間と印加電圧との関係を示している。
Figure 0006521773
比較例1の試験結果より、燃料電池セルの正極及び負極間に電圧を印加しなければ、出力電圧が安定化するまでに300秒(5分)を要することが解った。また、比較例6及び7並びに実施例1〜4の試験結果より、特に図10より、その印加電圧が1.0〜1.5Vの範囲にあれば、140秒以下で安定化することが解った。即ち、燃料電池セルの理論的単セル最大起電圧(約0.7V)以下の印加電圧では安定化時間はさほど短縮化できず、燃料電池セルの理論的単セル最大起電力(約0.7V)の2倍弱程度の電圧を印加することによって極めて良好な時間短縮を行うことができた。
(C)次に、燃料電池セルの正極及び負極間への電圧印加時間を変えた場合の出力電圧の安定化に要する時間を計測した。
(実施例5)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.56Vの直流電圧を30秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例6)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.25Vの直流電圧を120秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例7)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.25Vの直流電圧を300秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
比較例1並びに実施例2及び4〜7の試験結果を、下記の表3並びに図11及び図12に示す。ただし、図12は図11の特性の安定域のみを拡大して示している。なお、表3の安定化するまでの時間は、図12に示した出力電圧特性が一定値におおよそ収束するまでの時間を図より読み取った値である。
Figure 0006521773
比較例1並びに実施例2及び4〜7の試験結果より、電圧を印加することによって安定化するまでの時間が短縮化することが解るが、電圧印加時間を調整することにより、安定化するまでの時間をさらに短縮化できることが解った。即ち、燃料電池セルの理論的単セル最大起電力(約0.7V)の2倍弱程度の電圧を印加した際に、その印加時間を長くすればするほど、安定化するまでの時間が短縮することが解った。
(D)次に、燃料電池セルの正極及び負極間に接続される計測用抵抗11の抵抗値を75Ωとした場合の出力電圧の安定化に要する時間を計測し、この計測用抵抗11の抵抗値が50Ωの場合と比較した。
(比較例8)
計測用抵抗75Ωの場合に、前回の測定を終了してから900分(15時間)放置した後、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例9)
計測用抵抗75Ωの場合に、前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、電圧印加することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例8)
計測用抵抗75Ωの場合に、前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.25Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例9)
計測用抵抗75Ωの場合に、前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.35Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例10)
計測用抵抗75Ωの場合に、前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セル10の正極及び負極間に1.56Vの直流電圧を60秒間印加した後、直ちに水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
この比較例8及び9並びに実施例8〜10の試験結果を、下記の表4並びに図13及び図14に示す。ただし、図14は図13の特性の安定域のみを拡大して示している。なお、表4の安定化するまでの時間は、図14に示した出力電圧特性が一定値におおよそ収束するまでの時間を図より読み取った値である。
Figure 0006521773
一方、これら比較例8及び9並びに実施例8〜10にそれぞれ対応する、計測用抵抗11の抵抗値が50Ωの場合の比較例2及び1並びに実施例2〜4の試験結果を、下記の表5に示す。
Figure 0006521773
比較例8及び比較例2並びに比較例9及び比較例1の試験結果の比較では安定化するまでの時間の差は当然のことながら現れて来ないが、実施例8及び実施例2、実施例9及び実施例3、並びに実施例10及び実施例4の試験結果の比較より、計測用抵抗11の抵抗値が小さい方が安定化するまでの時間を短縮化できることが解った。
比較例10〜12及び実施例11〜15
この比較例10〜12及び実施例11〜15で使用した溶存水素濃度測定装置は、図3の実施形態で用いたものと同様であり、以下の構成を有している。
(固体高分子形燃料電池セルの構成)
セル面積 :1.9cm×1.9cm=3.61cm
電力 :280mW
起電圧 :最大0.7V(直流)
計測用抵抗11:75.0Ω
(水素水通水条件)
水素水 :1.8〜2.0mg/Lの溶存水素濃度の飽和水素水
通水流量 :1.5mL/分
(A)水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、燃料電池セルの出力電圧が所定電圧に到達した後に計測すべき水素水を通水開始した場合の出力電圧の安定化に要する時間を計測した。
(比較例10)
前回の測定を終了してから900分(15時間)放置した後、燃料電池セルへ水素ガスを注入することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例11)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを注入することなく水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(比較例12)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.6V程度となった状態で60秒間維持した後、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例11)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.45V程度となったところで、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例12)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.5V強となったところで、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例13)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.4V程度となった状態で60秒間維持した後、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例14)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.5V弱となった状態で60秒間維持した後、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
(実施例15)
前回の測定後、燃料電池セル内の水を非水素水(溶存水素濃度:0.0mg/L)に交換し、測定終了してから15分後に、燃料電池セルへ水素ガスを電磁弁のオンオフを繰り返すことにより間欠的に少しずつ供給し、出力電圧が0.5V強となった状態で90秒間維持した後、水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給して時間の経過に対する出力電圧を計測した。
この比較例10〜12並びに実施例11〜15の試験結果を、下記の表6並びに図15及び図16に示す。ただし、図16は図15の特性の安定域のみを拡大して示している。なお、表6の安定化するまでの時間は、図16に示した出力電圧特性が一定値におおよそ収束するまでの時間を図より読み取った値である。
Figure 0006521773
比較例11及び実施例11〜15の試験結果より、水素ガスの印加終了とする電圧が0.4V〜0.5V強の間においては、水素ガスを供給することにより、安定化するまで時間を短縮化できることが解った。また、実施例13〜15の試験結果より、水素ガスの印加終了とする電圧が0.4V〜0.5V強の間においては、水素ガスによる印加維持時間が長くなれば、燃料電池セル内のプロトンや電子の量が多くなるため、安定化するまで時間を短縮化できることが解った。また、実施例11及び12の試験結果より、水素ガスの印加終了とする電圧が0.4V〜0.5V強の間においては、水素ガスによる出力電圧が所定電圧に到達した後すぐに水素水の通水を開始した場合には、水素ガスによる到達出力電圧が高い方が燃料電池セル内のプロトンや電子の量が多くなるため、安定化するまで時間を短縮化できることが解った。さらに、比較例12及び実施例13〜14の試験結果より、水素ガスによる到達出力電圧が0.6Vとなる程度に水素ガスを多大に供給した場合には、燃料電池セル内にプロトンや電子が過剰に蓄積することとなり、過剰に蓄積したプロトンや電子が減衰して計測値として安定化するまで時間を要することが解った。実施例12〜15の試験結果より、水素ガスの供給を燃料電池セルの出力電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定の電圧、望ましくは0.5V前後となった時点で終了し、水素水の供給を行って測定を行えば、安定化するまでの時間を短縮化できることが解った。なお、燃料電池セルへの水素ガスの供給を終了すると同時に水素水を供給した場合は、燃料電池セルへの水素ガスの供給を終了して数分以内はセル水素水室内には水と水素ガスが混在した状態で大きな変動はなく印加起電圧は若干の減衰はあるものの安定しており、従って、この場合にも、水素ガスの供給を終了して数分以内の時間が経過した後に水素水を供給した場合にも、安定化するまでの時間はさほど変わらないことが、本発明者等の他の実験により確認されている。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
10、30 固体高分子形燃料電池セル(PEFC)
10a、30a 空気極(正極)
10b、30b 燃料極(負極)
10c、10d、30c、30d 白金又はルテニウム−白金触媒
10e、30e 固体高分子膜(電解質)
10f、30f 流入口
10g、30g 排出口
10h、30h 大気開放口
10i、30i 正極端子
10j、30j 負極端子
11、31 計測用抵抗
12 直流電源
13 開閉スイッチ
14 可変抵抗
15、35 電圧計測器
16、36 記憶装置
17、37 演算制御装置
18、38 LED表示器
18a、38a LED素子
19、39 端子
50 水素ガス発生装置
51 逆止弁
52 圧力制御センサ
53、56、59、67 流路
54 水素ガス溶解手段
55 水素ガス入口圧力計
57 水素水取り出し弁(電磁弁)
58 水素水出口圧力計
60 水道水通水弁(電磁弁)
61 流量調整弁
62 水道水用フィルタ
63 水道水入口圧力計
64 溶存酸素除去手段
65 吸引ポンプ
68 圧力センサ
69 水温検知手段
70 水素ガス排出弁(電磁弁)
71 燃料電池セル
72 溶存水素濃度演算部
73 濃度計測用弁(電磁弁)
74 制御装置

Claims (12)

  1. 被測定液中に溶存水素として含まれる水素ガスと空気中の酸素ガスとを反応させて電気エネルギを発生させる燃料電池セルと、該燃料電池セルから出力される電気エネルギの量を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定された電気エネルギの量から溶存水素濃度を算出する演算制御装置と、前記測定手段による測定の前に、前記燃料電池セルのプロトン及び電子を増量する増量化手段とを備えていることを特徴とする溶存水素濃度測定装置。
  2. 前記増量化手段が、前記燃料電池セルの正極及び負極間に所定電圧範囲内であって前記正極に正及び前記負極に負となる直流電圧を印加する電圧印加手段であることを特徴とする請求項1に記載の溶存水素濃度測定装置。
  3. 前記電圧印加手段が、前記燃料電池セルに1.0〜1.5Vの直流電圧を印加する手段であることを特徴とする請求項2に記載の溶存水素濃度測定装置。
  4. 前記増量化手段が、前記燃料電池セルに水素ガスを少しずつ印加する水素ガス印加手段であることを特徴とする請求項1に記載の溶存水素濃度測定装置。
  5. 前記増量化手段が、前記燃料電池セルに水素ガスを間欠的に印加する水素ガス印加手段であることを特徴とする請求項4に記載の溶存水素濃度測定装置。
  6. 前記水素ガス印加手段が、前記燃料電池セルの起電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定値となった時点で前記燃料電池セルへの水素ガスの印加を終了する手段であることを特徴とする請求項4又は5に記載の溶存水素濃度測定装置。
  7. 燃料電池セルにより被測定液中に溶存水素として含まれる水素ガスと空気中の酸素ガスとを反応させて電気エネルギを発生させ、該発生した電気エネルギの量を測定して溶存水素濃度を得る溶存水素濃度測定方法であって、溶存水素濃度の測定の前に、前記燃料電池セルのプロトン及び電子を増量することを特徴とする溶存水素濃度測定方法。
  8. 前記燃料電池セルに正極及び負極間に所定電圧範囲内であって前記正極に正及び前記負極に負となる直流電圧を印加することを特徴とする請求項7に記載の溶存水素濃度測定方法。
  9. 前記燃料電池セルに、1.0〜1.5Vの直流電圧を印加することを特徴とする請求項8に記載の溶存水素濃度測定方法。
  10. 前記燃料電池セルに水素ガスを少しずつ印加することを特徴とする請求項7に記載の溶存水素濃度測定方法。
  11. 前記燃料電池セルに水素ガスを間欠的に印加することを特徴とする請求項10に記載の溶存水素濃度測定方法。
  12. 前記燃料電池セルの起電圧が0.4V以上かつ0.5V前後までの所定値となった時点で前記燃料電池セルへの水素ガスの印加を終了することを特徴とする請求項10又は11に記載の溶存水素濃度測定方法。
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