JP6521494B1 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動変速機の変速制御の影響を受けずに、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる車両の制御装置を提供する。【解決手段】車両(1)の制御装置は、エンジン(4)と、車輪(2)と、エンジンと車輪との間の動力伝達経路上に設けられた無段変速機(16)と、無段変速機の変速比を変更するTCM(18)と、操舵角に関連する操舵角関連値が増大した場合、エンジンの生成トルクの低下により車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御し、無段変速機の変速比に基づき、エンジンの生成トルクの低下量を変更するPCM(14)とを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、車両の制御装置に係わり、特に、駆動源の生成トルクの低下により車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御する車両の制御装置に関する。
従来、スリップ等により車両の挙動が不安定になった場合に、車両の挙動を安全方向に制御する技術(例えば横滑り防止装置)が知られている。具体的には、車両のコーナリング時等に、車両にアンダーステアやオーバーステアの挙動が生じたことを検出し、それらを抑制するように車輪に適切な減速度を付与するようにしたものが知られている。
一方、上述したような車両の挙動が不安定になるような走行状態における安全性向上のための制御とは異なり、通常の走行状態にある車両のコーナリング時におけるドライバによる一連の操作(ブレーキング、ステアリングの切り込み、加速、及び、ステアリングの戻し等)が自然で安定したものとなるように、コーナリング時に減速度を調整して操舵輪である前輪に加わる荷重を調整するようにした車両運動制御装置が知られている。
更に、ドライバのステアリング操作に対応するヨーレート関連量(例えばヨー加速度)に応じて、エンジンやモータの生成トルクを低減させることにより、ドライバがステアリング操作を開始したときに減速度を迅速に車両に生じさせ、十分な荷重を操舵輪である前輪に迅速に加えるようにした車両用挙動制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、ステアリング操作の開始時に荷重を前輪に迅速に加えることにより、前輪と路面との間の摩擦力が増加し、前輪のコーナリングフォースが増大するので、カーブ進入初期における車両の回頭性が向上し、ステアリングの切り込み操作に対する応答性(つまり操安性)が向上する。これにより、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を実現することができる。
特許第6112304号明細書
しかしながら、自動変速機の変速比の変更と、上記の特許文献1に記載されたような、車両姿勢制御のためのトルク低下要求とが重複すると、車両姿勢の制御に必要な生成トルクの低下量に対して実際のトルク低下が不足し又は過剰となり、車両姿勢の制御において狙いとする減速度が得られない可能性がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、自動変速機の変速制御の影響を受けずに、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の車両の制御装置は、駆動源と、車輪と、駆動源と車輪との間の動力伝達経路上に設けられた自動変速機と、自動変速機の変速比を変更する変速手段と、操舵角に関連する操舵角関連値が増大した場合、駆動源の生成トルクの低下により車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御する車両姿勢制御手段と、を備える車両の制御装置であって、自動変速機の変速比に基づき、車両姿勢制御手段による駆動源の生成トルクの低下量を変更する変更手段を更に備える。
このように構成された本発明においては、変更手段は、自動変速機の変速比に基づき駆動源の生成トルクの低下量を変更するので、自動変速機の変速比の変化により車両の駆動力が変化しても、その影響を打ち消すように駆動源の生成トルクの低下量を変化させることができる。これにより、自動変速機の変速制御の影響を受けずに、車両姿勢の制御において狙いとする減速度を得ることができ、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
また、本発明において、好ましくは、変速手段は、車両姿勢制御手段による車両姿勢の制御中に、自動変速機の変速比の変更を実行可能であり、変更手段は、変速手段により変更された変速比に基づき車両姿勢制御手段による駆動源の生成トルクの低下量を変更する。
このように構成された本発明においては、変更手段は、変速手段により変更された変速比に基づき車両姿勢制御手段による駆動源の生成トルクの低下量を変更するので、車両姿勢制御手段による車両姿勢の制御中における変速比の変更を許容しつつ、その変速比の変更の影響を受けずに、車両姿勢の制御において狙いとする減速度を得ることができ、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
また、本発明において、好ましくは、変更手段は、車両が走行している路面の勾配及び自動変速機の変速比に基づき、車両姿勢制御手段による駆動源の生成トルクの低下量を変更する。
このように構成された本発明においては、路面勾配による前輪荷重への影響も考慮に入れて駆動源の生成トルクの低下量を変更することができる。これにより、自動変速機の変速制御の影響や路面勾配の影響を受けずに、車両姿勢の制御において狙いとする減速度を得ることができ、よりドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
他の観点では、本発明の車両の制御装置は、駆動源と、車輪と、ドライバにより操作されるステアリングホイールと、ステアリングホイールの操作に対応する操舵角を検出する操舵角検出手段と、駆動源と前記車輪との間の動力伝達経路上に設けられた無段変速機と、無段変速機の変速比を変更する変速手段と、操舵角検出手段により検出された操舵角に基づき、ステアリングホイールの切り込み操作が判定されたとき、駆動源の生成トルクの低下により車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御する車両姿勢制御手段と、を備える車両の制御装置であって、車両姿勢制御手段は、車両姿勢の制御中において、変速手段により無段変速機の変速比が変更されていることが判定されたとき、変更された変速比に基づき車両姿勢制御による駆動源の生成トルクの低下量を変更する変更手段を更に備える。
このように構成された本発明においては、変更手段は、無段変速機の変速比に基づき駆動源の生成トルクの低下量を変更するので、無段変速機の変速比の変化により車両の駆動力が変化しても、その影響を打ち消すように駆動源の生成トルクの低下量を変化させることができる。これにより、無段変速機の変速制御の影響を受けずに、車両姿勢の制御において狙いとする減速度を得ることができ、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
また、本発明において、好ましくは、車両姿勢制御手段は、ステアリングの切り込み操作が行われた場合に、車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御するのがよい。
また、本発明において、好ましくは、操舵角関連値は操舵角であるのがよい。
本発明による車両の制御装置によれば、自動変速機の変速制御の影響を受けずに、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
本発明の実施形態による車両の制御装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による車両の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による自動変速機の変速比を決定するための変速マップである。 本発明の実施形態による姿勢制御処理のフローチャートである。 本発明の実施形態によるトルク低減量決定処理のフローチャートである。 本発明の実施形態による目標付加減速度と操舵速度との関係を示したマップである。 本発明の実施形態による変速比及び路面勾配とトルク低減量の補正方向との関係を規定したテーブルである。 本発明の実施形態による車両の制御装置を搭載した車両が旋回を行う場合における、車両姿勢制御に関するパラメータと変速比の時間変化を示したタイムチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両の制御装置を説明する。
<システム構成>
まず、図1により、本発明の実施形態による車両の制御装置を搭載した車両のシステム構成を説明する。図1は、本発明の実施形態による車両の制御装置を搭載した車両の全体構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施形態による車両の制御装置を搭載した車両を示す。車両1の車体前部には、駆動輪(図1の例では左右の前輪2)を駆動する駆動源として、エンジン4が搭載されている。エンジン4は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃エンジンである。駆動源としては、内燃エンジンの他にモータを用いることもできる。
また、車両1は、ステアリングホイール6に連結されたステアリングコラム(図示せず)の回転角度を検出する操舵角センサ8、アクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ10、及び、車速を検出する車速センサ12を有する。これらの各センサは、それぞれの検出値をPCM(Power-train Control Module)14に出力する。
また、車両1は、エンジン4と駆動輪との間の動力伝達経路上に設けられた自動変速機である無段変速機16と、無段変速機16を制御するTCM18(Transmission Control Module)とを備えている。TCM18は本発明における変速手段として機能する。
無段変速機16は、エンジン4の出力軸に連結されたトルクコンバータ20と、トルクコンバータ20の出力側に連結されたプライマリプーリ22と、回転軸がプライマリプーリ22と平行になるように設けられたセカンダリプーリ24と、プライマリプーリ22及びセカンダリプーリ24の間に掛け回されたVベルト26と、セカンダリプーリ24の下流側に連結された副変速機28とを備えている。
プライマリプーリ22及びセカンダリプーリ24のV溝の幅を変化させ、プライマリプーリ22及びセカンダリプーリ24のそれぞれにおけるVベルト26の巻き掛け径を変更することにより、無段変速機16の変速比を無段階に変化させることができる。プライマリプーリ22及びセカンダリプーリ24のV溝の幅は、油圧制御弁から供給される油圧により制御される。例えば、変速比を高速側に変更する場合には、プライマリプーリ22への油圧供給が増加するように油圧制御弁を制御し、変速比を低速側に変更する場合には、プライマリプーリ22への油圧供給が減少するように油圧制御弁を制御する。
また、副変速機28は、複数の変速段を持つ変速機であり、例えば遊星歯車機構を用いて構成される。
次に、図2により、本発明の実施形態による車両の制御装置の電気的構成を説明する。図2は、本発明の実施形態による車両の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態によるPCM14(車両の制御装置)は、上述したセンサ8〜12の検出信号の他、エンジン4の運転状態を検出する各種センサが出力した検出信号に基づいて、エンジン4の各部(例えば、スロットルバルブ、ターボ過給機、可変バルブ機構、点火装置、燃料噴射弁、EGR装置等)及びTCM18に対する制御を行うべく、制御信号を出力する。
PCM14は、1つ又は複数のプロセッサ、当該プロセッサ上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを記憶するためのROMやRAMの如き内部メモリを備えるコンピュータにより構成される。
詳細は後述するが、PCM14は本発明における車両の制御装置に相当し、車両姿勢制御手段及び変更手段として機能する。
図3は、本発明の実施形態による無段変速機16の変速比を決定するための変速マップである。図3に示すように、変速マップは、横軸に車速、縦軸にプライマリプーリ22の回転数を示すプライマリ回転数を取り、変速比が最も高速側の最High線と最も低速側の最Low線との間に挟まれた領域に、異なる負荷毎に変速線が設定されている。図3では、一例として低負荷、中負荷、及び高負荷の3種類の変速線のみ示している。
TCM18は、図3に示したような変速マップを参照し、車速や負荷に応じた変速線に従って無段変速機16の変速比を変化させる。
<本実施形態による制御内容>
次に、車両の制御装置が実行する具体的な制御内容を説明する。
まず、図4により、本発明の実施形態において車両の制御装置が行う姿勢制御処理の全体的な流れを説明する。図4は、本発明の実施形態による姿勢制御処理のフローチャートである。
図4の姿勢制御処理は、車両1のイグニッションがオンにされ、車両の制御装置に電源が投入された場合に起動され、所定周期(例えば50ms)で繰り返し実行される。
姿勢制御処理が開始されると、図4に示すように、ステップS1において、PCM14は車両1の運転状態に関する各種センサ情報を取得する。具体的には、PCM14は、操舵角センサ8が検出した操舵角、アクセル開度センサ10が検出したアクセル開度、車速センサ12が検出した車速、車両1の無段変速機16に現在設定されている変速比等を含む、上述した各種センサが出力した検出信号やTCM18が出力した制御信号を運転状態に関する情報として取得する。
次に、ステップS2において、PCM14は、ステップS1において取得されたアクセルペダルの操作を含む車両1の運転状態に基づき、目標加速度を設定する。具体的には、PCM14は、種々の車速及び種々の変速比について規定された加速度特性マップ(予め作成されてメモリなどに記憶されている)の中から、現在の車速及び変速比に対応する加速度特性マップを選択し、選択した加速度特性マップを参照して現在のアクセル開度に対応する目標加速度を決定する。
次に、ステップS3において、PCM14は、ステップS2において決定した目標加速度を実現するためのエンジン4の基本目標トルクを決定する。この場合、PCM14は、現在の車速、変速比、路面勾配、路面μなどに基づき、エンジン4が出力可能なトルクの範囲内で、基本目標トルクを決定する。
また、ステップS2及びS3の処理と並行して、ステップS4において、PCM14はトルク低減量決定処理を実行し、操舵角に関連する値(操舵角関連値)に基づき、車両1に減速度を発生させることで車両姿勢を制御するために必要なトルク低減量を決定する。本実施形態では、操舵角関連値として操舵角を用いる場合を説明する。トルク低減量決定処理の詳細は後述する。
次に、ステップS5において、PCM14は、ステップS3において決定した基本目標トルクと、ステップS4において決定したトルク低減量に基づき、最終目標トルクを決定する。具体的には、PCM14は、基本目標トルクからトルク低減量を減算することにより最終目標トルクを算出する。
次に、ステップS6において、PCM14は、ステップS5において設定した最終目標トルクを出力させるようにエンジン4を制御する。具体的には、PCM14は、ステップS5において設定した最終目標トルクと、エンジン回転数とに基づき、最終目標トルクを実現するために必要となる各種状態量(例えば、空気充填量、燃料噴射量、吸気温度、酸素濃度等)を決定し、それらの状態量に基づき、エンジン4の各構成要素のそれぞれを駆動する各アクチュエータを制御する。この場合、PCM14は、状態量に応じた制限値や制限範囲を設定し、状態値が制限値や制限範囲による制限を遵守するような各アクチュエータの制御量を設定して制御を実行する。
より詳細には、エンジン4がガソリンエンジンである場合、PCM14は、基本目標トルクからトルク低減量を減算することにより最終目標トルクが決定された場合、点火プラグの点火時期を、基本目標トルクをそのまま最終目標トルクとしたときの点火時期よりも遅角させる(リタードする)ことにより、エンジン4の生成トルクを低下させる。
また、エンジン4がディーゼルエンジンである場合、PCM14は、基本目標トルクからトルク低減量を減算することにより最終目標トルクが決定された場合、燃料噴射量を、基本目標トルクをそのまま最終目標トルクとしたときの燃料噴射量よりも減少させることにより、エンジン4の生成トルクを低下させる。
ステップS6の後、PCM14は、姿勢制御処理を終了する。
次に、図5から図7を参照して、本発明の実施形態におけるトルク低減量決定処理について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態によるトルク低減量決定処理のフローチャートであり、図6は、本発明の実施形態による目標付加減速度と操舵速度との関係を示したマップであり、図7は、本発明の実施形態による変速比及び路面勾配とトルク低減量の補正方向との関係を規定したテーブルである。
トルク低減量決定処理が開始されると、ステップS21において、PCM14は、操舵速度(例えばステップS1において取得した操舵角から算出した操舵角の変化速度)が所定値TS以上であるか否かを判定する。操舵速度がTS以上である場合には、ステアリングの切り込み操作が行われている。
その結果、操舵速度がTS以上である場合、ステップS22に進み、PCM14は、操舵速度に基づき目標付加減速度を設定する。この目標付加減速度は、ドライバの意図に沿って車両姿勢を制御するために、ステアリング操作に応じて車両に付加すべき減速度である。
基本的には、PCM14は、図6のマップに示す目標付加減速度と操舵速度との関係に基づき、現在の操舵速度に対応する目標付加減速度を取得する。図6において、横軸は操舵速度を示し、縦軸は目標付加減速度を示す。図6に示すように、操舵速度が増大するに従って、この操舵速度に対応する目標付加減速度は、所定の上限値(例えば0.5m/s2)に漸近する。具体的には、操舵速度が増大するほど目標付加減速度は増大し、且つ、その増大量の増加割合は小さくなる。
次いで、ステップS23において、PCM14は、ステップS22で設定した目標付加減速度に基づき、トルク低減量を決定する。具体的には、PCM14は、エンジン4の生成トルクの低下により目標付加減速度を実現するために必要となるトルク低減量を、ステップS1において取得された現在の車速、変速比等に基づき決定する。
次に、ステップS24において、PCM14は、車両1が走行している路面の勾配を判定する。例えば、PCM14は、車両1に設けられた不図示の加速度センサによる検出値に基づき、車両1が走行している路面の進行方向の勾配を特定する。
次に、ステップS25において、PCM14は、TCM18から無段変速機16への制御信号に基づき、現在の無段変速機16の変速比の変化方向(具体的には、高速側に変化する増速方向又は低速側に変化する減速方向の何れか)を判定する。
次に、ステップS26において、PCM14は、ステップS24で判定した路面勾配と、ステップS25で判定した変速比の変化方向とに基づき、ステップS23で決定したトルク低減量を補正する。
具体的には、PCM14は、図7に示すように、変速比が増速方向に変化しており且つ路面勾配が平坦である場合には、トルク低減量が減少するように補正する。これは、変速比が増速方向に変化した場合、車両1の駆動力が低下するので、減速度が過剰とならないように生成トルクの低下量を小さくする必要があることによる。特に、路面勾配が登りである場合には、走行抵抗が平坦路よりも大きく車両1に減速度が生じやすくなるので、平坦路の場合よりもトルク低減量が小さくなるように補正する。また、路面勾配が降りである場合には、走行抵抗が平坦路よりも小さく車両1に減速度が生じにくくなるので、平坦路の場合よりもトルク低減量が大きく且つ補正前の基準値よりは小さくなるように補正する。
一方、変速比が減速方向に変化しており且つ路面勾配が平坦である場合には、PCM14はトルク低減量が増加するように補正する。これは、変速比が減速方向に変化した場合、車両1の駆動力が増加するので、減速度が不足しないように生成トルクの低下量を大きくする必要があることによる。路面勾配が登りである場合には、走行抵抗が平坦路よりも大きく車両1に減速度が生じやすくなるので、平坦路の場合よりもトルク低減量が小さく且つ補正前の基準値よりは大きくなるように補正する。また、路面勾配が降りである場合には、走行抵抗が平坦路よりも小さく車両1に減速度が生じにくくなるので、平坦路の場合よりもトルク低減量が大きくなるように補正する。
トルク低減量の補正量については、一定値でも良く、あるいは、変速比の変化速度や路面勾配の大きさに応じて異なるようにしてもよい。また、ステップS23で決定したトルク低減量に補正値を加算又は減算することによりトルク低減量を補正してもよく、補正ゲインを乗算することによりトルク低減量を補正してもよい。
ステップS26の後、PCM14はトルク低減量決定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
また、ステップS21において、操舵速度がTS未満である場合、PCM14はトルク低減量を決定することなくトルク低減量決定処理を終了し、メインルーチンに戻る。即ち、PCM14は車両姿勢の制御を行わない。
また、PCM14は、車両姿勢の制御中においてTCM18による無段変速機16の変速比の変更を制限したり、TCM18による無段変速機16の変速比の変更中に車両姿勢の制御を制限したりすることはない。即ち、PCM14は、車両姿勢の制御中においてTCM18による無段変速機16の変速比の変更を許容する。
次に、図8により、本発明の実施形態による車両の制御装置の作用を説明する。図8は、本発明の実施形態による車両の制御装置を搭載した車両が平坦路で旋回を行う場合における、車両姿勢制御に関するパラメータと変速比の時間変化を示したタイムチャートである。この図8において、(a)は旋回を行う車両の操舵角の変化を示すチャート、(b)は操舵速度に基づき設定された目標付加減速度の変化を示すチャート、(c)はトルク低減量決定処理で決定されたトルク低減量の変化を示すチャート、(d)は無段変速機16の変速比の変化を示すチャートである。
図8のチャート(a)に示すように、時刻t1からt2において、操舵角が操舵速度TS以上で増加すると、チャート(b)に示すように、トルク低減量決定処理においてPCM14により目標付加減速度が設定され、チャート(c)に示すように、目標付加減速度を実現するために必要となるトルク低減量が決定される。
ここで、チャート(d)に破線で示すように、図3に示したような変速マップに基づく変速比が時刻t1からt2において一定である場合のトルク低減量を、チャート(c)において破線で示す。これに対し、チャート(d)に実線で示すように、時刻t1からt2において変速比が増速方向に変化した場合の補正後のトルク低減量を、チャート(c)において実線で示す。
PCM14は、変速比が増速方向に変化している場合には、チャート(c)に示すように、変速比が一定である場合と比較してトルク低減量が小さくなるように補正する。これにより、変速比が増速方向に変化したために車両1の駆動力が低下したときには、トルク低減量が減少するように補正することで、車両1の減速度が過剰となることを防止し、変速比の変更による影響を打ち消すことができる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、PCM14は、TCM18により変更された変速比に基づきエンジン4の生成トルクの低下量を変更するので、無段変速機16の変速比の変化により車両1の駆動力が変化しても、その影響を打ち消すようにエンジン4の生成トルクの低下量を変化させることができる。これにより、無段変速機16の変速制御の影響を受けずに、ドライバの意図に沿った車両姿勢の制御を行うことができる。
<変形例>
最後に、本発明の実施形態のさらなる変形例を説明する。
上述した実施形態では、自動変速機が無段変速機16である場合について説明したが、6段や8段等の複数の変速段を有する自動変速機を備えた車両についても同様に本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、PCM14は、路面勾配と、無段変速機16の変速比とに基づき、トルク低減量を補正すると説明したが、路面勾配は用いずに無段変速機16の変速比のみに基づきトルク低減量を補正するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、PCM14は、ステップS23で決定したトルク低減量を、ステップS26において路面勾配及び無段変速機16の変速比に基づき補正すると説明したが、ステップS23において、路面勾配及び無段変速機16の変速比も考慮してトルク低減量を決定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、操舵角関連値として車両1の操舵角を用いて車両の姿勢制御を実行する例を示したが、操舵角に代えて、ヨーレートや横加速度に基づき姿勢制御を実行するようにしてもよい。これらの操舵角、ヨーレート、横加速度は、本発明における「操舵角関連値」の一例に相当する。
また、上述した実施形態では、駆動源がエンジン4である場合を例として説明したが、駆動源としてモータを使用し、モータの生成トルクを制御するようにしてもよい。
1 車両
2 前輪
4 エンジン
6 ステアリングホイール
8 操舵角センサ
10 アクセル開度センサ
12 車速センサ
14 PCM
16 無段変速機
18 TCM
20 トルクコンバータ
22 プライマリプーリ
24 セカンダリプーリ
26 Vベルト
28 副変速機

Claims (2)

  1. 駆動源と、
    車輪と、
    ドライバにより操作されるステアリングホイールと、
    前記ステアリングホイールの操作に対応する操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    前記駆動源と前記車輪との間の動力伝達経路上に設けられた無段変速機と、
    前記無段変速機の変速比を変更する変速手段と、
    前記操舵角検出手段により検出された前記操舵角に基づき、前記ステアリングホイールの切り込み操作が判定されたとき、前記駆動源の生成トルクの低下により車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御する車両姿勢制御手段と、
    を備える車両の制御装置であって、
    前記車両姿勢制御手段は、車両姿勢の制御中において、前記変速手段により前記無段変速機の変速比が変更されていることが判定されたとき、前記変更された変速比に基づき車両姿勢制御による前記駆動源の生成トルクの低下量を変更する変更手段を更に備える、
    車両の制御装置。
  2. 前記車両姿勢制御手段は、ステアリングの切り込み操作が行われた場合に、車両に減速度を発生させることで車両姿勢を制御する、請求項1に記載の車両の制御装置。
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