JP6521099B2 - ルネベルグレンズアンテナ装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ルネベルグレンズを備えたルネベルグレンズアンテナ装置に関する。
ルネベルグレンズを用いて、複数の衛星からの電波を受信可能なアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたアンテナ装置では、ルネベルグレンズの焦点位置にマイクロ波の送受信機(一次放射器)が設けられている。このアンテナ装置では、送受信機の位置を移動させることによって、電波の受信方向を変化させて、標的とする衛星からの電波を受信している。
また、特許文献2には、高い周波数で動作する放射素子のグランド電極を低い周波数の放射素子として使用するマルチバンドのアンテナ装置が記載されている。
ところで、特許文献1に記載されたアンテナ装置では、複数の焦点に配置されたアンテナ素子のブロッキングが生じるため、MIMO(multiple-input and multiple-output)等へのアンテナの適用を考慮していない。また、特許文献2に記載されたアンテナ装置では、低周波数用のアンテナと高周波数用のアンテナがいずれも単機能であるため、低周波数帯のMIMOアンテナや高周波数帯のMIMOアンテナを一体化したものではない。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、低周波数帯のMIMOアンテナおよび高周波数帯の一部セクタビーム構成のMIMOアンテナを備えたルネベルグレンズアンテナ装置を提供することにある。
(1).上述した課題を解決するために、本発明によるルネベルグレンズアンテナ装置は、径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状のルネベルグレンズと、前記ルネベルグレンズの外周面側であって前記ルネベルグレンズの周方向の異なる焦点位置に配置された複数のパッチアンテナとを備え、複数の前記パッチアンテナは、前記ルネベルグレンズの外周面側に設けられた放射素子と、前記放射素子からみて前記ルネベルグレンズとは反対側に位置して前記放射素子を覆い前記パッチアンテナ毎に分離して設けられたグランド電極とを有し、複数の前記グランド電極は、前記ルネベルグレンズの軸方向に線状に延び、前記パッチアンテナよりも低周波の電波が放射可能な低周波アンテナを構成している。
本発明によれば、パッチアンテナは、ルネベルグレンズの外周面側に設けられた放射素子と、前記放射素子からみて前記ルネベルグレンズとは反対側に位置して前記放射素子を覆って設けられたグランド電極とを有している。このため、放射素子を励振することによって、ルネベルグレンズに向けて電波を放射することができ、指向性の高いビームを複数の方向へ放射することができる。このとき、ルネベルグレンズの外周面側であってルネベルグレンズの周方向の異なる焦点位置に配置された複数のパッチアンテナは、例えば軸方向にアレー化されて、それぞれの送受信器に接続される構成としてもよい。周方向の異なる位置に設けられた複数のパッチアンテナを励振することによって、互いに異なる方向に向けて高利得のビームを形成することができると共に、マルチビームの形成が可能になる。また、複数のパッチアンテナを軸方向にアレー化することにより、仰角方向にも指向性制御されたビームの放射が可能な高周波数帯のMIMOアンテナを得ることができる。
また、複数のグランド電極は、パッチアンテナ毎に分離して設けられ、パッチアンテナよりも低周波の電波が放射可能な低周波アンテナを構成している。このため、複数の低周波アンテナによって低周波数帯のMIMOアンテナを構成することができる。このため、高周波数帯のMIMOアンテナと低周波数帯のMIMOアンテナを一体化することができ、これらを別個に構成した場合に比べて、装置全体を小型化することができる。
(2).本発明では、複数の前記低周波アンテナは、モノポールアンテナまたはダイポールアンテナによってそれぞれ構成され、全体としてMIMOアンテナを構成している。これにより、無指向性のMIMOアンテナを構成することができる。
(3).本発明では、複数の前記低周波アンテナは、互いに異なる周波数の電波を放射する構成としている。これにより、帯域の異なる複数の低周波数帯でMIMOアンテナを構成することができる。
(4).本発明では、複数の前記パッチアンテナは、前記ルネベルグレンズの周方向に全方位の1/2以下の範囲で形成される構成としている。これにより、高周波用の複数のパッチアンテナは、それぞれのパッチアンテナのブロッキングがない低サイドローブのMIMOアンテナを構成することができる。
以下、本発明の実施の形態によるルネベルグレンズアンテナ装置を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図12に、第1の実施の形態によるルネベルグレンズアンテナ装置1(以下、アンテナ装置1という)を示す。アンテナ装置1は、ルネベルグレンズ2と、パッチアンテナ6A〜6Cと、低周波アンテナ12A〜12Cとを備えている。
まず、高周波数帯のMIMOアンテナを構成するルネベルグレンズ2およびパッチアンテナ6A〜6Cについて説明する。
ルネベルグレンズ2は、径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状に形成されている。具体的には、ルネベルグレンズ2は、径方向の中心から外側に向けて複数(例えば3層)の誘電体層3〜5が積層されている。誘電体層3〜5は、互いに誘電率ε1〜ε3が異なり、径方向中心(中心軸C)から外側に近付くに従って、徐々に誘電率が小さくなっている。このため、径方向の中心に位置する円柱状の誘電体層3が最も誘電率が大きく、誘電体層3の外周面を覆う円筒状の誘電体層4が2番目に誘電率が大きく、誘電体層4の外周面を覆う円筒状の誘電体層5は誘電率が最も小さくなっている(ε1>ε2>ε3)。これにより、ルネベルグレンズ2は、電波レンズを構成し、所定の周波数の電磁波に対して、その外周面側で周方向の異なる位置に複数の焦点を有する。
なお、図1には、ルネベルグレンズ2が3層の誘電体層3〜5を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限らない。ルネベルグレンズは、2層の誘電体層を備えてもよく、4層以上の誘電体層を備えてもよい。また、誘電率の異なる材料を積み重ねる場合、通常は熱圧着等の手法を用いて積み重ねる。このとき、2つの材料の界面では、相互拡散等の影響により、誘電率が2つの材料のいずれとも異なる層が形成されてもよい。さらに、図1には、誘電率がルネベルグレンズの径方向にステップ状(段階的に)に変化する場合を例示したが、誘電率はルネベルグレンズの径方向にグラデーション状(連続的に)に変化してもよい。
複数(例えば12個)のパッチアンテナ6A〜6Cは、放射素子7A〜7Cと、第1の給電電極9A〜9Cと、グランド電極11A〜11Cとを備えている。これらのパッチアンテナ6A〜6Cは、ルネベルグレンズ2を通過させて電波を放射する。このため、ルネベルグレンズ2からのビームは、指向性が高くなり、遠方まで到達可能である。また、これらのパッチアンテナ6A〜6Cは、後述の低周波アンテナ12A〜12Cよりも高周波数帯の電波を放射する高周波アンテナを構成している。
12個のパッチアンテナ6A〜6Cは、ルネベルグレンズ2の外周面2A、即ち最外径側の誘電体層5の外周面に設けられている。これらのパッチアンテナ6A〜6Cは、周方向と軸方向の異なる位置に行列状(4行3列)に配置されている。即ち、12個のパッチアンテナ6A〜6Cは、それぞれ一次元のアレーアンテナを構成している。
パッチアンテナ6A〜6Cは、例えばルネベルグレンズ2の周方向および軸方向に広がった長方形状の導体膜(金属膜)からなる放射素子7A〜7Cを備えている。これらの放射素子7A〜7Cは、第1の給電電極9A〜9Cに接続されている。放射素子7A〜7Cは、第1の給電電極9A〜9Cからの高周波信号SHの供給によって、励振される。これにより、パッチアンテナ6A〜6Cは、例えばその長さ寸法等に応じて、例えばサブミリ波やミリ波等の高周波信号を送信または受信することができる。
ルネベルグレンズ2の外周面2Aには、全ての放射素子7A〜7Cを覆って絶縁層8が設けられている。この絶縁層8は、円筒状の被覆部材によって形成され、例えばルネベルグレンズ2の誘電体層5と放射素子7A〜7Cを密着形成する接着層を含んでいる。このとき、絶縁層8は、誘電体層5よりも小さい誘電率を有することが好ましい。絶縁層8は、ルネベルグレンズ2の外周面2Aを全周に亘って覆っている。
第1の給電電極9A〜9Cは、細長い導体膜によって形成され、絶縁層8の外周面に設けられている(図4参照)。第1の給電電極9Aは、4個のパッチアンテナ6Aに沿って軸方向に延び、その先端が4個の放射素子7Aにそれぞれ接続されている。第1の給電電極9Bは、4個の放射素子7Bに沿って軸方向に延び、その先端が4個の放射素子7Bにそれぞれ接続されている。第1の給電電極9Cは、4個の放射素子7Cに沿って軸方向に延び、その先端が4個の放射素子7Cにそれぞれ接続されている。第1の給電電極9A〜9Cの基端は、送受信回路16に接続されている。第1の給電電極9A〜9Cは、MIMOの入出力端子を構成している。
絶縁層8の外周面には、第1の給電電極9A〜9Cを覆って絶縁層10が設けられている。この絶縁層10は、絶縁性をもった各種の樹脂材料によって形成されている。絶縁層10は、ルネベルグレンズ2の外周面2Aを少なくとも一部に亘って覆っている。
グランド電極11A〜11Cは、絶縁層10の外周面に設けられている。図1ないし図3に示すように、グランド電極11A〜11Cは、周方向の異なる位置に設けられた3列のパッチアンテナ6A〜6Cに応じて、周方向に分離して設けられている。このため、グランド電極11Aは、軸方向に並んで配置された4個のパッチアンテナ6Aを覆っている。同様に、グランド電極11Bは、4個のパッチアンテナ6Bを覆っており、グランド電極11Cは、4個のパッチアンテナ6Cを覆っている。
グランド電極11A〜11Cは、ルネベルグレンズ2の軸方向に延びた帯状の導体膜(金属膜)によって形成されている。グランド電極11A〜11Cは、後述の接続用電極14A〜14Cとの間の容量Cg(図示せず)を介して、高周波的に高周波帯のパッチアンテナのグランド電極をグランドに落とすために、外部のグランドに電気的に接続されている。この容量Cgは、コンデンサ等の別部品でもよい。このため、高周波信号SHの帯域では、グランド電極11A〜11Cは、グランド電位に保持されている。これにより、グランド電極11A〜11Cは、パッチアンテナ6A〜6Cが動作するときに、高周波的にはグランドとして機能する。
なお、パッチアンテナ6A〜6Cの角度範囲θが大きいと、放射素子7A〜7Cやグランド電極11の一部が電波を遮る可能性がある。このようなブロッキングを考慮すると、複数のパッチアンテナ6A〜6Cからなるアレーアンテナは、180度以下の角度範囲θをもって形成され、ルネベルグレンズ2の全周に対して1/2以下の周方向範囲に形成されるのが好ましい。このとき、複数のパッチアンテナ6A〜6Cは、ルネベルグレンズ2の全周に対して1/2以下の周方向範囲に形成される。
図1ないし図3に示すように、4個のパッチアンテナ6Aは、周方向に対して同じ位置に配置されると共に、周方向の一方側(図2中の反時計回りの基端側)に位置している。これら4個のパッチアンテナ6Aは、例えば軸方向に等間隔に並んで配置されている。
4個のパッチアンテナ6Bは、周方向に対して同じ位置に配置されると共に、周方向の中央に位置している。このため、4個のパッチアンテナ6Bは、パッチアンテナ6Aとパッチアンテナ6Cとに挟まれた位置に配置されている。これら4個のパッチアンテナ6Bは、例えば軸方向に等間隔に並んで配置されている。
4個のパッチアンテナ6Cは、周方向に対して同じ位置に配置されると共に、周方向の他方側(図2中の反時計回りの終端側)に位置している。これら4個のパッチアンテナ6Cは、例えば軸方向に等間隔に並んで配置されている。パッチアンテナ6Aと、パッチアンテナ6Bと、パッチアンテナ6Cとは、互いに列が異なると共に、互いに独立して高周波信号の送信または受信が可能である。このため、パッチアンテナ6A〜6Cは、例えば周方向に複数の入出力端子をもつMIMOに適用されるものである。また、パッチアンテナ6A〜6Cは、例えば周方向に等間隔に並んで配置されている。
ここで、個々のパッチアンテナ6A〜6Cの動作をMIMO合成しない個々のアレーアンテナで説明する。図7に示すように、4個のパッチアンテナ6Aは、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んで反対側に向けて指向性をもったビームを形成する。即ち、4個のパッチアンテナ6Aは、周方向に対して同じ指向性をもったビームを形成する。
また、4個のパッチアンテナ6Aには、第1の給電電極9Aから相互の関係(例えば、位相関係)が予め決められた信号が供給される。これにより、4個のパッチアンテナ6Aによって形成されるビームは、ルネベルグレンズ2の軸方向に対して固定されている。
図8に示すように、4個のパッチアンテナ6Bも、パッチアンテナ6Aと同様に、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んで反対側に向けて指向性をもったビームを形成する。このとき、パッチアンテナ6Bは、ルネベルグレンズ2の周方向でパッチアンテナ6Aとは異なる位置に配置されている。このため、パッチアンテナ6Bによるビームの放射方向(方向Db)は、パッチアンテナ6Aによるビームの放射方向(方向Da)とは異なっている。
一方、4個のパッチアンテナ6Bには、第1の給電電極9Bから相互の関係が予め決められた信号が供給される。これにより、4個のパッチアンテナ6Bによって形成されるビームは、ルネベルグレンズ2の軸方向に対して固定されている。
図9に示すように、4個のパッチアンテナ6Cも、パッチアンテナ6A,6Bと同様に、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んで反対側に向けて指向性をもったビームを形成する。このとき、パッチアンテナ6Cは、ルネベルグレンズ2の周方向でパッチアンテナ6A,6Bとは異なる位置に配置されている。このため、パッチアンテナ6Cによるビームの放射方向(方向Dc)は、パッチアンテナ6A,6Bによるビームの放射方向(方向Da,Db)とは異なっている。
一方、4個のパッチアンテナ6Cには、第1の給電電極9Cから相互の関係が予め決められた信号が供給される。これにより、4個のパッチアンテナ6Cによって形成されるビームは、ルネベルグレンズ2の軸方向に対して固定されている。
次に、低周波数帯のMIMOアンテナを構成する低周波アンテナ12A〜12Cについて説明する。
複数(例えば3個)の低周波アンテナ12A〜12Cは、高周波アンテナのグランド電極と兼用し低周波用の放射アンテナとして動作するグランド電極11A〜11Cと、第2の給電電極15A〜15C、低周波アンテナ12A〜12C用のグランド電極となる底面グランド13とによって構成されている。
ルネベルグレンズ2の底面には、外部のグランドに電気的に接続された底面グランド13が設けられている。底面グランド13は、例えば板状または膜状の導体によって形成され、ルネベルグレンズ2の底面全体を覆っている。
接続用電極14A〜14Cは、底面グランド13に電気的に接続されている。接続用電極14A〜14Cは、例えば絶縁層10の外周面に設けられ、グランド電極11A〜11Cのうちルネベルグレンズ2の底面側に位置する下端部の近傍に配置されている。このとき、接続用電極14A〜14Cとグランド電極11A〜11Cとの間には、所定寸法をもった軸方向の隙間Gが形成されている。このため、グランド電極11A〜11Cは、隙間Gによる容量Cgを介して、底面グランド13に電気的に接続されている。
このとき、図5に示すように、高周波信号SHの帯域では、グランド電極11A〜11Cは、容量Cgによって、底面グランド13と短絡された状態になる。一方、図6に示すように、低周波信号SLの帯域では、グランド電極11A〜11Cは、低周波帯で容量Cgのインピーダンスが高いため、底面グランド13と絶縁された状態になる。
第2の給電電極15A〜15Cは、例えば第1の給電電極9A〜9Cと一緒に絶縁層8,10の間に配置されている(図4参照)。第2の給電電極15A〜15Cの先端は、低周波アンテナ12A〜12Cの給電部として、例えば底面グランド13に近いグランド電極11A〜11Cの下端部に電気的に接続されている。
低周波アンテナ12A〜12Cは、グランド電極11A〜11Cを放射素子として使用するモノポールアンテナによって構成されている。このため、グランド電極11A〜11Cは、第2の給電電極15A〜15Cからの低周波信号SLの供給によって、励振される。これにより、低周波アンテナ12A〜12Cは、例えば軸方向の長さ寸法等に応じて、パッチアンテナ6A〜6Cよりも周波数の低い例えばマイクロ波等の低周波信号を送信または受信することができる。また、低周波アンテナ12A〜12Cは、無指向性のモノポールアンテナによって構成されるから、グランド電極11A〜11Cを中心として、全方位に対してMIMOアンテナとして動作する。
低周波アンテナ12Aと、低周波アンテナ12Bと、低周波アンテナ12Cとは、互いに周方向の位置が異なると共に、互いに独立して低周波信号の送信または受信が可能である。このため、低周波アンテナ12A〜12Cは、例えば周方向に間隔0.5波長以上の位置に配置され、複数の入出力端子をもつ低周波数帯のMIMOに適用されるものである。また、低周波アンテナ12A〜12Cは、例えば軸方向の同じ位置に配置されると共に、周方向に等間隔に並んで配置されている。
送受信回路16は、第1の給電電極9A〜9Cを介してパッチアンテナ6A〜6Cの放射素子7A〜7Cに接続されている。送受信回路16は、周方向の位置が互いに異なるパッチアンテナ6A〜6Cに対して、互いに独立した高周波信号SHを入出力することができる。これにより、送受信回路16は、予め決められた角度範囲θに亘ってビームを走査することができる。また、送受信回路16は、パッチアンテナ6A〜6Cのうち少なくとも2つに一緒に給電を行うことによって、複数のビーム(セクタビーム)を形成することができる。
また、送受信回路16は、第2の給電電極15A〜15Cを介して低周波アンテナ12A〜12Cの放射素子となるグランド電極11A〜11Cに接続されている。送受信回路16は、周方向の位置が互いに異なる低周波アンテナ12A〜12Cに対して、互いに独立した低周波信号SLを入出力することができる。
次に、本実施の形態によるアンテナ装置1の作動について、図7ないし図12を参照しつつ説明する。
第1の給電電極9Aから放射素子7Aに向けて高周波信号SHによる給電を行うと、放射素子7Aには、例えば軸方向に向けて電流が流れる。これにより、パッチアンテナ6Aは、軸方向の寸法に応じた高周波信号を、ルネベルグレンズ2に向けて放射する。この結果、図7に示すように、アンテナ装置1は、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ6Aの反対側の方向Daに向けて、高周波信号(ビーム)を放射することができる。また、アンテナ装置1は、パッチアンテナ6Aを用いることによって、方向Daから到来する高周波信号を受信することもできる。
同様に、図8に示すように、第1の給電電極9Bから放射素子7Bに向けて高周波信号SHを給電したときには、アンテナ装置1は、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ6Bの反対側の方向Dbに向けて高周波信号を送信することができると共に、方向Dbからの高周波信号を受信することができる。
図9に示すように、第1の給電電極9Cから放射素子7Cに向けて高周波信号SHを給電したときには、アンテナ装置1は、ルネベルグレンズ2の中心軸Cを挟んでパッチアンテナ6Cの反対側の方向Dcに向けて高周波信号を送信することができると共に、方向Dcからの高周波信号を受信することができる。
また、パッチアンテナ6Aとパッチアンテナ6Bとの両方を用いることによって、ビームの放射方向を方向Daと方向Dbとの間でビーム調整してもよい。同様に、パッチアンテナ6Bとパッチアンテナ6Cとの両方を用いることによって、ビームの放射方向を方向Dbと方向Dcとの間でビーム調整してもよい。これにより、アンテナ装置1は、方向Daから方向Dcの間で、任意の方向に向けてビームを放射することができる。
なお、パッチアンテナ6A〜6Cには、軸方向の電流を流し、垂直偏波の電磁波を放射した場合について説明した。本発明はこれに限らず、パッチアンテナ6A〜6Cには、周方向の電流を流し、水平偏波の電磁波を放射してもよいし、円偏波等でもよい。
一方、第2の給電電極15Aからグランド電極11Aに向けて低周波信号SLによる給電を行うと、グランド電極11Aには、例えば軸方向に向けて電流が流れる。これにより、低周波アンテナ12Aは、軸方向の寸法に応じた低周波信号を放射する。この結果、図10に示すように、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Aを用いることによって、グランド電極11Aを中心として全方位に向けて低周波信号を放射することができる。これに加えて、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Aを用いることによって、全方位から到来する低周波信号を受信することができる。
同様に、図11に示すように、第2の給電電極15Bからグランド電極11Bに向けて低周波信号SLを給電したときには、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Bを用いることによって、グランド電極11Bを中心として全方位に向けて低周波信号を放射することができる。これに加えて、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Bを用いることによって、全方位から到来する低周波信号を受信することができる。
図12に示すように、第2の給電電極15Cからグランド電極11Cに向けて低周波信号SLを給電したときには、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Cを用いることによって、グランド電極11Cを中心として全方位に向けて低周波信号を放射することができる。これに加えて、アンテナ装置1は、低周波アンテナ12Cを用いることによって、全方位から到来する低周波信号を受信することができる。
かくして、第1の実施の形態では、アンテナ装置1は、ルネベルグレンズ2の外周面2A側であってルネベルグレンズ2の周方向の異なる焦点位置に配置された複数のパッチアンテナ6A〜6Cを備える構成とした。このため、周方向の異なる位置に設けられた複数のパッチアンテナ6A〜6Cを用いることによって、互いに異なる方向に向けて低サイドローブのビームを形成することができる。また、パッチアンテナ6A〜6Cを独立して一緒に動作させることによって、マルチビームの形成が可能になる。この結果、複数のパッチアンテナ6A〜6Cを用いて、指向性の鋭いマルチビームの放射が可能な高周波数帯の一部セクタビーム構成のMIMOアンテナを得ることができる。さらに、軸方向の異なる位置に複数のパッチアンテナ6A〜6Cを設けたから、例えば軸方向に対してビームを絞ることができ、アンテナ利得を高めることができる。
また、複数のグランド電極11A〜11Cは、パッチアンテナ6A〜6C毎に分離して設けられ、パッチアンテナ6A〜6Cよりも低周波数の電波が放射可能な低周波アンテナ12A〜12Cを構成している。このため、複数の低周波アンテナ12A〜12Cによって低周波数帯のMIMOアンテナを構成することができる。このため、高周波数帯のMIMOアンテナと低周波数帯のMIMOアンテナを一体化することができ、これらを別個に構成した場合に比べて、装置全体を小型化することができる。さらに、低周波アンテナ12A〜12Cは、モノポールアンテナによって構成したから、無指向性のMIMOアンテナを構成することができる。
これに加え、複数のパッチアンテナ6A〜6Cは、ルネベルグレンズ2のうち全周の1/2以下の周方向範囲に設けられているから、複数のパッチアンテナ6A〜6Cの周方向範囲に応じて周方向にビームを走査することができる。このとき、高周波用の複数のパッチアンテナ6A〜6Cは、それぞれのパッチアンテナ6A〜6Cのブロッキングがない低サイドローブのMIMOアンテナを構成することができる。
また、円柱状のルネベルグレンズ2を用いるから、ルネベルグレンズ2の外周面2A側に信号用の接続線路となる第1の給電電極9A〜9Cを形成することができる。このため、アンテナ装置1は、球形状のルネベルグレンズを用いた場合に比べて容易に信号を取り出すことができる。
さらに、ルネベルグレンズ2の軸方向の異なる位置に配置された複数のパッチアンテナ6A〜6Cは、相互に従属して動作する構成とした。このとき、ルネベルグレンズ2の軸方向の異なる位置に配置された複数のパッチアンテナ(例えば、4個のパッチアンテナ6A)は、MIMO構成ではなく、ルネベルグレンズ2の周方向の異なる位置に配置された複数のパッチアンテナ6A〜6CがMIMO構成とすることができる。このため、軸方向に並ぶ4個のパッチアンテナ6Aには、例えば位相差が固定された信号のように、互いに決められた所定関係の信号を供給して、軸方向には固定のビームを形成することができる。この点は、パッチアンテナ6B,6Cも同様である。このため、軸方向に並ぶ複数のパッチアンテナ6A〜6Cは、例えば固定的な移相器等のような受動回路によって互いに接続することができる。従って、周方向の異なる位置に設けた3列のパッチアンテナ6A〜6Cについて、独立した信号を供給すればよく、送受信回路16の入出力回路を低減して、その構成を簡略化することができる。
次に、図13ないし図16に、本発明の第2の実施の形態によるルネベルグレンズアンテナ装置21(以下、アンテナ装置21という)を示す。第2の実施の形態の特徴は、低周波アンテナをダイポールアンテナによって構成したことにある。なお、アンテナ装置21の説明に際し、第1の実施の形態によるアンテナ装置1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施の形態によるアンテナ装置21は、第1の実施の形態によるアンテナ装置1とほぼ同様に構成されている。このため、アンテナ装置21は、ルネベルグレンズ2と、パッチアンテナ22A〜22Cと、低周波アンテナ24A〜24Cとを備えている。
複数(例えば12個)のパッチアンテナ22A〜22Cは、第1の実施の形態によるパッチアンテナ6A〜6Cとほぼ同様に構成されている。このため、パッチアンテナ22A〜22Cは、放射素子7A〜7Cと、第1の給電電極9A〜9Cと、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2とを備えている。
グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、絶縁層10の外周面に設けられている。グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、周方向の異なる位置に設けられた3列のパッチアンテナ6A〜6Cに応じて、周方向に分離して設けられている。グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、第1の実施の形態によるグランド電極11A〜11Cと同様に、ルネベルグレンズ2の軸方向に延びた帯状の導体膜(金属膜)によって形成され、放射素子7A〜7Cをそれぞれ覆っている。
但し、周方向の同じ位置に配置されたグランド電極23A1とグランド電極23A2は、軸方向の中間位置で互いに分離されている。同様に、グランド電極23B1とグランド電極23B2は、軸方向の中間位置で互いに分離され、グランド電極23C1とグランド電極23C2は、軸方向の中間位置で互いに分離されている。グランド電極23A1〜23C1とグランド電極23A2〜23C2との間には、所定寸法をもった軸方向の隙間Gが形成されている。
また、グランド電極23A2〜23C2は、後述する第2の給電電極25A2〜25C2によって外部のグランドに接続されている。ここで、高周波信号SHの帯域では、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、容量Cgによって、互いに接続された状態になる。このため、図15に示すように、高周波信号SHの帯域では、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、全体としてグランドと短絡された状態になる。これにより、グランド電極23A2〜23C2は、パッチアンテナ6A〜6Cが動作するときに、反射器として機能する。一方、図16に示すように、低周波信号SLの帯域では、グランド電極グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、容量Cgによって、互いに絶縁された状態になる。
複数(例えば3個)の低周波アンテナ24A〜24Cは、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2と、第2の給電電極25A1〜25C1,25A2〜25C2とによって構成されている。
第2の給電電極25A1〜25C1,25A2〜25C2は、例えば第1の給電電極9A〜9Cと一緒に絶縁層8,10の間に配置されている。第2の給電電極25A1〜25C1の先端は、低周波アンテナ24A〜24Cの給電部として、隙間Gに近いグランド電極23A1〜23C1の下端部に接続されている。また、第2の給電電極25A2〜25C2の先端は、低周波アンテナ24A〜24Cの給電部として、隙間Gに近いグランド電極23A2〜23C2の上端部に接続されている。
低周波アンテナ24A〜24Cは、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2を放射素子として使用するダイポールアンテナによって構成されている。このため、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2は、第2の給電電極25A1〜25C1,25A2〜25C2からの低周波信号SLの供給によって、励振される。これにより、低周波アンテナ24A〜24Cは、例えば軸方向の長さ寸法等に応じて、パッチアンテナ22A〜22Cよりも周波数の低い例えばマイクロ波等の低周波信号を送信または受信することができる。また、低周波アンテナ24A〜24Cは、無指向性のダイポールアンテナによって構成されるから、グランド電極23A1〜23C1,23A2〜23C2を中心として、全方位に対して低周波信号を放射する。
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第2の実施の形態では、低周波アンテナ24A〜24Cは、ダイポールアンテナによって構成したから、第1の実施の形態による底面グランド13を省くことができる。
次に、図17および図18に、本発明の第3の実施の形態によるルネベルグレンズアンテナ装置31(以下、アンテナ装置31という)を示す。第3の実施の形態の特徴は、周波数の異なる電波を放射する2種類の低周波アンテナを備えたことにある。なお、アンテナ装置31の説明に際し、第1の実施の形態によるアンテナ装置1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。
第3の実施の形態によるアンテナ装置31は、第1の実施の形態によるアンテナ装置1とほぼ同様に構成されている。このため、アンテナ装置31は、ルネベルグレンズ2と、パッチアンテナ32A〜32Dと、低周波アンテナ34A〜34Dとを備えている。
複数(例えば12個)のパッチアンテナ32A〜32Dは、第1の実施の形態によるパッチアンテナ6A〜6Cとほぼ同様に構成されている。このため、パッチアンテナ32A〜32Dは、放射素子7A〜7Dと、第1の給電電極9A〜9Dと、グランド電極33A〜33Dとを備えている。
なお、パッチアンテナ32A〜32Dは、ルネベルグレンズ2の周方向の4箇所に互いに分離して設けられている。これらのパッチアンテナ32A〜32Dは、周方向と軸方向の異なる位置に3行4列の行列状に配置されている。このとき、放射素子7Dは、第1の実施の形態による放射素子7A〜7Cとほぼ同様に構成されている。また、第1の給電電極9Dは、第1の実施の形態による第1の給電電極9A〜9Cとほぼ同様に構成されている。
グランド電極33A〜33Dは、第1の実施の形態によるグランド電極11A〜11Cとほぼ同様に構成され、絶縁層10の外周面に設けられている。グランド電極33A〜33Dは、周方向の異なる位置に設けられた4列のパッチアンテナ32A〜32Dに応じて、周方向に分離して設けられている。グランド電極33A〜33Dは、ルネベルグレンズ2の軸方向に延びた帯状の導体膜(金属膜)によって形成され、放射素子7A〜7Dをそれぞれ覆っている。
グランド電極33A〜33Dの下端部と接続用電極14A〜14Dとの間には、所定寸法の軸方向の隙間Gが形成されている。このため、グランド電極33A〜33Dは、隙間Gによる容量Cgを介して、底面グランド13に接続されている。このため、高周波信号SHの帯域では、グランド電極33A〜33Dは、グランド電位に保持されている。これにより、グランド電極33A〜33Dは、パッチアンテナ32A〜32Dが動作するときに、反射器として機能する。
即ち、高周波信号SHの帯域では、グランド電極33A〜33Dは、容量Cgによって、底面グランド13と短絡された状態になる。一方、低周波信号SL1,SL2の帯域では、グランド電極33A〜33Dは、容量Cgによって、底面グランド13と絶縁された状態になる。
また、グランド電極33A,33Cは、グランド電極33B,33Dよりも軸方向の長さ寸法が大きく形成されている。このため、長さ寸法の大きいグランド電極33A,33Cと、長さ寸法の小さいグランド電極33B,33Dとは、ルネベルグレンズ2の周方向に向けて交互に配置されている。
複数(例えば4個)の低周波アンテナ34A〜34Dは、グランド電極33A〜33Dと、第2の給電電極35A〜35Dとによって構成されている。
第2の給電電極35A〜35Dは、第1の実施の形態による第2の給電電極15A〜15Dとほぼ同様に構成されている。このため、第2の給電電極35A〜35Dは、例えば第1の給電電極9A〜9Dと一緒に絶縁層8,10の間に配置されている。第2の給電電極35A〜35Dの先端は、低周波アンテナ34A〜34Dの給電部として、例えば底面グランド13に近いグランド電極33A〜33Dの下端部に電気的に接続されている。
低周波アンテナ34A〜34Cは、グランド電極33A〜33Dを放射素子として使用するモノポールアンテナによって構成されている。このため、グランド電極33A〜33Dは、第2の給電電極35A〜35Dからの低周波信号SL1,SL2の供給によって、励振される。
このとき、グランド電極33A,33Cは、グランド電極33B,33Dよりも軸方向の長さ寸法が大きく形成されている。このため、グランド電極33A,33Cからなる低周波アンテナ34A,34Cは、グランド電極33B,33Dからなる低周波アンテナ34B,34Dよりも周波数の低い低周波信号を送信または受信することができる。従って、送受信回路36は、第1の実施の形態による送受信回路16とほぼ同様に構成されるものの、低周波アンテナ34A,34Cには、例えば800MHz帯域の低周波信号SL1を供給し、低周波アンテナ34B,34Dには、例えば2GHz帯域の低周波信号SL2を供給する。
かくして、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第3の実施の形態では、低周波アンテナ34A,34Cと低周波アンテナ34B,34Dとは、互いに周波数の異なる電波を放射する。このため、2種類の低周波信号SL1,SL2に対して、MIMOアンテナを構成することができる。
また、長さ寸法の大きいグランド電極33A,33Cと、長さ寸法の小さいグランド電極33B,33Dとは、ルネベルグレンズ2の周方向に交互に配置される構成とした。このため、同じ周波数帯で用いる低周波アンテナ34A,34Cの周方向の間隔を広げることができ、低周波アンテナ34A,34C毎の独立性を高めることができる。この点は、低周波アンテナ34B,34Dでも同様である。
なお、前記第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、低周波アンテナ34A〜34Dをモノポールアンテナによって構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、第2の実施の形態と同様に、低周波アンテナをダイポールアンテナによって構成してもよい。
前記第1の実施の形態では、パッチアンテナ6A〜6Cとグランド電極11A〜11Cとの間に給電電極9A〜9C,15A〜15Cを設ける構成とした。本発明はこれに限らず、グランド電極の径方向外側に給電電極を設けてもよい。この場合、低周波信号用の給電電極はグランド電極に直接的に接続されると共に、高周波信号用の給電電極は、グランド電極に設けたスルーホール等を通じて、パッチアンテナの放電素子に接続される構成としてもよい。この構成は、第2および第3の実施の形態にも適用することができる。
前記第1の実施の形態では、パッチアンテナ6A〜6Cは、4行3列のマトリクス状に配置する構成とした。また、前記第3の実施の形態では、パッチアンテナ32A〜32Dは、3行4列のマトリクス状に配置する構成とした。本発明はこれらに限らず、パッチアンテナの個数や配置は、アンテナ装置の仕様等に応じて適宜設定することができる。このため、複数のパッチアンテナは、ルネベルグレンズの異なる焦点位置に配置されたものであれば、例えばルネベルグレンズの周方向に一列に並んだ構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも適用することができる。
前記第1の実施の形態では、ルネベルグレンズ2の軸方向の異なる位置に配置された複数のパッチアンテナ(例えば、4個のパッチアンテナ6A)が相互に従属して動作する構成とした。本発明はこれに限らず、軸方向に異なる位置に設けられた複数のパッチアンテナに独立した信号を供給して、相互に独立して動作してもよい。この場合には、例えば軸方向のビームの放射方向や形状を調整することができる。この構成は、第2,第3の実施の形態にも適用することができる。
前記各実施の形態は例示であり、異なる実施の形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。
1,21,31 ルネベルグレンズアンテナ装置(アンテナ装置)
2 ルネベルグレンズ
6A〜6C,22A〜22C,32A〜32D パッチアンテナ
7A〜7D 放射素子
9A〜9D 第1の給電電極
11A〜11C,23A1〜23C1,23A2〜23C2,33A〜33D グランド電極
12A〜12C,24A〜24C,34A〜34D 低周波アンテナ
15A〜15C,25A1〜25C1,25A2〜25C2,35A〜35D 第2の給電電極
16,36 送受信回路
2 ルネベルグレンズ
6A〜6C,22A〜22C,32A〜32D パッチアンテナ
7A〜7D 放射素子
9A〜9D 第1の給電電極
11A〜11C,23A1〜23C1,23A2〜23C2,33A〜33D グランド電極
12A〜12C,24A〜24C,34A〜34D 低周波アンテナ
15A〜15C,25A1〜25C1,25A2〜25C2,35A〜35D 第2の給電電極
16,36 送受信回路
Claims (4)
- 径方向に対して異なる誘電率の分布を有する円柱状のルネベルグレンズと、
前記ルネベルグレンズの外周面側であって前記ルネベルグレンズの周方向の異なる焦点位置に配置された複数のパッチアンテナとを備え、
複数の前記パッチアンテナは、前記ルネベルグレンズの外周面側に設けられた放射素子と、前記放射素子からみて前記ルネベルグレンズとは反対側に位置して前記放射素子を覆い前記パッチアンテナ毎に分離して設けられたグランド電極とを有し、
複数の前記グランド電極は、前記ルネベルグレンズの軸方向に線状に延び、前記パッチアンテナよりも低周波の電波が放射可能な低周波アンテナを構成してなるルネベルグレンズアンテナ装置。 - 複数の前記低周波アンテナは、モノポールアンテナまたはダイポールアンテナによってそれぞれ構成され、全体としてMIMOアンテナを構成してなる請求項1に記載のルネベルグレンズアンテナ装置。
- 複数の前記低周波アンテナは、互いに異なる周波数の電波を放射してなる請求項1に記載のルネベルグレンズアンテナ装置。
- 複数の前記パッチアンテナは、前記ルネベルグレンズの周方向に全方位の1/2以下の範囲で形成されてなる請求項1に記載のルネベルグレンズアンテナ装置。
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