JP6520617B2 - オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼に関し、さらに詳しくは、高圧水素ガス用オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
近年、新しいエネルギー源としての水素の利用に注目が集まっている。たとえば、水素を利用する燃料電池自動車の開発、及び、その水素を供給する水素ステーションの開発が進められている。水素を運搬、貯蔵、及び供給する設備には、非常に高い圧力がかかる。したがって、高圧水素環境で使用される材料には、高強度に加えて、優れた耐水素脆化特性が求められる。
耐水素脆化特性に優れる鋼として、JIS規格に規定されたオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316Lが知られている。しかしながら、高圧水素環境においては、SUS316Lよりも高い強度が要求される。
一般的に、窒素(N)を含有すれば、固溶強化により鋼の強度が高まることが知られている。しかしながら、N含有量が高すぎれば、強度は高くなるものの、耐水素脆化特性が低下しやすい。
国際公開第2012/132992号(特許文献1)は、高強度及び耐水素脆化特性に優れるステンレス鋼を提案する。この文献に開示された高圧水素ガス用ステンレス鋼は、質量%で、C:0.10%以下、Si:1.0%以下、Mn:3%以上7%未満、Cr:15〜30%、Ni:10%以上17%未満、Al:0.10%以下、N:0.10〜0.50%、並びにV:0.01〜1.0%及びNb:0.01〜0.50%のうちの少なくとも1種を含有し、残部がFe及び不純物からなる。このステンレス鋼は、0.10〜0.50%のNを含有することにより、高強度を有し、10%以上17%未満のNiを含有することにより、Nを含有しているにも関わらず優れた耐水素脆化特性を有する。
高強度及び耐水素脆化特性に優れる他のオーステナイト系耐熱鋼として、AISI規格のAlloy286がある。Alloy286はNを含有せず、Niを25%程度含有する。そのため、Alloy286は耐水素脆化特性に優れる。さらに、鋼中にγ’−Ni3(Al、Ti)が微細に分散するため、高い強度を示す。
しかしながら、特許文献1に記載のステンレス鋼及びAlloy286は、Niを10%以上含有するため、コストが高くなる。そのため、Ni含有量を10%未満に抑え、かつ強度及び耐水素脆化特性に優れた鋼が求められている。
Ni含有量を10%未満に抑えつつ、耐水素脆化特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼が特開2007−126688号公報(特許文献2)に提案されている。
特許文献2に開示された高圧水素ガス用オーステナイト系高Mnステンレス鋼は、質量%で、C:0.01〜0.10%、N:0.01〜0.40%、Si:0.1〜1%、Cr:10〜20%、Mn:6〜20%、Cu:2〜5%、Ni:1〜6%を含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる。このステンレス鋼ではさらに、オーステナイト安定度の指標であるMd30を、−120〜20℃としている。これにより、歪み誘起マルテンサイトの生成を抑制し、SUS316Lを上回る耐水素脆化感受性を示す、と特許文献2には記載されている。
国際公開第2012/132992号 特開2007−126688号公報
しかしながら、特許文献2のステンレス鋼では耐水素脆化特性については優れるものの、強度については開示されておらず、強度が低い場合もあり得る。
本発明の目的は、Ni含有量を10%未満に抑えても高い強度及び優れた耐水素脆化特性を有するオーステナイト系ステンレス鋼を提供することである。
本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.20%以下、Si:1.0%以下、Mn:20%超〜50%、Cr:10〜25%、Ni:0.5〜8%未満、Al:0.10%以下、Mo及び/又はW:合計で0.1〜5.0%、Cu:0.001〜3.0%、N:0.05〜0.40%、Co:0〜3.0%、Ti:0〜1.0%、V:0〜1.0%、Nb:0〜1.0%、Zr:0〜1.0%、Hf:0〜1.0%、B:0〜0.01%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、及び希土類元素:0〜1.0%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、不純物中のP、S、及びOが、P:0.050%以下、S:0.050%以下、及びO:0.020%以下、であり、式(1)を満たす化学組成を有し、鋼中のCr窒化物及びσ相の総量が7質量%以下である。
30≦(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)≦60 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼は、Ni含有量を10%未満に抑えつつ、優れた強度及び耐水素脆化特性を有する。
本発明者らは、鋼の強度及び耐水素脆化特性について調査及び検討を行い、次の知見を得た。
Nは固溶強化により鋼の強度を高める。そのため、N含有量は0.05〜0.40%とする。Nは耐水素脆化特性を低下するため、Nを含有しても、耐水素脆化特性を維持及び向上する必要がある。従前のステンレス鋼(特許文献1)では、Ni含有量を10%以上とすることにより、N含有量を高めつつ、優れた耐水素脆化特性を得ていた。しかしながら、上述のとおりNiは高価であるため、10%未満に抑えることが求められている。
Niの代替として、Mn、Cr、Mo及び/又はW、及びCuを含有すれば、Ni含有量を10%未満に抑えつつ、優れた耐水素脆化特性が得られる。これらの元素と耐水素脆化特性の関係は必ずしも明らかではないが、これらの元素は積層欠陥エネルギー(以下SFEともいう)を増加すると考えられる。SFEは、変形中の転移組織の構造に深く関与する。
一方、NはSFEを著しく低下し、さらにCもSFEを低下する。したがって、Mn、Cr、Mo及び/又はW、及びCuを含有すれば、N及びCにより低下したSFEを高めることができ、転移組織変形挙動が変化する。これにより、耐水素脆化特性が高まると考えられる。
F1=(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)と定義する。F1中の各元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
F1はSFEの大きさを意味し、耐水素脆化特性の指標となる。F1が低すぎれば、耐水素脆化特性が低い。F1が30以上であれば、N含有量が0.05〜0.4%であっても、優れた耐水素脆化特性が得られる。
F1を30以上にするために、Mn含有量を20%よりも高くする。Mnは安価である。したがって、Niの代替としてMnを利用し、Mn含有量を高める。さらに、F1中でSFEを高める元素であるCrを10〜25%含有し、かつMo及び/又はWを合計で0.1〜5.0%含有して、F1値を30以上とする。
耐水素脆化特性を高めるために、さらに、析出物の生成を抑制する。本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成の場合、析出物として、Cr窒化物(Cr2N)及びσ相(CrMn3)が生成する。以降、Cr窒化物及びσ相を特定析出物ともいう。鋼中に特定析出物が多くすると、特定析出物が水素脆化の起点となる、又は、特定析出物がSFEを低下して、耐水素脆化特性が低下する。
粗大なCr窒化物は水素脆化の起点となる。微細なCr窒化物は水素脆化の起点とはならないが、SFEを低下させる。つまり、耐水素脆化特性を低下する。また、Mn含有量が高い鋼の場合には、σ相が鋼の冷却中に析出する。σ相は通常粗大であるため、水素脆化の起点となり、耐水素脆化特性を低下する。特定析出物の総量が7質量%以下であれば、耐水素脆化特性の低下が抑制される。特定析出物の総量は、たとえば、製造工程中の固溶化熱処理での処理温度及び冷却速度により調整できる。
以上の知見に基づいて完成した本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.20%以下、Si:1.0%以下、Mn:20%超〜50%、Cr:10〜25%、Ni:0.5〜8%未満、Al:0.10%以下、Mo及び/又はW:合計で0.1〜5.0%、Cu:0.001〜3.0%、N:0.05〜0.40%、Co:0〜3.0%、Ti:0〜1.0%、V:0〜1.0%、Nb:0〜1.0%、Zr:0〜1.0%、Hf:0〜1.0%、B:0〜0.01%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、及び希土類元素:0〜1.0%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、不純物中のP、S、及びOが、P:0.050%以下、S:0.050%以下、及びO:0.020%以下、であり、式(1)を満たす化学組成を有し、鋼中の特定析出物の総量が7質量%以下である。
30≦(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)≦60 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
上記オーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、第1群〜第4群から選択される1種又は2種以上の元素を含有してもよい。
第1群:Co:0.1〜3.0%
第2群:Ti:0.001〜1.0%、V:0.01〜1.0%、及びNb:0.01〜1.0%
第3群:Zr:0.001〜1.0%、Hf:0.001〜1.0%、及びB:0.0001〜0.01%
第4群:Ca:0.0003〜0.05%、Mg:0.0003〜0.05%、及び希土類元素:0.05〜1.0%
以下、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼について詳述する。元素に関する「%」は、特に断りがない限り、質量%を意味する。
[化学組成]
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成は、次の元素を含有する。
C:0.20%以下
炭素(C)は鋼の強度を高める。しかしながらC含有量が高すぎれば、炭化物が粒界に多量に析出し、鋼の靱性が低下し、さらに、耐水素脆化特性が低下する。したがって、C含有量は0.20%以下である。C含有量の好ましい上限は0.16%であり、より好まくは0.13%である。C含有量はなるべく低いほうが好ましい。
Si:1.0%以下
シリコン(Si)は、Ni及びCr等と結合して金属間化合物を形成し、熱間加工性を低下する。したがって、Siの含有量は1.0%以下である。Si含有量の好ましい上限は0.5%である。Si含有量はなるべく低い方が好ましい。精錬コストを考慮すれば、Si含有量の好ましい下限は0.01%である。
Mn:20%超〜50%
マンガン(Mn)は安価であり、鋼中のオーステナイトを安定化する。Mnは、Cr、Ni、及びN等との適正な組み合わせにより、鋼の強度、延性及び靱性を高める。Mnはさらに、鋼の耐水素脆化特性を高める。Mn含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Mn含有量が高すぎれば、鋼の熱間加工性及び靭性が低下する。したがって、Mn含有量は20%超〜50%である。Mn含有量の好ましい下限は22%であり、さらに好ましくは24%である。Mn含有量の好ましい上限は45%であり、さらに好ましくは43%である。
Cr:10〜25%
クロム(Cr)は、鋼の耐食性を高め、さらに耐水素脆化特性を高める。Cr含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、Cr含有量が高すぎれば、析出物であるCr窒化物が生成しやすくなる。Cr窒化物は鋼の耐水素脆化特性を低下する。したがって、Cr含有量は、10〜25%である。Cr含有量の好ましい下限は12%であり、さらに好ましくは14%である。Cr含有量の好ましい上限は24%であり、さらに好ましくは23%である。
Ni:0.5〜8%未満
ニッケル(Ni)は、鋼中のオーステナイトを安定化する。上述のとおり、Niは、Cr、Mn、及びN等との適正な組み合わせにより、鋼の強度、延性及び靱性を高める。Niはさらに、鋼の耐水素脆化特性を高める。Ni含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Ni含有量が高すぎれば、原料コストが高くなる。したがって、Ni含有量は0.5〜8%未満である。Ni含有量の好ましい下限は、0.6%であり、さらに好ましくは0.8%である。Cr含有量の好ましい上限は、7%であり、さらに好ましくは6%である。
Al:0.10%以下
アルミニウム(Al)は、不可避に含有される。Alは鋼を脱酸する。しかしながら、Al含有量が高すぎれば、鋼中に酸化物及び金属間化合物が生成しやすくなり、鋼の靭性が低下する。したがって、Al含有量は0.10%以下である。鋼をより有効に脱酸するためのAl含有量の好ましい下限は0.001%である。Al含有量の好ましい上限は0.05%であり、さらに好ましくは0.03%である。本明細書において、Al含有量はsol.Al(酸可溶Al)を意味する。
Mo及び/又はW:合計で0.1〜5.0%
モリブデン(Mo)及びタングステン(W)はいずれも、固溶強化により鋼の強度を高める。Mo及びWはさらに、鋼の耐水素脆化特性を高める。これらの元素のいずれか一方の含有量、又は、Mo及びWの両方が含有される場合には両方の合計含有量が低すぎれば、上記効果が得られない。一方、Mo及び/又はWの含有量が高すぎれば、原料コストが高くなる。したがって、Mo及び/又はWの含有量は0.1〜5.0%である。本明細書において、Mo及び/又はWの含有量とは、Mo及びWのいずれか一方のみが含有されている場合は、その元素の含有量を意味する。Mo及びWの両方が含有されている場合は、Mo及びWの合計含有量を意味する。Mo及び/又はWの含有量の好ましい下限は0.3%であり、さらに好ましくは0.5%である。Mo及び/又はWの含有量の好ましい上限は4.0%であり、さらに好ましくは3.5%である。
N:0.05〜0.40%
窒素(N)は、固溶強化により鋼の強度を高める。N含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、N含有量が高すぎれば、析出物であるCr窒化物が生成する。Cr窒化物は鋼の靭性等の機械的性質を低下し、鋼の耐水素脆化特性を低下する。したがって、N含有量は0.05〜0.40%である。N含有量の好ましい下限は0.08%であり、さらに好ましくは0.10%である。N含有量の好ましい上限は0.38%であり、さらに好ましくは0.35%である。
Cu:0.001〜3.0%
銅(Cu)は、鋼中のオーステナイトを安定化する。Cuはさらに、固溶強化により鋼の強度を高め、さらに、鋼の耐水素脆化特性を高める。Cu含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Cu含有量が高すぎれば、その効果は飽和する。Cu含有量が高すぎればさらに、原料コストが高くなる。したがって、Cu含有量は0.001〜3.0%である。Cu含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.01%である。Cu含有量の好ましい上限は2.5%であり、さらに好ましくは2.0%である。
本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成の残部は、Fe及び不純物からなる。ここで、不純物とは、オーステナイト系ステンレス鋼を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップ、又は製造環境などから混入されるものであって、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
不純物中のP、S、及びOの含有量はそれぞれ次のとおりである。
P:0.050%以下
燐(P)は不純物である。Pは鋼の靭性を低下する。したがって、P含有量は0.050%以下である。P含有量の好ましい上限は0.025%であり、さらに好ましくは0.018%である。P含有量はなるべく低い方が好ましい。
S:0.050%以下
硫黄(S)は不純物である。Sは、Pと同様に、鋼の靭性を低下する。したがって、S含有量は0.050%以下である。S含有量の好ましい上限は0.010%であり、さらに好ましくは0.005%である。S含有量はなるべく低い方が好ましい。
O:0.020%以下
酸素(O)は不純物である。Oは、鋼の熱間加工性及び靭性を低下する。したがって、O含有量は0.020%以下である。O含有量の好ましい上限は0.008%であり、さらに好ましくは0.006%である。
上述のオーステナイト系ステンレス鋼はさらに、下記の第1群〜第4群から選択される1種又は2種以上の元素を含有してもよい。以下、これらの元素について詳述する。
[第1群]
Co:0〜3.0%
コバルト(Co)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Coは鋼中のオーステナイトを安定化する。Coはさらに、固溶強化により鋼の強度を高める。しかしながら、Co含有量が高すぎれば原料コストが高くなる。したがって、Co含有量は0〜3.0%である。Co含有量の好ましい下限は0.1%である。
[第2群]
Ti:0〜1.0%、
V:0〜1.0%、及び、
Nb:0〜1.0%
チタン(Ti)、バナジウム(V)、及びニオブ(Nb)はいずれも任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、これらの元素はいずれも炭化物を形成して結晶粒を微細化する。この細粒化により、鋼の靭性及び耐水素脆化特性が高まる。しかしながら、これらの元素含有量が高すぎれば、鋼の加工性が低下する。したがって、Ti含有量は0〜1.0%であり、V含有量は0〜1.0%であり、Nb含有量は0〜1.0%である。Ti含有量の好ましい下限は0.001%であり、さらに好ましくは0.1%である。V含有量及びNb含有量の好ましい下限はそれぞれ0.01%であり、さらに好ましくはそれぞれ0.1%である。Ti、V及びNb含有量の好ましい上限はそれぞれ0.5%であり、さらに好ましくはそれぞれ0.3%である。
[第3群]
Zr:0〜1.0%、
Hf:0〜1.0%、及び、
B:0〜0.01%
ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、及びホウ素(B)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、これらの元素はいずれも、結晶粒界に偏析することで、変形抵抗を増加させる。これにより、高強度化に寄与する。このため、Zr,Hf、及びBを必要に応じて含有させることが出来る。また、Zr及びHfは第2群に属する元素と同様に、合金炭化物を形成して結晶粒を微細化させる。微細化した結晶粒は、靭性や耐水素脆化特性の改善に有効である。一方、これらの元素が過剰に含有されると、鋼の加工性が低下する。したがって、これらの元素を含有させる場合、Zr:0〜1.0%、Hf:0〜1.0%、及びB:0〜0.01%である。Zr含有量及びHf含有量の好ましい下限はそれぞれ0.001%であり、さらに好ましくはそれぞれ0.1%である。B含有量の好ましい下限は0.0001%であり、さらに好ましくは0.0005%である。Zr含有量及びHf含有量の好ましい上限はそれぞれ0.5%であり、さらに好ましくはそれぞれ0.3%である。B含有量の好ましい上限は0.005%であり、さらに好ましくは0.003%である。
[第4群]
Ca:0〜0.05%、
Mg:0〜0.05%、及び、
希土類元素(REM):0〜1.0%
カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、及び希土類元素(REM)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Ca、Mg、及びREMは、鋳造時の凝固割れを抑制する。しかしながら、これらの元素含有量が高すぎれば、鋼の熱間加工性が低下する。したがって、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、及びREM:0〜1.0%である。Ca含有量及びMg含有量の好ましい下限はそれぞれ0.0003%であり、さらに好ましくは0.0005%である。REM含有量の好ましい下限は0.05%であり、さらに好ましくは0.1%である。Ca含有量及びMg含有量の好ましい上限はそれぞれ0.01%であり、さらに好ましくは0.003%である。REM含有量の好ましい上限は0.5%であり、さらに好ましくは0.3%である。
本明細書において、REMはSc、Y、及び、ランタノイド(原子番号57番のLa〜71番のLu)からなる群から選択される1種以上を含有する。REM含有量は、これらの元素の合計含有量を意味する。
[式(1)について]
上記化学組成はさらに、式(1)を満たす。
30≦(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)≦60 (1)
ここで、式(1)中の各元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
F1=(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)と定義する。上述のとおり、F1値は耐水素脆化特性の程度を示す指標である。F1値が30以上であれば、充分な耐水素脆化特性を確保できる。この理由は定かではないが、SFEが充分に高い値になったためである可能性がある。一方、F1値が60を超えると、耐水素脆化特性がかえって低下する。この理由も定かではないが、水素化物等の形成が促進されたためである可能性がある。したがって、F1値は30〜60である。F1値の好ましい下限は31であり、さらに好ましくは32である。F1値の好ましい上限は55であり、さらに好ましくは50である。
[鋼中の特定析出物の総量]
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼ではさらに、鋼中のCr窒化物(CrN2)及びσ相(CrMn3)の総量は7質量%以下である。
特定析出物(Cr窒化物及びσ相)は、鋼の耐水素脆化特性を低下する。特定析出物が水素脆化の起点となる、又は、特定析出物がSFEを低下するためである。
本発明では、鋼全体の質量に対する特定析出物の総質量の比、つまり、鋼中の特定析出物の総量が7質量%以下である。この場合、鋼の耐水素脆化の低下が抑制される。
特定析出物の総量の測定方法は次のとおりである。オーステナイトステンレス鋼材の中央部(オーステナイト系ステンレス鋼板の場合は板厚及び板幅の中央部、オーステナイト系ステンレス鋼管の場合は肉厚中央部)から、直径10mm、長さ50mmの丸棒状試験片を採取する。10%AA系電解液(10体積%アセチルアセトン−1質量%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール溶液)を用いて試験片に対して定電流電解を実施して、析出物を残渣として抽出する。残渣である析出物に対してX線回折を実施して、Cr窒化物及びσ相を特定する。特定されたCr窒化物及びσ相の総量の試験片に対する質量%を求める。
[製造方法]
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法の一例は、素材を準備する工程(準備工程)と、素材を熱間加工して鋼材とする工程(熱間加工工程)と、熱間加工後の鋼材に対して固溶化熱処理を実施する工程(固溶化熱処理工程)とを備える。以下、この製造方法について説明する。
[準備工程]
上述の化学組成を有する溶鋼を製造する。製造された溶鋼に対して、必要に応じて周知の脱ガス処理を実施する。脱ガス処理を実施した溶鋼から、素材を製造する。素材の製造方法はたとえば、連続鋳造法である。連続鋳造法により、連続鋳造材(素材)を製造する。連続鋳造材はたとえば、スラブ、ブルーム及びビレット等である。溶鋼を造塊法によりインゴットにしてもよい。
[熱間加工工程]
素材(連続鋳造材又はインゴット)を周知の方法により熱間加工して、オーステナイト系ステンレス鋼材にする。オーステナイト系ステンレス鋼材はたとえば、鋼管、鋼板、棒鋼、線材及び鍛鋼等である。オーステナイト系ステンレス鋼材はたとえば、ユジーン・セジュルネ法による熱間押出加工により製造されてもよい。
1回の熱間加工によりオーステナイト系ステンレス鋼材を製造してもよいし、複数回の熱間加工により、オーステナイト系ステンレス鋼材を製造してもよい。
[固溶化熱処理工程]
製造されたオーステナイト系ステンレス鋼材に対して固溶化熱処理を実施する。固溶化熱処理では、オーステナイト系ステンレス鋼材を固溶化熱処理温度で均熱した後、冷却する。固溶化熱処理の条件は次のとおりである。
固溶化熱処理温度:1000〜1150℃
固溶化熱処理温度が低すぎれば、鋼中に特定析出物(Cr窒化物及びσ相)が残存し、特定析出物の総量が7質量%を超える。一方、固溶化熱処理温度が高すぎれば、結晶粒が粗大化して、鋼の靭性等の機械的性質が低下する。したがって、固溶化熱処理温度は1000〜1150℃である。固溶化熱処理温度の好ましい下限は1050℃であり、好ましい上限は1100℃である。
鋼材温度が1000〜600℃の範囲(以下、特定温度域という)における冷却速度:100℃/min以上。
特定温度域での冷却速度が遅すぎれば、冷却時に特定析出物が生成し、特定析出物の総量が7質量%を超える。したがって、特定温度域での冷却速度は100℃/min以上である。特定温度域での冷却速度は、平均の冷却速度が100℃/min以上であることを意味する。
以上の製造工程により、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼が製造できる。
表1の化学組成を有する溶鋼を真空溶解により製造して、50kgのインゴットを製造した。
Figure 0006520617
インゴットを熱間鍛造して、40〜60mmの厚さのブロックを製造した。ブロックを熱間圧延して、15mmの板厚を有する熱延鋼板を製造した。熱延鋼板に対して、表2に示す条件で固溶化熱処理を行った。具体的には、固溶化熱処理では、表2に示す固溶化熱処理温度(℃)で1時間保持し、その後、水冷した。水冷時において、1000〜600℃の温度域(特定温度域)における冷却速度は表2のとおりであった。以上の製造方法により、表2に示す各試験番号のオーステナイト系ステンレス鋼板を製造した。各試験番号のオーステナイト系ステンレス鋼板に対して、次の試験を実施した。
Figure 0006520617
[特定析出物総量測定試験]
各試験番号のオーステナイト系ステンレス鋼板の中心部から直径10mm、長さ50mmの電解抽出用試験片を採取した。試験片を10%AA系電解液中に浸漬して定電流電解を実施し、析出物である残渣を抽出した。残渣である析出物に対してX線回折を実施した結果、いずれの試験番号においても、析出物は、Cr窒化物(Cr2N)及び/又はσ相(CrMn3)であり、他の析出物は観察されなかった。残渣の試験片に対する質量%を求め、特定析出物(Cr窒化物及びσ相)の総量(質量%)と定義した。特定析出物の総量を表2に示す。
[引張試験]
各試験番号のオーステナイト系ステンレス鋼板の中心部から、丸棒引張試験片を採取した。丸棒引張試験片では、平行部の径が2.5mmであり、平行部の長さが20mmであった。丸棒引張試験片の長手方向はオーステナイト系ステンレス鋼板の圧延方向とした。丸棒引張試験片を用いて、常温(25℃)大気中で引張試験を実施して、引張強度TS(MPa)及び破断絞り(%)を求めた。試験中のひずみ速度は3×10-6/秒とした。得られた引張強度TS(MPa)を表2に示す。
[耐水素脆化特性試験]
各試験番号のオーステナイト系ステンレス鋼板から、引張試験と同様の丸棒引張試験片を新たに採取した。低歪速度試験機(SSRT)を用いて、常温(25℃)、85MPaの高圧水素ガス雰囲気中において、3×10-6/秒のひずみ速度で引張試験を実施し、破断絞り(%)を求めた。耐水素脆化特性試験にて得られた破断絞りの、引張試験にて得られた破断絞りに対する比を、相対破断絞り(%)と定義した。相対破断絞りが高ければ、耐水素脆化特性に優れると判断した。得られた相対破断絞り(%)を表2に示す。
[試験結果]
表2を参照して、試験番号1〜10の化学組成は適切であり、式(1)を満たした。さらに、製造条件も適切であった。その結果、これらの試験番号の引張強度TSは660MPa以上であり、高い強度を示した。さらに、試験番号1〜10の相対破断絞りはいずれも80%以上であり、優れた耐水素脆化特性を示した。
一方、試験番号11では、Mn含有量が低すぎた。その結果、相対破断絞りが80%未満と低く、耐水素脆化特性が低かった。
試験番号12では、Cr含有量が低すぎた。その結果、相対破断絞りが80%未満と低かった。
試験番号13では、Cr含有量が高すぎた。その結果、特定析出物の総量が7質量%を超え、相対破断絞りが80%未満となった。Cr含有量が高く、Cr窒化物が過剰に析出したためと考えられる。
試験番号14では、Ni含有量が低すぎた。そのため、相対破断絞りが80%未満と低かった。
試験番号15では、F1値が式(1)の上限を超えた。そのため、相対破断絞りが80%未満と低かった。
試験番号16ではF1値が式(1)の下限未満であった。そのため、相対破断絞りが80%未満と低かった。
試験番号17では、N含有量が低すぎた。そのため、引張強度が低かった。
試験番号18では、N含有量が高すぎ、F1値が式(1)の下限未満であった。そのため、特定析出物の総量が7質量%を超え、相対破断絞りが80%未満となった。N含有量が高く、Cr窒化物が過剰に析出したためと考えられる。
試験番号19では、化学組成は適切であったものの、特定析出物の総量が7質量%を超えた。それは、固溶化熱処理温度が低すぎたためである。その結果、相対破断絞りが80%未満と低かった。
試験番号20の化学組成は、Mo及びWを含有しなかった。そのため、引張強度TSが660MPa未満と低く、相対破断絞りも80%未満であった。
試験番号21及び22では、化学組成が適切であったものの、固溶化熱処理における特定温度域の冷却速度(平均冷却速度)が遅かった。そのため、特定析出物の質量率が7%を超え、相対破断絞りが80%未満と低かった。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.20%以下、
    Si:1.0%以下、
    Mn:20%超〜50%、
    Cr:10〜25%、
    Ni:0.5〜8%未満、
    Al:0.10%以下、
    Mo及び/又はW:合計で0.1〜5.0%、
    Cu:0.001〜3.0%、
    N:0.05〜0.40%、
    Co:0〜3.0%、
    Ti:0〜1.0%、
    V:0〜1.0%、
    Nb:0〜1.0%、
    Zr:0〜1.0%、
    Hf:0〜1.0%、
    B:0〜0.01%、
    Ca:0〜0.05%、
    Mg:0〜0.05%、及び
    希土類元素:0〜1.0%を含有し、残部はFe及び不純物からなり、
    不純物中のP、S、及びOが、
    P:0.050%以下、
    S:0.050%以下、及び
    O:0.020%以下、であり、式(1)を満たす化学組成を有し、
    鋼中のCr窒化物及びσ相の総量が7質量%以下である、オーステナイト系ステンレス鋼。
    30≦(−6.5+3.0Ni+0.5Cr+2.0Mo+1.2W+0.7Mn+0.2Cu−5.5C−30N)≦60 (1)
    ここで、式(1)中の各元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
  2. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼がさらに、質量%で、第1群〜第4群から選択される1種又は2種以上の元素を含有する、オーステナイト系ステンレス鋼。
    第1群:Co:0.1〜3.0%
    第2群:Ti:0.001〜1.0%、V:0.01〜1.0%、及びNb:0.01〜1.0%
    第3群:Zr:0.001〜1.0%、Hf:0.001〜1.0%、及びB:0.0001〜0.01%
    第4群:Ca:0.0003〜0.05%、Mg:0.0003〜0.05%、及び希土類元素:0.05〜1.0%
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