JP6520089B2 - 重合体の製造方法、成形材料及び成形体 - Google Patents

重合体の製造方法、成形材料及び成形体 Download PDF

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Description

本発明は、重合体の製造方法、成形材料及び成形体に関する。
様々なモノマーやポリマー合成の研究が行われるようになり、様々なポリマーが材料として広く利用されている。ポリマーの力学特性、光学特性、化学特性等の各種特性は、ポリマーの種類によって異なっている。これらのポリマーを工業的に利用する場合、一種のモノマーを用いたホモポリマーでは材料の多様な要求に応えることができないため、多種のモノマーを用いたランダムコポリマーを使用する方法や異種のポリマーを混合する方法が用いられている。
しかしながら、ランダムコポリマーを使用する場合には、共重合させた各モノマー単位が有する特性が平均化されてしまう傾向にある。また、異種のポリマーを単に混合しただけでは、ポリマー同士は混ざり合うことなく分離(マクロ相分離と呼ばれる)され、各モノマー単位が有する特性を発現しないことが多い。
上記の課題を解決するために、2種以上のポリマーセグメントを化学結合させたブロックコポリマーが用いられている。ポリマー同士は混ざりにくいため相分離は起こるが、互いに化学結合で連結しているためその相分離構造はナノメーターサイズになる(ミクロ相分離と呼ばれる)。そのため、各ポリマーセグメントが有する特性を損なうことなく、各ポリマーセグメントの特性を発現することができる。
ブロックコポリマーの中でも、(メタ)アクリルブロックコポリマーは、透明性や耐候性を必要とする各種用途での応用が試みられている。
(メタ)アクリルブロックコポリマーの製造方法として、例えば、特許文献1には連鎖移動定数が極めて高いコバルト連鎖移動剤を用いて得られたマクロモノマーの存在下で、他の(メタ)アクリルモノマーと共重合させて(メタ)アクリルブロックコポリマーを得る方法が提案されている。
特開2000−355605号公報
しかしながら、上記の(メタ)アクリルブロックコポリマーは耐熱分解性が悪いという問題がある。
本発明の課題は、マクロモノマーと他の(メタ)アクリルモノマーを用いて得られる耐熱分解性に優れた重合体、その製造方法、重合体を含有する成形材料及び成形材料を成形して得られる成形体を提供することにある。
前記課題は、以下の本発明[1]〜[10]によって解決される。
[1]以下の各工程を順に含む重合体の製造方法であって、貧溶媒(S2)が水とアルコールの混合溶媒である重合体の製造方法。
工程1:下記式(1)で示されるマクロモノマー(a)と下記の条件を満たすモノマー(b)とを含むモノマー混合物を重合して重合体(X)を得る工程
工程2:前記重合体(X)を、下記の条件を満たす溶媒(S1)に溶解させて重合体(X)溶液を得る工程
工程3:前記重合体(X)溶液を、下記の条件を満たす貧溶媒(S2)に加えて再沈殿させることにより所望の重合体を得る工程
モノマー(b):前記マクロモノマー(a)と共重合可能なモノマーであって、当該モノマーのみを重合して得られるホモポリマー(B)の溶解度パラメータが前記マクロモノマー(a)の溶解度パラメータと0.2以上の差を有するものとなるモノマー
溶媒(S1):マクロモノマー(a)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒以上を示す溶媒
貧溶媒(S2):マクロモノマー(a)の25℃での溶解度が0.1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒未満を示す溶媒
(式(1)において、R及びR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。X〜Xは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。Zは、末端基である。nは、2〜10,000の自然数である。)
[2]マクロモノマー(a)を得るためのモノマーがメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種である[1]に記載の重合体の製造方法。
[3]モノマー(b)が炭素数1〜10のエステル基を持つアクリル酸エステルである[1]又は[2]に記載の重合体の製造方法。
[4]モノマー(b)がアクリル酸ブチルである請求項[3]に記載の重合体の製造方法。
[5]マクロモノマー(a)の質量平均分子量が10,000以上300,000以下である[1]〜[4]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[6]前記アルコールがエタノール又はイソプロピルアルコールである[1]〜[5]に記載の重合体の製造方法。
[7]重合体(X)を溶媒(S1)に溶解させた重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度が10〜40℃である[1]〜[6]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[8]工程1における重合が懸濁重合である[1]〜[7]のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法にて重合体を製造し、得られた重合体を含有させて成形材料を製造する、成形材料の製造方法。
[10][9]に記載の成形材料にて成形材料を得て、得られた成形材料を成形する、成形体の製造方法。
本発明により、マクロモノマーと他の(メタ)アクリルモノマーを用いて得られる耐熱分解性に優れた重合体の製造方法、重合体を含有する成形材料及び成形材料を成形して得られる成形体を提供することができる。
<マクロモノマー(a)>
マクロモノマー(a)は、ポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントの片末端にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する基を有するものであり、別名マクロマーとも呼ばれるものである。尚、本発明において、「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を示す。
マクロモノマー(a)は、前記の一般式(1)で表されるものである。
一般式(1)において、R及びR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基は、置換基を有することができる。
R又はR〜Rのアルキル基としては、例えば、炭素数1〜20の分岐又は直鎖アルキル基が挙げられる。炭素数1〜20の分岐又は直鎖アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基及びi−プロピル基が挙げられる。
R又はR〜Rのシクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜20のシクロアルキル基が挙げられる。炭素数3〜20のシクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基及びアダマンチル基が挙げられる。
R又はR〜Rのアリール基としては、例えば、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。炭素数6〜18のアリール基の具体例としては、フェニル基及びナフチル基が挙げられる。
R又はR〜Rの複素環基としては、例えば、炭素数5〜18の複素環基が挙げられる。炭素数5〜18の複素環基の具体例としては、γ―ブチロラクトン基、ε―カプロラクトン基等のラクトン環が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基としては、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(−COOR’)、カルバモイル基(−CONR’R’’)、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基(−NR’R’’)、ハロゲン、アリル基、エポキシ基、アルコキシ基(−OR’)又は親水性若しくはイオン性を示す基からなる群から選択される基又は原子が挙げられる。尚、R’又はR’’は、それぞれ独立して、複素環基を除いてRと同様の基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のカルバモイル基としては、例えば、N−メチルカルバモイル基及びN,N−ジメチルカルバモイル基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアミド基としては、例えば、ジメチルアミド基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のハロゲンとしては、例えば、ふっ素、塩素、臭素及びよう素が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基のアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられ、具体例としては、メトキシ基が挙げられる。
R又はR〜Rの置換基の親水性又はイオン性を示す基としては、例えば、カルボキシル基のアルカリ塩又はスルホキシル基のアルカリ塩、ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基等のポリ(アルキレンオキシド)基及び四級アンモニウム塩基等のカチオン性置換基が挙げられる。
R及びR〜Rは、アルキル基及びシクロアルキル基から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アルキル基がより好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基が好ましく、入手のしやすさの観点から、メチル基がより好ましい。
〜Xは、水素原子及びメチル基から選ばれる少なくとも1種であり、メチル基が好ましい。
〜Xは、マクロモノマー(a)の合成し易さの観点から、X〜Xの半数以上がメチル基であることが好ましい。
Zは、マクロモノマー(a)の末端基である。マクロモノマー(a)の末端基としては、例えば、公知のラジカル重合で得られるポリマーの末端基と同様に、水素原子及びラジカル重合開始剤に由来する基が挙げられる。ラジカル重合開始剤に由来する基としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、シアノプロピル基及び2−メチルプロピオニトリル基が挙げられる。
nは、2〜10,000の自然数である。
マクロモノマー(a)を得るためのモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸t−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、プラクセルFM(ダイセル化学(株)製カプロラクトン付加モノマー、商品名)、ブレンマーPME−100(日油(株)製メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が2であるもの)、商品名)、ブレンマーPME−200(日油(株)製メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が4であるもの)、商品名)、ブレンマーPME−400(日油(株)製メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの連鎖が9であるもの)、商品名)、ブレンマー50POEP−800B(日油(株)製オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−メタクリレート(エチレングリコールの連鎖が8であり、プロピレングリコールの連鎖が6であるもの)、商品名)、ブレンマー20ANEP−600(日油(株)製ノニルフェノキシ(エチレングリコール−ポリプロピレングリコール)モノアクリレート、商品名)、ブレンマーAME−100(日油(株)製、商品名)、ブレンマーAME−200(日油(株)製、商品名)及びブレンマー50AOEP−800B(日油(株)製、商品名)が挙げられる。
これらの中で、モノマーの入手のし易さの点で、メタクリル酸エステルが好ましい。
メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル及びメタクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。
また、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーとしては、本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱性の点から、上記のメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルを含有するモノマー組成物が好ましい。
上記のアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル及びアクリル酸t−ブチルが挙げられる。これらの中で、入手しやすさの点で、アクリル酸メチルが好ましい。
上記のモノマー組成物中のメタクリル酸エステルの含有量としては、本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱性の点から、80質量%以上99.5質量%以下が好ましい。メタクリル酸エステルの含有量の下限値は、82質量%以上がより好ましく、84質量%以上が更に好ましい。メタクリル酸エステルの含有量の上限値は、99質量%以下がより好ましく、98質量%以下が更に好ましい。
本発明においては、マクロモノマー(a)のモノマー単位として、目的に応じて、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸単位を含有することができる。
不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸が挙げられる。
マクロモノマー(a)を得るためのモノマーは、上述のモノマーを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
マクロモノマー(a)の質量平均分子量(Mw)は、本発明の製造方法により得られる重合体の機械強度の点で、1,000以上1,000,000以下が好ましい。マクロモノマー(a)の質量平均分子量(Mw)の下限値は、3,000以上がより好ましく、5,000以上が更に好ましく、10,000以上が特に好ましい。また、マクロモノマー(a)の質量平均分子量(Mw)の上限値は、500,000以下がより好ましく、300,000以下が更に好ましい。
マクロモノマー(a)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
マクロモノマー(a)は、公知の方法で製造できる。マクロモノマーの製造方法としては、例えば、コバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法(米国特許4,680,352号明細書)、α−ブロモメチルスチレン等のα置換不飽和化合物を連鎖移動剤として用いる方法(国際公開88/04304号パンフレット)、重合性基を化学的に結合させる方法(特開昭60−133007号公報、米国特許5,147,952号明細書)及び熱分解による方法(特開平11−240854号公報)が挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(a)の製造方法としては、製造工程数が少なく、連鎖移動定数の高い触媒を使用する点でコバルト連鎖移動剤を用いて製造する方法が好ましい。
コバルト連鎖移動剤を用いてマクロモノマー(a)を製造する方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法及び水系分散重合法が挙げられる。水系分散重合法としては、例えば、懸濁重合法及び乳化重合法が挙げられる。
これらの中で、マクロモノマー(a)の回収工程の簡略化の点から、水系分散重合法が好ましい。
マクロモノマー(a)を溶液重合法で得る際に使用される溶剤としては、例えば、トルエン等の炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;アセトン等のケトン;メタノール等のアルコール;アセトニトリル等のニトリル;酢酸エチル等のビニルエステル;エチレンカーボネート等のカーボネート;及び超臨界二酸化炭素が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
後述する重合体(X)の製造には、合成したマクロモノマー(a)を回収、精製した粉体状物で使用しても、懸濁重合で合成したマクロモノマー(a)の懸濁液をそのまま使用しても良い。
<モノマー(b)>
モノマー(b)は、モノマー(b)を重合して得られるホモポリマー(B)の溶解度パラメータがマクロモノマー(a)の溶解度パラメータと0.2以上の差を有するものとなるモノマーである。
本発明において、溶解度パラメータとは、「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, February, 1974, Vol.14, No.2, Robert F. Fedors(147〜154頁)」に記載されているFedor法により推算した値のことである。溶解度パラメータ(Sp)の値は下式(2)で算出することができる。

(2)
但し、式(2)において、原子団の凝集エネルギー及びモル体積の値は表1に示す値を用いた。

例えば、PMMAの場合は単量体ユニットが下記式で表されるように、CHが2個、CHが1個、Cが1個、COOが1個の原子団からなる。したがって、MMAユニットのSp値は、以下の式(3)から、20.32(J/cm1/2と算出される。


(3)
モノマー(b)としては、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーと同様のモノマーに加えて、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド;ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、1-ビニルイミダゾール等のビニル単量体;モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート、モノプロピルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジプロピルイタコネート、ジブチルイタコネート等のイタコン酸エステル;モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノプロピルフマレート、モノブチルフマレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジプロピルフマレート、ジブチルフマレート等のフマル酸エステル;及びモノメチルマレート、モノエチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジプロピルマレート、ジブチルマレート等のマレイン酸エステルが挙げられる。
それらの中で、本発明の製造方法により得られる重合体として柔軟性を付与したい場合にはモノマー(b)として炭素数1〜20のエステル基を持つアクリル酸エステル及び炭素数1〜20のエステル基を持つメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種を使用することができる。その中でも炭素数1〜20のエステル基を持つアクリル酸エステルが好ましい。
アクリル酸エステルの中では、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル及びアクリル酸4−ヒドロキシブチルがより好ましい。
以下において、マクロモノマー(a)の種類に応じたモノマー(b)の具体例を示す。
例えば、マクロモノマー(a)としてMMA単位からなるマクロモノマーを使用した場合、モノマー(b)の具体例としてはnBAが挙げられる。また、マクロモノマー(a)としてポリアクリル酸n−ブチル(PnBA)を使用した場合、モノマー(b)の具体例としてはMMAが挙げられる。
更に、マクロモノマー(a)としてポリメタクリル酸n−ブチル(PnBMA)を使用した場合、モノマー(b)の具体例としてはアクリル酸メチル(MA)が挙げられる。
また、マクロモノマー(a)として例えばMMAとMAの共重合体(MMA/MA=95/5)を用いた場合、モノマー(b)の具体例としてはnBAが挙げられる。
<工程1で用いるモノマー混合物>
工程1で用いるモノマー混合物は、マクロモノマー(a)及びモノマー(b)を含む。工程1で用いるモノマー混合物は、モノマー(b)以外のモノマーを含んでいても良い。モノマー(b)以外のモノマーとしては、マクロモノマー(a)と共重合可能なモノマーであり、マクロモノマー(a)を得るためのモノマーと同様のモノマーが挙げられる。
以下において、マクロモノマー(a)の種類に応じたモノマー(b)以外のモノマーの具体例を示す。
例えば、マクロモノマー(a)としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)を使用した場合、モノマー(b)以外のモノマーの具体例としてはメタクリル酸メチル(MMA)が挙げられる。
更に、マクロモノマー(a)としてポリメタクリル酸n−ブチル(PnBMA)を使用した場合、モノマー(b)以外のモノマーの具体例としてはメタクリル酸n−ブチル(nBMA)が挙げられる。
また、マクロモノマー(a)として例えばMMAとMAの共重合体を用いた場合、モノマー(b)以外のモノマーの具体例としてはMMAが挙げられる。
工程1で用いるモノマー混合物中のマクロモノマー(a)の含有量を5質量%以上とすることにより本発明の製造方法により得られる重合体の特性にマクロモノマー(a)の添加効果を反映することができる。工程1で用いるモノマー混合物中のマクロモノマー(a)の含有量が10質量%以上の場合、本発明の製造方法により得られる重合体の透明性及び機械強度が良好となる傾向にある。本発明の製造方法により得られる重合体の透明性及び機械強度の点で、マクロモノマー(a)の含有量の下限値は15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。
また、工程1で用いるモノマー混合物中のマクロモノマー(a)の含有量を95質量%以下とすることにより本発明の製造方法により得られる重合体の特性にモノマー(b)の添加効果を反映することができる。特に、後述する重合体(X)を懸濁重合で得る場合、工程1で用いるモノマー混合物中のマクロモノマー(a)の含有量が60質量%以下で、懸濁重合時の重合体の分散安定性が良好となり、好ましい。後述する重合体(X)を懸濁重合で得る場合、工程1で用いるモノマー混合物中のマクロモノマー(a)の含有量の上限値は55質量%以下がより好ましく、50質量%以下が更に好ましく、45質量%以下が特に好ましい。
工程1で用いるモノマー混合物中のモノマー(b)の含有量を95質量%以下とすることにより本発明の製造方法により得られる重合体の特性にマクロモノマー(a)の添加効果を反映することができる。工程1で用いるモノマー混合物中のモノマー(b)の含有量が90質量%以下の場合、本発明の製造方法により得られる重合体の透明性及び機械強度が良好となる傾向にある。本発明の製造方法により得られる重合体の透明性及び機械強度の点で、モノマー(b)の含有量の上限値は85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。
工程1で用いるモノマー混合物中のモノマー(b)の含有量が5質量%以上の場合に、本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱分解性を向上することができるので好ましく、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。
特に、後述する重合体(X)を懸濁重合で得る場合、工程1で用いるモノマー混合物中のモノマー(b)の含有量が40質量%以上で、懸濁重合時の本重合体の分散安定性が良好となり、好ましい。後述する重合体(X)を懸濁重合で得る場合、工程1で用いるモノマー混合物中のモノマー(b)の含有量の下限値は45質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、55質量%以上が特に好ましい。
工程1で用いるモノマー混合物の形態としては、例えば、マクロモノマー(a)をモノマー(b)に溶解させたシラップが挙げられる。
<重合体(X)>
重合体(X)は工程1で用いるモノマー混合物を重合して得られるポリマーである。
重合体(X)としては、例えば、マクロモノマー(a)がメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルの共重合体であり、モノマー(b)がアクリル酸ブチルであるモノマー混合物を重合して得られる重合体が挙げられる。
重合体(X)中には、マクロモノマー(a)単位のみを有するポリマー、モノマー(b)単位のみを有するポリマー、未反応のマクロモノマー(a)及び未反応のモノマー(b)から選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。
<工程1(重合体(X)の重合)>
本発明の工程1は、マクロモノマー(a)とモノマー(b)とを含むモノマー混合物を重合して重合体(X)を得る工程である。重合体(X)の重合法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法及び塊状重合法が挙げられる。
重合体(X)の重合に際して、ラジカル重合開始剤を使用することができる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物及びアゾ化合物が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びジ−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が挙げられる。
上記のラジカル重合開始剤の中で、入手しやすさの点で、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)が好ましい。
ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、重合発熱制御の点で、工程1で用いるモノマー混合物の合計量100質量部に対して0.0001質量部以上10質量部以下が好ましい。
重合温度は、50〜130℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。重合温度が50℃以上である場合、短時間で重合を完了させることができる傾向にある。また、130℃以下である場合に、重合発熱が緩和され、重合温度制御が容易となる傾向にある。
重合に際しては、目的に応じて連鎖移動剤を使用することができる。連鎖移動剤としては、例えば、メルカプタン、α−メチルスチレンダイマー及びテルペノイドが挙げられる。
重合体(X)を溶液重合により得る場合、重合用溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)、アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール等)、アミド(N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン等)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ニトリル(アセトニトリル等)、カーボネート(エチレンカーボネート等)及びハロゲン化炭化水素(クロロホルム、ブロモホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロベンゼン、2,6−ジクロロトルエン、ヘキサフルオロイソプロパノール等)が挙げられる。
これら重合用溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合体(X)を懸濁重合により得る場合、懸濁重合法としては、例えば、マクロモノマー(a)をモノマー(b)に溶解させて得られるシラップを水中に分散させた水性懸濁液を重合する方法が挙げられる。
懸濁重合に用いる分散剤としては、特に制限されないが、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩、スチレンスルホン酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩とスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩とスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体及び(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩とスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体;ケン化度70〜100%のポリビニルアルコ−ル;メチルセルロ−ス;澱粉;及びヒドロキシアパタイトが挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、懸濁重合時の分散安定性が良好な(メタ)アクリル酸スルホアルキルのアルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が好ましい。
分散剤の含有量としては、水性懸濁液中0.005〜5質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。分散剤の含有量が0.005質量%以上で、懸濁重合液の分散安定性が良好で、本発明の製造方法により得られる重合体の洗浄性、脱水性、乾燥性及び流動性が良好となる傾向にある。また、分散剤の含有量が5質量%以下で、重合時の泡立ちが少なく、重合安定性が良好となる傾向にある。尚、水性懸濁液の分散安定性向上を目的として、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マンガン等の電解質を併用しても良い。
<工程2(溶媒(S1)への溶解)>
本発明の工程2は、重合体(X)を溶解するための溶媒(S1)を用いて重合体溶液(以下、「重合体(X)溶液」という)を得る工程である。
本発明で用いる溶媒(S1)は、マクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒以上を示す溶媒である。溶媒(S1)として、マクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒以上を示す溶媒を使用することにより、溶媒(S1)の使用量を減らすことができる。溶媒(S1)に対するマクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)の下限値としては5g/100g−溶媒以上が好ましく、10g/100g−溶媒以上がより好ましい。また、溶媒(S1)に対するマクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)の上限値としては200g/100g−溶媒以下が好ましく、100g/100g−溶媒以下がより好ましい。
溶媒(S1)としては、例えば、マクロモノマー(a)がメタクリル酸エステルであり、ホモポリマー(B)がアクリル酸エステルのホモポリマーの場合、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)及びハロゲン化炭化水素(クロロホルム、ブロモホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロベンゼン、2,6−ジクロロトルエン、ヘキサフルオロイソプロパノール等)が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<工程3(重合体(X)溶液の貧溶媒(S2)への再沈殿)>
本発明の工程3は、重合体(X)溶液を溶媒(S2)と混合する、すなわち、重合体(X)溶液から所望の重合体をいわゆる再沈殿により分離する工程である。
本発明で用いる貧溶媒(S2)は、マクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)が0.1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒未満を示す溶媒である。貧溶媒(S2)として、マクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)が0.1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度(S)が1g/100g−溶媒未満を示す溶媒を使用することにより、本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱分解性を良好とすることができる。貧溶媒(S2)に対するマクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)の下限値としては0.5g/100g−溶媒以上が好ましく、1g/100g−溶媒以上がより好ましい。また、貧溶媒(S2)に対するマクロモノマー(a)の25℃での溶解度(S)の上限値としては通常100g/100g−溶媒以下である。
マクロモノマー(a)がメタクリル酸エステルで、ホモポリマー(B)がアクリル酸エステルのホモポリマーの場合、貧溶媒(S2)としては、例えば、アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール等)と水の混合溶媒が挙げられる。これらの中で、エタノールと水の混合溶媒及びイソプロピルアルコールと水の混合溶媒が好ましい。
アルコールと水の混合溶媒中のアルコールの含有量は、30〜99質量%が好ましい。アルコールの含有量が30〜99質量%で、本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱分解性を向上することができる傾向にある。アルコールの含有量は50〜97質量%がより好ましく、60〜95質量%が更に好ましい。
貧溶媒(S2)の使用量は、重合体(X)1質量部に対して10質量部以上である。貧溶媒(S2)の使用量を重合体(X)1質量部に対して10質量部以上とすることにより本発明の製造方法により得られる重合体の耐熱分解性を良好とすることができる。また、貧溶媒(S2)の使用量は、本発明の製造方法により得られる重合体の分離が容易になる点で、重合体(X)1質量部に対して10,000質量部以下が好ましい。貧溶媒(S2)の使用量の下限値は、20質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましい。貧溶媒(S2)の使用量の上限値は、5,000質量部以下が好ましく、1,000質量部以下がより好ましい。
重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度は、10〜40℃が好ましい。重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度が10℃以上の場合にマクロモノマー(a)が貧溶媒(S2)に溶解しやすくなる傾向にあり、40℃以下の場合に本発明の製造方法により得られる重合体が再沈殿され易くなる傾向にある。重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度の下限値は15℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度の上限値は30℃以下がより好ましく、25℃以下が更に好ましい。
再沈殿させた重合体は、濾別、デカンテーション、遠心分離等の分離手段により溶媒(S1)及び貧溶媒(S2)から分離し、必要により乾燥後に回収する。
再沈殿させた重合体の濾過に用いるフィルターの材質は、重合体(X)溶液によって劣化しないものであれば特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリアミド及びポリイミドが挙げられる。
<本発明の製造方法により得られる重合体>
本発明の製造方法により得られる重合体は、重合体(X)を溶媒(S1)に溶解させた後に貧溶媒(S2)と混合する、すなわち、再沈殿させることにより得られる重合体である。
本発明の製造方法により得られる重合体の質量平均分子量(Mw)は、本発明の製造方法により得られる重合体の機械強度及び熱安定性の観点から、30,000以上5,000,000以下が好ましく、100,000以上1,000,000以下がより好ましい。
<成形材料>
成形材料は、本発明の製造方法により得られる重合体を使用して成形体を得るために成形するための材料である。
本発明においては本発明の製造方法により得られる重合体そのものを成形材料とすることができる。また、本発明の製造方法により得られる重合体に紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、耐衝撃改質剤、光拡散剤、連鎖移動剤、充填剤、強化剤等の各種添加剤を添加したものを成形材料とすることができる。
成形材料の形態としては、例えば、粉体、顆粒等の粒状物及びペレットが挙げられる。
粒状物を得る方法としては、例えば、本発明の製造方法により得られる重合体を粉砕し、必要に応じて篩別する方法が挙げられる。
ペレットを得る方法としては、例えば、本発明の製造方法により得られる重合体及び必要に応じて添加剤を溶融押出したものをペレタイズ化してペレットとする方法が挙げられる。
<成形体>
成形体は、成形材料を成形して得られるものである。
成形体の形状としては、例えば、シート状及び3次元形状が挙げられる。
成形体を得るための成形方法としては、例えば、射出成形法、圧縮成形法、中空成形法、押出成形法、回転成形法、流延法及び溶媒キャスト法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明する。尚、以下において、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。また、重合体の質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は以下の方法により評価した。
(重合体の評価方法)
(1)質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)
質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製、商品名:HLC−8220)を使用し、以下の条件にて測定した。
カラム:TSK GUARD COLUMN SUPER H―H(4.6×35mm)と2本のTSK−GEL SUPER HM−H(6.0×150mm)を直列に接続
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流速:0.6mL/分
尚、質量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、Polymer Laboratories製のPMMA(Mp(ピークトップ分子量)=1,950,000、1,400,000、659,000、141,500、55,600、30,650、11,100及び1,590の8種)を用いて作成した検量線を使用して求めた。
孔径0.45μmのシリンジフィルター(コスモナイスフィルターS/溶媒系、ナカライテスク社製)に2g/Lの溶液を濾過した後に測定を行っており、シリンジフィルターでの濾過を行うことが出来なかった場合は測定不可とした。
(2)末端二重結合
重合体を重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、核磁気共鳴装置(NMR)(日本電子(株)製、商品名:GSX−400)を用いて、積算回数を7000回として、120℃でH−NMR測定を行った。
重合体の末端二重結合の水素に由来するピークと重合体のエステル基に結合した炭化水素基の水素に由来するピークの積分強度比、及びGPCで測定した数平均分子量(Mn)から、重合体分子の全末端中に存在する末端二重結合の割合(%)を算出した。
(3)耐熱分解性
TG/DTA(セイコーインスツルメンツ(株)製、「TG/DTA6300」(商品名)、測定温度:100〜500℃(昇温速度10℃/分)、流速:窒素20mL/分)を用い、重合体の1%質量減少温度(以下、「Td1」という。)及び5%質量減少温度(以下、「Td5」という。)を測定し、耐熱分解性を評価した。
[製造例1]
<分散剤(1)の合成>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1,200Lの反応容器内に、17%水酸化カ
リウム水溶液61.6部、アクリエステルM(三菱レイヨン(株)製MMA、商品名)19.1部及び脱イオン水19.3部を仕込んだ。次いで、反応容器内の液を室温にて撹拌し、発熱ピークを確認した後、更に4時間撹拌した。この後、反応装置内の反応液を室温まで冷却してメタクリル酸カリウム水溶液を得た。
次いで、撹拌機、冷却管及び温度計を備えた容量1,050Lの反応容器内に、脱イオン水900部、アクリエステルSEM−Na(三菱レイヨン(株)製メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム、商品名)60部、上記のメタクリル酸カリウム水溶液10部及びアクリエステルM12部を入れて撹拌し、反応容器内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤としてV−50(和光純薬工業(株)製2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、商品名)0.08部を添加し、更に60℃
に昇温した。昇温後、反応容器内に滴下ポンプを利用してアクリエステルMを0.24部/分の速度で75分間連続的に滴下した。反応溶液を60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、透明な水溶液である固形分10%の分散剤(1)を得た。
[製造例2]
<連鎖移動剤(1)の合成>
撹拌装置を備えた反応容器中に、窒素雰囲気下で、酢酸コバルト(II)四水和物(和光純薬(株)製、和光特級)2.00g(8.03mmol)及びジフェニルグリオキシム(東京化成(株)製、EPグレード)3.86g(16.1mmol)及び予め窒素バブリングにより脱酸素したジエチルエーテル100mlを入れ、室温で2時間攪拌した。
次いで、反応容器中に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(東京化成(株)製、EPグレード)20mlを加え、更に6時間攪拌した。得られたものを濾過し、固体をジエチルエーテルで洗浄し、100Mpa以下で、20℃において12時間乾燥し、茶褐色固体の連鎖移動剤(1)5.02g(7.93mmol、収率99%)を得た。
[製造例3]
<マクロモノマー(a−1)の合成>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器中に、脱イオン水145部、硫酸ナトリウム(NaSO)0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)(固形分10%)0.26部を入れて撹拌して、均一な水溶液とした。次に、アクリエステルM100部、製造例2で製造した連鎖移動剤(1)0.0009部及び重合開始剤としてパーオクタO(日油(株)製1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、商品名)0.1部を加え、水性分散液とした。この後、反応容器内を十分に窒素置換し、水性分散液を80℃に昇温してから4時間保持し、更に92℃に昇温して2時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、反応物を得た。反応物の末端二重結合の割合はほぼ100%であり、反応物がマクロモノマー(a−1)であることを確認した。マクロモノマー(a−1)の質量平均分子量(Mw)は32,100で、数平均分子量(Mn)は17,000であった。
[実施例1]
脱イオン水145部、硫酸ナトリウム0.13部及び製造例1で製造した分散剤(1)0.26部を混合して懸濁用水分散媒を得た。
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器中に、マクロモノマー(a−1)40部、nBA(三菱化学(株)製nBA、商品名)36部及びアクリエステルM24部を仕込み、攪拌しながら、50℃に加温し、シラップを得た。得られたシラップを40℃以下に冷却した後、シラップに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5部を溶解させた。
次いで、前記の懸濁用水分散媒をシラップに加えた後、窒素バブリングにより反応容器内の雰囲気を窒素置換しながら、攪拌回転数を上げてシラップ懸濁物を得た。
シラップ懸濁物を75℃に昇温し、重合発熱ピークが出るまで反応容器の外温を保持した。重合発熱ピークが出た後、シラップ懸濁物が75℃になったところで、シラップ懸濁物を85℃に昇温し、30分保持して重合を完結させた。
その後、反応液を40℃以下に冷却して、水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、40℃で16時間乾燥して、重合体(X−1)を得た。
サンプル管に重合体(X−1)1部及びアセトン(和光純薬工業(株)製)10部を加え、50℃で攪拌しながらアセトン溶液を得た。攪拌機を備えたフラスコに水とエタノール(和光純薬工業(株)製)の混合液体(エタノール含有量80%)300部を仕込み、25℃で撹拌しながら、サンプル管内の重合体(X−1)のアセトン溶液を注入し、白色の沈殿物を得た。得られた沈殿物をメンブレンフィルター(アドバンテック東洋(株)製、材質:ポリテトラフルオロエチレン、孔径:3.0μm)で濾過し、濾過物を40℃で16時間乾燥して、重合体(イ)を得た。重合体(イ)の質量平均分子量(Mw)は570,000であった。重合体(イ)の評価結果を表2に示す。
[実施例2]
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた反応容器中に、マクロモノマー(a−1)40部、nBA(三菱化学(株)製、商品名)60部、アセトニトリル(和光純薬工業(株)製)100部及びAIBN0.5部を仕込み、攪拌しながらモノマー混合物アセトニトリル溶液を得た。窒素バブリングによりセパラブルフラスコ内の雰囲気を窒素置換した。次いで、モノマー混合物アセトニトリル溶液を75℃に昇温し、6時間保持し、反応液を得た。
反応液を40℃以下に冷却して、メタノール(和光純薬工業(株)製)10,000部中に反応液を注入し、懸濁液を得た。この懸濁液を濾過布で濾過し、濾過物を40℃で16時間乾燥して、重合体(X−2)を得た。
重合体(X−1)の代わりに重合体(X−2)を使用する以外は実施例1と同様にして重合体(ロ)を得た。重合体(ロ)の質量平均分子量(Mw)は144,000であった。重合体(ロ)の評価結果を表2に示す。
[実施例3−8]
重合体(X)の組成を表1に示すものに変更する以外は実施例1と同様にして重合体(X−3)〜(X−8)及び重合体(ハ)〜(チ)を得た。評価結果を表2に示す。
[実施例9−11]
重合体(X)の組成を表1に示すものに変更する以外は実施例2と同様にして重合体(X−9)〜(X−11)及び重合体(リ)〜(ル)を得た。評価結果を表3に示す。
[実施例12−13]
貧溶媒(S2)の組成を表1に示すものに変更する以外は実施例1と同様にして重合体(X−12)及び(X−13)、並びに、重合体(ヲ)及び重合体(ワ)を得た。評価結果を表3に示す。

nBA:アクリル酸n−ブチル(三菱化学(株)製、商品名:nBA)
MMA:メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)
BzA:アクリル酸ベンジル(大阪有機化学工業(株)製、商品名:BZA)
St:スチレン(和光純薬工業(株)製、商品名:スチレンモノマー)
イソプロパノール:2−プロパノール(和光純薬(株)製、商品名:2−プロパノール)

nBA:アクリル酸n−ブチル(三菱化学(株)製、商品名:nBA)
MMA:メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)
BzA:アクリル酸ベンジル(大阪有機化学工業(株)製、商品名:BZA)
St:スチレン(和光純薬工業(株)製、商品名:スチレンモノマー)
イソプロパノール:2−プロパノール(和光純薬(株)製、商品名:2−プロパノール)
[比較例1]
実施例1で得られた重合体(X−1)について再沈殿せずに実施例で得られた重合体(イ)などと同様じ評価を実施した。評価結果を表3に示す。
重合体(X−1)を溶媒(S1)で溶解した後に貧溶媒(S2)による再沈殿処理を行っていないため、実施例1と比較してTd1及びTd5が共に低く、耐熱分解性が悪かった。
[比較例2−8]
実施例2−8で得られた重合体(X−2)〜(X−8)について再沈殿せずに重合体(ロ)などと同様の評価を実施した。評価結果を表4に示す。
重合体を溶媒(S1)で溶解した後に貧溶媒(S2)による再沈殿処理を行っていないため、各実施例と比較してTd1及びTd5が共に低く、耐熱分解性が悪かった。
nBA:アクリル酸n−ブチル(三菱化学(株)製、商品名:nBA)
MMA:メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)
BzA:アクリル酸ベンジル(大阪有機化学工業(株)製、商品名:BZA)
St:スチレン(和光純薬工業(株)製、商品名:スチレンモノマー)
イソプロパノール:2−プロパノール(和光純薬(株)製、商品名:2−プロパノール)
[比較例9−11]
実施例9−11で得られた重合体(X−9)〜(X−11)について再沈殿せずに重合体(ロ)と同様の評価を実施した。評価結果を表5に示す。
重合体を溶媒(S1)で溶解した後に貧溶媒(S2)による再沈殿処理を行っていないため、対応する実施例で得られた重合体と比較してTd1及びTd5が共に低く、耐熱分解性が悪かった。
[比較例12]
貧溶媒(S2)の組成を表1に示すものに変更する以外は実施例1と同様にして重合体(カ)を得た。評価結果を表5に示す。実施例1で得られた重合体(イ)と比較してTd1及びTd5が共に低く、耐熱分解性が悪かった。

nBA:アクリル酸n−ブチル(三菱化学(株)製、商品名:nBA)
MMA:メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルM)
BzA:アクリル酸ベンジル(大阪有機化学工業(株)製、商品名:BZA)
St:スチレン(和光純薬工業(株)製、商品名:スチレンモノマー)
イソプロパノール:2−プロパノール(和光純薬(株)製、商品名:2−プロパノール)
[参考例1−4]
参考としてマクロモノマー(a−1)〜(a−4)の耐熱分解性を評価した。結果を表6に示す

Claims (10)

  1. 以下の各工程を順に含む重合体の製造方法であって、貧溶媒(S2)が水とアルコールの混合溶媒である重合体の製造方法。
    工程1:下記式(1)で示されるマクロモノマー(a)と下記の条件を満たすモノマー(b)とを含むモノマー混合物を重合して重合体(X)を得る工程
    工程2:前記重合体(X)を、下記の条件を満たす溶媒(S1)に溶解させて重合体(X)溶液を得る工程
    工程3:前記重合体(X)溶液を、下記の条件を満たす貧溶媒(S2)に加えて再沈殿させることにより所望の重合体を得る工程
    モノマー(b):前記マクロモノマー(a)と共重合可能なモノマーであって、当該モノマーのみを重合して得られるホモポリマー(B)の溶解度パラメータが前記マクロモノマー(a)の溶解度パラメータと0.2以上の差を有するものとなるモノマー
    溶媒(S1):マクロモノマー(a)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒以上を示す溶媒
    貧溶媒(S2):マクロモノマー(a)の25℃での溶解度が0.1g/100g−溶媒以上を示し、且つホモポリマー(B)の25℃での溶解度が1g/100g−溶媒未満を示す溶媒
    (式(1)において、R及びR1〜Rnは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基である。X1〜Xnは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基である。Zは、末端基である。nは、2〜10,000の自然数である。)
  2. マクロモノマー(a)を得るためのモノマーがメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3. モノマー(b)が炭素数1〜10のエステル基を持つアクリル酸エステルである請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
  4. モノマー(b)がアクリル酸ブチルである請求項3に記載の重合体の製造方法。
  5. マクロモノマー(a)の質量平均分子量が10,000以上300,000以下である請求項4に記載の重合体の製造方法。
  6. 前記アルコールがエタノール又はイソプロピルアルコールである請求項1〜5のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  7. 重合体(X)を溶媒(S1)に溶解させた重合体(X)溶液と貧溶媒(S2)との混合温度が10〜40℃である請求項1〜6のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  8. 工程1における重合が懸濁重合である請求項1〜7のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  9. 請求項1〜8いずれかに記載の製造方法にて重合体を製造し、得られた重合体を含有させて成形材料を製造する、成形材料の製造方法。
  10. 請求項9に記載の成形材料の製造方法にて成形材料を得て、得られた成形材料を成形する、成形体の製造方法。
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