以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面内の第1軸と平行な方向を、X軸方向、とする。所定面内において第1軸と直交する第2軸と平行な方向を、Y軸方向、とする。所定面と直交する第3軸と平行な方向を、Z軸方向、とする。X軸(第1軸)を中心とする回転(傾斜)方向を、θX方向、とする。Y軸(第2軸)を中心とする回転(傾斜)方向を、θY方向、とする。Z軸(第3軸)を中心とする回転(傾斜)方向を、θZ方向、とする。所定面は、XY平面を含む。本実施形態において、所定面と水平面とは平行である。Z軸方向は鉛直方向である。X軸は、YZ平面と直交する。Y軸は、XZ平面と直交する。Z軸は、XY平面と直交する。XY平面は、X軸及びY軸を含む。XZ平面は、X軸及びZ軸を含む。YZ平面は、Y軸及びZ軸を含む。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るテーブル装置100Aの一例を示す平面図である。図2は、本実施形態に係るテーブル装置100Aの一例を示す側面図である。図3は、本実施形態に係るテーブル装置100Aの一例を示す側断面図である。
図1、図2、及び図3に示すように、テーブル装置100Aは、上面1A及び下面1Bを有するテーブル1と、テーブル1の下面1Bと対向する上面2Aを有するベース部材2と、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが間隙Gを介して対向するようにテーブル1を支持する支持装置3と、を備えている。テーブル1は、ワークSを支持する。ワークSは、テーブル1の上面1Aに支持される。
テーブル装置100Aは、ワークSの位置を決定する位置決め装置として機能する。テーブル装置100Aを備える位置決め装置は、テーブル1に支持されたワークSの位置を決定する。テーブル装置を、位置決め装置、と称してもよい。
支持装置3は、所定値以上の鉛直方向(Z軸方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触するように、鉛直方向にテーブル1をガイドするテーブルガイド軸受4を有する。
テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされるロッド状の第1スライド部材5を有する。第1スライド部材5は、テーブル1の上面1Aに配置される。第1スライド部材5は、上面1Aから上方(+Z方向)に突出するように、テーブル1の上面1Aに設けられる。
テーブルガイド軸受4は、実質的に円筒状である。テーブルガイド軸受4は、ロッド状の第1スライド部材5の周囲に配置される。
支持装置3は、テーブルガイド軸受4を支持する支持部材6を有する。支持部材6は、テーブルガイド軸受4が第1スライド部材5の周囲に配置されるように、テーブルガイド軸受4を支持する。
図1に示すように、第1スライド部材5は、テーブル1の上面1Aに複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aの中心を囲むように、複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aに支持されたワークSの周囲に配置される。テーブルガイド軸受4は、複数の第1スライド部材5のそれぞれの周囲に配置されるように、複数設けられる。支持部材6は、複数のテーブルガイド軸受4のそれぞれを支持するように、複数設けられる。
本実施形態において、第1スライド部材5は、上面1Aに4つ設けられる。テーブルガイド軸受4は、4つ設けられる。支持部材6は、4つ設けられる。
テーブル装置100Aは、水平面内において支持部材6を移動可能なアクチュエータ7を有する移動システム8を備える。支持部材6が移動されることによって、支持部材6と接続されているテーブル1は、支持部材6と一緒に、水平面内において移動する。
本実施形態において、アクチュエータ7は、X軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第1アクチュエータ7Xと、Y軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第2アクチュエータ7Yと、を含む。本実施形態において、アクチュエータ7は、サーボモータを含む。
本実施形態において、支持装置3は、テーブル1の周囲に配置され、支持部材6が接続される上面9Aを有するフレーム部材9と、ベース部材2の周囲に配置されるステージ10と、を有する。本実施形態において、ステージ10の上面10Aは、ベース部材2の上面2Aよりも下方に配置される。なお、上面10Aは、上面2Aと同一平面内(同じ高さ)に配置されてもよいし、上面2Aよりも上方に配置されてもよい。
フレーム部材9は、開口9Kを有する。開口9Kの内側に、テーブル1の少なくとも一部が配置される。フレーム部材9とテーブル1とは、離れている。開口9Kの内面と、テーブル1の側面とは、間隙を介して対向する。
ステージ10は、ベース部材2の周囲に配置されるフレーム状の部材である。ステージ10は、開口10Kを有する。開口10Kの内側に、ベース部材2の少なくとも一部が配置される。ステージ10とベース部材2とは、離れている。開口10Kの内面と、ベース部材2の側面とは、間隙を介して対向する。
移動システム8は、フレーム部材9の下面9Bに接続される第1リニアベアリング11と、ステージ10の上面10Aに配置され、X軸方向に第1リニアベアリング11をガイドする第1ガイド部材12と、ステージ10の下面10Bに接続される第2リニアベアリング13と、ベース部材2に配置され、Y軸方向に第2リニアベアリング13をガイドする第2ガイド部材14と、を備えている。
第1アクチュエータ7Xは、X軸方向に第1リニアベアリング11を移動するための動力を発生する。第2アクチュエータ7Yは、Y軸方向に第2リニアベアリング13を移動するための動力を発生する。
アクチュエータ7(第1アクチュエータ7X及び第2アクチュエータ7Y)は、サーボモータを含む。移動システム8は、アクチュエータ7に接続されたボールねじ機構15を有する。ボールねじ機構15は、第1アクチュエータ7Xに接続された第1ボールねじ機構15Xと、第2アクチュエータ7Yに接続された第2ボールねじ機構15Yと、を含む。第1ボールねじ機構15Xは、第1アクチュエータ7Xが発生する動力によって回転するボールねじと、そのボールねじの周囲に配置されフレーム部材9の下面9Bと接続されるナットと、を含む。第2ボールねじ機構15Yは、第2アクチュエータ7Yが発生する動力によって回転するボールねじと、そのボールねじの周囲に配置されステージ10の下面10Bと接続されるナットと、を含む。アクチュエータ7とボールねじ機構15とは、カップリング16を介して接続される。
第1アクチュエータ7Xが作動すると、第1ボールねじ機構15Xのボールねじが回転する。これにより、フレーム部材9がX軸方向に移動する。第1リニアベアリング11を有するフレーム部材9は、第1ガイド部材12によりX軸方向にガイドされる。フレーム部材9とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、及び支持部材6を介して接続されている。したがって、フレーム部材9がX軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、及び支持部材6は、フレーム部材9と一緒に、X軸方向に移動する。
第2アクチュエータ7Yが作動すると、第2ボールねじ機構15Yのボールねじが回転する。これにより、ステージ10がY軸方向に移動する。第2リニアベアリング13を有するステージ10は、第2ガイド部材14によりY軸方向にガイドされる。フレーム部材9は、第1ガイド部材12及び第1リニアベアリング11を介して、ステージ10に支持されている。したがって、ステージ10がY軸方向に移動することにより、フレーム部材9は、ステージ10と一緒に、Y軸方向に移動する。フレーム部材9とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、及び支持部材6を介して接続されている。したがって、フレーム部材9がY軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、及び支持部材6は、フレーム部材9と一緒に、Y軸方向に移動する。
このように、本実施形態においては、第1アクチュエータ7X及び第2アクチュエータ7Yを含む移動システム8によって、テーブル1は、X軸方向及びY軸方向の2つの方向に移動可能である。
図4は、本実施形態に係るテーブル装置100Aの一部を示す図である。図4は、テーブルガイド軸受4及び第1スライド部材5の近傍を拡大した図である。図4に示すように、テーブル1は、上面1Aに固定された第1スライド部材5を有する。第1スライド部材5は、上面1Aから上方に突出するように設けられる。第1スライド部材5は、ロッド部5Lと、ロッド部5Lの上端部及び下端部のそれぞれに配置されたフランジ部5Fと、を有する。
テーブルガイド軸受4は、ロッド部5Lの周囲に配置される。テーブルガイド軸受4は、ケーシング17に支持される。支持部材6は、ケーシング17を介して、テーブルガイド軸受4を支持する。
テーブルガイド軸受4は、玉軸受を含む。テーブルガイド軸受4は、ロッド部5Lに接触するように配置される内輪4Aと、内輪4Aの周囲に配置される外輪4Bと、内輪4Aと外輪4Bとの間に配置される玉4Cと、を含む。本実施形態において、内輪4A、外輪4B、及び玉4Cを含む玉軸受は、鉛直方向(ロッド部5Lの中心軸と平行な方向)に2つ配置される。
テーブルガイド軸受4は、鉛直方向の第1スライド部材5の移動を許容する。第1スライド部材5は、鉛直方向に移動可能にテーブルガイド軸受4に支持される。本実施形態において、テーブル1は、フレーム部材9及び支持部材6に対して、鉛直方向に移動可能である。換言すれば、フレーム部材9及び支持部材6に対する鉛直方向のテーブル1の変位が許容されている。
テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満の場合、テーブルガイド軸受4を含む支持装置3は、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触しないように、テーブル1を支持する。テーブル1に対する鉛直方向の荷重が零の場合(無荷重の場合)、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは、間隙Gを介して対向する。
テーブルガイド軸受4は、間隙Gの寸法だけ、鉛直方向に関するテーブル1の移動を許容する。間隙Gの寸法とは、テーブル1に対する鉛直方向の荷重が零のとき(無荷重のとき)の下面1Bと上面2Aとの距離である。鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされながら、下方(−Z方向)に移動する。テーブル1が下方に移動することにより、テーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブル1に対する鉛直方向の力が所定値のとき、テーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブルガイド軸受4は、所定値以上の鉛直方向下方の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触するように、鉛直方向にテーブル1をガイドする。テーブル1の下面1Bがベース部材2の上面2Aに接触することにより、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。
間隙Gの寸法は、テーブルガイド軸受4に過剰な負荷(過負荷)が作用される前に下面1Bと上面2Aとが接触するように定められている。換言すれば、間隙Gの寸法の範囲内でテーブル1が鉛直方向に移動しても、テーブルガイド軸受4に過負荷が作用しないように、間隙Gの寸法が定められている。なお、テーブルガイド軸受4に過負荷が作用する状態とは、静定格荷重を超えるような荷重がテーブルガイド軸受4に作用する状態、及び玉4Cが内輪4A及び外輪4Bのガイド溝から外れてしまうような荷重がテーブルガイド軸受4に作用する状態が例示される。
所定値とは、−Z方向の荷重がテーブル1に作用し、鉛直方向に関するテーブル1の位置をテーブルガイド軸受4が維持できず、テーブル1が−Z方向に移動して、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触し、間隙Gの寸法が零になるときの、テーブル1に作用する−Z方向の荷重の値をいう。テーブル1に作用する荷重が零のとき(無荷重のとき)、テーブル1は−Z方向に移動せず、鉛直方向に関するテーブル1の位置は維持され、下面1Bと上面2Aとの間隙Gは維持される。テーブル1に−Z方向の荷重が作用すると、−Z方向のテーブル1の移動が開始される。テーブル1に作用する荷重が所定値未満のとき、テーブル1は−Z方向に移動し、間隙Gの寸法は徐々に小さくなるものの、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは離れている。テーブル1に作用する荷重が所定値に達すると、−Z方向に移動したテーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触し、間隙Gの寸法は零になる。
なお、テーブルガイド軸受4に過負荷が作用される前に下面1Bと上面2Aとが接触可能な間隙Gの寸法、及び荷重の所定値は、実験又はシミュレーションに基づいて予め求めることができる。求められたデータに基づいて、使用されるテーブルガイド軸受4に適切な間隙Gの寸法、及び荷重の所定値が定められる。
次に、本実施形態に係るテーブル装置100Aの動作の一例について説明する。本実施形態においては、テーブル装置100Aが、フラットパネルディスプレイの一種である液晶パネルディスプレイの製造工程において使用される例について説明する。テーブル装置100Aを用いて、液晶パネルディスプレイの2枚の基板を貼り合せる例について説明する。
ワークSとして、2枚の基板のうち一方の基板がテーブル1の上面1Aに支持される。他方の基板が、基板ホルダに保持される。テーブル1に支持された一方の基板に、基板ホルダに保持された他方の基板が上方から押し付けられる。
一方の基板に他方の基板が押し付けられる前においては、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとの間に間隙Gが形成されている。一方の基板に他方の基板が押し付けられ、鉛直方向下方の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、下方に移動する。テーブルガイド軸受4は、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触するように、鉛直方向にテーブル1をガイドする。テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされて下方に移動する。荷重が所定値に達すると、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触し、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。
テーブル1は、テーブルガイド軸受4により、下方に真っ直ぐに移動可能である。そのため、鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制される。
また、例えば、テーブル1が熱変形しても、そのテーブル1の熱変形は、テーブルガイド軸受4に吸収される。例えば、テーブル1が水平方向に熱変形しても、その熱変形は、テーブルガイド軸受4に吸収される。そのため、テーブルガイド軸受4は、テーブル1を良好にガイドすることができる。
一方の基板に他方の基板が押し付けられ、一方の基板と他方の基板とが貼り合せられた後、基板ホルダが上昇する。これにより、テーブル1に作用する荷重は減少する。テーブル1に作用する荷重が減少し、テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満になったとき、テーブルガイド軸受4の復元力により、テーブル1は上方に移動する。これにより、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとの間に間隙Gが形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4により、下方に真っ直ぐに移動可能である。所定値以上の鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1はベース部材2に支持される。そのため、鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制される。
また、テーブル1が熱変形しても、そのテーブルの熱変形1は、テーブルガイド軸受4に吸収される。例えば、テーブル1が水平方向に熱変形しても、その熱変形は、テーブルガイド軸受4に吸収される。そのため、テーブルガイド軸受4は、テーブル1を良好にガイドすることができる。また、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制される。
また、本実施形態においては、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされるロッド状の第1スライド部材5を有し、支持装置3は、テーブルガイド軸受4が第1スライド部材5の周囲に配置されるようにテーブルガイド軸受4を支持する支持部材6を有する。これにより、テーブル1は、第1スライド部材5を介して、テーブルガイド軸受4に良好にガイドされる。
また、本実施形態においては、第1スライド部材5は、テーブル1の上面1Aに複数設けられ、テーブルガイド軸受4は、複数の第1スライド部材5それぞれの周囲に配置されるように、複数設けられる。これにより、テーブル1は、複数の第1スライド部材5を介して、テーブルガイド軸受4に良好にガイドされる。
また、本実施形態においては、水平面内において支持部材6を移動可能なアクチュエータ7を有する移動システム8が設けられる。これにより、テーブル1は、支持部材6と一緒に水平面内を移動することができる。
また、本実施形態においては、支持装置3は、テーブル1の周囲に配置され、支持部材6が接続される上面9Aを有するフレーム部材9と、ベース部材2の周囲に配置されるステージ10と、を有する。移動システム8は、フレーム部材9の下面9Bに接続される第1リニアベアリング11と、ステージ10の上面10Aに配置されX軸方向に第1リニアベアリング11をガイドする第1ガイド部材12と、ステージ10の下面10Bに接続される第2リニアベアリング13と、Y軸方向に第2リニアベアリング13をガイドする第2ガイド部材14と、X軸方向に第1リニアベアリング11を移動するための動力を発生する第1アクチュエータ7Xと、Y軸方向に第2リニアベアリング13を移動するための動力を発生する第2アクチュエータ7Yと、を有する。これにより、テーブル1は、水平面内においてX軸方向及びY軸方向の2つの方向に移動することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図5は、本実施形態に係るテーブル装置100Bの一例を示す平面図である。図6は、本実施形態に係るテーブル装置100Bの一例を示す側断面図である。
図5及び図6に示すように、テーブル装置100Bは、上面1A及び下面1Bを有するテーブル1と、テーブル1の下面1Bと対向する上面2Aを有するベース部材2と、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが間隙Gを介して対向するようにテーブル1を支持する支持装置3と、を備えている。テーブル1は、ワークSを支持する。ワークSは、テーブル1の上面1Aに支持される。
支持装置3は、鉛直方向にテーブル1をガイドするテーブルガイド軸受4と、テーブルガイド軸受4を支持する支持部材6と、を有する。テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされるロッド状の第1スライド部材5を有する。
図5に示すように、第1スライド部材5は、テーブル1の上面1Aに複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aの中心を囲むように、複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aに支持されたワークSの周囲に配置される。本実施形態において、第1スライド部材5は、上面1Aに6つ設けられる。テーブルガイド軸受4は、6つ設けられる。支持部材6は、6つ設けられる。
テーブル装置100Bは、水平面内において支持部材6を移動可能なアクチュエータ7を有する移動システム8を備える。支持部材6が移動されることによって、支持部材6と接続されているテーブル1は、支持部材6と一緒に、水平面内において移動する。
アクチュエータ7は、X軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第1アクチュエータ7Xと、Y軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第2アクチュエータ7Yと、を含む。
本実施形態において、移動システム8は、複数の支持部材6のうち第1支持部材6Xに接続される第3ガイド部材18と、Y軸方向に第3ガイド部材18にガイドされる第3リニアベアリング19と、複数の支持部材6のうち第2支持部材6Yに接続される第4ガイド部材20と、X軸方向に第4ガイド部材20にガイドされる第4リニアベアリング21と、を備えている。
第1アクチュエータ7Xは、第3リニアベアリング19を動かして、X軸方向に第1支持部材6Xを移動するための動力を発生する。第2アクチュエータ7Yは、第4リニアベアリング21を動かして、Y軸方向に第2支持部材6Yを移動するための動力を発生する。
第3リニアベアリング19は、支持部材22に支持される。支持部材22は、第1リニアベアリング11に固定される。第1アクチュエータ7Xは、X軸方向に第1リニアベアリング11を移動するための動力を発生する。第1リニアベアリング11は、X軸方向に第1ガイド部材12にガイドされる。X軸方向に第1リニアベアリング11が移動することによって、支持部材22に支持されている第3リニアベアリング19は、第1リニアベアリング11と一緒に、X軸方向に移動する。第3リニアベアリング19とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第1支持部材6X)、及び第3ガイド部材18を介して接続されている。したがって、第3リニアベアリング19がX軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第1支持部材6X)、及び第3ガイド部材18は、第3リニアベアリング19と一緒に、X軸方向に移動する。
第4リニアベアリング21は、支持部材23に支持される。支持部材23は、第2リニアベアリング13に固定される。第2アクチュエータ7Yは、Y軸方向に第2リニアベアリング13を移動するための動力を発生する。第2リニアベアリング13は、Y軸方向に第2ガイド部材14にガイドされる。Y軸方向に第2リニアベアリング13が移動することによって、支持部材23に支持されている第4リニアベアリング21は、第2リニアベアリング13と一緒に、Y軸方向に移動する。第4リニアベアリング21とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第2支持部材6Y)、及び第4ガイド部材20を介して接続されている。したがって、第4リニアベアリング21がY軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第2支持部材6Y)、及び第4ガイド部材20は、第4リニアベアリング21と一緒に、Y軸方向に移動する。
図5に示すように、本実施形態において、第1支持部材6Xは、テーブル1の上面1Aの中心に対して、X軸方向の両側(+X側及び−X側)に配置される。また、第1支持部材6Xは、Y軸方向に2つずつ配置される。
図5に示すように、本実施形態において、第2支持部材6Yは、テーブル1の上面1Aの中心に対して、Y軸方向の両側(+Y側及び−Y側)に配置される。なお、+Y側の第2支持部材6Yは、省略可能である。
テーブル1の上面1Aの中心に対して+X側に配置された第1支持部材6XのY軸方向の位置と、テーブル1の上面1Aの中心に対して−X側に配置された第1支持部材6XのY軸方向の位置とは、等しい。すなわち、テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された第1支持部材6XのY座標は、等しい。
テーブル1の上面1Aの中心に対して+Y側に配置された第2支持部材6YのX軸方向の位置と、テーブル1の上面1Aの中心に対して−Y側に配置された第2支持部材6YのX軸方向に関する位置とは、等しい。すなわち、テーブル1の上面1Aの中心に対してY軸方向の両側に配置された第2支持部材6YのX座標は、等しい。
テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された第1支持部材6Xは、対向する。第1アクチュエータ7Xは、テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された一対の第1支持部材6Xのうち、一方の第1支持部材6X(本実施形態においては−X側の第1支持部材6X)を動かすように配置される。他方の第1支持部材6X(本実施形態においては+X側の第1支持部材6X)には、第1アクチュエータ7Xは接続されない。
テーブル1の上面1Aの中心に対してY軸方向の両側に配置された第2支持部材6Yは、対向する。第2アクチュエータ7Yは、テーブル1の上面1Aの中心に対してY軸方向の両側に配置された一対の第2支持部材6Yのうち、一方の第2支持部材6Y(本実施形態においては−Y側の第2支持部材6Y)を動かすように配置される。他方の第2支持部材6Y(本実施形態においては+Y側の第2支持部材6Y)には、第2アクチュエータ7Yは接続されない。
第1アクチュエータ7Xは、複数配置される。第1アクチュエータ7Xは、テーブル1の上面1Aの中心に対して−X側の空間において、Y軸方向に2つ配置されている第1支持部材6XのそれぞれをX軸方向に移動するように、2つ配置される。
移動システム8は、複数(2つ)の第1アクチュエータ7Xの作動量を変えて、θZ方向(回転方向)にテーブル1を移動することができる。
なお、第2支持部材6Yが、X軸方向に複数配置されてもよい。第2アクチュエータ7Yが、X軸方向に複数配置される第2支持部材6YのそれぞれをY軸方向に移動するように、複数配置されてもよい。移動システム8は、複数の第2アクチュエータ7Yの作動量を変えて、θZ方向にテーブル1を移動してもよい。
このように、本実施形態においては、テーブル1は、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の3つの方向に移動可能である。
上述の実施形態と同様、テーブル1に対する鉛直方向の荷重が零の場合、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは、間隙Gを介して対向する。所定値未満の鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされながら、下方(−Z方向)に移動する。所定値以上の鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、下方に移動したテーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブル1の下面1Bがベース部材2の上面2Aに接触することにより、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。
以上説明したように、本実施形態においても、鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4により、下方に真っ直ぐに移動可能である。また、所定値以上の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、ベース部材2に支持される。また、テーブル1が熱変形しても、そのテーブルの熱変形1は、テーブルガイド軸受4に吸収される。そのため、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制される。
また、本実施形態においては、テーブル1に荷重が作用したとき、第1リニアベアリング11のピッチング(θY方向の回転)、第2リニアベアリング13のピッチング(θX方向の回転)、第3リニアベアリング19のローリング(θY方向の回転)、及び第4リニアベアリング21のローリング(θX方向の回転)の少なくとも一つによっても、間隙Gが小さくなる。第1リニアベアリング11及び第2リニアベアリング13がテーブル1から離れている場合、第1リニアベアリング11のピッチング及び第2リニアベアリング13のピッチングは、ギャップGを小さくすることに寄与する。また、本実施形態においては、例えば、X軸方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブルガイド軸受4のラジアル剛性、第3リニアベアリング19のX軸剛性、ボールねじ部の軸方向剛性(ナット部の剛性、サポート軸受部の剛性、サーボモータからの回転系の剛性の並列ばね)により、荷重が支持される。鉛直方向の荷重がテーブル1に作用して、その荷重に基づいてテーブル1をX軸方向に動かす力が発生しても、上述の剛性により、X軸方向のテーブル1の移動が抑制される。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図7は、本実施形態に係るテーブル装置100Cの一例を示す平面図である。本実施形態に係るテーブル装置100Cは、上述の実施形態で説明したテーブル装置100Bの変形例である。
図7に示すように、テーブル装置100Cは、テーブル1と、ベース部材2と、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが間隙Gを介して対向するようにテーブル1を支持する支持装置3と、を備えている。
支持装置3は、鉛直方向にテーブル1をガイドするテーブルガイド軸受4と、テーブルガイド軸受4を支持する支持部材6と、を有する。テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされるロッド状の第1スライド部材5を有する。
図7に示すように、第1スライド部材5は、テーブル1の上面1Aに複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aの中心を囲むように、複数設けられる。第1スライド部材5は、上面1Aに支持されたワークSの周囲に配置される。本実施形態において、第1スライド部材5は、上面1Aに3つ設けられる。テーブルガイド軸受4は、3つ設けられる。支持部材6は、3つ設けられる。
テーブル装置100Cは、水平面内において支持部材6を移動可能なアクチュエータ7を有する移動システム8を備える。支持部材6が移動されることによって、支持部材6と接続されているテーブル1は、支持部材6と一緒に、水平面内において移動する。
アクチュエータ7は、X軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第1アクチュエータ7Xと、Y軸方向に支持部材6(テーブル1)を移動するための動力を発生する第2アクチュエータ7Yと、を含む。
移動システム8は、複数の支持部材6のうち第1支持部材6Xに接続される第3ガイド部材18と、Y軸方向に第3ガイド部材18にガイドされる第3リニアベアリング19と、複数の支持部材6のうち第2支持部材6Yに接続される第4ガイド部材20と、X軸方向に第4ガイド部材20にガイドされる第4リニアベアリング21と、を備えている。
第1アクチュエータ7Xは、第3リニアベアリング19を動かして、X軸方向に第1支持部材6Xを移動するための動力を発生する。第2アクチュエータ7Yは、第4リニアベアリング21を動かして、Y軸方向に第2支持部材6Yを移動するための動力を発生する。
第3リニアベアリング19は、支持部材22に支持される。支持部材22は、第1リニアベアリング11に固定される。第1アクチュエータ7Xは、X軸方向に第1リニアベアリング11を移動するための動力を発生する。第1リニアベアリング11は、X軸方向に第1ガイド部材12にガイドされる。X軸方向に第1リニアベアリング11が移動することによって、支持部材22に支持されている第3リニアベアリング19は、第1リニアベアリング11と一緒に、X軸方向に移動する。第3リニアベアリング19とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第1支持部材6X)、及び第3ガイド部材18を介して接続されている。したがって、第3リニアベアリング19がX軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第1支持部材6X)、及び第3ガイド部材18は、第3リニアベアリング19と一緒に、X軸方向に移動する。
第4リニアベアリング21は、支持部材23に支持される。支持部材23は、第2リニアベアリング13に固定される。第2アクチュエータ7Yは、Y軸方向に第2リニアベアリング13を移動するための動力を発生する。第2リニアベアリング13は、Y軸方向に第2ガイド部材14にガイドされる。Y軸方向に第2リニアベアリング13が移動することによって、支持部材23に支持されている第4リニアベアリング21は、第2リニアベアリング13と一緒に、Y軸方向に移動する。第4リニアベアリング21とテーブル1とは、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第2支持部材6Y)、及び第4ガイド部材20を介して接続されている。したがって、第4リニアベアリング21がY軸方向に移動することにより、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6(第2支持部材6Y)、及び第4ガイド部材20は、第4リニアベアリング21と一緒に、Y軸方向に移動する。
図7に示すように、本実施形態において、第1支持部材6Xは、テーブル1の上面1Aの中心に対して、X軸方向の両側(+X側及び−X側)に配置される。
図7に示すように、本実施形態において、第2支持部材6Yは、テーブル1の上面1Aの中心に対して、Y軸方向の一側(−Y側)に配置される。
テーブル1の上面1Aの中心に対して+X側に配置された第1支持部材6XのY軸方向の位置と、テーブル1の上面1Aの中心に対して−X側に配置された第1支持部材6XのY軸方向の位置とは、異なる。すなわち、テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された第1支持部材6XのY座標は、異なる。
テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された第1支持部材6Xは、対向せず、ずれて配置される。第1アクチュエータ7Xは、テーブル1の上面1Aの中心に対してX軸方向の両側に配置された一対の第1支持部材6Xの両方を動かすように、2つ設けられる。
移動システム8は、複数(2つ)の第1アクチュエータ7Xの作動量を変えて、θZ方向(回転方向)にテーブル1を移動することができる。
なお、第2支持部材6Yが、X軸方向に複数配置されてもよい。第2アクチュエータ7Yが、X軸方向に複数配置される第2支持部材6YのそれぞれをY軸方向に移動するように、複数配置されてもよい。移動システム8は、複数の第2アクチュエータ7Yの作動量を変えて、θZ方向にテーブル1を移動してもよい。
テーブル1は、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の3つの方向に移動可能である。
テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満の場合、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは、間隙Gを介して対向する。所定値以上の鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされながら、下方(−Z方向)に移動する。テーブル1が下方に移動することにより、テーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブル1の下面1Bがベース部材2の上面2Aに接触することにより、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。
以上説明したように、本実施形態においても、所定値以上の鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4により、下方に真っ直ぐに移動可能である。また、テーブル1が熱変形しても、そのテーブルの熱変形1は、テーブルガイド軸受4に吸収される。そのため、鉛直方向の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制される。
本実施形態においては、第1支持部材6Xの数又は第2支持部材6Yの数が少なく、テーブル装置100Cの大型化、及び構造の複雑化が抑制されている。例えば、テーブル1の大きさ及び質量がテーブルガイド軸受4に対して小さい場合、テーブル装置100Cの構造は有効である。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図8は、本実施形態に係るテーブル装置100Dの一例を示す平面図である。図9は、本実施形態に係るテーブル装置100Dの一例を示す側断面図である。
本実施形態に係るテーブル装置100Dの殆どの部分が、上述の実施形態で説明したテーブル装置100Bと同一である。
本実施形態においては、テーブル装置100Dの少なくとも一部がチャンバ装置24の内部空間に配置される。テーブル装置100Dのうち、少なくともテーブル1及びテーブルガイド軸受4が、チャンバ装置24の内部空間に配置される。
本実施形態においては、テーブル1、テーブルガイド軸受4、第1スライド部材5、支持部材6、第3ガイド部材18、第3リニアベアリング19、第4ガイド部材20、及び第4リニアベアリング21などが、チャンバ装置24の内部空間に配置される。
アクチュエータ7(第1アクチュエータ7X及び第2アクチュエータ7Y)は、チャンバ装置24の外部空間に配置される。
チャンバ装置24は、内部空間の環境を制御する環境制御システムを含む。内部空間の環境は、内部空間のガスの種類、温度、湿度、圧力(真空度を含む)、及びクリーン度の少なくとも一つを含む。
環境制御システムによって、チャンバ装置24の内部空間は、例えば真空状態に制御される。また、環境制御システムによって、チャンバ装置24の内部空間は、一定温度に制御され、高いクリーン度に維持される。
チャンバ装置24は、内部空間と外部空間とを結ぶ開口24Kを有する。開口24Kに、移動システム8の少なくとも一部が配置される。
チャンバ装置24は、開口24Kに配置されたべローズ25と、べローズ25を支持する支持装置26とを備えている。これにより、内部空間と外部空間とのガスの流通が抑制される。
本実施形態において、開口24Kは、チャンバ装置24の+Y側及び−Y側のそれぞれに配置される。本実施形態において、開口24Kは、チャンバ装置24の+Y側及び−Y側のそれぞれに1つずつ配置される。+Y側の開口24KのX座標及び−Y側の開口24KのX座標は、同一である。なお、開口24Kは、チャンバ装置24の+Y側及び−Y側のそれぞれに2つずつ配置されてもよいし、3つ以上の任意の数ずつ配置されてもよい。
本実施形態において、開口24Kは、チャンバ装置24の+X側及び−X側のそれぞれに配置される。本実施形態において、開口24Kは、チャンバ装置24の+X側及び−X側のそれぞれに2つずつ配置される。+X側の開口24KのY座標及び−X側の開口24KのY座標は、同一である。なお、開口24Kは、チャンバ装置24の+X側及び−X側のそれぞれに1つずつ配置されてもよいし、3つ以上の任意の数ずつ配置されてもよい。
べローズ25は、それら複数の開口24Kのそれぞれに配置される。本実施形態において、XY平面内のチャンバ装置24の中心を通り、X軸と平行な第1仮想線に対して、チャンバ装置24は、線対称の構造を有する。XY平面内のチャンバ装置24の中心を通り、Y軸と平行な第2仮想線に対して、チャンバ装置24は、線対称の構造を有する。
以上説明したように、本実施形態によれば、少なくともテーブル1が配置される内部空間を有するチャンバ装置24が設けられるので、環境が制御されたチャンバ装置24の内部空間において、テーブル1に支持されたワークSが処理される。アクチュエータ7は、チャンバ装置24の外部空間に配置されているので、例えば、アクチュエータ7から熱が発生しても、その熱がテーブル1及びワークSに及ぼす影響が抑制される。また、アクチュエータ7から異物が発生しても、その異物がテーブル1及びワークSに及ぼす影響が抑制される。また、テーブル装置100Dの全部がチャンバ装置24の内部空間に収容されず、少なくともテーブル1及びテーブルガイド軸受4がチャンバ装置24の内部空間に収容され、アクチュエータ7がチャンバ装置24の外部空間に配置されることによって、チャンバ装置24の大型化が抑制される。
また、本実施形態によれば、チャンバ装置24は、線対称の構造を有する。チャンバ装置24の内部空間とチャンバ装置24の外部空間とに圧力差が有る場合、その圧力差に起因して、べローズ25の面積に比例した力が、べローズ25の伸縮方向に作用する。開口24K及びべローズ25が、第1仮想線に対して線対称に配置され、第2仮想線に対して線対称に配置されることにより、それらべローズ25に作用する伸縮方向の力が相殺される。べローズ25の配置は、第1仮想線に対して、−X側の駆動部が対称であり、+X側の従動部が対称であることが好ましい。なお、+X側の駆動部の間隔と、−X側の従動部の間隔とは、異なっていてもよい。
<第5実施形態>
第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図10は、本実施形態に係るテーブル装置100Eの一例を示す平面図である。図11は、本実施形態に係るテーブル装置100Eの一例を示す側断面図である。
本実施形態に係るテーブル装置100Eの殆どの部分が、上述の実施形態で説明したテーブル装置100Bと同一である。
図10及び図11に示すように、テーブル装置100Eは、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとの間に配置され、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが間隙Gを介して対向する状態で、ベース部材2の上面2Aと平行な水平方向にテーブル1をガイドするプレーンガイド装置30を備えている。
本実施形態において、プレーンガイド装置30は、テーブル1に形成された内部空間1Hに配置される。図10に示すように、プレーンガイド装置30は、複数設けられる。本実施形態においては、プレーンガイド装置30は、XY平面内において、3つ配置される。
プレーンガイド装置30は、複数の玉31を支持する支持板32と、支持板32に接続されたロッド状の第2スライド部材33と、を有する。玉31は、支持板32の下面側に配置される。玉31は、回転(転動)可能に支持板32に支持される。プレーンガイド装置30のうち、玉31の少なくとも一部が、テーブル1の下面1Bから下方に突出するように配置される。
移動システム8の作動により、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aにおいて移動する。間隙Gが形成されているとき、プレーンガイド装置30の玉31は、ベース部材2の上面2Aと接触した状態で、転動可能である。これにより、テーブル1は、上面2Aと平行なX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の少なくとも一つの方向にガイドされる。
第2スライド部材33は、支持板32の上面に固定される。第2スライド部材33は、支持板32の上面から上方に突出するように設けられる。第2スライド部材33は、ロッド部33Lと、ロッド部33Lの上端部及び下端部のそれぞれに配置されたフランジ部33Fと、を有する。
本実施形態において、テーブル装置100Eは、テーブル1に支持され、鉛直方向に第2スライド部材33を移動可能に支持するプレーンガイド軸受34を備えている。
図12は、プレーンガイド軸受34の近傍を示す拡大図である。プレーンガイド軸受34は、ロッド部33Lの周囲に配置される。プレーンガイド軸受34は、テーブル1の内部空間1Hの内面に支持される。
プレーンガイド軸受34は、玉軸受を含む。プレーンガイド軸受34は、ロッド部33Lに接触するように配置される内輪34Aと、内輪34Aの周囲に配置される外輪34Bと、内輪34Aと外輪34Bとの間に配置される玉34Cと、を含む。本実施形態において、内輪34A、外輪34B、及び玉34Cを含む玉軸受は、鉛直方向(ロッド部33Lの中心軸と平行な方向)に2つ配置される。
プレーンガイド軸受34は、鉛直方向の第2スライド部材33(プレーンガイド装置30)の移動を許容する。第2スライド部材33は、鉛直方向に移動可能にプレーンガイド軸受34に支持される。本実施形態において、プレーンガイド装置30は、テーブル1に対して、鉛直方向に移動可能である。換言すれば、テーブル1に対する鉛直方向のプレーンガイド装置30の変位が許容されている。
テーブル1に対する鉛直方向の荷重が零の場合、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは、間隙Gを介して対向する。テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満において、そのテーブル1に鉛直方向の荷重が作用した場合、間隙Gの寸法が小さくなるように、テーブル1が下降する。テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満の場合、テーブルガイド軸受4を含む支持装置3は、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触しないように、テーブル1を支持する。
テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満で、間隙Gが形成されている状態で、テーブル1に支持されているプレーンガイド装置30の少なくとも一部は、ベース部材2の上面2Aに接触する。移動システム8の作動により、テーブル1が水平面内を移動するとき、テーブル1は、プレーンガイド装置30を介して、ベース部材2の上面2Aにガイドされる。これにより、テーブル1は、水平方向に円滑に移動することができる。
テーブルガイド軸受4は、間隙Gの寸法だけ、鉛直方向に関するテーブル1の移動を許容する。所定値以上の鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされながら、下方(−Z方向)に移動する。テーブル1が下方に移動することにより、テーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブルガイド軸受4は、所定値以上の鉛直方向下方の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触するように、鉛直方向にテーブル1をガイドする。テーブル1の下面1Bがベース部材2の上面2Aに接触することにより、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。
間隙Gの寸法は、テーブルガイド軸受4に過剰な負荷(過負荷)が作用される前に下面1Bと上面2Aとが接触するように定められている。間隙Gの寸法の範囲内でテーブル1が鉛直方向に移動しても、テーブルガイド軸受4に過負荷が作用しないように、間隙Gの寸法が定められている。
本実施形態においては、プレーンガイド軸受34は、鉛直方向の第2スライド部材33(プレーンガイド装置30)の移動を許容する。所定値以上の鉛直方向下方の荷重がテーブル1に作用し、テーブル1が下方に移動するとき、プレーンガイド軸受34に支持されているプレーンガイド装置30は、テーブル1に対して相対的に上方に移動可能である。これにより、プレーンガイド装置30の全部が、テーブル1の内部空間1Hに収容される。
本実施形態において、鉛直方向のプレーンガイド軸受34の剛性は、鉛直方向のプレーンガイド装置30の剛性よりも小さい。テーブル1が下方に移動すると、プレーンガイド装置30には、鉛直方向上方の負荷が作用する。間隙Gの寸法は、プレーンガイド装置30に過剰な負荷(過負荷)が作用される前に下面1Bと上面2Aとが接触するように定められている。換言すれば、間隙Gの寸法の範囲内でテーブル1が鉛直方向に移動しても、プレーンガイド装置30に過負荷が作用しないように、間隙Gの寸法が定められている。
以上説明したように、本実施形態によれば、プレーンガイド装置30が設けられているので、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが間隙Gを介して対向する状態で、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aと平行な水平方向に円滑に移動することができる。
また、本実施形態によれば、プレーンガイド装置30は、ロッド状の第2スライド部材33を有する。第2スライド部材33は、テーブル1に支持されているプレーンガイド軸受34によって、鉛直方向に移動可能に支持される。そのため、プレーンガイド軸受34がベース部材2の上面2Aに接触した状態で、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとが接触するようにテーブル1が下方に移動するとき、プレーンガイド装置30はテーブル1に対して上方に相対移動することができる。これにより、プレーンガイド装置30は、テーブル1の内部空間1Hに収容される。
<第6実施形態>
第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図13は、本実施形態に係るテーブル装置100Fの一例を示す平面図である。図14は、本実施形態に係るテーブル装置100Fの一例を示す側断面図である。
本実施形態に係るテーブル装置100Fの殆どの部分が、上述の実施形態で説明したテーブル装置100Eと同一である。
本実施形態において、テーブル装置100Fは、鉛直方向にプレーンガイド装置30を移動する駆動素子35を備えている。
図15は、プレーンガイド装置30及び駆動素子35の近傍を示す拡大図である。プレーンガイド装置30は、支持板32に固定されたロッド状の第2スライド部材33を有する。テーブル1の内部空間1Hには、鉛直方向に第2スライド部材33を移動可能に支持するプレーンガイド軸受34が設けられている。プレーンガイド軸受34は、テーブル1の内部空間1Hの内面に支持される。
プレーンガイド軸受34は、玉軸受を含む。プレーンガイド軸受34は、ロッド部33Lに接触するように配置される内輪34Aと、内輪34Aの周囲に配置される外輪34Bと、内輪34Aと外輪34Bとの間に配置される玉34Cと、を含む。本実施形態において、内輪34A、外輪34B、及び玉34Cを含む玉軸受は、鉛直方向(ロッド部33Lの中心軸と平行な方向)に2つ配置される。
本実施形態においては、上下方向に配置された2つの内輪34Aの間にスペーサ部材37が配置される。内輪34Aは、スペーサ部材37と接触する。上下方向に配置された2つの外輪34Bは、間隙を介して対向する。
駆動素子35は、例えばピエゾ素子のような圧電素子を含む。駆動素子35は、プレーンガイド軸受34の上面と、テーブル1の内部空間1Hの内面に固定された固定部材36との間に配置される。
駆動素子35は、鉛直方向に関するプレーンガイド装置30の下端部(本実施形態においては玉31の下端部)の位置を調整可能である。駆動素子35が縮むことによって、プレーンガイド装置30の下端部は上方に移動する。駆動素子35が伸びることによって、プレーンガイド装置30の下端部は下方に移動する。
本実施形態において、駆動素子35は、プレーインガイド軸受34の上下方向に配置された2つの外輪34Bのうち上側の外輪34Bと固定部材36との間に配置される。駆動素子35の作動により、2つの外輪34Bの距離が変化する。これにより、プレーンガイド装置30の下端部の位置が調整される。
本実施形態によれば、駆動素子35によって鉛直方向のプレーンガイド装置30の下端部の位置が調整可能である。そのため、プレーンガイド装置30に作用する荷重が調整される。例えば、プレーンガイド装置30に過大な荷重が作用することが抑制される。
テーブル1に対する鉛直方向の荷重が所定値未満の場合、テーブル1の下面1Bとベース部材2の上面2Aとは、間隙Gを介して対向する。間隙Gが形成されている状態で、テーブル1に支持されているプレーンガイド装置30の下端部は、ベース部材2の上面2Aに接触する。駆動素子35により鉛直方向のプレーンガイド装置30の下端部の位置が調整されることによって、上面2Aに接触するプレーンガイド装置30の下端部に作用する荷重が調整される。
所定値以上の鉛直方向下方(−Z方向)の荷重がテーブル1に作用したとき、テーブル1は、テーブルガイド軸受4にガイドされながら、下方(−Z方向)に移動する。テーブル1が下方に移動することにより、テーブル1の下面1Bは、ベース部材2の上面2Aに接触する。テーブル1の下面1Bがベース部材2の上面2Aに接触することにより、テーブル1は、ベース部材2の上面2Aに支持される。テーブル1が下方に移動するとき、プレーンガイド軸受34を介してテーブル1に支持されているプレーンガイド装置30の下端部は、ベース部材2の上面2Aから荷重を受ける。テーブル1が下方に移動するとき、ベース部材2の上面2Aから受けるプレーンガイド装置30の下端部の荷重は、増大する。本実施形態においては、テーブル1が下方に移動してプレーンガイド装置30の下端部に作用する荷重が増大するときにおいて、駆動素子35は、テーブル1に対してプレーンガイド装置30の下端部を上方に相対移動する。これにより、プレーンガイド装置30の下端部に作用する荷重の増大が抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、鉛直方向にプレーンガイド装置30を移動可能な駆動素子35が設けられるので、プレーンガイド装置30に過大な荷重が作用することが抑制される。プレーンガイド装置30に作用する荷重の低減が図れるので、プレーンガイド装置30の大型化が抑制される。
なお、本実施形態において、図16に示すテーブル装置100Gのように、ベース部材2の内部空間2Hに、プレーンガイド装置30、プレーンガイド軸受34、及び駆動素子35が配置されてもよい。
なお、本実施形態において、図17に示すテーブル装置100Hのように、駆動素子35が、エアシリンダのような力制御アクチュエータでもよい。
なお、本実施形態において、テーブル1に鉛直方向の荷重が作用していないときに、駆動素子35により、テーブル1とベース部材2との間隙Gの寸法が零に調整されてもよい。
<第7実施形態>
第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図18は、本実施形態に係るテーブル装置100A(100B〜100H)を備えるフラットパネルディスプレイ製造装置500の一例を示す図である。フラットパネルディスプレイ製造装置500は、フラットパネルディスプレイの製造工程の少なくとも一部において使用される。フラットパネルディスプレイは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイの少なくとも一つを含む。
フラットパネルディスプレイ製造装置500は、フラットパネルディスプレイを製造するためのワークSを搬送可能な搬送装置600を含む。搬送装置600は、本実施形態に係るテーブル装置100Aを含む。
なお、図18においては、テーブル装置100Aを簡略して図示する。ワークSは、テーブル1に支持される。
本実施形態において、ワークSは、フラットパネルディスプレイを製造するための基板である。ワークSからフラットパネルディスプレイが製造される。ワークSは、ガラス板を含んでもよい。液晶ディスプレイが製造される場合、ワークSは、TFT基板を含んでもよいし、カラーフィルタ基板を含んでもよい。
フラットパネルディスプレイ製造装置500は、処理位置(目標位置)PJ1に配置されたワークSを使って、フラットパネルディスプレイを製造するための処理を行う。テーブル装置100Aは、テーブル1に支持されたワークSを処理位置PJ1に配置する。搬送装置600は、テーブル装置100Aのテーブル1にワークSを搬送(搬入)可能な搬入装置601と、テーブル1からワークSを搬送(搬出)可能な搬出装置602とを含む。搬入装置601によって、処理前のワークSがテーブル1に搬送(搬入)される。テーブル装置100Aによって、テーブル1に支持されたワークSが処理位置PJ1まで搬送される。搬出装置602によって、処理後のワークSがテーブル1から搬送(搬出)される。
テーブル装置100Aは、テーブル1を移動して、テーブル1に支持されたワークSを処理位置PJ1に移動する。テーブル装置100Aは、テーブル1に支持されたワークSを高い位置決め精度で処理位置PJ1に配置可能である。
例えば、フラットパネルディスプレイ製造装置500が、2枚の基板を貼り合せる貼り合せ装置を含む場合、テーブル1に支持されているワークSは、2枚の基板のうち一方の基板を含む。処理位置PJ1は、一方の基板が他方の基板と貼り合せられる貼り合せ位置を含む。貼り合せ位置に配置されたテーブル1の一方の基板に、他方の基板が押し付けられる。
本実施形態において、フラットパネルディスプレイ製造装置500は、他方の基板を保持する基板ホルダ501を有する。基板ホルダ501は、テーブル1に支持されたワークS(一方の基板)を処理する処理部として機能する。基板ホルダ501は、貼り合せ位置に配置されている一方の基板と、基板ホルダ501に保持されている他方の基板とを対向させる。基板ホルダ501は、テーブル1に支持されている一方の基板に他方の基板を押し付けるように、下方に移動する。これにより、2枚の基板が貼り合せられる。
処理位置PJ1においてワークSが処理された後、その処理後のワークSが搬出装置602によってテーブル1から搬送される。搬出装置602によって搬送(搬出)されたワークSは、後工程を行う処理装置に搬送される。
本実施形態においては、テーブル装置100Aは、ワークSを処理位置PJ1に配置可能である。また、テーブル1の位置決め精度の不足が抑制されている。そのため、不良な製品(フラットパネルディスプレイ)の発生が抑制される。
なお、テーブル装置100A(100B〜100H)が、半導体製造装置に使用されてもよい。半導体製造装置は、例えば、投影光学系を介してワークSにデバイスパターンを形成する露光装置を含む。露光装置において、処理位置PJ1は、投影光学系の像面位置(露光位置)を含む。投影光学系は、テーブル1に支持されたワークSを露光処理する処理部として機能する。処理位置PJ1にワークSが配置されることにより、半導体製造装置は、投影光学系を介して、ワークSにデバイスパターンを形成可能である。
なお、半導体製造装置が、ワークSに膜を形成する成膜装置を含んでもよい。半導体製造装置が成膜装置を含む場合、処理位置PJ1は、膜を形成するための材料が供給される供給位置(成膜位置)を含む。材料を供給する供給部が、テーブル1に支持されたワークSの成膜処理を行う処理部として機能する。処理位置PJ1にワークSが配置されることにより、デバイスパターンを形成するための膜がワークSに形成される。
<第8実施形態>
第8実施形態について説明する。図19は、本実施形態に係るテーブル装置100A(100B〜100H)を備える精密機械700の一例を示す図である。本実施形態においては、精密機械700が、精密機器のようなワークを精密に測定する精密測定機である例について説明する。
精密測定機700は、ワークS2を測定する。ワークS2は、例えば、フラットパネルディスプレイ製造装置500により製造されたフラットパネルディスプレイ、及び上述の半導体製造装置により製造された半導体デバイスの少なくとも一方を含んでもよい。精密測定機700は、ワークS2を搬送可能な搬送装置600Bを含む。搬送装置600Bは、本実施形態に係るテーブル装置100Aを含む。
なお、図19において、テーブル装置100Aを簡略して図示する。ワークS2は、テーブル1に支持される。
精密測定機700は、測定位置(目標位置)PJ2に配置されたワークS2の測定を行う。テーブル装置100Aは、テーブル1に支持されたワークS2を測定位置PJ2に配置する。搬送装置600Bは、テーブル装置100Aのテーブル1にワークS2を搬送(搬入)可能な搬入装置601Bと、テーブル1からワークS2を搬送(搬出)可能な搬出装置602Bとを含む。搬入装置601Bによって、測定前のワークS2がテーブル1に搬送(搬入)される。テーブル装置100Aによって、テーブル1に支持されたワークS2が測定位置PJ2まで搬送される。搬出装置602Bによって、測定後のワークS2がテーブル1から搬送(搬出)される。
テーブル装置100Aは、テーブル1を移動して、テーブル1に支持されたワークS2を測定位置PJ2に移動する。テーブル装置100Aは、テーブル1に支持されたワークS2を高い位置決め精度で測定位置PJ2に配置可能である。
本実施形態において、精密測定機700は、検出光を用いてワークS2の測定を光学的に行う。精密測定機700は、検出光を射出可能な照射装置701と、照射装置701から射出され、ワークS2で反射した検出光の少なくとも一部を受光可能な受光装置702とを含む。本実施形態において、測定位置PJ2は、検出光の照射位置を含む。照射装置701及び受光装置702は、テーブル1に支持されたワークS2を処理する処理部として機能する。本実施形態において、照射装置701及び受光装置702は、テーブル1に支持されたワークS2を測定する測定部として機能する。測定位置PJ2にワークS2が配置されることにより、ワークS2の状態が光学的に測定される。
測定位置PJ2においてワークS2の測定が行われた後、その測定後のワークS2が搬出装置602Bによってテーブル1から搬送される。
本実施形態においては、テーブル装置100Aは、ワークS2を測定位置(目標位置)PJ2に配置可能であるため、測定不良の発生を抑制できる。すなわち、精密測定機700は、ワークS2が不良であるか否かを良好に判断することができる。これにより、例えば不良なワークS2が後工程に搬送されたり、出荷されたりすることが抑制される。また、精密測定機700は、テーブル1によって測定位置PJ2に配置されたワークS2を測定できるので、そのワークS2の測定を精密に行うことができる。
なお、三次元測定装置が、本実施形態に係るテーブル装置100Aを備えてもよいし、テーブル装置100Aを含む搬送装置を備えてもよい。測定対象のワークがテーブル1に支持されることにより、三次元測定装置は、目標位置に配置されたワークを測定できるので、そのワークの測定を精密に行うことができる。
<第9実施形態>
第9実施形態について説明する。図20は、本実施形態に係るテーブル装置100A(100B〜100H)を備える精密機械800の一例を示す図である。本実施形態においては、精密機械800が、精密加工を実施可能な精密加工機である例について説明する。
精密加工機800は、ワークS3を加工する。精密加工機800は、マシニングセンタを含み、テーブル装置100Aと、加工ヘッド801とを有する。加工ヘッド801が、テーブル装置100Aのテーブル1に支持されたワークS3を処理する処理部として機能する。本実施形態においては、加工ヘッド801が、テーブル装置100Aのテーブル1に支持されたワークS3を加工する加工部として機能する。加工ヘッド801は、加工工具を有し、テーブル装置100Aのテーブル1に支持されたワークS3を加工工具で加工する。加工ヘッド801は、ワークS3を切削する機構である。加工ヘッド801は、テーブル1の移動方向と直交するZ軸方向に加工工具を移動させる。
精密加工機800は、テーブル装置100AでワークS3をXY平面内において移動させ、加工ヘッド801をZ軸方向に移動させることで、加工工具とワークS3とを相対的に移動させることができる。
精密加工機800は、加工位置(目標位置)に配置されたテーブル1上のワークS3を加工できるので、そのワークS3の加工を精密に行うことができる。
なお、本実施形態においては、テーブル1がXY平面内(水平面内)に移動することとした。本実施形態において、テーブル1がXY平面に対して傾斜する方向に移動されてもよい。すなわち、XY平面は、水平面と平行でもよいし、水平面に対して傾斜していてもよい。