JP6519413B2 - 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム - Google Patents

迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6519413B2
JP6519413B2 JP2015171536A JP2015171536A JP6519413B2 JP 6519413 B2 JP6519413 B2 JP 6519413B2 JP 2015171536 A JP2015171536 A JP 2015171536A JP 2015171536 A JP2015171536 A JP 2015171536A JP 6519413 B2 JP6519413 B2 JP 6519413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
call
nuisance call
nuisance
evaluation value
calculation unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015171536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017050658A (ja
Inventor
昭二 早川
昭二 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2015171536A priority Critical patent/JP6519413B2/ja
Priority to US15/226,960 priority patent/US10097687B2/en
Publication of JP2017050658A publication Critical patent/JP2017050658A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6519413B2 publication Critical patent/JP6519413B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M3/00Automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M3/42Systems providing special services or facilities to subscribers
    • H04M3/436Arrangements for screening incoming calls, i.e. evaluating the characteristics of a call before deciding whether to answer it
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L25/00Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00
    • G10L25/48Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 specially adapted for particular use
    • G10L25/51Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 specially adapted for particular use for comparison or discrimination
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L25/00Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00
    • G10L25/48Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 specially adapted for particular use
    • G10L25/51Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 specially adapted for particular use for comparison or discrimination
    • G10L25/63Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 specially adapted for particular use for comparison or discrimination for estimating an emotional state
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M3/00Automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M3/42Systems providing special services or facilities to subscribers
    • H04M3/42221Conversation recording systems
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L15/00Speech recognition
    • G10L15/08Speech classification or search
    • G10L2015/088Word spotting
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS TECHNIQUES OR SPEECH SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING TECHNIQUES; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L25/00Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00
    • G10L25/27Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 characterised by the analysis technique
    • G10L25/30Speech or voice analysis techniques not restricted to a single one of groups G10L15/00 - G10L21/00 characterised by the analysis technique using neural networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M2203/00Aspects of automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M2203/20Aspects of automatic or semi-automatic exchanges related to features of supplementary services
    • H04M2203/2038Call context notifications

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computational Linguistics (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Child & Adolescent Psychology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Description

本発明は、迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラムに関する。
商品のセールスや勧誘を目的とした不特定多数の電話機への電話(いわゆる迷惑電話)が急増しており、効果的な対策が望まれている。
迷惑電話対策に関する技術の1つとして、迷惑電話の発呼に用いられた電話機の電話番号をデータベース化(ブラックリスト化)し、当該電話番号からの電話の着信を拒否することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。ところが、データベースを用いて迷惑電話の着信を拒否する場合、データベースに登録されていない電話番号からの電話は着信する。そのため、近年、通話音声を分析して早期に迷惑電話を判定する技術が提案されている。
上記の迷惑電話対策に関する技術として、通話中に音声認識を行い特定のキーワードを検出した場合に、予め指定したアドレスへの電子メール等で迷惑電話を受けていることを通報することが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
また、迷惑電話対策に関する別の技術として、通話音声のピッチ及びパワーの統計量に基づいて話者のストレスの度合い等を表す評価値を算出し、当該評価値に基づいて話者の異常状態を検出することが知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2013−214963号公報 特開2012−070218号公報 特開2013−011830号公報
しかしながら、迷惑電話においては、電話を受けた人が迷惑電話と気づいた時点ですぐに電話を切る(コネクションを切断する)ことがあり、通話時間が短い。また、通話時間が長くても、電話を受けた人が黙っている時間が多いと分析に使える音声情報が不足することがある。そのため、通話時間が短い場合や、通話時間における音声区間の割合(のべ音声区間長)が少ない場合には、迷惑電話であるか否かの判定に用いる情報が不足し、誤判定が増える。
1つの側面において、本発明は、通話時間が短い場合や、通話時間における音声区間の割合が少ない場合にも迷惑電話を精度良く検出することを目的とする。
1つの態様の迷惑電話検出装置は、第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する迷惑電話検出装置である。前記迷惑電話検出装置は、判定情報算出部と、会話量算出部と、重み算出部と、迷惑電話評価値算出部と、判定部と、を備える。判定情報算出部は、一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出する。会話量算出部は、前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出する。重み算出部は、前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出する。迷惑電話評価値算出部は、前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出する。判定部は、前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する。
上述の態様によれば、通話時間が短い場合や、通話時間における音声区間の割合が少ない場合にも迷惑電話を精度良く検出することができる
第1の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。 第1の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャートである。 重み係数の算出方法の例を説明するグラフである。 重み係数の算出方法の別の例を説明するグラフである。 迷惑電話検出装置の設置例を示す図である。 第2の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。 第2の実施形態に係る迷惑電話検出装置の迷惑電話評価値算出部の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャート(その1)である。 第2の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャート(その2)である。 第3の実施形態に係る迷惑電話検出装置における重み算出部及び迷惑電話評価値算出部の構成を示す図である。 キーワードリストの例を示す図である。 第2の重み係数の算出方法を説明するグラフである。 第3の実施形態に係る迷惑電話検出処理における主要な処理を説明するフローチャートである。 第4の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。 ニューラルネットワークの例を説明する図である。 第4の実施形態に係る迷惑電話検出処理における主要な処理を説明するフローチャートである。 第5の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。 第5の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。 第6の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。 第6の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。 第1の重み関数の学習方法の例を説明するグラフである。 第2の重み関数の学習方法の例を説明するグラフである。 第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。 第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムにおけるキーワード重み設定部の構成を示す図である。 重み付キーワードリストの例を示す図である。 第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。 コンピュータのハードウェア構成を示す図である。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の迷惑電話検出装置1は、フレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、重み算出部130と、迷惑電話評価値算出部140と、迷惑電話判定部150と、を備える。
フレーム処理部100は、入力音声(通話音声)を音声信号の処理単位であるフレームに分割し、各フレームを時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。
判定情報算出部110は、フレーム化した音声信号を分析し、迷惑電話であるか否かの判定に使用する複数種類の判定情報を算出する。判定情報には、例えば、通話中の話者のストレス評価値、所定のキーワードの検出数、あいづちの頻度、発話比率等を利用可能である。ここで、ストレス評価値は、話者がどの程度のストレスを感じているかを表す値である。
会話量算出部120は、入力音声における会話の長さに関する情報(会話量)を算出する。
重み算出部130は、会話量算出部120で算出した会話量に基づいて、迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数種類の判定情報の重み(重要度)を算出する。
迷惑電話評価値算出部140は、判定情報算出部110で算出した複数種類の判定情報と、重み算出部130で算出した重みとを用いて迷惑電話らしさを表す迷惑電話評価値を算出する。
迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値に基づいて、迷惑電話であるか否かを判定する。迷惑電話であると判定した場合、迷惑電話判定部150は、迷惑電話であることを示す情報を出力する。
この迷惑電話検出装置1は、例えば、携帯電話機に内蔵される。迷惑電話検出装置1を内蔵した携帯電話機は、他の電話機からのコネクションの確立要求に応答してコネクションが確立され通話が開始されると、通話音声に基づいて、当該他の電話機からの電話が迷惑電話であるか否かを判定する。
以下、図2を参照して、本実施形態の迷惑電話検出装置1が行う迷惑電話検出処理を説明する。なお、以下の説明では、迷惑電話を受ける側の電話機を第1の電話機といい、第1の電話機に対してコネクションの確立要求を送信する電話機を第2の電話機という。
図2は、第1の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャートである。
第2の電話機からの要求に応答して通話が開始されると、図2に示すように、迷惑電話検出装置1は、まず、通話音声の入力の受付を開始する(ステップS100)。ステップS100の処理は、フレーム処理部100が行う。
通話音声の入力の受付を開始した後、フレーム処理部100は、入力された通話音声(入力音声)のフレーム処理を行う(ステップS101)。ステップS101において、フレーム処理部100は、例えば、入力音声信号を所定時間毎の複数のフレーム信号に分割し、各フレーム信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。フレーム処理部100は、フレーム処理後のフレーム信号を判定情報算出部110に出力する。
フレーム処理後のフレーム信号が入力されると、判定情報算出部110が、入力されたフレーム信号を用い、第1の判定情報及び第2の判定情報を算出して蓄積する(ステップS102)。判定情報算出部110は、第1の判定情報として、例えば、第1の電話機の利用者がストレスを感じているか否かを表すストレス評価値を算出する。また、判定情報算出部110は、第2の判定情報として、例えば、所定のキーワードの検出数を算出する。
次に、迷惑電話検出装置1は、通話が終了したか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103の判定は、例えば、フレーム処理部100が行う。フレーム処理部100は、例えば、一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行った場合、通話が終了したと判定する。一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行っていない場合(ステップS103;No)、フレーム処理部100は、通話中と判定してステップS101,S102の処理を続ける。
一方、一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行った場合(ステップS103;Yes)、フレーム処理部100は、通話が終了したことを示す信号を判定情報算出部110に出力する。
通話が終了すると、迷惑電話検出装置1は、次に、対象の通話における会話量を算出する(ステップS104)。ステップS104の処理は、会話量算出部120が行う。会話量算出部120は、例えば、判定情報算出部110から一通話の通話時間や音声区間等の情報を取得し、会話の長さに関する情報(会話量)を算出する。会話量算出部120は、算出した会話量を重み算出部130に出力する。
会話量が入力されると、重み算出部130は、入力された会話量から判定情報に対する重み係数を算出する(ステップS105)。重み算出部130は、例えば、通話時間の長さをパラメータとする重み関数に基づいて、判定情報に対する重み係数を算出する。重み算出部130は、算出した重み係数を迷惑電話評価値算出部140に出力する。
重み係数が入力されると、迷惑電話評価値算出部140は、第1の判定情報、第2の判定情報、及び重み係数を用いて迷惑電話評価値を算出する(ステップS106)。迷惑電話評価値算出部140は、重み係数wを用い、例えば、下記式(1)から迷惑電話評価値EVNを算出する。
EVN=w・(第1の判定情報)+(1−w)・(第2の判定情報) ・・・(1)
迷惑電話評価値算出部140は、算出した迷惑電話評価値を迷惑電話判定部150に出力する。
迷惑電話評価値が入力されると、迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS107)。迷惑電話評価値が閾値よりも小さい場合場合(ステップS107;No)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話ではないと判定する。これにより、迷惑電話検出装置1は、迷惑電話への対応を行うことなく、迷惑電話検出処理を終了する。
一方、迷惑電話評価値が閾値以上である場合(ステップS107;Yes)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話であると判定し、迷惑電話情報を出力する(ステップS108)。迷惑電話判定部150は、例えば、第2の電話機の電話番号を含む情報を出力する。第2の電話機からの電話(迷惑電話)を受ける第1の電話機に迷惑電話検出装置1が内蔵されている場合、迷惑電話検出装置1から出力された迷惑電話情報は、例えば、第1の電話機のディスプレイに表示される。
図3Aは、重み係数の算出方法の例を説明するグラフである。図3Bは、重み係数の算出方法の別の例を説明するグラフである。
重み係数wを算出する際に用いる重み関数には、例えば、図3Aに示すように、通話時間T1に応じて重み係数w1が代わる関数w1=w(T1)を用いることができる。図3Aに示したw1=w(T1)は、通話時間が2分以下の場合w1=1となり、通話時間がTx分以上(Tx>2)の場合w1=0.5となる。そのため、式(1)の重み係数wをw=w1とする場合、通話時間が短いほど第1の判定情報の迷惑電話評価値への寄与度が大きくなる。そのため、重み関数w(T1)基づいて重み係数w1を算出する場合、第1の判定情報は迷惑電話に対する通話時間T1が短い場合の通話傾向に基づいて定め、第2の判定情報は迷惑電話に対する通話時間T1が長い場合の通話傾向に基づいて定める。これにより、迷惑電話検出装置1では、通話時間T1に応じた適切な迷惑電話評価値を算出することが可能になる。よって、迷惑電話検出装置1は、通話時間T1が短い場合でも迷惑電話であるか否かを精度良く判定することが可能となる。
また、重み係数wを算出する際に用いる重み関数には、例えば、図3Bに示すように、のべ音声区間長T2に応じて重み係数w2が変わる関数w2=w(T2)を用いることができる。ここで、のべ音声区間長T2は、一通話の入力音声信号における音声区間の時間長の和である。図3Bに示したw2=w(T2)は、通話時間が1分以下の場合w2=1となり、通話時間が2分以上の場合w2=0.5となる。そのため、式(1)の重み係数wをw=w2とした場合も、のべ音声区間長T2が短いほど第1の判定情報の迷惑電話評価値への寄与度が大きくなる。そのため、重み関数w(T2)基づいて重み係数w2を算出する場合、第1の判定情報は迷惑電話に対するのべ音声区間長T2が短い場合の通話傾向に基づいて定め、第2の判定情報は迷惑電話に対するのべ音声区間長T2が長い場合の通話傾向に基づいて定める。これにより、迷惑電話検出装置1では、のべ音声区間長T2に応じた適切な迷惑電話評価値を算出することが可能になる。よって、迷惑電話検出装置1は、のべ音声区間長T2が短い場合でも迷惑電話であるか否かを精度良く判定することが可能となる。
更に、本実施形態の迷惑電話検出装置1においては、重み係数wを算出する際に、通話時間T1から求めた重み係数w1と、のべ音声区間長T2から求めた重み係数w2とのうち大きいほうの重み係数を選択するようにしてもよい。
なお、本実施形態の迷惑電話検出装置1は、上記のように携帯電話機に内蔵させたものに限らず、例えば、図4に示すように、電話機とは別体のものであってもよい。図4は、迷惑電話検出装置の設置例を示す図である。
図4において、第1の電話機2は、電話網3を介して第2の電話機4とコネクションを確立し、第1の電話機2の利用者と第2の電話機4の利用者との通話を可能にする。なお、第1の電話機2は、例えば、電話網3の代わりにIP網を介して第2の電話機4とのコネクションを確立し、2台の電話機2,4を用いた通話を可能にするものであってもよい。
第1の電話機2の利用者が迷惑電話検出装置1を使用する場合、例えば、第1の電話機2の近傍に迷惑電話検出装置1を設置する。この際、例えば、第1の電話機2と電話網3とを接続する電話ケーブルに図示しない分岐器等のモニター用の部品を取り付け、当該部品と迷惑電話検出装置1の入力部(フレーム処理部100)とを接続する。これにより、第1の電話機2の利用者と第2の電話機4の利用者との通話を迷惑電話検出装置1で取得し、第2の電話機4からの電話が迷惑電話であるか否かを判定することができる。
また、迷惑電話検出装置1の出力部(迷惑電話判定部150)には、表示器5を接続する。これにより、第2の電話機4からの電話が迷惑電話である場合、表示器5に迷惑電話であることを表示し、第1の電話機2の利用者に通知することができる。
なお、図2のフローチャートは、本実施形態に係る迷惑電話検出処理の一例である。本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、例えば、通話音声を録音しておき、通話終了後に入力音声のフレーム処理(ステップS101)や、第1の判定情報及び第2の判定情報を算出する処理(ステップS102)を行ってもよい。また、本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、通話中に迷惑電話評価値を算出し、迷惑電話であるか否かの判定を行ってもよい。
[第2の実施形態]
図5Aは、第2の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。図5Bは、第2の実施形態に係る迷惑電話検出装置の迷惑電話評価値算出部の構成を示す図である。
図5Aに示すように、本実施形態の迷惑電話検出装置1は、フレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、重み算出部130と、迷惑電話評価値算出部140と、迷惑電話判定部150と、を備える。
フレーム処理部100は、入力音声(通話音声)を音声信号の処理単位であるフレームに分割し、各フレームを時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。
判定情報算出部110は、フレーム化した音声信号を分析し、迷惑電話であるか否かの判定に使用する複数種類の判定情報を算出する。本実施形態の判定情報算出部110は、ピッチ抽出部111と、パワー算出部112と、ピッチ/パワー蓄積部113と、ストレス評価値算出部114と、音声認識部115と、認識結果蓄積部116と、を含む。
ピッチ抽出部111は、フレーム信号のピッチを抽出する。パワー算出部112は、フレーム信号のパワーを算出する。ピッチ/パワー蓄積部113は、抽出したピッチ及び算出したパワーを蓄積する。ストレス評価値算出部114は、蓄積したフレーム信号のピッチ及びパワーに基づいて、話者がどの程度のストレスを感じているかを表すストレス評価値を算出する。音声認識部115は、既知の音声認識により音声信号に含まれる所定のキーワードを検出する。認識結果蓄積部116は、音声認識部115において検出したキーワード毎の検出数を蓄積する。
会話量算出部120は、入力音声における会話の長さに関する情報(会話量)を算出する。本実施形態の会話量算出部120は、通話時間算出部121と、のべ音声区間長算出部122と、を含む。通話時間算出部121は、例えば、迷惑電話検出装置1の外部から通話開始時と終了時にブロードキャストされるそれぞれのシステムメッセージを受け取った時刻情報に基づいて、通話時間T1を算出する。のべ音声区間長算出部122は、音声認識部115の認識結果に基づいて、一通話内から検出された音声区間の時間長の総和を算出する。
重み算出部130は、会話量算出部120で算出した会話量に基づいて、迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数種類の判定情報に対する重みを算出する。本実施形態の重み算出部130は、通話時間T1に基づいて算出した重みw1と、のべ音声区間長T2に基づいて算出した重みw2とのうち値の大きいほうの重みを採用する。
迷惑電話評価値算出部140は、判定情報算出部110で算出した複数種類の判定情報と、重み算出部130で算出した重みとを用いて迷惑電話らしさを表す迷惑電話評価値を算出する。本実施形態の迷惑電話評価値算出部140は、図5Bに示すように、キーワード評価値算出部141と、評価値統合部142と、を含む。
キーワード評価値算出部141は、判定情報算出部110の認識結果蓄積部116から読み出した認識結果(キーワードの検出数)に基づいて、キーワード評価値を算出する。キーワード評価値は、例えば、キーワードの検出数に所定の定数を乗じた値とする。評価値統合部142は、重み算出部130で算出した重みwを用いてストレス評価値算出部114で算出したストレス評価値と、キーワード評価値とを合算し、迷惑電話評価値を算出する。
迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値に基づいて、迷惑電話であるか否かを判定する。迷惑電話であると判定した場合、迷惑電話判定部150は、迷惑電話であることを示す情報を出力する。
本実施形態の迷惑電話検出装置1は、第1の実施形態のものと同様、電話機に内蔵されていてもよいし、電話機とは別体のものでもよい。
以下、図6A及び図6Bを参照して、本実施形態の迷惑電話検出装置1が行う迷惑電話検出処理を説明する。なお、以下の説明では、迷惑電話を受ける側の電話機を第1の電話機といい、第1の電話機に対してコネクションの確立要求を送信する電話機を第2の電話機という。
図6Aは、第2の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャート(その1)である。図6Bは、第2の実施形態に係る迷惑電話検出処理を説明するフローチャート(その2)である。
第2の電話機からの要求に応答して通話が開始されると、図6Aに示すように、迷惑電話検出装置1は、まず、通話音声の入力の受付を開始する(ステップS200)。ステップS200の処理は、フレーム処理部100が行う。
通話音声の入力の受付を開始した後、フレーム処理部100は、入力された通話音声(入力音声)のフレーム処理を行う(ステップS201)。ステップS201において、フレーム処理部100は、例えば、入力音声信号を所定時間毎の複数のフレーム信号に分割し、各フレーム信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。フレーム処理部100は、フレーム処理後のフレーム信号を判定情報算出部110に出力する。
フレーム処理後のフレーム信号が入力されると、判定情報算出部110が、入力されたフレーム信号を用い、ステップS202〜206の処理を行う。判定情報算出部110は、まず、入力されたフレーム信号からピッチを抽出して蓄積する処理(ステップS202)と、入力されたフレーム信号からパワーを算出して蓄積する処理(ステップS203)とを行う。ステップS202はピッチ抽出部111が行い、ステップS203はパワー算出部112が行う。ピッチ抽出部111は、既知の抽出方法によりピッチを抽出し、抽出したピッチをピッチ/パワー蓄積部113に蓄積する。パワー算出部112は、既知の算出方法によりパワーを算出し、算出したパワーをピッチ/パワー蓄積部113に蓄積する。ステップS202,S203は、処理の順番が逆であってもよいし、並列に行ってもよい。
また、判定情報算出部110は、ステップS202,S203の処理と並行して、音声認識処理(ステップS204)、キーワードを蓄積する処理(ステップS205)、及び音声区間の検出結果を蓄積する処理(ステップS206)を行う。ステップS204〜S206は、音声認識部115が行う。音声認識部115は、まず、既知の音声認識処理により、入力されたフレーム信号(音声信号)から所定のキーワードを検出する。次に、音声認識部115は、検出したキーワード毎の検出数を認識結果蓄積部116に蓄積する。更に、音声認識部115は、音声信号から検出した音声区間の時間に関する情報を認識結果蓄積部116に蓄積するとともに、会話量算出部120ののべ音声区間長算出部122に出力する。ステップS204〜S206の処理は、図6Aに示したようにステップS202,S203と並列に行ってもよいし、ステップS202,S203の前又は後に行ってもよい。
ステップS202〜S206の処理の後、迷惑電話検出装置1は、通話が終了したか否かを判定する(ステップS207)。ステップS207の判定は、例えば、フレーム処理部100が行う。フレーム処理部100は、例えば、一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行った場合、通話が終了したと判定する。一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行っていない場合(ステップS207;No)、フレーム処理部100は、通話中と判定してステップS201,S202〜206の処理を続ける。
一方、一通話における入力音声信号の最後までフレーム処理を行った場合(ステップS207;Yes)、フレーム処理部100は、通話が終了したことを示す信号を判定情報算出部110に出力する。
通話が終了すると、図6Bに示すように、迷惑電話検出装置1は、次に、ステップS208,S209〜S211の処理を行う。ステップS208は判定情報算出部110が行い、ステップS209〜S211は会話量算出部120及び重み算出部130が行う。
判定情報算出部110は、通話が終了したことを示す信号が入力されると、ストレス評価値算出部114においてストレス評価値EVSを算出する(ステップS208)。ストレス評価値算出部114は、ピッチ/パワー蓄積部113に蓄積されたピッチ及びパワーを用い、既知の算出方法によりストレス評価値を算出する。
また、迷惑電話検出装置1では、ステップS208の処理と並行して、通話時間T1を取得する処理(ステップS209)、のべ音声区間長T2を算出する処理(ステップS210)、及び重みwを算出する処理(ステップS211)が行われる。ステップS209は会話量算出部120の通話時間算出部121が行い、ステップS210は会話量算出部120ののべ音声区間長算出部122が行う。また、ステップS211は重み算出部130が行う。通話時間算出部121は、例えば、電話機の制御部からのシステムメッセージに基づいて通話時間T1を取得(算出)する。のべ音声区間長算出部122は、音声認識部115から入力された音声認識の結果、又は認識結果蓄積部116に蓄積された音声認識の結果に基づいて、一通話内における音声区間の総和であるのべ音声区間長T2を算出する。重み算出部130は、通話時間T1に基づいて設定される重み係数w1と、のべ音声区間長T2に基づいて設定される重み係数w2のうち、値の大きいほうの重み係数を迷惑電話評価値の算出に用いる重み係数wに決定する。すなわち、重み算出部130は、下記式(2)により迷惑電話評価値の算出に用いる重み係数wを算出する。
w=max{w1,w2} ・・・(2)
重み算出部130は、算出した重み係数を迷惑電話評価値算出部140に出力する。
音声認識の結果、ストレス評価値EVS、及び重み係数wが入力されると、迷惑電話評価値算出部140は、まず、キーワード評価値EVKを算出する(ステップS212)。ステップS212は、キーワード評価値算出部141が行う。キーワード評価値算出部141は、例えば、音声認識の結果から各キーワードの検出数を算出し、キーワードの検出数に所定の定数を乗じた値をキーワード評価値EVKとする。
キーワード評価値EVKを算出すると、次に、迷惑電話評価値算出部140は、キーワード評価値EVKと、ストレス評価値EVSとを、重みwを用いて合算して迷惑電話評価値EVNを算出する(ステップS213)。ステップS213は、評価値合算部142が行う。評価値合算部142は、例えば、下記式(3)により迷惑電話評価値EVNを算出する。
EVN=w・EVK+(1−w)・EVS ・・・(3)
迷惑電話評価値算出部140は、算出した迷惑電話評価値を迷惑電話判定部150に出力する。
迷惑電話評価値が入力されると、迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値EVNが閾値TH以上であるか否かを判定する(ステップS214)。迷惑電話評価値が閾値よりも小さい場合場合(ステップS214;No)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話ではないと判定する。これにより、迷惑電話検出装置1は、迷惑電話への対応を行うことなく、迷惑電話検出処理を終了する。
一方、迷惑電話評価値が閾値以上である場合(ステップS214;Yes)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話であると判定し、迷惑電話情報を出力する(ステップS215)。迷惑電話判定部150は、例えば、第2の電話機の電話番号を含む情報を出力する。第2の電話機からの電話(迷惑電話)を受ける第1の電話機に迷惑電話検出装置1が内蔵されている場合、迷惑電話検出装置1から出力された迷惑電話情報は、例えば、第1の電話機のディスプレイに表示される。
このように、本実施形態では、迷惑電話であるか否かを判定するための複数種類の判別情報として、キーワード評価値と、ストレス評価値とを用いる。また、本実施形態では、通話時間T1やのべ音声区間長T2が長くなり重みwが小さくなると、迷惑電話評価値に対するキーワード評価値EVKの寄与率が低下し、ストレス評価値EVSの寄与率が増加する。すなわち、本実施形態に係る迷惑電話検出方法では、通話時間T1やのべ音声区間長T2が長くなると、迷惑電話を受けた話者のストレスの程度が増す傾向にあることを利用して迷惑電話評価値を算出する。したがって、本実施形態によれば、通話時間T1やのべ音声区間長T2の長さに応じた適切な迷惑電話評価値を算出することが可能となる。よって、本実施形態によれば、通話時間T1やのべ音声区間長T2が短い場合でも迷惑電話であるか否かを精度良く判定することが可能となる。
なお、図6A及び図6Bのフローチャートは、本実施形態に係る迷惑電話検出処理の一例である。本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、例えば、通話音声を録音しておき、通話終了後にステップS201〜S206の処理を行ってもよい。また、本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、通話中に迷惑電話評価値を算出し、迷惑電話であるか否かの判定を行ってもよい。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に係る迷惑電話検出装置における重み算出部及び迷惑電話評価値算出部の構成を示す図である。
本実施形態では、第2の実施形態の迷惑電話検出処理においてキーワード評価値を算出する際にも通話時間T1やのべ音声区間長T2の長さを考慮することで、より適切な迷惑電話評価値の算出を可能にする例を説明する。
本実施形態に係る迷惑電話検出装置1は、図5Aに示したように、フレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、重み算出部130と、迷惑電話評価値算出部140と、迷惑電話判定部150と、を備える。本実施形態の迷惑電話検出装置1におけるフレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、迷惑電話判定部150とは、第2の実施形態で説明した通りでよい。
本実施形態の迷惑電話検出装置1における重み算出部130は、図7に示したように、第1の重み算出部131と、第2の重み算出部132と、を含む。第1の重み算出部131は、通話時間T1とのべ音声区間長T2とを用いて第1の重みwを算出する。第2の重み算出部132は、通話時間T1とのべ音声区間長T2とを用いて第2の重みαを算出する。
また、本実施形態の迷惑電話検出装置1における迷惑電話評価値算出部140は、キーワード評価値算出部141と、評価値合算部142と、キーワードリスト143と、を含む。キーワード評価値算出部141は、キーワードリスト143に登録されたキーワードの検出数と、第2の重みαとを用いてキーワード評価値EVKを算出する。評価値合算部142は、第1の重みwを用いて、ストレス評価値EVSと、キーワード評価値EVKとを合算して迷惑電話評価値EVNを算出する。
図8は、キーワードリストの例を示す図である。キーワードリスト143には、図8に示すように、第1のリスト143−1と、第2のリスト143−2とが登録されている。第1のリスト143−1には、通話時間T1やのべ音声区間長T2が所定の閾値TTH以上である場合に頻出する傾向のある複数のキーワードが登録されている。一方、第2のリスト143−2には、通話時間T1やのべ音声区間長T2が閾値TTHよりも短い場合に頻出する傾向のある複数のキーワードが登録されている。
本実施形態のキーワード評価値算出部141では、このキーワードリスト143を参照し、下記式(4)によりキーワード評価値EVKを算出する。
Figure 0006519413
式(4)のNK1(i)及びNK2(j)は、それぞれ第1のリストのi番目のキーワードの検出数、及び第2のリストのj番目のキーワードの検出数である。また、式(4)のM1(i)及びM2(j)は、それぞれ第1のリストのi番目のキーワードに乗じる定数、及び第2のリストのj番目のキーワードに乗じる定数である。
式(4)のαは、第2の重み算出部132において下記式(5)により算出した第2の重みである。
α=max{α(T1),α(T2)} ・・・(5)
式5のα(T1)及びα(T2)は、それぞれ、図9に示した重み関数を用いて算出した通話時間T1のときの第2の重み係数、及びのべ音声区間長T2のときの第2の重み係数である。図9は、第2の重み係数の算出方法を説明するグラフである。
なお、図9に示した2つのグラフは、上側のグラフが通話時間T1と重みα1との関係を示すグラフであり、下側のグラフがのべ音声区間長T2と重みα2との関係を示すグラフである。
図9の上側に示したα1=α(T1)は、通話時間が2分以下の場合α1=1となり、通話時間がTy分以上(Tx>2)の場合α1=0となる。そのため、式(4)の重み係数αをα=α1とする場合、通話時間が短いほど第2のリストに載っているキーワードのキーワード評価値への寄与度が大きくなる。同様に、図9の下側に示したα2=α(T2)は、通話時間が1分以下の場合α2=1となり、通話時間が2分以上の場合α2=0となる。そのため、式(4)によりキーワード評価値EVKを算出する場合、通話時間が短いほど、第2のリスト143−2に載っているキーワードのキーワード評価値への寄与度が大きくなる。したがって、本実施形態によれば、キーワード評価値を算出する際に、通話時間T1又はのべ音声区間長T2の長さに応じた評価値を算出することができる。これにより、本実施形態の迷惑電話検出装置1では、キーワード評価値とストレス評価値とを合算して得られる迷惑電話評価値をより適切な値にすることが可能になる。よって、迷惑電話検出装置1は、通話時間T1やのべ音声区間長T2が短い場合でも迷惑電話であるか否かを精度良く判定することが可能となる。
図10は、第3の実施形態に係る迷惑電話検出処理における主要な処理を説明するフローチャートである。
本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、第2の電話機からの要求に応答して通話が開始されると、迷惑電話検出装置1は、通話が終了するまで図6Aに示したステップS200〜S207の処理を行う。そして、通話が終了すると、図10に示すように、迷惑電話検出装置1は、次に、ステップS220〜S224の処理を行う。ステップS220は判定情報算出部110が行い、ステップS221〜S224は会話量算出部120及び重み算出部130が行う。
判定情報算出部110は、通話が終了したことを示す信号が入力されると、ストレス評価値算出部114においてストレス評価値EVSを算出する(ステップS220)。ストレス評価値算出部114は、ピッチ/パワー蓄積部113に蓄積されたピッチ及びパワーを用い、既知の算出方法によりストレス評価値を算出する。
また、迷惑電話検出装置1では、ステップS220の処理と並行して、通話時間T1を取得する処理(ステップS221)、のべ音声区間長T2を算出する処理(ステップS222)、第1の重みwを算出する処理(ステップS223)、及び第2の重みαを算出する処理(ステップS224)が行われる。ステップS221は会話量算出部120の通話時間算出部121が行い、ステップS222は会話量算出部120ののべ音声区間長算出部122が行う。また、ステップS223は図7に示す重み算出部130の第1の重み算出部131が行い、ステップS224は重み算出部の第2の重み算出部132が行う。通話時間算出部121は、例えば、電話機の制御部からのシステムメッセージに基づいて通話時間T1を取得(算出)する。のべ音声区間長算出部122は、音声認識部115から入力された音声認識の結果、又は認識結果蓄積部116に蓄積された音声認識の結果に基づいて、一通話内における音声区間の総和であるのべ音声区間長T2を算出する。
第1の重み算出部131は、通話時間T1に基づいて設定される重み係数w1と、のべ音声区間長T2に基づいて設定される重み係数w2のうち、値の大きいほうの重み係数を迷惑電話評価値の算出に用いる重み係数wに決定する。重みw1は図3Aに示した重み関数により算出し、重みw2は図3Bに示した重み関数により算出する。
同様に、第2の重み算出部132は、通話時間T1に基づいて設定される重み係数α1と、のべ音声区間長T2に基づいて設定される重み係数α2のうち、値の大きいほうの重み係数をキーワード評価値の算出に用いる重み係数αに決定する。重みα1,α2は、図9に示した重み関数により算出する。
重み算出部130は、算出した重み係数w,αを迷惑電話評価値算出部140に出力する。
音声認識の結果、ストレス評価値EVS、及び重み係数w,αが入力されると、迷惑電話評価値算出部140は、まず、第2の重みαを用いてキーワード評価値EVKを算出する(ステップS225)。ステップS225は、キーワード評価値算出部141が行う。キーワード評価値算出部141は、例えば、キーワードリスト143を参照し、音声認識の結果から第1のリスト143−1及び第2のリスト143−2に登録された各キーワードの検出数を算出する。その後、キーワード評価値算出部141は、式(4)により、通話時間T1又はのべ音声区間長T2に応じた重みでキーワード評価値EVKを算出し、評価値合算部142に出力する。
キーワード評価値EVKが入力されると、評価値合算部142は、キーワード評価値EVKと、ストレス評価値EVSとを、第1の重みwを用いて合算し、迷惑電話評価値EVNを算出する(ステップS226)。ステップS226において、評価値合算部142は、例えば、上記式(3)により迷惑電話評価値EVNを算出する。
迷惑電話評価値算出部140は、算出した迷惑電話評価値を迷惑電話判定部150に出力する。
迷惑電話評価値が入力されると、迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値EVNが閾値TH以上であるか否かを判定する(ステップS227)。迷惑電話評価値が閾値よりも小さい場合(ステップS227;No)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話ではないと判定する。これにより、迷惑電話検出装置1は、迷惑電話への対応を行うことなく、迷惑電話検出処理を終了する。
一方、迷惑電話評価値が閾値以上である場合(ステップS227;Yes)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話であると判定し、迷惑電話情報を出力する(ステップS228)。迷惑電話判定部150は、例えば、第2の電話機の電話番号を含む情報を出力する。第2の電話機からの電話(迷惑電話)を受ける第1の電話機に迷惑電話検出装置1が内蔵されている場合、迷惑電話検出装置1から出力された迷惑電話情報は、例えば、第1の電話機のディスプレイに表示される。
このように、本実施形態では、迷惑電話であるか否かを判定するための複数種類の判別情報として、キーワード評価値と、ストレス評価値とを用いる。また、本実施形態では、通話時間T1やのべ音声区間長T2が長くなり重みwが小さくなると、迷惑電話評価値に対するキーワード評価値EVKの寄与率が低下し、ストレス評価値EVSの寄与率が増加する。すなわち、本実施形態に係る迷惑電話検出方法では、通話時間T1やのべ音声区間長T2が長くなると、迷惑電話を受けた話者のストレスの程度が増す傾向にあることを利用して迷惑電話評価値を算出する。更に、本実施形態では、キーワード評価値を算出する際のキーワードを通話時間T1やのべ音声区間長T2により2つにわけ、通話時間T1やのべ音声区間長T2に応じた重みを各キーワードに付与してキーワード評価値を算出する。そのため、本実施形態によれば、通話時間T1やのべ音声区間長T2に応じた適切なキーワード評価値を算出することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、通話時間T1やのべ音声区間長T2の長さに応じた適切な迷惑電話評価値を算出することが可能となる。よって、本実施形態によれば、通話時間T1やのべ音声区間長T2が短い場合でも迷惑電話であるか否かをより精度良く判定することが可能となる。
なお、図6A及び図10に示したフローチャートは、本実施形態に係る迷惑電話検出処理の一例である。本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、例えば、通話音声を録音しておき、通話終了後に図6AのステップS201〜S206を行ってもよい。また、本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、通話中に迷惑電話評価値を算出し、迷惑電話であるか否かの判定を行ってもよい。
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態に係る迷惑電話検出装置の機能的構成を示す図である。
本実施形態では、ニューラルネットワークを使用して迷惑電話評価値を算出する迷惑電話検出装置及び検出方法について説明する。
本実施形態に係る迷惑電話検出装置1は、図11に示したように、フレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、迷惑電話評価値算出部145と、迷惑電話判定部150と、を備える。本実施形態の迷惑電話検出装置1におけるフレーム処理部100と、判定情報算出部110と、会話量算出部120と、迷惑電話判定部150とは、第2の実施形態で説明した通りでよい。
一方、本実施形態の迷惑電話検出装置1における迷惑電話評価値算出部145は、図11に示したように、重み算出部146を内包している。
図12は、ニューラルネットワークの例を説明する図である。
迷惑電話評価値算出部145は、迷惑電話評価値を算出するための判別関数として、例えば、図12に示したようなニューラルネットワークを使用する。ニューラルネットワークは、入力層と、出力層と、隠れ層と、を備える。
入力層は、迷惑電話評価値の算出に用いる値を入力するユニットの層である。本実施形態では、迷惑電話評価値の算出に、通話時間T1、のべ音声区間長T2、ストレス評価値EVS、及び検出キーワード数を用いる。そのため、入力層にはx1〜x4の4個のユニットを設ける。例えば、ユニットx1には通話時間T1、ユニットx2にはのべ音声区間長T2、ユニットx3にはストレス評価値、ユニットx4には検出キーワード数が、適切な値に正規化(例えば平均値0分散1)された後入力される。
一方、出力層は、迷惑電話らしさの確立を出力するユニットの層である。本実施形態では、簡単のため、迷惑電話であるか否かを出力する。そのため、出力層には、O1及びO2の2個のユニットを設ける。ユニットO1は迷惑電話ではない確率P(NNC,x)を出力し、ユニットO2は迷惑電話である確率P(NC,x)を出力する。
隠れ層は、入力層と出力層との間にあり、図12に示した例では2層の隠れ層を設けてある。入力層のユニットと第1の隠れ層(下側の隠れ層)のユニットとを接続する枝には、それぞれ異なる重みが設定されており、第1の隠れ層の各ユニットでは、入力層の全ユニットの値の重み付け和にバイアスを加えた後、活性化関数に入力した値が算出される。また、第1の隠れ層のユニットと第2の隠れ層(上側の隠れ層)のユニットとを接続する枝にも重みが設定されており、第2の隠れ層の各ユニットでは、第1の隠れ層の全ユニットの値の重み付け和にバイアスを加えた後、活性化関数に入力した値が算出される。更に、第2の隠れ層のユニットと出力層のユニットとを接続する枝にも重みが設定されており、ユニットO1は迷惑電話ではない確率P(NNC,x)を出力し、ユニットO2は迷惑電話である確率P(NC,x)を出力する。すなわち、迷惑電話評価値算出部145が内包する重み算出部146は、ニューラルネットワークの重みとバイアスで表現される。
そして、迷惑電話評価値算出部145は、出力層のユニットO1,O2から出力される迷惑電話ではない確率P(NNC,x)及び迷惑電話である確率P(NC,x)を用い、下記式(6)により迷惑電話らしさの条件付き確率P(NC|x)を算出する。
Figure 0006519413
図13は、第4の実施形態に係る迷惑電話検出処理における主要な処理を説明するフローチャートである。
本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、第2の電話機からの要求に応答して通話が開始されると、迷惑電話検出装置1は、通話が終了するまで図6Aに示したステップS200〜S207の処理を行う。そして、通話が終了すると、図13に示すように、迷惑電話検出装置1は、次に、ステップS230〜S232の処理を行う。ステップS230は判定情報算出部110が行い、ステップS231,S232は会話量算出部120が行う。
判定情報算出部110は、通話が終了したことを示す信号が入力されると、ストレス評価値算出部114においてストレス評価値EVSを算出する(ステップS230)。ストレス評価値算出部114は、ピッチ/パワー蓄積部113に蓄積されたピッチ及びパワーを用い、既知の算出方法によりストレス評価値を算出する。
また、迷惑電話検出装置1では、ステップS230の処理と並行して、通話時間T1を取得する処理(ステップS231)、及びのべ音声区間長T2を算出する処理(ステップS232)が行われる。ステップS231は会話量算出部120の通話時間算出部121が行い、ステップS232は会話量算出部120ののべ音声区間長算出部122が行う。通話時間算出部121は、例えば、電話機の制御部からのシステムメッセージに基づいて通話時間T1を取得(算出)する。のべ音声区間長算出部122は、音声認識部115から入力された音声認識の結果、又は認識結果蓄積部116に蓄積された音声認識の結果に基づいて、一通話内における音声区間の総和であるのべ音声区間長T2を算出する。会話量算出部120は、通話時間T1及びのべ音声区間長T2を迷惑電話評価値算出部145に出力する。
通話時間T1及びのべ音声区間長T2が入力されると、迷惑電話評価値算出部145は、まず、検出キーワード数を算出する(ステップS233)。迷惑電話評価値算出部145は、判定情報算出部110の認識結果蓄積部116を参照し、検出されたキーワード毎に各キーワードの検出数を算出する。その後、迷惑電話評価値算出部145は、判別関数(ニューラルネットワーク)を用いて迷惑電話らしさの確率P(NC|x)を算出する(ステップS234)。ステップS234において、迷惑電話評価値算出部145は、図12に示したようなニューラルネットワークから出力される確率P(NNC,x),P(NC,x)を用い、式(6)により迷惑電話らしさの確率P(NC|x)を算出する。迷惑電話評価値算出部145は、算出した迷惑電話らしさの確率P(NC|x)を迷惑電話評価値として迷惑電話判定部150に出力する。
迷惑電話評価値が入力されると、迷惑電話判定部150は、迷惑電話評価値(迷惑電話らしさの確率P(NC|x))が閾値TH2以上であるか否かを判定する(ステップS235)。迷惑電話評価値が閾値よりも小さい場合(ステップS235;No)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話ではないと判定する。これにより、迷惑電話検出装置1は、迷惑電話への対応を行うことなく、迷惑電話検出処理を終了する。
一方、迷惑電話評価値が閾値以上である場合(ステップS235;Yes)、迷惑電話判定部150は、対象の通話が迷惑電話であると判定し、迷惑電話情報を出力する(ステップS236)。迷惑電話判定部150は、例えば、第2の電話機の電話番号を含む情報を出力する。第2の電話機からの電話(迷惑電話)を受ける第1の電話機に迷惑電話検出装置1が内蔵されている場合、迷惑電話検出装置1から出力された迷惑電話情報は、例えば、第1の電話機のディスプレイに表示される。
このように、本実施形態では、迷惑電話評価値として、ニューラルネットワークを用いて算出した迷惑電話らしさの確率P(NC|x)を用いる。そのため、迷惑電話評価値算出部145は、重みwの設定が異なる数通りの算出結果からより最適な迷惑電話評価値を求めることができる。よって、本実施形態によれば、迷惑電話であるか否かをより一層精度良く判定することが可能となる。
なお、図6A及び図13に示したフローチャートは、本実施形態に係る迷惑電話検出処理の一例である。本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、例えば、通話音声を録音しておき、通話終了後に図6AのステップS201〜S206を行ってもよい。また、本実施形態に係る迷惑電話検出処理では、通話中に迷惑電話評価値を算出し、迷惑電話であるか否かの判定を行ってもよい。
[第5の実施形態]
図14は、第5の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。
本実施形態では、第1〜第4の実施形態で説明した迷惑電話検出装置による検出処理の結果を用い、迷惑電話の着信拒否の設定を随時更新するシステムについて説明する。
本実施形態に係る迷惑電話検出システムは、図14に示すように、クライアント6と、サーバ7と、を含む。クライアント6とサーバ7とは、Local Area Network(LAN)或いはインターネット等の通信ネットワークを介して通信可能に接続される。なお、図14には、クライアント6を1個だけ示しているが、本実施形態に係る迷惑電話検出システムでは、1個のサーバに対し複数のクライアント6が接続可能になっている。
クライアント6は、電話機として用いることが可能な通信機器である。このクライアント6は、通信管理部601と、迷惑電話検出装置602と、迷惑電話情報送信部603と、着信拒否番号取得部604と、着信拒否番号データベース(着信拒否番号DB)605と、を備える。また、クライアント6は、コネクション制御部606と、通話制御部607と、を備える。
クライアント6の通信管理部601は、クライアント6と、電話機を含む他の通信機器との通信及び通話を管理する。
迷惑電話検出装置602は、第1〜第4の実施形態で説明した迷惑電話検出装置1に相当する。迷惑電話情報送信部603は、迷惑電話検出装置602から出力された迷惑電話情報をサーバ7に送信する。
着信拒否番号取得部604は、迷惑電話として着信を拒否する電話番号(着信拒否番号)のリストをサーバ7から取得する。着信拒否番号DB 605は、サーバ7から取得した着信拒否番号を蓄積する。
コネクション制御部606は、クライアント6と他の電話機とを用いた通話に関するコネクションの確立及び切断を制御する。通話処理部は607は、クライアント6と他の電話機とを用いた通話における音声信号の処理等を行う。
サーバ7は、複数のクライアントから収集した迷惑電話情報に基づいて迷惑電話を発呼する電話番号を特定し、当該電話番号を着信拒否番号として蓄積する。また、サーバ7は、蓄積した着信拒否番号をクライアントに送信(提供)する。このサーバ7は、通信管理部701と、迷惑電話情報取得部702と、着信拒否候補データベース(着信拒否候補DB)703と、着信拒否番号決定部704と、を備える。また、サーバ7は、着信拒否番号管理部705と、着信拒否番号データベース(着信拒否番号DB)706と、着信拒否番号送信部707と、を備える。
サーバ7の通信管理部701は、複数のクライアントとの通信を管理する。
迷惑電話情報取得部702は、クライアント6から送信された迷惑電話情報を取得する。着信拒否候補DB 703は、クライアント6から取得した迷惑電話情報に含まれる電話番号を、着信拒否の候補として蓄積する。
着信拒否番号決定部704は、着信拒否候補DB 703に蓄積された着信拒否の候補(電話番号)を参照し、着信拒否番号に登録するか否かを決定する。着信拒否番号管理部705は、着信拒否番号決定部704において着信拒否番号に登録すると決定した電話番号を、着信拒否番号DB 706に蓄積して管理する。着信拒否番号送信部707は、クライアント6に着信拒否番号DB 706に蓄積された着信拒否番号を送信する。
図15は、第5の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。
本実施形態の迷惑電話検出システムでは、上記のように、クライアント6において迷惑電話が検出された場合に、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。
このとき、クライアント6は、図15に示すように、まず、他の電話機からの通話に関するコネクションの確立要求に応答してコネクションを確立する(ステップS300)。ステップS300は、クライアント6のコネクション制御部606が行う。コネクション制御部606は、着信拒否番号DB 605を参照し、コネクションの確立要求を発呼した電話機の電話番号が着信拒否番号ではないと判定すると、当該確立要求に応答してコネクションを確立する。
コネクションが確立されると、クライアント6は、通話信号の入力の受付を開始し(ステップS301)、フレーム処理(S302)及び判定情報の算出処理(ステップS303)を行う。ステップS301〜S303は、迷惑電話検出装置602が行う。迷惑電話検出装置602は、ステップS301〜S303の処理として、第1の実施形態で説明したステップS100〜S102の処理(図2を参照)、或いは第2の実施形態で説明したステップS200〜S206の処理(図6Aを参照)を行う。また、クライアント6は、ステップS302,S303の処理を、通話が終了するまで繰り返す(ステップS304)。
通話が終了すると(ステップS304;Yes)、クライアント6は、直前に行っていた通話についての迷惑電話評価値を算出する処理(ステップS305)を行う。ステップS305の処理は、クライアント6の迷惑電話検出装置602が行う。クライアント6は、ステップS305の処理として、例えば、第1の実施形態で説明したステップS104〜S106の処理(図2を参照)、或いは第2の実施形態で説明したステップS208〜S213の処理(図6Bを参照)を行う。なお、クライアント6は、ステップS305の処理として、第3の実施形態で説明したステップS220〜S226の処理(図10を参照)、或いは第4の実施形態で説明したS230〜S234の処理(図13を参照)を行ってもよい。
その後、クライアント6は、算出した迷惑電話評価値に基づいて対象の通話が迷惑電話であるか否かを判定し(ステップS306)、迷惑電話である場合(ステップS306;Yes)、迷惑電話情報をサーバ7に送信する(ステップS307)。ステップS307の処理は、クライアント6の迷惑電話情報送信部603が行う。クライアント6は、迷惑電話情報として、対象の通話相手の電話番号と、通話時間、ストレス評価値、キーワード評価値、迷惑電話評価値等の判定情報とをサーバ7に送信する。なお、図15では省略しているが、クライアント6からサーバ7に迷惑電話を送信する際には、所定の通信プロトコルに従ってクライアント6とサーバ7との間でコネクションを確立する処理が行われる。そして、コネクションが確立されると、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。迷惑電話情報の送信が完了すると、クライアント6とサーバ7とのコネクションは切断される。
サーバ7は、クライアント6からの迷惑電話情報を受信すると(ステップS400)、受信した情報を着信拒否候補DB 703に登録する(ステップS401)。ステップS400,S401は、迷惑電話情報取得部702が行う。
次に、サーバ7は、着信拒否候補DB 703に登録された迷惑電話情報に含まれる電話番号と、着信拒否の条件とを比較し(ステップS402)、条件を満たす番号があるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402,S403は、着信拒否番号決定部704が行う。着信拒否番号決定部704は、例えば、一定期間内(例えば5日以内)における同じ電話番号に対する累積の迷惑電話評価値が第1の閾値(例えば250)を超えた場合、条件を満たすと判定する(ステップS403,Yes)。また、着信拒否番号決定部704は、例えば、一定期間内(例えば5日以内)における同じ電話番号に対する検出回数が第2の閾値(例えば5回)を超えた場合、条件を満たすと判定する(ステップS403,Yes)。着信拒否番号決定部704は、条件を満たす電話番号があった場合、当該電話番号を着信拒否番号として着信拒否番号管理部705に通知する。
着信拒否番号の通知を受けた着信拒否番号管理部705は、当該着信拒否番号を含む迷惑電話情報を着信拒否番号DB 706に登録する(ステップS404)。
また、サーバ7は、定期的、又は着信拒否番号DB 706の内容が変更されたときに、クライアント6に対して着信拒否番号DB 706を送信する。クライアント6に対して着信拒否番号DB 706を送信するときには、図15に示したように、サーバ7とクライアント6との間でコネクションを確立する処理(ステップS450,S350)が行われる。そして、コネクションが確立されると、サーバ7の着信拒否番号送信部707が、クライアント6に着信拒否番号DBを送信する(ステップS451)。クライアント6は、着信拒否番号取得部604においてサーバ7からの着信拒否番号DBを受信すると(ステップS351)、着信拒否番号DB 605のデータを受信した着信拒否番号データに更新する。
以降、クライアント6では、他の電話機からのコネクションの確立要求を受けると、更新された着信拒否番号DB 605を参照して着信を拒否するか否かを判定する。
このように、本実施形態の迷惑電話検出システムでは、クライアント6で検出した迷惑電話に関する情報をサーバ7で収集し、迷惑電話として着信を拒否する電話番号をサーバ7で管理しクライアント6に提供する。そのため、迷惑電話に関する情報を複数のクライアントで共有することができる。よって、クライアント6自身が通話内容から迷惑電話であるか否かを判定していない電話番号の電話機からコネクションの確立要求を受けた場合にも、応答することなく迷惑電話であると判定できる。
なお、サーバ7の着信拒否番号決定部704は、例えば、着信拒否候補DB 703に登録された着信拒否の候補が上記の条件とは別の条件を満たす場合に、当該着信拒否の候補を候補から外してもよい。この際、着信拒否の候補から外す条件は、例えば、一定期間内(例えば5日間)に同じ電話番号に対する検出回数が第3の閾値(例えば2回)を下回るという条件にする。
[第6の実施形態]
図16は、第6の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。
本実施形態では、第1〜第4の実施形態で説明した迷惑電話検出装置による検出処理の結果を用いて重み関数を学習して随時更新する検出システムについて説明する。
本実施形態に係る迷惑電話検出システムは、図16に示すように、クライアント6と、サーバ7と、を含む。クライアント6とサーバ7とは、LAN或いはインターネット等の通信ネットワークを介して通信可能に接続される。なお、図16には、クライアント6を1個だけ示しているが、本実施形態に係る迷惑電話検出システムでは、1個のサーバに対し複数のクライアント6が接続可能になっている。
クライアント6は、電話機として用いることが可能な通信機器である。このクライアント6は、通信管理部601と、迷惑電話検出装置602と、迷惑電話情報送信部603と、通話処理部607と、を備える。また、クライアント6は、重み関数取得部610と、重み関数保持部611と、を備える。また、図16には示していないが、クライアント6は、第5の実施形態で説明した着信拒否番号取得部604と、着信拒否番号DB 605と、コネクション制御部606と、を備える(図14を参照)。
クライアント6の通信管理部601は、クライアント6と、電話機を含む他の通信機器との通信及び通話を管理する。
迷惑電話検出装置602は、第1〜第4の実施形態で説明した迷惑電話検出装置1に相当する。迷惑電話情報送信部603は、迷惑電話検出装置602から出力された迷惑電話情報をサーバ7に送信する。
重み関数取得部610は、サーバ7から最新の重み関数w(T1)等を取得し、重み関数保持部611に保持させる。
通話処理部607は、クライアント6と他の電話機とを用いた通話における音声信号の処理等を行う。
サーバ7は、複数のクライアントから収集した迷惑電話情報に基づいて迷惑電話を発呼する電話番号を特定し、当該電話番号を着信拒否番号として蓄積する。また、サーバ7は、蓄積した着信拒否番号をクライアントに送信(提供)する。更に、サーバ7は、蓄積した着信拒否番号についての迷惑電話情報に基づいて重み関数w(T1)等を再学習により最適化し、クライアント6に送信(提供)する。このサーバ7は、通信管理部701と、迷惑電話情報取得部702と、着信拒否番号DB 706と、迷惑電話情報データベース(迷惑電話情報DB)710と、重み関数学習部711と、重み関数送信部712と、を備える。また、図16には示していないが、サーバ7は、第5の実施形態で説明した着信拒否候補DB 703と、着信拒否番号決定部704と、着信拒否番号管理部705と、着信拒否番号送信部707と、を備える。
サーバ7の通信管理部701は、複数のクライアントとの通信を管理する。
迷惑電話情報取得部702は、クライアント6から送信された迷惑電話情報を取得する。迷惑電話情報取得部702は、取得した迷惑電話情報を、迷惑電話情報DB 710及び図示しない着信拒否候補DB 703に蓄積する。
重み関数学習部711は、迷惑電話情報DB 710及び着信拒否番号DB 706に蓄積されたデータに基づいて、重み関数w(T1)等を再学習する。重み関数送信部712は、再学習により得られた新たな重み関数w(T1)等をクライアント6に送信する。
図17は、第6の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。
本実施形態の迷惑電話検出システムでは、上記のように、クライアント6において迷惑電話が検出された場合に、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。
このとき、クライアント6は、図17に示すように、まず、他の電話機からの通話に関するコネクションの確立要求に応答してコネクションを確立する(ステップS310)。ステップS310は、クライアント6のコネクション制御部606が行う。コネクション制御部606は、着信拒否番号DB 605を参照し、コネクションの確立要求を発呼した電話機の電話番号が着信拒否番号ではないと判定すると、当該確立要求に応答してコネクションを確立する。
コネクションが確立されると、クライアント6は、通話信号の入力の受付を開始し(ステップS311)、フレーム処理(S312)及び判定情報の算出処理(ステップS313)を行う。ステップS311〜S313は、迷惑電話検出装置602が行う。迷惑電話検出装置602は、ステップS311〜S313の処理として、第1の実施形態で説明したステップS100〜S102の処理(図2を参照)、或いは第2の実施形態で説明したステップS200〜S206の処理(図6Aを参照)を行う。また、クライアント6は、ステップS312,S313の処理を、通話が終了するまで繰り返す(ステップS3144)。
通話が終了すると(ステップS314;Yes)、クライアント6は、直前に行っていた通話についての迷惑電話評価値を算出する処理(ステップS315)を行う。ステップS315の処理は、クライアント6の迷惑電話検出装置602が行う。クライアント6は、ステップS315の処理として、例えば、第1の実施形態で説明したステップS104〜S106の処理(図2を参照)、或いは第2の実施形態で説明したステップS208〜S213の処理(図6Bを参照)を行う。なお、クライアント6は、ステップS315の処理として、第3の実施形態で説明したステップS220〜S226の処理(図10を参照)、或いは第4の実施形態で説明したS230〜S234の処理(図13を参照)を行ってもよい。
その後、クライアント6は、算出した迷惑電話評価値に基づいて対象の通話が迷惑電話であるか否かを判定し(ステップS316)、迷惑電話である場合(ステップS316;Yes)、迷惑電話情報をサーバ7に送信する(ステップS317)。ステップS317の処理は、クライアント6の迷惑電話情報送信部603が行う。クライアント6は、迷惑電話情報として、電話番号と、通話時間、ストレス評価値、キーワード評価値、迷惑電話評価値等の判定情報とをサーバ7に送信する。なお、図17では省略しているが、クライアント6からサーバ7に迷惑電話を送信する際には、所定の通信プロトコルに従ってクライアント6とサーバ7との間でコネクションを確立する処理が行われる。そして、コネクションが確立されると、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。迷惑電話情報の送信が完了すると、クライアント6とサーバ7とのコネクションは切断される。
サーバ7は、クライアント6からの迷惑電話情報を受信すると(ステップS410)、受信した情報を迷惑電話情報DB 710及び着信拒否候補DB 703に登録する(ステップS411)。ステップS410,S411は、迷惑電話情報取得部702が行う。なお、図17には示していないが、ステップS411の後、サーバ7は、第5の実施形態で説明したステップS402〜S404の処理を行い、着信拒否番号DB 706のデータを更新する。
着信拒否番号DB 706のデータの更新処理と並行して、或いは当該更新処理の後、サーバ7は、着信拒否番号DB 706を教師とする重み関数の再学習を行う(ステップS412)。ステップS412は、重み関数学習部711が行う。重み関数学習部711は、重み関数が収束するまでステップS412の学習処理を行う。
再学習した重み関数が収束すると(ステップS413;Yes)、サーバ7は、学習後の重み関数を保持する(ステップS414)。
また、サーバ7は、定期的、又は重み関数を再学習したときに、クライアント6に対して学習後の重み関数を送信する。クライアント6に対して重み関数を送信するときには、図17に示したように、サーバ7とクライアント6との間でコネクションを確立する処理(ステップS450,S350)が行われる。そして、コネクションが確立されると、サーバ7の重み関数送信部712が、クライアント6に重み関数を送信する(ステップS461)。クライアント6は、重み関数取得部610においてサーバ7からの重み関数を受信すると(ステップS361)、重み関数保持部611の重み関数を受信した再学習後の重み関数に更新する(S362)。
以降、クライアント6では、判定情報に基づいて迷惑電話評価値を算出する際の重み係数を、再学習後の重み関数を用いて算出する。
なお、図17には示していないが、サーバ7は、ステップS450,S350によりサーバ7とクライアント6とのコネクションが確立されたときに、再学習後の重み関数とともに着信拒否番号DBのデータをクライアント6に送信してもよい。
このように、本実施形態の迷惑電話検出システムでは、サーバ7が、クライアント6から収集した迷惑電話情報と、着信拒否番号DB 706のデータとに基づいて重み関数を再学習する。そのため、サーバ7では、クライアント6で迷惑電話として検出した電話(通話)のうちサーバ7で迷惑電話と判定された電話の通話内容に基づいて、重み関数を最適化することができる。よって、本実施形態によれば、再学習後の重み関数をサーバ7からクライアント6に提供することで、クライアント6における迷惑電話の検出精度を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の迷惑電話検出システムでは、クライアント6で検出した迷惑電話に関する情報をサーバ7で収集し、迷惑電話として着信を拒否する電話番号をサーバ7で管理しクライアント6に提供する。そのため、迷惑電話に関する情報を複数のクライアントで共有することができる。よって、クライアント6自身が通話内容から迷惑電話であるか否かを判定していない電話番号の電話機からコネクションの確立要求を受けた場合にも、応答することなく迷惑電話であると判定できる。
図18は、第1の重み関数の学習方法の例を説明するグラフである。
第1の重み関数は、例えば、式(3)により迷惑電話評価値EVNを算出する際の重み係数wの算出に用いる関数である。この重み係数wは、迷惑電話評価値へのストレス評価値の寄与率と相関がある。よって、第1の重み関数は、ストレス評価値と相関がある。
図18の上側のグラフは、通話時間別のストレス評価値のばらつきを表している。ストレス評価値のばらつきは、例えば、評価値の分散等である。例えば、予め用意した複数の音声サンプルを用いて通話時間T1とストレス評価値のばらつきとの関係を調べた結果が実線の曲線C1であるとする。この曲線C1で表されるストレス評価値のばらつきは、通話時間T1が短い区間では時間が長くなるにつれて減少しているが、通話時間T1が3分を経過するとほぼ一定の値に収束する。よって、曲線C1に基づいて重み関数を設定する場合、例えば、図18の下側のグラフにおける実線の折れ線のように、通話時間T1が3分以上であるときに重み係数w1が最小値となるような重み関数w11(T1)を設定する。
その後、サーバ7において収集した迷惑電話情報に基づいて通話時間T1とストレス評価値のばらつきを算出したところ、例えば、図18の上側のグラフにおける点線の曲線C2のようになったとする。曲線C2で表されるストレス評価値のばらつきは、通話時間T1が短い区間では時間が長くなるにつれて減少しているが、通話時間T1が4分を経過するとほぼ一定の値に収束する。このように、ストレス評価値のばらつきが収束する通話時間T1が長くなった場合、サーバ7は、図18の下側のグラフにおける点線の折れ線のように、通話時間T1が4分以上になると重み係数w1が最小値となるような重み関数w21(T1)を設定する。
また、第1の重み関数を再学習する際、サーバ7は、例えば、迷惑電話情報に含まれるデータやストレス評価値のばらつきを示す値に基づいて、通話時間T1が短いときの重み係数w1の値、及び通話時間T1が長いときの重み係数w1の値を調整する。
更に、図を参照した説明は省略するが、第2及び第3の実施形態で説明したのべ音声区間長T2に基づいた重み係数w2の算出に用いる重み関数は、通話時間T1に基づく重み関数w1と同様の方法で再学習(調整)する。
図19は、第2の重み関数の学習方法の例を説明するグラフである。
第2の重み関数は、例えば、式(4)によりキーワード評価値EVKを算出する際の重み係数αの算出に用いる関数である。第3の実施形態で述べたように、キーワードの出現頻度には通話時間との相関がある。
図19の上側のグラフは、通話時間別の検出キーワード数の度数分布を表している。例えば、予め用意した複数の音声サンプルに基づいて通話時間が短い場合に頻出するキーワードの検出数を調べると、太実線の曲線CS1のような分布になる。同様に、通話時間が長い場合に頻出するキーワードの検出数を調べると、細実線の曲線CL1のような分布になる。この曲線CS1,CL1で表される検出キーワード数の度数分布では、通話時間T1が約1分30秒のところで曲線CS1が極大となり、通話時間T1が約3分になると曲線CS1はほぼ0になる。また、曲線CS1,CL1で表される検出キーワード数の度数分布では、通話時間T1が約1分30秒を経過すると曲線CL1の値が大きくなり始める。そのため、曲線CS1、CL1に基づいて重み関数を設定する場合、例えば、図19の下側のグラフにおける実線の折れ線のような重み関数α11(T1)を設定する。すなわち、通話時間T1が約1分30秒を過ぎると重み係数α1が1よりも小さい値になり、通話時間が3分以上になると重み係数α1が0になるように重み関数α11(T1)を設定する。
その後、サーバ7において収集した迷惑電話情報に基づいて検出キーワード数の度数分布を算出したところ、例えば、図19の上側のグラフにおける点線の曲線CS2,CL2のようになったとする。曲線CS2で表される度数分布は、曲線CS1よりも極大となる通話時間が長い。また、曲線CL2で表される度数分布は、曲線CL1よりも増加を始める通話時間が長い。この場合、サーバ7は、図19の下側のグラフにおける点線の折れ線のように、重み係数α1が1より小さな値に立ち下がる通話時間T1を長くした重み関数α21(T1)を設定する。
更に、図を参照した説明は省略するが、第2及び第3の実施形態で説明したのべ音声区間長T2に基づいた重み係数α2の算出に用いる重み関数は、通話時間T1に基づく重み関数α1と同様の方法で再学習(調整)する。
また、図を参照した説明は省略するが、迷惑電話評価値としてニューラルネットワーク(判別関数)を用いた迷惑電話らしさの確率を算出する場合、例えば、以下のような方法で重み及びバイアスを再学習する。すなわち、次の2つの迷惑電話情報を入力データとし、ネットワークの出力層に教師を与えてバックプロパゲーション法によりネットワークの重みとバイアスを再学習する。
(1)新たに着信拒否番号に登録された電話番号についての迷惑電話情報
(2)着信拒否番号に登録されなかった電話番号についての迷惑電話情報
なお、(1)の迷惑電話情報は迷惑電話である確率を出力するユニットに教師として1を与え、(2)の迷惑電話情報は迷惑電話ではない確率を出力するユニットに教師として1を与えて学習する。
[第7の実施形態]
図20Aは、第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムの機能的構成を示す図である。図20Bは、第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムにおけるキーワード重み設定部の構成を示す図である。
本実施形態では、第2及び第3の実施形態で説明したキーワード評価値を算出する際に、キーワード毎に重み係数を設定し、各キーワードの重み係数を随時更新する検出システムについて説明する。
本実施形態に係る迷惑電話検出システムは、図20Aに示すように、クライアント6と、サーバ7と、を含む。クライアント6とサーバ7とは、LAN或いはインターネット等の通信ネットワークを介して通信可能に接続される。なお、図20Aには、クライアント6を1個だけ示しているが、本実施形態に係る迷惑電話検出システムでは、1個のサーバに対し複数のクライアント6が接続可能になっている。
クライアント6は、電話機として用いることが可能な通信機器である。このクライアント6は、通信管理部601と、迷惑電話検出装置602と、迷惑電話情報送信部603と、通話処理部607と、を備える。また、クライアント6は、重み関数取得部610と、重み関数保持部611と、を備える。また、図20Aには示していないが、クライアント6は、第5の実施形態で説明した着信拒否番号取得部604と、着信拒否番号DB 605と、コネクション制御部606と、を備える(図14を参照)。
クライアント6の通信管理部601は、クライアント6と、電話機を含む他の通信機器との通信及び通話を管理する。
迷惑電話検出装置602は、第1〜第4の実施形態で説明した迷惑電話検出装置1に相当する。迷惑電話情報送信部603は、迷惑電話検出装置602から出力された迷惑電話情報をサーバ7に送信する。
重み関数取得部610は、サーバ7から最新の重み関数w(T1)等やキーワード毎の重み係数を取得し、重み関数保持部611に保持させる。
通話処理部607は、クライアント6と他の電話機とを用いた通話における音声信号の処理等を行う。
サーバ7は、複数のクライアントから収集した迷惑電話情報に基づいて迷惑電話を発呼する電話番号を特定し、当該電話番号を着信拒否番号として蓄積する。また、サーバ7は、蓄積した着信拒否番号をクライアントに送信(提供)する。更に、サーバ7は、蓄積した着信拒否番号についての迷惑電話情報に基づいて各キーワードの重み等を再学習により最適化し、クライアント6に送信(提供)する。このサーバ7は、通信管理部701と、迷惑電話情報取得部702と、着信拒否番号DB 706と、迷惑電話情報DB710と、キーワード重み設定部715と、重み関数送信部712と、備える。また、図20Aには示していないが、サーバ7は、第5の実施形態で説明した着信拒否候補DB 703と、着信拒否番号決定部704と、着信拒否番号管理部705と、着信拒否番号送信部707と、を備える。更に、サーバ7は、第6の実施形態で説明した重み関数学習部711を備えていてもよい。
サーバ7の通信管理部701は、複数のクライアントとの通信を管理する。
迷惑電話情報取得部702は、クライアント6から送信された迷惑電話情報を取得する。迷惑電話情報取得部702は、取得した迷惑電話情報を、迷惑電話情報DB 710及び図示しない着信拒否候補DB 703に蓄積する。
キーワード重み設定部715は、迷惑電話情報DB 710及び着信拒否番号DB706に蓄積されたデータに基づいて、キーワードリストに登録された各キーワードの重みを設定する。キーワード重み設定部715は、図20Bに示すように、キーワード統計量算出部715aと、重み設定部715bとを含む。キーワード統計量算出部715aは、迷惑電話情報と、着信拒否番号のデータとに基づいて、着信拒否番号からの迷惑電話で使用されているキーワードの検出数を算出する。重み設定部715bは、キーワード統計量算出部715aの算出結果に基づいて、各キーワードに対する重み係数を設定する。
重み関数送信部712は、再学習により得られた各キーワードの重みや重み関数等をクライアント6に送信する。
図21は、重み付キーワードリストの例を示す図である。重み付キーワードリスト143には、図21に示すように、第1のリスト143−3と、第2のリスト143−4とが登録されている。第1のリスト143−3には、通話時間T1やのべ音声区間長T2が所定の閾値TTH以上である場合に頻出する傾向のある複数のキーワードが、当該キーワードに対する重みβ(i)とともに登録されている。一方、第2のリスト143−4には、通話時間T1やのべ音声区間長T2が閾値TTHよりも短い場合に頻出する傾向のある複数のキーワードが、当該キーワードに対する重みγ(j)とともに登録されている。
図22は、第7の実施形態に係る迷惑電話検出システムが行う処理を説明するシーケンス図である。
本実施形態の迷惑電話検出システムでは、上記のように、クライアント6において迷惑電話が検出された場合に、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。
このとき、クライアント6は、図22に示すように、まず、他の電話機からの通話に関するコネクションの確立要求に応答してコネクションを確立する(ステップS320)。ステップS320は、クライアント6のコネクション制御部606が行う。コネクション制御部606は、着信拒否番号DB 605を参照し、コネクションの確立要求を発呼した電話機の電話番号が着信拒否番号ではないと判定すると、当該確立要求に応答してコネクションを確立する。
コネクションが確立されると、クライアント6は、通話信号の入力の受付を開始し(ステップS321)、フレーム処理(S322)及び判定情報の算出処理(ステップS323)を行う。ステップS321〜S323は、迷惑電話検出装置602が行う。迷惑電話検出装置602は、ステップS321〜S323の処理として、第1の実施形態で説明したステップS100〜S102の処理(図2を参照)、或いは第2の実施形態で説明したステップS200〜S206の処理(図6Aを参照)を行う。また、クライアント6は、ステップS322,S323の処理を、通話が終了するまで繰り返す(ステップS3244)。
通話が終了すると(ステップS324;Yes)、クライアント6は、直前に行っていた通話についての迷惑電話評価値を算出する処理(ステップS325)を行う。ステップS325の処理は、クライアント6の迷惑電話検出装置602が行う。クライアント6は、ステップS325の処理として、例えば、第2の実施形態で説明したステップS208〜S213の処理(図6Bを参照)、或いは第3の実施形態で説明したステップS220〜S226の処理(図10を参照)を行う。
ここで、クライアント6がステップS325の処理として第3の実施形態で説明したステップS220〜S226の処理を行う場合、ステップS225では、例えば、下記式(7)によりキーワード評価値EVKを算出する。
Figure 0006519413
式(7)のNK1(i)及びNK2(j)は、それぞれ第1のリストのi番目のキーワードの検出数、及び第2のリストのj番目のキーワードの検出数である。
ステップS325の処理の後、クライアント6は、算出した迷惑電話評価値に基づいて対象の通話が迷惑電話であるか否かを判定する(ステップS326)そして、対象の通話が迷惑電話である場合(ステップS326;Yes)、クライアント6は、迷惑電話情報をサーバ7に送信する(ステップS327)。ステップS327の処理は、クライアント6の迷惑電話情報送信部603が行う。クライアント6は、迷惑電話情報として、電話番号と、通話時間、ストレス評価値、キーワード評価値およびキーワード別の検出数、迷惑電話評価値等の判定情報とをサーバ7に送信する。なお、図22では省略しているが、クライアント6からサーバ7に迷惑電話を送信する際には、所定の通信プロトコルに従ってクライアント6とサーバ7との間でコネクションを確立する処理が行われる。そして、コネクションが確立されると、クライアント6からサーバ7に迷惑電話情報が送信される。迷惑電話情報の送信が完了すると、クライアント6とサーバ7とのコネクションは切断される。
サーバ7は、クライアント6からの迷惑電話情報を受信すると(ステップS420)、受信した情報を迷惑電話情報DB 710及び着信拒否候補DB 703に登録する(ステップS421)。ステップS420,S421は、迷惑電話情報取得部702が行う。なお、図22には示していないが、ステップS421の後、サーバ7は、第5の実施形態で説明したステップS402〜S404の処理を行い、着信拒否番号DB 706のデータを更新する。
着信拒否番号DB 706のデータの更新処理と並行して、或いは当該更新処理の後、サーバ7は、着信拒否番号DB 706に登録されている相手との通話において検出されたキーワードを抽出する(ステップS422)。ステップS422の処理は、キーワード重み設定部715のキーワード統計量算出部715aが行う。キーワード統計量算出部715は、次に、キーワード毎の抽出数を集計し(ステップS423)、集計結果を重み設定部715bに出力する。
重み設定部715bは、入力されたキーワード毎の抽出数に基づいて、各キーワードの重みβ(i),γ(j)を設定する(ステップS424)。設定したキーワードの重みβ(i),γ(j)は、クライアント6に送信するとともに、図20A及び図20Bには示していない保持部に格納する。
また、サーバ7は、定期的、又はキーワードの重みβ(i),γ(j)を設定したときに、クライアント6に対して設定後の重みβ(i),γ(j)を送信する。クライアント6に対して重みを送信するときには、図22に示したように、サーバ7とクライアント6との間でコネクションを確立する処理(ステップS450,S350)が行われる。そして、コネクションが確立されると、サーバ7の重み関数送信部712が、クライアント6に重みβ(i),γ(j)を送信する(ステップS471)。クライアント6は、重み関数取得部610においてサーバ7からの重みβ(i),γ(j)を受信すると(ステップS371)、重み関数保持部611のキーワードの重みを受信した重みβ(i),γ(j)に更新する(ステップS372)。
以降、クライアント6では、判定情報に基づいて迷惑電話評価値を算出する際の重み係数を、再学習後の重み関数を用いて算出する。
なお、図22には示していないが、サーバ7は、ステップS450,S350によりサーバ7とクライアント6とのコネクションが確立されたときに、再学習後の重み関数とともに着信拒否番号DBのデータをクライアント6に送信してもよい。
このように、本実施形態の迷惑電話検出システムでは、キーワード毎に重みβ(i),γ(j)を設定し、迷惑電話情報及び着信拒否番号に基づいて重みβ(i),γ(j)を随時更新する。そのため、クライアント6では、刻々と変化する迷惑電話の内容に応じて適切なキーワード評価値を算出することができる。よって、本実施形態によれば、キーワード評価値を用いた迷惑電話の判定精度をより向上させることが可能となる。
また、本実施形態の迷惑電話検出システムでは、クライアント6で検出した迷惑電話に関する情報をサーバ7で収集し、迷惑電話として着信を拒否する電話番号をサーバ7で管理しクライアント6に提供する。そのため、迷惑電話に関する情報を複数のクライアントで共有することができる。よって、クライアント6自身が通話内容から迷惑電話であるか否かを判定していない電話番号の電話機からコネクションの確立要求を受けた場合にも、応答することなく迷惑電話であると判定できる。
なお、迷惑電話検出装置1の構成及び迷惑電話検出装置1が行う処理は、第1〜第7の実施形態で例示した構成及び処理に限定されない。
また、第1〜第7の実施形態で例示した迷惑電話検出装置1は、例えば、コンピュータと、コンピュータに実行させるプログラムとにより実現可能である。
図23は、コンピュータのハードウェア構成を示す図である。
図23に示すように、コンピュータ9は、プロセッサ901と、主記憶装置902と、補助記憶装置903と、入力装置904と、表示装置905と、を備える。また、コンピュータ9は、通信装置906と、インタフェース装置907と、記憶媒体駆動装置908と、を更に備える。コンピュータ9におけるこれらの要素901〜908は、バス910により相互に接続されており、要素間でのデータの受け渡しが可能になっている。
プロセッサ901は、Central Processing Unit(CPU)等の演算処理装置であり、オペレーティングシステムを含む各種のプログラムを実行することによりコンピュータ9の全体の動作を制御する。
主記憶装置902は、Read Only Memory(ROM)及びRandom Access Memory(RAM)を含む。ROMには、例えばコンピュータ9の起動時にプロセッサ901が読み出す所定の基本制御プログラム等が予め記録されている。また、RAMは、プロセッサ901が各種のプログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する。主記憶装置902のRAMは、例えば、重み関数、キーワードリスト143、フレーム化した音声信号のピッチやパワー、ストレス評価値等の一時的な記憶(保持)に用いることが可能である。
補助記憶装置903は、Hard Disk Drive(HDD)やSolid State Drive(SSD)等の主記憶装置902に比べて大容量の記憶装置である。補助記憶装置903には、プロセッサ901によって実行される各種のプログラムや各種のデータ等を記憶させる。補助記憶装置903に記憶させるプログラムとしては、例えば、図6A及び図6Bに示した処理をコンピュータ9に実行させるプログラム、或いは図6A及び図10に示した処理をコンピュータ9に実行させるプログラムが挙げられる。また、補助記憶装置903には、例えば、コンピュータ9と他の電話機(又はコンピュータ)との間での音声通話を可能にするプログラム、音声信号から音声ファイルを生成するプログラム等を記憶させることも可能である。また、補助記憶装置903に記憶させるデータとしては、例えば、音声通話の電子ファイルや着信拒否番号DB等が挙げられる。
入力装置904は、例えばキーボード装置であり、コンピュータ9のオペレータにより操作されると、その操作内容に対応付けられている入力情報をプロセッサ901に送信する。また、入力装置904には、例えば、表示装置905の表示面に重ねて設けたタッチパネル装置や、マウス装置等であってもよい。
表示装置905は、例えば液晶ディスプレイである。液晶ディスプレイは、プロセッサ901等から送信される表示データに従って各種のテキスト、画像等を表示する。
通信装置906は、電話網或いはインターネット等の通信ネットワークを介してコンピュータ9と他の電話機とを通信可能又は通話可能に接続する装置である。
インタフェース装置907は、例えば、コンピュータ9にマイク10やレシーバ(スピーカ)11等の通話に用いる電子機器を接続するための入出力装置である。
記憶媒体駆動装置908は、図示しない可搬型記憶媒体に記録されているプログラムやデータの読み出し、補助記憶装置903に記憶されたデータ等の可搬型記憶媒体への書き込みを行う装置である。可搬型記憶媒体としては、例えば、USB規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリが利用可能である。また、可搬型記憶媒体としては、Compact Disk(CD)、Digital Versatile Disc(DVD)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標)等の光ディスクも利用可能である。
このコンピュータ9は、例えば、プロセッサ901が補助記憶装置903から通話を行うためのプログラムを予め読み出して実行し、他の電話機とのコネクションを確立可能な状態で待機している。そして、他の電話機からの要求によりコンピュータ9と他の電話機とのコネクションが確立されると、プロセッサ901は、図6A及び図6Bに示した処理をさせるプログラムを実行し、音声通話に関する処理とともに、迷惑電話であるか否かを判定する処理を行う。
なお、コンピュータ9は、例えば、迷惑電話であるか否かを判定する際に行うフレーム化した音声信号のピッチの抽出処理、パワーの算出処理、音声認識処理等を、通話中ではなく、通話終了後に行ってもよい。また、コンピュータ9は、例えば、通話中に迷惑電話であるか否かの判定まで行ってもよい。
以上記載した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する迷惑電話検出装置であって、
一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出する判定情報算出部と、
前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出する会話量算出部と、
前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出する重み算出部と、
前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出する迷惑電話評価値算出部と、
前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする迷惑電話検出装置。
(付記2)
前記判定情報算出部は、前記一通話分の音声信号に基づいて、前記第2の電話機を用いて通話をする話者についてのストレス評価値を算出するストレス評価値算出部と、前記一通話分の音声信号から予め指定されたキーワードを検出する音声認識部と、前記音声認識部における前記キーワードの検出結果を累積する認識結果蓄積部と、を含み、
前記迷惑電話評価値算出部は、前記ストレス評価値と、前記キーワードの検出数とに基づいて前記迷惑電話評価値を算出する、
ことを特徴とする付記1に記載の迷惑電話検出装置。
(付記3)
当該迷惑電話検出装置は、前記一通話分の音声信号における前記会話の長さが所定の長さ以下の場合に頻出するキーワードを指定した第1のリストと、前記会話の長さが所定の長さよりも長い場合に頻出するキーワードを指定した第2のリストと、を備え、
前記重み算出部は、前記迷惑電話評価値を算出する際の前記ストレス評価値と前記キーワードの検出数との重みを算出する第1の重み算出部、及び前記キーワードの検出数についての前記第1のリストに含まれるキーワードの検出数と、前記第2のリストに含まれるキーワードの検出数との重みを算出する第2の重み算出部、を含む、
ことを特徴とする付記2に記載の迷惑電話検出装置。
(付記4)
当該迷惑電話検出装置は、複数のキーワードと、前記複数のキーワードのそれぞれに設定した重み係数とを含むキーワードリストを備え、
前記迷惑電話評価値算出部は、キーワード毎に検出数と重み係数とを乗じた値を合算した値を前記キーワードを検出数とする、
ことを特徴とする付記2に記載の迷惑電話検出装置。
(付記5)
前記会話量算出部は、前記一通話の通話時間を前記会話の長さとする、
ことを特徴とする付記1に記載の迷惑電話検出装置。
(付記6)
前記判定情報算出部は、音声信号を分析する際に前記一通話分の音声信号における音声区間を検出し、
前記会話量算出部は、前記一通話分の音声信号における前記音声区間の時間長の和を前記会話の長さとする、
ことを特徴とする付記1に記載の迷惑電話検出装置。
(付記7)
前記判定情報算出部は、音声信号を分析する際に前記一通話分の音声信号における音声区間を検出し、
前記会話量算出部は、前記一通話の通話時間を第1の会話の長さとし、前記一通話分の音声信号における前記音声区間の時間長の和を第2の会話の長さとし、
前記重み算出部は、前記複数の判定情報のそれぞれに対し、前記第1の会話の長さに基づいて算出した重み係数と、前記第2の会話の長さに基づいて算出した重み係数とのうち値が大きいほうの重み係数を前記判定情報についての重み係数とする、
ことを特徴とする付記1に記載の迷惑電話検出装置。
(付記8)
付記1〜7のいずれかに記載の迷惑電話検出装置を含む電話機と、複数の前記電話機と通信可能に接続されるサーバと、を備え、
前記サーバは、複数の前記電話機において検出された迷惑電話についての情報を取得する迷惑電話情報取得部と、
取得した前記迷惑電話についての情報に基づいて前記迷惑電話として着信を拒否する電話番号を決定する着信拒否番号決定部と、
決定した前記着信を拒否する電話番号を複数の前記電話機に送信する着信拒否番号送信部と、
を含むことを特徴とする迷惑電話検出システム。
(付記9)
第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する迷惑電話検出方法であって、コンピュータが、
一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出し、
前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出し、
前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出し、
前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出し、
前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する、
処理を実行することを特徴とする迷惑電話検出方法。
(付記10)
前記判定情報を算出する処理では、前記一通話分の音声信号に基づいて、前記第2の電話機を用いて通話をする話者についてのストレス評価値を算出するとともに、前記一通話分の音声信号から予め指定されたキーワードを検出して前記キーワードの検出結果を蓄積し、
前記迷惑電話評価値を算出する処理では、前記ストレス評価値と、前記キーワードの検出数とに基づいて前記迷惑電話評価値を算出する、
ことを特徴とする付記9に記載の迷惑電話検出方法。
(付記11)
前記重みを算出する処理では、前記一通話分の音声信号における前記会話の長さが所定の長さ以下の場合に頻出するキーワードを指定した第1のリストと、前記会話の長さが所定の長さよりも長い場合に頻出するキーワードを指定した第2のリストと、を参照して前記キーワードの検出数を前記第1のリストに含まれるキーワードの検出数と、前記第2のリストに含まれるキーワードの検出数とに分け、それぞれのキーワードの検出数の重みを算出する、
ことを特徴とする付記10に記載の迷惑電話検出方法。
(付記12)
前記迷惑電話評価値を算出する処理では、複数のキーワードと、前記複数のキーワードのそれぞれに設定した重み係数とを含むキーワードリストを参照し、キーワード毎に検出数と重み係数とを乗じた値を合算した値を前記キーワードを検出数とする、
ことを特徴とする付記10に記載の迷惑電話検出方法。
(付記13)
前記判定情報を算出する処理では、音声信号を分析する際に前記一通話分の音声信号における音声区間を検出し、
前記会話の長さに関する情報を算出する処理では、前記一通話分の音声信号における前記音声区間の時間長の和を前記会話の長さとする、
ことを特徴とする付記9に記載の迷惑電話検出方法。
(付記14)
前記判定情報を算出する処理では、音声信号を分析する際に前記一通話分の音声信号における音声区間を検出し、
前記会話の長さに関する情報を算出する処理では、前記一通話の通話時間を第1の会話の長さとし、前記一通話分の音声信号における前記音声区間の時間長の和を第2の会話の長さとし、
前記重みを算出する処理では、前記複数の判定情報のそれぞれに対し、前記第1の会話の長さに基づいて算出した重み係数と、前記第2の会話の長さに基づいて算出した重み係数とのうち値が大きいほうの重み係数を前記判定情報についての重み係数とする、
ことを特徴とする付記9に記載の迷惑電話検出方法。
(付記15)
第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する際に、
一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出し、
前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出し、
前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出し、
前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出し、
前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
1,602 迷惑電話検出装置
100 フレーム処理部
110 判定情報算出部
114 ストレス評価値算出部
115 音声認識部
116 認識結果蓄積部
120 会話量算出部
121 通話時間算出部
122 のべ音声区間長算出部
130,146 重み算出部
131 第1の重み算出部
132 第2の重み算出部
140,145 迷惑電話評価値算出部
141 キーワード評価値算出部
143 キーワードリスト
150 迷惑電話判定部
6 クライアント(電話機)
605 着信拒否番号DB
7 サーバ
703 着信拒否候補DB
704 着信拒否番号決定部
706 着信拒否番号DB
9 コンピュータ
901 プロセッサ
902 主記憶装置
903 補助記憶装置
904 入力装置
905 表示装置
906 通信装置
907 インタフェース装置
908 記録媒体駆動装置
10 マイク
11 レシーバ(スピーカ)

Claims (8)

  1. 第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する迷惑電話検出装置であって、
    一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出する判定情報算出部と、
    前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出する会話量算出部と、
    前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出する重み算出部と、
    前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出する迷惑電話評価値算出部と、
    前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする迷惑電話検出装置。
  2. 前記判定情報算出部は、前記一通話分の音声信号に基づいて、前記第2の電話機を用いて通話をする話者についてのストレス評価値を算出するストレス評価値算出部と、前記一通話分の音声信号から予め指定されたキーワードを検出する音声認識部と、前記音声認識部における前記キーワードの検出結果を累積する認識結果蓄積部と、を含み、
    前記迷惑電話評価値算出部は、前記ストレス評価値と、前記キーワードの検出数とに基づいて前記迷惑電話評価値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の迷惑電話検出装置。
  3. 当該迷惑電話検出装置は、前記一通話分の音声信号における前記会話の長さが所定の長さ以下の場合に頻出するキーワードを指定した第1のリストと、前記会話の長さが所定の長さよりも長い場合に頻出するキーワードを指定した第2のリストと、を備え、
    前記重み算出部は、前記迷惑電話評価値を算出する際の前記ストレス評価値と前記キーワードの検出数との重みを算出する第1の重み算出部、及び前記キーワードの検出数についての前記第1のリストに含まれるキーワードの検出数と、前記第2のリストに含まれるキーワードの検出数との重みを算出する第2の重み算出部、を含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の迷惑電話検出装置。
  4. 当該迷惑電話検出装置は、複数のキーワードと、前記複数のキーワードのそれぞれに設定した重み係数とを含むキーワードリストを備え、
    前記迷惑電話評価値算出部は、キーワード毎に検出数と重み係数とを乗じた値を合算した値を前記キーワードを検出数とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の迷惑電話検出装置。
  5. 前記会話量算出部は、前記一通話の通話時間を前記会話の長さとする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の迷惑電話検出装置。
  6. 前記判定情報算出部は、音声信号を分析する際に前記一通話分の音声信号における音声区間を検出し、
    前記会話量算出部は、前記一通話分の音声信号における前記音声区間の時間長の和を前記会話の長さとする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の迷惑電話検出装置。
  7. 第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する迷惑電話検出方法であって、コンピュータが、
    一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出し、
    前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出し、
    前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出し、
    前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出し、
    前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する、
    処理を実行することを特徴とする迷惑電話検出方法。
  8. 第1の電話機からの要求に応じて前記第1の電話機と第2の電話機とのコネクションを確立して行われる通話が迷惑電話であるか否かを判定して迷惑電話を検出する際に、
    一通話分の音声信号を分析して前記迷惑電話であるか否かの判定に用いる複数の判定情報を算出し、
    前記一通話分の会話の長さに関する情報を算出し、
    前記会話の長さに応じて、前記複数の判定情報のそれぞれの重み係数を算出し、
    前記複数の判定情報のそれぞれに前記重み係数を乗じて得た値に基づいて迷惑電話評価値を算出し、
    前記迷惑電話評価値に基づいて前記通話が迷惑電話であるか否かを判定する、
    処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2015171536A 2015-08-31 2015-08-31 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム Active JP6519413B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171536A JP6519413B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム
US15/226,960 US10097687B2 (en) 2015-08-31 2016-08-03 Nuisance call detection device and method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171536A JP6519413B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017050658A JP2017050658A (ja) 2017-03-09
JP6519413B2 true JP6519413B2 (ja) 2019-05-29

Family

ID=58096297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015171536A Active JP6519413B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10097687B2 (ja)
JP (1) JP6519413B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9705939B2 (en) * 2009-05-20 2017-07-11 Peerless Network, Inc. Self-healing inter-carrier network switch
JP6368487B2 (ja) * 2013-12-27 2018-08-01 トビラシステムズ株式会社 リスト生成装置
JP6966357B2 (ja) * 2018-03-05 2021-11-17 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP6496448B1 (ja) * 2018-08-30 2019-04-03 株式会社Mgcテクノロジー サーバ装置、制御プログラム、及び制御方法
CN109688275A (zh) * 2018-12-27 2019-04-26 中国联合网络通信集团有限公司 骚扰电话识别方法、装置及存储介质
JP7192492B2 (ja) * 2018-12-27 2022-12-20 富士通株式会社 学習装置、学習方法および学習プログラム
JP6739811B2 (ja) * 2019-01-22 2020-08-12 株式会社インタラクティブソリューションズ 発言禁止用語に対し注意を喚起するためのプレゼンテーション支援装置
JP7293826B2 (ja) * 2019-04-09 2023-06-20 富士通株式会社 問題検出装置、問題検出方法および問題検出プログラム
CN110351439B (zh) * 2019-07-15 2020-11-13 北京道隆华尔软件股份有限公司 话务处理方法及系统
US11252277B2 (en) 2019-11-22 2022-02-15 International Business Machines Corporation Dynamic anti-disturb techniques in telephony
US11330101B2 (en) * 2020-05-21 2022-05-10 Micron Technology, Inc. Managing spoofed calls to mobile devices
JP6783492B1 (ja) * 2020-06-30 2020-11-11 株式会社鈴康 電話機、報知システム及びコンピュータプログラム

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6275806B1 (en) * 1999-08-31 2001-08-14 Andersen Consulting, Llp System method and article of manufacture for detecting emotion in voice signals by utilizing statistics for voice signal parameters
US8510215B2 (en) * 2005-04-21 2013-08-13 Victrio, Inc. Method and system for enrolling a voiceprint in a fraudster database
JP2007139864A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Nec Corp 不審会話検出装置、方法及びそれを用いた通信装置
JP4636562B2 (ja) * 2006-10-16 2011-02-23 富士通株式会社 呼制御システム、通信端末、尺度値データ記憶装置、および、プログラム
US8391445B2 (en) * 2008-11-10 2013-03-05 International Business Machines Corporation Caller identification using voice recognition
JP2010258556A (ja) 2009-04-22 2010-11-11 Chugoku Electric Power Co Inc:The 迷惑電話対処システム
JP5834449B2 (ja) * 2010-04-22 2015-12-24 富士通株式会社 発話状態検出装置、発話状態検出プログラムおよび発話状態検出方法
JP2012070218A (ja) 2010-09-24 2012-04-05 Sanyo Electric Co Ltd 電話装置
CN103518366A (zh) * 2011-05-09 2014-01-15 林仲宇 可对网络发信主叫电话号码验证与恶意网络发信侦测的方法及其系统
JP5664480B2 (ja) 2011-06-30 2015-02-04 富士通株式会社 異常状態検出装置、電話機、異常状態検出方法、及びプログラム
JP5810946B2 (ja) * 2012-01-31 2015-11-11 富士通株式会社 特定通話検出装置、特定通話検出方法及び特定通話検出用コンピュータプログラム
JP6157881B2 (ja) 2012-03-06 2017-07-05 トビラシステムズ株式会社 端末装置、着信管理システム及びプログラム
US9837078B2 (en) * 2012-11-09 2017-12-05 Mattersight Corporation Methods and apparatus for identifying fraudulent callers
JP6040129B2 (ja) 2013-09-04 2016-12-07 株式会社エイビット 高機能電話機
US9589566B2 (en) * 2014-03-21 2017-03-07 Wells Fargo Bank, N.A. Fraud detection database
US9692885B2 (en) * 2015-11-17 2017-06-27 Microsoft Technology Licensing, Llc Determining scam risk during a voice call

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017050658A (ja) 2017-03-09
US20170064076A1 (en) 2017-03-02
US10097687B2 (en) 2018-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6519413B2 (ja) 迷惑電話検出装置、迷惑電話検出方法、及びプログラム
CN107343077B (zh) 识别恶意电话及建立识别模型的方法、装置、设备
WO2016158267A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
CN107995370B (zh) 通话控制方法、装置及存储介质和移动终端
WO2014120291A1 (en) System and method for improving voice communication over a network
EP4297030A2 (en) Polling questions for a conference call discussion
JP6565500B2 (ja) 発話状態判定装置、発話状態判定方法、及び判定プログラム
US20230388422A1 (en) Determination and display of estimated hold durations for calls
CN112242135A (zh) 一种语音数据的处理方法及智能客服装置
US20230410815A1 (en) Transcription generation technique selection
CN115083434A (zh) 一种情绪识别方法、装置、计算机设备及存储介质
US20230060694A1 (en) Determination and display of estimated hold durations for calls
CN115810356A (zh) 语音控制方法、装置、存储介质以及电子设备
US9152852B2 (en) Perceptual reaction analyzer, and method and program thereof
CN111312243A (zh) 设备交互方法和装置
CN113656551A (zh) 一种外呼智能打断方法及装置、存储介质及电子设备
CN110612568B (zh) 信息处理装置
CN107154996B (zh) 来电拦截方法、装置、存储介质及终端
CN106340310A (zh) 语音检测方法及装置
CN114727119A (zh) 直播连麦控制方法、装置及存储介质
CN111582708A (zh) 医疗信息的检测方法、系统、电子设备及计算机可读存储介质
JP7439461B2 (ja) コミュニケーション支援プログラム、コミュニケーション支援システム及びコミュニケーション支援方法
US20230370543A1 (en) Scam communication engagement
JP7253371B2 (ja) 抽出プログラム、抽出方法、および、抽出装置
WO2023162009A1 (ja) 感情情報活用装置、感情情報活用方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6519413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150