JP6518551B2 - 補機平均消費電力推定装置、乗務員支援装置及び方法 - Google Patents

補機平均消費電力推定装置、乗務員支援装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、主電動機の駆動電力源として蓄電装置を搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置等に関する。
現在、主電動機への駆動電力源として、バッテリ、キャパシタといった蓄電装置を搭載した蓄電池電車の開発が進められている。蓄電池電車では、蓄電装置の蓄電エネルギー(蓄電電力量)が、主電動機と、空調機器を含む補機とに供給されるが、常時架線からエネルギーを取り入れることができる従来の電車と異なり、供給エネルギーに制限がある。このため、蓄電装置の蓄電電力量を把握することは勿論、主電動機や補機で使用が見込まれる消費エネルギーを管理するために、補機平均消費電力を把握することも重要である。例えば、列車に関する技術ではなく、自動車に関する技術であるが、特許文献1には、車室内の気温とエアコン(空調機器)の消費電力との関係を定めたエアコン電力マップに基づき、内気温に応じた消費電力を補正して、エアコンの消費電力を求める技術が開示されている。
特開2014−30305号公報
蓄電池電車を含む列車においては、高効率・低消費電力の主電動機や、高変換効率のインバータ装置等の開発・実用化が進められている。このため、主電動機を駆動するための消費電力(駆動電力)は低減傾向にあるが、旅客の快適性等の観点から補機、特に空調機器の消費電力は増加傾向にある。ある線区の列車について実地調査したところ、例えば真夏日等においては、空調機器を含む補機の消費電力が、駆動電力の半分以上となる場合があることが分かった。このことは、蓄電池電車を運用する上で、隠れた問題があることを示唆している。
すなわち、蓄電池電車は、蓄電装置を充電できる場所が限られており、通常、何れかの駅で充電することが想定されている。充電施設が設置された駅を充電駅という。従って、蓄電池電車は、列車運行中、充電駅での停車時分の間にのみ充電を行い、終日の列車運行を実現する必要がある。
勿論、空調機器の消費電力は変動するが、蓄電装置の容量は、空調機器を含む補機の最大消費電力を考慮して設計されるので、正常運行時には問題がない。しかし、事故や車両故障、自然災害等による運転抑止や、予期せぬ蓄電装置の蓄電電力量の低下といった何らかの異常事態が発生した場合には、次の充電駅まで、あるいは旅客の降車のみを考慮して次の駅まで、といった所定駅までの走行を確保する必要がある。補機の消費電力を削減して所定駅までの走行に要する駆動電力を確保する必要が生じ得るのである。空調機器の設定温度を変更する(暖房運転ならば下げる、冷房運転なら上げる)ことで、空調機器の消費電力の削減を期待できるが、現状では、空調機器の設定温度を何度にしたらよいかといった具体的な指標は存在せず、また、現在の設定温度では、あとどれくらいの時間、空調機器を運転可能かといったことも分からなかった。真夏日に車内の空調機器を停止することは、乗客の健康上の観点からも避けたいところである。
なお、特許文献1に記載された技術を流用することで、車内の気温から空調機器の消費電力をある程度推定することができるかもしれない。しかし、確実に所定駅までの走行を約束する必要がある列車の技術においては、より高精度な消費電力の推定が求められるため、特許文献1の技術をそのまま採用することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、蓄電池電車において、少なくとも空調機器を含む補機の消費電力をより高精度に推定する技術を実現することである。また、補機の消費電力の正確な推定を実現することで、異常事態が発生した場合であっても、乗務員による空調機器の温度設定を適切に支援する技術を実現することを副次的な目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明は、
列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機が消費する列車運行時の推定平均消費電力を算出する補機平均消費電力推定装置であって、
前記列車の車外温度を取得する手段と、
前記車外温度と前記空調機器の所与の設定温度との温度差と、前記空調機器の運転時に測定した前記補機の平均消費電力の実測値との対応関係に基づき定められた対応関係データを参照して、前記温度差に基づき前記推定平均消費電力を算出する算出手段と、
を備え、前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を推定する補機平均消費電力推定装置である。
また、他の発明として、
列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機が消費する列車運行時の推定平均消費電力を算出する補機平均消費電力推定方法であって、
前記列車の車外温度を取得することと、
前記車外温度と前記空調機器の所与の設定温度との温度差と、前記空調機器の運転時に測定した前記補機の平均消費電力の実測値との対応関係に基づき定められた対応関係データを参照して、前記温度差に基づき前記推定平均消費電力を算出することと、
を含み、前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を推定する方法を構成しても良い。
詳細は後述するが、列車の車外温度と空調機器の設定温度との温度差と、空調機器の運転時に測定した補機の平均消費電力の実測値とには所定の関係があることが判明した。第1の発明等によれば、この所定の関係を定義する対応関係データを参照することで、空調機器を含む補機の推定平均消費電力を推定することができる。従って、従来の技術に比べて、補機の推定平均消費電力をより高精度に推定することができる。
第2の発明として、第1の発明の補機平均消費電力推定装置であって、
前記対応関係データは、冷房運転および暖房運転を少なくとも含む複数の運転モードそれぞれで前記空調機器を運転した場合について別個に定められており、
前記算出手段は、前記複数の運転モードのうちの前記推定平均消費電力の算出対象とする運転モード(以下「対象運転モード」という)の前記対応関係データを参照して、当該対象運転モードで前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を算出する、
補機平均消費電力推定装置を構成しても良い。
この第2の発明によれば、冷房運転及び暖房運転を少なくとも含む空調機器の運転モード別に、対応関係データが定められている。空調機器は、暖房運転や冷房運転といった運転モードによって、その平均消費電力に違いが生じる。このため、運転モード別に対応関係データを定めることで、より正確に補機の推定平均消費電力を算出することができる。
第3の発明として、第2の発明の補機平均消費電力推定装置であって、
前記対応関係データは、前記空調機器を冷房運転した場合のデータとして、天気別のデータが定められており、
前記列車運行時の天気を取得する手段を更に備え、
前記算出手段は、前記対象運転モードを冷房運転とする場合に、取得された天気に応じた前記対応関係データを参照して、冷房運転で前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を算出する、
補機平均消費電力推定装置を構成しても良い。
この第3の発明によれば、冷房運転である運転モードについては、天気別に対応関係データが定められている。例えば、夏期の冷房運転時には、日照によって車内が暖められることで、日照の有無に応じて空調機器の消費電力に差が生じる。このため、冷房運転については、更に天気別に対応関係データを定めることで、より正確に補機の推定平均消費電力を算出することができる。天気は、例えば、日照の強度から取得することができるため、日照の強度と等価と考えることができる。
第4の発明として、第2又は第3の発明の補機平均消費電力推定装置であって、
前記対応関係データは、前記空調機器の冷房運転時のデータが高次多項式で定められ、暖房運転時のデータが一次多項式で定められる、
補機平均消費電力推定装置を構成しても良い。
この第4の発明によれば、対応関係データは、冷房運転である運転モードについては、高次多項式で定められ、暖房運転である運転モードについては、一次多項式で定められているため、補機の推定平均消費電力の推定を一層高精度に実現することができる。
第5の発明は、
列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
第1〜第4の何れかの発明の補機平均消費電力推定装置と、
前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
前記蓄電電力量と、前記駆動電力量と、前記所定駅までの所要時分とを用いて、当該所要時分の間、前記補機に供給可能な供給可能補機電力を算出する手段と、
前記空調機器の設定温度を変更した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、前記供給可能補機電力以下となる前記空調機器の推奨設定温度を判定する手段と、
前記推奨設定温度を前記乗務員に報知する報知手段と、
を備えた乗務員支援装置である。
この第5の発明によれば、列車が所定駅までの走行が可能となる空調機器の推奨設定温度を判定し、乗務員に報知することができる。すなわち、蓄電装置の蓄電電力量と、所定駅までの走行に要する主電動機の駆動電力量と、所定駅までの所要時分とから、所要時分の間に補機に供給可能な供給可能補機電力を算出し、設定温度を変更した場合の補機の推定平均消費電力が、この供給可能補機電力以下となる空調機器の推奨設定温度を算出する。これにより、乗務員は、所定駅までの走行に必要な駆動電力量の確保を実現するための空調機器の適切な設定温度を知ることができる。
第6の発明は、
列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
前記空調機器の設定温度を設定する手段と、
第1〜第4の何れかの発明の補機平均消費電力推定装置と、
前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
前記蓄電電力量と前記駆動電力量とを用いて、前記補機に供給可能な供給可能補機電力量を算出する手段と、
前記空調機器を前記設定温度に設定した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、算出された推定平均消費電力と、前記供給可能補機電力量とを用いて、前記空調機器を前記設定温度で運転した場合の稼働可能時間を算出する稼働可能時間算出手段と、
前記稼働可能時間を前記乗務員に報知する報知手段と、
を備えた乗務員支援装置である。
この第6の発明によれば、列車が所定駅までの走行が可能である、現在の設定温度での空調機器の稼働可能時間を算出し、乗務員に報知することができる。すなわち、蓄電装置の蓄電電力量と、所定駅までの走行に要する主電動機の駆動電力量とから、補機に供給可能な供給可能補機電力量を算出し、現在の設定温度での補機の推定平均消費電力と、供給可能補機電力量とから、空調機器を現在の設定温度で運転した場合の稼働可能時間を算出することができる。これにより、乗務員は、現在の空調機器の設定温度での稼働可能時間を知ることができ、例えば、列車の異常停止時の抑止時間を考慮して、設定温度の変更の目安とするといったことができる。
第7の発明は、
列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
前記空調機器の設定温度を設定する手段と、
第1〜第4の何れかの発明の補機平均消費電力推定装置と、
前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
前記空調機器を前記設定温度に設定した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、算出された推定平均消費電力と、前記所定駅までの所要時分と、前記駆動電力量とから、前記所定駅に到達するための推定総消費電力量を算出する総消費電力量推定手段と、
前記蓄電電力量と前記推定総消費電力量との比較結果に基づく所定駅への到達可否の報知を前記乗務員に向けて行う報知手段と、
を備えた乗務員支援装置である。
この第7の発明によれば、所定駅までの走行に要する主電動機の駆動電力量と、所定の設定温度での補機の推定平均消費電力量とから、所定駅に到達するための推定総消費電力量を算出し、蓄電装置の蓄電電力量と、この推定総消費電力量との比較結果に基づく報知が行われる。例えば、推定総消費電力量が蓄電電力量以上である場合には、現在の空調機器の設定温度では所定駅まで到達不可能といった報知が行われる。これにより、乗務員は、所定駅に到達するために、現在の空調機器の設定温度が適切であるかといったことを知ることができる。
第8の発明として、第5〜第7の何れかの発明の乗務員支援装置であって、
前記駆動電力量算出手段は、所与の乗客重量を用いて前記駆動電力量を補正する手段を有する、
乗務員支援装置を構成しても良い。
この第8の発明によれば、乗客重量を用いて、主電動機の駆動電力量が補正される。列車では、乗客数が異なると、車両の総重量が異なることで主電動機の駆動電力量に違いが生じる。このため、乗客重量を用いて補正することで、より正確に駆動電力量を算出することができる。
列車の主回路構成図。 走行試験の結果の一例、 冷房運転時の補機平均消費電力を示す実験結果。 冷房運転時の天候による補機平均消費電力の違いを示す実験結果。 冷房運転時の設定温度の違いによる補機平均消費電力の違いを示す実験結果。 冷房運転時の車外温度と空調設定温度との温度差と補機平均消費電力との関係を示す実験結果。 暖房運転時の補機平均消費電力を示す実験結果。 暖房運転時の車外温度と空調設定温度との温度差と補機平均消費電力との関係を示す実験結果。 列車運行の一例。 通常時の乗務員支援画面の一例。 推奨設定温度を表示した乗務員支援画面の一例。 推奨設定温度を表示した乗務員支援画面の一例。 稼働可能時間を表示した乗務員支援画面の一例。 乗務員支援装置の機能構成図。 駅間駆動電力量テーブルのデータ構成例。 乗務員支援処理のフローチャート。 推奨設定温度算出処理のフローチャート。 稼働可能時間算出処理のフローチャート。 乗車人数による駆動電力量の違いを示すシミュレーション結果。
[システム構成]
図1は、本実施形態における列車10の主回路構成の概略図ある。この列車10は、蓄電装置30を搭載した蓄電池電車であり、主回路として、コンバータ14と、インバータ16と、主電動機18と、SIV(静止形インバータ)20と、空調機器24や照明機器26といった補助的な機器である補機22と、蓄電装置30と、を備えるとともに、乗務員支援装置40を搭載している。なお、本実施形態では、補機22の対象に照明機器26を含めることとするが、補機22として少なくとも空調機器24が含まれていれば、他の機器を含んでいてもいなくても本実施形態は成り立つ。
本実施形態では、充電駅には架線2が設置され、充電駅に停車した列車10がパンタグラフ12を上昇させて架線2から供給される電力(架線電力)で蓄電装置30を充電することとする。すなわち、パンタグラフ12を介して取り込んだ架線電力(交流電力または直流電力)が、コンバータ14によって直流電力に変換されて蓄電装置30が充電される。充電駅を出発する際は、パンタグラフ12を下降させる。
従って、走行中を含む、充電駅で停止中以外の場面では、列車10は、主電動機18の駆動電力及び補機22の稼働電力を全て蓄電装置30の蓄電電力で賄う。具体的には、蓄電装置30の放電電力が、インバータ16によって交流電力に変換されて主電動機18に供給されるとともに、SIV20によって交流電力に変換されて補機22へ供給される。
乗務員支援装置40は、補機22の消費電力を推定する補機平均消費電力推定装置を含む装置であり、推定した補機22の消費電力や蓄電装置30の蓄電電力量から、空調機器24の推奨設定温度や稼働可能時間を算出し報知するといった、乗務員(運転士や車掌)に向けた空調機器24の運用の支援を行う。
[原理]
列車10で消費される総消費電力量は、主電動機18の駆動によって消費される駆動電力量と、補機22によって消費される補機電力量との合計となるが、総消費電力量に占める補機電力量の割合が空調機器の稼働条件によって大きく変動することが、走行試験によってわかった。走行試験では、同一区間を同一列車で走行する試験走行を、空調機器24の稼働条件を異ならせて複数回行い、試験走行それぞれにおける駆動電力量及び補機電力量を計測した。空調機器24の稼働条件は、暖房運転、冷房運転、及び、運転停止の3種類である運転モード、及び、設定温度、である。
図2は、走行試験の試験結果の一例である。図2(a)は、空調機器24の稼働条件が異なる特定駅間を複数回の走行試験それぞれにおいて計測した、駆動平均消費電力Pinvと、補機平均消費電力P3とを示しており、図2(b)は、駆動平均消費電力Pinvと補機平均消費電力P3との比率を示している。図2によれば、列車10の運行中、空調機器24の稼働条件に関わらず、最高速度が同じであれば、駆動平均消費電力Pinvは一定であることがわかる。その一方、空調機器24の稼働によって補機平均消費電力P3が大きく増加し、駆動平均消費電力Pinvに対する補機平均消費電力P3の比率が相対的に増大することがわかる。つまり、補機の消費電力に占める空調機器24の消費電力の比率が高く、空調機器24の消費電力の削減は、補機22の消費電力の削減に有効であるといえる。
また、上述の走行試験によって、空調機器24の設定温度Tsetと車外温度Toutとの温度差ΔTos(=Tout−Tset)、及び、天気が、空調機器24の消費電力に大きく関係することがわかった。この点を説明する。走行試験では、更に、環境条件として、試験走行を行ったときの車外温度及び天気を測定した。そして、空調機器24の稼働条件や環境条件によって、試験走行の測定結果を分類して考察した。
図3は、冷房運転での補機平均消費電力P3を示す図である。図3では、空調機器24の稼働条件を「運転停止」、或いは、「運転モードを冷房運転、設定温度Tsetを24度」とした試験走行の測定結果を、横軸を車外温度Tout、縦軸を補機平均消費電力P3としてプロットしている。図3によれば、空調機器24を運転停止した場合には、列車10の運行中、車外温度Toutに関わらず、補機平均消費電力P3はほぼ一定である。一方、空調機器24の運転モードを冷房運転とした場合には、車外温度Toutの上昇に伴って、補機平均消費電力P3が増加している。つまり、空調機器24を除く補機22の平均消費電力は車外温度Toutに影響されず、空調機器24の消費電力のみが車外温度Toutに影響されることがわかる。
図4は、天気の違いによる補機平均消費電力P3の違いを示す図である。図4は、図3に示した測定結果のうち、空調機器24の稼働条件を「運転モードを冷房運転、設定温度Tsetを24度」とした試験走行それぞれの測定結果を、更に、天気で分類した図である。天気は、「晴れ」と「曇り及び雨」との2種類とした。図3と同じく、横軸は車外温度Tout、縦軸は補機平均消費電力P3である。また、天気別に、測定結果のプロット点の近似線を示している。なお、天気は、例えば、日照の強度から取得することができるため、日照の強度と等価と考えることができる。
図4によれば、天気が「曇り及び雨」の測定結果については、車外温度Toutの上昇に伴って補機平均消費電力P3が増加している。一方、「晴れ」の測定結果については、車外温度Toutが空調機器24の設定温度Tset近傍の温度範囲では、天気が曇り及び雨の場合に比較して、車外温度Toutが低下しても補機平均消費電力P3が低下せずに高止まりしている。これは、日射による車内温度の上昇を抑制するために、日射が無い曇りや雨の場合に比較して、空調機器24の消費電力が増大していると推察される。
図5は、空調機器24の設定温度Toutの違いによる補機平均消費電力P3の違いを示す図である。図5では、空調機器24の稼働条件を「運転モードを冷房運転、設定温度Tsetを24度又は26度」とし、天気が「曇り及び雨」である試験走行の測定結果をプロットしている。図3,図4と同じく、横軸は車外温度Tout、縦軸は補機平均消費電力P3である。また、空調機器24の設定温度Tset別に、測定結果のプロット点の近似線を示している。図5によれば、設定温度Tset別の測定結果のプロット点の近似線は、車外温度Toutの増加に伴って補機平均消費電力P3が増加するといったほぼ同一形状であるとともに、横軸方向の近似線の差をみると、設定温度Tsetの差である「2度」にほぼ等しい一定の温度差にあることがわかる。
そこで、車外温度Toutと空調機器24の設定温度Tsetとの温度差ΔTosに着目したのが、図6である。図6では、運転モードが冷房運転である試験走行それぞれの測定結果を、横軸を車外温度Toutと空調機器24の設定温度Tsetの温度差ΔTos(=Tout−Tset)、縦軸を補機平均消費電力P3としてプロットしている。また、天気別に、測定結果のプロット点の近似線を示している。
図6に示すように、天気別、すなわち、天気が「晴れ」である測定結果、及び、天気が「曇り及び雨」である測定結果のそれぞれについて、最小二乗法による多項式近似を行って、温度差ΔTosと補機平均消費電力P3との対応関係式を求めた。これは、図4に示したように、天気によって、車外温度Toutと補機平均消費電力P3との対応関係を表す近似線の形状が異なるためである。
すなわち、天気が「晴れ」である測定結果については、温度差ΔTosと補機平均消費電力P3との対応関係式P3(ΔTos)は、次式(1)に示すように、三次多項式に近似することができる。
式(1)において、「a,a,a,a」は係数であり、対象とする列車10によって決まる。例えば、図6の例では、a=8.772×10−3,a=−4.699×10−3,a=2.795×10−1,a=21.51、である。なお、この係数を変更することで、乗車率に対応させても良い。すなわち、乗車率に応じた係数を予め定めておき、実際の乗車率に応じて係数を可変に設定することとしてもよい。
また、天気が「曇り及び雨」である測定結果については、温度差ΔTosと補機平均消費電力P3との対応関係式は、次式(2)に示すように、二次多項式に近似することができる。
式(2)において、「b,b,b」は係数であり、対象とする列車10によって決まる。例えば、図6の例では、b=8.02×10−2,b=1.212、b=13.78、である。なお、この係数を変更することで、乗車率に対応させても良い。
図7は、暖房運転での補機平均消費電力P3を示す図である。図7では、空調機器24の運転モードを暖房運転、或いは、空調機器24を運転停止とした試験走行の測定結果を、横軸を車外温度Tout、縦軸を補機平均消費電力P3としてプロットしている。図7によれば、空調機器24を運転停止とした場合には、車外温度Toutに関わらず、補機平均消費電力P3はほぼ一定である。一方、空調機器24の運転モードを暖房運転とした場合には、車外温度の減少に伴って、補機平均消費電力が増加している。つまり、空調機器24を除く補機の消費電力は車外温度に影響されず、空調機器24の消費電力のみが車外温度に影響されることがわかる。また、車外温度Toutの低下に伴って補機平均消費電力P3が増加しているが、その変化には、運転モードを冷房運転とした場合にみられるような天気による違いはみられない(図4参照)。なお、図7中のプロット「暖房28℃(庫内)」とは、車庫内で設定温度Tsetを28℃とした暖房運転時の参考プロットである。
そして、運転モードを冷房運転とした場合と同様に、空調機器24の設定温度Tsetと車外温度Toutとの温度差ΔTos(=Tset−Tout)に着目したのが、図8である。図8では、図7に示した測定結果を、横軸を空調機器24の設定温度Tsetと車外温度Toutとの温度差ΔTos(=Tset−Tout)、縦軸を補機平均消費電力P3としてプロットしている。
図8によれば、暖房運転では、空調機器24の設定温度Tsetや天気に関わらず、温度差ΔTosと補機平均消費電力P3とは、ほぼ比例関係にあることがわかる。そして、これらの測定結果について、最小二乗法による多項式近似を行うと、温度差ΔTosと補機平均消費電力P3との対応関係式P3(Tos)は、次式(3)に示すように、一次式(一次多項式)に近似することができる。
式(3)において、「c,c」は係数であり、対象とする列車10によって決まる。例えば、図8の例では、c=1.486,c=5.199、である。なお、この係数を変更することで、乗車率に対応させても良い。
以上の対応関係式P1〜P3によれば、空調機器24の運転モードと、温度差ΔTosと、天気とから、補機平均消費電力P3を高精度に推定することができる。なお、対応関係式P3(ΔTos)は、空調機器24の運転モードと、温度差ΔTosと、天気と、補機平均消費電力P3との対応関係を定めたデータテーブル形式のデータに置き換えることもできる。対応関係式P3(ΔTos)や、このデータテーブル形式のデータは、対応関係データの一例である。
[乗務員支援例]
乗務員支援装置40は、式(1)〜(3)に示したような、空調機器24の設定温度Tsetと車外温度Toutとの温度差ΔTosと、補機平均消費電力P3との対応関係式P3(ΔTos)を用いて、列車10の走行中に補機22が消費する推定平均消費電力を算出する。そして、列車10が所定駅に到達するための空調機器24の推奨設定温度や、現在の設定温度での空調機器24の稼働可能時間を算出し、列車10の乗務員に向けた支援画面として表示する。
列車10は、蓄電装置30の蓄電電力によって、主電動機18が消費する駆動電力と、補機22が消費する補機電力と、の全てをまかなう。通常、蓄電装置30の蓄電容量は、補機22の最大消費電力を想定して設計されるが、運転抑止等の何らかの異常事態によって補機22の消費電力を削減しなくてはならないといった状況が発生し得る。このような状況において、乗務員支援装置40は、空調機器24の推奨設定温度や、現在の設定温度での稼働可能時間などを報知することで、適切に空調機器24の設定温度を変更して補機22の消費電力を削減できるよう、乗務員を支援する。
具体的な乗務員支援の例を説明する。本実施形態では、列車10は、図9に示すように、発駅であるA駅から、途中駅であるB駅、C駅、D駅を経由して、着駅であるE駅まで走行するとする。走行線区の始発駅であるA駅、及び、終着駅であるE駅のみが列車10の蓄電装置30を充電することができる充電駅である。そして、列車10がB駅に停車中に、補機22の消費電力の削減を要する何らかの異常事態が発生した場合を想定する。
異常事態の一例として、蓄電装置30のSOC(State Of Charge:充電率)の低下が発生したとする。この場合、乗務員支援装置40は、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの走行に要する主電動機18の駆動電力量を確保するため、必要な補機22の消費電力の削減を実現する空調機器24の推奨設定温度を算出し報知する。
具体的には、乗務員支援装置40は、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの走行に要する主電動機18の駆動電力量を算出する。また、現在の空調機器24の運転モードや設定温度、車外温度、天気などをもとに、該当する対応関係式P3(ΔTos)を用いて、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)まで走行する間の補機22の消費電力量である推定補機電力量を、走行所要時間等を参照して算出する。次いで、この駆動電力量と推定補機電力量との合計である総消費電力量を算出し、総消費電力量と、蓄電装置30の蓄電電力量とを比較して、総消費電力量が蓄電電力量を超える場合には、次の充電駅(E駅)まで走行できないと判断する。走行できないと判断した場合には、更に、蓄電装置30の蓄電電力量と駆動電力量とから、補機22へ供給可能な供給可能補機電力量を算出し、対応関係式から算出される推定補機電力量が供給可能補機電力量以下(或いは未満でもよい)となる温度差を算出し、車外温度から、この温度差を実現する空調機器24の設定温度である推奨設定温度を算出する。
そして、この結果に応じて、図10,図11に一例を示す乗務員支援画面W1,W3を表示する。乗務員支援画面は、列車10の乗務員室に設けられた、乗務員(運転手や車掌)が見ることができるディスプレイに表示される。図10は、異常事態が発生していない通常時の乗務員支援画面W1であり、図11は、乗務員支援装置40が蓄電装置30のSOCの低下によって次の充電駅まで走行できないと判断した場合の乗務員支援画面W3の一例である。乗務員支援画面W1には、列車運行に関する列車ダイヤ50と、空調機器24に関する空調状況60と、が表示される。列車ダイヤ50には、発駅から着駅までの各駅の着時刻や発時刻、列車の現在位置、が表示される。空調状況60には、乗務員によって設定された空調機器24の現在の運転モード、及び、設定温度62と、算出された推奨設定温度64、及び、稼働可能時間66と、乗務員によって入力された抑止見込時分68と、が表示される。
図11に示すように、次の充電駅まで走行できない場合、乗務員支援画面W3には、現在の空調機器24の設定温度では次の充電駅であるE駅まで走行できない旨の警告メッセージ70が表示される。それとともに、空調状況60には、空調機器24の設定温度の変更を指示する指示メッセージ72と、算出された推奨設定温度64と、が表示される。乗務員が、この乗務員支援画面W3の表示に従って、空調機器24の設定温度を推奨設定温度64以上の温度に変更すると、警告メッセージ70や指示メッセージ72が消え、図10に示すような通常の表示に戻る。なお、図11は、空調機器24の運転モードが冷房運転であるため推奨設定温度64“以上”の温度への変更が推奨されるが、運転モードが暖房運転の場合には推奨設定温度64“以下”への変更が推奨される。
異常事態の他の例として、運転抑止が発生し、運転抑止の見込み時間が把握できたとする。この場合、乗務員支援装置40は、運転抑止が解除された後に、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの走行に要する主電動機18の駆動電力量を確保しつつ、充電駅(E駅)へ到着するまで補機22を継続して動作させることができる空調機器24の設定温度を算出し報知する。
具体的には、乗務員支援装置40は、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)まで走行する間の補機22の消費電力量である推定補機電力量を算出する。このとき、現在駅(B駅)での運転抑止の見込み時間を含めて現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの到達に要する所要時分を計算する。すなわち、計画ダイヤ上の走行時分(図12の例では、B駅発(10:48)〜E駅着(11:05)までの17分)と、入力された抑止見込時間(図12の例では60分)との合計時分(図12の例では77分)とする。次いで、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの走行に要する主電動機18の駆動電力量と、この推定補機電力量との合計である総消費電力量を算出し、この総消費電力量と、蓄電装置30の蓄電電力量とを比較し、総消費電力量が蓄電電力量を超える場合には、運転抑止を解除後に次の充電駅(E駅)まで走行できないと判断する。走行できないと判断した場合には、更に、蓄電装置30の蓄電電力量と駆動電力量とから供給可能補機電力量を算出し、対応関係式から算出される推定補機電力量が供給可能補機電力量以下となる温度差を算出し、推奨設定温度を算出する。
そして、この結果に応じて、図12に一例を示す乗務員支援画面W5を表示する。図12に示すように、乗務員支援画面W5には、現在の空調機器24の設定温度では、抑止解除後に次の充電駅であるE駅まで走行できない旨の警告メッセージ70が表示される。それとともに、空調状況60には、空調機器24の設定温度の変更を指示する指示メッセージ72と、推奨設定温度64と、乗務員が入力した抑止見込時分68と、が表示される。そして、乗務員が、この乗務員支援画面W5の表示に従って、空調機器24の設定温度を推奨設定温度64以上の温度に変更すると、警告メッセージ70や指示メッセージ72が消え、通常の表示に戻る。運転モードが暖房の場合には、推奨設定温度64“以下”とすることが推奨されるのは、図11の場合と同様である。
異常事態の他の例として、運転抑止の見込み時間が不明である運転抑止が発生したとする。この場合、乗務員支援装置40は、空調機器24の運転モード及び設定温度を現在のままとした場合の、空調機器24が稼働可能な最大時間(稼働可能時間)を算出し報知する。
具体的には、運転抑止の見込み時間として「不明」が選択されると、現在駅(B駅)から次の充電駅(E駅)までの走行に要する主電動機18の駆動電力量と、蓄電装置30の蓄電電力量とから、供給可能補機電力量を算出する。また、現在の空調機器24の運転モードや設定温度、天気、車外温度をもとに、該当する対応関係式を用いて、推定平均補機電力を算出する。次いで、供給可能補機電力量と、推定平均補機電力とから、空調機器24の稼働可能時間を算出する。
そして、この結果に応じて、図13に一例を示す乗務員支援画面W7を表示する。図13によれば、乗務員支援画面W7には、現在の運転モード及び設定温度62での、空調機器24の稼働可能時間66が表示される。乗務員は、例えば、乗務員支援画面W7に表示される稼働可能時間66を目安として、運転抑止の状況から、空調機器24の設定温度を適切に変更する(冷房運転の場合には高くするように、暖房運転の場合には低くするように変更する)ことができる。
[機能構成]
図14は、乗務員支援装置40の機能構成図である。乗務員支援装置40は、操作部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300と、を備えて構成された、一種のコンピュータシステムである。
操作部102は、例えば操作ボタンやスイッチ、タッチパネルで構成され、乗務員の操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、表示ランプなどの表示装置で構成され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で構成され、処理部200からの音信号に基づく各種音出力を行う。通信部108は、例えば無線通信装置や有線通信装置で構成され、外部装置との通信を行う。また、不図示の外部入力インターフェースを介して、日射計34や温度計32(図1参照)からの計測信号が処理部200に入力される。
処理部200は、例えばCPU等の演算装置で実現され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、操作部102からの操作信号などに基づいて、乗務員支援装置40の全体制御を行う。また、処理部200は、車外温度取得部202と、天気取得部204と、空調状況取得部206と、蓄電状況取得部208と、駆動電力量算出部210と、推定補機電力量算出部212と、供給可能補機電力量算出部214と、推奨設定温度算出部216と、推奨設定温度報知部218と、稼働可能時間算出部220と、稼働可能時間報知部222と、総消費電力量算出部224と、比較結果報知部226と、を有する。
車外温度取得部202は、列車10の車両外表面のうち、直射日光が当たらない箇所に取り付けられた温度計32によって測定された温度を、列車10の車外温度Toutとして取得する。取得した車外温度Toutは、車外温度310として記憶される。
天気取得部204は、天気を取得する。すなわち、列車10の車両外表面のうち、直射日光が当たる箇所に取り付けられた日射計34によって測定された日射量が、所定の閾値以上であるか否かによって、天気を、「晴れ」及び「曇り及び雨」の2種類に区別して判定する。日射計34によって測定された最新の日射量は、日射量312として記憶されている。また、「曇り及び雨」に「夜」を含めることとしてもよい。なお、日射計34の替わりに、日射量に応じた起電力を生じる太陽光パネルを用いることとしても良い。この場合、太陽光パネルによる起電力が所定の閾値以上であるか、どの値の範囲であるかによって、天気を判定・取得する。
空調状況取得部206は、空調機器24の稼働状況として、暖房運転及び冷房運転の何れかを示す運転モードや、その設定温度Tsetを取得する。取得した運転モード、及び、設定温度Tsetは、空調機器情報316として記憶される。
蓄電状況取得部208は、蓄電装置30の蓄電状況として、蓄電電力量WbやSOCを取得する。取得した蓄電電力量Wb、及び、SOCは、蓄電装置情報318として記憶される。
駆動電力量算出部210は、列車10が所定駅まで走行する間に主電動機18が消費する駆動電力量Winvを算出する。すなわち、駅間駆動電力量テーブル308を参照して、現在駅から次の充電駅までの駅間における駆動電力量Winvを決定する。
図15は、駅間駆動電力量テーブル308のデータ構成の一例を示す図である。図15によれば、駅間駆動電力量テーブル308は、発駅308aから、充電駅である着駅308bまでの駅間それぞれについて、当該駅間の走行に要する主電動機の駅間駆動電力量308cを格納している。この駅間駆動電力量テーブル308にて定められる駅間駆動電力量308cは、理論値としても良いし、実測値としても良い。
推定補機電力量算出部212は、列車10が所定駅に到着するまでに補機22が消費する推定補機電力量W3を算出する。すなわち、上述の式(1)〜(3)で表される3つの対応関係式P3(ΔTos)のうちから、現在の空調機器24の運転モード、及び、天気に応じた対応関係式P3(ΔTos)を選択する。対応関係式P3(ΔTos)は、対応関係式データ306として記憶されている。次いで、選択した対応関係式P3(ΔTos)を用いて、車外温度Toutと設定温度Tsetとの温度差ΔTosから、補機の推定平均補機電力P3を算出する。温度差ΔTosは、空調機器24の運転モードが冷房運転ならば、温度差ΔTos=車外温度Tout−設定温度Tset、とし、暖房運転ならば、温度差ΔTos=設定温度Tset−車外温度Tout、として算出する。また、所定駅に到着するまでの所要時分taを、計画ダイヤから得られる走行時分と、抑止見込時間との合計として算出する。そして、推定平均消費補機電力P3、及び、所要時分taから、推定補機電力量W3(=P3×ta)を算出する。
供給可能補機電力量算出部214は、蓄電装置30の蓄電電力量Wbから、駆動電力量Winvを差し引いて、補機22に供給可能な供給可能補機電力量Waを算出する。
推奨設定温度算出部216は、所定駅までの走行が可能である空調機器24の推奨設定温度を算出する。すなわち、所定駅までの所要時分taを、計画ダイヤ304で定められている走行時分と、抑止見込時分68との合計として算出する。次いで、供給可能補機電力量Waと、所要時分taとから、供給可能平均補機電力(Pa=Wa/ta)を算出する。そして、空調機器24の運転モード、及び、天候に該当する対応関係式P3(ΔTos)を用いて算出される推定平均補機電力P3が、この供給可能平均補機電力Pa以下となる温度差ΔTosを算出し、車外温度Tsetから、この温度差ΔTosを実現する推奨設定温度Tsetを、空調機器24の機能に応じて(例えば0.5度単位で)決定する。
推奨設定温度報知部216は、算出された推奨設定温度を、表示部104に表示させたり、音出力部106から音声出力させることで、乗務員に向けて報知する。
稼働可能時間算出部220は、供給可能補機電力量Wa、及び、推定平均補機電力P3から、現在の設定温度Tsetでの空調機器24の稼働可能時間tb(=Wa/P3)を算出する。このとき、更に、所定駅までの予測走行時分を算出し、この予測走行時分を差し引いた時分を、空調機器24の稼働可能時間tbとしても良い。予測走行時分は、所定駅までの走行に要する時分であり、計画ダイヤ上の走行時分としても良いし、運転抑止が解除された直後の速度規制を見込んで、計画ダイヤ上の走行時分に余裕時分を加算した時分としても良い。
稼働可能時間報知部222は、算出された稼働可能時間tbを、表示部104に表示させたり、音出力部106から音声出力させることで、乗務員に向けて報知する。
総消費電力量算出部224は、駆動電力量Winvと、推定補機電力量W3との合計を、列車10が所定駅に到着するまでに消費する総消費電力量WTとして算出する。
比較結果報知部226は、所定駅に到着するまでの総消費電力量WTと、蓄電装置30の蓄電電力量Wbとの比較結果に応じた報知を、乗務員に向けて行う。例えば、総消費電力量WTが蓄電電力量Wb以上である場合には、所定駅へ到達できない旨の報知を行う。
記憶部300は、ROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が乗務員支援装置40を統合的に制御するためのプログラムやデータを記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、操作部102からの操作信号等が一時的に格納される。記憶部300には、乗務員支援プログラム302と、計画ダイヤ304と、対応関係式データ306と、駅間駆動電力量テーブル308と、車外温度310と、日射量312と、位置速度情報314と、空調機器情報316と、蓄電装置情報318と、抑止見込時分320と、推奨設定温度322と、稼働可能時間324と、が記憶される。
[処理の流れ]
図16は、乗務員支援処理の流れを説明するためのフローチャートである。この処理は、列車10の走行中に実行される処理であり、処理部200が乗務員支援プログラム302を実行することで実現される。
図16によれば、列車の走行中、処理部200は、蓄電装置30のSOCを監視し、蓄電電力量が所定の閾値以下となっていないかを判断する。想定外の蓄電電力量の低下と判断したならば(ステップA1:YES)、抑止見込時分を「0分」として(ステップA3)、推奨設定温度算出処理(図17参照)を行う(ステップA5)。
また、処理部200は、外部装置から入力される運転抑止の発生を監視しており、運転抑止が発生したならば(ステップA7:YES)、乗務員に対して、運転抑止の見込み時分の入力を促し、乗務員は、抑止見込時分が把握できればその時分を入力し、不明であれば「不明」と入力する(ステップA9)。そして、抑止見込時分が入力されたならば(ステップA11:YES)、推奨設定温度算出処理(図17参照)を行い(ステップA13)、抑止見込時分が「不明」ならば(ステップA11:NO)、稼働可能時間算出処理(図18参照)を行う(ステップA15)。
以上の処理を、着駅に到着するまで繰り返し行い、着駅に到着すると(ステップA17:YES)、乗務員支援処理は終了となる。
図17は、推奨設定温度算出処理の流れを説明するフローチャートである。図17によれば、推奨設定温度算出処理では、先ず、駆動電力量算出部210が、列車10が所定駅(例えば、次の充電駅であるE駅)まで走行する際に主電動機18が消費する駆動電力量Winvを算出する(ステップB1)。また、推定補機電力量算出部212が、空調機器24の運転モード、及び、天気に該当する対応関係式P3(ΔTos)を選択する(ステップB3)。次いで、車外温度Toutと、空調機器24の設定温度Tsetとの温度差ΔTosを算出し(ステップB5)、選択した対応関係式P3(ΔTos)を用いて、温度差ΔTosから、推定平均補機電力P3を算出する(ステップB7)。また、所定駅までの所要時分を、計画ダイヤでの走行時分と、抑止見込時分との合計として、算出する(ステップB9)。そして、推定平均補機電力P3と、所要時分taとから、推定補機電力量W3(=P3×ta)を算出する(ステップB11)。次いで、総消費電力量算出部224が、駆動電力量Winvと、推定補機電力量W3との合計を、総消費電力量WTとして算出する(ステップB13)。続いて、蓄電装置30の蓄電電力量Wと総消費電力量WTとを比較し(ステップB15)、蓄電電力量Wbが総消費電力量WTより大きいならば(ステップB17:YES)、所定駅への到着が可能であり、空調機器24の設定温度Tsetの変更は必要無いと判断する(ステップB19)。
一方、蓄電電力量Wが総消費電力量WT以下ならば(ステップB17:NO)、所定駅への到着が不可能と判断し、推奨設定温度算出部216が、所定駅に到達できる空調機器24の推奨設定温度の算出を行う。すなわち、蓄電装置30の蓄電電力量Wbから駆動電力量Winvを差し引いて、供給可能補機電力量Waを算出する(ステップB21)。次いで、供給可能補機電力量Waと、所定駅までの所要時分taとから、供給可能補機電力Pa(=Wa/ta)を算出する(ステップB23)。続いて、選択した対応関係式P3(ΔTos)を用いて算出される推定平均補機電力P3が、この供給可能補機電力Pa以下となる温度差ΔTosを算出し(ステップB25)、車外温度Toutから、この温度差ΔTosを実現する推奨設定温度Tspを算出する(ステップB27)。そして、推奨設定温度報知部218が、算出された推奨設定温度Tspを報知する(ステップB29)。以上の処理を行うと、推奨設定温度算出処理は終了となる。
図18は、稼働可能時間算出処理の流れを説明するフローチャートである。図18によれば、稼働可能時間算出処理では、先ず、駆動電力量算出部210が、列車10が所定駅まで走行する際に主電動機18が消費する駆動電力量Winvを算出する(ステップC1)。また、推定補機電力量算出部212が、空調機器24の運転モード、及び、天気から、対応関係式P3(ΔTos)を選択する(ステップC3)。次いで、車外温度Toutと、空調機器24の設定温度Tsetとの温度差ΔTosを算出し(ステップC5)、選択した対応関係式P3(ΔTos)を用いて、温度差ΔTosから、推定平均補機電力P3を算出する(ステップC7)。続いて、供給可能補機電力量算出部214が、蓄電装置30の蓄電電力量Wbから、駆動電力量Winvを差し引いて、供給可能補機電力量Waを算出する(ステップC9)。そして、稼働可能時間算出部220が、供給可能補機電力量Waと、推定平均補機電力P3とから、稼働可能時間tb(=Wa/P3)を算出する(ステップC11)。そして、稼働可能時間報知部222が、算出された稼働可能時間tbを報知する(ステップC13)。以上の処理を行うと、稼働可能時間算出処理は終了となる。
[作用効果]
このように、本実施形態の乗務員支援装置40によれば、蓄電装置30を搭載した列車10の乗務員に対して、所定駅まで走行することが可能となる空調機器24の推奨設定温度を算出し報知したり、現在の設定温度Tsetでの空調機器24の稼働可能時間を算出し報知したりすることで、補機22の消費電力量を削減するための適切な空調機器24の設定温度tsetの変更の支援を実現することができる。
すなわち、車外温度Toutと空調機器24の設定温度tsetとの温度差ΔTosから、運転モード及び天候に応じた対応関係式P3(ΔTos)を用いて、空調機器24を含む補機22が消費する推定平均補機電力P3を高精度に推定し、蓄電装置30の蓄電電力量Wbと、所定駅までの走行に要する主電動機18の駆動電力量Winvとから、補機22への供給可能電力量Waを算出する。そして、供給可能電力量Waと所定駅までの所要時分とから供給可能電力Paを算出し、対応関係P3(ΔTos)を用いて算出される推定平均補機電力P3が、この供給可能電力Pa以下となる推奨設定温度を算出する。また、供給可能補機電力量Waと、現在の空調機器24の設定温度Tsetでの推定平均補機電力P3とから、稼働可能時間tbを算出する。これら算出した推奨設定温度や稼働可能時間tbを乗務員に提示することは、異常事態が発生したときに乗務員が空調機器24を設定する際の有効な手助けとなる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)乗客重量による主電動機18の駆動電力量Winvを補正
主電動機18の駆動電力量Winvを、列車10の乗客重量によって補正することとして良い。
図19は、乗車人数の違いによる駆動電力量Winvのシミュレーション結果である。このシミュレーションでは、同一列車について、乗車人数Nが異なる複数回の走行シミュレーションを行って、そのときの主電動機18の駆動電力量Winvを算出した。図19(a)は、横軸を乗車人数N、縦軸を駆動電力量Winvとして、シミュレーション結果をプロットした図である。図19(b)は、横軸を乗車人数N、縦軸を、空車時(乗車人数N=0)の駆動電力量Winv0に対する駆動電力量Winvの比率である増加係数Kとして、シミュレーション結果をプロットした図である。
図19(a)によれば、駆動電力量Winvは、ほぼ乗車人数Nの一次関数となる。つまり、図19(b)に示すように、増加係数Kも、ほぼ乗車人数Nの一次関数となる。従って、乗車人数Nに対して、駆動電力量Winvは、次式(4)で表すことができる。
式(4)において、「d」は係数であり、対象とする列車10によって決まる。例えば、図19では、d=0.007、である。
乗客人数Nは、空気バネ圧を用いて推定することができる。すなわち、空気バネ圧によって車体重量を検出し、空車時の車体重量との差分である乗客による重量の増加分を、乗客1人の標準体重で除算することで、乗車人数Nを推定的に算出することができる。
(B)空調機器24の運転モード
空調機器24の運転モードを冷房運転と暖房運転の2種類として説明したが、ドライ運転や送風運転等を更に含めることとしても良い。その場合には、各運転モードそれぞれの対応関係データを用意することとする。
(C)稼働可能時間算出処理
図16を参照して説明した乗務員支援処理では、稼働可能時間算出処理(ステップA15)を、運転抑止が発生し(ステップS7:YES)、且つ、抑止見込時間が不明の場合(ステップS11:NO)の場合に実行するとしたが、ステップA5やステップA13の推奨設定温度算出処理の実行と併せて実行し、参考までに、空調機器24を現在の設定とした場合の稼働可能時間を算出して報知することとしてもよい。
10 列車(蓄電池電車)
12 パンタグラフ、14 コンバータ、16 インバータ、18 主電動機
20 SIV(静止形インバータ)
22 補機、24 空調機器、26 照明機器
30 蓄電装置、32 温度計、34 日射計
40 乗務員支援装置
102 操作部、104 表示部、106 音出力部、108 通信部
200 処理部
202 車外温度取得部、204 天気取得部
206 空調状況取得部、208 蓄電状況取得部
210 駆動電力量算出部、212 推定補機電力算出部
214 供給可能補機電力量算出部
216 推奨設定温度算出部、218 推奨設定温度報知部
220 稼働可能時間算出部、222 稼働可能時間報知部
224 総消費電力量算出部、226 比較結果報知部
300 記憶部
302 乗務員支援プログラム、304 計画ダイヤ
306 対応関係式データ、308 期間駆動電力量テーブル
310 車外温度、312 日射量、314 位置速度情報
316 空調機器情報、318 蓄電装置情報
320 抑止見込時分、322 推奨設定温度、324 稼働可能時間

Claims (9)

  1. 少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車に搭載された前記補機が消費する列車運行時の推定平均消費電力を算出する補機平均消費電力推定装置であって、
    前記列車の車外温度を取得する手段と、
    前記車外温度と前記空調機器の所与の設定温度との温度差と、前記空調機器の運転時に測定した前記補機の平均消費電力の実測値との対応関係に基づき定められた対応関係データを参照して、前記温度差に基づき前記推定平均消費電力を算出する算出手段と、
    を備え、前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を推定する補機平均消費電力推定装置。
  2. 前記対応関係データは、冷房運転および暖房運転を少なくとも含む複数の運転モードそれぞれで前記空調機器を運転した場合について別個に定められており、
    前記算出手段は、前記複数の運転モードのうちの前記推定平均消費電力の算出対象とする運転モード(以下「対象運転モード」という)の前記対応関係データを参照して、当該対象運転モードで前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を算出する、
    請求項1に記載の補機平均消費電力推定装置。
  3. 前記対応関係データは、前記空調機器を冷房運転した場合のデータとして、天気別のデータが定められており、
    前記列車運行時の天気を取得する手段を更に備え、
    前記算出手段は、前記対象運転モードを冷房運転とする場合に、取得された天気に応じた前記対応関係データを参照して、冷房運転で前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を算出する、
    請求項2に記載の補機平均消費電力推定装置。
  4. 前記対応関係データは、前記空調機器の冷房運転時のデータが高次多項式で定められ、暖房運転時のデータが一次多項式で定められる、
    請求項2又は3に記載の補機平均消費電力推定装置。
  5. 列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の補機平均消費電力推定装置と、
    前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
    所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
    前記蓄電電力量と、前記駆動電力量と、前記所定駅までの所要時分とを用いて、当該所要時分の間、前記補機に供給可能な供給可能補機電力を算出する手段と、
    前記空調機器の設定温度を変更した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、前記供給可能補機電力以下となる前記空調機器の推奨設定温度を判定する手段と、
    前記推奨設定温度を前記乗務員に報知する報知手段と、
    を備えた乗務員支援装置。
  6. 列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
    前記空調機器の設定温度を設定する手段と、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の補機平均消費電力推定装置と、
    前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
    所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
    前記蓄電電力量と前記駆動電力量とを用いて、前記補機に供給可能な供給可能補機電力量を算出する手段と、
    前記空調機器を前記設定温度に設定した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、算出された推定平均消費電力と、前記供給可能補機電力量とを用いて、前記空調機器を前記設定温度で運転した場合の稼働可能時間を算出する稼働可能時間算出手段と、
    前記稼働可能時間を前記乗務員に報知する報知手段と、
    を備えた乗務員支援装置。
  7. 列車に搭載された少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車の乗務員を支援するための乗務員支援装置であって、
    前記空調機器の設定温度を設定する手段と、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の補機平均消費電力推定装置と、
    前記蓄電装置の蓄電電力量を取得する手段と、
    所定駅までの走行に要する前記主電動機の駆動電力量を算出する駆動電力量算出手段と、
    前記空調機器を前記設定温度に設定した場合の前記補機の推定平均消費電力を前記補機平均消費電力推定装置に算出させ、算出された推定平均消費電力と、前記所定駅までの所要時分と、前記駆動電力量とから、前記所定駅に到達するための推定総消費電力量を算出する総消費電力量推定手段と、
    前記蓄電電力量と前記推定総消費電力量との比較結果に基づく所定駅への到達可否の報知を前記乗務員に向けて行う報知手段と、
    を備えた乗務員支援装置。
  8. 前記駆動電力量算出手段は、所与の乗客重量を用いて前記駆動電力量を補正する手段を有する、
    請求項5〜7の何れか一項に記載の乗務員支援装置。
  9. 少なくとも空調機器を含む所定の補機と、前記補機および主電動機に電力を供給する蓄電装置とを搭載した列車に搭載された前記補機が消費する列車運行時の推定平均消費電力を算出する補機平均消費電力推定方法であって、
    前記列車の車外温度を取得することと、
    前記車外温度と前記空調機器の所与の設定温度との温度差と、前記空調機器の運転時に測定した前記補機の平均消費電力の実測値との対応関係に基づき定められた対応関係データを参照して、前記温度差に基づき前記推定平均消費電力を算出することと、
    を含み、前記空調機器を運転した場合の前記推定平均消費電力を推定する方法。
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