JP6517618B2 - 発電所の電力制御装置及び電力制御方法 - Google Patents

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本発明の実施形態は、発電所の電力制御装置及び電力制御方法に関する。
再生可能エネルギー発電装置や蓄電装置を適用する分野の多様化、そして、これらの装置を適用する方法の多様化が様々な形態で進んでいる。火力発電所内に再生可能エネルギー発電装置や蓄電装置を設置する、火力発電プラントの運用方法についても様々な提案がされている。
例えば、再生可能エネルギーを利用することにより、火力発電所の電力の安定供給を行うことを目的として、火力発電所内に太陽光発電装置と蓄電装置を設置する提案や、火力発電所内に風力発電装置を設置する提案などがある。
一方で、火力発電所内で火力発電所の運転をするために消費する電力である所内負荷が比較的大きくなる場合がある。このような場合、この所内負荷を補うために、発電機の発電出力の一部を所内負荷へ供給することにより、結果として火力発電所全体としての効率を低下させてしまうこともある。そのような状況の下では、比較的大きな所内負荷を持つ火力発電所においても発電効率を上げることが望まれている。
また、電力系統への再生可能エネルギーの導入が進む中、従来以上に火力発電プラントを需給調整に貢献させることも望まれている。
特開2014−200120号公報 特開2008−289222号公報
しかしながら、これまでの技術は、火力発電所の電力の安定供給を行うことを目的としたものではあるものの、火力発電所の発電効率の向上や外部からの電力の供給指令に対する応答の高速化を目的としているものではない。
そこで、本発明の実施形態は、発電所内に再生可能エネルギー発電装置と蓄電装置を設け、発電所の出力効率を向上することができる電力制御装置及び電力制御方法を提供する。
さらに、本発明の実施形態は、発電所外部から出力電力の調整が求められる場合に、発電所内に備えた蓄電装置の充放電の制御を行うこと、あるいは、出力調整可能な再生可能エネルギー発電装置の出力の調整を行うことにより、当該出力電力の調整に対して高速な応答が可能となる電力制御装置及び電力制御方法を提供する。
本発明の実施形態に係る電力制御装置は、
発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御装置であって、
発電出力効率制御部と、蓄電装置充放電電力指令値送信部と、を備え、
前記発電出力効率制御部は、
前記発電機の出力電力値を受信する発電機出力電力受信部と、
前記発電出力電力受信部が受信した前記発電機の出力電力値と、予め設定された目標効率値とに基づいて見かけ上の所内負荷電力値の目標値を設定する目標電力値設定部と、
前記発電所の所内で消費される電力である所内負荷電力値を受信する所内負荷電力受信部と、
前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値を受信する再エネ出力電力受信部と、
前記見かけ上の所内負荷電力値の目標値と、前記所内負荷電力値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値とに基づいて、前記蓄電装置の充放電電力指令値を算出する蓄電装置充放電電力指令値算出部と、を備え、
前記蓄電装置充放電電力指令値送信部は、前記蓄電装置の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する。
また、本発明の別の実施形態に係る電力制御装置は、
発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御装置であって、
充放電制御部と、蓄電装置充放電電力指令値送信部と、を備え、
前記充放電制御部は、
前記発電機の出力応答特性を設定する発電機応答特性設定部と、
前記発電所の出力調整信号を受信する出力調整信号受信部と、
前記発電機応答特性設定部が設定した前記発電機の前記出力応答特性と、前記出力調整信号受信部が受信した前記出力調整信号とに基づいて、前記蓄電装置の充放電を行う必要があるか否かを判断する蓄電装置充放電判断部と、
前記蓄電装置充放電判断部において前記蓄電装置の充放電が必要と判断された場合に用いられる蓄電装置の充放電電力指令値を算出する蓄電装置制御部と、を備え、
前記蓄電装置充放電電力指令値送信部は、前記蓄電装置制御部で算出された前記蓄電装置の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する。
さらに、本発明の実施形態に係る電力制御方法は、
発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御方法であって、
前記発電機の出力電力値を受信する発電機出力電力受信ステップと、
前記発電出力電力受信ステップで受信した前記発電機の出力電力値と、予め設定された目標効率値とに基づいて、見かけ上の所内負荷電力値の目標値を設定する目標電力値設定ステップと、
前記発電所の所内で消費される電力である所内負荷電力値を受信する所内負荷電力受信ステップと、
前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値を受信する再エネ出力電力受信ステップと、
前記見かけ上の所内負荷電力値の目標値と、前期所内負荷電力値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値とに基づいて、前記蓄電装置の充放電電力指令値を算出する蓄電装置充放電電力指令値算出ステップと、
前記蓄電装置の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する蓄電装置充放電電力指令値送信ステップと、を備える。
さらにまた、本発明の別の実施形態に係る電力制御方法は、
発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御方法であって、
前記発電機の出力応答特性を設定する発電機応答特性設定ステップと、
前記発電所の出力調整信号を受信する出力調整信号受信ステップと、
前記発電機応答特性設定ステップで設定した前記発電機の前記出力応答特性と、前記出力調整信号受信ステップで受信した前記出力調整信号とに基づいて、前記蓄電装置の充放電を行う必要があるか否かを判断する蓄電装置充放電判断ステップと、
前記蓄電装置充放電判断ステップにおいて前記蓄電装置の充放電が必要と判断された場合に用いられる蓄電装置充放電電力指令値を算出する蓄電装置制御ステップと、
前記蓄電装置制御ステップで算出された前記蓄電装置の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信するステップと、を備える。
本発明によれば、発電所の出力効率の向上及び高速な応答が可能となる電力制御装置及び電力制御方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る火力発電所を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係る電力制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態に係る充放電電力指令値算出の例を示す図である。 図4は、第2実施形態に係る電力制御装置の構成を示すブロック図である。 図5は、第2実施形態に係る蓄電装置の出力制御の例を示す図である。 図6は、第2実施形態に係る充放電電力指令値算出の例を示す図である。 図7は、第3実施形態に係る電力制御装置の構成を示すブロック図である。 図8は、第4実施形態に係る電力制御装置の構成を示すブロック図である。 図9は、第4実施形態に係る電力制御装置の一例の動作を示すフローチャートである。 図10は、第4実施形態に係る電力制御装置の別の例の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る電力制御装置は、再生可能エネルギー発電装置の出力電力値と所内負荷電力量に基づいて、目標とする電力値を算出し、火力発電所の出力電力がこの目標とする電力値となるように蓄電装置から充放電を行うことによって、火力発電プラントの出力効率を向上することを可能としたものである。より詳しくを、以下に説明する。
本実施形態に係る電力制御装置50について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は本実施形態に係る電力制御装置50の利用態様の一例であり、この電力制御装置50を利用した火力発電所1の構成を示すブロック図である。
図1において、火力発電所1内の発電機10、火力発電所内の所内負荷20、火力発電所内の再生可能エネルギー発電装置30、火力発電所内の蓄電装置40、そして、火力発電所の電力制御装置50が示されている。
すなわち、火力発電所1は、発電機10と、再生可能エネルギー発電装置30と、蓄電装置40と、電力制御装置50とを備えている。火力発電所1の出力する電力(P)は、発電機10、再生可能エネルギー発電装置30、蓄電装置40によって出力される電力と所内負荷20によって消費される電力により決まる。
発電機10は、石炭、石油、天然ガスといった化石燃料や廃棄物を燃焼することにより得られる熱エネルギーを電力へ変換するための設備である。発電機10は、比較的安定した出力を保つことができ、火力発電所1の発電は主に発電機10により行われている。
所内負荷20は、火力発電所内で消費される電力であり、発電機10を稼働させるために必要な電力その他の火力発電所を運転するために必要な電力である。主に発電機10が発電した電力により、この所内負荷20で消費される電力が補われる。
再生可能エネルギー発電装置30は、自然の力を用いた発電装置であり、所謂太陽光発電や風力発電と言った発電をするための装置である。本実施形態においては、例えば太陽光発電装置が挙げられるが、これに限られず、風力発電装置であってもよいし、地熱発電装置であってもよいし、その他の再生可能エネルギーを利用した発電装置であれば何でもよい。
蓄電装置40は、出力電力値に余裕があるときには充電をし、必要に応じて適宜放電をすることにより、火力発電所1全体としての電力供給を補助するものである。本実施形態においては、電力制御装置50の指令値に従い充放電をし、出力効率の向上を図る。具体的には、電力制御装置50は、火力発電所1の所内の発電機10の出力電力(P)と、所内負荷20(P)と、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力値(P)と、を用いて蓄電装置40の充放電指令値(PBAT_ref)を算出し、蓄電装置40を制御することにより火力発電所1の出力電力の効率の向上を図る。
図2は、本実施形態に係る電力制御装置50の構成を示すブロック図である。この図2に示している通り、電力制御装置50は、発電出力効率制御部51と、蓄電装置充放電電力指令値送信部52と、を備えて構成される。発電出力効率制御部51は、火力発電所の発電出力の効率を向上させるために、蓄電装置充放電電力指令値を算出するためのものである。この発電出力効率制御部51は、火力発電機出力電力受信部511と、所内負荷電力受信部512と、再エネ出力電力受信部513と、目標電力値設定部514と、蓄電装置充放電電力指令値算出部515と、を備えて構成される。以下図1及び図2を用いて各構成要素について説明をする。
火力発電機出力電力受信部511は、発電機10から、発電機10が現在出力している電力値を受信する受信部である。同様に、所内負荷電力受信部512は、現在の所内負荷20の値を、再エネ出力電力受信部513は、再生可能エネルギー発電装置30が現在出力している電力値を受信する受信部である。なお、この火力発電機出力電力受信部511が火力発電所1における発電機出力電力受信部を構成する。
目標電力値設定部514には、予め火力発電所1の出力電力の目標効率値(η_ref)が設定され、その値が保持されている。そして、目標電力値設定部514は、この目標効率値(η_ref)に基づいて、見かけ上の所内電力の目標値を算出する。蓄電装置充放電電力指令値算出部515は、見かけ上の所内負荷電力が目標値となるように、蓄電装置40の充放電電力指令値を算出する。蓄電装置充放電電力指令値送信部52は、蓄電装置充放電電力指令値算出部515において算出された充放電電力指令値を蓄電装置へ伝達するための送信部である。
以上が本実施形態に係る電力制御装置50の構成に関する説明であるが、次に、本実施形態に係る電力制御装置50の作用について、図1乃至図3を用いて説明する。
まず、火力発電機出力電力受信部511は、発電機10から発電機10が現在出力している電力値(P)を受信する。そして、受信した現在の発電機10の出力発電値(P)を目標電力値設定部514へ伝達する。一方、所内負荷電力受信部512は、火力発電所内で計測されている所内負荷20の現在の負荷電力値(P)を受信し、受信した所内負荷20の負荷電力値(P)を蓄電装置充放電電力指令値算出部515へ伝達する。同様に、再エネ出力電力受信部513は、再生可能エネルギー発電装置30の現在の出力電力値(P)を受信し、受信した再生可能エネルギー発電装置30の現在の出力電力値(P)を蓄電装置充放電電力指令値算出部515へ伝達する。
目標電力値設定部514は、火力発電機出力電力受信部511から伝達された発電機10の現在の出力電力値(P)と、予め目標電力値設定部514に設定されている火力発電所1の目標効率値(η_ref[%])に基づいて、見かけ上の所内負荷電力の目標値(PT_ref)を算出し、算出した見かけ上の所内負荷電力の目標値(PT_ref)を蓄電装置充放電電力指令値算出部515へ伝達する。ここで、見かけ上の所内負荷電力の目標値(PT_ref)は、以下の式(1)で求められる。
T_ref=P×(1−η_ref/100) (1)
なお、火力発電所1の実際の効率値は、火力発電所1全体の出力電力値(P)と、発電機10の出力電力値(P)の比であり、
η[%]=P/P×100 (2)
と、与えられる。
蓄電装置充放電電力指令値算出部515は、所内負荷電力受信部512から伝達された所内負荷20の現在の負荷電力値(P)と、再エネ出力電力受信部513から伝達された再生可能エネルギー発電装置30の現在の出力電力値(P)と、目標電力値設定部514から伝達された見かけ上の所内負荷電力の目標値(PT_ref)とに基づいて、見かけ上の所内負荷電力(P)が、目標値となるように蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)を算出する。言い換えると、上記火力発電所1の実際の効率値(η)を上述した火力発電所1の目標効率値(η_ref)に近づけるように充放電電力指令値(PBAT_ref)を算出する。ここで、蓄電装置の充放電電力(PBAT)を、放電する時に正の値(+)、充電するときに負の値(−)となるように定義すると、見かけ上の所内負荷電力(P)は、
=P−P+PBAT (3)
と、定義される。
見かけ上の所内負荷電力値(P)を見かけ上の所内負荷電力の目標値(PT_ref)へ近づけるために、蓄電装置充放電電力指令値算出部515は例えば図3のような算出方法により蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)を算出する。P−Pの値は、その時々によって値の変動が大きいので、瞬間的に非常に大きな値になったり、逆に非常に小さな値になったりする。そこで、式(3)にしたがい単純にPBAT_ref=PT_ref−(P−P)とするのではなく、図3に示しているとおり、P−Pの値の平準化を行った上で充放電電力指令値(PBAT_ref)の算出をする。蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)をP−Pに併せて大きく変動させてしまうと、火力発電所1が供給する電力も同様に大きく変動してしまうので、電力の安定供給という点から適当ではないためである。
図3(a)に示す第1の例では、P−Pの値に対して、平準化として一次遅れ要素を考慮することにより充放電電力指令値(PBAT_ref)を算出する。すなわち、時間tの関数であるP−Pに対して、一次遅れ要素の時定数をTとし、
T・d(PBAT_ref−PT_ref)/dt+PBAT_ref−PT_ref=P−P (4)
の一次遅れ系で算出する。別の言い方をすると、図3(a)に示されているとおり、伝達関数を1/(1+Ts)とした一次遅れ系により、PBAT_refを算出する。
また、別な例として、図3(b)に示す第2の例では、P−Pの値に対して、平準化として移動平均処理を行うことにより、充放電電力指令値(PBAT_ref)を算出する。ここで言う移動平均処理とは、所定時間前から現在までのP−Pの時間平均の値を求める処理のことを言う。
再び図2に戻り、蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)が算出されると、蓄電装置充放電電力指令値算出部515は算出された蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)を蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。蓄電装置充放電電力指令値送信部52は、伝達された蓄電装置40の充放電電力指令値(PBAT_ref)を蓄電装置40へ、有線あるいは無線などによる通信手段により蓄電装置40へ送信する。この充放電電力指令値(PBAT_ref)の送信は、一定周期で行ってもよいし、常時行っていてもよい。蓄電装置4は受信した充放電電力指令値(PBAT_ref)にしたがい、充放電を行う。
以上のように、本実施形態によれば、火力発電所1内の所内負荷電力値や再生可能エネルギーの出力電力値が変化した場合においても、火力発電プラントの出力効率を目標とする効率に維持する運用が可能となることから、火力発電プラントの出力効率を向上することができる。
常時ほぼ一定値で安定している発電機10からの出力電力(P)に対して、所内負荷20の負荷電力値(P)や再生可能エネルギー発電装置30の出力電力値(P)は、安定していない。しかしながら、本実施形態に係る電力制御装置50からの指令により蓄電装置40の充放電をすることにより、出力の安定化はもちろん、出力効率を向上することができる。すなわち、変動の大きいPやPの値をそのまま蓄電装置40の充放電電力指令値とするのではなく、平準化を行うことによって、制御が過剰となる無駄な充放電を防ぐことが可能となる。そして、実際の火力発電所1の効率値(η)が目標効率値(η_ref)へとなるように、蓄電装置40の充放電を効率よく行うことが可能となる。この結果、火力発電所1としての出力の安定性の向上のみならず、火力発電所1の出力効率の向上を図ることができる。
なお、蓄電装置充放電電力指令値(PBAT_ref)を求める際の平準化については、例として、図3の(a)の一次遅れ系による処理、及び(b)の移動平均処理を挙げたが、この平準化手法はこれらの例に限られず、本実施形態の効果を得られるような平準化をする手法であればどのような手法であっても構わない。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、電力制御装置50によって火力発電所1の出力効率の向上を図る構成の例を説明したが、第2実施形態においては火力発電所1に対して外部から出力電力の調整指令を受信した際に、この調整指令に対して高速に応答をすることができる電力制御装置50の構成について説明する。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について図4乃至図6を用いて詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様に火力発電所1の構成は図1に示す通りである。
図4は、本実施形態に係る電力制御装置50を示すブロック図である。本実施形態に係る電力制御装置50は、充放電制御部53と上記第1実施形態で示した蓄電装置充放電電力指令値送信部52とを備えている。充放電制御部53は、火力発電所1の外部からの要求に対する応答の高速化をするために、蓄電装置充放電電力指令値を算出するためのものである。この充放電制御部53は、火力機応答特性設定部531と、出力調整信号受信部532と、蓄電装置充放電判断部533と、蓄電装置制御部534とを備えている。
火力機応答特性設定部531は、火力発電所内の発電機10の出力応答特性を予め設定、保持している。出力調整信号受信部532は、火力発電所外部などから要求される火力発電所の出力調整指令を受信するものである。なお、この火力機応答特性設定部531が火力発電所1における発電機応答特性設定部を構成する。
蓄電装置充放電判断部533は、火力機応答特性設定部531が設定した出力応答特性値と出力調整信号受信部532が受信した出力調整指令値とに基づいて、要求された出力調整量を達成するために蓄電装置40の充放電を行う必要があるか否かを判断する。そして、蓄電装置制御部534は、蓄電装置40の蓄電装置充放電判断部533において、蓄電装置40の充放電が必要と判断された場合に蓄電装置の充放電指令値を算出するものである。
以上が本実施形態に係る電力制御装置50の構成に関する説明であるが、次に、本実施形態に係る電力制御装置50の作用について、図1及び図4乃至図6を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る蓄電装置の出力制御の一例を示す図であり、縦軸には出力電力をとり、横軸には時間をとった出力電力の遷移を表すグラフである。図6は、本実施形態に係る充放電電力指令値算出の例を示す図である。
まず、図4に示す火力機応答特性設定部531で設定、保持されている出力応答特性とは、例えば単位時間あたりの出力増加可能量(MW/分)や、単位時間あたりの出力減少可能量(MW/分)である。すなわち、発電機10が出力の変更指示に従い出力の増減をすることのできる応答特性値である。火力機応答特性値設定部531はこの設定、保持されている出力応答特性を蓄電装置充放電判断部533へ伝達する。火力調整信号受信部532は、火力発電所1外部から、例えば1分後までに火力発電所1の出力を100MW増加させる(+100MW/分)、と言った出力調整信号を受信する。そして、出力調整信号受信部532は、受信した出力調整指令値を蓄電装置充放電判断部533へ伝達する。
火力機応答特性設定部531から伝達された応答特性値と、出力調整信号受信部532から伝達された出力調整指令値とに基づいて、蓄電装置充放電判断部533は、要求された出力調整量を達成するために蓄電装置40の充放電を行う必要があるか否かを判断する。蓄電装置40の充放電を行う必要があるか否かは、以下のように判断される。すなわち、蓄電装置充放電判断部533は、要求された出力調整値が発電機10の出力応答特性値より大きい場合には、蓄電装置40の放電が必要であり、逆に、要求された出力調整値が発電機10の出力応答特性値以下の場合には、蓄電装置40の放電が不要である、と判断する。
例えば、火力機応答特性設定部531から伝達された出力応答特性が40MW/分であり、出力調整信号受信部532から伝達された出力調整指令値が100MW/分であったとすると、蓄電装置40の放電が必要であると判断する。一方で、出力応答特性が40MW/分であり、出力調整指令値が30MW/分であったとすると、蓄電装置40の放電が不要であると判断する。また、この場合は、蓄電装置40を充電するように判断してもよい。蓄電装置充放電判断部533は、この判断結果を蓄電装置制御部534へ伝達する。
蓄電装置制御部534は、蓄電装置充放電判断部533において蓄電装置40の充放電が必要と判断された場合に、蓄電装置40の充放電指令値を算出し、算出された蓄電装置40の充放電指令値を蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。
例えば、現在の発電機10の出力電力(P)が50MW/分、発電機10の出力応答特性が40MW/分、火力発電所1の出力調整指令値が+100MW/分であるとすると、蓄電装置制御部534では、図5に示すような蓄電装置40の充放電電力指令値を算出する。図5の区間Aにおいては、要求される出力調整量(100MW/分)を満足するために蓄電装置40の充放電指令値を図6(a)のように算出して蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。図5の区間Bにおいては、蓄電装置40の充放電指令値を図6(b)のように算出して蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。
具体的には、区間Aにおいては、1分間で100MW/分の出力の増加をする必要があるので、発電機10では応答することが困難な増加分である100−40=60MW/分を蓄電装置40の放電を用いて1分間で補うように充放電指令値を算出する。言い換えると、1秒間で1MWの増加が必要となるので、出力調整信号が届いてから現在までの時間(t[秒])の間で1MWを積分した値、すなわちt秒後にはtMWの出力をするように、充放電指令値が算出される。この場合、区間Aにおける充放電指令値の最終的な値は、60MWとなる。区間Bにおいては、火力発電所1の出力電力値が100MW/分に達しているので、蓄電装置40の放電値を徐々に下げるように充放電指令値を算出する。まず、発電機10のみで目標となる100MWの出力の増加をするためには、100/40=2.5[分]が必要となるので、区間Bは、2.5−区間Aの時間[分]=2.5−1=1.5[分]であることが分かる。すなわち、1.5分の間に蓄電装置40の放電量が0MWとなるように60MWから減少させるように充放電指令値を算出すればよい。または、区間Bにおいては、発電機10の出力応答特性の分だけ火力発電所1の出力が上がっていくので、その発電機10の出力特性と同じ値の電力値を60MWから減少させて充放電指令値を算出してもよい。なお、図6内の1/sは積分を伝達関数で表したものである。
蓄電装置制御部534は、上述した方法により算出された蓄電装置40の充放電指令値を蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。蓄電装置充放電電力指令値送信部52は第1実施形態と同様に、伝達された充放電指令値を蓄電装置40へ送信し、蓄電装置40は、充放電指令値にしたがって充放電を行う。
なお、蓄電装置40は、放電を行わないときは、必要に応じて火力発電所1の余剰電力を用いて充電を行う。例えば、出力調整信号受信部532が出力する電力を下げるような信号を受信したときや、出力調整信号を受信していないときに、蓄電装置40は充電を行う。
以上のように本実施形態に係る電力制御装置50によれば、火力発電所1の外部からの出力調整指令に対して、その出力応答を発電機10の応答速度よりも高速化することが可能となり、従来以上に火力発電所1を電力の需給調整に貢献させることができる。火力発電所1の外部からの指令のうち発電機10の応答特性では応答することが困難な出力電力の増減に対しても、蓄電装置40が充放電指令値にしたがって充放電することにより、火力発電所1の外部からは、高速に応答しているように見せることが可能となる。
(第3実施形態)
上述した第2実施形態では、蓄電装置40が充放電指令値にしたがい充放電することにより火力発電所1の外部からの見かけ上の応答を高速化する例について説明したが、第3実施形態においては、再生可能エネルギーを用いて蓄電装置40の充電をすることにより火力発電所1の需給の調整をするものである。以下、上述した実施形態とは異なる部分について、図7を用いて詳しく説明する。なお、上述した実施形態と同様に火力発電所1の構成は図1に示す通りである。
図7は、本実施形態に係る電力制御装置50の構成を示す図である。図7に示すように、本実施形態に係る電力制御装置50は、蓄電装置充放電電力指令値送信部52と、充放電制御部53とを備える点においては、上述した第2実施形態と同様であるが、さらに、再生可能エネルギー出力抑制部54と、再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55とを備える。再生可能エネルギー出力抑制部54は、再生可能エネルギー発電装置30からの出力を状況に応じて抑制する信号を伝達するための部分である。この再生可能エネルギー出力抑制部54は、蓄電装置蓄電量把握部541と、再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542とを備えている。
蓄電装置蓄電量把握部541は、火力発電所1内の蓄電装置40の現在の蓄電量を把握する部分である。再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542は、蓄電装置40の現在の蓄電量に基づいて、火力発電所1内の再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきか否かを判断する部分である。
再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55は、再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542の判断に従い、火力発電所1内の再生可能エネルギー発電装置30に出力する電力の抑制信号を発信するための部分である。
以上が本実施形態に係る電力制御装置50の構成に関する説明であるが、次に、本実施形態に係る電力制御装置50の作用について、図1及び図7を用いて説明する。
まず、蓄電装置蓄電量把握部541は、蓄電装置40から発信される情報に基づいて蓄電装置40の現在の蓄電量を把握する。例えば、蓄電装置40が蓄電量の値そのものを発信している場合には、蓄電装置40が発信している蓄電量の値をそのまま蓄電装置40の現在の蓄電量として把握する。別の例として、蓄電装置40が充放電電力値を発信している場合には、その充放電電力値を受信し、受信した充放電電力値の積分処理などによって蓄電量相当を算出して蓄電装置40の現在の蓄電量を把握する。蓄電装置40の発信する情報や、蓄電装置蓄電量把握部541が受信した情報から蓄電量を把握する方法は、上述したものに限られず、他にも様々に考えられるが、蓄電装置40の現在の蓄電量が把握できるものであればどのようなものでもよい。蓄電装置蓄電量把握部541は、把握した蓄電装置40の現在の蓄電量を再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542へ伝達する。
再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542は、蓄電装置蓄電量把握部541から伝達された蓄電装置40の現在の蓄電量に基づいて、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきか否かを判断し、判断結果を再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55へ伝達する。また、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきと判断した場合には、再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55へその旨を伝達するとともに、蓄電装置40の充放電電力指令値を0とするように蓄電装置制御部534へ伝達する。火力発電所1内の再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきか否かの判断は、例えば、蓄電装置40の蓄電量が上限に達した場合に、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきと判断する。なお、蓄電装置40の蓄電量の上限値は予め任意に設定することができる。
再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55は、再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542から再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制するべきと言う判断結果が伝達された場合に、再生可能エネルギー発電装置30へ電力出力の抑制指令を発信する。
以下に、より具体的な例を挙げ、本実施形態に係る電力制御装置50の作用の説明をする。例えば、火力発電所1の外部から出力調整信号受信部532へ出力する電力を減らす旨の指令が発信される場合を考える。まず、蓄電装置蓄電量把握部541は、受信した蓄電装置40の蓄電量に関する情報から、蓄電装置40の蓄電量を把握する。そして、蓄電装置蓄電量把握部541が把握している蓄電装置40の蓄電量が上限に達していない場合、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を全て蓄電装置40へ充電するよう蓄電装置制御部534へ伝達する。再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を全て蓄電装置40へ充電するよう指令を受けた蓄電装置制御部534は、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を全て充電する充電指令値を生成し蓄電装置充放電電力指令値送信部52を介して蓄電装置40へ生成した充電指令値を発信する。このとき、再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542は、再生可能エネルギー発電装置30の出力電力を抑制する信号を発信することはなく、再生可能エネルギー発電装置30は、電力の出力を維持する。
この再生可能エネルギー発電装置30による充電によって蓄電装置40の蓄電量が上限に達した場合、蓄電装置蓄電量把握部541には蓄電量が上限に達した旨の情報が発信される。そして、蓄電装置蓄電量把握部541は、蓄電装置40の蓄電量が上限に達した旨の情報を再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542へ伝達する。次に、再生可能エネルギー出力電力抑制判断部542は、蓄電装置制御部534へ蓄電装置40の充放電電力指令値を0とするように伝達すると同時に、再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55へ再生可能エネルギー出力装置30の出力電力値を0にするように伝達する。
充放電電力指令値を0とするような信号を受けた蓄電装置制御部534は、蓄電装置充放電電力指令値送信部52を介して、蓄電装置40へ充放電指令値を0とするように信号を発信する。この信号を受信した蓄電装置40は充放電を停止する。これと並行して再生可能エネルギー出力電力制御信号発信部55は、再生可能エネルギー発電装置30へ再生可能エネルギー出力電力抑制信号を発信し、再生可能エネルギー発電装置30の電力の出力を停止させる。
以上のように本実施形態に係る電力制御装置50によっても、火力発電所1の外部からの出力調整指令に対しての応答を高速化することが可能であり、従来以上に火力発電所1を電力の需給調整に貢献させることができる。さらに、本実施形態に係る電力制御装置50によれば、外部からの指令に基づき、より高速に火力発電所1の出力電力の調整を行うことができる。すなわち、外部からの指令に基づいて火力発電所1の出力電力を減少させる場合において、蓄電装置40の蓄電量が上限に達して充電不可となったときに、発電機10以上の出力応答速度で出力の調整を行うことが可能となり、火力発電所1を電力の需給調整に貢献させることができる。
(第4実施形態)
上述した実施形態では、火力発電所1の効率の向上、又は、火力発電所1の応答の高速化を実現する電力制御装置50について説明したが、第4実施形態に係る電力制御装置50は、これらの出力を選択することにより、出力効率の向上と出力応答の高速化の双方を実現することが可能な構成としたものである。以下、上述した実施形態と異なる部分について図1、図8及び図9を用いて説明する。
図8は本実施形態に係る電力制御装置50の構成を示すブロック図である。この図8の示すとおり、本実施形態に係る電力制御装置50は、発電出力効率制御部51と、蓄電装置充放電電力指令値送信部52と、充放電制御部53と、そして、電力制御方法選択部56とを備える。
発電出力効率制御部51は、第1実施形態に係る発電出力効率制御部51と同じものであり、充放電制御部53は、第2実施形態に係る充放電制御部53と同じものである。また、蓄電装置充放電電力指令値送信部52は、上述した各実施形態に係るものと同じものである。電力制御方法選択部56は、発電出力効率制御部51から伝達される蓄電装置40の充放電電力指令値と、充放電制御部53から伝達される蓄電装置40の充放電電力指令値とを、条件によって選択するものである。
以上が本実施形態に係る電力制御装置50の構成に関する説明であるが、次に、本実施形態に係る電力制御装置50の作用について、図1、図8及び図9を用いて説明する。
電力制御方法選択部56は、発電出力効率制御部51及び充放電制御部53から出力された蓄電装置40の充放電電力指令値のいずれかを、手動又は自動で選択し、蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する。例えば、外部からの出力調整があるにも拘わらず、その出力調整値ではなく火力発電所1の目標効率値(η_ref)を維持したいような場合には、運用者が電力制御方法選択部56の操作をすることにより、発電出力効率制御部51が伝達する出力を選択する。これにより、蓄電装置40には、発電出力効率制御部51が伝達する出力値である充放電電力指令値が送信される。
一方で、平常時は発電出力効率制御部51が伝達する出力を使用し、外部からの出力調整信号の受信があった場合にのみ充放電制御部53が伝達する出力を使用したいときなどは、自動でそれらの出力を切り替えて選択するように電力制御方法選択部56を設定する。図9はこの場合の動作を示すフローチャートである。以下、図9に示すフローチャートにしたがい、自動で出力を切り替える場合について説明をする。
まず、外部からの出力調整信号が受信されているかどうかを確認する(ステップS1)。この方法としては、例えば、火力機応答特性設定部531から直接電力制御方法選択部56へ外部からの出力調整信号が受信されているかどうかを伝達するようにしてもよいし、蓄電装置制御部534が出力を行うことによって、電力制御方法選択部56が感知するようにしてもよい。
外部からの出力調整信号を受信している場合(ステップS1:Yes)、電力制御方法選択部56は、蓄電装置40の充放電電力指令値として充放電制御部53から伝達された充放電電力指令値を、蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する(ステップS2)。外部から出力調整信号を受信していない場合(ステップS1:No)、電力制御方法選択部56は、蓄電装置40の充放電電力指令値として、発電出力効率制御部51から伝達された充放電電力指令値を蓄電装置充放電電力指令値送信部52へ伝達する(ステップS3)。
蓄電装置40の充放電電力指令値が電力制御方法選択部56から伝達された蓄電装置充放電電力指令値送信部52は、伝達された充放電電力指令値を蓄電装置40へ送信することにより、蓄電装置40の充放電を制御する。
以上のように、本実施形態によれば、手動又は自動で発電出力効率制御部51と充放電制御部53からの出力を選択することにより、状況に応じて火力発電所1の電力の出力調整を行うことができ、火力発電所1の電力の出力効率の向上と出力応答の高速化の双方を実現することが可能な電力制御装置を提供することができる。
なお、図10に示すように、図8の構成に、さらに再生可能エネルギー出力抑制部54及び再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部55を追加した構成とすることもできる。この場合には、上記の効果に加え、再生可能エネルギー発電装置30から出力される電力についても、より効率的に利用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として呈示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を部分的に適宜組み合わせることも可能である。
なお、上述する実施形態においては、発電所として火力発電所を例として挙げたが、本発明の実施形態としては、火力発電所だけではなく、他の手段による発電所にも適用することが可能である。例えば、原子力発電所や水力発電所に適用することが考えられる。
1:火力発電所、10:発電機、20:所内負荷、30:再生可能エネルギー発電装置、40:蓄電装置、50:電力制御装置、51:発電出力効率制御部、511:発電機出力電力受信部、512:所内負荷電力受信部、513:再エネ出力電力受信部、514:目標電力値設定部、515:蓄電装置充放電電力指令値算出部、52:蓄電装置充放電電力指令値送信部、53:充放電制御部、531:火力機応答特性設定部、532:出力調整信号受信部、533:蓄電装置充放電判断部、534:蓄電装置制御部、54:再生可能エネルギー出力抑制部、541:蓄電装置蓄電量把握部、542:再生可能エネルギー出力電力抑制判断部、55:再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部、56:電力制御方法選択部

Claims (7)

  1. 発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御装置であって、
    発電出力効率制御部と、蓄電装置充放電電力指令値送信部と、を備え、
    前記発電出力効率制御部は、
    前記発電機の出力電力値を受信する発電機出力電力受信部と、
    前記発電機出力電力受信部が受信した前記発電機の出力電力値と、予め設定された目標効率値とに基づいて、見かけ上の所内負荷電力値の目標値を設定する目標電力値設定部と、
    前記発電所の所内で消費される電力である所内負荷電力値を受信する所内負荷電力受信部と、
    前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値を受信する再エネ出力電力受信部と、
    前記所内負荷電力値と前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値との差の値を平準化した値と、前記見かけ上の所内負荷電力値の目標値と、の差に基づいて、前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値を算出する蓄電装置充放電電力指令値算出部と、を備え、
    前記蓄電装置充放電電力指令値送信部は、前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する、
    ことを特徴とする電力制御装置。
  2. 前記平準化は、前記所内負荷電力値と前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値との差に対して1次遅れ系とすることを特徴とする請求項に記載の電力制御装置。
  3. 前記平準化は、前記所内負荷電力値と前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値との差の移動平均処理とすることを特徴とする請求項に記載の電力制御装置。
  4. 前記発電機の出力応答特性を設定する発電機応答特性設定部と、前記発電所の出力調整信号を受信する出力調整信号受信部と、前記発電機応答特性設定部が設定した前記発電機の前記出力応答特性と、前記出力調整信号受信部が受信した前記出力調整信号とに基づいて、前記蓄電装置の充放電を行う必要があるか否かを判断する蓄電装置充放電判断部と、前記蓄電装置充放電判断部において前記蓄電装置の充放電が必要と判断された場合に用いられる前記蓄電装置の第2の充放電電力指令値を算出する蓄電装置制御部と、を有する充放電制御部と、
    前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値及び前記蓄電装置の第2の充放電電力指令値の一方を選択する電力制御方法選択部と、
    をさらに備え、
    前記蓄電装置充放電電力指令値送信部は、前記電力制御方法選択部により選択された前記蓄電装置の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電力制御装置。
  5. 前記蓄電装置の蓄電量を把握する蓄電装置蓄電量把握部と、前記蓄電装置蓄電量把握部が把握した前記蓄電装置の蓄電量に基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置の出力を抑制するか否かを判断する再生可能エネルギー出力電力抑制判断部と、を有する再生可能エネルギー出力抑制部と、
    前記再生可能エネルギー出力電力抑制判断部において前記再生可能エネルギー発電装置の出力を抑制すべきと判断した場合に、前記発電所内に設置している前記再生可能エネルギー発電装置の出力を抑制するように信号を発信する再生可能エネルギー出力電力抑制信号発信部と、をさらに備え
    ことを特徴とする請求項に記載の電力制御装置。
  6. 発電機と、再生可能エネルギー発電装置と、蓄電装置とを備える発電所の電力を制御する電力制御方法であって、
    前記発電機の出力電力値を受信する発電機出力電力受信ステップと、
    前記発電機出力電力受信ステップで受信した前記発電機の出力電力値と、予め設定された目標効率値とに基づいて、見かけ上の所内負荷電力値の目標値を設定する目標電力値設定ステップと、
    前記発電所の所内で消費される電力である所内負荷電力値を受信する所内負荷電力受信ステップと、
    前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値を受信する再エネ出力電力受信ステップと、
    前記所内負荷電力値と前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力値との差を平準化した値と、前記見かけ上の所内負荷電力値の目標値との差に基づいて、前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値を算出する蓄電装置充放電電力指令値算出ステップと、
    前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値を前記蓄電装置へ送信する蓄電装置充放電電力指令値送信ステップと、
    を備えることを特徴とする電力制御方法。
  7. 記発電機の出力応答特性を設定する発電機応答特性設定ステップと、
    前記発電所の出力調整信号を受信する出力調整信号受信ステップと、
    前記発電機応答特性設定ステップで設定した前記発電機の前記出力応答特性と、前記出力調整信号受信ステップで受信した前記出力調整信号とに基づいて、前記蓄電装置の充放電を行う必要があるか否かを判断する蓄電装置充放電判断ステップと、
    前記蓄電装置充放電判断ステップにおいて前記蓄電装置の充放電が必要と判断された場合に用いられる前記蓄電装置の第2の充放電電力指令値を算出する蓄電装置制御ステップと、
    前記蓄電装置の第1の充放電電力指令値及び前記蓄電装置の第2の充放電電力指令値の一方を選択する電力制御方法選択ステップと、
    をさらに備え、
    前記蓄電装置充放電電力指令値送信ステップは、前記電力制御方法選択ステップにおいて選択した前記蓄電装置の充放電電力指令値を送信するステップである、
    とを特徴とする請求項6に記載の電力制御方法。
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