JP6456651B2 - 電力系統の周波数制御装置、それを備えた周波数制御システム、及び周波数制御方法並びに周波数制御プログラム - Google Patents
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Description
LFC制御では、ガスタービン、蒸気タービン及び水力発電等の発電機の出力制御や二次電池の充放電制御により周波数を定格周波数に維持するよう制御し、短周期の変動を抑制している。
下記特許文献2には、需要変動周期が短周期でかつ変動幅の狭い変動であれば二次電池の充放電を制御し、周波数偏差が所定範囲を超える変動であれば水力発電機群、火力発電機群及び二次電池によって出力制御する技術が記載されている。
下記特許文献3には、電力系統の周波数偏差が予め定めた範囲内になるように二次電池の充放電制御を行い、二次電池の充電深度が基準値になるように補正する技術が記載されている。
本発明は、電力系統に電力供給する発電設備及び蓄電装置が接続される電力系統の負荷周波数を制御する周波数制御装置であって、前記電力系統の周波数を検出する周波数検出手段と、前記電力系統の周波数と基準周波数との差に基づいて前記電力系統に電力供給する目標出力を算出する出力算出手段と、前記蓄電装置の充電率を検出する充電率検出手段と、前記蓄電装置の充電率に応じて、前記目標出力に対する前記蓄電装置の出力の割合の寄与率を決定する寄与率決定手段と、前記寄与率に基づいて前記蓄電装置の充放電量を制御し、かつ、前記寄与率に基づいて前記発電設備の発電出力を制御し、前記電力系統の周波数と前記基準周波数との差を抑制する制御手段とを具備し、前記寄与率決定手段は、前記蓄電装置の充電率に応じて、前記発電設備による出力の調整を開始させるタイミングを決定する電力系統の周波数制御装置を提供する。
これにより、蓄電装置の充電率が高ければ蓄電装置の寄与率を高くして蓄電装置から多く充放電させ発電設備を抑え気味で発電させ、蓄電装置の充電率が低ければ蓄電装置の寄与率を低くして蓄電装置から少なめに充放電させ発電設備を最大限発電させる等の運用ができる。このように、蓄電装置の充電率に応じて、蓄電装置の寄与率を調整することにより、LFC機能の応答性に変化を与えて周波数変動抑制制御を行うことができる。
このように、蓄電装置の充電率に応じて、発電設備の出力の調整を開始させるタイミングを決定することにより、蓄電装置の寄与率を簡便に調整できる。
周波数制御システム1は、電力系統2と接続されており、出力制御装置(周波数制御装置)10と、発電システム(発電設備)4と、蓄電システム(蓄電装置)5とを備えている。
出力制御装置10は、例えば、発電システム4及び蓄電システム5が設置された現場から遠隔の建屋内にある中央操作室3等に設けられており、発電システム4及び蓄電システム5と情報を授受可能に接続されている。また、出力制御装置10は、電力系統2の周波数の情報を取得する。
充放電制御装置19は、PCS18aに接続されており、PCS18aを制御し、各電池システム18の充放電制御を行う。また、充放電制御装置19は、出力制御装置10と情報を授受可能に接続されており、出力制御装置10から取得した指令に基づいて電池システム18を制御するとともに、二次電池18bの充電率SOC(State Of Charge)を電池の充放電特性から計測し、充電率SOCの情報を出力制御装置10に出力する。
発電設備16は、例えば、ガスタービン、蒸気タービン、及び水力発電等の発電機であり、発電設備制御装置17によって制御される。
発電設備制御装置17は、出力制御装置10と情報を授受可能に接続されており、出力制御装置10から取得した指令に基づいて発電設備16を制御するとともに、発電設備16の発電状態の情報等を出力制御装置10に出力する。
図2に示すように、本実施形態に係る出力制御装置10は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)21、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置22、補助記憶装置23、キーボードやマウスなどの入力装置24、及びディスプレイやプリンタなどの出力装置25、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置26などを備えている。
補助記憶装置23は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。この補助記憶装置23には、各種プログラム(例えば、周波数制御プログラム)が格納されており、CPU21が補助記憶装置23から主記憶装置22にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
より具体的には、出力制御装置10は、図1に示されるように、周波数検出部(周波数検出手段)11と、出力算出部(出力算出手段)12と、充電率検出部(充電率検出手段)13と、寄与率決定部(寄与率決定手段)14と、制御部(制御手段)15とを備えている。
出力算出部12は、検出された電力系統2の周波数と、電力系統2の基準周波数との差に基づいて電力系統2に電力供給する目標出力を算出する。具体的には、電力系統2の周波数と定格周波数との周波数変動値をΔfとし、その変動を抑制するための出力偏差をΔPとすると、ΔPは以下の(1)式により求められる。
ΔP=−kΔf (1)
また、Δf<|0.2〔Hz〕|(つまり、検出された電力系統2の周波数が、定格周波数±0.2〔Hz〕)の場合には、不感帯とし、出力調整は行わない(ΔP=0)。
寄与率決定部14は、蓄電システム5の充電率SOCに応じて、目標出力に対する蓄電システム5の出力の割合である寄与率を決定する。本実施形態においては、蓄電システム5の充電率SOCは、蓄電システム5の構成要素である複数の二次電池18bの充電率SOCの平均値を用いることとして説明する。
例えば、目標出力まで出力上昇制御する場合には、蓄電システム5の充電率による放電終止状態までの放電許容量(放電できる容量)が大きい程、発電システム4の出力変化率を小さくする。また、目標出力まで出力低減制御する場合には、蓄電システム5の充電率による充電停止状態までの充電許容量(充電できる空き容量)が大きい程、発電システム4の出力変化率を小さくする。
また、発電システム4の出力変化率は目標出力に達するまで、一定の値を維持する。
例えば、目標出力まで出力上昇制御する場合には、蓄電システム5の充電率による放電終止状態までの放電許容量が大きい程、発電システム4による出力の調整を開始させるタイミングを遅らせる。また、目標出力まで出力低減制御する場合には、蓄電システム5の充電率による充電停止状態までの充電許容量が大きい程、発電システム4による出力の調整を開始させるタイミングを遅らせる。
図3には、(1)充電率SOCが10〜20%の場合における、発電システム4と蓄電システム5の出力電力の配分を示した図である。横軸は時間を示し、縦軸は、出力電力を示しており、左下がりの斜線が付されている領域が蓄電システム5の放電量を示し、右下がりの斜線が付されている領域が発電システム4の発電量を示している。
充電率SOCが10〜20%の場合には、放電終止状態まで迫っており放電許容量(放電できる容量)は十分とはいえないので、寄与率決定部14は、発電システム4からの供給量が最大となるように、蓄電システム5の寄与率を小さめにする。ここで、発電システム4の供給量の最大は、発電システム4の発電設備16の機械的制約に基づいて決まるものであり、例えば、出力変化率をθαとする。これにより、発電システム4の能力を最大限使用して周波数調整をする。
時刻t1において、出力上昇指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θα)で発電出力を低減させ、蓄電システム5は充電率SOCが50%となるように、充電制御される。これにより、発電システム4による出力余剰分は蓄電システム5に充電され、速やかに発電システム4及び蓄電システム5の合計出力が、周波数抑制制御を開始する前の発電システム4及び蓄電システム5の合計出力と同様の出力を得られる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、b分は5分とし、a秒で1MWの出力を上昇させることを目標としている。
図4では、発電システム4の出力変化率はθβとして示す(θβ<θαとし、θβを選択した場合の方が、発電システム4の出力電力の供給量の増加は緩やかとなる)。また、出力変化率θβの最小値は、当該発電システム4が、基準値(例えば、10分)で1MWの出力に到達する場合の傾きとする。
時刻t2において、出力上昇指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θβ)で発電出力を低減させ、蓄電システム5は充電率SOCが50%となるように、充電制御される。これにより、発電システム4による出力余剰分は蓄電システム5に充電され、速やかに発電システム4及び蓄電システム5の合計出力が、周波数抑制制御を開始する前の発電システム4及び蓄電システム5の合計出力と同様の出力を得られる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、c分は10分とし、a秒で1MWの出力を上昇させることを目標としている。
充電率SOCが50〜70%の場合には、放電終止状態まで放電許容量に余裕があるので、寄与率決定部14は、発電システム4の供給量を抑える。具体的には、発電システム4より先だって蓄電システム5による放電を開始させ、蓄電システム5の放電開始タイミングより遅れて(例えば、期間tβ。tβ>0)発電システム4が出力開始するように制御する。
時刻t3において、出力上昇指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θα)で発電出力を低減させ、蓄電システム5は放電を抑える。
図7には、蓄電システム5の充電率SOCに対して、発電システム4の制御開始を遅らせる遅延時間の一例を示している。図7は、充電率SOCが50%の場合は、遅延時間tβを0とし、充電率SOCが70%の場合は、遅延時間tβを5分に設定する設定例である。
つまり、充電率SOCが50%の場合より、充電率SOCが70%の場合の方が、遅延時間が長くなる(発電システム4の制御開始を遅らせる)分、蓄電池システム5の寄与率が上記(1)(2)のケースより大きくなり、発電システム4の寄与率が小さくなる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、c分は10分とし、a秒で1MWの出力を上昇させることを目標としている。
充電率SOCが70〜90%の場合には、放電終止状態まで放電許容量にかなり余裕があるので、寄与率決定部14は、発電システム4の供給量を最大限抑える。
このように、発電システム4の制御開始を遅らせ、かつ、発電システム4の出力変化率を最大値θαより小さいθβを選択することにより、発電システム4の寄与を上記(3)のケースより一層減少させ、蓄電システム5の寄与率を一層大きくする。
図9には、蓄電システム5の充電率SOC70〜90%に対して与える出力変化率の一例を示している。充電率SOC70%の場合は、出力変化率は最大値であるθαとし、充電率SOCが90%に近づくほど出力変化率をθαより小さく設定する設定例が示されている。つまり、充電率SOCが70%の場合より充電率SOCが90%の場合の方が(充電率SOCが高い場合の方が)、発電システム4の寄与が小さく(出力変化率が緩やかに)なり、蓄電池システム5の寄与率が大きくなる。
例えば、米国を代表する地域送電機関の1つである米国PJM市場においては、ESS等の高速応答調整電源に対する要求波形としては、ΔP/Δt≒11〔kW/sec〕(換言すると、90秒で1〔MW〕の出力)や、ΔP/Δt≒3.3〔kW/sec〕(換言すると、5分で1〔MW〕)を満たす波形を満足することが要求されている。ΔP/Δt≒11〔kW/sec〕(90秒で1〔MW〕の出力)の方が、速く出力が得られることから価値ある電力とされ、5分で1〔MW〕を出力される場合より高価格で売電できるようになっている。そのため、例として、1〔MW〕の出力を得るための目標時間として90秒として示した。
発電システム4の発電設備16のみでは、価値ある電力(例えば、1MW/90秒)を得ることができないので、本実施形態においては、発電システム4による出力制御と、応答性が得られる蓄電システム5による出力制御(充放電制御)とを組み合わせることによって、価値ある電力を得られるようにした。
図10には、(4)´充電率SOCが70〜90%の場合における、発電システム4と蓄電システム5の出力低減の配分を示した図である。横軸は時間を示し、縦軸は、出力電力を示しており、左下がりの斜線が付されている領域が蓄電システム5の充電量を示し、右下がりの斜線が付されている領域が発電システム4の出力低減量を示している。
充電率SOCが70〜90%の場合には、充電停止状態が迫っており、充電許容量(充電できる空き容量)は十分とはいえないので、寄与率決定部14は、発電システム4による出力低減が最大となるように、蓄電システム5の寄与率を小さめにする。ここで、発電システム4の出力低減の最大は、発電システム4の発電設備16の機械的制約に基づいて決まるものであり、例えば、出力変化率をθαとする。これにより、発電システム4の能力を最大限使用して周波数調整をする。
時刻t5において、出力低減指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θα)で出力上昇させ、蓄電システム5は充電率SOCが50%となるように、放電制御される。これにより、発電システム4による出力不足分は蓄電システム5が放電されて出力が補完されることにより、速やかに発電システム4及び蓄電システム5の合計出力が、周波数抑制制御を開始する前の発電システム4及び蓄電システム5の合計出力と同様の出力を得られる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、b分は5分とし、a秒で1MWの出力を低減させることを目標としている。
図4では、発電システム4の出力変化率はθβとして示す(θβ<θαとし、θβを選択した場合の方が、発電システム4の出力低減は緩やかとなる)。また、出力変化率θβの最小値は、当該発電システム4が、基準値(例えば、10分)で1MWの出力低減する場合の傾きとする。
時刻t6において、出力低減指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、出力変化率θβ)で出力上昇させ、蓄電システム5は充電率SOCが50%となるように、放電制御される。これにより、発電システム4による出力不足分は蓄電システム5が放電されることで補完され、速やかに発電システム4及び蓄電システム5の合計出力が、周波数抑制制御を開始する前の発電システム4及び蓄電システム5の合計出力と同様の出力を得られる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、c分は10分とし、a秒で1MWの出力を低減させることを目標としている。
充電率SOCが20〜50%の場合には、充電停止状態まで充電許容量に余裕があるので、寄与率決定部14は、発電システム4による出力低減を抑える。具体的には、発電システム4より先だって蓄電システム5による充電を開始させ、蓄電システム5の充電開始タイミングより遅れて(例えば、期間tβ。tβ>0)発電システム4が出力低減開始するように制御する。
時刻t7において、出力低減指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θα)で発電出力を上昇させ、蓄電システム5は充電を抑える。
つまり、充電率SOCが50%の場合より、充電率SOCが20%の場合の方が、遅延時間が長くなる(発電システム4の出力低減制御の開始を遅らせる)分、発電システム4の寄与が小さくなり、蓄電池システム5の寄与率は、上記(3)´のケースより大きくなる。
横軸の時間は、例えば、a秒は90秒、c分は10分とし、a秒で1MWの出力を低減させることを目標としている。
充電率SOCが10〜20%の場合には、充電停止状態まで充電許容量にかなり余裕があるので、寄与率決定部14は、発電システム4による出力低減を最大限抑える。
このように、発電システム4の出力低減制御の開始を遅らせ、かつ、発電システム4の出力変化率を最大値θαより小さいθβを選択することにより、発電システム4の寄与を上記(2)´のケースより一層減少させ、蓄電システム5の寄与率を一層大きくする。
時刻t8において、出力低減指令が解除されると、発電システム4は、所定の変化率(例えば、変化率θβ)で発電出力を上昇させ、蓄電システム5は充電を抑える。
図16は、出力制御装置10による出力上昇制御をする場合の動作フローである。
電力系統2から出力上昇指令を取得すると(図16のステップSA1)、電力系統2の周波数変動値Δfに基づいて、それを抑制するための出力ΔPが求められる(図16のステップSA2)。蓄電システム5の充電率SOCが70%以上90%未満であるか否かが判定され(図16のステップSA3)、70%以上90%未満であれば、蓄電システム4を放電制御し、遅延時間tβ後に、出力変化率(傾き)θβで発電システム5を出力制御する(図16のステップSA4)。70%以上90%未満でない場合には充電率SOCが50%以上70%未満か否かが判定される(図16のステップSA5)。50%以上70%未満である場合には、蓄電システム4を放電制御し、遅延時間tβ後に、出力変化率は最大値θαで発電システム5を出力制御する(図16のステップSA6)。
なお、いずれのケースにおいても蓄電システム5は、ステップSA4,ステップSA6,ステップSA8,ステップSA10で発電システム4の制御に基づいて決定される指令値に瞬時追従し、蓄電システム5及び発電システム4の合成出力が指令値と等しくなるように充放電量が制御される。
電力系統2から出力低減指令を取得すると(図17のステップSB1)、電力系統2の周波数変動値Δfに基づいて、それを抑制するための出力ΔPが求められる(図17のステップSB2)。蓄電システム5の充電率SOCが70%以上90%未満であるか否かが判定され(図17のステップSB3)、70%以上90%未満であれば、遅延時間は設定せずに蓄電システム5と発電システム4とを制御開始させ、蓄電システム5は充電制御し、かつ、発電システム4の出力変化率を最大値θαに設定して発電システム4を制御する。(図17のステップSB4)。70%以上90%未満でない場合には充電率SOCが50%以上70%未満か否かが判定される(図17のステップSB5)。50%以上70%未満である場合には、遅延時間は設定せずに蓄電システム5と発電システム4とを制御開始させ、かつ、発電システム4の出力変化率は最大値θαより緩やかな変化率θβで制御する(図17のステップSB6)。
なお、いずれのケースにおいても蓄電システム5は、ステップSB4,ステップSB6,ステップSB8,ステップSB10で発電システム4の制御に基づいて決定される指令値に瞬時追従し、蓄電システム5及び発電システム4の合成出力が指令値と等しくなるように充放電量が制御される。
このように、蓄電システム5の充電率SOCに応じて、蓄電システム5の寄与率を調整することにより、LFC機能の応答性に変化を与えて周波数変動抑制制御を行うことができる。
2 電力系統
3 中央操作室
4 発電システム(発電設備)
5 蓄電システム(蓄電装置)
10 出力制御装置(周波数制御装置)
11 周波数検出部(周波数検出手段)
12 出力算出部(出力算出手段)
13 充電率検出部(充電率検出手段)
14 寄与率決定部(寄与率決定手段)
15 制御部(制御手段)
Claims (9)
- 電力系統に電力供給する発電設備及び蓄電装置が接続される電力系統の負荷周波数を制御する周波数制御装置であって、
前記電力系統の周波数を検出する周波数検出手段と、
前記電力系統の周波数と基準周波数との差に基づいて前記電力系統に電力供給する目標出力を算出する出力算出手段と、
前記蓄電装置の充電率を検出する充電率検出手段と、
前記蓄電装置の充電率に応じて、前記目標出力に対する前記蓄電装置の出力の割合の寄与率を決定する寄与率決定手段と、
前記寄与率に基づいて前記蓄電装置の充放電量を制御し、かつ、前記寄与率に基づいて前記発電設備の発電出力を制御し、前記電力系統の周波数と前記基準周波数との差を抑制する制御手段と
を具備し、
前記寄与率決定手段は、前記蓄電装置の充電率に応じて、前記発電設備による出力の調整を開始させるタイミングを決定する電力系統の周波数制御装置。 - 前記寄与率決定手段は、前記発電設備の出力変化率を、少なくとも前記蓄電装置の充電率に応じて決定する請求項1に記載の電力系統の周波数制御装置。
- 前記目標出力まで出力上昇制御する場合に、
前記蓄電装置が放電されないようにする放電終止状態までの放電許容量が大きい程、前記発電設備の前記出力変化率を小さくする請求項2に記載の電力系統の周波数制御装置。 - 前記目標出力まで出力低減制御する場合に、
前記蓄電装置が充電されないようにする充電停止状態までの充電許容量が大きい程、前記発電設備の前記出力変化率を小さくする請求項2に記載の電力系統の周波数制御装置。 - 前記目標出力まで出力上昇制御する場合に、
前記蓄電装置が放電されないようにする放電終止状態までの放電許容量が大きい程、前記発電設備による出力の調整を開始させる前記タイミングを遅らせる請求項1に記載の電力系統の周波数制御装置。 - 前記目標出力まで出力低減制御する場合に、
前記蓄電装置が充電されないようにする充電停止状態までの充電許容量が大きい程、前記発電設備による出力の調整を開始させる前記タイミングを遅らせる請求項1に記載の電力系統の周波数制御装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の電力系統の周波数制御装置と、
電力系統に電力供給する発電設備と、
前記電力系統に電力供給する蓄電装置と
を具備する周波数制御システム。 - 電力系統に電力供給する発電設備及び蓄電装置が接続される電力系統の負荷周波数を制御する周波数制御方法であって、
前記電力系統の周波数を検出する周波数検出工程と、
前記電力系統の周波数と基準周波数との差に基づいて前記電力系統に電力供給する目標出力を算出する出力算出工程と、
前記蓄電装置の充電率を検出する充電率検出工程と、
前記蓄電装置の充電率に応じて、前記目標出力に対する前記蓄電装置の出力の割合の寄与率を決定し、前記蓄電装置の充電率に応じて、前記発電設備による出力の調整を開始させるタイミングを決定する寄与率決定工程と、
前記寄与率に基づいて前記蓄電装置の充放電を制御し、かつ、前記寄与率に基づいて前記発電設備の発電出力を制御し、前記電力系統の周波数と前記基準周波数との差を抑制する制御工程と
を有する電力系統の周波数制御方法。 - 電力系統に電力供給する発電設備及び蓄電装置が接続される電力系統の負荷周波数を制御する周波数制御プログラムであって、
前記電力系統の周波数を検出する周波数検出処理と、
前記電力系統の周波数と基準周波数との差に基づいて前記電力系統に電力供給する目標出力を算出する出力算出処理と、
前記蓄電装置の充電率を検出する充電率検出処理と、
前記蓄電装置の充電率に応じて、前記目標出力に対する前記蓄電装置の出力の割合の寄与率を決定し、前記蓄電装置の充電率に応じて、前記発電設備による出力の調整を開始させるタイミングを決定する寄与率決定処理と、
前記寄与率に基づいて前記蓄電装置の充放電を制御し、かつ、前記寄与率に基づいて前記発電設備の発電出力を制御し、前記電力系統の周波数と前記基準周波数との差を抑制する制御処理と
をコンピュータに実行させるための電力系統の周波数制御プログラム。
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