JP5475019B2 - 電力供給方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体および発電システム - Google Patents

電力供給方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体および発電システム Download PDF

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Description

本発明は、電力供給方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体および発電システムに関する。
近年、変電所からの交流電力の供給を受ける各需要家(たとえば、住宅や工場など)に、風力や太陽光などの自然エネルギーを利用した発電装置(太陽電池など)が設けられるケースが増加している。このような発電装置は、変電所の配下に設けられる電力系統に接続され、発電装置により発電された電力は、需要家内の電力消費装置側に出力される。また、需要家内の電力消費装置により消費されずに余った電力は、電力系統に出力される。この需要家から電力系統に向かう電力の流れは、「逆潮流」と呼ばれ、需要家から電力系統に出力される電力は「逆潮流電力」と呼ばれる。
ここで、電力会社等の電力供給者には、電力の安定供給の義務が課されており、逆潮流電力分も含めた電力系統全体における周波数や電圧を一定に保つ必要がある。たとえば、電力供給者は、変動周期の大きさに応じた複数の制御手法によって、電力系統全体の周波数を一定に保っている。具体的には、一般に十数分以上の変動周期をもつような負荷成分については、最も経済的な発電電力の出力分担が可能なように経済負荷配分制御(EDC:Economic Dispatching Control)が行われている。このEDCは、1日の負荷変動予想に基づいた制御であり、時々刻々と変動する負荷の増減(十数分より小さい変動周期の成分)に対する対応は困難である。そこで、電力会社は、時々刻々と変動する負荷に応じて電力系統への電力の供給量を調整し、周波数の安定化を行うための複数の制御を行っている。EDCを除いたこれらの制御は特に周波数制御と呼ばれており、この周波数制御によって、EDCで調整できない負荷変動分の調整を行っている。
より詳細には、約10秒以下の変動周期の成分については、電力系統自体の自己制御性により自然に吸収することができる。また、約10秒〜数分程度の変動周期の成分に対しては、各発電所の発電機のガバナフリー運転により対応が可能である。また、数分から十数分までの変動周期の成分については、負荷周波数制御(LFC:Load Frequency Control)により対応している。この負荷周波数制御では、電力供給者の中央給電指令所からの制御信号によってLFC用発電所が発電出力を調整することにより、周波数制御を行っている。
しかし、自然エネルギーを利用した発電装置の出力は、天候などに応じて急激に変化することがある。このような発電装置の出力の急激な変化は、連系している電力系統の周波数の安定度に大きな悪影響を与えてしまう。この悪影響は、自然エネルギーを利用した発電装置を有する需要家が増えるほど顕著になってくる。このため、今後、自然エネルギーを利用した発電装置を有する需要家がさらに増えてきた場合には、発電装置の出力の急激な変化を抑制することにより、電力系統の安定度を維持する必要が生じてくる。
そこで、従来、このような発電装置の出力の急激な変化を抑制するために、自然エネルギーを利用した発電装置と、発電装置により発電された電力を蓄電可能な蓄電装置とを備えた発電システムが提案されている。このような発電システムは、たとえば、特開2001−5543号公報に開示されている。
上記特開2001−5543号公報には、太陽電池と、太陽電池に接続されるとともに電力系統に接続されるインバータと、インバータと太陽電池とを接続する母線に接続された蓄電装置とを備えた発電システムが開示されている。上記特開2001−5543号公報では、過去の所定の期間の発電電力を加えた値を発電電力データ数で除することにより移動平均値(目標出力電力)を算出し、その移動平均値の電力がインバータから電力系統に出力されるように、移動平均値と太陽電池の発電電力との差分だけ蓄電装置の充放電を行うことにより、電力系統に逆潮流される電力の変動を抑制する平滑化制御を行っている。これにより、電力系統の周波数などへの悪影響を抑制することが可能である。
特開2001−5543号公報
しかしながら、上記特開2001−5543号公報では、実際の発電電力が大きく変化した場合に、所定の期間の発電電力の平均をとった移動平均値は実際の発電電力の変化量ほど大きく変化しないため、実際の発電電力と移動平均値(目標出力電力)との差が大きくなってしまうことになる。この場合、実際の発電電力と目標出力電力との差分である蓄電装置の充放電量が大きくなってしまい、その結果、蓄電装置の寿命が短くなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、発電装置による発電電力の変動に起因する電力系統への影響を抑制しながら、蓄電装置の長寿命化を図ることが可能な電力供給方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体および発電システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の電力供給方法は、再生可能エネルギーを利用して発電装置により発電する工程と、蓄電装置に発電装置により発電された電力を蓄電する工程と、ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点における発電装置の発電電力データの平均値から目標出力電力を決定する工程と、発電装置および蓄電装置の少なくとも一方から目標出力電力を出力する工程とを含み、目標出力電力決定工程において、複数の時点のそれぞれにおける発電電力データの重み付けを異ならせることにより発電電力の平均値を算出し、目標出力電力決定工程は、 複数の時点のうち、第1の時点と、第1の時点
より前の第2の時点との発電電力データの電力差を算出する工程と、 電力差と予め設定
された第1の閾値とを比較し、電力差が第1の閾値よりも大きい場合に発電電力データの重み付けを異ならせることにより目標出力電力を決定する。

本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置および発電装置により発電された電力を蓄電する蓄電装置を制御するための制御プログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、プログラムはコンピュータシステムに以下の動作を実行させる、ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点において発電装置の発電電力データを取得し、複数の時点のそれぞれにおける発電電力データの重み付けを異ならせることにより発電電力の平均値を算出し、複数の時点のうち、第1の時点と、第1の時点より前の第2の時点との発電電力データの電力差を算出し、電力差と予め設定された第1の閾値とを比較し、電力差が第1の閾値よりも大きい場合に発電電力データの重み付けを異ならせることにより目標出力電力を決定し、発電装置および蓄電装置の少なくとも一方から目標出力電力を出力する。
本発明の発電システムは、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置により発電された電力を蓄電する蓄電装置と、発電装置または蓄電装置から出力される電力を制御する充放電制御部とを備え、充放電制御部は、ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点において発電装置の発電電力データを取得し、複数の時点のそれぞれにおける発電電力データの重み付けを異ならせることにより発電電力の平均値を算出し、発電電力の平均値から目標出力電力を決定し、発電装置および蓄電装置の少なくとも一方から目標出力電力を出力させるように構成されている。
本発明によれば、実際の発電電力が大きく変化した場合にも、目標出力電力が変化後の発電電力に近づくように変化前後の発電電力データの重み付けを異ならせて目標出力電力を算出すれば、目標出力電力の値に変化後の発電電力の値を大きく反映させることができる。これにより、実際の発電電力と目標出力電力との差が大きくなってしまうことを抑制することができる。この結果、実際の発電電力と目標出力電力との差分である蓄電装置の充放電量を小さくすることができるので、蓄電装置の長寿命化を図ることができる。発電電力の変化を平滑化するための目標出力電力をこのように設定することにより、発電装置による発電電力の変動に起因する電力系統への影響を抑制しながら、蓄電装置の長寿命化を図ることができる。
本発明の一実施形態による発電システムの構成を示すブロック図である。 電力系統に出力される負荷変動の大きさと変動周期との関係を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による発電システムの充放電制御の制御フローを説明するためのフローチャートである。 充放電制御におけるサンプリング期間について説明するための図である。 発電装置の実際の発電電力の1日の推移の一例(例1)を示すグラフである。 実施例1による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例1)を示すグラフである。 比較例による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例1)を示すグラフである。 実際の発電電力、実施例1による発電システムの出力電力および比較例による発電システムの出力電力のFFT解析結果(例1)を示すグラフである。 実施例1および比較例による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の蓄電池の容量推移(例1)を示すグラフである。 実施例2による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例1)を示すグラフである。 実際の発電電力、実施例2による発電システムの出力電力および比較例による発電システムの出力電力のFFT解析結果(例1)を示すグラフである。 実施例2および比較例による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の蓄電池の容量推移(例1)を示すグラフである。 発電装置の発電電力の1日の推移の一例(例2)を示すグラフである。 実施例1による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例2)を示すグラフである。 比較例による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例2)を示すグラフである。 実際の発電電力、実施例1による発電システムの出力電力および比較例による発電システムの出力電力のFFT解析結果(例2)を示すグラフである。 実施例1および比較例による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の蓄電池の容量推移(例2)を示すグラフである。 実施例3による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例2)を示すグラフである。 実際の発電電力、実施例3による発電システムの出力電力および比較例による発電システムの出力電力のFFT解析結果(例2)を示すグラフである。 実施例3および比較例による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の蓄電池の容量推移(例2)を示すグラフである。 実施例4による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移(例2)を示すグラフである。 実際の発電電力、実施例4による発電システムの出力電力および比較例による発電システムの出力電力のFFT解析結果(例2)を示すグラフである。 実施例4および比較例による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の蓄電池の容量推移(例2)を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による発電システム1の構造を説明する。
発電システム1は、太陽光を用いて発電する太陽電池からなる発電装置2および電力系統50に接続されている。発電システム1は、発電装置2により発電された電力を蓄電可能な蓄電装置3と、発電装置2により発電された電力および蓄電装置3により蓄電された電力を電力系統50に出力するインバータを含む電力出力部4と、蓄電装置3の充放電を制御する充放電制御部5とを備えている。なお、発電装置2は、再生可能エネルギーを利用した発電装置であればよく、例えば風力発電装置等を用いてもよい。また、電力出力部4と電力系統50とを接続する交流側母線には、負荷60が接続されている。
発電装置2と電力出力部4とを接続する直流側母線6には、DC−DCコンバータ7が直列的に接続されている。DC−DCコンバータ7は、発電装置2により発電された電力の直流電圧を一定の直流電圧(本実施形態では、約260V)に変換して電力出力部4側に出力する。また、DC−DCコンバータ7は、いわゆるMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御機能を有している。MPPT機能とは、発電装置2により発電された電力が最大となるように発電装置2の動作電圧を自動的に調整する機能である。発電装置2とDC−DCコンバータ7との間には、発電装置2に向かって電流が逆流するのを防止するためのダイオード(図示せず)が設けられている。
蓄電装置3は、直流側母線6に並列的に接続された蓄電池31と、蓄電池31の充放電を行う充放電部32とを含んでいる。蓄電池31としては、自然放電が少なく、充放電効率の高い2次電池(たとえば、Li−ion蓄電池、Ni−MH蓄電池など)が用いられている。また、蓄電池31の電圧は約48Vである。
充放電部32は、DC−DCコンバータ33を有しており、直流側母線6と蓄電池31とはDC−DCコンバータ33を介して接続されている。DC−DCコンバータ33は、充電時には、蓄電池31に供給する電力の電圧を、直流側母線6の電圧から蓄電池31を充電するのに適した電圧まで降圧させることにより、直流側母線6側から蓄電池31側に電力を供給する。また、DC−DCコンバータ33は、放電時には、直流側母線6側に放電させる電力の電圧を、蓄電池31の電圧から直流側母線6の電圧付近まで昇圧させることにより、蓄電池31側から直流側母線6側に電力を放電させる。
充放電制御部5は、DC−DCコンバータ33を制御することにより、蓄電池31の充放電制御を行う。充放電制御部5は、発電装置2の発電電力に関わらず電力系統50へ出力する電力値を平滑化するために、電力系統50へ出力する目標出力電力を設定する。充放電制御部5は、発電装置2の発電電力に応じて、電力系統50へ出力する電力量が目標出力電力となるように、蓄電池31の充放電量を制御する。すなわち、充放電制御部5は、発電装置2の発電電力が目標出力電力よりも大きい場合には、過剰分の電力を蓄電池31に充電するようにDC−DCコンバータ33を制御するとともに、発電装置2の発電電力が目標出力電力よりも小さい場合には、不足分の電力を蓄電池31から放電するようにDC−DCコンバータ33を制御する。
また、充放電制御部5は、DC−DCコンバータ7の出力側に設けられた発電電力検出部8から発電装置2の発電電力データを取得する。発電電力検出部8は、発電装置2の発電電力を検出して、発電電力データを充放電制御部5に送信する。充放電制御部5は、発電電力データを発電電力検出部8から所定の検出時間間隔(たとえば、30秒以下)毎に取得する。充放電制御部5は、30秒毎に発電装置2の発電電力データを取得している。なお、この発電電力データの検出時間間隔は、長すぎても短すぎても発電電力の変化を正確に検出することができないので、発電装置2の発電電力の変動周期などを勘案して適正な値に定める必要がある。本実施形態では、負荷周波数制御(LFC)により対応可能な変動周期の下限周期よりも短くなるように検出時間間隔を設定している。
また、充放電制御部5は、電力出力部4の出力電力を取得することにより、実際に電力出力部4から電力系統50に出力された電力と目標出力電力との差を認識することにより、電力出力部4からの出力電力が目標出力電力となるように充放電部32の充放電をフィードバック制御する。
次に、充放電制御部5による蓄電池31の充放電制御方法について説明する。
上述したように、充放電制御部5は、発電装置2の発電電力と蓄電池31の充放電量との合計が目標出力電力となるように蓄電池31の充放電を制御する。この目標出力電力は移動平均法を用いて算出される。なお、移動平均法とは、ある時点の目標出力電力を、その時点より過去の期間の発電装置2の発電電力の平均値とする算出方法である。過去の発電電力データはメモリ5aに逐次記憶されている。以下、目標出力電力の算出に用いる発電電力データを取得するための期間をサンプリング期間と呼ぶ。サンプリング期間の具体的な値としては、本実施形態では約20分30秒としている。この場合、充放電制御部5は、約30秒置きに発電装置2の発電電力データを取得するので、過去20分30秒の期間に含まれる41個の発電電力データの平均値を目標出力電力として算出している。
しかし、目標出力電力として、移動平均法を用いた移動平均値をそのまま用いれば、実際の発電装置2の発電電力とずれが生じてしまう。そのため、充放電制御部5は、目標出力電力が最新の発電電力に近づくように最新の発電電力の重み付けを大きくした状態で、目標出力電力を算出する。通常の移動平均法では、過去の41個の発電電力データの単純平均(41個の発電電力データの全てが等しい重み付けの平均)をとることにより目標出力電力を算出する。これに対し、本実施形態では、最新の発電電力データの重み付けを他の40個の発電電力データよりも大きくし、それらの平均(加重平均)をとることにより、最新の発電電力の値が大きく反映されるように目標出力電力が設定される。このように加重平均により算出された目標出力電力は、目標出力電力を単純平均により算出する場合よりも最新の発電電力に近い値となるので、目標出力電力と実際の発電電力との差分が小さくなる。
また、充放電制御部5は、発電装置2の発電電力の変化量が所定の閾値よりも大きい場合に、上記の重み付けを大きくする算出方法により目標出力電力を算出する。発電電力の変化量は新たな発電電力データを取得する毎に算出されており、発電電力の変化量が所定の閾値よりも大きいか否かの判断もその都度行われる。また、発電電力の変化量が所定の閾値以下の場合には、重み付けを行うことなく、通常の移動平均法(単純平均)で目標出力電力を算出する。本実施形態では、所定の閾値は制御開始変化量よりも小さい変化量であり、具体的には発電装置2の定格出力の3%である。
加重平均による目標出力電力の算出および単純平均による目標出力電力の算出は、それぞれ、以下の式(1)および式(2)により行われる。なお、式(1)および式(2)において、検出時間間隔をi、サンプリング期間をT、重み付け係数をn、時刻tにおける発電電力をP(t)、時刻tにおける目標出力電力をPm(t)とする。
Figure 0005475019
Figure 0005475019
式(1)に示すように、加重平均による目標出力電力Pm(t)は、時刻t−T+iから時刻t−iまでの発電電力データの和(データ数は(T−i)/i個)と、時刻tにおける発電電力データP(t)に重み付けをした値とを加えた値(データ数はn(T−i)/i個)を、加えたデータの総数((T−i)/i+n(T−i)/i)で除した値となっている。一方、式(2)に示すように、単純平均による目標出力電力Pm(t)は、時刻t−T+iから時刻tまでの発電電力データの和を、加えたデータの総数(T/i)で除した値となっている。また、n=i/(T−i)の場合に、式(1)と値と式(2)の値とが等しくなり、n>i/(T−i)の場合に、式(1)の値は式(2)の値よりもP(t)の値に近づく。また、式(1)において重み付け係数nを大きくする程、目標出力電力Pm(t)の値がP(t)に近い値となる。
また、充放電制御部5は、充放電制御を開始した後、所定の時刻(たとえば、17時など)になったときに充放電制御を停止する。
また、充放電制御部5は、発電装置2の発電電力をそのまま電力系統50に出力しても電力系統50への悪影響が小さい場合には充放電制御を行わず、悪影響が大きい場合にのみ充放電制御を行う。具体的には、発電装置2の発電電力の変化量が所定の変化量(以下、「制御開始変化量」と呼ぶ)以上である場合に、充放電制御を開始する。制御開始変化量の具体的な数値としては、たとえば、発電装置2の定格出力の5%である。また、発電電力の変化量は、所定の検出時間間隔毎に検出される、連続する2つの発電電力データの差分を算出することにより取得される。
次に、図2を参照して、充放電制御部5による充放電制御により、変動抑制を主に行う変動周期範囲について説明する。図2に示すように、変動周期によって対応可能な制御方法は異なっている。負荷周波数制御(LFC)により対応可能な負荷の変動周期は、領域D(ハッチングで示す領域)に示されている。また、EDCにより対応可能な負荷の変動周期は、領域Aに示されている。なお、領域Bは、負荷変動による影響を電力系統50自体の自己制御性により自然に吸収する領域である。また、領域Cは、各発電所の発電機のガバナフリー運転により対応が可能な領域である。
ここで、領域Dと領域Aとの境界線が負荷周波数制御(LFC)により対応可能な負荷の変動周期の上限周期T1となり、領域Cと領域Dとの境界線が負荷周波数制御により対応可能な負荷の変動周期の下限周期T2となる。この上限周期T1および下限周期T2は、図2より固有の周期ではなく、負荷変動の大きさによって変化する数値であることが分かる。さらに、構築された電力網によって図示されている変動周期の時間も変化する。たとえば、電力系統側におけるいわゆるならし効果などの影響により下限周期T2および上限周期T1の値は変化する。また、ならし効果の大きさも、太陽光発電システムの普及度および地域分散性などに応じて変化する。本実施形態では、EDC、電力系統50自体の自己制御性およびガバナフリー運転などによって対応できない領域D(LFCにより対応可能な領域)の範囲内に含まれる変動周期(変動周波数)を有する負荷変動に着目し、抑制することを目的としている。
次に、図3を参照して、発電システム1の制御フローについて説明する。
まず、ステップS1において、充放電制御部5は、ある時刻における発電装置2の発電電力Pを検出する。そして、ステップS2において、充放電制御部5は、検出した発電電力Pを変動前発電電力P0とする。次に、ステップS3において、充放電制御部5は、発電電力P0の検出からi秒(i:検出時間間隔)経過後に発電電力を検出し、その検出値をP1とする。
この後、ステップS4において、充放電制御部5は、発電電力の変化量(|P1−P0|)が制御開始変化量(発電装置2の定格出力の5%)より大きいか否かを判断する。発電電力の変化量が制御開始変化量以下の場合には、ステップS5においてP1をP0とするとともにステップS3においてP1を取得して、発電電力の変化を監視する。
また、発電電力の変化量が制御開始変化量より大きい場合には、ステップS6において、充放電制御を開始する。すなわち、過去の20分30秒の発電電力に基づいて目標出力電力を算出し、その目標出力電力を電力出力部4から出力するように、蓄電池31の充放電を制御する。以下の説明において、充放電制御の開始時点を時刻tとし、開始時点における発電電力P1およびP0をそれぞれ発電電力P(t)およびP(t−i)とする。
また、充放電制御を開始するのと同時(時刻t)に、ステップS7において、充放電制御部5は、時刻tにおいて検出した発電電力の変化量(|P(t)−P(t−i)|)が所定の閾値(発電装置2の定格出力の3%)より大きいか否かを判断する。発電電力の変化量が閾値より大きい場合には、ステップS8において、重み付けありで目標出力電力Pm(t)を算出する。すなわち、重み付けなしの場合よりも変化後の発電電力P(t)に近づくように、上記式(1)の加重平均によって目標出力電力Pm(t)を算出する。また、発電電力の変化量が閾値以下の場合には、ステップS9において、重み付けなしで目標出力電力Pm(t)を算出する。すなわち、上記式(2)のように、サンプリング期間に含まれる発電電力データの単純平均をとることにより目標出力電力Pm(t)を算出する。
この後、ステップS10において、充放電制御部5は、目標出力電力Pm(t)と発電電力P(t)との差分の電力(Pm(t)−P(t))を時刻t〜時刻t+iまで蓄電池31から充放電する。なお、Pm(t)−P(t)が正の場合には、その差分を蓄電池31に充電し、負の場合には、その差分を蓄電池31から放電する。
この後、ステップS11において、充放電制御部5は、所定の時刻になったか否かを判断する。所定の時刻になった場合には、充放電制御部5は、ステップS14において、充放電制御を停止する。また、所定の時刻になっていない場合には、充放電制御を継続する。この場合、ステップS12において、充放電制御部5は、発電電力P(t)をP(t−i)とした後に、ステップS13において、発電電力P(t)を検出する。なお、ステップS13における発電電力P(t)は、その直前のステップS7〜ステップS10における発電電力P(t)のi秒後の発電電力である。そして、所定の時刻になるまでステップS7〜ステップS13を繰り返す。
本実施形態の発電システム1は、上記構成により以下の効果を得ることができる。
充放電制御部5は、発電装置2の発電電力の変化量が所定の閾値より大きい場合に、目標出力電力が変化後の発電電力に近づくように変化後の発電電力の重み付けを大きくした状態で、加重平均により目標出力電力を算出する。このように構成することによって、目標出力電力の値に変化後の発電電力の値を大きく反映させることができる。これにより、実際の発電電力が大きく変化した場合に、その発電電力の変化に応じて大きく目標出力電力が変化するので、実際の発電電力と目標出力電力との差が大きくなってしまうことを抑制することができる。これにより、実際の発電電力と目標出力電力との差分である蓄電装置3の充放電量を小さくすることができるので、蓄電装置3の長寿命化を図ることができる。また、発電電力の変化を平滑化するための目標出力電力をこのように設定することにより、発電装置2による発電電力の変動に起因する電力系統50への影響を抑制しながら、蓄電装置3の長寿命化を図ることができる。
また、充放電制御部5は、発電装置2の発電電力の変化量が所定の閾値以下の場合に、変化後の発電電力の重み付けを行うことなく、単純平均により目標出力電力を算出する。このように構成することによって、発電電力の変化量が小さく、重み付けを行わない場合にも蓄電装置3の充放電量が多くならないような場合に、重み付けを行わずに目標出力電力を算出することができるので、この場合には、目標出力電力の平滑化をより十分に行って目標出力電力が変動することをより抑制することができる。
また、充放電制御部5は、発電電力の変化量が制御開始変化量より大きい場合に、目標出力電力を算出する制御を開始する。このように構成することによって、発電電力の変化量が制御開始変化量よりも小さい場合には目標出力電力を算出せず、蓄電装置3の充放電も行わないので、蓄電装置3の充放電回数を減らすことができる。これにより、さらに蓄電装置3の長寿命化を図ることができる。
また、充放電制御部5は、負荷周波数制御により対応可能な変動周期の下限周期未満の期間を検出時間間隔とすることによって、このような検出時間間隔で取得した発電電力に基づいて発電電力の変化を検出することによって、負荷周波数制御により対応可能な変動周期を有する発電電力の変化を容易に検出することができる。これにより、負荷周波数制御により対応可能な変動周期の変動成分を減少させるように、充放電制御を行うことができる。
また、充放電制御部5は、サンプリング期間を負荷周波数制御により対応可能な変動周期の下限周期以上の期間とすることによって、このような期間の範囲において取得した発電電力データに基づいて移動平均法により目標出力電力を算出することによって、特に、負荷周波数制御により対応可能な変動周期の成分を減少させることができる。これにより、電力系統50に影響を与えることを抑制することができる。
次に、図4を参照して、移動平均法のサンプリング期間の検討結果について説明する。図4は、発電電力データの取得期間であるサンプリング期間を10分とした場合のFFT解析結果と、サンプリング期間を20分とした場合のFFT解析結果を示す。
図4に示すように、サンプリング期間が10分の場合には、変動周期が10分未満の範囲における変動が抑制されている一方、変動周期が10分以上の範囲における変動があまり抑制されていない。また、サンプリング期間が20分の場合には、変動周期が20分未満の範囲における変動が抑制されている一方、変動周期が20分以上の範囲における変動はあまり抑制されていない。
したがって、サンプリング期間の大きさと、充放電制御により抑制できる変動周期との間には良好な相関関係があることがわかる。このため、サンプリング期間の設定により効果的に変動周期を抑制できる範囲が変わることがいえる。そこで、本システムで主に注目している負荷周波数制御により対応可能な変動周期の部分を抑制するためには、サンプリング期間を負荷周波数制御で対応する変動周期以上、特にT1〜T2の後半付近(長周期付近)からT1以上の範囲の期間とすることが好ましい。たとえば、図2の例では20分以上のサンプリング期間とすることにより、負荷周波数制御で対応する変動周期の殆どを抑制することができる。ただし、サンプリング期間を長くすると、必要な蓄電池容量が大きくなる傾向があり、T1よりもあまり長くないサンプリング期間を選択することが好ましい。
次に、図5〜図23を参照して、本発明の充放電制御を行うことによる効果を検証したシミュレーション結果について説明する。
まず、図5〜図9を参照して、本発明の充放電制御を行うことによる効果を検証したシミュレーション結果(例1)について説明する。図5は、定格出力が4kWの発電装置の1日の発電電力推移(例1)を示している。図6は、実施例1による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移のシミュレーション結果を示している。図7は、比較例による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移のシミュレーション結果を示している。図8は、実施例1、比較例および実際の発電電力の推移についてFFT解析を行った解析結果を示している。
なお、実施例1では、重み係数nを0.25とし、所定の閾値を発電装置の定格出力の3%として、本実施形態の加重平均または単純平均による移動平均法により目標出力電力を算出する充放電制御を行う構成とした。また、比較例では、単純平均による移動平均法のみにより目標出力電力を算出する充放電制御を行う構成とした。また、実施例1および比較例では、発電電力の変化量が発電装置の定格出力の5%を超えたときに充放電制御を開始し、所定の時刻(17時)に充放電制御を停止した。また、図9は、実施例1による発電システムおよび比較例による発電システムの蓄電池容量推移を示している。
図5〜図7に示すように、実施例1および比較例のいずれにおいても、図5に示した発電装置の発電電力の変動を平滑化できていることがわかる。図8に示すように、FFT解析結果では、実際の発電電力と、実施例1および比較例とは略同じであることがわかる。これは、例1における実際の発電電力の変動が元々小さいため、実施例1および比較例による平滑化を行っても差がでにくいためである。
また、図9に示すように、例1では、実施例1と比較例とで差はあまり大きくなく、略同じ容量推移となることがわかる。このシミュレーション結果では、実施例1および比較例の充放電量はそれぞれ1290Whおよび1324Whであった。すなわち、発電電力の変動が小さい場合において、実施例1では比較例に比べて充放電量が若干(34Wh)小さくなることがわかる。
次に、図5に示した発電電力推移(例1)に対して、実施例2による充放電制御を行った場合のシミュレーション結果について説明する。図10は、実施例2による発電システムにおいて、発電装置が図5に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移のシミュレーション結果を示している。図11は、実施例2、比較例および実際の発電電力の推移についてFFT解析を行った解析結果を示している。なお、実施例2では、実施例1と異なり、重み係数nを1.00として(閾値は定格出力の3%で)充放電制御を行う構成とした。また、図12は、実施例2による発電システムおよび比較例による発電システムの蓄電池容量推移を示している。
図10に示すように、実施例2においても、図5に示した発電装置の発電電力の変動を平滑化できていることがわかる。また、図11に示すように、実施例1の場合と同様に、FFT解析結果では、実際の発電電力と、実施例2および比較例とは略同じであることがわかった。また、図12に示すように、実施例2の場合では、実施例1の場合と比べて比較例に対する差が大きくなっていることがわかる。このシミュレーション結果では、実施例2および比較例の充放電量はそれぞれ1234Whおよび1324Whであった。すなわち、実施例1に比べて重み係数nを大きくした実施例2では充放電量の減少量が90Whとなり、実施例1(減少量34Wh)に比べて比較例に対する充放電量の減少量が大きくなることがわかる。
次に、図13〜図17を参照して、本発明の充放電制御を行うことによる効果を検証したシミュレーション結果(例2)について説明する。図13〜図17は、例1とは異なり、発電電力の変動の大きい例2について、図5〜図9と同様のシミュレーション結果を示している。
図13〜図15に示すように、実施例1および比較例のいずれにおいても、図13に示した発電装置の発電電力の変動を平滑化できていることがわかる。また、図16に示すように、FFT解析結果においても、実施例1および比較例は実際の発電電力の変動を大きく抑制していることがわかる。特に、実施例1では、約2分〜約20分の変動周期を比較例と略同じレベルで抑制している。すなわち、約2分〜約3分までの変動周期については実施例1は比較例に比べて抑制度合いが若干小さいが、約3分〜約20分の変動については同じ抑制度合いとなっている。
また、図17に示すように、例2では、例1(図9参照)に比べて、実施例1と比較例との間の容量推移の差が大きくなっていることがわかる。このシミュレーション結果では、実施例1および比較例の充放電量はそれぞれ3041Whおよび3239Whであった。すなわち、発電電力の変動が大きい場合において、実施例1では比較例に比べて充放電量を大きく(約200Wh)減少させていることがわかる。
次に、図13に示した発電電力推移(例2)に対して、実施例3による充放電制御を行った場合のシミュレーション結果について説明する。図18は、実施例3による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移のシミュレーション結果を示している。図14は、実施例3、比較例および実際の発電電力の推移についてFFT解析を行った解析結果を示している。なお、実施例3では、実施例1と異なり、重み係数nを0.25とし、所定の閾値を発電装置の定格出力の5%として充放電制御を行う構成とした。また、図20は、実施例3による発電システムおよび比較例による発電システムの蓄電池容量推移を示している。
図18に示すように、実施例3においても、図13に示した発電装置の発電電力の変動を平滑化できていることがわかる。また、図19に示すように、FFT解析結果においても、実施例3および比較例は実際の発電電力の変動を大きく抑制していることがわかる。実施例3の抑制度合いは、実施例1の抑制度合いと略同じであった。また、図20に示すように、実施例3の場合でも、実施例1(図17参照)の場合と同様に、比較例との間の差が大きくなっていることがわかる。このシミュレーション結果では、実施例3および比較例の充放電量はそれぞれ3077Whおよび3239Whであった。すなわち、実施例1に比べて閾値を大きくした実施例3では充放電量の減少量が162Whとなり、実施例1(比較例に対する減少量198Wh)に比べて充放電量の減少量は小さくなっているが、比較例に対する充放電量の減少量は大きく増加することがわかる。
次に、図13に示した発電電力推移(例2)に対して、実施例4による充放電制御を行った場合のシミュレーション結果について説明する。図21は、実施例4による発電システムにおいて、発電装置が図13に示した発電電力推移で発電した場合の電力系統への出力電力推移のシミュレーション結果を示している。図22は、実施例4、比較例および実際の発電電力の推移についてFFT解析を行った解析結果を示している。なお、実施例4では、実施例1と異なり、重み係数nを0.50とし、所定の閾値を発電装置の定格出力の3%として充放電制御を行う構成とした。また、図23は、実施例4による発電システムおよび比較例による発電システムの蓄電池容量推移を示している。
図21〜図23に示すように、実施例4においても、図13に示した発電装置の発電電力の変動を平滑化できていることがわかる。また、図22に示すように、FFT解析結果においては、実施例4の抑制度合いは、実施例1の抑制度合いより小さくなっている。特に、約2分〜約6分の変動周期の抑制度合いが小さくなっていることがわかる。その一方、図23に示すように、実施例4の場合では、実施例1(図17参照)の場合と比べて、比較例との間の差が大きくなっていることがわかる。このシミュレーション結果では、実施例4および比較例の充放電量はそれぞれ2891Whおよび3239Whであった。すなわち、実施例1に比べて重み係数nを大きくした実施例4では充放電量の減少量が352Whとなり、実施例1(減少量198Wh)に比べて充放電量の減少量が大きく増加することがわかる。
以上のシミュレーション結果をまとめると、重み係数が大きい程、充放電量の軽減効果が大きくなるとともに、閾値を小さくする程、充放電量の軽減効果が大きくなる。また、実際の発電電力の変動が大きい程、本発明の制御を行うことによる充放電量の軽減効果を大きく得られることがわかった。また、重み係数を0.25とした場合には負荷周波数制御により対応可能な変動周期を抑制することができるが、重み係数を0.5とした場合には負荷周波数制御により対応可能な変動周期に対する抑制度合いは小さくなる。すなわち、重み係数の値と抑制される変動周期とに相関関係があることがわかる。これらから、実際の発電電力の変動の大きさなどを勘案して、重み係数および閾値を適切に設定することにより、従来の平滑化制御(比較例)と同じレベルで負荷周波数制御により対応可能な変動周期を抑制しながら、従来の平滑化制御(比較例)に比べて充放電量を少なくすることが可能である。
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、蓄電池31の電圧が48Vである例について説明したが、本発明はこれに限らず、48V以外の電圧にしてもよい。なお、蓄電池の電圧としては60V以下が望ましい。
また、上記実施形態では、制御開始変化量を発電装置2の定格出力の5%とした例について説明したが、本発明はこれに限らず、上記以外の数値を用いてもよい。たとえば、制御開始変化量は、発電装置の変化前の発電電力を基準にして決めてもよい。
また、上記実施形態では、需要家内で用いる負荷における消費電力量を想定しない場合について説明したが、本発明はこれに限らず、目標出力電力の算出において、需要家内で用いられる少なくとも一部の負荷で消費する電力量を検出し、その負荷消費電力量あるいは負荷消費電力変動量を加味して目標出力の算出を行ってもよい。
また、上記実施形態に記載されたサンプリング期間、母線電圧などの具体的な数値についても、本発明はこれに限られず、適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では、時刻に基づいて充放電制御を停止する例について説明したが、本発明はこれに限らず、充放電制御を開始してから一定時間後に停止してもよいし、発電電力の変化量が小さくなっていると判断した場合に停止してもよい。
また、上記実施形態では、発電電力検出部8によって検出された発電電力の差分をとることにより発電電力の変化量を検出した例について説明したが、本発明はこれに限らず、発電電力を反映する電力を検出すればよい。たとえば、売電電力(発電電力から負荷60の消費電力を減じた電力)の差分をとることにより発電電力の変化量を検出してもよい。
また、上記実施形態では、所定の閾値が制御開始変化量よりも小さい変化量(定格出力の3%)とした例について説明したが、本発明はこれに限らず、制御開始変化量以上の値でもよい。
また、上記実施形態では、発電電力の変化量が所定の閾値よりも大きい場合に加重平均により目標出力電力を算出し、所定の閾値以下の場合に単純平均により目標出力電力を算出する例を示したが、本発明はこれに限らず、所定の閾値よりも大きい場合に大きい重み付けで加重平均により目標出力電力を算出し、所定の閾値以下の場合に小さい重み付けで加重平均により目標出力電力を算出してもよい。また、充放電制御を行う際には、常に一定の重み付けの加重平均により目標出力電力を算出するように構成してもよい。

Claims (9)

  1. 再生可能エネルギーを利用して発電装置により発電する工程と、
    蓄電装置に前記発電装置により発電された電力を蓄電する工程と、
    ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点における前記発電装置の発電電力デー
    タの平均値から目標出力電力を決定する工程と、
    前記発電装置および前記蓄電装置の少なくとも一方から前記目標出力電力を出力する工
    程とを含み、
    前記目標出力電力決定工程において、前記複数の時点のそれぞれにおける前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより前記発電電力の平均値を算出し、
    前記目標出力電力決定工程は、
    前記複数の時点のうち、第1の時点と、前記第1の時点より前の第2の時点との前記発
    電電力データの電力差を算出する工程と、
    前記電力差と予め設定された第1の閾値とを比較し、前記電力差が前記第1の閾値より
    も大きい場合に前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより前記目標出力電力
    を決定する工程とを含む電力供給方法。
  2. 請求項に従属する電力供給方法であって、
    前記目標出力電力決定工程において、前記電力差が前記第1の閾値よりも小さい場合には、前記複数の時点のそれぞれにおける前記発電電力データの重み付けを均一にして前記目標出力電力を決定する。
  3. 請求項に従属する電力供給方法であって、
    前記目標出力電力決定工程において、前記電力差が前記第1の閾値よりも大きい場合、前記第1の時点における前記発電電力データを他の時点における前記発電電力データよりも重み付けを大きくすることにより前記目標出力電力を決定する。
  4. 請求項のいずれかに従属する電力供給方法であって、
    前記第1の閾値は、前記発電装置の定格出力に対する所定割合に相当する。
  5. 請求項のいずれかに従属する電力供給方法であって、
    前記目標出力電力決定工程前に、
    前記複数の時点のうち、第1の時点と、前記第1の時点より前の第2の時点との前記発電電力データの電力差を算出する工程と、
    前記電力差と予め設定された第2の閾値とを比較する工程とを含み、
    前記電力差が前記第2の閾値よりも大きい場合には、前記目標出力電力決定工程を行わず、前記発電装置から発電電力を出力する。
  6. 請求項に従属する電力供給方法であって、
    前記第1の閾値は、前記第2の閾値よりも小さい。
  7. 請求項のいずれかに従属する電力供給方法であって、
    前記第1の時点と前記第2の時点は、前記複数の時点のうち連続する時点である。
  8. 再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置および前記発電装置により発電された電力を蓄電する蓄電装置を制御するための制御プログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムはコンピュータシステムに以下の動作を実行させる、
    ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点において前記発電装置の発電電力データを取得し、
    前記複数の時点のそれぞれにおける前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより前記発電電力の平均値を算出し、
    前記複数の時点のうち、第1の時点と、前記第1の時点より前の第2の時点との前記発電電力データの電力差を算出し、
    前記電力差と予め設定された第1の閾値とを比較し、前記電力差が前記第1の閾値よりも大きい場合に前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより目標出力電力を決定し、 前記発電装置および前記蓄電装置の少なくとも一方から前記目標出力電力を出力す
    る。
  9. 再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置により発電された電力を蓄電する蓄電装置と、
    前記発電装置または前記蓄電装置から出力される電力を制御する充放電制御部とを備え、
    前記充放電制御部は、ある時点から所定時間前までの期間の複数の時点において前記発電装置の発電電力データを取得し、前記複数の時点のそれぞれにおける前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより前記発電電力の平均値を算出し、
    前記複数の時点のうち、第1の時点と、前記第1の時点より前の第2の時点との前記発電電力データの電力差を算出し、
    前記電力差と予め設定された第1の閾値とを比較し、前記電力差が前記第1の閾値よりも大きい場合に前記発電電力データの重み付けを異ならせることにより目標出力電力を決定し、前記発電装置および前記蓄電装置の少なくとも一方から前記目標出力電力を出力させるように構成されている、発電システム。
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