JP6517465B2 - 積立制御装置、積立制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
1.金融サービス提供システムの概要
2.銀行サーバの構成
3.銀行サーバの動作
4.変形例
5.ハードウェア構成
6.むすび
まず、図1を参照し、積立制御装置としての機能を有する本実施形態にかかる銀行サーバ20を含む金融サービス提供システム1について説明する。
通信網12は、通信網12に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網12は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、IP−VPN(Internt Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
顧客端末10は、金融機関の顧客が称する情報処理端末である。顧客は、顧客端末10を用いて、銀行サーバ20が提供する各種取引を実行することができる。各種取引としては、例えば、預金残高照会、入出金照会、口座振込、振替、などのATM(Automatic Teller Machine)において実行可能である取引や、外貨や投資信託などの金融商品の売買などが挙げられる。
銀行サーバ20は、上記顧客端末10との通信に基づき各種取引を実行する。特に、本発明の実施形態による銀行サーバ20は、顧客から外貨積立の申し込みを受け付け、顧客により設定された条件で外貨積立を実行する。例えば、銀行サーバ20は、外貨取引選択画面を表示するための情報を顧客端末10に送信する。そして、銀行サーバ20は、外貨取引選択画面において顧客により外貨積立の取引が選択されると外貨積立の設定画面を表示するための情報を顧客端末10に送信し、当該設定画面において顧客により設定された情報に基づき、外貨積立を実行することが可能である。以下、図2および図3を参照して各画面の構成を説明する。
図2は、外貨取引選択画面の具体例を示した説明図である。外貨取引選択画面は、顧客が希望する外貨取引を選択するための画面であり、例えば図2に示したように、「通常購入」の選択項目41、「通常売却」の選択項目42、「指値購入」の選択項目43、「指値売却」の選択項目44、および「積立購入」の選択項目45などの選択項目を含む。
図3は、外貨積立の設定画面の具体例を示した説明図である。外貨積立の設定画面は、外貨積立を行う条件を設定するための画面であり、例えば図3に示したように、積立通貨入力欄51、積立額入力欄52、日付入力選択ボックス53、日付入力欄54、曜日入力選択ボックス55、曜日入力欄56、毎日指定選択ボックス57、購入条件レート設定ボックス58、およびレート入力欄59を含む。
ところで、既存の外貨積立では、為替レートによらず外貨が購入されてしまうので、顧客が思わぬ不利益を被る場合がある。例えば、市場動向や経済指標の発表の影響により一時的に為替レートが大幅に変動することがあるので、顧客が想定するより円安の状況下で外貨が購入されてしまうことが起こり得る。具体例として、ある顧客が毎月1日を積立日として設定し、図4に示すように為替レートが変動した場合、比較的円高ドル安の状態にある7月1日、8月1日、10月1日だけでなく、米ドル/円が一時的に急伸した状態にある9月1日においても米ドルが購入されてしまう。積立により為替変動の影響を平滑化する効果はあるが、一時的に急伸した米ドルが購入されてしまうことは顧客にとって不利益である。
図5は、本発明の実施形態による銀行サーバ20の構成を示した機能ブロック図である。図5に示したように、銀行サーバ20は、通信部216と、記憶部230と、表示制御部234と、設定管理部238と、資金拘束部242と、為替レート取得部246と、レート比較部250と、積立制御部254と、カバー取引制御部258と、を備える。
通信部216は、通信網12を介して顧客端末10または他の金融機関のサーバなどと通信を行う。例えば、通信部216は、図2を参照して説明した外貨取引選択画面および外貨積立の設定画面を表示するための情報を表示制御部234からの制御に従って送信する送信部としての機能、情報提供サーバから為替レート情報を受信する機能、顧客端末10に所定の通知を送信する機能、カバー取引を行うための通信を行う機能などを有する。
記憶部230は、銀行サーバ20におけるオペレーションに用いられる多様なデータを記憶する。記憶部230は、例えば図5に示したように、顧客情報DB、円預金情報DB、外貨預金情報DB、積立設定情報DB、別段口座DB、および表示画面DBを記憶する。以下、図6〜図8を参照し、各DBの構成例を説明する。
表示制御部234は、通信部216を介して表示画面DBに含まれる情報を顧客端末10に送信することにより、顧客端末10における表示を制御する。例えば、表示制御部234は、外貨取引選択画面や外貨積立の設定画面などを表示するための情報の送信により、顧客端末10に外貨取引選択画面や外貨積立の設定画面などを表示させる。
設定管理部238は、通信部216により受信された外貨積立の設定画面に対する顧客の入力内容に基づき、積立設定情報DBにおける外貨積立の設定を管理する。例えば、設定管理部238は、新たな顧客のための積立設定情報テーブルの追加、および既存の積立設定情報テーブルの更新などを行う。
資金拘束部242は、外貨積立を行う顧客の円普通預金口座から、外貨積立を行うための資金を拘束する。具体的には、資金拘束部242は、外貨積立の実行前に顧客の円普通預金口座から別段口座に積立額に相当する資金を移動させる。すなわち、資金拘束部242は、円預金テーブルの円普通預金情報から積立額に相当する資金を差し引き、別段口座テーブルの拘束金額情報に積立額に相当する資金を追加する。かかる資金拘束により、より確実に外貨積立を実行することが可能となる。なお、資金拘束後にATM(Automated Teller Machine)またはインターネットバンキングなどを介して顧客から引落し、振込などの資金移動の指示があった場合、銀行サーバ20は、資金拘束後の円普通預金情報の示す残高の範囲内で資金移動を行う。
為替レート取得部246は、例えば外部の情報提供サーバから為替レート情報を取得する。なお、外貨積立に用いられる為替レートは、顧客の優良度に応じて異なってもよい。例えば、優良度の高い顧客にほど、優遇された為替レート、すなわち低い為替レートが適用されてもよい。
レート比較部250は、為替レート取得部246により取得された積立日の所定時刻における為替レートと、参照レートとして設定された購入上限レートとを比較する。例えば、レート比較部250は、積立日の午前8時30分における為替レートが、積立設定情報DBに設定されている顧客の購入上限レートを上回っているか否かの比較を行う。
積立制御部254は、レート比較部250により所定の比較結果が得られた場合に、外貨積立を実行する。例えば、積立制御部254は、為替レートが購入上限レートと等しい、または為替レートが購入上限レートを下回るという比較結果が得られた場合に当該為替レートを用いて外貨積立を実行する。一方、積立制御部254は、為替レートが購入上限レートを上回るという比較結果が得られた場合には外貨積立を実行しない。かかる構成により、顧客の想定に沿った外貨積立を実現することが可能となる。以下、図9を参照し、当該制御により得られる効果を具体的に説明する。
カバー取引制御部258は、外貨積立の実行に付随して、実行する外貨積立に応じた注文を他の金融機関に対して行うカバー取引を制御する。カバー取引は、外貨積立に用いられる為替レートの決定時刻の付近で状況に応じたタイミングで行われる。特に、本発明の実施形態においては、外貨積立を行う全顧客の資金を事前に拘束しているので、全顧客の外貨積立のための資金の総額が把握される。このため、顧客ごとでなく、全顧客の外貨積立に関するカバー取引を一括的に行うことができるので、システム負荷を低減することが可能である。以下、カバー取引の幾つかの制御態様例を説明する。
カバー取引制御部258は、カバー取引システムの機能に委ねて自動的にカバー取引を実行する。なお、カバー取引システムは、例えば、顧客からの外貨購入注文が入った場合に、当該外貨購入注文のカバー取引を、他の購入注文との総額が設定額に達するまで保留し、総額が設定額に達した時点で他の購入注文のカバー取引と併せて行う仕組みを有する。
為替レートが下落傾向の場合には、外貨積立の為替レートの決定時刻以降の方が外貨を安価に調達できる可能性がある。このため、カバー取引制御部258は、カバー取引システムの設定額を上げることにより、カバー取引が実行されるタイミングを遅らせてもよい。
為替レートが下落傾向の場合には、外貨積立の為替レートの決定時刻前の方が外貨を安価に調達できる可能性がある。このため、カバー取引制御部258は、外貨積立の為替レートの決定時刻に先立ってカバー取引を実行してもよい。
例えば外国為替証拠金取引などにて顧客の売り注文が発生している場合は、カバー取引制御部258は、当該売り注文をカバー取引のための買い注文と相殺することで、他の金融機関との取引量を抑制してもよい。かかる構成によれば、カバー取引のためのコストも抑制される。
以上、本発明の実施形態による銀行サーバ20の構成を説明した。続いて、図10を参照し、本発明の実施形態による銀行サーバ20の動作を整理する。
以上、本発明の実施形態による銀行サーバ20の構成および動作を説明した。続いて、本発明の実施形態による銀行サーバ20に適用可能な変形例を説明する。
上記では、購入上限レートとして固定値が設定される例を説明した。また、購入上限レートを為替レートが上回っていた場合に銀行サーバ20が上限レート超過通知を送信する例も説明した。かかる実施形態においては、為替レートの恒常的なレンジが上昇した場合、顧客は、上限レート超過通知を受けて購入上限レートを再設定することにより、外貨積立が実行される頻度を高めることが可能である。
上記では、為替レートが上限購入レートを上回る場合に外貨積立が見送られる例を説明した。かかる実施形態によれば、顧客の想定の範囲内の為替レートで外貨積立を実行することが可能である。一方で、為替レートが上限購入レートを上回ることが多い場合、積立総額が顧客の想定した金額を下回ることも考えられる。
以上説明した銀行サーバ20による情報処理は、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。以下、図11を参照し、銀行サーバ20のハードウェア構成例を説明する。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、顧客の入力に基づいて外貨積立における購入上限レートを設定することが可能である。このため、本発明の実施形態によれば、外貨積立を顧客の想定の範囲内の為替レートで実行することが可能となる。
10 顧客端末
12 通信網
20 銀行サーバ
24 リムーバブル記憶媒体
216 通信部
230 記憶部
234 表示制御部
238 設定管理部
242 資金拘束部
246 為替レート取得部
250 レート比較部
254 積立制御部
258 カバー取引制御部
Claims (9)
- 外貨積立の候補日における外貨の為替レートを取得する為替レート取得部と、
前記為替レート取得部により取得された為替レートと参照レートとを比較するレート比較部と、
前記外貨積立の実行前に複数の顧客の口座から前記外貨積立を行うための資金を別段口座に移動させる資金拘束部と、
前記レート比較部により前記為替レートが前記参照レート以下という比較結果が得られた場合に、前記別段口座に移動された資金を用いて前記外貨積立を実行する積立制御部と、
前記複数の顧客の外貨積立に関するカバー取引を一括して行うカバー取引制御部と、
を備える、積立制御装置。 - 前記積立制御部は、前記外貨の為替レートが前記参照レートを下回るという比較結果が得られた場合に前記外貨積立を実行し、前記外貨の為替レートが前記参照レートを上回るという比較結果が得られた場合には前記外貨積立を実行しない、請求項1に記載の積立制御装置。
- 前記参照レートを入力するための表示を顧客端末に送信する送信部をさらに備える、請求項2に記載の積立制御装置。
- 前記参照レートを入力するための表示においては、前記参照レートとして固定値を設定可能である、請求項3に記載の積立制御装置。
- 前記参照レートを入力するための表示においては、前記参照レートとして動的に変化する値を設定可能である、請求項3に記載の積立制御装置。
- 為替レート取得部は、単位期間における前記外貨積立の金額が所定金額以上の顧客に対しては、前記外貨の為替レートとして、他の顧客に適用される為替レートよりも優遇された為替レートを取得する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積立制御装置。
- 前記候補日の規則性を間隔が異なる複数種類の規則性から選択するための表示、および、前記候補日における前記外貨積立の金額を入力するための表示を顧客端末に送信する送信部と、
前記顧客端末による入力内容に基づき、前記候補日の規則性および前記外貨積立の金額を設定する設定管理部と、
をさらに備え、
前記送信部は、前記外貨積立の候補日に前記外貨積立が実行されなかった場合に顧客端末に通知を送信する、請求項1または2に記載の積立制御装置。 - 外貨積立の候補日における外貨の為替レートを取得するステップと、
取得された為替レートと参照レートとを比較するステップと、
前記外貨積立の実行前に複数の顧客の口座から前記外貨積立を行うための資金を別段口座に移動させるステップと、
前記為替レートが前記参照レート以下という比較結果が得られた場合に前記別段口座に移動された資金を用いて前記外貨積立を実行するステップと、
前記複数の顧客の外貨積立に関するカバー取引を一括して行うステップと、
を含む、コンピュータにより実行される積立制御方法。 - コンピュータを、
外貨積立の候補日における外貨の為替レートを取得する為替レート取得部と、
前記為替レート取得部により取得された為替レートと参照レートとを比較する比較部と、
前記外貨積立の実行前に複数の顧客の口座から前記外貨積立を行うための資金を別段口座に移動させる資金拘束部と、
前記比較部により前記為替レートが前記参照レート以下という比較結果が得られた場合に、前記別段口座に移動された資金を用いて前記外貨積立を実行する積立制御部と、
前記複数の顧客の外貨積立に関するカバー取引を一括して行うカバー取引制御部と、
として機能させるための、プログラム。
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