以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(表示制御:顧客からの資産状況の表示要求に応じてその顧客の資産カテゴリ毎の残高(外貨は円に換算)と金融取引画面に遷移するためのリンク項目(ユーザ設定)とを同時に表示させる例)
2.変形例
<1.第1の実施の形態>
[金融サービス提供システムの構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における金融サービス提供システム10のシステム構成例を示す図である。図1では、金融サービス提供システム10において、金融機関30の顧客50が、顧客端末20を用いて金融機関30との間で各種の金融取引を行う場合における全体構成を概略的に示す。
なお、金融機関30は、都市銀行、地方銀行、金融公庫、信用金庫等の金融機関を意味するものとする。また、金融機関30にはサーバ100が設けられているものとする。図1では、サーバ100が金融機関30内に設置されている場合を一例として示すが、サーバ100が金融機関30とは物理的に離れている場所に設置されている場合についても同様に考えることができる。
このように、金融サービス提供システム10は、サーバ100および顧客端末20を備える。また、サーバ100および顧客端末20は、インターネット等の通信網であるネットワーク40と接続され、各種情報のやりとりを行うことができる。
なお、本発明の第1の実施の形態では、1つの金融機関に1つのサーバが設定されている場合において、サーバ100および顧客端末20間で行われる金融サービス提供システムを例にして説明する。ただし、1つまたは複数の情報処理装置からなる情報処理システムが1つの金融機関に構築されている場合において、顧客端末と、その情報処理システムとの間で行われる金融サービス提供システムについても、本発明の第1の実施の形態を適用することができる。また、その情報処理システムを金融機関のサーバとして機能させる場合についても、本発明の第1の実施の形態を適用することができる。また、本発明の第1の実施の形態では、1つの顧客端末と1つのサーバとのやりとりを例にして説明するが、複数の顧客端末(携帯電話機等のモバイル機器を含む)とサーバとのやりとりについても適用することができる。この例を図25に示す。
金融サービス提供システム10は、顧客端末20と、ネットワーク40と、サーバ100とを備える。また、サーバ100および顧客端末20は、ネットワーク40を介して通信可能に接続されている。
サーバ100は、銀行等の金融機関30に設けられる情報処理装置であり、ネットワーク40を介して顧客端末20と接続され、顧客端末20からの要求に応じて各種の金融サービスを顧客端末20に提供する。なお、サーバ100の構成については、図2および図3を参照して詳細に説明する。
顧客端末20は、金融機関30の顧客が用いる情報処理装置であり、表示部21および操作部22(マウス(ポインティングデバイス)23を含む)を備える。顧客端末20は、操作部22における顧客50からの操作入力に応じて、各種の要求をネットワーク40を介してサーバ100に送信し、これらの要求に応じて提供される各種の金融サービスに関する内容を表示部21に表示する。なお、顧客端末20は、パーソナルコンピュータ(PC)、情報家電、家庭用ゲーム機等の情報処理装置(すなわち、比較的処理能力の高い情報処理装置)により実現される。また、顧客端末20として、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機、携帯型映像/音声プレーヤ等のモバイル機器を用いるようにしてもよい。
ネットワーク40は、サーバ100および顧客端末20を相互に通信可能に接続する通信網であり、有線または無線の通信網である。ネットワーク40は、インターネット、電話回線網、衛星通信網等の公衆回線網や、専用回線網等を用いることができる。この専用回線網として、各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を用いることができる。
このように、金融サービス提供システム10において、サーバ100および顧客端末20間で各種情報をやり取りすることにより、顧客端末20を所持する顧客50に対して、各種の金融サービスを提供することができる。金融サービスとして、例えば、預金の残高照会、入出金照会、口座振込、振替等のサービス(例えば、ATM(Automated teller machine:現金自動預け払い機)の対応サービス)を提供することができる。また、各種の金融商品の取引(売買、申し込み、解約等)、ウェブサイトまたは電子メール等を用いた各種の情報(例えば、金融商品、為替レート、顧客の保有する資産等に関する情報、優遇情報、期間優遇の情報)を提供することができる。
[サーバの構成例]
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100の内部構成例を示すブロック図である。図2では、サーバ100のハードウェア構成例について説明する。
サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)61と、ROM(Read Only Memory)62と、RAM(Random Access Memory)63と、ホストバス64と、ブリッジ65とを備える。また、サーバ100は、外部バス66と、インターフェース67と、入力装置68と、出力装置69と、ストレージ装置(HDD)70と、ドライブ71と、接続ポート72と、通信装置73とを備える。
CPU61は、各種プログラムに基づいて動作し、サーバ100の各部を制御するものである。例えば、CPU61は、ROM62に記憶されているプログラム、または、ストレージ装置70からRAM63にロードされたプログラムに基づいて各種処理を実行する。すなわち、CPU61は、演算処理装置および制御装置として機能する。
ROM62は、CPU61が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するメモリである。なお、ROM62については、CPU61からストレージ装置70へのアクセスを軽減するためのバッファとして機能させるようにしてもよい。
RAM63は、CPU61が各種処理を実行する際に使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶するメモリである。
ホストバス64は、CPUバス等から構成されるホストバスであり、CPU61、ROM62およびRAM63のそれぞれが相互に接続されている。また、ホストバス64は、ブリッジ65を介して外部バス66に接続されている。この外部バス66は、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バスである。
入力装置68は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、レバー等の操作部材と、これらの操作部材の操作内容に応じて入力信号を生成してCPU61に出力する入力制御回路とを備える。金融機関30の顧客または職員は、入力装置68を操作することにより、サーバ100に対する各種のデータの入力や、処理動作の指示を行うことができる。
出力装置69は、CPU61の制御に基づいて各種画像や各種音声を出力するものである。出力装置69は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、ランプ等の表示装置と、スピーカ等の音声出力装置等により構成される。
ストレージ装置70は、CPU61が実行するプログラムや各種データを格納する記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)により構成される。
ドライブ71は、記憶媒体用リーダライタであり、サーバ100に内蔵または外付けされる。ドライブ71は、サーバ100にローディングされた磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体に対して、各種データの書き込みまたは読み出しを行う。
接続ポート72は、外部周辺機器を接続するためのポートであり、例えば、USB、IEEE1394等の接続端子を有する。また、接続ポート72は、インターフェース67、外部バス66、ブリッジ65、ホストバス64等を介してCPU61等に接続されている。
通信装置73は、例えば、ネットワーク40に接続するための通信デバイス等により構成されている通信インターフェースである。通信装置73は、顧客端末20等の外部機器との間で、ネットワーク40を介して各種データを送受信する。
なお、顧客端末20がパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である場合には、図2に示すサーバ100と略同一の構成とすることができる。また、顧客端末20が携帯電話機等のモバイル機器である場合には、周知の構成を採用できる。このため、顧客端末20のハードウェア構成についての説明を省略する。
[サーバの機能構成例]
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100の機能構成例を示すブロック図である。サーバ100は、通信制御部110と、為替レート取得部120と、円換算値算出部130と、資産合計値算出部140と、優遇内容決定部150と、資産情報管理部160と、表示制御部170と、手動カスタム情報設定部180と、記憶部300とを備える。
通信制御部110は、ネットワーク40を介して接続される顧客端末20との間で行われる通信制御を行うものである。例えば、通信制御部110は、顧客端末20から送信された各表示要求を表示制御部170に出力し、顧客端末20から送信された金融取引に関する情報(金融取引情報)を資産情報管理部160に出力する。また、通信制御部110は、顧客端末20から送信された手動カスタム情報(図12に示す手動カスタム領域405および406に表示させる対象物の選択情報等)を手動カスタム情報設定部180に出力する。また、通信制御部110は、表示制御部170から出力された各表示情報(各画面を表示させるための情報)を、ネットワーク40を介して接続される顧客端末20に送信する。なお、通信制御部110は、特許請求の範囲に記載の受付部の一例である。
為替レート取得部120は、外国為替市場45から為替レート(一の通貨と他の通貨との変換レート)に関する情報(為替レート情報)を取得し、取得された為替レート情報を円換算値算出部130および資産情報管理部160に出力する。具体的には、為替レート取得部120は、有線または無線を介してサーバ100に接続される外部装置、または、サーバ100に装着される記憶媒体等から、為替レート情報を取得する。例えば、為替レート取得部120は、定期的または不定期に為替レート情報を取得する。また、顧客端末20からの資産状況表示画面(例えば、図12に示す資産状況表示画面400)の送信要求がある毎に為替レート情報を取得するようにしてもよい。また、為替レート取得部120は、取得された為替レート情報をその取得日時に関する情報(日時情報)に関連付けて為替レート情報395(図4に示す)として記憶部300に記録する。なお、外国為替市場とは、異なる通貨の取引が行われている市場を意味し、一般には、これらの取引が総称されて外国為替市場と呼ばれている。
円換算値算出部130は、為替レート取得部120から出力された為替レート情報を用いて、顧客の資産(記憶部300に資産情報320(図4に示す)として記憶されている資産)のうち、円以外の通貨で管理されている資産を円に換算するものである。そして、円換算値算出部130は、円に換算された値(円換算値)を資産合計値算出部140および優遇内容決定部150に出力する。
資産合計値算出部140は、記憶部300に資産情報320またはローン情報330として記憶されている資産の合計値(資産合計、ローン合計)を算出するものであり、算出された資産の合計値を表示制御部170に出力する。また、資産合計値算出部140は、記憶部300に資産情報320として記憶されている資産のうち、円以外の通貨で管理されている資産が存在する場合には、円換算値算出部130から出力された円換算値を用いて、資産の合計値を算出する。
優遇内容決定部150は、記憶部300に資産情報320として記憶されている資産について適用される優遇内容を、顧客の資産内容(全てまたは一部)および金融機関30の取引状況等に基づいて決定するものである。この優遇内容の決定方法については、図8および図9を参照して詳細に説明する。
資産情報管理部160は、記憶部300に資産情報320およびローン情報330として記憶されている顧客の資産の管理を行うものである。例えば、資産情報管理部160は、顧客の円預金、外貨預金および投資信託に関する資産と、顧客の借入金額とを管理する。また、例えば、資産情報管理部160は、表示制御部170により顧客端末20の表示部21に表示されている取引画面における取引操作(顧客操作)に基づいて資産情報の更新を行う。この場合に、資産情報管理部160は、優遇内容決定部150により決定された当該顧客の優遇内容を適用して更新を行う。ここで、資産の管理は、例えば、通常値または優遇値(例えば、図8(b)に示す優遇内容)を用いて顧客資産の運用または取引を行い、この運用または取引の内容に応じて記憶部300の資産情報320(図4に示す)を更新することを意味する。また、例えば、この資産の管理は、顧客の保有する資産の運用(例えば、預金の利息の計算、投資信託、株の配当金の計算)や、顧客と金融機関との間の資産の取引(例えば、預金や投資信託等の金融商品の売買、申し込み、契約変更、解約、積み増し等)等を含む。
表示制御部170は、ネットワーク40を介して接続される顧客端末20に対して、通信制御部110を介して各表示画面の内容を提供する制御を行うものである。すなわち、表示制御部170は、サーバ100にネットワーク40を介してログインした顧客端末20の表示部21に各情報を表示させる表示制御を行う。例えば、表示制御部170は、通信制御部110から出力された顧客端末20からの各表示要求に対応する表示情報(各表示要求に対応する表示画面を表示させるための情報)を通信制御部110に出力し、その表示情報を顧客端末20に送信させる。例えば、表示制御部170は、顧客端末20からの資産状況の表示要求が受け付けられた場合には、顧客端末20の表示部21に資産状況表示画面(例えば、図12に示す資産状況表示画面400)を表示させる。この資産状況表示画面では、例えば、顧客が口座を有する資産のうち、円で管理されている資産に関する残高については、資産情報管理部160により管理されている資産情報に基づく残高が資産種別毎に第一領域に表示される。この第一領域は、例えば、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404に対応する。なお、図12では、資産カテゴリ毎にその残高を表示する例を示す。また、円以外の通貨で管理されている資産に関する残高についても、円に換算された残高(円換算値)が資産種別毎に第一領域に表示される。この円換算値は、円換算値算出部130により算出される。さらに、表示対象となる各資産の残高の合計値が第一領域に表示される。また、手動カスタム情報設定部180により設定されたリンク情報に係るリンク項目を、そのリンク情報に係る配置順位に従って第二領域に表示される。この第二領域は、例えば、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405に対応する。これらの各表示画面については、図12乃至図19等を参照して詳細に説明する。
手動カスタム情報設定部180は、ネットワーク40を介して接続される顧客端末20からの指示(顧客の指示操作)に基づいて、資産状況表示画面における手動カスタム領域の表示内容を設定するものであり、その設定内容を記憶部300に記録させる。例えば、手動カスタム情報設定部180は、記憶部300に資産情報320として記憶されている資産に関する取引を行うための取引画面へ遷移するためのリンク項目のうちの所望のリンク項目とこの配置順位とを含むリンク情報を設定する。ここで、配置順位は、ユーザ操作により直接設定される順位(例えば、リンク項目Aが1番目、リンク項目Bが2番目)を意味するとともに、ユーザ操作により直接設定されない各リンク項目間の相対的な順序関係を意味するものとする。すなわち、リンク情報に含まれる配置順位は、リンク情報に含まれるリンク項目を表示する際に、その配置順位を特定するための情報である。このように設定されたリンク情報に基づいて、例えば、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405の各リンク項目が表示される。同様に、例えば、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406の表示内容が、顧客操作により設定される。この手動カスタム情報の設定例については、図15および図16を参照して詳細に説明する。なお、手動カスタム情報設定部180は、特許請求の範囲に記載のリンク情報設定部の一例である。
記憶部300は、金融機関30の顧客に関する情報、顧客に提供する表示画面に関する情報等を記憶する記憶装置である。なお、記憶部300に記憶される各種情報については、図4を参照して詳細に説明する。
[記憶部の記憶内容例]
図4は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300の記憶内容の一例を示す図である。記憶部300には、顧客情報310と、資産情報320と、ローン情報330と、優遇情報340と、メッセージ情報360と、特定時期テーブル370と、時間帯テーブル380と、手動カスタム情報390と、為替レート情報395とを備える。
手動カスタム情報390は、資産状況表示画面における手動カスタム領域(例えば、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405および406)の表示内容に対応する情報である。また、手動カスタム情報390は、顧客端末20の顧客による操作入力に基づいて手動カスタム情報設定部180により記憶部300に格納される。
為替レート情報395は、為替レート取得部120により取得された為替レート情報である。すなわち、為替レート取得部120により為替レート情報が取得される毎に、この取得された為替レート情報が記憶部300に格納され、為替レート情報が順次更新される。この為替レート情報の更新処理については、図13(b)を参照して詳細に説明する。
なお、他の各情報については、図5乃至図11を参照して詳細に説明する。
[顧客情報の内容例]
図5は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されている顧客情報310の内容を模式的に示す図である。顧客情報310は、金融機関30の顧客に関する情報であり、各情報が顧客毎に関連付けられている。具体的には、顧客情報310には、氏名311と、口座番号312と、住所313と、電話番号314と、電子メールアドレス315と、顧客ID316と、顧客パスワード317と、誕生日318と、口座開設日319と、取引状態情報301とが含まれる。また、記憶部300に記憶されている顧客に関する各情報については、顧客の口座番号によって関連付けられている。
氏名311は、金融機関30に口座を開設した顧客の氏名であり、例えば、甲田一郎の氏名として「甲田一郎」が格納される。
口座番号312は、金融機関30に口座を開設した顧客毎に付与される銀行の口座番号であり、例えば、甲田一郎の口座番号として「123451」が格納される。なお、口座番号は、金融機関30の支店毎に設定される番号であり、店番号(金融機関30の各支店に付与される識別番号)に関連付けられる番号であるが、説明の容易のため、ここでの店番号に関する説明および図示を省略する。
住所313は、金融機関30に口座を開設した顧客の住所であり、例えば、甲田一郎の住所として「東京都港区○○」が格納される。
電話番号314は、金融機関30に口座を開設した顧客の電話番号であり、例えば、甲田一郎の電話番号として「03−1111−○○」が格納される。
電子メールアドレス315は、金融機関30に口座を開設した顧客の電子メールアドレスであり、例えば、甲田一郎の電子メールアドレスとして「abcd11@….jp」が格納される。
顧客ID316は、金融機関30に口座を開設した顧客が金融取引を行う際に用いられるIDであり、例えば、甲田一郎の顧客IDとして「1234512」が格納される。
顧客パスワード317は、金融機関30に口座を開設した顧客が金融取引を行う際に用いられるパスワードであり、例えば、甲田一郎の顧客パスワードとして「abcdef」が格納される。
誕生日318は、金融機関30に口座を開設した顧客の誕生日であり、例えば、甲田一郎の誕生日として「1961.04.02」が格納される。
口座開設日319は、金融機関30に口座を開設した顧客の口座開設日であり、例えば、甲田一郎の口座開設日として「2009.05.06」が格納される。
取引状態情報301は、金融機関30に口座を開設した顧客が行った金融取引に関する各種情報であり、例えば、ネットワークを介して顧客端末からのアクセスがあった時刻やその取引内容等が格納される。なお、図5では、取引状態情報301の内容を省略して示す。また、図5に示す顧客情報は一例であり、顧客に関する他の情報を顧客情報として記憶するようにしてもよい。
[資産情報の内容例]
図6は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されている資産情報320の内容を模式的に示す図である。資産情報320は、金融機関30の顧客が保有する資産に関する情報であり、各情報が顧客毎に関連付けられている。具体的には、資産情報320には、氏名321と、口座番号322と、第1資産カテゴリ323と、第2資産カテゴリ324と、第3資産カテゴリ325とが含まれる。なお、氏名321および口座番号322は、図5に示す氏名311および口座番号312に対応するものであるため、ここでの説明を省略する。また、記憶部300に記憶されている顧客に関する各情報については、顧客の口座番号によって関連付けられているため、資産情報320には口座番号322のみを含め、氏名321については省略するようにしてもよい。
ここで、資産は、金融機関30の顧客(個人または法人)が保有する金融資産であり、例えば、預金、有価証券、投資信託、保険商品、信託商品等の金融資産(すなわち、金融機関で金融商品として取り扱われる各種の金融資産)を含む。具体的には、例えば、預金は、定期預金、普通預金、貯蓄預金、通知預金、外貨預金等を含み、有価証券は、株券、債券(公共債、社債、金融債等)、小切手、手形等を含む。また、投資信託は、MMF(Money Management Fund)、MRF(Money Reserve Fund)、外国MMF、中期国債ファンド等を含み、保険商品は、年金保険、障害保険、火災保険、損害保険、生命保険等を含む。なお、これらの各資産の種類を資産種別と称して説明する。
また、資産カテゴリは、同種の資産が属する部類であり、顧客が保有可能な各種の資産を分類する基準となる。この資産カテゴリの分類基準は、例えば、金融資産の種類、通貨、金額、販売地、販売時期等の任意の分類基準を、単独、または、組み合わせにより設定することができる。具体的には、この資産カテゴリとして、例えば、円預金カテゴリ、外貨預金カテゴリ、投資信託カテゴリ、有価証券カテゴリ、保険商品カテゴリ等を設定することができる。また、1または複数の資産種別により資産カテゴリが構成される。
資産の管理は、金融機関が顧客の資産を運用すること(例えば、預金の利息計算)、または、金融機関30と顧客との間で資産を取引すること(例えば、購入、売却等)を含む。この資産の運用時に用いられる値(預金金利等)を運用値といい、また、資産の取引時に用いられる値(取引手数料等)を取引値という。
第1資産カテゴリ323は、円で管理されている資産のうち、預金に関する資産が属するカテゴリ(円預金カテゴリ)であり、例えば、普通預金および定期預金が管理されている。すなわち、第1資産カテゴリ323では、円で管理されている資産(預金に関する資産)が資産種別毎に管理されている。
第2資産カテゴリ324は、円以外の通貨で管理されている資産が属するカテゴリ(外貨預金カテゴリ)であり、例えば、米ドル(USドル)、ユーロ、英ポンド、豪ドルが管理されている。なお、図6では、説明の容易のため、各通貨に関する普通預金および定期預金を一括して表示するが、普通預金、定期預金等の資産種別毎に管理されているものとする。すなわち、第2資産カテゴリ324では、円以外の通貨で管理されている資産が資産種別毎に管理されている。
第3資産カテゴリ325は、円で管理されている資産のうち、投資信託に関する資産が属するカテゴリ(投資信託カテゴリ)であり、例えば、ファンドXおよびファンドYが管理されている。すなわち、第3資産カテゴリ325では、円で管理されている資産(投資信託に関する資産)が資産種別毎に管理されている。なお、図6に示す例では、説明の容易のため、各ファンドの時価を表示する。また、各ファンドの時価の算出方法については、図14において説明する。
なお、図6に示す例では、甲田一郎に関する資産の内容の概略を資産カテゴリ毎に太線の矩形で囲んで示す。また、図6に示す資産情報は一例であり、資産に関する他の情報を資産情報として記憶するようにしてもよい。
[ローン情報の内容例]
図7は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されているローン情報330の内容を模式的に示す図である。ローン情報330は、金融機関30の顧客が借入しているローンに関する情報であり、各情報が顧客毎に関連付けられている。具体的には、ローン情報330には、氏名331と、口座番号332と、第1ローン333と、第2ローン334とが含まれる。なお、氏名331および口座番号332は、図5に示す氏名311および口座番号312に対応するものであるため、ここでの説明を省略する。また、記憶部300に記憶されている顧客に関する各情報については、顧客の口座番号によって関連付けられているため、ローン情報330には口座番号332のみを含め、氏名331については省略するようにしてもよい。
第1ローン333は、金融機関30に住宅ローンの申込をした顧客に関する住宅ローン情報であり、その住宅ローンに関する借入金額、ローン残高および返済金額が格納される。
第1ローン333の借入金額は、金融機関30に住宅ローンの申込をした顧客に関する住宅ローンの借入金額であり、例えば、甲田一郎の借入金額として「20,000,000円」が格納される。第1ローン333のローン残高は、金融機関30に住宅ローンの申込をした顧客に関する住宅ローンの残高であり、例えば、甲田一郎のローン残高として「16,000,000円」が格納される。第1ローン333の返済金額は、金融機関30に住宅ローンの申込をした顧客が返済した返済金額であり、例えば、甲田一郎の返済金額として「4,000,000円」が格納される。
第2ローン334は、金融機関30にカードローンの申込をした顧客に関するカードローン情報であり、そのカードローンに関する借入金額、ローン残高および返済金額が格納される。
第2ローン334の借入金額は、金融機関30にカードローンの申込をした顧客に関するカードローンの借入金額であり、例えば、甲田一郎の借入金額として「1,100,000円」が格納される。第2ローン334のローン残高は、金融機関30にカードローンの申込をした顧客に関するカードローンの残高であり、例えば、甲田一郎のローン残高として「1,000,000円」が格納される。第2ローン334の返済金額は、金融機関30にカードローンの申込をした顧客が返済した返済金額であり、例えば、甲田一郎の返済金額として「100,000円」が格納される。
なお、図7に示す例では、甲田一郎に関するローンの内容の概略をそのカテゴリ毎(資産種別毎)に太線の矩形で囲んで示す。また、市場金利に応じてローン残高が変動するが、本発明の第1の実施の形態では、説明の容易のため、市場金利に応じたローン残高の変動については考慮せずに説明する。また、図7に示すローン情報は一例であり、ローンに関する他の情報をローン情報として記憶するようにしてもよい。
[優遇情報の内容例]
図8は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されている優遇情報340の内容を模式的に示す図である。図8(a)に示す優遇情報340は、金融機関30の顧客に対して適用される各種の優遇に関する情報であり、各情報が顧客毎に関連付けられている。具体的には、優遇情報340には、氏名341と、口座番号342と、優遇内容343とが含まれる。なお、氏名341および口座番号342は、図5に示す氏名311および口座番号312に対応するものであるため、ここでの説明を省略する。また、記憶部300に記憶されている顧客に関する各情報については、顧客の口座番号によって関連付けられているため、優遇情報340には口座番号342のみを含め、氏名341については省略するようにしてもよい。
ここで、優遇情報は、資産(金融商品)の運用または取引に関して金融機関30が設定する優遇条件(優遇された預金金利、取引手数料、配当金、為替レート、取引手数料の無料回数、ポイント等)を表す数値である。この優遇情報は、優遇条件を表す実値とするようにしてもよく、幅値(通常値との差分)とするようにしてもよい。この通常値は、資産(金融商品)の運用または取引に関して金融機関30が設定する通常条件(通常の預金金利、取引手数料、配当金、為替レート、取引手数料の無料回数、ポイント等)を表す数値である。この通常値は、通常時(非優遇時)に適用される値(例えば、資産の運用値または取引値)である。
優遇内容343は、金融機関30の顧客に対して適用される優遇の内容に関する情報であり、その適用される内容を示す優遇1乃至3が格納される。なお、優遇1乃至3については、図8(b)に示す。
図8(b)には、優遇情報340の優遇内容343に格納される優遇内容の種類345(優遇1乃至3)を簡略化して示す。図8(a)では、金融機関30の顧客に対する優遇内容として、優遇1乃至3の何れかが適用される場合を例にして説明する。例えば、優遇1から優遇3に進むに従って、顧客に対する優遇条件が良くなるものとする。この優遇内容については、金融機関30における顧客の資産内容や取引状況等に応じて決定される。この優遇内容の決定方法については、図9を参照して詳細に説明する。なお、図8(b)に示す優遇内容の種類は一例であり、他の優遇内容を設定するようにしてもよい。
図9は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されている優遇情報340の優遇内容343を決定する場合に用いられる優遇判定条件の一例を示す図である。図9に示す優遇判定条件350は、資産残高351および取引状況352に基づいて、優遇内容決定部150が、優遇内容(優遇1乃至3)を決定する際に用いる判定条件である。ここで、優遇内容決定部150が優遇内容(優遇1乃至3)を決定する際に用いる残高(資産残高351)としては、ある時点(例えば、月末時点)の残高を用いるようにしてもよく、所定期間(例えば、1月)の平均残高を用いるようにしてもよい。なお、優遇判定条件350は、優遇内容決定部150により保持される。また、この例では、資産残高351および取引状況352の何れか1つを満たしている優遇内容のうち、最上位の優遇内容を決定する例を示す。
例えば、金融機関30の顧客の資産残高351(円の資産および外貨の資産の合計値)が100万円未満であり、取引状況352として、給与受け取り、年金受け取り、カードローンおよび住宅ローンの何れも利用していない場合を想定する。この場合には、その顧客に対しては、優遇が適用されない旨が決定される。
また、例えば、金融機関30の顧客の資産残高351が100万円以上300万円未満である場合、または、取引状況352として、給与受け取りまたは年金受け取りを利用している場合には、その顧客に適用される優遇内容として優遇1が決定される。なお、その顧客の資産残高351が300万円未満であるが、その顧客がカードローンおよび住宅ローンの何れかを利用している場合には、その利用に応じて、優遇2または優遇3が決定される。
また、例えば、金融機関30の顧客の資産残高351が300万円以上500万円未満である場合、または、取引状況352としてカードローンを利用している場合には、その顧客に適用される優遇内容として優遇2が決定される。なお、その顧客の資産残高351が500万円未満であるが、その顧客が住宅ローンを利用している場合には、優遇3が決定される。
また、例えば、金融機関30の顧客の資産残高351が500万円以上である場合、または、取引状況352として住宅ローンを利用している場合には、その顧客に適用される優遇内容として優遇3が決定される。
例えば、図7に示すように、甲田一郎は、カードローンおよび住宅ローンの何れも利用している。このため、図8(a)に示すように、甲田一郎の優遇内容343として、「優遇3」が決定される。
このように、金融機関30の顧客の資産内容や取引状況に基づいて、各顧客に適用される優遇内容を決定することができる。なお、図9に示す優遇判定条件は一例であり、他の優遇判定条件を用いて優遇内容を決定するようにしてもよい。
[メッセージ情報の内容例]
図10は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されているメッセージ情報360および特定時期テーブル370の内容を模式的に示す図である。図10(a)に示すメッセージ情報360は、顧客端末20の表示部21にメッセージを表示させる際に用いられる情報であり、メッセージ判定条件361と、優先順位362と、表示対象メッセージ363と、表示対象画像364とが含まれる。
メッセージ判定条件361は、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった際に、顧客端末20の表示部21に表示させるメッセージを判定するための判定条件である。なお、図10(a)では、誕生日および口座開設日のマッチング期間を当日のみとする例を示すが、例えば、当日の前後の一定範囲内の日をマッチング期間とするようにしてもよい。例えば、誕生日と誕生日の前後の3日間を、誕生日のマッチング期間とすることができる。
優先順位362は、メッセージ判定条件361を同時に満たすアクセス(顧客端末20からサーバ100へのアクセス)があった場合における優先順位である。例えば、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった日が、顧客の誕生日でもあり、顧客の口座開設日でもある場合には、優先順位362が高い誕生日メッセージが優先される。
表示対象メッセージ363は、メッセージ判定条件361による判定結果に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示されるメッセージである。表示対象画像364は、メッセージ判定条件361による判定結果に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示される画像である。
なお、表示対象メッセージ363の内容と、表示対象画像364の内容とは、それぞれ関連性を有する。例えば、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった日が、顧客端末20の顧客(例えば、甲田一郎)の誕生日と一致する場合には、「誕生日メッセージ」に関連付けられている表示対象メッセージ363および表示対象画像364の内容が表示される。すなわち、顧客端末20からのアクセス日が、顧客端末20の顧客の誕生日と一致する場合には、「甲田様、お誕生日おめでとうございます!…」のメッセージと、ケーキを囲む家族の画像とが、顧客端末20の表示部21に表示される。
また、例えば、顧客端末20からのアクセス日が、顧客端末20の顧客の口座開設日と一致する場合には、口座開設日メッセージに関連付けられている表示対象メッセージ363および表示対象画像364の内容が表示される。なお、顧客の誕生日や口座開設日は、図5に示す顧客情報310の誕生日318および口座開設日319に格納されている。
また、例えば、顧客端末20からのアクセス日が、顧客端末20の顧客に関する特定日(または、特定日の前後の一定範囲内の日)と一致しない場合には、図10(b)に示す特定時期テーブル370の各期間に対応するメッセージおよび画像が表示される。
図10(b)に示す特定時期テーブル370には、期間371と、表示対象メッセージ372と、表示対象画像373とが含まれる。
期間371は、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった際に、顧客端末20の表示部21に表示させるメッセージを判定するための期間である。すなわち、顧客端末20からのアクセス日が、顧客端末20の顧客に関する特定日と一致しない場合に、そのアクセスがあった期間に応じたメッセージおよび画像が表示される。
表示対象メッセージ372は、期間371に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示されるメッセージである。表示対象画像373は、期間371に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示される画像である。
なお、表示対象メッセージ372の内容と、表示対象画像373の内容とは、それぞれ関連性を有する。例えば、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった日が、「花見(期間371「4/1〜4/15」)」に含まれる場合には、「花見」に関連付けられている表示対象メッセージ372および表示対象画像373の内容が表示される。すなわち、顧客端末20からのアクセス日が「花見」に対応する場合には、「お花見の季節ですね。お花見はすみましたか?…」のメッセージと、花見の様子を表す画像とが、顧客端末20の表示部21に表示される。
なお、顧客端末20からのアクセス日が、期間371と一致しない場合には、図11に示す時間帯テーブル380の各時間帯に対応するメッセージおよび画像が表示される。
図11は、本発明の第1の実施の形態における記憶部300に記憶されている時間帯テーブル380の内容を模式的に示す図である。時間帯テーブル380は、顧客端末20の表示部21にメッセージを表示させる際に用いられる情報であり、時間帯381と、表示対象メッセージ382と、表示対象画像383とが含まれる。
時間帯381は、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった際に、顧客端末20の表示部21に表示させるメッセージを判定するための時間帯である。すなわち、顧客端末20からのアクセス日が、顧客端末20の顧客に関する特定日と一致せずに、特定時期テーブル370の期間371とも一致しない場合には、そのアクセスがあった時刻に応じたメッセージおよび画像が表示される。
表示対象メッセージ382は、時間帯381に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示されるメッセージである。表示対象画像383は、時間帯381に基づいて、顧客端末20の表示部21に表示される画像である。
なお、表示対象メッセージ382の内容と、表示対象画像383の内容とは、それぞれ関連性を有する。例えば、顧客端末20からサーバ100にアクセスがあった時刻が、「朝(時間帯381「00:00〜11:00」)」である場合には、「朝」に関連付けられている表示対象メッセージ382および表示対象画像383の内容が表示される。すなわち、顧客端末20からのアクセス時刻が「朝」に対応する場合には、「おはようございます!今日も一日がんばりましょう。…」のメッセージと、朝を表す画像とが、顧客端末20の表示部21に表示される。
このように、サーバ100にアクセスした顧客に対して、そのアクセスのタイミングに応じた各種メッセージや各種画像を提供することにより、その顧客に対して金融機関30の親近感を与えることができる。
[資産状況表示画面の表示例]
図12は、本発明の第1の実施の形態における表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる資産状況表示画面の一例を示す図である。図12に示す資産状況表示画面400は、顧客端末20の操作部22における顧客操作(マウス23の操作を含む)に基づく資産状況の表示要求に応じて、表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる画面である。
資産状況表示画面400には、自動メッセージ領域401および402と、自動カスタム領域403および404と、手動カスタム領域405および406とが設けられている。
自動メッセージ領域401および402は、顧客端末20からの表示要求を受け付けたタイミングに応じたメッセージおよび画像を、表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる領域である。自動メッセージ領域401および402に表示されるメッセージおよび画像は、顧客端末20からサーバ100に資産状況の表示要求があった際に、顧客操作(ユーザ操作)とは無関係に表示される。なお、自動メッセージ領域401および402には、図10および図11に示すメッセージ情報360、特定時期テーブル370および時間帯テーブル380の何れかに格納されているメッセージおよび画像が表示される。すなわち、顧客端末20からサーバ100へのアクセス日時に応じて、表示制御部170が、記憶部300のメッセージ情報360、特定時期テーブル370および時間帯テーブル380の何れかから、メッセージおよび画像を選択する。そして、表示制御部170が、その選択されたメッセージおよび画像を顧客端末20の表示部21に表示させる。例えば、自動メッセージ領域401および402には、顧客の誕生日を祝うメッセージおよび画像や、口座の開設を記念するメッセージおよび画像等が表示される。なお、メッセージおよび画像の何れかを表示させるようにしてもよい。
自動カスタム領域403および404は、顧客端末20を用いて資産状況の表示要求を行った顧客に関する各種情報を、表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる領域である。
自動カスタム領域403には、顧客端末20を用いて資産状況の表示要求を行った顧客に対する優遇内容が表示される。この優遇内容は、図8(a)に示す優遇情報340の優遇内容343に格納されている。また、金融機関30の特定期間における優遇内容(例えば、特定月の外貨購入手数料の優遇等)を表示させることができる。
自動カスタム領域404(第一領域)には、顧客端末20を用いて資産状況の表示要求を行った顧客に関する資産内容が表示される。この資産内容として、顧客に関する各資産カテゴリ(ローン以外)について資産カテゴリ毎にその合計値(残高)が円換算で表示されるとともに、各資産の合計値(資産合計411)が円換算で表示される。また、顧客に関する各資産カテゴリ(ローン系)について資産カテゴリ毎にその残高が円換算で表示されるとともに、各ローンの合計値(ローン合計412)が円換算で表示される。また、予め決められた順序に従って、表示対象となる各資産カテゴリの残高が表示される。
ここで、本発明の第1の実施の形態では、顧客が口座を有する資産カテゴリのうち、残高がない資産カテゴリについては自動カスタム領域404に表示しないようにする。例えば、外貨預金の残高がない場合には、各資産カテゴリ(円預金、外貨預金、投資信託)のうち、円預金および投資信託のそれぞれの合計値(残高)のみが円換算で表示される。この場合には、各資産(円預金および投資信託)の合計値(資産合計411)が円換算で表示される。すなわち、顧客が口座を有する資産カテゴリのうち、残高がある資産カテゴリについては予め決められた順序に従ってその残高が表示され、残高がない資産カテゴリについては表示されない。このように、残高がある資産カテゴリのみを表示させるため、表示領域をコンパクトにすることができる。また、予め決められた順序に従ってその残高が表示されるため、残高表示を何度も見ているユーザに対して直感的にわかり易い残高情報を提供することができる。なお、自動カスタム領域404に表示される各残高およびこれらの合計値の算出方法については、図14を参照して詳細に説明する。また、図12では、資産カテゴリ毎にその残高を表示する例を示すが、資産種別(例えば、円普通預金、円定期預金)毎にその残高を表示する場合についても同様に適用することができる。
また、自動カスタム領域404における各資産カテゴリの「詳細はこちら」の部分にカーソル409を重ねた状態で、マウス23の左クリック操作を行うことにより、その資産カテゴリに関する詳細な情報を含む表示画面を表示させることができる。
手動カスタム領域405および406は、顧客端末20を用いて資産状況の表示要求を行った顧客による手動操作によりカスタマイズされた各種情報を、表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる領域である。
手動カスタム領域405(第二領域)には、手動カスタム情報設定部180により設定されたリンク情報に係るリンク項目がそのリンク情報に係る配置順位に従って表示される。このリンク項目は、資産情報として管理されている資産に関する取引を行うための取引画面へ遷移するためのリンク項目である。
また、カスタムボタン407の部分にカーソル409を重ねた状態で、マウス23の左クリック操作を行うことにより、手動カスタム領域405の表示対象となるリンク項目およびその表示順序の設定を行うための設定画面を表示させることができる。この設定画面については、図15を参照して詳細に説明する。
また、表示制御部170は、自動カスタム領域404(第一領域)および手動カスタム領域405(第二領域)が近接するように資産状況表示画面400を表示させる。
手動カスタム領域406には、マイメニューとして登録された各情報(例えば、通帳、為替レート)が表示される。また、カスタムボタン408の部分にカーソル409を重ねた状態で、マウス23の左クリック操作を行うことにより、手動カスタム領域406の表示対象となるマイメニュー項目の設定を行うための設定画面を表示させることができる。この設定画面については、図16を参照して詳細に説明する。
メモ領域413には、顧客による手動操作により登録された重要度が表示される。また、メモ領域413の部分にカーソル409を重ねた状態で、マウス23の左クリック操作を行うことにより、顧客による手動操作により登録されたメモを表示させることができる。なお、メモ領域413に関するメモの登録方法については、図17を参照して詳細に説明する。
[外貨の円換算値算出処理例]
図13は、本発明の第1の実施の形態における為替レート取得部120による為替レート情報の取得タイミングおよび円換算値算出部130による円換算値算出処理を模式的に示す図である。
図13(a)には、時間軸において、為替レート取得部120による為替レート情報の取得タイミングを矢印で模式的に示す。図13(a)では、為替レート取得部120による為替レート情報の取得タイミングを一定間隔t1とする例を示す。ただし、為替レート取得部120による為替レート情報の取得タイミングは、不定期とするようにしてもよく、資産状況の表示要求の受付時とするようにしてもよい。
また、このように取得された為替レート情報が記憶部300の為替レート情報395(図4に示す)に順次記録され、その直前に記録された為替レート情報が順次更新される(図13(b)に示す為替レート情報更新処理420)。
図13(b)には、時間軸において、為替レート取得部120により取得された為替レート情報の更新タイミングおよび円換算値算出部130による外貨の円換算値の算出タイミングを模式的に示す。図13(b)に示すように、為替レート取得部120による為替レート情報の取得タイミングに合わせて、為替レート情報更新処理420が行われる。
また、為替レート情報の取得タイミングの間(間隔t1)に、資産状況の表示要求が受け付けられた場合(時刻t11)には、直前に取得された為替レート情報を用いて、円換算値算出処理421が行われる。すなわち、直前に取得された為替レート情報を用いて(すなわち、為替レート情報更新処理420により更新された為替レートを用いて)、円換算値算出処理421が行われる。
ここで、円換算値算出処理421では、顧客の資産(円以外の通貨(外貨)で管理されている資産)が円に換算され、この円に換算された外貨に関する各値(外貨毎の残高の合計値)が算出される。なお、円換算値算出処理421では、対象となる顧客に適用される優遇内容に基づく売却レート(優遇売却レート(優遇為替レート情報))を用いて、外貨毎の残高の合計値が算出される。この外貨毎の残高の合計値の算出方法については、図14を参照して詳細に説明する。
続いて、資産状況の表示処理422では、資産カテゴリ毎の合計値(円換算値)がそれぞれ表示され、これらの表示対象となる各資産カテゴリの合計値(円換算値)が表示される。例えば、図12に示すように、資産状況表示画面400における自動カスタム領域404に、資産カテゴリ毎の合計値(円預金、外貨預金、投資信託)がそれぞれ表示され、これらの表示対象となる各資産カテゴリの合計値(資産合計411)が表示される。なお、上述したように、対象となる顧客に適用される優遇内容に基づく売却レート(優遇売却レート)を用いて算出された外貨毎の残高の合計値を用いて、表示対象となる各資産カテゴリの合計値が算出される。また、資産状況表示画面400における自動カスタム領域404には、ローンに関する各値(住宅ローン、カードローン、ローン合計412)についても表示される。
[円換算値算出例]
図14は、本発明の第1の実施の形態における円換算値算出部130による円換算値処理に用いられる円換算レートの一例と優遇内容の一例とを示す図である。図14(a)には、1USドルを円に換算する際における円換算レートの一例を示す。図14(a)では、基準為替レートが、1USドル=100.00円である場合において、優遇2(図14(b)に示す)が適用される場合を例にして示す。
図14(a)に示すように、基準為替レートが1USドル=100.00円である場合には、金融機関30に対する為替手数料等を考慮すると、売却レート(通常売却レート)は、1USドル=99.75円となる。同様に、購入レート(通常購入レート)は、1USドル=100.25円となる。これに対して、優遇2が適用される場合には、図14(b)に示すように、為替手数料が優遇されるため、売却レートについては高くなり、購入レートについては安くなる。具体的には、優遇2が適用される場合には、売却レート(優遇売却レート)は、1USドル=99.85円となり、購入レート(優遇購入レート)は、1USドル=100.15円となる。
ここで、基準為替レートが、1USドル=100.00円である場合において、顧客が金融機関30との取引において10,000USドルを購入する場合を想定する。この場合には、通常の手数料(為替手数料等)として、2,500円が必要となるため、購入資金として、1,002,500円が必要となる。しかしながら、例えば、優遇2が適用される顧客の場合には、図14(b)に示すように、手数料(為替手数料等)が1,500円となるため、購入資金として、1,001,500円が必要となる。すなわち、優遇2が適用される場合には、その顧客は1,000円が優遇されたことになる。
また、円換算後の残高表示をする場合には、外貨残高については、基準為替レート(直前のタイミングで取得された為替レート)に対する売却レートに基づいて、外貨の残高が算出されて表示される。すなわち、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404に表示される資産カテゴリ毎の合計値(円預金、外貨預金、投資信託)のうち、外貨預金については、その売却レートに基づいて残高が算出されて表示される。
例えば、図6に示す第2資産カテゴリ324の各資産の残高およびこれらの合計値を算出する場合を想定する。また、この例では、甲田一郎に適用される優遇内容に基づく売却レート(優遇売却レート)を用いるものとする。例えば、米ドルの優遇売却レートが、1USドル=90.00円であり、ユーロの優遇売却レートが、1ユーロ=100.00円であるものとする。同様に、英ポンドの優遇売却レートが、1ポンド=140.00円であり、豪ドルの優遇売却レートが、1豪ドル=80.00円であるものとする。この場合には、米ドルの残高が「720,000円(90.00×8,000)」と算出され、ユーロの残高が「530,000円(100.00×5,300)」と算出される。また、英ポンドの残高が「350,000円(140.00×2,500)」と算出され、豪ドルの残高が「400,000円(80.00×5,000)」と算出される。そして、これらの合計値が「2,000,000円」と算出され、外貨預金の合計値として「2,000,000円」が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404の外貨預金に表示される。
次に、投資信託の残高を表示する場合について説明する。投資信託の残高については、記憶部300の資産情報320に記憶されている基準価格(図示せず)により計算が行われる。ここで、投資信託の残高を計算するための基準価格は、1日固定で、1日1回(例えば、22時)更新される。例えば、基準価格が2,450円のファンドを10,000円で購入し、手数料が1%であり、その基準価格が後日2,500円になった場合(すなわち、記憶部300の資産情報320に記憶されている基準価格が2,500円である場合)を想定する。この場合に、顧客端末20からサーバ100へのログインがあり、顧客端末20から資産状況表示画面の表示要求が送信された場合には、図12に示す資産状況表示画面400の自動カスタム領域404の投資信託の欄には、10,102円が表示される。すなわち、(10,000−100(手数料))×(2,500(表示要求が受け付けられた際における基準価格)/2,450(購入時の基準価格))=10,102円が計算され、この計算結果が表示される。
また、顧客が、複数のファンドを所有する場合には、上記と同様に各ファンドの時価が計算され、それぞれを合計した合計値が、図12に示す資産状況表示画面400の自動カスタム領域404の投資信託の欄に表示される。
また、これらの表示対象となる各資産カテゴリの合計値(資産合計)については、顧客に適用される優遇内容に基づく売却レートを用いて算出された外貨預金の残高を用いて合計値が算出されて表示される。例えば、図6に示す第1資産カテゴリ323の合計値(残高)「3,000,000円(1,000,000円(普通預金)+2,000,000円(定期預金))」が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404の円預金に表示される。また、図6に示す第3資産カテゴリ325の合計値(残高)「1,000,000円(600,000円(ファンドX)+400,000円(ファンドY))」が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404の投資信託に表示される。さらに、例えば、図6に示す第1資産カテゴリ323乃至第3資産カテゴリ325の各残高の合計値が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404の資産合計411に表示される。すなわち、自動カスタム領域404の資産合計411には、「6,000,000円(3,000,000円(円預金)+2,000,000円(外貨預金)+1,000,000円(投資信託)」が表示される。
次に、ローンの残高を表示する場合について説明する。ローンの残高については、返済しなければいけない残高が表示される。また、複数のローンを保有している場合には、各ローンの残高と、これらの合計値(例えば、住宅ローンおよびカードローンの合計値)とが残高として表示される。例えば、図7に示す第1ローン333のローン残高の「16,000,000円」が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404の住宅ローンに表示される。また、例えば、図7に示す第2ローン334のローン残高の「1,000,000円」が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404のカードローンに表示される。さらに、例えば、図7に示す第1ローン333および第2ローン334の各ローン残高の合計値が、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404のローン合計412に表示される。
ここで、優遇判定を行うタイミング(優遇内容決定部150が優遇内容を決定するタイミング)について説明する。優遇判定は、残高の合計値の表示の前に必ず行われている。例えば、毎月25日に優遇判定を行い、この優遇判定により決定された新たな優遇内容(新たな優遇値)を翌月1日から適用する場合を想定する。例えば、優遇判定では、その優遇判定時(25日時点)の為替レートを用いる。しかしながら、為替レートは変動するため、優遇内容の付与(例えば、優遇内容のランクアップ)の当落線上にいる顧客は、翌月1日から自分が所望する優遇内容が適用されるか否かを25日になるまで正式には分からない。そこで、優遇判定が行われる日(25日)の少なくとも1日以上前の為替レートを用いた残高の合計値(または、仮想的な優遇判定の結果)を顧客に提示することにより、その顧客は、所望する優遇内容が適用されるかどうかを事前に把握することができる。例えば、その残高表示により、優遇内容の付与(例えば、優遇内容のランクアップ)の条件を満たしていないことがわかった場合には、その顧客は、優遇判定が行われる日(25日)までに預金残高の積み増し等の調整を行うことが可能となる。例えば、優遇判定が行われる日(25日)よりも前の20日の0:00の為替レートを使用する旨を顧客に提示し、その為替レートを用いた残高の合計値を提示することにより、顧客は、25日までの数日間で預金残高の合計値の調整が可能となる。これにより、その顧客が、所望の優遇内容を受けることができる可能性を高めることができる。
[リンク情報の設定例]
図15は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100が提供する金融サービスのうち所望の金融サービスに関する画面へ遷移するためのリンク項目を設定するリンク情報設定画面の一例を示す図である。図15に示すリンク情報設定画面430は、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405において、カーソル409を用いてカスタムボタン407が押下された場合に表示される画面である。リンク情報設定画面430には、金融サービス一覧表示領域431と、登録リンク項目表示領域432と、キャンセルボタン433と、更新ボタン434とが設けられている。
金融サービス一覧表示領域431は、金融サービス提供システム10が提供する金融サービス(金融商品)の一覧を表示する領域である。また、金融サービスの数が多い場合には、その一部のみを金融サービス一覧表示領域431に表示させ、他の金融サービスについては、スクロールバー435を移動させることにより表示させることができる。金融サービス(金融商品)として、例えば、円普通預金、円定期預金、外貨普通預金、外貨定期預金等が想定される。
登録リンク項目表示領域432は、金融サービス一覧表示領域431に表示されている金融サービスの一覧のうちから、顧客操作により選択された金融サービスを表示する領域である。例えば、カーソル409を用いたドラッグアンドドロップ操作により、金融サービスの選択操作を行うことができる。具体的には、ドラッグアンドドロップ操作により、金融サービス一覧表示領域431に表示されている金融サービスから所望の金融サービスを、登録リンク項目表示領域432に移動させることにより、金融サービスの選択操作を行うことができる。また、例えば、カーソル409を用いたドラッグアンドドロップ操作により、金融サービスの削除操作を行うことができる。具体的には、ドラッグアンドドロップ操作により、登録リンク項目表示領域432に表示されている金融サービスから、削除すべき金融サービスを、金融サービス一覧表示領域431に移動させることにより、金融サービスの削除操作を行うことができる。
なお、図15では、顧客操作により、「円普通預金」、「外貨普通預金」、「投資信託」、「お振り込み」が選択されて設定された場合を示す。このように選択された金融サービスに関する画面(例えば、金融商品取引画面)へ遷移するためのリンク項目が、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405に表示される。なお、本発明の第1の実施の形態では、最大で6個の金融サービスを選択することができるものとし、手動カスタム領域405における配置順位についても設定することができるものとする。すなわち、手動カスタム領域405における表示時には、選択された金融商品の一覧が、リンク項目として、その選択された配置順位で表示される。また、このように選択された金融商品(リンク項目)および配置順位については、記憶部300の手動カスタム情報390に顧客の口座番号に関連付けて記録される。
また、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405に表示されているリンク項目またはその配置順位を変更する場合には、カスタムボタン407を、カーソル409を用いて押下する。これにより、リンク情報設定画面430が表示され、リンク情報設定画面430において、リンク項目またはその配置順位を変更することができる。
[マイメニューの設定画面例]
図16は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100が提供する金融サービスに関する情報を表示させるためのマイメニュー設定画面の一例を示す図である。図16に示すマイメニュー設定画面440は、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406において、カーソル409を用いてカスタムボタン408が押下された場合に表示される画面である。マイメニュー設定画面440には、登録可能リスト表示領域441と、マイメニュー登録枠表示領域442と、キャンセルボタン443と、更新ボタン444とが設けられている。
登録可能リスト表示領域441は、金融サービス提供システム10が提供する金融サービス(金融商品)に関する情報の一覧を表示する領域である。また、金融サービスに関する情報の数が多い場合には、その一部のみを登録可能リスト表示領域441に表示させ、他の情報については、矢印ボタン445および446を押下することにより表示させることができる。金融サービス(金融商品)に関する情報として、例えば、通帳(円普通預金や円定期預金の通帳)、購入履歴、為替レート等が想定される。
マイメニュー登録枠表示領域442は、登録可能リスト表示領域441に表示されている金融サービスに関する情報の一覧のうちから、顧客操作により選択された情報を表示する領域である。例えば、カーソル409を用いたドラッグアンドドロップ操作により、金融サービスに関する情報の選択操作を行うことができる。具体的には、ドラッグアンドドロップ操作により、登録可能リスト表示領域441に表示されている各情報から所望の情報を、マイメニュー登録枠表示領域442に移動させることにより、金融サービスに関する情報の選択操作を行うことができる。また、例えば、カーソル409を用いたドラッグアンドドロップ操作により、金融サービスに関する情報の削除操作を行うことができる。具体的には、ドラッグアンドドロップ操作により、マイメニュー登録枠表示領域442に表示されている各情報から所望の情報を、登録可能リスト表示領域441に移動させることにより、金融サービスに関する情報の削除操作を行うことができる。
なお、図16では、顧客操作により、「通帳」、「為替レート」が選択されて設定された場合を示す。このように選択された金融サービスに関する情報が、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406に表示される。なお、本発明の第1の実施の形態では、最大で3個の金融商品に関する情報を選択することができるものとし、手動カスタム領域406における配置順位についても設定することができるものとする。すなわち、手動カスタム領域406における表示時には、選択された情報の一覧が、その選択された配置順位で表示される。また、このように選択された情報および配置順位については、記憶部300の手動カスタム情報390に顧客の口座番号に関連付けて記録される。
また、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406に表示されている情報またはその配置順位を変更する場合には、カスタムボタン408を、カーソル409を用いて押下する。これにより、マイメニュー設定画面440が表示され、マイメニュー設定画面440において、情報またはその配置順位を変更することができる。
このように、マイメニュー設定画面440において、マイメニューの設定操作を行うことにより、好きなメニューや使用頻度の高いメニューを任意で登録することができる。
[メモ帳の登録画面例]
図17は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100が提供する金融サービスに関する情報についてメモ等を記録するためのメモ帳登録画面の一例を示す図である。図17に示すメモ帳登録画面450は、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406において、メモ領域413のボタン(内部に「なし」、「★★」が付された矩形)が押下された場合に表示される画面である。また、メモ帳登録画面450は、手動カスタム領域406に表示される各項目に関するメモ等を記録する際に用いられる画面である。なお、図17では、メモ帳登録画面450の背景画面459については省略して示す。
メモ帳登録画面450には、メモ記入領域451と、分類選択ボタン452と、とじるボタン453と、保存ボタン454とが設けられている。
メモ記入領域451は、顧客により入力されるメッセージを表示する領域である。
分類選択ボタン452は、重要度を示す標識(例えば、★、★★、★★★)を選択する場合に押下されるボタンである。例えば、分類選択ボタン452が押下されると、重要度選択画面455が表示され、重要度選択画面455において重要度を示す標識を選択する。このように選択された重要度を示す標識が、メモ領域413のボタンの内部に表示される。なお、重要度を示す標識が選択されない場合には、メモ領域413のボタンの内部に「なし」が表示される。
とじるボタン453は、メモ帳登録画面450を閉じる際に押下されるボタンである。すなわち、とじるボタン453が押下されると、メモ帳登録画面450が消去され、背景画面(例えば、資産状況表示画面400)の全面が表示される。
保存ボタン454は、分類選択ボタン452による重要度の選択と、メモ記入領域451に入力されたメッセージとの保存を確定する場合に押下されるボタンである。
このように、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域406に表示される各情報についてメモや重要度を記録することができるため、顧客が手動カスタム領域406に表示される情報を迅速に把握することができる。
[確認画面の表示遷移例]
図18は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100が提供する金融サービスに関する取引画面の遷移例を示す図である。図18(a)には、外貨を購入する際に用いられる外貨購入画面460を示す。この外貨購入画面460は、例えば、図15に示す金融サービス一覧表示領域431に含まれる「外貨購入」が、図12に示す手動カスタム領域405にリンク項目として表示されている場合に、その「外貨購入」の選択操作が行われた際に表示される。この選択操作は、例えば、カーソル409を用いた「外貨購入」の押下操作により行われる。
外貨購入画面460において、例えば、購入通貨指定領域461で、購入対象となる通貨が指定され、出金口座指定領域462で、その通貨を購入する際に用いる金額を出金する口座が指定される。
また、為替レート表示領域463には、購入通貨指定領域461で指定された通貨に関する為替レートと、その通貨に関して顧客に適用される優遇情報とが表示される。ここで、為替レート表示領域463に表示される為替レートは、為替レート表示領域463に表示される優遇情報に応じた優遇後の為替レートである。例えば、外貨購入画面460を用いて顧客が外貨購入取引を行う場合には、為替レート表示領域463に表示される為替レート(優遇後の為替レート)に基づいて取引が行われる。すなわち、外貨購入画面460を用いて顧客が外貨購入取引を行う場合に、その取引時における為替レートを容易に把握することができる。また、為替レート表示領域463には、表示されている為替レートが取得された時刻が表示される。なお、優遇情報については、図8(a)に示す。
また、購入金額入力領域464には、購入通貨指定領域461で指定された通貨を購入する金額が顧客により入力された場合に、その購入金額が表示される。図18(a)では、購入金額入力領域464に、日本円に相当する金額を入力する例を示す。
キャンセルボタン465は、現在の外貨購入画面460の状態にかかわらず、直前の画面に表示を変更させる場合に押下されるボタンである。また、図18(b)に示すキャンセルボタン475についても同様である。
購入ボタン466は、現在の外貨購入画面460の状態で、外貨を購入する場合に押下されるボタンである。例えば、図18(a)に示す状態で、購入ボタン466が押下された場合には、図18(b)に示す確認画面470が表示される。
図18(b)には、図18(a)に示す外貨購入画面460において購入ボタン466が押下された後に表示される確認画面470を示す。確認画面470は、外貨購入画面460において入力された各内容を確認するための画面である。例えば、確認画面470において、通貨表示領域471には、購入通貨指定領域461で指定された通貨が表示される。また、為替レート表示領域472には、購入ボタン466が押下された際に為替レート表示領域463に表示されていた為替レートおよび優遇情報が表示される。
購入通貨額表示領域473には、購入金額入力領域464において入力された購入金額が、日本円に換算されて表示される。
取り引き暗証番号入力領域474は、確認画面470に表示されている内容で取り引きを行う際に取り引き暗証番号を入力する領域であり、顧客により入力された取り引き暗証番号が「*****」として表示される。すなわち、取り引き暗証番号入力領域474には、セキュリティの観点から、その入力された取り引き暗証番号を非表示として「******」のみを示す。
確認ボタン476は、取り引き暗証番号入力領域474に、取り引き暗証番号を入力した後に、確認画面470に表示されている内容で外貨購入を確定させる場合に押下されるボタンである。確認ボタン476の押下操作により、例えば、確認画面470に表示されている内容での外貨購入取り引きが確定し、その外貨購入処理が行われる。
ここで、図18(a)に示す外貨購入画面460と、図18(b)に示す確認画面470との表示態様について説明する。例えば、図18(b)に示す確認画面470は、金融商品の取り引きを行う際における最終画面であり、確認ボタン476の押下操作により、外貨購入取り引きが確定する。このように、金融商品の取り引きを行う際における最終画面が表示されている場合には、顧客に対して注意を促す必要がある。
そこで、金融商品を取り引きする際における最終画面が顧客端末20の表示部21に表示された場合において、その最終画面については、その最終画面の直前までに表示されていた各画面とは異なる表示態様とすることが好ましい。例えば、最終画面の直前までに表示される各画面については背景色を白とし、最終画面については背景色をグレートとすることができる。例えば、図18(a)に示す外貨購入画面460については、背景色を白とし、図18(b)に示す確認画面470については、背景色をグレートとすることができる。
また、外貨購入時における取引画面のみではなく、円定期等の他の取り引きにおいても最終的な確認画面では背景色を統一(例えば、グレー)することにより、顧客に対して注意を促すことができる。また、画面の色以外に、音声出力により顧客に対して注意を促すようにしてもよい。例えば、最終的な確認画面では、統一の音楽(例えば、注意力を高める音楽)を流すことにより、顧客に対して注意を促すようにしてもよい。これにより、金融商品における各取引画面において、最終画面であることを顧客が容易に把握することができ、不注意による誤った取り引きを防止することができる。
なお、顧客端末20の表示部21に他の画面を表示する場合には、各種情報を含めて表示させることができる。例えば、取引履歴表示を行う場合には、住宅ローン完済時に住宅ローンの返済履歴を表示するようにしてもよい。
[リンク情報の表示例]
図19は、本発明の第1の実施の形態における表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させるリンク情報提供画面の一例を示す図である。図19に示すリンク情報提供画面480は、顧客端末20の操作部22における特定操作(例えば、マウス23の右クリック操作)に基づく表示要求に応じて、表示制御部170が顧客端末20の表示部21に表示させる画面である。また、リンク情報提供画面480は、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405に表示されるリンク項目と同様の内容が含まれる画面である。
例えば、図12に示す資産状況表示画面400にカーソル409が重ねて表示されている状態で、顧客によりマウス23の右クリック操作が行われた場合にリンク情報提供画面480が表示される。この場合に、その右クリック操作が行われた際のカーソル409の位置を基準とする特定位置にリンク情報提供画面480が表示される。例えば、その右クリック操作が行われた際のカーソル409の位置に、リンク情報提供画面480に含まれるリンク項目のうち、最上位のリンク項目が配置されるように、リンク情報提供画面480が表示される。図19に示す例では、リンク情報提供画面480に含まれるリンク項目のうち最上位のリンク項目は「円預金」である。このため、その右クリック操作が行われた際のカーソル409の位置に「円預金」が配置されるように、リンク情報提供画面480が表示される。
このように、資産状況表示画面400にカーソル409が重ねて表示されている状態で右クリック操作が行われた場合には、リンク情報提供画面480を表示することにより、顧客が所望する取引画面への遷移を迅速に行うことができる。すなわち、顧客端末20の表示部21に表示されている資産状況表示画面400を確認している際に、その内容を見て金融取引を行うことが想定される。この場合に、顧客がカーソル409を移動させる移動操作を行わずに、マウス23の右クリック操作のみでリンク情報提供画面480を表示させることができる。また、リンク情報提供画面480の表示の際には、その右クリック操作が行われた際のカーソル409の位置に、リンク情報提供画面480における最上位のリンク項目が配置されるため、最上位のリンク項目に対応する取引画面を迅速に表示させることができる。すなわち、マウス23の2回の押下操作のみで、最上位のリンク項目に対応する取引画面を表示させることができる。
また、例えば、操作性が悪いマウス(ポインティングデバイス)を顧客が使用していることも想定される。この場合には、例えば、カーソル409を迅速に移動させることができないことも想定される。このようにカーソル409を迅速に移動させることができない場合には、手動カスタム領域405に表示される所望のリンク項目までカーソル409を迅速に移動させることができず、所望の取引画面に迅速に遷移することができないおそれがある。このように操作性が悪いマウスを顧客が使用している場合でも、マウスの右クリック操作のみでリンク情報提供画面480を表示させることができるため、迅速に所望の取引画面に遷移することができる。これにより、取引機会の損失を防止することができる。
なお、資産状況表示画面400にカーソル409が重ねて表示されている状態で右クリック操作が行われた場合に、リンク情報提供画面480を表示させるか否かを顧客操作により設定可能とするようにしてもよい。例えば、リンク情報提供画面480を表示させる設定がされている場合には、上述したように表示処理が行われる。一方、リンク情報提供画面480を表示させない設定がされている場合には、リンク情報提供画面480の代わりに、右クリック操作により表示される通常の画面(印刷、プロパティ等の項目を含む画面)を表示させることができる。
また、以上では、リンク情報を含めたリンク情報提供画面480を表示させる例を示したが、リンク情報提供画面には他の項目を表示させるようにしてもよい。例えば、印刷を指示するための印刷項目等をリンク情報提供画面に追加して表示させることができる。また、例えば、上述した通常の画面(右クリック操作により表示される通常の画面)に含まれる各項目のうちの所望の項目をリンク情報提供画面に追加して表示させることができる。これらの追加項目の設定については、例えば、リンク情報の設定画面とは異なる設定画面において行うことができる。
[サーバの動作例]
次に、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100の動作について図面を参照して説明する。
図20は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100による表示制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、顧客端末20からのアクセスがあったか否かが判断され(ステップS901)、顧客端末20からのアクセスがない場合には、監視を継続して行う。一方、顧客端末20からのアクセスがあった場合には(ステップS901)、ログイン処理が行われる(ステップS902)。例えば、表示制御部170が顧客端末20の表示部21にログイン画面を表示させ、顧客50にログインに必要な情報の入力を促す。このログイン画面において顧客50がログインに必要な情報を入力すると、この入力された情報に基づいて、サーバ100が認証処理を行う。この認証処理による認証が成功した場合には、表示制御部170が顧客端末20のログインを許可し、顧客端末20の表示部21に初期画面を表示させる。この初期画面において顧客による操作入力が行われると、その操作入力に応じた各処理が行われる(ステップS903)。
続いて、顧客端末20から表示要求が送信されたか否かが判断される(ステップS904)。顧客端末20から表示要求が送信されていない場合には、ステップS903に戻る。一方、顧客端末20から表示要求が送信された場合には(ステップS904)、その表示要求は資産状況の表示要求であるか否かが判断される(ステップS905)。その表示要求が資産状況の表示要求である場合には(ステップS905)、顧客端末20の顧客50に関する各情報(顧客情報310、資産情報320、ローン情報330等)が記憶部300から読み出される(ステップS906)。なお、ステップS904、S905は、特許請求の範囲に記載の受付手順の一例である。
続いて、顧客端末20の顧客50に関する資産状況(ローン以外)を表示させるための資産カテゴリ表示処理が行われる(ステップS910)。この資産カテゴリ表示処理については、図21を参照して詳細に説明する。なお、ステップS910は、特許請求の範囲に記載の第一表示制御手順の一例である。
続いて、顧客端末20の顧客50に関する資産状況(ローンに関する資産状況)を表示させるためのローン系カテゴリ表示処理が行われる(ステップS930)。このローン系カテゴリ表示処理については、資産カテゴリ表示処理と略同様であるため、図21を参照して詳細に説明する。
続いて、手動カスタム情報表示処理が行われる(ステップS940)。この手動カスタム情報表示処理では、表示制御部170が、記憶部300に記憶されている手動カスタム情報390に基づいて、資産状況表示画面における手動カスタム領域の内容を顧客端末20の表示部21に表示させる。具体的には、図12に示す資産状況表示画面400における手動カスタム領域405および406の各内容が表示される。なお、ステップS940は、特許請求の範囲に記載の第二表示制御手順の一例である。
続いて、顧客端末20の顧客50に関する優遇内容を表示させるための優遇内容表示処理が行われる(ステップS950)。この優遇内容表示処理については、図22を参照して詳細に説明する。
続いて、顧客端末20の顧客50に関するメッセージを表示させるためのメッセージ表示処理が行われる(ステップS960)。このメッセージ表示処理については、図23を参照して詳細に説明する。
続いて、アクセス終了を指示する指示操作が行われたか否かが判断され(ステップS908)、アクセス終了を指示する指示操作が行われた場合には、表示制御処理の動作を終了する。一方、アクセス終了を指示する指示操作が行われていない場合には(ステップS908)、ステップS903に戻る。
顧客端末20から表示要求が、資産状況の表示要求でない場合には(ステップS905)、その表示要求に応じた表示処理が行われ(ステップS907)、ステップS908に進む。
図21は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100による表示制御処理の処理手順のうちの資産カテゴリ表示処理(図20に示すステップS910の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、変数i、jが「0」に初期化される(ステップS911)。ここで、変数iは、資産カテゴリを表す値である。例えば、図6に示す第1資産カテゴリ323を資産カテゴリ0(i=0)とし、図6に示す第2資産カテゴリ324を資産カテゴリ1(i=1)とし、図6に示す第3資産カテゴリ325を資産カテゴリ2(i=2)とする。この場合には、資産カテゴリの数は「3」となる。
また、変数jは、資産状況表示画面における手動カスタム領域(例えば、図12に示す資産状況表示画面400における自動カスタム領域404)に残高が表示される各資産カテゴリの行数を表す値である。
続いて、記憶部300に記憶されている資産情報320に基づいて、ログインした顧客50が資産カテゴリiの口座を有するか否かが判断される(ステップS912)。アクセスした顧客50が資産カテゴリiの口座を有しない場合には(ステップS912)、ステップS917に進む。一方、アクセスした顧客50が資産カテゴリiの口座を有する場合には(ステップS912)、資産カテゴリiの口座に係る通貨は、円で管理されているか否かが判断される(ステップS913)。
資産カテゴリiの口座に係る通貨が、円で管理されていない場合(すなわち、外貨で管理されている場合)には(ステップS913)、現在保持されている為替レート情報に基づいて、資産カテゴリiの口座に係る残高(円換算)が算出される(ステップS914)。すなわち、円換算値算出部130が、為替レート取得部120により最後に取得された為替レート情報(記憶部300の為替レート情報395)に基づいて、資産カテゴリiの口座に係る通貨を円に換算し、資産カテゴリiの口座に係る残高を算出する。ここで、優遇内容が付与されている顧客については、その顧客に適用される優遇内容に基づく売却レート(優遇売却レート)を用いて、資産カテゴリiの口座に係る残高を算出することができる。すなわち、その優遇売却レートを用いて、資産カテゴリiの口座に係る通貨を円に換算し、資産カテゴリiの口座に係る残高を算出することができる。このように優遇売却レートを用いる場合において、例えば、資産状況の表示要求がある毎に、優遇内容の決定処理(ステップS951、S952)を行う場合には、その優遇内容の決定処理を、資産カテゴリ表示処理(ステップS910)よりも前に行う。一方、資産カテゴリiの口座に係る通貨が、円で管理されている場合には(ステップS913)、資産カテゴリiの口座に係る残高(円)が取得され、ステップS915に進む。
続いて、資産合計値算出部140が、資産カテゴリiと、資産カテゴリiの口座に係る残高(円または円換算)とを関連付けて保持する(ステップS915)。続いて、変数jに「1」が加算され(ステップS916)、変数iに「1」が加算される(ステップS917)。
続いて、変数iが、資産カテゴリの数よりも小さいか否かが判断され(ステップS918)、変数iが、資産カテゴリの数よりも小さい場合には、ステップS912に戻る。一方、変数iが、資産カテゴリの数と同じになった場合には(ステップS918)、資産カテゴリの残高を表示するレイアウトとして、j+1行のレイアウトが作成される(ステップS919)。
続いて、資産合計値算出部140が、資産カテゴリと関連付けて保持されている各資産カテゴリの口座に係る残高(円または円換算値)の合計値を算出する(ステップS920)。続いて、表示制御部170が、残高が保持されている資産カテゴリと、これらの合計値とを顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS921)。具体的には、作成されたj+1行のレイアウトのうち、1行目には、算出された合計値が配置され、2行目以降には、残高が保持されている資産カテゴリiの若い順に資産カテゴリおよびその残高が配置される。例えば、図12に示すように、自動カスタム領域404において、資産合計411と、各資産カテゴリ(円預金、外貨預金、投資信託)の残高とが表示される。
なお、この例では、資産カテゴリ毎にその残高を表示する例を示すが、資産種別(例えば、円普通預金、円定期預金)毎にその残高を表示する場合についても同様に適用することができる。すなわち、1つの資産種別とこの残高(円または円換算)とを関連付けて保持し、資産種別の残高を表示するレイアウトとして、j+1行のレイアウトが作成される。そして、資産種別に係る残高(円または円換算値)の合計値を算出し、残高が保持されている資産種別と、これらの合計値とを顧客端末20の表示部21に表示させる。
また、ローン系カテゴリ表示処理についても同様に、ローン系カテゴリとこの残高(円または円換算)とを関連付けて保持し、ローン系カテゴリの残高を表示するレイアウトとして、j+1行のレイアウトが作成される。そして、各ローン系カテゴリに係る残高(円または円換算値)の合計値を算出し、残高が保持されているローン系カテゴリと、これらの合計値とを顧客端末20の表示部21に表示させる。例えば、図12に示すように、自動カスタム領域404において、ローン合計412と、各ローン系カテゴリ(住宅ローン、カードローン)の残高とが表示される。
図22は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100による表示制御処理の処理手順のうちの優遇内容表示処理(図20に示すステップS950の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、優遇内容決定部150が、記憶部300から読み出された顧客50の資産情報320と、優遇判定条件(例えば、図9に示す優遇判定条件350)とに基づいて、顧客50に対する優遇内容を決定する(ステップS951)。続いて、優遇内容決定部150が、決定された優遇内容(顧客50に対する優遇内容)と、その顧客50とを関連付けて記憶部300の優遇情報340に記録する(ステップS952)。
続いて、表示制御部170が、決定された優遇内容(顧客50に対する優遇内容)を顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS953)。例えば、図12に示す自動カスタム領域403に、その決定された優遇内容(顧客50に対する優遇内容)が表示される。
図23は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100による表示制御処理の処理手順のうちのメッセージ表示処理(図20に示すステップS960の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
最初に、記憶部300に記憶されている顧客情報310に基づいて、ログイン日(顧客端末20からのログインがあった日)が、その顧客(顧客50)の誕生日であるか否かが判断される(ステップS961)。ログイン日がその顧客の誕生日である場合には(ステップS961)、表示制御部170が、記憶部300のメッセージ情報360から誕生日メッセージの内容を読み出す(ステップS962)。そして、表示制御部170が、読み出された内容を顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS968)。例えば、図12に示すように、自動メッセージ領域401には、顧客50の誕生日を祝うメッセージが表示され、自動メッセージ領域402には、顧客50の誕生日を祝う画像が表示される。
また、ログイン日がその顧客の誕生日でない場合には(ステップS961)、記憶部300に記憶されている顧客情報310に基づいて、ログイン日が、その顧客(顧客50)の口座開設日であるか否かが判断される(ステップS963)。ログイン日がその顧客の口座開設日である場合には(ステップS963)、表示制御部170が、記憶部300のメッセージ情報360から口座開設日メッセージの内容を読み出す(ステップS964)。そして、表示制御部170が、読み出された内容を顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS968)。
また、ログイン日がその顧客の口座開設日でない場合には(ステップS963)、ログイン日が、記憶部300に記憶されている特定時期テーブル370の期間371(所定期間)に含まれるか否かが判断される(ステップS965)。ログイン日が、特定時期テーブル370の期間371に含まれる場合には(ステップS965)、表示制御部170が、特定時期テーブル370から、その期間に対応する内容(メッセージおよび画像)を読み出す(ステップS966)。そして、表示制御部170が、読み出された内容を顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS968)。
また、ログイン日が、特定時期テーブル370の期間371に含まれない場合には(ステップS965)、ログイン時刻に対応する時間帯(記憶部300に記憶されている時間帯テーブル380の時間帯381)を特定する(ステップS967)。そして、表示制御部170が、時間帯テーブル380から、その特定した時間帯に対応する内容(メッセージおよび画像)を読み出す(ステップS967)。そして、表示制御部170が、読み出された内容を顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS968)。
なお、この例では、誕生日および口座開設日のマッチング期間を当日のみとする例を示したが、例えば、当日の前後の一定範囲内の日をマッチング期間とするようにしてもよい。例えば、誕生日と誕生日の前後の3日間を、誕生日のマッチング期間とすることができる。また、この例では、予め記憶されているメッセージおよび画像を表示する例を示したが、マッチング期間に関する他の内容を表示するようにしてもよい。また、ユーザの好みに応じて、表示対象となるメッセージおよび画像を変更するようにしてもよい。
図24は、本発明の第1の実施の形態におけるサーバ100による表示制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順では、顧客端末20の表示部21に資産状況表示画面が表示されている状態で、右クリック操作が行われたことを条件に、リンク情報提供画面(例えば、図19に示すリンク情報提供画面480)を表示させる例を示す。
最初に、資産状況表示画面(例えば、図12に示す資産状況表示画面400)にカーソルが存在するか否かが判断され(ステップS971)、資産状況表示画面にカーソルが存在しない場合には、監視を継続して行う。一方、資産状況表示画面にカーソルが存在する場合には(ステップS971)、マウス23における右クリック操作があったか否かが判断される(ステップS972)。マウス23における右クリック操作がない場合には(ステップS972)、ステップS971に戻る。
マウス23における右クリック操作があった場合には(ステップS972)、表示制御部170が、記憶部300の手動カスタム情報390から、設定されているリンク情報(顧客50に係るリンク情報)を読み出す(ステップS973)。
続いて、表示制御部170が、読み出されたリンク情報に基づいて、そのリンク情報に係るリンク項目をそのリンク情報に係る配置順位に従って顧客端末20の表示部21に表示させる(ステップS974)。この場合に、カーソルの位置を基準とする特定位置に、そのリンク情報に係るリンク項目を表示させる。例えば、図19に示すように、そのリンク情報に係るリンク項目のうち配置順位が最上位のリンク項目に、カーソル409が配置されるように、リンク情報提供画面480を表示させる。
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、多様化する顧客ニーズに対応する金融サービスにおけるインターフェースを顧客側から容易にカスタマイズすることができる。また、顧客の取引属性に応じてシステム的に自動的にカスタマイズすることができる。すなわち、顧客側と金融機関側との双方で、顧客端末20の表示部21に表示される資産状況表示画面400をカスタマイズすることができる。このように、顧客側と金融機関側との双方向でのカスタマイズを行うことにより、顧客にマッチしたインターフェースを提供することができる。これにより、顧客にとって利用勝手の良い取引画面を提供することができる。
また、本発明の第1の実施の形態では、顧客端末20の表示部21に表示される資産状況表示画面400において、自動カスタム領域404には顧客の資産状況が表示され、手動カスタム領域405には顧客により設定されたリンク項目が表示される。このため、例えば、外貨取引等の金融取引を行う場合には、その取引時における資産状況の把握を迅速に行うことができ、その取引操作を迅速に開始して行うことができる。これにより、金融商品の取引をさらに円滑に行うことができる。
<2.変形例>
本発明の第1の実施の形態では、1つの顧客端末と1つのサーバとにより構成される金融サービス提供システム10を例にして示した。ただし、上述したように、複数の顧客端末とサーバとにより構成される金融サービス提供システムについても本発明の第1の実施の形態を適用することができる。そこで、以下では、複数の顧客端末とサーバとにより構成される金融サービス提供システムを、本発明の第1の実施の形態の変形例として示す。なお、この変形例における金融サービス提供システムの各構成については、図1に示す例と略同様である。このため、本発明の第1の実施の形態と共通する部分(または対応する部分)については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
[金融サービス提供システムの構成例]
図25は、本発明の第1の実施の形態の変形例における金融サービス提供システム11のシステム構成例を示す図である。図25では、金融サービス提供システム11において、金融機関30の顧客90が、顧客端末80を用いて金融機関30との間で各種の金融取引を行う場合における全体構成を概略的に示す。なお、顧客端末80を追加する点以外は、図1に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
サーバ100および顧客端末80は、ネットワーク40を介して通信可能に接続されている。なお、ネットワーク40および顧客端末80間の通信は、無線通信および有線通信の何れかとすることができる。
顧客端末80は、金融機関30の顧客が用いる携帯型の情報処理装置であり、表示部81および操作部82を備える。顧客端末80として、例えば、携帯電話等のモバイル機器を用いることができる。また、例えば、表示部81として、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いることができる。このように、表示部81をタッチパネルにより構成する場合には、表示部81および操作部82の何れかを用いて操作入力を行うことができる。すなわち、顧客端末80は、表示部81または操作部82における顧客90からの操作入力に応じて、各種の要求をサーバ100に送信し、これらの要求に応じて提供される各種の金融サービスに関する内容を表示部81に表示する。
ここで、本発明の第1の実施の形態では、図19に示すように、右クリック操作によりリンク情報提供画面480を表示させる例を示した。これに対して、本発明の第1の実施の形態の変形例では、例えば、表示部81における特定領域のタッチ操作によりリンク情報提供画面を表示させることができる。この特定領域は、例えば、資産状況表示画面(例えば、図12に示す資産状況表示画面400)において、操作対象となるボタン等が表示されていない領域とすることができる。
このように、携帯型の顧客端末80を用いることにより、金融機関30の顧客90が顧客端末80を自由に持ち歩くことができる。これにより、金融機関30の顧客90が金融商品の取引を行う場合に、顧客90が存在する各場所で、その取引時における資産状況の把握を迅速に行うことができ、その取引操作を迅速に開始して行うことができる。これにより、金融商品の取引をさらに円滑に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。