JP6516830B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、2次元状に配置された複数の画素を有する撮像素子に生じるRTSノイズのような画素値が一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズが発生する画像データに対して、方向判別を行う画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
近年、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子によって生成された画像データに発生するノイズを低減するため、画像データに対応する画像における注目画素の画素値と該注目画素の周囲の周囲画素の画素値とに基づいて、エッジの方向を判別し、この判別結果を用いてノイズ低減処理を行うことによってノイズを低減する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2014−225787号公報
しかしながら、上述した特許文献1では、画像データにRTS(Random Telegraph Signal)ノイズのような画素値が一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズが発生している場合、画素値が点滅欠陥ノイズレベルの範囲で変動するため、エッジの方向判別を正確に行うことができないという問題点があった。この結果、上述した特許文献1では、エッジの方向を誤判定してしまうことで、画像データに発生するノイズを低減することができず、画質が著しく低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、RTSノイズのような画素値が一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報を含むノイズ情報を取得する取得部と、前記取得部が取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別部と、前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記ノイズ情報は、前記位置情報と、前記読み出し回路に起因する前記点滅欠陥ノイズに関する特徴量と、を対応付けた情報を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記方向判別部は、前記特徴量、前記注目画素の画素値および前記周辺画素の画素値に基づいて、前記方向を判別することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記方向判別部は、前記注目画素の画素値、前記注目画素の画素値に前記特徴量を加算した値および前記注目画素の画素値から前記特徴量を減算した値のいずれか一つの値を用いて前記方向を判別することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記方向判別部は、前記画像に対して前記注目画素における各方向の相関を判別する場合において、前記注目画素または前記周辺画素から基準画素を決定し、該基準画素に前記点滅欠陥ノイズが発生する可能性があるとき、前記特徴量を用いて前記基準画素以外の画素の画素値を補正して前記方向を判別することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記方向判別部は、前記位置情報に基づいて、前記点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素を除外して前記方向を判別することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向の画素の画素値の相関が高くなるように前記注目画素の画素値におけるノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向の画素の画素値の相関が高くなるように前記注目画素の画素値における前記点滅欠陥ノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記ノイズ情報は、前記撮像素子における孤立点の孤立点位置情報をさらに含み、前記画像処理部は、前記孤立点位置情報に基づいて、前記方向における前記孤立点を除外して前記点滅欠陥ノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向における画素の画素値を用いて前記孤立点の画素値を補正することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向をエッジとして推定して前記注目画素の画素値を補間する画像処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画像処理部は、前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データの同時化処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記特徴量は、前記点滅欠陥ノイズのノイズレベルおよび前記ノイズレベルに基づき算出された値のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理方法は、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置が実行する画像処理方法であって、前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報を含むノイズ情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別ステップと、前記方向判別ステップの判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置に、前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報を含むノイズ情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別ステップと、前記方向判別ステップの判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、RTSノイズのような所定の範囲でランダムに値が変動する点滅欠陥ノイズが発生している画像データに対して、エッジの方向判別を正確に行うことができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの撮像素子の要部の構成を模式的に示す概略図である。 図3は、図1に示す方向判別部の機能構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの撮像素子に光が当たらないように遮光した場合において、RTSノイズが発生するときに、アンプ部から出力されるアンプ出力の変動の例を示す図である。 図5は、RTSノイズが発生するアンプ部を用いて読み出された画素値の分布の例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る方向判別部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの撮像素子の画素配列を模式的に示す図である。 図8Aは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Bは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Cは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Dは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Eは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Fは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Gは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図8Hは、本発明の実施の形態1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る撮像素子の画素配列を模式的に示す図である。 図10Aは、本発明の実施の形態1の変形例1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図10Bは、本発明の実施の形態1の変形例1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図10Cは、本発明の実施の形態1の変形例1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図10Dは、本発明の実施の形態1の変形例1に係る相関値算出部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図11は、本発明の実施の形態1の変形例2に係る方向判別部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図12は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る方向判別部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図13は、本発明の実施の形態1の変形例4に係る方向判別部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図14は、本発明の実施の形態1の変形例5に係る方向判別部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図15は、本発明の実施の形態2に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る孤立点補正部の機能構成を示すブロック図である。 図17は、本発明の実施の形態2に係るRTSノイズ補正部の機能構成を示すブロック図である。 図18は、本発明の実施の形態2に係る代表値算出部の機能構成を示すブロック図である。 図19は、本発明の実施の形態2に係る孤立点補正部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図20は、本発明の実施の形態2に係るRTSノイズ補正部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図21は、図20の代表値算出処理の概要を示すフローチャートである。 図22は、図20の補正値算出処理の概要を示すフローチャートである。 図23は、本発明の実施の形態3に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図24は、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部の機能構成を示すブロック図である。 図25は、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図26Aは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図26Bは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図26Cは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図26Dは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図26Eは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図26Fは、本発明の実施の形態3に係る同時化処理部が撮像素子に対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。 図27は、本発明の実施の形態4に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図28は、本発明の実施の形態4に係る撮像システムが実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図29は、図28の画像処理の概要を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付して説明する。
(実施の形態1)
〔撮像システムの構成〕
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。図1に示す撮像システム1は、撮像装置10と、画像処理装置20と、表示装置30と、を備える。
〔撮像装置の構成〕
まず、撮像装置10の構成について説明する。撮像装置10は、図1に示すように、光学系101と、絞り102と、シャッタ103と、ドライバ104と、撮像素子105と、アナログ処理部106と、A/D変換部107と、操作部108と、メモリI/F部109と、記録媒体110と、揮発メモリ111と、不揮発メモリ112と、バス113と、撮像制御部114と、第1外部I/F部115と、を備える。
光学系101は、単数または複数のレンズを用いて構成される。光学系101は、例えばフォーカスレンズとズームレンズとを用いて構成される。
絞り102は、光学系101が集光した光の入射量を制限することで露出の調整を行う。絞り102は、撮像制御部114の制御のもと、光学系101が集光した光の入射量を制限する。なお、絞り102を用いずに、シャッタ103や撮像素子105における電子シャッタを用いて光の入射量を制御するようにしてもよい。なお、光学系101、絞り102は、撮像装置10に対して着脱可能であってもよい。
シャッタ103は、撮像素子105の状態を露光状態または遮光状態に設定する。シャッタ103は、例えばフォーカルプレーンシャッタ等を用いて構成される。なお、シャッタ103を用いずに、撮像素子105における電子シャッタを用いてもよい。
ドライバ104は、後述する撮像制御部114の制御のもと、光学系101、絞り102およびシャッタ103を駆動する。例えば、ドライバ104は、光学系101を光軸O1に沿って移動させることによって、撮像装置10のズーム倍率の変更またはピント位置の調整を行う。
撮像素子105は、後述する撮像制御部114の制御のもと、光学系101が集光した光を受光して画像データ(電気信号)に変換して出力する。撮像素子105は、複数の画素が二次元状に配置されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。この各画素の前面には、ベイヤー配列のRGBフィルタが配置されている。なお、撮像素子105は、ベイヤー配列に限定されず、例えばFovionのような積層型の形式でも勿論かまわない。また、用いるフィルタはRGBに限定されず、補色フィルタ等任意のフィルタを適用できる。また、別途、異なるカラー光を時分割で照射可能な光源を配置し、撮像素子105には、フィルタを配置せず、照射する色を変更しながら順次取り込んだ画像を使用してカラー画像を構成できるようにしてもよい。さらに、フィルタを配置せず、モノクロ画像を構成できるようにしてもよい。また、撮像素子105は、受光量を電子的に制御可能な電子シャッタ機能を有する。
ここで、撮像素子105の構成について詳細に説明する。図2は、撮像素子105の要部の構成を模式的に示す概略図である。なお、図2に示す撮像素子105は、画素の開口率向上により感度を向上させるため、複数の画素で読み出し回路を共有している例を示している。なお、図2に示す撮像素子105は、水平方向(横方向)に2画素×垂直方向(縦方向)に4画素の8画素に対して、1つの読み出し回路が配置されている。なお、図2においては、水平方向(横方向)に2画素×垂直方向(縦方向)に4画素の8画素に対して、1つの読み出し回路を1グループとする例を説明したが、本実施の形態1の撮像素子105上には、上述した画素および読み出し回路が、水平方向および垂直方向に並んで配置されているものとする。
図2に示すように、撮像素子105は、露光により光を受光し、光電変換を行うことによって、露光量に対応した電荷を発生する複数の画素105a(フォトダイオード)と、複数の画素105aの各々に設けられ、撮像制御部114の制御に応じて開閉する第1スイッチ105bと、複数の画素105aの各々から出力された信号(電荷)を垂直方向に転送する垂直転送線105cと、複数の画素105aの各々から出力された信号を蓄積するFD部105d(Floating Diffusion)と、FD部105dから出力された信号を増幅するアンプ部105eと、撮像制御部114の制御に応じて開閉する第2スイッチ105fと、第2スイッチ105fを制御する制御線105gと、アンプ部105eで増幅された電気信号を転送する転送線105hと、を備える。
このように構成された撮像素子105は、画素105a(1)〜105a(8)における露光量に対応する信号を画素値として読み出す場合、まず、FD部105dをリセット状態にして、撮像制御部114が第1スイッチ105b(1)のみをオンとすることで、画素105a(1)に発生した電荷をFD部105dに転送する。その後、撮像素子105は、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンとすることで、FD部105dに蓄積された電荷をアンプ部105eによって増幅させて画素値として読み出す(出力する)。次に、撮像素子105は、FD部105dをリセット状態にして、撮像制御部114が第1スイッチ105b(2)のみをオンとすることで、画素105a(2)に発生した電荷をFD部105dに転送する。その後、撮像素子105は、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンとすることで、FD部105dに蓄積された電荷をアンプ部105eによって増幅させて画素値として読み出す。撮像素子105は、このような読み出し動作を順次行うことによって、画素105a(1)〜105a(8)における露光量に対応する信号を順次画素値として出力することができる。なお、本実施の形態1では、アンプ部105eが複数の画素105aの各々から電荷を読み出す読み出し回路として機能する。
図1に戻り、撮像装置10の構成の説明を続ける。
アナログ処理部106は、撮像素子105から入力されるアナログ信号に対して、所定のアナログ処理を施してA/D変換部107へ出力する。具体的には、アナログ処理部106は、撮像素子105から入力されるアナログ信号に対して、ノイズ低減処理およびゲインアップ処理等を行う。例えば、アナログ処理部106は、アナログ信号に対して、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに目的の明るさとなるようにゲインアップを行う。
A/D変換部107は、アナログ処理部106から入力されるアナログ信号に対して、A/D変換を行うことによってデジタルの画像データ(以下、「RAW画像データ」という)を生成し、バス113を介して揮発メモリ111に出力する。なお、A/D変換部107は、後述する撮像装置10の各部に対してRAW画像データを直接出力するようにしてもよい。なお、上述したアナログ処理部106とA/D変換部107を撮像素子105に設け、撮像素子105がデジタルのRAW画像データを直接出力するようにしてもよい。
操作部108は、撮像装置10の各種の指示を与える。具体的には、操作部108は、撮像装置10の電源状態をオン状態またはオフ状態に切り替える電源スイッチ、静止画撮影の指示を与えるレリーズスイッチ、撮像装置10の各種設定を切り替える操作スイッチおよび動画撮影の指示を与える動画スイッチ等を有する。
記録媒体110は、撮像装置10の外部から装着されるメモリカードを用いて構成され、メモリI/F部109を介して撮像装置10に着脱自在に装着される。また、記録媒体110は、撮像制御部114の制御のもと、メモリI/F部109を介してプログラムおよび各種情報それぞれを不揮発メモリ112に出力してもよい。
揮発メモリ111は、バス113を介してA/D変換部107から入力される画像データを一時的に記憶する。例えば、揮発メモリ111は、アナログ処理部106、A/D変換部107およびバス113を介して、撮像素子105が1フレーム毎に順次出力する画像データを一時的に記憶する。揮発メモリ111は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等を用いて構成される。
不揮発メモリ112は、Flashメモリ等を用いて構成され、撮像装置10を動作させるための各種プログラム、プログラムの実行中に使用される各種データを記録する。また、不揮発メモリ112は、プログラム記録部112aと、画素値を読み出す読み出し回路(アンプ部105e)の位置情報または複数の画素105aの各々の位置情報と読み出し回路(アンプ部105e)に起因するRTSノイズに関する特徴量とを対応付けたRTSノイズ位置情報を記録するRTSノイズ情報記録部112bと、一または複数のランダムノイズモデルを記録するランダムノイズモデル情報記録部112cと、複数の孤立点画素の位置を示す孤立点位置情報を記録する孤立点位置情報記録部112dと、を有する。ここで、特徴量とは、RTSノイズの振幅(RTS_Value)、点滅欠陥ノイズの発生頻度およびRTSノイズの振幅未満のRTSノイズにおける発生頻度のいずれかである。
バス113は、撮像装置10の各構成部位を接続する伝送路等を用いて構成され、撮像装置10の内部で発生した各種データを撮像装置10の各構成部位に転送する。
撮像制御部114は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成され、操作部108からの指示信号やレリーズ信号に応じて撮像装置10を構成する各部に対する指示やデータの転送等を行って撮像装置10の動作を統括的に制御する。例えば、撮像制御部114は、操作部108からセカンドレリーズ信号が入力された場合、撮像装置10における撮影動作の制御を開始する。ここで、撮像装置10における撮影動作とは、撮像素子105の露光タイミング、アナログ信号の出力タイミング、および撮像素子105が出力したアナログ信号に対し、アナログ処理部106かつA/D変換部107が所定の処理を施す動作をいう。このように処理が施された画像データは、撮像制御部114の制御のもと、バス113およびメモリI/F部109を介して記録媒体110に記録される。
第1外部I/F部115は、バス113を介して外部の機器から入力される情報を不揮発メモリ112または揮発メモリ111へ出力する一方、バス113を介して外部の機器へ揮発メモリ111が記録する情報、不揮発メモリ112が記憶する情報および撮像素子105が生成した画像データを出力する。具体的には、第1外部I/F部115は、バス113を介して画像処理装置20に撮像素子105が生成した画像データ、RTSノイズ情報およびランダムノイズモデル情報を出力する。
〔画像処理装置の構成〕
次に、画像処理装置20の構成について説明する。画像処理装置20は、第2外部I/F部21と、方向判別部22と、画像処理部23と、記録部24と、バス25と、を備える。
第2外部I/F部21は、撮像装置10の第1外部I/F部115およびバス113を介して撮像素子105によって生成されたRAW画像データ、RTSノイズ情報記録部112bが記録するRTSノイズに関するRTSノイズ情報、孤立点位置情報記録部112dが記録する孤立点位置情報、およびランダムノイズモデル情報記録部112cが記録するランダムノイズモデル情報を取得し、バス25を介して取得したRAW画像データ、RTSノイズ情報、孤立点位置情報およびランダムノイズモデル情報を方向判別部22および記録部24へ出力する。第2外部I/F部21および第1外部I/F部115は、例えば双方向に情報をやり取り可能な制御ケーブルや無線通信等を介して接続されている。なお、本実施の形態1では、第2外部I/F部21が取得部として機能する。
方向判別部22は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRAW画像データに対応するRAW画像における注目画素の画素値、注目画素の周辺の周辺画素の画素値、RTSノイズ情報および孤立点位置情報を取得し、取得したRTSノイズ情報およびRAW画像データに対応するRAW画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する。ここで、方向判別部22の詳細な構成について説明する。図3は、方向判別部22の機能構成を示すブロック図である。方向判別部22は、相関値算出部221と、方向決定部222と、を有する。
相関値算出部221は、撮像素子105が生成したRAW画像における各方向における注目画素の画素値および該注目画素の周辺画素の画素値の相関値を算出する。ここで、相関値とは、注目画素の画素値と周辺画素の画素値の類似の度合いを示す値であり、例えば注目画素の画素値と周辺画素の画素値とが差に基づく値である。
方向決定部222は、相関値算出部221が算出した各方向の相関値に基づいて、最も相関の高い方向を決定する。例えば、相関値として注目画素の画素値と周辺画素の画素値との差を用いる場合、差が最も小さくなる方向を決定する。
図1に戻り、画像処理装置20の構成の説明を続ける。
画像処理部23は、方向判別部22の判別結果に基づいて、画像データに所定の画像処理を行って表示装置30へ出力する。ここで、所定の画像処理とは、少なくとも、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、撮像素子105がベイヤー配列の場合には画像データの同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理、ノイズ低減処理等を含む基本の画像処理を行う。また、画像処理部23は、予め設定された各画像処理のパラメータに基づいて、自然な画像を再現する画像処理を行う。ここで、各画像処理のパラメータとは、コントラスト、シャープネス、彩度、ホワイトバランスおよび階調の値である。
記録部24は、揮発メモリおよび不揮発メモリを用いて構成され、画像処理装置20を動作させるための各種プログラム、プログラムの実行中に使用される各種データを記録する。また、記録部24は、画像処理装置20を駆動するためのプログラム記録部241と、第2外部I/F部21およびバス25を介して撮像装置10から入力されたRAW画像データ、RTSノイズ情報、孤立点位置情報および注目画素のエッジの変数や評価値等を一時的に記憶するバッファ242と、を有する。
バス25は、画像処理装置20の各構成部位を接続する伝送路等を用いて構成され、画像処理装置20の内部で発生した各種データを画像処理装置20の各構成部位に転送する。
〔表示装置の構成〕
次に、表示装置30の構成について説明する。表示装置30は、画像処理装置20から入力される画像データに対応する画像を表示する。表示装置30は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等の表示パネル等を用いて構成される。
以上の構成を有する撮像システム1は、画像処理装置20が撮像素子105によって生成された画像データに対して、エッジの方向判別を行った後、この方向判別の結果に基づいて画像処理を行い、表示装置30が画像処理装置20によって画像処理が施された画像データに対応する画像を表示する。なお、画像処理装置20によって画像処理が施された画像データを、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115、バス113を経由し、撮像装置10の記録媒体110や不揮発メモリ112に記録するようにしてもよい。
〔RTSノイズの発生原因と特性〕
次に、RTSノイズの発生原因とRTSノイズの特性について説明する。
図4は、撮像素子105に光が当たらないように遮光した場合において、RTSノイズが発生するときに、アンプ部105eから出力されるアンプ出力の変動の例を示す図である。図5は、RTSノイズが発生するアンプ部105eを用いて読み出された画素値の分布の例を示す図である。
RTSノイズは、アンプ部105eにおけるゲート酸化膜にトラップ準位が存在した場合、ランダムなタイミングで、このトラップ準位に電荷が捕獲されたり、放出されたりすることで発生する。このため、図4に示すように、RTSノイズが発生するアンプ部105eでは、アンプ出力が約Vrtsの範囲でランダムに変動する。また、電位の変動は、一瞬で起こらず、わずかな時間を要する。
一般に、撮像素子105では、画素105aから読み出した画素値からノイズを低減するため、相関二重サンプリング処理(以下、「CDS処理」という)が行われる。CDS処理では、撮像制御部114が撮像素子105のリセットスイッチ(図示せず)をオンにして、FD部105dの電荷をリセットさせ、さらに、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンにして、リセット状態を作り、リセット状態の信号(基準信号)を読み出す(出力する)。次に、CDS処理では、撮像制御部114が第1スイッチ105b(または第1スイッチ105b(1)〜105b(8)のいずれか)のみをオンにして、画素105aで発生した電荷をFD部105dに転送し、さらに第2スイッチ105fをオンにした読み出し状態(出力状態)を作り、読み出し状態の信号を読み出す(出力する)。続いて、CDS処理では、読み出し状態の信号からリセット状態の信号(基準信号)を減算することで得られる信号を画素値として変換する。
図4に示すように、撮像素子105は、CDS処理により、時間tr1(リセット状態)および時間ts1(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、時間tr1および時間ts1それぞれのアンプ出力Vがほぼ同様であるため、主にランダムノイズによる影響を受け、読み出された画素値が図5に示す分布Aのような0を中心とした分布となる。同様に、撮像素子105は、時間tr2(リセット状態)と時間ts2(読み出し状態)でも、時間tr2および時間ts2それぞれのアンプ出力Vがほぼ同様であるため、読み出された画素値が図5に示す分布Aのようになる。
一方、撮像素子105は、CDS処理により、時間tr3(リセット状態)および時間ts3(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、時間tr3のアンプ出力と比べ時間ts3のアンプ出力が約Vrts低いため、2つの信号の差をとると、アンプ出力の変化量であるVrtsに対応する画素値であるRTS_Value分マイナス方向にシフトし、読み出された画素値が−RTS_Valueを中心とした分布Bとなる。
これに対して、撮像素子105は、CDS処理により、時間tr4(リセット状態)および時間ts4(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、時間tr4のアンプ出力に比べて時間ts4のアンプ出力が約Vrts高いため、2つの信号の差をとるとアンプ出力の変化量であるVrtsに対応する画素値であるRTS_Value分プラス方向にシフトし、読み出された画素値が+RTS_Valueを中心とした分布Cとなる。
ここで、図4のアンプ出力の変動は、時間τを要して生じるため、電位が変動している途中で信号を読み出す場合もある。この場合、リセット状態の読み出し時間および読み出し状態の読み出し時間の間で、アンプ出力差が−Vrtsより大きく、Vrtsより小さい。この結果、撮像素子105から読み出された画素値も、−RTS_Valueより大きく、RTS_Valueより小さな値となる。時間τは、撮像素子105の条件(例えば温度や駆動電圧等)が一定であれば、ほぼ一定になると考えられるため、−RTS_Valueより大きくRTS_Valueより小さな画素値が同様の確率で発生する。ここでは、これらの画素値の発生頻度をαnoiseと定義する。また、分布Bおよび分布Cの各々は、中央値のみ異なるが、それ以外は同様の分布となる。このため、以下においては、分布Aに対する分布Bまたは分布Cの割合をαrtsと定義する。このαrtsは、アンプ部105eのアンプ出力の変動周期が短いほど、大きくなる。
このように、CDS処理によりRTSノイズが発生するアンプ部105eを用いて読み出された画素値は、図5のような分布となる。なお、撮像素子105に光が当たっている条件では、読み出し状態の電位が露光量に応じて変化する。しかしながら、RTSノイズによる電位の変化は、露光量によらず一定である。即ち、RTSノイズは、露光量に依存せず、−RTS_Value以上、RTS_Value以下の範囲で正常な画素値に対してランダムに変動する特性を有する。なお、図5において、分布A、分布B、分布Cを模式的に示したが、一般には正規分布となる。
また、RTSノイズは、読み出し回路(アンプ部105e)に起因するノイズであるため、図2に示すように、複数の画素105aの各々が1つの読み出し回路を共有している場合、全ての共有画素(画素105a(1)〜105a(8))において同様の特性のRTSノイズが発生する。
また、図2に示した読み出し回路(アンプ部105e)以外にも、撮像素子105の列方向で共有しているカラムアンプやソースフォロア等においても、RTSノイズが発生する場合がある。この場合、同じカラムアンプおよびソースフォロアを共有する列方向の全ての画素においても同様の特性のRTSノイズが発生する。本実施の形態では、読み出し回路(アンプ部105e)以外の回路で発したRTSノイズにも適用することができる。
このようにRTSノイズは、被写体を固定して同じ条件で撮影した場合、撮影により得られた画像の画素値が一定範囲内(−RTS_Value以上、RTS_Value以下)で振幅(変動)するような点滅欠陥ノイズの一種となる。
〔方向判別部の処理〕
次に、方向判別部22が実行する処理について説明する。図6は、方向判別部22が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、方向を判別する方向判別処理の概要を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、相関値算出部221は、相関の度合いを算出する方向を示す変数dirを初期化(dir=1)する(ステップS101)。
図7は、撮像素子105の画素配列を模式的に示す図であり、カラーフィルタが無い撮像素子105(モノクロイメージセンサ)の画素配列を示す図である。図8A〜図8Hは、相関値算出部221がRAW画像に対して算出する方向の一例を模式的に示す図であり、dirが1を示す方向が図8Aに、dirが2を示す方向が図8Bに、…、dirが8を示す方向が図8Hに対応する。図7および図8A〜図8Hにおいて、画素F1が正常な画素(ハッチングなし)を示し、画素F2がRTSノイズの発生する可能性がある画素(ハッチングあり)を示し、太枠T1が方向判別に用いる画素を示し、矢印A1が方向を示す。また、図8A〜図8Hにおいては、矢印A1の始点に対応する画素を1番目の画素とし、矢印A1に沿って次の画素を2番目の画素、…、矢印A1の終点(矢印の先端)に対応する画素を7番目の画素と定義する。図8A〜図8Hに示すように、本実施の形態1において、相関値算出部221は、RAW画像W1に対して8方向の相関値を算出する。このため、本実施の形態1では、dirの示す数を1以上8以下とする。
続いて、相関値算出部221は、dir方向の相関度合いを示す変数Δdirを0に初期化(Δdir=0)するとともに(ステップS102)、Δdirに加算した個数をカウントするカウンタを0に初期化(Num=0)し(ステップS103)、相関の度合いを求める位置を示すカウンタiを初期化(i=2)する(ステップS104)。
その後、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して孤立点位置情報記録部112dから孤立点位置情報と揮発メモリ111からRAW画像とを取得し、取得した孤立点位置情報に基づいて、RAW画像におけるi番目の画素またはi−1番目の画素が孤立点画素であるか否かを判断する(ステップS105)。ここで、i番目の画素とは、RAW画像における注目画素を中心としたときのdir方向の矢印A1に沿ったi番目の画素であり、i−1番目の画素とは、注目画素を中心としたときのdir方向の矢印A1に沿ったi−1番目の画素(dir方向の矢印A1に沿って始点側に1画素ずれた画素)である。相関値算出部221がRAW画像におけるi番目の画素またはi−1番目の画素が孤立点画素であると判断した場合(ステップS105:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS115へ移行する。これに対して、相関値算出部221がRAW画像におけるi番目の画素またはi−1番目の画素が孤立点画素でないと判断した場合(ステップS105:No)、方向判別部22は、後述するステップS106へ移行する。
ステップS106において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報および揮発メモリ111から取得したRAW画像に基づいて、dir方向にあるi−1番目(図8A〜図8Hに示す矢印A1の矢印の出発点から1番目、2番目、・・・7番目)の画素値を順次取得する。具体的には、図8Aに示すように、相関値算出部221は、RAW画像W1から矢印A1の出発点の画素N1〜N7それぞれの画素値を取得する。なお、相関値算出部221は、i−1番目毎に取得したi−1番目の画素値をPrev1、Prev2およびPrev3変数に全て複製してバッファ242に順次格納(記憶)する。
続いて、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向におけるi−1番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判断する(ステップS107)。相関値算出部221がdir方向におけるi−1番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS107:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS108へ移行する。これに対して、相関値算出部221がdir方向におけるi−1番目の画素にRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS107:No)、方向判別部22は、後述するステップS109へ移行する。
ステップS108において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向にあるi−1番目の画素の画素値を補正する。具体的には、相関値算出部221は、バッファ242に格納したPrev1からi−1番目の画素に対応するRTSノイズ情報に含まれるRTS_Valueを減算(Prev1=Prev1−RTS_Value)およびPrev2にRTS_Valueを加算(Prev2=Prev2+RTS_Value)することによって、dir方向にあるi−1番目の画素の画素値を補正する。これにより、Prev1、Prev2およびPrev3のいずれかにRTSノイズが無いと想定される画素値がバッファ242に格納される。ステップS108の後、方向判別部22は、ステップS109へ移行する。
続いて、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111から取得したRAW画像のdir方向にあるi番目の画素値を取得する(ステップS109)。なお、相関値算出部221は、取得した画素値をCurr1、Curr2およびCurr3変数に全て複製してバッファ242に格納する。
その後、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判断する(ステップS110)。相関値算出部221がdir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS110:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS111へ移行する。これに対して、相関値算出部221がdir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS110:No)、方向判別部22は、後述するステップS112へ移行する。
ステップS111において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向にあるi番目の画素の画素値を補正する。具体的には、Curr1からi番目の画素に対応するRTSノイズ情報に含まれるRTS_Valueを減算(Curr1=Curr1−RTS_Value)およびCurr2にRTS_Valueを加算(Curr2=Curr2+RTS_Value)することによって、dir方向にあるi番目の画素の画素値を補正する。これにより、Curr1、Curr2およびCurr3のいずれかにRTSノイズが無いと想定される画素値がバッファ242に格納される。ステップS111の後、方向判別部22は、ステップS112へ移行する。
続いて、相関値算出部221は、i−1番目の画素値とi番目の画素値との最小の差の絶対値を算出する(ステップS112)。具体的には、相関値算出部221は、Prev1とCurr1、Prev1とCurr2、Prev1とCurr3、Prev2とCurr1、・・・Prev3とCurr3のようにPrevとCurrの全ての組み合わせにおいて、最小の差となる際の絶対値を算出する。
その後、相関値算出部221は、ΔdirにステップS112で算出した最小となる差の絶対値を加算(Δdir=Δdir+最小の差の絶対値)する(ステップS113)。
続いて、相関値算出部221は、Δdirに加算した個数をインクリメント(Num=Num+1)し(ステップS114)、相関の度合を求める位置を示すカウンタiをインクリメント(i=i+1)する(ステップS115)。
その後、相関値算出部221は、相関の度合を求める位置を示すカウンタiが7以下(i≦7))であるか否かを判断する(ステップS116)。相関値算出部221が相関の度合を求める位置を示すカウンタiが7以下であると判断した場合(ステップS116:Yes)、方向判別部22は、ステップS105へ戻る。これに対して、相関値算出部221が相関の度合を求める位置を示すカウンタiが7以下でないと判断した場合(ステップS116:No)、方向判別部22は、ステップS117へ移行する。
ステップS117において、相関値算出部221は、i−1番目の画素値とi番目の画素値との差の絶対値の平均(Δdir=Δdir÷Num)を算出する。この場合において、相関値算出部221は、Numが0のとき(即ち、dir方向の全ての画素において、孤立点であるとき)、Δdirが取り得る値の最大値をi−1番目の画素値とi番目の画素値との差の絶対値の平均として算出する。
続いて、相関値算出部221は、相関の度合いを算出する方向を示す変数dirをインクリメント(dri=dri+1)する(ステップS118)。
その後、相関値算出部221は、相関値の度合いを算出する方向を示す変数dirが8以下(dir≦8)であるか否かを判断する(ステップS119)。相関値算出部221が相関値の度合いを算出する方向を示す変数dirが8以下であると判断した場合(ステップS119:Yes)、方向判別部22は、ステップS102へ戻る。これに対して、相関値算出部221が相関値の度合いを算出する方向を示す変数dirが8以下でないと判断した場合(ステップS119:No)、方向判別部22は、ステップS120へ移行する。
ステップS120において、方向決定部222は、Δ1〜Δ8に対し、最小となるΔdirを検索し、対応するdirを注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向として決定し、方向判別結果とする。ステップS120の後、方向判別部22は、本処理を終了する。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、相関値算出部221がRTSノイズの発生がある画素の画素値に対して、RTS_Valueを加算または減算した値を算出し、この算出した算出結果を用いて、注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別するので、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態1では、相関値算出部221がRTSノイズの発生する可能性がある画素の画素値に対して、RTS_Valueを加算または減算した値を算出したが、αnoise等のRTSノイズの分布を考慮し、0以上1未満の所定係数をRTS_Valueに対して乗じた値を加算または減算するようにしてもよい。
(実施の形態1の変形例1)
次に、本発明の実施の形態1の変形例1について説明する。本発明の実施の形態1の変形例1は、上述した実施の形態1の撮像システム1の撮像素子105と構成が異なる。具体的には、上述した実施の形態1は、撮像素子105の受光面にカラーフィルタを設けていなかったが、本実施の形態1の変形例1では、撮像素子105の受光面にベイヤー配列のカラーフィルタを設けている。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例1に係る撮像素子の構成を説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る撮像素子の画素配列を模式的に示す図である。図9に示す撮像素子105iは、互いに異なる波長領域を透過するRフィルタ、GフィルタおよびBフィルタそれぞれがベイヤー配列で撮像素子105iの受光面に設けられている。
図10A〜図10Dは、相関値算出部221が撮像素子105iに対して算出する方向の一例を模式的に示す図である。図9および図10A〜図10Dにおいて、画素F1が正常な画素(ハッチングなし)を示し、画素F2はRTSノイズが発生する可能性がある画素(ハッチングあり)を示し、太枠T1が方向判別に用いる画素を示し、矢印A1が方向を示す。本実施の形態1の変形例1では、dirの示す数を図10A〜図10Dの方向1〜4とする。即ち、方向判別部22は、図6におけるdirの最大値を4とし、iの最大値を5とすることによって、上述した方向判別処理を実行することによって、RTSノイズが発生する可能性がある画素に対して、RTS_Valueを加算した値または減算した値を求め、最も相関がある値を選択しながら方向判別することによって、注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例1によれば、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態1の変形例1では、方向判別部22がGフィルタを受光面に設けたG画素において、Bフィルタを設けたB画素が配置されている列とRフィルタを受光面に設けたR画素が配置されている列とを区別しないようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態1の変形例1では、相関値算出部221がRTSノイズの発生する可能性がある画素の画素値に対して、RTS_Valueを加算または減算した値を算出したが、αnoise等のRTSノイズの分布を考慮し、0以上1未満の所定係数をRTS_Valueに対して乗じた値を加算または減算するようにしてもよい。
(実施の形態1の変形例2)
次に、本発明の実施の形態1の変形例2について説明する。本発明の実施の形態1の変形例2は、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成を有し、方向判別部22が実行する処理のみが異なる。具体的には、本実施の形態1の変形例2に係る方向判別部は、RAW画像において相関の度合いを算出する各方向において、基準とする値を予め算出し、RTSノイズが発生する可能性がある画素については、画素値にRTS_Valueを加算または減算することで基準とする値に最も近い値を決定し、この決定した値を使用して方向を判別する。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例2に係る方向判別部が実行する処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔方向判別部の処理〕
図11は、本発明の実施の形態1の変形例2に係る方向判別部22が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、方向判別処理の概要を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、相関値算出部221は、相関の度合いを算出する方向を示す変数dirを初期化(dir=1)する(ステップS201)。
続いて、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111から取得したRAW画像からdir方向の全画素それぞれの画素値を全て取得する(ステップ202)。なお、相関値算出部221は、取得した全ての画素値を矢印A1で示す順に変数P1〜P7に複製してバッファ242に格納する。
その後、相関値算出部221は、dir方向の平均値を算出する(ステップS203)。具体的には、相関値算出部221は、ステップS202で取得した変数P1〜P7それぞれの画素の平均値を算出する。なお、ステップS203において、相関値算出部221は、変数P1〜P7から孤立点画素に対応する変数を除外し、平均値を求めるようにしてもよい。
続いて、相関値算出部221は、相関の度合いを求める位置を示すカウンタiを初期化(i=1)する(ステップS204)。
その後、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判断する(ステップS205)。相関値算出部221がdir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS205:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS206へ移行する。これに対して、相関値算出部221がdir方向にあるi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS205:No)、方向判別部22は、後述するステップS207へ移行する。
ステップS206において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向にあるi番目の画素の画素値を補正する。具体的には、相関値算出部221は、Pi+RTS_Value、PiおよびPi―RTS_Valueのいずれかから上述したステップS203で算出した平均値に最も近い値のものを選択し、この選択した値をPiの値に置き換えることによって補正する。これにより、簡易的にRTSノイズを補正することができる。なお、相関値算出部221は、上述したステップS203で算出した平均値に最も近い値のものが複数ある場合、Piの値をそのまま選択する(過補正を考慮し、Piを置き換えない)。
ステップS207およびステップS208は、上述した図6のステップS115およびステップS116それぞれに対応する。
続いて、相関値算出部221は、変数P1〜P7を用いて、相関の度合いにつながる評価値Δdirを算出する(ステップS209)。具体的には、相関値算出部221は、変数P1〜P7それぞれの画素値における最小値と最大値との差の絶対値、変数P1〜P7それぞれの標準偏差、分散および画素間の差の絶対値の平均値(例えば、矢印A1方向で隣接する画素間の差の絶対値の平均値)のいずれか一つを評価値Δdirとして算出する。なお、ステップS209において、相関値算出部221は、変数P1〜P7から孤立点画素に対応する変数を除外し、残りの変数を用いてΔdirを求めるようにしてもよい。この場合において、全ての画素が孤立点画素のとき、Δdirとして最も相関が無い値(例えば、標準偏差や分散であれば、Δdirとして取り得る最大値)にすることで、dir方向を方向判別結果として選択することを防止できる。
ステップ210〜ステップS212は、上述した図6のステップS118〜ステップS120それぞれに対応する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例2によれば、相関値算出部221が相関の度合いを算出する各方向において、各dir方向の平均値を予め基準値として算出し、RTSノイズが発生する可能性がある画素については、画素値にRTS_Valueを加算または減算することで基準とする値に最も近い値を決定し、この決定した値を使用して注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を決定する。この結果、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態1の変形例2では、相関値算出部221が画素値にRTS_Valueを加算または減算したが、αnoise等のRTSノイズの分布を考慮し、0以上1未満の所定係数をRTS_Valueに対して乗じた値を加算または減算するようにしてもよい。
(実施の形態1の変形例3)
次に、本発明の実施の形態1の変形例3について説明する。本発明の実施の形態1の変形例3は、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成を有し、方向判別部が実行する処理のみが異なる。具体的には、本実施の形態1の変形例3に係る方向判別部は、基準とする画素を決定し、この画素においてRTSノイズが発生する可能性があるかどうかに応じて、基準画素のRTSノイズの影響を排除しながら方向判別を行う。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例3に係る方向判別部が実行する処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔方向判別部の処理〕
図12は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る方向判別部22が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、方向判別処理の概要を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、相関値算出部221は、相関の度合いを算出する方向を示す変数dirを初期化(dir=1)する(ステップS301)。
続いて、相関値算出部221は、dir方向において、注目画素を基準画素とする(ステップS302)。なお、相関値算出部221は、注目画素が孤立点画素である場合、注目画素に最も近いdir方向の画素であって、孤立点画素でない画素を基準画素とする。ただし、dir方向の全ての画素が孤立点画素である場合には、注目画素を基準画素とする。
その後、相関値算出部221は、相関の度合いを求める位置を示すカウンタiを初期化(i=1)する(ステップS303)。
続いて、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介し孤立点位置情報記録部112dから取得した孤立点位置情報に基づいて、i番目の画素が孤立点画素であるか否かを判断する(ステップS304)。相関値算出部221がi番目の画素が孤立点画素であると判断した場合(ステップS304:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS313へ移行する。これに対して、相関値算出部221がi番目の画素が孤立点画素でないと判断した場合(ステップS304:No)、方向判別部22は、後述するステップS305へ移行する。
ステップS305において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111に記憶されたRAW画像を取得したRAW画像に基づいて、i番目の画素値を取得する(ステップS305)。なお、相関値算出部221は、取得した画素値をPiとして複製してバッファ242に格納する。
その後、相関値算出部221は、i番目の画素が基準画素であるか否かを判断する(ステップS306)。相関値算出部221によってi番目の画素が基準画素であると判断された場合(ステップS306:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS313へ移行する。これに対して、相関値算出部221によってi番目の画素が基準画素でないと判断された場合(ステップS306:No)、方向判別部22は、後述するステップS307へ移行する。
ステップS307において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、基準画素においてRTSノイズが発生するか否かを判断する。相関値算出部221が基準画素においてRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS307:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS308へ移行する。これに対して、相関値算出部221が基準画素においてRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS307:No)、方向判別部22は、後述するステップS310へ移行する。
ステップS308において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報から基準画素のRTS_Valueを取得する。
続いて、相関値算出部221は、Piを補正する(ステップS309)。具体的には、相関値算出部221は、Pi+RTS_Value、PiおよびPi−RTS_Valueのいずれかから上述したステップS302で決定した基準画素の画素値に近い値のものを選択し、この選択した値をPiの値に置き換えることによってPiを補正する。これにより、基準画素においてRTS_Valueが発生していた場合の影響を排除することができる。
その後、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、dir方向のi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判断する(ステップS310)。相関値算出部221がdir方向のi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS310:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS311へ移行する。これに対して、相関値算出部221がdir方向のi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS310:No)、方向判別部22は、後述するステップS313へ移行する。
ステップS311において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報からi番目の画素のRTS_Valueを取得する。
続いて、相関値算出部221は、ステップ309で補正したPi+RTS_Value、PiおよびPi−RTS_Valueのいずれの中で最も基準画素の画素値に近い値を選択し、選択した値をPiに代入することによってi番目の画素値を補正する(ステップS312)。これにより、i番目の画素において、RTSノイズが発生していた場合の影響を排除することができる。
ステップS313〜ステップS318は、上述した図6のステップS115〜ステップS120それぞれに対応する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例3によれば、方向判別部22が注目画素を基準画素として決定し、この基準画素においてRTSノイズが発生する可能性があるかどうかに応じて、基準画素のRTSノイズの影響を排除しながら方向判別を行う。この結果、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態1の変形例3では、相関値算出部221が画素値に対してRTS_Valueを加算または減算した値を算出したが、αnoise等のRTSノイズの分布を考慮し、0以上1未満の所定係数をRTS_Valueに対して乗じた値を加算または減算するようにしてもよい。
(実施の形態1の変形例4)
次に、本発明の実施の形態1の変形例4について説明する。本発明の実施の形態1の変形例4は、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成を有し、方向判別部が実行する処理のみ異なる。具体的には、本実施の形態1の変形例4に係る方向判別部は、相関の度合いを算出する各方向において、RTSノイズが発生する可能性がある画素を除外してエッジの方向判別を行う。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例4に係る方向判別部が実行する処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔方向判別部の処理〕
図13は、本発明の実施の形態1の変形例4に係る方向判別部22が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、方向判別処理の概要を示すフローチャートである。
図13に示すように、まず、相関値算出部221は、相関の度合いを算出する方向を示す変数dirを初期化(dir=1)する(ステップS401)。
続いて、相関値算出部221は、相関の度合いを求める位置を示すカウンタiを初期化(i=1)する(ステップS402)。
その後、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bから取得したRTSノイズ情報に基づいて、i番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判断する(ステップS403)。相関値算出部221がi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性があると判断した場合(ステップS403:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS405へ移行する。これに対して、相関値算出部221がi番目の画素にRTSノイズが発生する可能性がないと判断した場合(ステップS403:No)、方向判別部22は、後述するステップS404へ移行する。
ステップS404において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111から取得したRAW画像に基づいて、i番目の画素値を取得する。なお、相関値算出部221は、取得した画素値を変数P1〜P7に複製してバッファ242に格納する。
ステップS405およびステップS406は、上述した図6のステップS115およびステップS116それぞれに対応する。
ステップS407において、相関値算出部221は、ステップS404で取得したRTSノイズが発生する可能性が無い画素の画素値のみを用いて、相関の度合いにつながる評価値Δdirを算出する。具体的には、相関値算出部221は、変数P1〜P7において、RTSノイズが発生する可能性がある画素に対応する変数を除外し、残りの変数それぞれの画素値における最小値と最大値との差の絶対値、変数P1〜P7それぞれの標準偏差、分散および画素間の差の絶対値の平均値のいずれか一つを評価値Δdirとして算出する。なお、ステップS407において、相関値算出部221は、孤立点画素に対応する変数をさらに除外してΔdirを算出する用にしてもよい。また、全ての変数P1〜P7が、孤立点画素やRTSノイズが発生する可能性がある画素に対応する場合には、相関値算出部221は、Δdirとして最も相関が無い値を算出する。
ステップS408〜ステップS410は、上述した図6のステップS118〜ステップS120それぞれに対応する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例4によれば、方向判別部22がRAW画像において相関の度合いを算出する各方向において、RTSノイズが発生する可能性がある画素を除外して方向判別を行う。この結果、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
(実施の形態1の変形例5)
次に、本発明の実施の形態1の変形例5について説明する。本発明の実施の形態1の変形例5は、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成を有し、方向判別部が実行する処理のみ異なる。具体的には、本実施の形態1の変形例5に係る方向判別部は、相関の度合いを算出する各方向において、RTSノイズが発生する可能性がある画素が基準から所定以上離れている場合に除外してエッジの方向判別を行う。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例5に係る方向判別部が実行する処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔方向判別部の処理〕
図14は、本発明の実施の形態1の変形例5に係る方向判別部22が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、方向判別処理の概要を示すフローチャートである。
図14において、ステップS501〜ステップS505は、上述した図11のステップS201〜ステップS205それぞれに対応する。
ステップS506において、相関値算出部221は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してRTSノイズ情報記録部112bからdir方向にあるi番目の画素のRTS_Valueを取得し、取得したRTS_Valueに所定の係数を乗じた値を閾値として算出する。ここで、所定の係数とは、1以下が好ましく、例えば0.5である。
相関値算出部221は、上述したステップS502で取得したPiとステップS503で算出した平均値との差の絶対値がステップS506で算出した閾値より大きいか否か([平均値−Pi]>閾値)を判断する(ステップS507)。相関値算出部221が上述したステップS502で取得したPiとステップS503で算出した平均値との差の絶対値がステップS506で算出した閾値より大きいと判断した場合(ステップS507:Yes)、方向判別部22は、後述するステップS508へ移行する。これに対して、相関値算出部221が上述したステップS502で取得したPiとステップS503で算出した平均値との差の絶対値がステップS506で算出した閾値より大きくないと判断した場合(ステップS507:No)、方向判別部22は、後述するステップS509へ移行する。
ステップS508において、相関値算出部221は、ステップS502で格納したPiを削除する。
ステップS509およびステップS510は、図6のステップS115およびステップS116それぞれに対応する。
ステップS511において、相関値算出部221は、上述したステップS508の処理の後に残った変数P1〜P7それぞれの画素値における最小値と最大値との差の絶対値、変数P1〜P7それぞれの標準偏差、分散および画素間の差の絶対値の平均値のいずれか一つを評価値Δdirとして算出する。
ステップS512〜ステップS514は、上述した図6のステップS118〜ステップS120それぞれに対応する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例5によれば、方向判別部22が相関の度合いを算出する各方向において、変数Piとdir方向の平均値との差の絶対値がRTSノイズの発生する可能性がある画素のRTS_Valueに所定の係数を乗算した閾値より大きい場合、この画素においてRTSノイズが発生していると判断し、この画素値を除外して方向判別を行うので、RTSノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができる。
なお、本発明の実施の形態1の変形例5では、RTSノイズが発生する可能性がある画素(RTSノイズ情報記録部112bにRTSノイズが発生する可能性がある画素としてその位置情報が記録されている画素)を一律除外して方向判別するようにしてもよい。これにより、上述した本発明の実施の形態1の変形例5に比べ演算量を削減できる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係る撮像システムは、上述した実施の形態1の撮像システム1と構成が異なる。具体的には、本実施の形態2に係る撮像システムは、画像処理装置の構成が異なる。このため、以下においては、本実施の形態2に係る撮像システムの構成を説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔撮像システムの構成〕
図15は、本発明の実施の形態2に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。図15に示す撮像システム1aは、上述した実施の形態1に係る画像処理装置20に換えて、画像処理装置20aを備える。
〔画像処理装置の構成〕
画像処理装置20aの構成について説明する。画像処理装置20aは、上述した実施の形態1に係る画像処理部23に換えて、画像処理部23aを備える。
画像処理部23aは、孤立点補正部26と、RTSノイズ補正部27と、基本画像処理部28と、を備える。
孤立点補正部26は、第2外部I/F部21および第1外部I/F部115およびバス113を介して孤立点位置情報記録部112dから孤立点位置情報と、揮発メモリ111からRAW画像を取得し、取得した孤立点位置情報に基づいて、孤立点を補正した画像データをRTSノイズ補正部27へ出力する。ここで、孤立点補正部26の詳細な構成について説明する。図16は、孤立点補正部26の機能構成を示すブロック図である。図16に示すように、孤立点補正部26は、方向判別部261と、補正部262と、を有する。
方向判別部261は、上述した方向判別部22と同様の機能を有し、RAW画像における注目画素の画素値および該注目画素の周辺画素の画素値において、最も相関の高い方向を判別する。
補正部262は、方向判別部261の判別結果に基づいて、画像データのノイズを補正することによってノイズを低減する。
RTSノイズ補正部27は、孤立点補正部26によって補正された画像データに対してRTSノイズを補正し、このRTSノイズを基本画像処理部28へ出力する。
ここで、RTSノイズ補正部27の詳細な構成について説明する。図17は、RTSノイズ補正部27の機能構成を示すブロック図である。図17に示すように、RTSノイズ補正部27は、RTSノイズ画素判定部271と、候補値算出部272と、ランダムノイズ量推定部273と、代表値算出部274と、補正値算出部275と、を有する。
RTSノイズ画素判定部271は、撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているRTSノイズ情報を、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して取得し、取得したRAW画像上の画素においてRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判定し、判定結果を候補値算出部272および代表値算出部274へ出力する。具体的には、RTSノイズ画素判定部271に対して画素の位置が入力されると、その画素に対応するRTSノイズ情報が撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているか判定し、記録されていればRTSノイズ情報(RTSノイズが有りを示す情報)を出力する一方、撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されていなければ、RTSノイズが発生しない画素と見なし、RTSノイズ情報を出力しない。
候補値算出部272は、注目画素のRAW画像における画素値と、RTSノイズ画素判定部271の判定結果とに基づいて、RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性があると判定されている場合、注目画素の画素値に対する補正量の候補値を複数算出し、注目画素のRAW画像における画素値と、算出した複数の候補値を代表値算出部274、ランダムノイズ量推定部273および補正値算出部275それぞれへ出力する。
ランダムノイズ量推定部273は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介してランダムノイズモデル情報記録部112cに記録されているランダムノイズモデルを取得し、取得したランダムノイズモデルと代表値算出部274が算出した参照値とに基づいて、注目画素の画素値または注目画素の近傍のRAW画像における参照値に応じたランダムノイズ量を算出する。
代表値算出部274は、RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性があると判定されている場合には、注目画素における周囲の少なくともRTSノイズ画素判定部271によってRTSノイズが発生しないと判定されている画素と、ランダムノイズ量推定部273が算出した注目画素に対応するランダムノイズ量の参照値と、RTS_Valueまたは補正量の最大値とに基づいて、RTSノイズが発生しない場合の画素値に相当する代表値を算出する。代表値算出部274は、注目画素のRAW画像における画素値と、複数の候補値と、上述で算出した代表値と、を補正値算出部275へ出力する。
ここで、代表値算出部274の詳細の構成について説明する。図18は、代表値算出部274の機能構成を示すブロック図である。図18に示すように、代表値算出部274は、方向判別部274aと、代表値決定部274bと、を有する。
方向判別部274aは、上述した方向判別部22と同様の機能を有し、RAW画像における注目画素の画素値および該注目画素の周辺画素の画素値において、最も相関の高い方向を判別する。
代表値決定部274bは、方向判別部274aの判別結果に基づいて、RTSノイズが発生しない場合の画素値に相当する代表値を決定する。
補正値算出部275は、RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性がある画素と判定されている場合、候補値算出部272が算出した複数の候補値に基づいて、注目画素の画素値を補正する。具体的には、補正値算出部275は、注目画素のRAW画像における画素値と、候補値算出部272によって算出された複数の候補値と、代表値算出部274によって算出された代表値と、に基づいて、RTSノイズを補正した画素値を算出して基本画像処理部28へ出力する。より具体的には、補正値算出部275は、候補値算出部272が算出した複数の候補値の中から、代表値算出部274が算出した代表値に補正結果が最も近くなるような候補値に基づいて、注目画素の画素値を補正する。これに対して、補正値算出部275は、RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生しない画素と判定されている場合、注目画素のRAW画像における画素値をそのまま出力する。
図15に戻り、画像処理装置20aの構成の説明を続ける。
基本画像処理部28は、方向判別部22の判別結果に基づいて、RTSノイズ補正部27から入力された補正後の画像データに所定の画像処理を行って表示装置30へ出力する。ここで、所定の画像処理とは、少なくとも、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、撮像素子105がベイヤー配列の場合には画像データの同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理、ノイズ低減処理等を含む基本の画像処理を行う。また、基本画像処理部28は、予め設定された各画像処理のパラメータに基づいて、自然な画像を再現する画像処理を行う。ここで、各画像処理のパラメータとは、コントラスト、シャープネス、彩度、ホワイトバランスおよび階調の値である。
〔孤立点補正部の処理〕
次に、孤立点補正部26が実行する処理について説明する。図19は、孤立点補正部26が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、孤立点補正処理の概要を示すフローチャートである。
図19に示すように、まず、孤立点補正部26は、記録部24のバッファ242に記憶された画像データに対応する画像の高い方向(縦方向)における画素の位置を示すカウンタyを初期化(y=0)し(ステップS601)、画像データに対応する画像の幅方向(横方向)における画素の位置を示すカウンタxを初期化(x=0)する(ステップS602)。
続いて、孤立点補正部26は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して孤立点位置情報記録部112dから取得した孤立点位置情報に基づいて、座標(x,y)の注目画素が孤立点であるか否かを判断する(ステップS603)。座標(x,y)の注目画素が孤立点である場合(ステップS603:Yes)、孤立点補正部26は、後述するステップS604へ移行する。これに対して、座標(x,y)の注目画素が孤立点でない場合(ステップS603:No)、孤立点補正部26は、後述するステップS608へ移行する。
ステップS604において、方向判別部261は、上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5のいずれかの方向判別処理を実行する。このため、本実施の形態2では、方向判別処理の説明を省略する。なお、上述した実施の形態1の変形例2におけるステップS203においては、方向判別部261は、孤立点画素の画素値を除外した平均値を算出する。
続いて、補正部262は、方向判別部261の判別結果に基づいて、方向判別部261によって判別されたdir方向の画素値をバッファ242から全て取得する(ステップS605)。なお、補正部262は、取得した画素値を変数P1〜P7に複製してバッファ242に格納する。
その後、補正部262は、第1外部I/F部115およびバス113を介して孤立点位置情報記録部112dから取得した孤立点位置情報に基づいて、変数P1〜P7において孤立点画素を除外し、残りの画素の画素値を用いてdir方向の平均値を算出する(ステップS606)。なお、補正部262は、平均値に換えて、変数P1〜P7それぞれの加重平均、最頻値、および中央値のいずれかを算出してもよい。
続いて、補正部262は、ステップS606で算出した平均値をバッファ242に記憶された座標(x,y)の注目画素の画素値を置き換えることによってdir方向の画素値を置換することで孤立点画素を補正する(ステップS607)。
その後、補正部262は、カウンタxをインクリメント(x=x+1)する(ステップS608)。
続いて、カウンタxが画像データに対応する画像の幅より小さい場合(ステップS609:Yes)、孤立点補正部26は、ステップS603へ戻る。これに対して、カウンタxが画像データに対応する画像の幅より小さくない場合(ステップS609:No)、孤立点補正部26は、ステップS610へ移行する。
続いて、孤立点補正部26は、カウンタyをインクリメント(y=y+1)する(ステップS610)。
その後、カウンタyが画像データに対応する画像の高さより小さい場合(ステップS611:Yes)、孤立点補正部26は、ステップS602へ戻る。これに対して、カウンタyが画像データに対応する画像の高さより小さくない場合(ステップS611:No)、孤立点補正部26は、本処理を終了する。
このように孤立点補正部26は、方向判別部261の判別結果に基づいて、最も相関の高い方向の相関が向上するように、孤立点を除去してエッジの方向を補正した画像データを生成してRTSノイズ補正部27へ出力する。
〔RTSノイズ補正部の処理〕
次に、RTSノイズ補正部27が実行する処理について説明する。図20は、RTSノイズ補正部27が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、RTSノイズ補正処理の概要を示すフローチャートである。
図20に示すように、まず、RTSノイズ補正部27は、後述するステップS702〜ステップS705の処理を順次行うための注目画素を設定する(ステップS701)。なお、RTSノイズ補正部27は、RAW画像における画素毎に左上から右下に向かってラスタ順に、0より大きい整数を1、2、3、・・・と順にインデックスとして割り当てる。次に、RTSノイズ補正部27は、ステップS701が実行される毎に、バッファ242のカウンタを1ずつ増加させる(図20の処理が開始される時点でカウンタは0にリセットする)。RTSノイズ補正部27は、カウンタが示しているインデックスが割り当てられている画素を注目画素として設定する。即ち、RTSノイズ補正部27によってステップS701が最初に実行されると、RTSノイズ補正部27が0にリセットされたカウンタを1増加させるため、カウンタが1を示し、左上の画素が注目画素となる。RTSノイズ補正部27がステップS701の処理を2回(2回目)実行すると、カウンタが2を示すため、左上の画素の右側の画素が注目画素となる。
続いて、RTSノイズ画素判定部271は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して、撮像装置10の不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bが記録するRTSノイズ情報を取得し、取得したRTSノイズ情報に基づいて、注目画素においてRTSノイズが発生する可能性があるか否かを判定する(ステップS702)。即ち、RTSノイズ画素判定部271は、注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれているか否かを判定する。具体的には、RTSノイズ画素判定部271は、注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズが発生する可能性がある共有画素ブロックとしてRTSノイズ情報に含まれているか否かを判定する。RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性があると判定(注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれていると判定)された場合(ステップS702:Yes)、RTSノイズ補正部27は、後述するステップS703へ移行する。これに対して、RTSノイズ画素判定部271によって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性がないと判定(注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれていないと判定)された場合(ステップS702:No)、RTSノイズ補正部27は、後述するステップS706へ移行する。この場合において、RTSノイズ画素判定部271は、注目画素においてRTSノイズが発生する可能性がないと判定した場合、この注目画素のRAW画像における画素値をそのまま補正後の画素値として代表値算出部274へ出力する。
ステップS703において、候補値算出部272は、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する。具体的には、候補値算出部272は、注目画素に対応するRTS_Value(RTSノイズ画素判定部271から出力されるRTSノイズに含まれるRTSノイズ情報に含まれている)に基づいて、0以上RTS_Value以下の画素値として取り得る値全て(RAW画像として整数のみを取り得る場合、0以上RTS_Value以下の全ての整数)を候補値とする。なお、候補値算出部272は、撮像制御部114によって撮像素子105のカラムアンプ等に設定されたアンプゲイン値が、RTSノイズ検出時(アンプゲイン値=G0とする)と、RTSノイズ補正時(アンプゲイン値=G1とする)とで異なる場合、RTS_Valueを、RTSノイズ補正時のアンプゲイン値とRTSノイズ検出時のアンプゲイン値との比(G=G1/G0)に対してRTS_Valueを乗算した値に置き換えてもよい。また、候補値算出部272は、予め設定しうるアンプゲイン値毎のRTS_ValueをRTSノイズ情報に持たせ、この設定しているアンプゲイン値に応じたRTS_Valueを用いてもよい。また、候補値算出部272は、0以上RTS_Value以下の画素値として取り得る値の中から、所定個数選択して候補値としてもよい。
続いて、代表値算出部274は、注目画素周辺のRAW画像の画素値に基づいて、代表値(注目画素において、RTSノイズが発生していない場合における予測されるRAW画像の画素値)を算出する代表値算出処理を実行する(ステップS704)。なお、代表値算出部323は、RTSノイズが発生する可能性がある画素を含めるようにしてもよい。
図21は、図20のステップS704の代表値算出処理の概要を示すフローチャートである。
図21に示すように、まず、方向判別部274aは、注目画素を中心とした範囲において方向判別処理を実行する(ステップS710)。この場合、方向判別部274aは、上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5のいずれかの方向判別処理を実行するため、方向判別処理の詳細な説明は省略する。
続いて、代表値決定部274bは、方向判別部274aによる方向判別結果に基づいて、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111に記憶されたRAW画像から方向判別で求まったdir方向の画素値を取得する(ステップS711)。なお、代表値決定部274bは、取得したdir方向の全ての画素値を変数P1〜P7に複製してバッファ242に格納する。
その後、代表値決定部274bは、バッファ242に記憶された変数P1〜P7それぞれの画素値の平均値を代表値として算出する(ステップS712)。この場合、代表値決定部274bは、変数P1〜P7のいずれかにRTSノイズが発生する可能性がある画素があるとき、RTSノイズが発生する可能性がある画素の画素値を除外し、残りの画素の画素値の平均値を代表値として算出するようにしてもよい。また、代表値決定部274bは、平均値に換えて、変数P1〜P7それぞれの画素値における加重平均、最頻値および中央値のいずれかを代表値として算出してもよい。ステップS712の後、RTSノイズ補正部27は、図20のメインルーチンへ戻る。
図20に戻り、ステップS705以降の説明を続ける。
ステップS705において、補正値算出部275は、上述したステップS703で候補値算出部272によって算出された複数の候補値と、上述したステップS704で代表値算出部274によって算出された代表値とに基づいて、注目画素におけるRTSノイズが補正されたRAW画素の画素値を算出する補正値算出処理を実行する。
図22は、図20のステップS705の補正値算出処理の概要を示すフローチャートである。
図22に示すように、まず、補正値算出部275は、ランダムノイズ量推定部273によって推定された注目画素周辺のランダムノイズ量(本実施の形態2では、標準偏差)と、上述した図20のステップS703で候補値算出部272によって算出された候補値の最大値とに基づいて、候補値の最大値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS721)。ここで、閾値は、以下の式(1)によって設定される。
ランダムノイズ量×Rm ・・・(1)
Rmは、所定の係数である。なお、Rmは、ランダムノイズに対してRTSノイズが視覚的にどの程度見えるかに応じて決定される。例えば、Rmの値は、2前後が好ましい。補正値算出部275が候補値の最大値が閾値以上であると判定した場合(ステップS721:Yes)、RTSノイズ補正部27は、後述するステップS722へ移行する。これに対して、補正値算出部275が候補値の最大値が閾値以上でないと判定した場合(ステップS721:No)、RTSノイズ補正部27は、後述するステップS723へ移行する。なお、補正値算出部275は、候補値の最大値の代わりに注目画素のRTS_Valueを用い、注目画素のRTS_Valueと閾値を比較するようにしても良い。
ステップS722において、補正値算出部275は、画素値を補正する。具体的には、補正値算出部275は、まず、以下の式(2)によってΔを算出する。
Δ=注目画素のRAW画像における画素値−代表値 ・・・(2)
次に、補正値算出部275は、Δの絶対値と、上述した図20のステップS703で候補値算出部272が算出した1つ以上の候補値とを比較し、最もΔの絶対値に近い候補値を選択し、この候補値をδとする。なお、補正値算出部275は、最もΔの絶対値に近い候補値が複数ある場合、過補正を防止するため、複数の候補値のうち最も小さい候補値をδとして選択する。
最後に、補正値算出部275は、以下の式(3),(4)によって、注目画素のRAW画像における画素値を代表値方向にδだけ近づけて補正し、この補正した注目画素の画素値を基本画像処理部28へ出力する。
Δ<0の場合
注目画素のRAW画像における画素値+δ ・・・(3)
Δ≧0の場合
注目画素のRAW画像における画素値−δ ・・・(4)
ステップS722の後、RTSノイズ補正部27は、図20のメインルーチンへ戻る。なお、ステップS722において、補正値算出部275は、Δを算出して複数の候補値の中から最も小さい候補値を選択していたが、注目画素のRAW画像における画素値に対して、複数の候補値の各々を個別に加算または減算した値を算出し、この算出により得られる複数の加算または減算した値の中で最も近い代表値を選択してもよい。また、ステップS722において、補正値算出部275は、同じ結果が得られれば、別の演算および比較法を用いてもよい。さらにまた、補正値算出部275は、補正された注目画素の画素値として、代表値を注目画素のRAW画像における画素値−RTS_Value以上、注目画素のRAW画像における画素値+RTS_Value以下にクリップした値とすることと等価になる。
ステップS723において、補正値算出部275は、注目画素のRAW画像における画素値をそのまま基本画像処理部28へ出力する。ステップS723の後、RTSノイズ補正部27は、図20のメインルーチンへ戻る。
図20に戻り、ステップS706以降の説明を続ける。
ステップS706において、RTSノイズ補正部27は、全ての画素に対して上述したステップS701〜ステップS705の処理が終了したか否かを判定する(ステップS706)。RTSノイズ補正部27が全ての画素に対して上述した処理が終了したと判定した場合(ステップS706:Yes)、RTSノイズ補正部27は、本処理を終了する。これに対して、RTSノイズ補正部27が全ての画素に対して上述した処理が終了していないと判定した場合(ステップS706:No)、RTSノイズ補正部27は、上述したステップS701へ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、画像データに対して、方向判別を正確に行うことができるので、画像データのノイズ低減、例えば孤立点低減、点滅欠陥ノイズ低減およびランダムノイズ低減等を行う場合に、エッジ部分等で違和感の無い高画質なノイズ低減を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態2では、方向判別結果を用いて孤立点低減や点滅欠陥ノイズ低減を行ったが、同様に、ランダムノイズ等の各種ノイズ低減に適用できる。その場合、方向判別結果の示す方向の画素値の相関が高くなるように、ランダムノイズ等の各種ノイズ低減を実施すればよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係る撮像システムは、上述した実施の形態2の撮像システム1aと構成が異なる。具体的には、本実施の形態3に係る撮像システムは、画像処理装置の構成が異なる。このため、以下においては、本実施の形態3に係る撮像システムの構成を説明する。なお、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔撮像システムの構成〕
図23は、本発明の実施の形態3に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。図23に示す撮像システム1bは、上述した実施の形態2に係る画像処理装置20aに換えて、画像処理装置20bを備える。
〔画像処理装置の構成〕
画像処理装置20bの構成について説明する。画像処理装置20bは、上述した実施の形態2に係る画像処理部23aに換えて、画像処理部23bを備える。画像処理部23bは、同時化処理部29と、基本画像処理部28と、を備える。
同時化処理部29は、方向判別部22がRTSノイズ情報に基づいて判別した判別結果に基づいて、ベイヤー配列のRAW画像を1画素がRGBの3成分からなるRGB画像データに変換して基本画像処理部28へ出力する。ここで、同時化処理部29の詳細な構成について説明する。図24は、同時化処理部29の機能構成を示すブロック図である。図24に示すように、同時化処理部29は、方向判別部291と、補間処理部292と、を有する。
方向判別部291は、上述した方向判別部22と同様の機能を有し、RAW画像における注目画素の画素値および該注目画素の周辺画素の画素値において、最も相関の高い方向を判別する。
補間処理部292は、方向判別部291の判別結果に基づいて、RAW画像データにおいて方向判別結果の方向にエッジが連続していると想定し、注目画素のカラーフィルタの色以外の色を補間し、RGB画像を生成する。
〔同時化処理部の処理〕
次に、同時化処理部29が実行する処理について説明する。図25は、同時化処理部29が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、同時化処理の概要を示すフローチャートである。
図25に示すように、まず、同時化処理部29は、記録部24のバッファ242に記憶された画像データに対応する画像の高い方向(縦方向)における画素の位置を示すカウンタyを初期化(y=0)し(ステップS801)、画像データに対応する画像の幅方向(横方向)における画素の位置を示すカウンタxを初期化(x=0)する(ステップS802)。
続いて、座標(x,y)の注目画素がG画素である場合(ステップS803:Yes)、同時化処理部29は、後述するステップS808へ移行する。これに対して、座標(x,y)の注目画素がG画素でない場合(ステップS803:No)、同時化処理部29は、後述するステップS804へ移行する。
ステップS804において、方向判別部291は、上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5のいずれかの方向判別処理を実行する。この場合、図26A〜図26Fに示すように、方向判別部291は、解像度に最も影響があるカラーフィルタが配置された画素、例えばG画素の画素値を用いて方向判別処理を行う。また、NBI(Narrow Band Imaging)を行う場合、解像度に最も影響があるカラーフィルタが配置された画素、例えばB画素を用いて方向判別処理を行う。もちろん、方向判別部291は、上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5のいずれかの方向判別処理と同様に、G画素の画素値、Rフィルタが配置されたR画素の画素値およびBフィルタが配置されたB画素の画素値それぞれを用いて方向判別処理を行ってもよい。なお、方向判別部291が実行する方向判別処理は、上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5のいずれかの方向判別処理に対応するため、本実施の形態3では、方向判別処理の説明を省略する。
その後、補間処理部292は、方向判別部291の判別結果に基づいて、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して揮発メモリ111に記憶されたRAW画像から方向判別部291によって判別されたdir方向の画素値を全て取得する(ステップS805)。この場合、補間処理部292は、揮発メモリ111から取得したdir方向の画素値を変数P1〜P7に複製してバッファ242に格納する。
続いて、補間処理部292は、バッファ242に格納された変数P1〜P7それぞれの画素値を用いて、dir方向の平均値を算出する(ステップS806)。なお、補間処理部292は、平均値に換えて、変数P1〜P7それぞれの加重平均、最頻値および中央値のいずれかをdir方向の平均値として算出してもよい。
その後、補間処理部292は、ステップS806で算出した平均値をバッファ242に記憶された座標(x,y)のG成分として補間する(ステップS807)。
続いて、座標(x,y)の注目画素がR画素である場合(ステップS808:Yes)、同時化処理部29は、後述するステップS812へ移行する。これに対して、座標(x,y)の注目画素がR画素でない場合(ステップS808:No)、同時化処理部29は、後述するステップS809へ移行する。
ステップS809において、補間処理部292は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して座標(x,y)の注目画素の周辺のR画素の画素値を揮発メモリ111が記憶するRAW画像から取得する。
続いて、補間処理部292は、ステップS809で取得した座標(x,y)の注目画素の周辺のR画素の画素値に対して加重平均を算出する(ステップS810)。この場合、補間処理部292は、5×5画素内のR画素に対して、座標(x,y)に近いR画素ほど画素値に重み付けを大きくするフィルタを適用して加重平均を算出する。
その後、補間処理部292は、ステップS810で算出した加重平均をバッファ242に記憶された座標(x,y)のR成分として補間する(ステップS811)。
続いて、座標(x,y)の注目画素がB画素である場合(ステップS812:Yes)、同時化処理部29は、後述するステップS816へ移行する。これに対して、座標(x,y)の注目画素がB画素でない場合(ステップS812:No)、同時化処理部29は、後述するステップS813へ移行する。
ステップS813において、補間処理部292は、第2外部I/F部21、第1外部I/F部115およびバス113を介して座標(x,y)の注目画素の周辺のB画素の画素値を揮発メモリ111が記憶するRAW画像から取得する。
続いて、補間処理部292は、ステップS813で取得した座標(x,y)の注目画素の周辺のB画素の画素値に対して加重平均を算出する(ステップS814)。この場合、補間処理部292は、5×5画素内のB画素に対して、座標(x,y)に近いB画素ほど画素値に重み付けを大きくするフィルタを適用して加重平均を算出する。
その後、補間処理部292は、ステップS814で算出した加重平均をバッファ242に記憶された座標(x,y)のB成分として補間する(ステップS815)。
その後、補間処理部292は、カウンタxをインクリメント(x=x+1)する(ステップS816)。
続いて、カウンタxが画像データに対応する画像の幅より小さい場合(ステップS817:Yes)、補間処理部292は、ステップS803へ戻る。これに対して、カウンタxが画像データに対応する画像の幅より小さくない場合(ステップS817:No)、補間処理部292は、ステップS818へ移行する。
続いて、補間処理部292は、カウンタyをインクリメント(y=y+1)する(ステップS818)。
その後、カウンタyが画像データに対応する画像の高さより小さい場合(ステップS819:Yes)、補間処理部292は、ステップS802へ戻る。これに対して、カウンタyが画像データに対応する画像の高さより小さくない場合(ステップS819:No)、補間処理部292は、本処理を終了する。
なお、基本画像処理部28は、以下の方法のいずれかによって上述した同時化処理部29の方向判別結果に基づいたエッジ成分に対して、コアリング処理やゲイン乗算処理を行い画像データに加算することで、方向判別結果に基づいたエッジ強調を行うようにしてもよい。
(方法1)
基本画像処理部28は、上記で補間処理したRGB画像から、RGB画像にローパスフィルターを適用した画像を減算することによって、方向判別結果に基づいたエッジ成分を生成する方法。
(方法2)
基本画像処理部28は、注目画素を中心として、複数の方向のエッジを抽出可能なフィルタ(例えば微分フィルタ等)を適用して複数の方向のエッジ成分を抽出し、方向判別部291の方向判別結果と直交する方向のエッジ成分を算出することで、方向判別結果に基づいたエッジ成分を生成する方法。
(方法3)
基本画像処理部28は、注目画素を中心として、ラプラシアンフィルタ等の複数方向のエッジを抽出可なフィルタを適用してエッジ成分を抽出し、方向判別部291の方向判別結果に基づき、その方向に平滑化することで、方向判別結果に基づいたエッジ成分を生成する方法。
このように、基本画像処理部28は、上述した同時化処理部29の方向判別結果と上述した方法1〜方法3のいずれかを用いて方向判別結果に基づいたエッジ強調を行う。
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、RTSノイズのような画素値が一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズが発生している画像データに対して、方向判別を正確に行うことができるので、補間処理(同時化処理等)およびエッジの抽出処理に用いることによって、高解像感の画像の生成を行うことができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態1〜3は、撮像装置に対して画像処理装置が個別に設けられていたが、本実施の形態4では、撮像装置本体に画像処理装置を設ける。このため、以下においては、上述した実施の形態1〜3に係る撮像システムと同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔撮像システムの構成〕
図27は、本発明の実施の形態4に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。図27に示す撮像システム2は、本体部3と、本体部3に着脱自在に接続可能なレンズ部4と、を備える。
〔本体部の構成〕
本体部3は、シャッタ103と、撮像素子105と、アナログ処理部106と、A/D変換部107と、操作部108と、メモリI/F部109と、記録媒体110と、揮発メモリ111と、不揮発メモリ112と、バス113と、撮像制御部114と、AE処理部116と、AF処理部117と、外部I/F部118と、表示部119と、ドライバ120と、画像処理部32と、を備える。ドライバ120は、撮像制御部114の制御のもと、シャッタ103を駆動する。
AE処理部116は、バス113を介して揮発メモリ111に記憶された画像データを取得し、この取得した画像データに基づいて、静止画撮影または動画撮影を行う際の露出条件を設定する。具体的には、AE処理部116は、画像データから輝度を算出し、算出した輝度に基づいて、例えば絞り値、露光時間、ISO感度等を決定することで撮像システム2の自動露出(Auto Exposure)を行う。
AF処理部117は、バス113を介して揮発メモリ111に記憶された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、撮像システム2の自動焦点の調整を行う。例えば、AF処理部117は、画像データから高周波成分の信号を取り出し、高周波成分の信号に対してAF(Auto Focus)演算処理を行うことによって、撮像システム2の合焦評価を決定することで撮像システム2の自動焦点の調整を行う。なお、撮像システム2の自動焦点の調整方法は、撮像素子105で位相差信号を取得するものであってもよい。
外部I/F部118は、本体部3における各種ブロックにおけるデータの読み書きや、専用のコマンド等による制御などを行える。外部I/F部118は、FPGA、DSPまたはGPU等を搭載した専用の回路やパーソナルコンピュータ(PC)等の外部機器を接続することで、本体部3における各種ブロックの制御が可能なインターフェースである。
表示部119は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示部119は、撮像素子105が生成した画像データに対応する画像を表示する。
画像処理部32は、方向判別部22と、孤立点補正部26と、RTSノイズ補正部27と、基本画像処理部28と、を有する。
〔レンズ部の構成〕
図27に示すように、レンズ部4は、所定の視野領域から集光した被写体像を撮像素子105に結像する。光学系101と、絞り102と、ドライバ104と、を備える。
〔撮像システムの処理〕
次に、撮像システム2が実行する処理について説明する。図28は、撮像システム2が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図28に示すように、まず、ユーザによって操作部108の電源ボタン(図示せず)が操作されて、本体部3の電源がオンになると、撮像制御部114は、撮像システム2の初期化を行う(ステップS901)。具体的には、撮像制御部114は、動画の記録中を示す記録中フラグをオフ状態にする初期化を行う。この記録中フラグは、動画の撮影中にオン状態になり、動画を撮影していないときにオフ状態となるフラグであり、揮発メモリ111に記憶されている。
続いて、操作部108の動画ボタンが押された場合(ステップS902:Yes)、撮像制御部114は、オン状態で動画の記録中であることを示す記録中フラグを反転し(ステップS903)、撮像制御部114は、撮像システム2が動画記録中であるか否かを判断する(ステップS904)。具体的には、撮像制御部114は、揮発メモリ111に記憶された記録中フラグがオン状態であるか否かを判定する。撮像制御部114によって撮像システム2が動画記録中であると判断された場合(ステップS904:Yes)、撮像システム2は、後述するステップS905へ移行する。これに対して、撮像制御部114によって撮像システム2が動画記録中でないと判断された場合(ステップS904:No)、撮像システム2は、後述するステップS906へ移行する。
ステップS905において、撮像制御部114は、記録媒体110に画像データを時系列に沿って記録するための動画ファイルを生成する。ステップS905の後、撮像システム2は、後述するステップS906へ移行する。
ステップS902において、操作部108の動画ボタンが押されていない場合(ステップS902:No)、撮像システム2は、ステップS906へ移行する。
続いて、撮像制御部114は、撮像システム2が動画の記録中であるか否かを判断する(ステップS906)。撮像制御部114によって撮像システム2が動画の記録中であると判断された場合(ステップS906:Yes)、撮像システム2は、後述するステップS917へ移行する。これに対して、撮像制御部114によって動画の記録中でないと判断された場合(ステップS906:No)、撮像システム2は、後述するステップS907へ移行する。
ステップS907において、操作部108の再生ボタンが押された場合(ステップS907:Yes)、撮像システム2は、記録媒体110に記録された画像データに対応する画像を表示部119に再生させて表示させる(ステップS908)。ステップS908の後、撮像システム2は、後述するステップS909へ移行する。
ステップS907において、操作部108の再生ボタンが押されていない場合(ステップS907:No)、撮像システム2は、ステップS909へ移行する。
続いて、操作部108のメニューボタンが押された場合(ステップS909:Yes)、撮像システム2は、各種設定を行う設定処理を実行する(ステップS910)。ステップS910の後、撮像システム2は、後述するステップS911へ移行する。
ステップS909において、操作部108のメニューボタンが押されていない場合(ステップS909:No)、撮像システム2は、ステップS911へ移行する。
ステップS911において、操作部108のレリーズボタンがオフ状態から1st状態に遷移した場合(ステップS911:Yes)、撮像制御部114は、AE処理部116に露出を調整するAE処理およびAF処理部117にピントを調整するAF処理それぞれを実行させる(ステップS912)。その後、撮像システム2は、後述するステップS924へ移行する。
ステップS911において、操作部108のレリーズボタンがオフ状態から1st状態に遷移していない場合(ステップS911:No)、撮像システム2は、ステップS913へ移行する。
続いて、操作部108のレリーズボタンが2nd状態に遷移した場合(ステップS913:Yes)、撮像制御部114は、メカシャッタによる撮影を実行する(ステップS914)。具体的には、撮像制御部114は、シャッタ103を制御することによって、撮像素子105に撮影を実行させる。
続いて、画像処理部32は、撮像素子105が生成した画像データに対して、方向判別を行い、RTSノイズの補正を行った後に、所定の処理を行う画像処理を実行する(ステップS915)。なお、画像処理の詳細は後述する。
その後、撮像制御部114は、画像処理部32が画像処理を施した画像データを記録媒体110に記録する(ステップS916)。ステップS916の後、撮像システム2は、後述するステップS924へ移行する。
ステップS913において、操作部108のレリーズボタンが2nd状態に遷移していない場合(ステップS913:No)、撮像システム2は、ステップS917へ移行する。
続いて、撮像制御部114は、AE処理部116に露出を調整するAE処理を実行させ(ステップS917)、AF処理部117にピントを調整するAF処理を実行させる(ステップS918)。
その後、撮像制御部114は、ドライバ120を介して撮像素子105に露光時間を電子的に制御する、所謂、電子シャッタによる撮影を実行させる(ステップS919)。電子シャッタによる撮影によって撮像素子105が生成した画像データは、アナログ処理部106およびA/D変換部107およびバス113を介して揮発メモリ111に出力される。
続いて、画像処理部32は、ステップS915と同様の画像処理を実行する(ステップS920)。なお、画像処理の詳細は後述する。
その後、撮像システム2は、電子シャッタによる撮影によって撮像素子105が生成した画像データに対応するライブビュー画像を表示部119に表示させる(ステップS921)。
続いて、撮像システム2が動画記録中である場合(ステップS922:Yes)、撮像制御部114は、画像データをステップS910の設定処理により設定した記録形式で図示しない画像圧縮展開部に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体110に作成された動画ファイルに動画として記録させる(ステップS923)。ステップS923の後、撮像システム2は、ステップS924へ移行する。
ステップS922において、撮像システム2が動画記録中でない場合(ステップS922:No)、撮像システム2は、ステップS924へ移行する。
続いて、操作部108の電源ボタンが押されて撮像システム2の電源がオフ状態になった場合(ステップS924:Yes)、撮像システム2は、本処理を終了する。これに対して、撮像システム2の電源がオフ状態になっていない場合(ステップS924:No)、撮像システム2は、ステップS902へ戻る。
〔画像処理の概要〕
次に、図28のステップS915およびステップS920で説明した画像処理について説明する。図29は、画像処理の概要を示すフローチャートである。
図29に示すように、まず、方向判別部22は、撮像素子105が生成した画像データに対してエッジを判別する方向判別処理を実行する(ステップS951)。ここで、方向判別処理は、方向判別部22が上述した実施の形態1および上述した実施の形態1の変形例2〜5それぞれにおいて実行する方向判別処理のいずれかに対応するため説明を省略する。
続いて、孤立点補正部26は、画像データに対して、方向判別部22が判別した判別結果を用いて画像データの孤立点を補正する孤立点補正処理を実行する(ステップS952)。ここで、孤立点補正処理は、孤立点補正部26が上述した実施の形態2において実行する孤立点補正処理に対応するため説明を省略する。
その後、RTSノイズ補正部27は、画像データに対して、画像データに対してRTSノイズを補正するRTSノイズ補正処理を実行する(ステップS953)。ここで、RTSノイズ補正処理は、RTSノイズ補正部27が上述した実施の形態2において実行するRTSノイズ補正処理に対応するため説明を省略する。
続いて、基本画像処理部28は、RTSノイズ補正部27がRTSノイズを補正した画像データに対して基本画像処理を実行する(ステップS954)。ステップS954の後、撮像システム2は、図28のメインルーチンへ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態4によれば、上述した実施の形態1と同様の効果を有し、RTSノイズのような所定の範囲でランダムに値が変動する点滅欠陥ノイズが発生している画像データに対して、エッジの方向判別を正確に行うことができる。
(その他の実施の形態)
本発明では、方向判別部の判別結果に基づいて、RTSノイズを補正する補正処理、同時化処理、孤立点を除外する孤立点補正処理等を行っていたが、方向判別部の判別結果に基づいて、例えば画像データに含まれるノイズを抑制または軽減するノイズリダクション(Noise Reduction)処理または画像の拡大または縮小を行うリサイズ処理等を行ってもよい。
また、本発明では、RTSノイズ情報記録部やランダムノイズモデル情報記録部、孤立点位置情報記録部が撮像装置内に設けられていたが、上述した画像処理装置内に設けられていてもよし、ネットワークを介して双方向に通信可能なサーバ内にRTSノイズ情報記録部やランダムノイズモデル情報記録部、孤立点位置情報記録部を設け、ネットワークを介してRTSノイズ情報やランダムノイズモデル情報記録部、孤立点位置情報記録部を取得するようにしてもよい。また、撮像素子が着脱可能な場合には、撮像素子を含む着脱可能な装置にRTSノイズ情報記録部やランダムノイズモデル情報記録部、孤立点位置情報記録部を設けてもよい。
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。例えば、本発明の説明に用いた撮像装置以外にも、携帯電話やスマートフォンにおける撮像素子を備えた携帯機器、ビデオカメラ、内視鏡、監視カメラ、顕微鏡のような光学機器を通して被写体を撮影する撮像装置等、被写体を撮像可能ないずれの機器にも適用できる。
また、本発明は、表示または記録に用いる画像データ以外の画像データ、例えばOB領域の画像データまたは光学的に設計保証されていないイメージサークル外の領域の画像データ等の画像データであっても適用可能である。
また、本明細書において、前述の各動作フローチャートの説明において、便宜上「まず」、「次に」、「続いて」、「その後」等を用いて動作を説明しているが、この順で動作を実施することが必須であることを意味するものではない。
また、上述した実施の形態における画像処理装置による各処理の手法、即ち、各フローチャートに示す処理は、いずれもCPU等の制御部に実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、CPU等の制御部は、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
また、本発明は、上述した実施の形態および変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、上述した実施の形態および変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、各実施の形態および変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
1,1a,1b,2 撮像システム
3 本体部
4 レンズ部
10 撮像装置
20,20a,20b 画像処理装置
21 第2外部I/F部
22,261,274a,291 方向判別部
23,23a,23b,32 画像処理部
24 記録部
25,113 バス
26 孤立点補正部
27 RTSノイズ補正部
28 基本画像処理部
29 同時化処理部
30 表示装置
101 光学系
102 絞り
103 シャッタ
104,120 ドライバ
105,105i 撮像素子
106 アナログ処理部
107 A/D変換部
108 操作部
109 メモリI/F部
110 記録媒体
111 揮発メモリ
112 不揮発メモリ
112a,241 プログラム記録部
112b RTSノイズ情報記録部
112c ランダムノイズモデル情報記録部
114 撮像制御部
115 第1外部I/F部
116 AE処理部
117 AF処理部
118 外部I/F部
119 表示部
221 相関値算出部
222 方向決定部
242 バッファ
262 補正部
271 RTSノイズ画素判定部
272 候補値算出部
273 ランダムノイズ量推定部
274 代表値算出部
274b 代表値決定部
275 補正値算出部
292 補間処理部

Claims (12)

  1. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報と、前記読み出し回路に起因する前記点滅欠陥ノイズに関する特徴量と、を対応付けた情報を含むノイズ情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別部と、
    前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理部と、
    を備え
    前記方向判別部は、前記注目画素の画素値、前記注目画素の画素値に前記特徴量を加算した値および前記注目画素の画素値から前記特徴量を減算した値のいずれか一つの値を用いて前記方向を判別することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記方向判別部は、前記画像に対して前記注目画素における各方向の相関を判別する場合において、前記注目画素または前記周辺画素から基準画素を決定し、該基準画素に前記点滅欠陥ノイズが発生する可能性があるとき、前記特徴量を用いて前記基準画素以外の画素の画素値を補正して前記方向を判別することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記特徴量は、前記点滅欠陥ノイズのノイズレベルおよび前記ノイズレベルに基づき算出された値のいずれかであることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報を含むノイズ情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別部と、
    前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理部と、
    を備え、
    前記方向判別部は、前記位置情報に基づいて、前記点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素を除外して前記方向を判別することを特徴とする像処理装置。
  5. 前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向の画素の画素値の相関が高くなるように前記注目画素の画素値におけるノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  6. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報を含むノイズ情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別部と、
    前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向の画素の画素値の相関が高くなるように前記注目画素の画素値における前記点滅欠陥ノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする像処理装置。
  7. 前記ノイズ情報は、前記撮像素子における孤立点の孤立点位置情報をさらに含み、
    前記画像処理部は、前記孤立点位置情報に基づいて、前記方向における前記孤立点を除外して前記点滅欠陥ノイズを除去する画像処理を行うことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向における画素の画素値を用いて前記孤立点の画素値を補正することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像処理部は、前記方向判別部が判別した前記方向をエッジとして推定して前記注目画素の画素値を補間する画像処理を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  10. 前記画像処理部は、前記方向判別部の判別結果に基づいて、前記画像データの同時化処理を行うことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  11. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報と、前記読み出し回路に起因する前記点滅欠陥ノイズに関する特徴量と、を対応付けた情報を含むノイズ情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別ステップと、
    前記方向判別ステップの判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理ステップと、
    を含み、
    前記方向判別ステップは、前記注目画素の画素値、前記注目画素の画素値に前記特徴量を加算した値および前記注目画素の画素値から前記特徴量を減算した値のいずれか一つの値を用いて前記方向を判別することを特徴とする画像処理方法。
  12. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された点滅欠陥ノイズが含まれる画像データに対して画像処理を行う画像処理装置に、
    前記読み出し回路に起因する点滅欠陥ノイズが発生する可能性がある画素の位置情報と、前記読み出し回路に起因する前記点滅欠陥ノイズに関する特徴量と、を対応付けた情報を含むノイズ情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得したノイズ情報および前記画像データに対応する画像における注目画素の周辺の周辺画素の画素値に基づいて、前記注目画素の画素値と最も相関が高い画素値が続く方向を判別する方向判別ステップと、
    前記方向判別ステップの判別結果に基づいて、前記画像データに対して画像処理を行う画像処理ステップと、
    を実行させ、
    前記方向判別ステップは、前記注目画素の画素値、前記注目画素の画素値に前記特徴量を加算した値および前記注目画素の画素値から前記特徴量を減算した値のいずれか一つの値を用いて前記方向を判別することを特徴とするプログラム。
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