JP6515217B1 - コネクタ及び測温ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 装着されるリード線が座屈や損傷することが無く、接触抵抗も小さくできるコネクタ及び測温ユニットを提供する。【解決手段】 コネクタ100は、軸方向に直交する断面との交線が互いに平行な一対の側面10を有する絶縁物質からなる柱状の基体1と、一対の側面10それぞれに設けられ、リード線201と外部導線6とを電気的に導通状態にする、弾性素材からなる電極板2と、電極板2が固定された基体1に外嵌され、基体1の軸方向に沿って移動可能な締めリング3と、を備え、電極板2は、側面10に固定されるとともに、前記外部導線が接続された基部2aと、基部2aから基体1の一端部側へ向かって側面10に対して漸次離間するように延びリード線201を側面10との間で挟持する挟持部2bと、を有し、締めリング3は、挟持部2bの外側面2b2に当接することで電極板2を締め付けて弾性変形させ、締め付け前に挟持部2bと側面10との間に差し込まれるリード線201を挟持部201に挟持させる。【選択図】図3

Description

本発明は、測温抵抗体素子(RTD)のリード線と外部導線を繋ぐコネクタに関するもので、より具体的には、測温抵抗体素子の抵抗値を測定するために、リード線と外部導線を電気的に導通状態にするためのコネクタの構造及び測温ユニットに関するものである。
金属の電気抵抗が温度によって変化することを利用した感温素子として、測温抵抗体素子がある。この測温抵抗体素子には、1つの測温抵抗線が収められているシングルエレメントタイプと、2つの測温抵抗線が収められているダブルエレメントタイプがある。また、構造上では、アルミナ基板上に白金を蒸着させて抵抗線の回路を形成した構造の薄膜型測温抵抗体素子、セラミックスボディに極細の白金抵抗線をコイル状にして挿入した構造のセラミックス型白金抵抗素子、及びガラスのボディに極細の白金低抗線を巻きつけた構造のガラス型白金抵抗素子の3種類に大きく分けられる。これらの構造の測温抵抗体素子は通常、ダブルエレメントタイプでも、ボディの外径は3mm以下、リード線の外径も0.3mm程度と細く作られている。
測温抵抗体素子による温度の測定には、白金抵抗線の両端に繋がれたリード線から測定電流と呼ばれる一定の電流を流して、その電圧降下から抵抗値を求め、この抵抗値を温度に換算する測定装置が用いられる。また、測温抵抗体素子のリード線の結線方式には、公知のように3線方式や4線方式が通常用いられる。3線方式では、図7(a)に示すように、測温抵抗体素子200から延びる一対のリード線201のうちの一方には1本の外部導線6が接続され、他方には2本の外部導線6が接続されている。4線方式では、図7(b)に示すように、一対のリード線201のうちの一方には2本の外部導線6が接続され、他方にも2本の外部導線6が接続されている。4線方式は、外部導線6の抵抗の影響を完全に回避できることから、高精度の測定が必要な場合に採用される。
測温抵抗体素子のリード線と外部導線は、半田付けや溶接によって接続されるのが一般的であるが、測温抵抗体素子が壊れた場合や測温抵抗体素子を検査する際に、測温抵抗体素子を脱着する作業性が悪いという問題があるので、リード線と外部導線の間を、コネクタ接続とすることが望ましい。さらに、リード線と外部導線の間に設ける当該コネクタの外径を小さくすることによって狭隘部の測定が可能になり、また、測温抵抗体素子の校正検査にも効果を発揮する。
測温抵抗体素子の校正検査について説明すると、測温抵抗体素子の校正検査方法の一つである比較方式では、測温抵抗体素子を測温管内部の基底部近傍に配置し、測温管を液槽の恒温液中に浸漬させて行なうが、この場合、恒温液に浸漬されていない測温管の上部が気中から受ける熱影響によって生じる測温管内部と恒温液の温度差を無くすために、外径の小さな測温管が用いられており、その内径は約10mmが一般的である。この校正においては、1つの外部導線に接続する測温抵抗体素子を順次付け替えることによって、複数の測温抵抗体素子の校正が行われる。このために、コネクタの外径を10mm以下に小さく作ることによって、比較方式の校正検査に使用可能となり、校正検査を実施する素子ごとに、外部導線に半田付けや溶接をする必要が無くなる。
外径の小さなコネクタに関しては、IC(集積回路)を検査するためのソケットで、複数のICのリード脚と外部導線を繋ぐコネクタの構造を示したものが、特許文献1から特許文献3に示されている。これらのコネクタは、1本のリード線と外部導線を繋ぐ部分についてみると、外径の小さいコネクタとすることが可能な構造になっている。
特許文献1によれば、該文献の図1及び図3に示されるように、ICのリード脚6が、ICソケット21の挿入口22から挿入され、接触子23aのバネ力によって、挿入口22の側面と接触子23の間に圧接挟持されることにより、印刷配線板10に電気的に接続されている。
また、特許文献2によれば、該文献の図7(a)に示されるように、ICのリード脚8がスルーホール31を通して、コンタクト4の付け根部44a、45aと対向する位置までゼロ挿入力で挿入され、続いて、該文献の図7(b)に示されるように、カバーハウジング3のスライド動作により、ICのリード脚8が先端部44b、45bと接触して電気的にコンタクト4と導通状態となる。
さらに、特許文献3によれば、該文献の図3(b)に示されるように、接触子31は、2個の金属製の接触片31bの先端部は内側に折り曲げられており、その端面がピン端子Pに対する接触面31dとなっている。このコネクタでは、該文献図3(a)に示されるように、支持部材32の上下動により、ピン端子Pが接触面31dと接触して電気的に導通状態となる。
実開平5−1245号公報 特開2002−314005号公報 特公平8−4116号公報
測温抵抗体素子のリード線と外部導線を繋ぐ外径が10mm以下のコネクタとするには、従来の小径構造のものは、以下のような問題があった。特許文献1で示されている従来のICソケット21の構造では、接触子23の接触部23aの隙間にICのリード脚6を挿入するもので、該リード脚6に、一定以上の挿入力を加えて、リード脚6で接触部23aの隙間を押し拡げながら挿入しなければならない。このため、測温抵抗体素子に取り付けられている外径が小さく剛性が低いリード線を挿入する場合に、挿入時に座屈してしまい、外部導線との電気的な導通状態を確保できないという問題が生じる。
また、特許文献2で示されている従来のICソケットの構造では、カバーハウジング3のスライド動作によって、リード脚8が先端部44b、45bの対向する隙間を押し拡げるようにして挟持されるため、測温抵抗体素子に取り付けられている外径が小さく剛性が低いリード線では、スライド動作時に座屈してしまい、上述と同様の問題が生じる。
さらに、特許文献3で示されている従来のICソケットの構造では、ピン端子Pに端子片31bの端面が接触するため、リード線と該端面の接触面積が小さく、接触抵抗が大きくなるという問題がある。これは、同文献の図4に示す構造でも同じである。また、端子片31bが板部材で薄いため、測温抵抗体素子に取り付けられている外径が小さく剛性が低いリード線を端子片31bで挟持する場合は、挟持部に応力が集中して、リード線を損傷させてしまうおそれがあるという問題がある。
本発明は、このような従来の外径の小さなコネクタでは、測温抵抗体素子に取り付けられている外径が小さく剛性が低いリード線と外部導線を繋ぐためのコネクタとして適用できない問題に鑑みて成されたものであり、装着されるリード線が座屈や損傷することが無く、接触抵抗も小さくできるコネクタ及び測温ユニットを提供することを目的とする。
(1)本発明のコネクタは、測温抵抗体素子から延びるリード線と、前記リード線に対応する外部導線とを接続するコネクタであって、軸方向に直交する断面との交線が互いに平行な一対の側面を有する絶縁物質からなる柱状の基体と、前記一対の側面それぞれに設けられ、前記リード線と前記外部導線とを電気的に導通状態にする、弾性素材からなる電極板と、前記電極板が固定された前記基体に外嵌され、前記基体の軸方向に沿って移動可能な締めリングと、を備え、前記電極板は、前記側面に固定されるとともに、前記外部導線が接続された基部と、前記基部から前記基体の一端部側へ向かって前記側面に対して漸次離間するように延び、前記リード線を前記側面との間で挟持する挟持部と、を有し、前記締めリングは、前記挟持部の外側面に当接することで前記電極板を締め付けて弾性変形させて、前記挟持部の基体側の面と前記側面を接触させ、締め付け前に前記挟持部と前記側面との間に差し込まれる前記リード線を前記挟持部に挟持させる。
本コネクタは、前記基体と、前記電極板と、前記締めリング等の、外径の縮小が容易で、かつ少数の部品で構成されているので、後述の実施形態に示すように、外径を小さく、例えば10mm以下にすることができる。
上記構造のコネクタによれば、挟持部が基体から離間しているときに、力を加えることなくリード線を挟持部と基体との間に差し込むことができる。この結果、リード線を座屈させることなくコネクタに装着することができる。
加えて、挟持部と、該挟持部に対向する基体側面が面接触することで、リード線と挟持部との接触面積が大きくなり、小さな接触抵抗で電気的な導通状態を保持することができる。また、同様の理由でリード線と挟持部との接触面積が大きくなることから、挟持部にせん断力が集中してリード線が損傷することも無い。
(2)上記コネクタにおいて、前記側面は、前記基部が固定された、軸方向に平行な平行面と、前記平行面の端部に繋がり前記基体の一端部側へ向かって前記基体が先細りとなるように所定の傾斜角度で傾斜し、前記挟持部との間で前記リード線を挟持するテーパ面と、を含み、前記挟持部は、当該挟持部の外側面と前記締めリングとが当接したときに、前記テーパ面側へ押圧されて、前記挟持部の基体側の面と前記側面が接触するように、軸方向断面が略楔形に形成されていることが好ましい。
この場合、軸方向断面が略楔形とされた挟持部によって、リード線を挟持するための電極板をテーパ面に沿わせることで、例えば、テーパ面とせず平行面をそのまま延長することで挟持部と平行面との間でリード線を挟持する場合と比較して、リード線と電極板との接触長さをより長く確保することができる。
(3)上記コネクタにおいて、前記挟持部は、前記基部から軸方向に沿って延びる直線部と、前記直線部の先端を折り返してなる折返部と、によって軸方向断面の外形が略楔形に形成されていてもよい。
この場合、挟持部を機械加工で形成する必要がなく容易に軸方向断面の外形を楔形に形成することができる。また、挟持部が、締めリングによってテーパ面へ押さえつけられると、多少のテーパ角度にずれがあっても、電極板の折返部が弾性変形して、リード線に対して面接触し、接触抵抗を下げることができる。
(4)また、本発明は、リード線を有する測温抵抗体素子と、前記リード線に対応する外部導線と、上記(1)乃至(3)に記載のコネクタと、を備えている測温ユニットである。
本発明のコネクタによれば、外径を小さくすることができ、かつ、座屈や損傷すること無く、測温抵抗体素子のリード線と外部導線との良好な電気的導通状態を確保することができる。また、前記コネクタを用いた測定ユニットにおいても、同じ効果を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコネクタを示す斜視図である。 図2(a)は、リード線を挟持した状態のコネクタの平面図、図2(b)は、図2(a)中のA−A線矢視断面図である。 図3は、図2(b)の要部を拡大した断面図である。 図4は、リード線を解放した状態のコネクタの要部を拡大した断面図である。 図5は、第2の実施形態に係るコネクタの要部を拡大した断面図であり、リード線が挟持されている状態を示している。 図6は、リード線を解放した状態のコネクタの要部を拡大した断面図である。 図7は、従来のリード線と測定装置を接続するための結線方式を示す図で、図7(a)は3線方式、図7(b)は4線方式の結線を示す図である。
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1の実施形態について〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコネクタを示す斜視図である。図1において、保護部材13は、内部の構成が解るように透明視されると共に、その外形を2点鎖線で示している。
第1の実施形態に係るコネクタ100は、測温抵抗体素子200と、当該測温抵抗体素子200を用いる測定装置に接続される複数の外部導線6とを接続するためのものである。コネクタ100は、測温抵抗体素子200から延びる一対のリード線201が一端部に装着されることで、一対のリード線201と、一対のリード線201に対応する複数の外部導線6とを接続する。
図2(a)は、コネクタ100の平面図、図2(b)は、図2(a)中のA−A線矢視断面図である。なお、図2(a)及び図2(b)は、後述する一対の電極板2がリード線201を挟持した状態を示している。また、図3は、図2(b)の要部を拡大した断面図、図4は、リード線201を解放した状態のコネクタ100の要部を拡大した断面図である。
本実施形態におけるコネクタ100を示す断面図中、測温抵抗体素子200は、断面ではなく外観を示している。
第1の実施形態に係るコネクタ100は、四角柱状の絶縁物質からなる基体1と、基体1を挟んで互いに接触しないように配置され、測温抵抗体素子200のリード線201と外部導線6とを電気的に導通状態にする一対の電極板2と、円柱状の絶縁物質からなり、軸心部に基体1と一対の電極板2が挿通している貫通孔4を有し、基体1と一対の電極板2に外嵌されて一対の電極板2を基体1に押圧するための締めリング3とを備えている。
基体1は、軸方向に直交する断面との交線が互いに平行な一対の側面10を有している。側面10は、軸方向に平行な平行面10aと、平行面10aの一端部に繋がり基体1の一端部側へ向かって当該基体1が先細りとなるように所定の傾斜角度で傾斜するテーパ面10bとを含む。なお、以下の説明では、軸方向に延びる部材において、測温抵抗体素子200が装着される側を一端部、その軸方向反対側を他端部という。
一対の電極板2は、りん青銅やばね用ステンレス鋼などの導電性を有しかつ弾性変形能が高い板材を形成したものである。
電極板2は、平行面10aに固定された矩形板状の基部2aと、基部2aの一端部に一体に繋がっており、リード線201をテーパ面10bとの間で挟持する挟持部2bとを有している。
基部2aは、平行面10aに対して接着材等によって接着固定されている。
挟持部2bは、図4に示すように、締めリング3によって締め付けられていない(締めリング3が外嵌されていない)自由状態において、軸方向に沿って基部2aの一端部から基体1の一端部側へ向かって延びている。挟持部2bの内側面2b1は、軸方向に沿った平面とされている。一方、挟持部2bの外側面2b2は、挟持部2b他端部側から一端部側に向かうに従って幅広となるようにテーパ状に形成されている。この外側面2b2の軸方向に対する傾斜角度は、基体1のテーパ面10bの軸方向に対する傾斜角度とほぼ同じ値とされている。
挟持部2bは、内側面2b1が、軸方向に沿った平面とされているので、図4に示すように、自由状態においては、基部2aから基体1の一端部側へ向かってテーパ面10bに対して漸次離間するように延びている。
また、挟持部2bは、軸方向に対して傾斜している外側面2b2と、軸方向に沿った平面である内側面2b1とによって、軸方向断面が略楔形に形成されている。よって、挟持部2bの外側面2b2と、締めリング3とが当接すると、当該挟持部2bはテーパ面10b側へ押圧される。
これにより、挟持部2bは、締めリング3によって締め付けられ、図1から図3に示すようにテーパ面10bに沿うように弾性変形し、リード線201を挟持する。
基部2aには、外部導線6の先端が固定されている。外部導線6は、金属導線と、この金属導線を被覆する絶縁被覆とによって構成されている。外部導線6の先端は、絶縁被覆が剥がされることで金属導線が露出している。外部導線6の先端における金属導線の露出部分は、基部2aに設けられた半田よりなる接合部5によって当該基部2aに接続固定されている。
また、基部2aに設けられた接合部5は、当該接合部5と外部導線6の基端部とを保護する保護部材13によって覆われている。
4本の外部導線6は、図7に示した測温抵抗体素子200のリード線201の結線方式である3線方式、及び4線方式の両方に対応できるように備えたものである。3線方式の場合は、一対のリード線201のうち、一方のリード線201に外部導線6を2本使用し、他方のリード線201には外部導線を1本使用する。また、4線方式の場合は、測温抵抗体素子200の両方のリード線201に外部導線6を2本ずつ使用する。
締めリング3は、基体1の軸方向に沿って移動可能に設けられており、一対の電極板2の一端部を締め付けて、一対の電極板2それぞれの挟持部2bを弾性変形させて、挟持部2bにおける基体1側の面と側面10とを接触させ、弾性変形前に挟持部2bとテーパ面10bとの間に差し込まれる一対のリード線201を、同時に挟持させるような構造になっている。
なお、貫通孔4は、電極板2が固定された基体1に対応する断面形状とされている。貫通孔4は、基体1に対する締めリング3の相対移動を許容する程度に、基体1に対してクリアランスを有する寸法とされている。
第1の実施形態に係るコネクタ100に測温抵抗体素子200のリード線201をコネクタに接続する場合、図4に示されているように、締めリング3を基体1の軸方向に沿って基体1の平行面10aの位置まで、人力で移動させて、挟持部2bの外側面2b2を露出させる。その結果、締めリング3から一対の電極板2の側面が受けていた応力が緩和され、自由状態となった挟持部2bはテーパ面10bに対して離間した状態になる。これによって生じた挟持部2bとテーパ面10bとの間の2箇所の隙間に、測温抵抗体素子200の一対のリード線201を別々に挿入した後、図3に示されているように、締めリング3を基体1の軸方向に沿って当該基体1の一端部まで人力で移動させて、挟持部2bを締めリング3の貫通孔4の内部に収納する。これによって貫通孔4の内側面を挟持部2bの外側面2b2に当接させ、締めリング3から一対の電極板2の側面に応力が生じ、一対の挟持部2bをテーパ面10b側へ押圧する。これにより、挟持部2bとテーパ面10bとの間でリード線201を挟持する。このとき、挟持部2bと、リード線201とを確実に接触させることができ、互いの導通状態を確保することができる。
また、測温抵抗体素子200のリード線201をコネクタ100から外す場合は、前述のように締めリング3を基体1の軸方向に沿って基体1の平行面10aの位置まで、人力で移動させる。
このように構成されたコネクタ100では、測温抵抗体素子200のリード線201を、電極板2の挟持部2bとテーパ面10bとの隙間に、力を加えることなく差し込むことができる。この結果、リード線201をコネクタ100に装着する際に座屈することが無い。
加えて、テーパ面10bと、挟持部2bとによってリード線201のうちの一定長を面接触で挟持するので、リード線201と電極板2との接触面積が大きくなり、挟持部にせん断力が集中してリード線201を損傷することが無い。
また、テーパ面10bと、挟持部2bとによってリード線201のうちの一定長を面接触で挟持するため、リード線201と電極板2との接触面積が大きくなり、小さな接触抵抗で電気的な導通状態を保持することができる。
さらに、本実施形態のコネクタ100によれば、基体1、電極板2、及び締めリング3といった少ない部品点数で簡易な構成とすることができるので小型化が容易となる。
試作した本実施形態のコネクタ100では、締めリング3の外径をφ7.2mm、締めリング3に設けられた貫通孔4の1辺の長さを2.2mm、基体1と電極板2の幅を2.0mmとした。このように、本発明のコネクタ100は外径を8mm以下に作ることができる。
図5は、第2の実施形態に係るコネクタ100の要部を拡大した断面図であり、リード線201が挟持されている状態を示している。また、図6は、リード線201を解放した状態のコネクタ100の要部を拡大した断面図である。
第2の実施形態のコネクタ100は、挟持部2bが、基部2aから軸方向に沿って延びる直線部12と、直線部12の先端を折り返してなる折返部11とによって軸方向断面の外形が略楔形に形成されている点において、第1の実施形態と相違する。その他の点については、第1の実施形態と同様である。
上記第1の実施形態では、削りだしなどの機械加工によって挟持部2bを形成する必要があるが、第2の実施形態によれば、軸方向断面の外形が略楔形の挟持部2bを、機械加工によらず、容易に形成することができる。また、電極板2の挟持部2bが、締めリング3によってテーパ面10bへ押さえつけられると、多少のテーパ角度にずれがあっても、電極板2の折返部11が弾性変形して、リード線201に対して面接触し、接触抵抗を下げることができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、基体1の一端部側へ向かって当該基体1が先細りとなるように所定の傾斜角度で傾斜するテーパ面10bとを含む場合を例示したが、挟持部2bを基体1の一端部側へ向かって、基体1の側面から漸次離間するように形成すれば、テーパ面10bは必ずしも設ける必要はない。
また、上記実施形態では、一対の電極板2の表面に対して何ら処理を行っていない場合を例示したが、接触抵抗を小さくするために、一対の電極板2の表面に金メッキを施しても良い。
さらに、上記各実施形態で示したコネクタ100は、シース熱電対等といった測温機器(測温ユニット)に用いることができる。
このようにコネクタ100を備えた測温機器によれば、当該測温機器から測温抵抗体素子200のみを取り外して交換可能にできるばかりか、測温抵抗体素子200の脱着を容易とすることができる。
1 基体
2 電極板
2a 基部
2b 挟持部
2b1 内側面
2b2 外側面
3 締めリング
4 貫通孔
5 接合部
6 外部導線
10 側面
10a 平行面
10b テーパ面
11 折返部
12 直線部
13 保護部材
100 コネクタ
200 測温抵抗体素子
201 リード線

Claims (4)

  1. 測温抵抗体素子から延びるリード線と、前記リード線に対応する外部導線とを接続するコネクタであって、
    軸方向に直交する断面との交線が互いに平行な一対の側面を有する絶縁物質からなる柱状の基体と、
    前記一対の側面それぞれに設けられ、前記リード線と前記外部導線とを電気的に導通状態にする、弾性素材からなる電極板と、
    前記電極板が固定された前記基体に外嵌され、前記基体の軸方向に沿って移動可能な締めリングと、を備え、
    前記電極板は、前記側面に固定されるとともに、前記外部導線が接続された基部と、前記基部から前記基体の一端部側へ向かって前記側面に対して漸次離間するように延び前記リード線を前記側面との間で挟持する挟持部と、を有し、
    前記締めリングは、前記挟持部の外側面に当接することで前記電極板を締め付けて弾性変形させて、前記挟持部の基体側の面と前記側面を接触させ、締め付け前に前記挟持部と前記側面との間に差し込まれる前記リード線を前記挟持部に挟持させる
    コネクタ。
  2. 前記側面は、
    前記基部が固定された、軸方向に平行な平行面と、
    前記平行面の端部に繋がり前記基体の一端部側へ向かって前記基体が先細りとなるように所定の傾斜角度で傾斜し、前記挟持部との間で前記リード線を挟持するテーパ面と、
    を含み、
    前記挟持部は、当該挟持部の外側面と前記締めリングとが当接したときに、前記テーパ面側へ押圧されて、前記挟持部の基体側の面と前記側面が接触するように、軸方向断面が略楔形に形成されている
    請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記挟持部は、前記基部から軸方向に沿って延びる直線部と、前記直線部の先端を折り返してなる折返部によって、軸方向断面の外形が略楔形に形成されている
    請求項2に記載のコネクタ。
  4. リード線を有する測温抵抗体素子と、
    前記リード線に対応する外部導線と、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタと、を備えている
    測温ユニット。
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