JP6513487B2 - 育苗ポット - Google Patents

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Description

本発明は、ラベルを差し込んで保持できる育苗ポットに関する。
育苗ポット1おける方向は、ラベル保持部を正面から見て、手前側(育苗ポット外)に向かう方向を外方、奥側(育苗ポット内)に向かう方向を内方、上面開口周縁に沿った方向を左右方向とし、左外方は特定部位より左方向、右外方は特定部位より右方向を意味する。
土を充填して植物の苗が植えられる育苗ポットは、前記植物の名称、開花時期、水や肥料のやり方等が記載されたラベルが取り付けられる構造を備えたものがある。特許文献1が開示する育苗ポットは、上端開口部を囲む外周壁を外壁とし、前記外壁から内向きに突き出した左右一対の横壁を内壁で連結し、上面及び下面が開放された挿入口として、外壁から左右一対の外突片、内壁から前記外突片に挟まれた左右一対の内突片を突出させたラベル保持部(ラベル取付機構)を設けている。外突片及び内突片は、上面が下り勾配の斜辺になっている(特許文献1・[請求項1][図3])。
ラベルは、ラベル保持部へ差し込む差し込み片(挿入部)に、前記外突片の左右外方の間隔より大きな横幅の長方形である開口部を設けてある。これにより、ラベルを育苗ポットのラベル保持部へ上方の挿入口から差し込むと、差し込み片の先端が外突片及び内突片の斜辺に案内されて前記外突片及び内突片の間を通って下方に進み、開口部に前記外突片及び内突片が入り込む。この結果、外突片及び内突片の斜辺が開口部の上縁に掛止し、前記疎突片及び内突片の底辺が開口部の下縁に掛止することで、ラベルが容易に抜けないようにできる(特許文献1・[0012][0013][図4][図5])
実用新案登録第3083323号公報
特許文献1が開示する育苗ポットは、確かにラベルが容易に抜けないが、逆にラベルを取り外したい場合でも容易に取り外すことができないという問題がある。ラベルは、販売に際して、育苗ポットに植えられた植物の説明が主たる目的である。このため、間違えたラベルをラベル保持部に差した場合、当然取り外す必要が出てくる。また、ラベルは、販売後に破棄しても構わないが、通常、苗を移植した先の花壇等にラベルを差し替えて再利用されることもあり、必要に応じてラベルが取り外せる方が好ましい。
また、外突片及び内突片は、ラベルの差し込み片に設けた開口部に上下方向で掛止するだけなので、ラベルが面直交方向(内外方向)にふらつきやすい問題がある。上述したように、ラベルは、販売に際して、育苗ポットに植えられた植物の説明が主たる目的であるから、植物の説明が記載された表面(通常、外面)が真っすぐ起立して、前記説明が読みやすくなることが望ましい。ラベルがふらつくと、育苗ポットの運搬又は保管に際してラベルが外部に引っかかりやすくなり、破損を招く虞がある。
以上から、ラベル保持部を設ける育苗ポットにおいて、差し込んだラベルが容易に抜け出さないことが好ましいが、必要に応じて取り外せるラベル保持部が必要で、前記ラベル保持部は、できればラベルを真っすぐに起立させて保持できることが望ましい。そこで、ラベルの安定した保持と容易な抜き差しとを両立させ、保持したラベルを真っすぐに起立させることのできるラベル保持部を開発するため、検討した。
検討の結果開発したものが、少なくとも下縁を有する開口部を形成したラベルの差し込み片を差し込ませるラベル保持部を有する育苗ポットにおいて、ラベル保持部は、上面開口を囲む周壁に設けられた内壁及び外壁と、ラベルの差し込み片に形成した開口部の幅の範囲内で、前記内壁及び外壁の対向面の一方の高さ方向上段側に設けられた掛止爪と、前記内壁及び外壁の対向面の他方の高さ方向下段側に設けられた押さえ爪とから構成され、少なくとも押さえ爪を設けた内壁又は外壁が弾性を備えたことを特徴とする育苗ポットである。ラベルの差し込み片に形成した開口部は、完全な開口部であるほか、少なくとも下縁が差し込み片から切り離される切り起こし片により形成される開口部でもよい。
内壁及び外壁は、上面開口を囲む周壁を一方とし、他方を前記周壁の内側(内壁)又は外側(外壁)に設ける。内壁又は外壁は、周壁の平面視形状(直線状又は曲線状)に一致してもよいし、周壁と異なる平面視形状でもよい。内壁の対向面は、外壁に対向する内壁の壁面を意味し、外壁の対向面は、内壁に対向する外壁の壁面を意味する。掛止爪及び押さえ爪は、内壁又は外壁の対向面に設けられる突起部で、上面を傾斜面、下面を平坦面とする側面視三角形状又は台形状が好ましい。押さえ爪を設けた内壁又は外壁に弾性を与えるため、前記内壁又は外壁を別体の樹脂部材で構成することも考えられるが、通常、育苗ポット全体を樹脂で一体成形し、前記内壁又は外壁に弾性を与える。
説明を簡略する場合、掛止爪は内壁の対向面に設けられ、押さえ爪は外壁の対向面に設けられた構成を例にする。本発明の育苗ポットは、例えば内壁の対向面に設けられた掛止爪と、外壁の対向面に設けられた押さえ爪とが上下に分かれた位置関係で設けられている。少なくとも下縁を有する開口部を形成した差し込み片を有するラベルは、差し込み片を内壁及び外壁の間に差し込むと、前記差し込み片が掛止爪を乗り越えて下方に進んで前記掛止爪が開口部に進入し、前記開口部直下の差し込み片の下部が押さえ爪に押さえられ、開口部の下縁を掛止爪の直下に位置させた状態で、ラベル保持部に保持される。
ラベル保持部に保持されたラベルをそのまま引き抜こうとすると、差し込み片に設けた開口部の下縁に掛止爪の下面が掛止し、ラベルの引き抜きが阻止される。また、ラベル保持部に保持されたラベルを更に押し込もうとすると、前記開口部の上縁又は切り起こし片が掛止爪に当たって抵抗となり、押し込みが阻止される。しかし、ラベルは、押さえ爪を設けた外壁を押して弾性変形させながら撓ませると、差し込み片の開口部より下部を傾け、前記開口部の下縁が掛止爪の下面に掛止されずに差し込み片を引き抜ける状態が作り出されるので、ラベル保持部から前記差し込み片を容易に引き抜ける。
ここで、本発明の育苗ポットにおいて、掛止爪は、ラベルの差し込み片に形成した開口部の幅の範囲内で左右一対設けられ、押さえ爪は、前記掛止爪に挟まれた範囲で左右方向に1つ設けられた構成がよい。これにより、左右一対の掛止爪は、差し込み片に形成された開口部の周縁に左右均等に掛止できる。押さえ爪は、左右一対の掛止爪の間で差し込み片の下部を押さえる。押さえ爪を設けた内壁又は外壁を弾性変形させると、押さえ爪に対向する外壁又は内壁の対向面と前記押さえ爪との距離を大きくし、併せて差し込み片の弾性変形により前記差し込み片の下部を傾けることにより、開口部の下縁が掛止爪の下面に掛止されにくい状態を作り出す。
また、本発明の育苗ポットにおいて、押さえ爪は、内壁及び外壁の対向面の一方に対してラベルの厚みだけ残して、内壁及び外壁の対向面の他方に設けられた構成にする。これにより、例えば外壁の対向面に設けた押さえ爪は、内壁と対になってラベルの差し込み片の下部を挟み、ラベルを前記内壁に倣って立つ姿勢に拘束できる。この場合、押さえ爪はラベルの差し込み片に面接触する平坦な側面を有するとよい。また、押さえ爪が内壁と対になってラベルの差し込み片の下部を挟みこむことにより、開口部の下縁が掛止爪の下面に掛止されやすくなる。
押さえ爪によるラベルの差し込み片の挟持に代えて又は前記挟持と共に、押さえ爪が設けられた内壁及び外壁の対向面の他方は、掛止爪及び押さえ爪より左右外方に、上下方向に延びる押え条を設ける。押え条は、左右方向に並ぶ掛止爪及び押さえ爪のうち、最も左側にある掛止爪及び押さえ爪の左外方と、同じく最も右側にある掛止爪及び押さえ爪の右外方とに、左右一対設けられる。押え条は、隣り合う掛止爪又は押さえ爪側の側面が滑らかな断面、例えば円弧断面であることが望ましい。
例えば掛止爪及び押さえ爪より左右外方で外壁に設けられる押え条は、掛止爪及び押さえ爪が設けられた上下方向の範囲にわたって、ラベルを内壁に押さえつける。このとき、内壁に設けられた左右一対の掛止爪より左右外方に押え条が設けられる場合、ラベルの差し込み片の下部が、掛止爪を挟んで押さえ爪及び押え条の組によって押さえられるため、前記差し込み片に形成された開口部の下縁を掛止爪により確実に掛止させる。
掛止爪が設けられた内壁及び外壁の対向面の一方は、左右両側に向かって押さえ爪から遠ざかる方向に湾曲又は屈曲させるとよい。内壁及び外壁の対向面の一方が湾曲又は屈曲すればよく、内壁又は外壁自体は真っすぐでもよい。左右一対の押え条を設けた場合、少なくとも前記押え条より左右外方で、前記対向面の一方を左右両側に向かって湾曲又は屈曲させる。例えば外壁に設けた左右一対の押え条は、ラベルの差し込み片を左右両側で内壁に向けて押し、前記差し込み片を平面視で外向きに凸な湾曲形状に変形させる。このとき、押え条より左右外方で、内壁の対向面を外壁の対向面から遠ざけるように湾曲又は屈曲させておくと、差し込み片の左右両側の逃げ代が確保され、前記変形をより大きくできる。
本発明の育苗ポットは、ラベルの安定した保持と容易な抜き差しとを両立させる効果を有する。これは、ラベルの差し込み片に形成した開口部に掛止する掛止爪と、前記開口部直下の差し込み片の下部を押さえる押さえ爪とを上下に分けて設け、前記押さえ爪を設けた内壁又は外壁に弾性を与えたことによる効果である。掛止爪及び押さえ爪は、左右にずれていれば、一体成形される樹脂製の育苗ポットの型抜きもできる。左右一対の掛止爪の間に押さえ爪を1つ設ける構成にすれば、育苗ポットの型抜きもできるし、掛止爪による開口部の掛止と押さえ爪による差し込み片の下部の押さえ込みとが、それぞれ十分に発揮されながら両立できる。
また、本発明の育苗ポットにおいて、押さえ爪は、内壁及び外壁の対向面の一方に対してラベルの厚みだけ残して内壁及び外壁の対向面の他方に設けられた構成にすると、押さえ爪が対向する内壁又は外壁に倣ってラベルを立つ姿勢に拘束できる。このとき、ラベルが倣う内壁又は外壁が垂直面であれば、ラベルを真っすぐに起立させることのできる効果を得る。
押え条は、ラベルを押さえ込み、ラベルを左右に湾曲させる。これは、ラベルが上下方向に曲がらず、まっすぐな起立姿勢で前記ラベルを育苗ポットに保持させ、ラベルに記載された情報を読みやすくする効果をもたらす。このほか、左右一対の押え条は、差し込み片の下部が三角形状に成形されている場合、前記斜縁を摺接させ、左右中央に案内する働きも有する。差し込み片を案内する働きは、押え条の隣り合う掛止爪又は押さえ爪側の側面が滑らかな断面、例えば円弧断面である場合によりよく発揮される。
掛止爪が設けられた内壁及び外壁の対向面の一方は、左右両側に向かって押さえ爪から遠ざかる方向に湾曲又は屈曲させることにより、押え条により変形するラベルの変形代が確保され、前記変形をより大きくできる。これは、ラベルが上下方向に曲がらず、まっすぐな起立姿勢で育苗ポットに保持させて、ラベルに記載された情報を読みやすくする効果をもたらす。また、ラベルをラベル保持部から引き抜く際、掛止爪から開口部を外すためにラベルを撓ませる撓み代の確保もできる効果がある。
本発明を適用した育苗ポットの一例を表す斜視図である。 本例の育苗ポットの正面図である。 本例の育苗ポットの平面図である。 本例の育苗ポットの底面図である。 ラベル保持部の拡大斜視図である。 図3中A-A断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 図3中B-B断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 図3中C-C断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 ラベル保持部にラベルを差し込む状態を表す本例の育苗ポットの斜視図である。 ラベルの差し込み片に設けた開口部と掛止爪との間隔を表す比較図である。 ラベル保持部にラベルを差し込んだ状態を表す本例の育苗ポットの斜視図である。 ラベル保持部にラベルを差し込んだ状態を表す本例の育苗ポットの平面図である。 図12中D-D断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 図12中E-E断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 図12中F-F断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 ラベル保持部からラベルを抜き取る状態を表す本例の育苗ポットの斜視図である。 図16中G-G断面におけるラベル保持部の部分拡大図である。 本発明を適用した育苗ポットの別例を表す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明が適用される育苗ポット1は、例えば図1〜図4に見られるように、上方に開いた上面開口12から下方に窄まる周壁13を下ろし、前記周壁13下縁に囲まれる範囲を、排水溝161及び排水孔162を設けた底面16で塞いだ断面略正方形の逆錐台状の樹脂一体成形品である。上面開口12は、環状の開口縁14に囲まれ、補強されている。開口縁14の上面は、外方に突出するフランジを設けている。本例の育苗ポット1は、開口縁14の一部をラベル保持部11の外壁112としている。
周壁13は、4方向にある傾斜した平面を結ぶ角部が断面円弧状に丸められ、前記開口縁14の下面から全高の半分ぐらいまでの範囲に外向きに突出した膨出部15を設けている。膨出部15を周方向に挟む側面は、ラベル保持部11の内壁111及び外壁112を結ぶ側壁115を構成する。膨出部115は、育苗ポット1の上半分の断面係数を高め、樹脂一体成形品である育苗ポット1全体の弾性変形を抑制している。これにより、ラベル保持部11にラベル2を抜き差しする際、前記ラベル保持部11以外が弾性変形して、ラベル2の抜き差しがしにくくなる事態を防止している。
育苗ポット1の底面16は、排水に適した排水溝161及び排水孔162が設けられる。本例の育苗ポット1における底面16は、周壁13に達しない範囲で中心に上方に凸な球面状膨出部を形成している。そして、前記球面状膨出部に交差して、中心からラベル保持部11に直交する4方向に延び、上方に向けて突出する半割円錐状膨出部を形成している。半割円錐状膨出部は、それぞれに排水孔162を設けている。また、前記半割円錐状膨出部に交差して、周壁13の角部をむように半割円筒状膨出部を形成し、各半割円筒状膨出部から前記周壁13の角部に向けて排水孔162を設けている。
ラベル保持部11は、図5〜図8に見られるように、上面開口12を囲む周壁13の一部を内壁111とし、開口縁14の一部を外壁112として、前記内壁111及び外壁112を膨出部15の側面を兼ねる側壁115で結ぶことにより、上面側及び下面側が開放されたスリットとして形成される。後述する本例のラベル2のように、差し込み片21がラベル保持部11から突出しない形状であれば、ラベル保持部11の下面側を塞いでも構わない。しかし、本例のラベル保持部11のように上下に開放させると、万一侵入した土を開放された下面側から排出させることのできる利点が得られる。
本例のラベル保持部11は、ラベル2の差し込み片21に形成した開口部211の幅の範囲内(後掲図10参照)で、内壁111の対向面の高さ方向上段側に左右一対の掛止爪113,113を設け、外壁112の対向面の高さ方向下段側に前記掛止爪113,113の左右中間位置で押さえ爪114を設けている。また、左右の掛止爪113,113それぞれの左右外方に、外壁112の上下にわたって延びる押え条116を左右一対で設けている。掛止爪113、押さえ爪114及び押え条116は、延在方向が平行で、上方から見て、左右中央の押さえ爪114を挟んで左右対称に並ぶ5つの突起部と認識される(図3ほか参照)。しかし、掛止爪113,113は、高さ方向上段に、押さえ爪114は、高さ方向下段に分かれて配置されている点が、従来と異なっている。
掛止爪113は、内壁111の対向面から外壁112に向けて突出する側面視三角形状の突起部で、上面が下り勾配の傾斜面、下面が平坦面である(図6及び図7参照)。本例の掛止爪113は、内壁111及び外壁112の対向面間の幅(ラベル保持部11のスリットの幅)の半分を超えて前記外壁112の対向面に向けて突出させている。押さえ爪114は、外壁112の対向面から内壁111に向けて突出する側面視変形台形状の突起部で、上面が下り勾配の傾斜面、下面が平坦面、そして対向面が鉛直面である。本例の押さえ爪114は、内壁111の対向面に対してラベル2の厚みだけ残して(後掲図13参照)、前記内壁111の対向面に向けて突出させている。
これにより、押さえ爪114は、内壁111と対になってラベル2の差し込み片21の下部を挟み、ラベル2を前記内壁111に倣って立つ姿勢に拘束したり、前記差し込み片21に設けた開口部211の下縁が掛止爪113の下面に掛止されやすくしたりする。また、掛止爪113及び押さえ爪14は、内外方向の突出が重なり、押さえ爪114がラベル2の差し込み片21の下部を押さえれば、前記差し込み片21に設けた開口部211に掛止爪113が確実に嵌まり込み、前記開口部211の下縁と掛止爪113の下面とが掛合するようになる。外壁112は、開口縁14が弾性変形に従って押さえ爪114を内壁111から遠ざけることができ(後掲図17参照)、ラベル2の差し込み片21を抜きやすくしている。
押え条116は、外壁112の上下にわたって延びる凸条で、ラベル保持部11に差し込まれたラベル2の差し込み片21の左右部分を内方に向けて押すことにより、前記ラベル2を平面視で湾曲させる(後掲図16参照)。本例の押え条116は、上面が下り勾配の傾斜面で、隣り合う掛止爪113側の側面が滑らかな円弧断面で、ある。円弧断面は、ラベル保持部11に対して左右にずれて差し込まれたラベル2の差し込み片21を左右に動かす際に、押え条116が差し込み片21に引っかかり、ずれの修正を妨げない。隣り合う掛止爪113から遠い側の側面は、前記差し込み片21の左右の動きに関係がないため、角形断面である。本例の押え条116は、内壁111の対向面に対してラベル2の厚みだけ残し(後掲図15参照)、内壁111と対になってラベル2の差し込み片21を挟み、ラベル2を前記内壁111に倣って立つ姿勢に拘束する。
本例のラベル保持部11は、周壁13の傾斜した平面に対して、内壁111及び外壁112がそれぞれ鉛直面であるが、水平面内において、前記内壁111及び外壁112を外方に向けて凸となるように平行に湾曲させている。これにより、ラベル2の差し込み片21は、左右一対の押え条116,116に押された左右両端部分の内方に変形する変形代が確保され、全体として湾曲できる。また、内壁111は、左右中央部分が外壁112に比べて若干低くなるように、上縁を上下方向に滑らかに湾曲させている。これにより、特にラベル2の差し込み片21を引き抜く際、前記差し込み片21を外方に押すと、外壁112も併せて押して弾性変形させ、差し込み片21を抜きやすくさせる。
本発明の育苗ポット1のラベル保持部11に保持されるラベル2は、例えば図9に見られるように、植物の写真や説明が印刷される縦長の角丸長方形外形のラベル本体22と、前記ラベル本体22と、前記ラベル本体22より幅の横長の長方形外形の差し込み片21とから構成される紙片である。差し込み片21は、ラベル本体22の下縁左右中央から突出し、ラベル保持部11に差し込まれる。本例のラベル2は、ラベル保持部11の高さに差し込み片21の高さが一致し、前記ラベル保持部11から下方に差し込み片21が突出しないが、従来見られるラベルのように、差し込み片の下縁を略三角状に突出させてもよい。近年のラベル2は、合成紙又はラミネート加工紙等から作られており、弱い弾性を備えるものが多い。
本発明に利用されるラベル2は、本例のようなラベル本体22及び差し込み片21の組み合わせからなる構成に限定されず、ラベル保持部11に差し込める差し込み片21を有し、前記差し込み片21に開口部211を設けていればよい。また、差し込み片21に設ける開口部211は、常時開いた完全な開口部でなくてもよく、本例のように、下縁が差し込み片21から切り離される切り起こし片212により形成される開口部211でもよい。このように、本発明の育苗ポット1は、ラベル2の差し込み片21に形成した開口部211の下縁に掛止爪113の下面を掛合できれば、前記開口部211の形態を限定しない。
本例の育苗ポット1におけるラベル保持部11は、図10に見られるように、左右一対の掛止爪113の外側の間隔が、ラベル2の差し込み片21に設けた開口部211の幅より狭く、前記開口部211の下縁に左右一対の掛止爪113,113が左右均等に掛止する。ラベル2の差し込み片21をラベル保持部11に上方から差し込むと、前記差し込み片21は、押え条116,116に押されて、内壁111に沿ってラベル保持部11を降りていく。差し込み片21は、下縁が上段の掛止爪113,113に達すると、前記下縁を掛止爪113の傾斜面に沿って滑らせながら、更にラベル保持部11を降りていく。このとき、掛止爪113,113が左右一対あると、下縁を偏りなく滑らせ、差し込み片21を降ろしていくことができる。
差し込み片21の開口部211が掛止爪113に達すると、前記掛止爪113が開口部211に嵌まり込み、開口部211の下縁が掛止爪113の下面に掛合できるようになる。開口部211の下縁と掛止爪113の下面とは、常時掛合していなくても、ラベル2の差し込み片21をラベル保持部11から引き抜こうとした際に掛合すればよい。開口部211より下方にある差し込み片21の下部は、押さえ爪114に達し、前記押さえ爪114の傾斜面に沿って下縁を滑り、下方に降りていく。そして、図13〜図15に見られるように、差し込み片21の下部は、押さえ爪114と内壁112の対向面とに挟まれる。これにより、ラベル2は、内壁111に沿わせて真っすぐに立たせてラベル保持部11に保持される。
また、本例の育苗ポット1では、図11及び図12に見られるように、ラベル保持部11に保持されたラベル2が、左右の押え条116,116に押されて湾曲した内壁112に差し込み片21を沿わせることで、前記差し込み片21に連続するラベル本体22も湾曲させる。これは、ラベル本体22をラベル保持部11の内壁112に沿わせて真っすぐに立たせること共に、ラベル本体22が上下方向に折れ曲がることを防ぎ、ラベル本体22に印刷された植物の写真や説明を見やすくする効果をもたらす。
差し込み片21をラベル保持部11に保持されたラベル2は、そのまま引き抜こうとすると、差し込み片21に設けた開口部の下縁に掛止爪113の下面が掛止し、引き抜きが阻止される(図13又は図14参照)。また、前記ラベル2は、更に押し込もうとすると、切り起こし片212が掛止爪113に当たって抵抗となり、押し込みが阻止される。更に本例のラベル2は、差し込み片21よりラベル本体22が幅広なため、ラベル本体22がラベル保持部11の側壁115に当たって、押し込みが阻止される。こうして、ラベル保持部11によるラベル2の安定した保持が実現される。
本例のラベル2は、差し込み片21がラベル保持部11から突出しない大きさ(高さがラベル保持部11の高さに等しい)及び形状(ラベル保持部11に収まる横長の略長方形状)としている。これは、ラベル保持部11にラベル2を保持させた際、差し込み片21が育苗ポット1内外いずれにもはみ出さないことを意味する。このため、本例の育苗ポット1のラベル保持部11にラベル2を保持させたまま、前記育苗ポット1を運搬や保管に供しても、差し込み片21が他の育苗ポット1に干渉してラベル2がラベル保持部11から抜け落ちたり、差し込み片21が育苗ポット1を密に並べることを阻害したりする虞がない利点が得られている。
ラベル保持部11に保持されるラベル2は、図16及び図17に見られるように、ラベル保持部11の内壁111の凹ませた上縁から差し込み片21を外方に押し、前記差し込み片21を介して押さえ爪114を設けた外壁112を外方に押して弾性変形させると、差し込み片21の開口部211より下方にある下部を傾けることができて、前記開口部211の下縁が掛止爪113の下面に掛止されずに差し込み片21を引き抜けるようになる。こうして、常態としてラベル保持部11に安定して保持されるラベル2は、差し込み片21と共に外壁112を外方に押すことにより、簡単にラベル保持部11から引き抜くことができる。
本発明の育苗ポット1は、上述までの本例(図1〜図17参照)だけでなく、例えば図18に見られるように、上面開口12が円形である別例にも適用できる。別例の育苗ポット1は、円形の上面開口12を囲む開口縁14から円錐台外形の周壁13を下ろし、前記周壁13の下縁に囲まれた下面開口を平面視円形の底面16で塞いだ構成である。別例の育苗ポット1は、上記例示と形状が異なるものの、底面16に排水溝161及び排水孔162を有する点は上記例示と同様で、膨出部がない点のみが上記例示と異なるものの、基本的な構成が上記本例と変わりない。
別例の育苗ポット1に設けられるラベル保持部11は、平面視円形の開口縁14の一部が外壁112となり、前記外壁112に倣って湾曲させた内壁111を左右一対の側壁115,115で繋いで構成されるため、平面視円弧状のスリットとなる。別例のラベル保持部11は、上記例示同様、ラベル2の差し込み片21に設けた開口部211の幅で左右一対の掛止爪113,113を内壁111の対向面に設け、各掛止爪113の左右外方に左右一対の押え条116,116を設け、そして前記掛止爪113,113の中間位置に押さえ爪114を外壁112の対向面に設けている。
別例のラベル保持部11は、内壁111及び外壁112が、左右両側に向かって押さえ爪114から遠ざかるように曲がっているため、内壁111に沿って湾曲するラベル2の差し込み片21の左右両端の逃げ代が確保されている。また、別例のラベル保持部11は、開口縁14の周方向のどの位置に設けてもよいため、例示のように周方向等間隔に4個のラベル保持部11を設ける(図18参照)ほか、例えば周方向等間隔又は不等間隔に2個〜8個のラベル保持部11を設けることもできる。更に、別例の育苗ポット1は、外形上、水平面内で方向性がないため、ラベル保持部11が周方向に1個のみとしても、装着したラベル2の向きを揃えて別例の育苗ポット1を並べることもできる。
1 育苗ポット
11 ラベル保持部
111 内壁
112 外壁
113 掛止爪
114 押さえ爪
115 側壁
116 押え条
12 上面開口
13 周壁
14 開口縁
15 膨出部
16 底面
161 排水溝
162 排水孔
2 ラベル
21 差し込み片
211 開口部
212 切り起こし片

Claims (4)

  1. 少なくとも下縁を有する開口部を形成したラベルの差し込み片を差し込ませるラベル保持部を有する育苗ポットにおいて、
    ラベル保持部は、上面開口を囲む周壁に設けられた内壁及び外壁と、ラベルの差し込み片に形成した開口部の幅の範囲内で、前記内壁及び外壁の対向面の一方の高さ方向上段側に設けられた掛止爪と、前記内壁及び外壁の対向面の他方の高さ方向下段側に設けられた押さえ爪とから構成され、少なくとも押さえ爪を設けた内壁又は外壁が弾性を備えたことを特徴とする育苗ポット。
  2. 掛止爪は、ラベルの差し込み片に形成した開口部の幅の範囲内で左右一対設けられ、
    押さえ爪は、前記掛止爪に挟まれた範囲で左右方向に1つ設けられた請求項1記載の育苗ポット。
  3. 押さえ爪が設けられた内壁及び外壁の対向面の他方は、掛止爪及び押さえ爪より左右外方に、上下方向に延びる押え条を設けた請求項1又は2いずれか記載の育苗ポット。
  4. 掛止爪が設けられた内壁及び外壁の対向面の一方は、左右両側に向かって押さえ爪から遠ざかる方向に湾曲又は屈曲させた請求項1〜3いずれか記載の育苗ポット。
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