JP6513055B2 - フィルタ付ベント装置及びその装置周囲への保温材の配置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルタ付ベント装置及びその装置周囲への保温材の配置方法に係り、特に、沸騰水型原子力発電プラントに適用するのに好適なフィルタ付ベント装置及びその装置周囲への保温材の配置方法に関する。
沸騰水型原子力発電プラント(以下、BWRプラントという)及び加圧水型原子力発電プラント(以下、PWRプラントという)等の原子力プラントでは、原子炉は、原子炉格納容器に内に配置され、原子炉格納容器によって取り囲まれている。原子炉格納容器は、気密性が高く、放射性物質の外部への拡散を防ぐ役割を担っている。原子炉は、原子炉圧力容器内に、複数の燃料集合体が装荷された炉心を配置している。
原子力プラントにおいて、シビアアクシデントが発生すると、原子炉圧力容器から原子炉格納容器内の空間に、放射性物質を含む蒸気が放出され、原子炉格納容器内の空間の圧力が上昇する。この圧力上昇による原子炉格納容器の損傷を防ぐために、フィルタ付ベント装置が、特開2015−45518号公報に記載されたように、原子炉格納容器に接続されている。フィルタ付ベント装置は、原子炉格納容器を収納する原子炉建屋の外部に設置され、内部に水を充填した容器、容器内の水領域に配置された、多数のノズルを有するガス噴出装置、及びその水領域の上方で容器内に設置されたフィルタを備えている。ガス噴出装置に連絡される導入管が、その水領域の上方において容器の外部に達し、原子炉格納容器に接続される。
シビアアクシデントの発生により、原子炉から放射性物質を含む蒸気が原子炉格納容器内の空間に放出されたとき、この蒸気がフィルタ付ベント装置に導かれる。原子炉格納容器内の空間の放出された、放射性物質を含む蒸気(凝縮性ガス)、及び原子炉格納容器内に元々存在した雰囲気ガス(非凝縮性ガス)が、ベントガスとして、上記の導入管を通ってガス噴出装置に導かれる。そして、このベントガスは、ガス噴出装置に設けられた多数のノズルから容器内の水領域に噴射される。ベントガスに含まれた蒸気は水領域内で凝縮され、水に溶解する放射性ヨウ素等の放射性物質も水領域で除去される。除去されなかった放射性物質及び非凝縮性ガスを含むベントガスは、フィルタに達し、ここで、残っている放射性物質が除去される。フィルタを通過したベントガスは、外部の環境に排気される。
プラントの建設においては、組み立てた足場を利用して作業することが良く行われている。特開2004−170319号公報も、原子力プラントの主蒸気管室の構築に足場を利用している。組み立てた足場を利用して、主蒸気管室の壁鉄筋及び柱鉄筋、壁用鉄筋架台及び柱用鉄筋架台を設置し、さらに、壁鉄筋及び壁用鉄筋架台の周り及び柱鉄筋及び柱用鉄筋架台の周りのそれぞれに型枠を設置する。コンクリートがそれぞれの型枠内に打設され、このコンクリートが硬化した後、型枠が取り外される。モジュール化された主蒸気室ユニットを構築された壁部及び柱部の上に載せ、足場をさらに積み重ねて、主蒸気室ユニットの壁部及び柱部を構築する。
特開2015−45518号公報 特開2004−170319号公報
フィルタ付ベント装置は、原子炉建屋の外部に設置された別の補助建屋内に設置される。フィルタ付ベント装置が補助建屋内に据え付けられた後、フィルタ付ベント装置の周囲に保温材を設置する必要がある。この保温材の設置には、特開2004−170319号公報に記載されたように、足場が用いられる。足場は、据え付けられたフィルタ付ベント装置と補助建屋の側壁の内面との間でフィルタ付ベント装置を取り囲んで設置される。
保温材支持部材を、クレーンにより、補助建屋の上方からフィルタ付ベント装置と設置された足場の間に吊り下ろし、補助建屋の床に設置する。複数の保温材支持部材が、フィルタ付ベント装置を取り囲んで設置される。これらの保温材支持部材が設置された後、作業員が、足場を利用して、フィルタ付ベント装置を取り囲むように、金属保温材をそれらの保温材支持部材に取り付ける。金属保温材の取り付けが終了した後、足場は解体されて撤去される。
このように、足場を用いた、保温材支持部材の設置及び保温材の取り付けの作業では、足場の設置作業、及び足場の解体及び撤去作業が必要になり、その作業に要する時間が長くなる。このため、保温材支持部材の設置及び保温材の取り付けの作業に要する時間の短縮が望まれている。
本発明の目的は、保温材の支持部材の設置及び保温材取り付けに要する時間を短縮できるフィルタ付ベント装置及びその装置周囲への保温材の配置方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、内部に、ガス噴出装置及びこのガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置した容器と、この容器を取り囲む保温材支持体とを備え、
保温材支持体が、容器を取り囲んで配置される複数の第1支持部材、容器を取り囲んで複数の第1支持部材に取り付けられた第1歩廊、複数の第1支持部材のそれぞれの上端部に取り付けられ、容器を取り囲んで配置される複数の第2支持部材、及び容器を取り囲んで複数の第2支持部材に取り付けられた第2歩廊を含んでおり、
容器を取り囲んで保温材支持体に取り付けられた複数の保温材パネルを備えたことにある。
第1支持部材の上端部への第2支持部材の取り付け、及び複数の第2支持部材への第2歩廊の取り付けを、第1歩廊を利用して行うことができ、容器を取り囲んで配置される各保温材パネルの保温材支持体への取付けを第1歩廊及び第2歩廊を利用して行うことができるため、足場の設置作業及び足場の解体作業が不要になり、保温材の支持部材の設置及び保温材取り付けに要する時間を短縮することができる。
上記した目的は、複数の第1支持部材を、内部に、ガス噴出装置及びこのガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置して補助建屋内に据え付けられた容器を取り囲んで配置し、そして、補助建屋の床に設置し、
容器を取り囲む第1歩廊を、補助建屋内で、設置された複数の第1支持部材に取り付け、
複数の第2支持部材を、補助建屋内で容器を取り囲んで配置し、そして、第1歩廊を利用して複数の第1支持部材の上端部に取り付け、
容器を取り囲む第2歩廊を、その第1歩廊を利用して、補助建屋内で第1支持部材のそれぞれに取り付けられた、複数の第2支持部材に取り付け、
複数の保温材パネルを、容器の周囲に配置し、そして、第1歩廊及び第2歩廊のそれぞれを利用して、複数の第1支持部材及び複数の第2支持部材のそれぞれに取り付けるフィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法によっても達成することができる。
上記した目的は、間隔を置いてリング状に配置された複数の第1支持部材、及びこれらの第1支持部材に取り付けられたリング状の第1歩廊を有してモジュール化された第1支持体を、補助建屋内に搬入し、
搬入された第1支持体を、内部に、ガス噴出装置及びこのガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置して補助建屋内に据え付けられた容器の周囲に複数の第1支持部材及び第1歩廊が配置されるように、補助建屋の床に設置し、
間隔を置いてリング状に配置された複数の第2支持部材、及びこれらの第2支持部材に取り付けられたリング状の第2歩廊を有してモジュール化された第2支持体を、補助建屋内に搬入し、
搬入された第2支持体を、容器の周囲に複数の第2支持部材及び第2歩廊が配置されるように、第1支持体の上に取り付け、
複数の保温材パネルを、容器の周囲に配置し、そして、第1歩廊及び第2歩廊のそれぞれを利用して、第1支持体及び第2支持体のそれぞれに取り付けるフィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法によっても達成することができる。
本発明によれば、保温材の支持部材の設置及び保温材取り付けに要する時間を短縮することができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1のフィルタ付ベント装置を備えた沸騰水型原子力プラントの構成図である。 図1に示されたフィルタ付ベント装置の周囲に配置された保温材の取付けを完了した保温材支持体の外観図である。 図1に示されたフィルタ付ベント装置の周囲に配置される保温材支持体の下部支持体の詳細構成図である。 図1に示されたフィルタ付ベント装置の周囲に配置される保温材支持体の中間支持体の詳細構成図である。 図1に示されたフィルタ付ベント装置の周囲に配置される保温材支持体の上部支持体の詳細構成図である。 図1に示されたフィルタ付ベント装置の周囲に配置される保温材支持体の据え付け手順を示す説明図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1のフィルタ付ベント装置を、図1及び図2を用いて説明する。
本実施例のフィルタ付ベント装置4を備えたBWRプラント1について説明する。BWRプラント1は、原子炉(図示せず)を取り囲む原子炉格納容器2、及びフィルタ付ベント装置4を備えている。図示されていないが、原子炉は、原子炉圧力容器、及び原子炉圧力容器内に配置されて複数の燃料集合体が装荷された炉心を含んでいる。原子炉格納容器2は、原子炉建屋3内に収納されている。原子炉格納容器2は、気密性が高く、アクシデントにより原子炉から放射性物質が漏えいしたときには、この放射性物質の外部への拡散を防止する。フィルタ付ベント装置4は、接続配管17によって原子炉格納容器2に接続される。さらに、フィルタ付ベント装置4は、排気管18によって排気筒19に接続される。
フィルタ付ベント装置4は、容器5、導入管6、フィルタ10、保温材支持体14及びガス噴出装置33を備える。フィルタ付ベント装置4の容器5は、原子炉建屋3の外部で原子炉建屋3とは別に建てられた補助建屋16の内部空間16Cに配置され、補助建屋16の床16Bに形成された基礎台37(図2参照)上に据え付けられる。20は地面であり、フィルタ付ベント装置4を収納した補助建屋16は、地中に設けられる。
水34が、容器5内に充填され、容器5内の下部に存在する。導入管6は、一端が容器5の中心軸の位置で容器5の底面に取り付けられ、その中心軸に沿って容器5の底面から上方に向かって伸び、水34の水面よりも上方に達する。導入管6は、その水面よりも上方の或る位置で水平方向に曲げられて容器5の側壁に向って伸び、この側壁を貫通して容器5の外部に達する。このような導入管6は、容器5の外部で接続配管17に接続される。ガス噴出装置33が、容器5内で水中に配置され、導入管6の周囲に配置される。ガス噴出装置33は、特開2015−45518号公報に記載されたように、上方に向かってベントガスを噴出する多数のノズル8を有する。これらのノズル8は、導入管6を取り囲む複数の同心円に沿って配置され、各同心円に沿って等間隔に配置されている。ガス噴出装置33は、内部に、導入管6と各ノズル8を連絡するガス通路7を形成している。
リング状の支持板35が、水34の水面及び導入管6よりも上方で容器5内に配置され、容器5の内面に取り付けられる。容器5内を中央通路11と環状の周辺通路36に分割する円筒部材9が、支持板35上に配置されて支持板35に取り付けられる。環状のフィルタ10が、容器5内で円筒部材9の上端に取り付けられる。排気管18は、容器5の側壁に接続され、周辺通路36に連絡される。
フィルタ付ベント装置4の機能の概略について説明する。BWRプラント1において、万が一、シビアアクシデントが発生したとき、原子炉から放射性物質を含む蒸気が原子炉格納容器内の空間に放出され、この空間の圧力が上昇する。原子炉格納容器内の空間に放出された、放射性物質を含む蒸気(凝縮性ガス)、及び原子炉格納容器内に元々存在した雰囲気ガス(例えば、窒素ガスである非凝縮性ガス)が、ベントガスとして、接続配管17及び導入管6を通ってガス噴出装置33に導かれる。ガス噴出装置33に導かれるベントガスの温度は、約180℃である。導入管6からガス噴出装置33の内部に形成されたガス通路7に流入したベントガスは、ガス噴出装置33の多数のノズル8から水34中に放出される。ベントガスに含まれた蒸気は水34で凝縮され、水に溶解する放射性ヨウ素等の放射性物質も水34で除去される。除去されなかった放射性物質及び非凝縮性ガスを含むベントガスは、水34中から中央通路11に達して中央通路11を上昇し、フィルタ10の内側の領域12を通ってフィルタ10に流入する。ここで、残っている放射性物質がフィルタ10で除去される。
補助建屋16は、鉄筋コンクリート製であり、ベントガスがフィルタ付ベント装置4内に導入された後にフィルタ付ベント装置4から放出される放射線を遮へいする機能を有する。
放射性物質が除去されたベントガス(実質的には、被凝縮性ガス)は、フィルタ10から、容器5内でフィルタ10の周囲に形成された環状の領域13に放出される。このベントガスは、領域13から下降して周辺通路36に流入し、排気管18に排出される。蒸気及び放射性物質が除去されたベントガスは、排気管18を通って排気筒19から外部に排気される。
次に、保温材支持体14の詳細な構造を、図2〜図5を用いて説明する。保温材支持体14は、補助建屋16内に据え付けられたフィルタ付ベント装置4と補助建屋16の側壁16Aの内面の間に配置され、床16Bに形成された基礎台37上に設置される(図1および図2参照)。保温材支持体14は、下部支持体14A(図3参照)、中間支持体14B(図4参照)及び上部支持体14C(図5参照)を互いに結合して構成される。下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cのそれぞれは、モジュール化されている。保温材支持体14において、下部支持体14Aは最も下方に配置され、上部支持体14Cが最も上方に配置され、中間支持体14Bは下部支持体14Aと上部支持体14Cの間に配置される。
下部支持体14Aは、フィルタ付ベント装置4の容器5を取り囲んで配置された複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21A及び歩廊23Aを有する。これらの支持部材21Aは、容器5の軸方向において上方に向かって伸びており、容器5の周囲に等間隔でリング状に配置される。隣り合う支持部材21Aは、円弧状で水平方向に伸びている連結部材22Aで連結される。このようにして、容器5の周囲に配置された各支持部材21Aは、連結部材22Aによって互いに連結される。接続板30Aが、各支持部材21Aの上端に取り付けられる。歩廊23Aが、容器5の周囲を取り囲むように形成され、各支持部材21Aに取り付けられる。歩廊23Aは、リング状の床板24A及び手摺25Aを含んでいる。床板24Aは、各支持部材21Aに取り付けられて外側に向かって水平方向に伸びる支持棒31A上に取り付けられる。手摺25Aは、床板24Aに取り付けられて床板24Aから上方に向かって伸びている。下部支持体14Aの各支持部材21Aの下端が基礎台37上に設置される。
中間支持体14Bは、フィルタ付ベント装置4の容器5を取り囲んで配置された複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21B及び二つの歩廊23Bを有する。これらの支持部材21Bは、容器5の軸方向において上方に向かって伸びており、容器5の周囲に等間隔でリング状に配置される。隣り合う支持部材21Bは、円弧状で水平方向に伸びている連結部材22Bで連結される。このようにして、容器5の周囲に配置された各支持部材21Bは、容器5の軸方向において二箇所の異なる位置で連結部材22Bによって互いに連結される。接続板30Bが各支持部材21Bの下端に取り付けられ、接続板30Cが各支持部材21Aの上端に取り付けられる。各支持部材21Bに取り付けられた接続板30Bが、下部支持体14Aの各支持部材21Aの上端に取り付けられた接続板30Aに取り付けられる。
二つの歩廊23Bが、容器5の周囲を取り囲むように形成され、容器5の軸方向において二箇所の異なる位置で各支持部材21Bに取り付けられる。各歩廊23Bは、リング状の床板24B及び手摺25Bを含んでいる。一つの歩廊23Bの床板24Bは、各支持部材21Bに取り付けられて外側に向かって水平方向に伸びる支持棒31B上に取り付けられる。手摺25Bは、床板24Bに取り付けられて床板24Bから上方に向かって伸びている。他の歩廊23Bの床板24Bは、前述の支持棒31Bよりも上方の位置で各支持部材21Bに取り付けられて外側に向かって水平方向に伸びる他の支持棒31B上に取り付けられる。他の歩廊23Bの手摺25Bは、他の歩廊23Bの床板24Bに取り付けられてこの床板24Bから上方に向かって伸びている。
上部支持体14Cは、フィルタ付ベント装置4の容器5を取り囲んで配置された複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21C、複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21D及び歩廊23Cを有する。これらの支持部材21Cは、容器5の軸方向において上方に向かって伸びており、容器5の周囲に等間隔でリング状に配置される。隣り合う支持部材21Cは、円弧状で水平方向に伸びている連結部材22Cで連結される。このようにして、容器5の周囲に配置された各支持部材21Cは、容器5の軸方向において二箇所の異なる位置で連結部材22Cによって互いに連結される。接続板30Dが、各支持部材21Cの下端に取り付けられる。接続板30Dが、中間支持体14Bの各支持部材21Bの上端に取り付けられた接続板30Cに取り付けられる。それらの支持部材21Dは、各支持部材21Cの上端に取り付けられ、容器5の中心軸に向かって傾斜して配置される。それらの支持部材21Dも、容器5の周囲に等間隔に配置される。各支持部材21Dは、容器5の軸方向において二箇所の異なる位置で連結部材22Dによって互いに連結される。上部支持体14Cの上端にはカバー部材26が配置され、カバー部材26は最も上方に位置する連結部材22Dに取り付けられる。
一つの歩廊23Cが、容器5の周囲を取り囲むように形成され、各支持部材21Cに取り付けられる。歩廊23Cは、リング状の床板24C及び手摺25Cを含んでいる。床板24Cは、各支持部材21Cに取り付けられて外側に向かって水平方向に伸びる支持棒31C上に取り付けられる。手摺25Cは、床板24Cに取り付けられて床板24Cから上方に向かって伸びている。
下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cは、接続板30Bを接続板30Aに取り付け、さらに、接続板30Dを接続板30Cに取り付けることによって、一体化される。
多数の保温材パネル32が、支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれとフィルタ付ベント装置4の容器5との間に配置され、容器5を取り囲んでいる。支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれに対向している各保温材パネル32は、対向している支持部材に取り付けられる。支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれに対向していない各保温材パネル32のうち最も下方に位置する各保温材パネル32は、基礎台37上に配置され、左右が他の保温材パネル32(少なくとも一つは支持部材に取り付けられた保温材パネル32)に保持される。支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれに対向していない各保温材パネル32のうち最も下方に位置する各保温材パネル32よりも上方に位置する各保温材パネル32は、上下左右において隣り合っている他の保温材パネル32(左右の保温パネル32のうち少なくとも一つは支持部材に取り付けられた保温材パネル32)によって保持される。複数の保温材パネル32は、上部支持体14Cの上端を覆って、上部支持体14Cに取り付けられている。
各保温材パネル32は、フィルタ付ベント装置4の据え付け後におけるフィルタ付ベント装置4の現地耐圧試験後に保温材支持体14に設置される。なお、フィルタ付ベント装置4の容器5における供用期間中検査(ISI)の対象である溶接線及びノズル管台等の位置に存在する保温材パネル32は、着脱可能な構造になっている。容器5に接続される配管が位置する部分では、歩廊が着脱可能な構造になっている。また、歩廊23A,23B及び23Cそれぞれの幅、すなわち、支持部材21Aと手摺25Aの間の幅、支持部材21Bと手摺25Bの間の幅及び支持部材21Cと手摺25Cの間の幅は、作業員が移動できるように、約60cmある。
本実施例のフィルタ付ベント装置4を対象にした、フィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法を、図6を用いて以下に説明する。
前述の構造を有する下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cのそれぞれは、補助建屋16の外部で製造される。フィルタ付ベント装置4が、走行クレーン29に吊り下げられた釣り天秤27にワイヤ28で吊り下げられて、上方より、補助建屋16内の空間16Cに搬入される。走行クレーン29を操作して、空間16C内でフィルタ付ベント装置4を下降させ、床16Bに形成された基礎台37上に載せられる。フィルタ付ベント装置4は、基礎台37上に設置される。
その後、下部支持体14Aが、補助建屋16の外部で、走行クレーン29に吊り下げられた釣り天秤27にワイヤ28で吊り下げられ、上方に向かって吊り上げられる。下部支持体14Aが、補助建屋16の側壁16Aの上端よりも上方に達したとき、走行クレーン29を操作し、吊り上げられた下部支持体14Aが、側壁16Aの上端よりも上方において、容器5と側壁16Aの内面との間の環状の空間16Cの真上に位置するまで、水平方向に移動される。そして、走行クレーン29の操作によって、釣り天秤27を下降させ、下部支持体14Aを空間16C内で基礎台37に向かって下降させる(図6(A)参照)。下部支持体14Aの各支持部材21Aの下端が基礎台37の上面に接触したとき、下部支持体14Aの下降が停止される。各支持部材21Aが所定の位置に位置決めされ、各支持部材21Aが基礎台37に設置される(図6(B)参照)。このとき、歩廊23Aが取り付けられた、下部支持体14Aの各支持部材21Aが、容器を取り囲むように配置される。
中間支持体14Bが、補助建屋16の外部で、走行クレーン29に吊り下げられた釣り天秤27にワイヤ28で吊り下げられ、上方に向かって吊り上げられる。中間支持体14Bが、側壁16Aの上端よりも上方に達したとき、走行クレーン29を操作し、吊り上げられた中間支持体14Bが、側壁16Aの上端よりも上方において、容器5と側壁16Aの内面との間の環状の空間16Cの真上に位置するまで、水平方向に移動される。そして、走行クレーン29の操作によって、釣り天秤27を下降させ、中間支持体14Bを空間16C内で基礎台37に向かって下降させる(図6(B)参照)。中間支持体14Bの各支持部材21Bの下端に設けられた接続板30Bが、基礎台37上に設置された下部支持体14Aの各支持部材21Aの上端に設けられた接続板30Aに接触したとき、中間支持体14Bの下降が停止される。各支持部材21Bが所定の位置に位置決めされ、各支持部材21Bの接続板30Bが、各支持部材21Aの接続板30Aに別々に取り付けられる(図6(C)参照)。このように、接続板30Bを接続板30Aに取り付けることによって、中間支持体14Bが下部支持体14Aに連結される。このとき、歩廊23Bが取り付けられた、中間支持体14Bの各支持部材21Bが、容器5を取り囲むように配置される。
上部支持体14Cが、補助建屋16の外部で、走行クレーン29に吊り下げられた釣り天秤27にワイヤ28で吊り下げられ、上方に向かって吊り上げられる。上部支持体14Cが、側壁16Aの上端よりも上方に達したとき、走行クレーン29を操作し、吊り上げられた中間支持体14Bが、側壁16Aの上端よりも上方において、容器5と側壁16Aの内面との間の環状の空間16Cの真上に位置するまで、水平方向に移動される。そして、走行クレーン29の操作によって、釣り天秤27を下降させ、上部支持体14Cを空間16C内で基礎台37に向かって下降させる(図6(C)参照)。上部支持体14Cの各支持部材21Cの下端に設けられた接続板30Dが、下部支持体14A上に設置された中間支持体14Bの各支持部材21Bの上端に設けられた接続板30Cに接触したとき、上部支持体14Cの下降が停止される。各支持部材21Cが所定の位置に位置決めされ、各支持部材21Cの接続板30Dが、各支持部材21Bの接続板30Cに別々に取り付けられる。このように、接続板30Dを接続板30Cに取り付けることによって、上部支持体14Cが中間支持体14Bに連結される。このとき、歩廊23Cが取り付けられた、上部支持体14Cの各支持部材21C及び各支持部材21Dが、容器5を取り囲むように配置される。上部支持体14Cの上端に設けられたカバー部材26が、容器5の頂部を覆っている。
以上により、保温材支持体14の設置が終了する。その後、保温材パネル32の保温材支持体14の各支持部材への取り付け作業が実施される。各保温材パネル32は、順次、補助建屋16の外部で走行レーン29に吊り下げられて吊り上げられ、補助建屋16内の空間16Cに搬入されて、下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cのそれぞれの支持部材21A,21B及び21Cのそれぞれと容器5の外面の間を下降される。各支持部材と容器5の外面の間を下降された各保温材パネル32は、床16B上及び歩廊23A,23B及び23Cのそれぞれの床板上にいる作業員によって、容器5の周囲を取り囲みながら、順次、容器5の周囲で基礎台37上から上方に向かって配置される。支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれに対向した各保温材パネル32は、対向している支持部材に取り付けられる。支持部材21A,21B,21C及び21Dのそれぞれに対向していない各保温材パネル32は、左右に隣り合うそれぞれの他の保温材パネル32に連結具(図示せず)で結合され、容器5の軸方向で隣り合うそれぞれの他の保温材パネル32にも連結具(図示せず)で結合される。これらの連結具は、隣り合う保温材パネル32の周辺部に取り付けられる。各保温材パネル32の支持部材21A,21B,21C及び21Dへの取り付け、及び隣り合う保温材パネル32の連結具による結合は、床16B上及び歩廊23A,23B及び23Cのそれぞれの床板上にいる各作業員によって行われる。作業員の床16Bから歩廊23Aの床板24A上への移動、さらに、歩廊23Aから上方の歩廊23B及び23Cへの移動は、床16Bと歩廊23Aの間に設けられた階段(図示せず)、そして、歩廊間に設けられた階段を利用して行われる。
補助建屋16内でのフィルタ付ベント装置4の設置、及びフィルタ付ベント装置4の保温材支持体14への保温材パネル32の設置が終了した後に、補助建屋16の天井が側壁16Aの上端に設置される。保温材支持体14に設置された保温材パネル32は、シビアアクシデント発生時に原子炉格納容器2からフィルタ付ベント装置4に高温のベントガスが導入されたときに、容器5内の高温のベントガスの熱が補助建屋16に伝わるのを防止する。これにより、シビアアクシデントが発生した場合においても、補助建屋16の健全性を維持することができる。
本実施例によれば、容器5の周囲を取り囲んで床16Bに設置される保温材支持体14が、容器5の周囲に配置された複数の支持部材21(具体的には、支持部材21A,21B及び21C)に歩廊23(具体的には、歩廊23A,23B及び23C)を設けているため、歩廊23を利用して作業員が軸方向に伸びる複数の支持部材21を互いに連結する(支持部材21Aと支持部材21Bの連結及び支持部材21Bと支持部材21Cの連結)ことができ、さらに、歩廊23を利用して作業員が各保温材パネル32を保温材支持体14に設置することができる。
このように本実施例では、歩廊23A〜23Cを利用して複数の支持部材21の設置及び複数の保温材パネル32の保温材支持体14への設置作業が実施できるため、補助建屋16内で容器5の周囲への足場の設置作業及び足場の解体作業が不要になり、保温材の支持部材の設置及び保温材取り付けに要する時間を短縮することができる。特に、容器5と補助建屋16の側壁16Aの間の狭い領域における足場の設置作業及び足場の解体作業が不要になることは、作業の時間短縮に著しく貢献する。
さらには、フィルタ付ベント装置4の設置に伴う、補助建屋16内で実施される付帯作業(導入管6と接続配管17との接続及び杯期間18と容器5との接続等の配管の接続作業、配管サポートの設置作業、電気配線の配線作業等)も、歩廊23A〜23Cを利用して行うことができる。このため、その付帯作業の実施に要する時間を短縮することができる。
作業員がフィルタ付ベント装置4の供用期間中検査を実施する場合にも、歩廊23A〜23Cを利用することができ、供用期間中検査のために補助建屋16内で足場の設置作業及び足場の解体作業を行う必要がなくなり、供用期間中検査に要する時間も著しく短縮することができる。
さらに、本実施例では、保温材支持体14を、例えば、下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cと三分割して各支持体をモジュール化し、クレーンを用いて下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cを、順次、容器5と側壁16Aの間に搬入するため、補助建屋16内での保温材支持体14の設置に要する時間、すなわち、支持部材21A〜21D及び歩廊23A〜23Cの設置に要する時間をさらに短縮することができる。
本実施例では、保温材支持体14を、下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cのモジュール化された三つの支持体で構成しているが、保温材支持体14を、一つのモジュールの高さは少し高くなるが、下部支持体及び上部支持体の、モジュール化された二つの支持体(支持部材21及び歩廊23を含む)で構成してもよい。また、モジュール化された四つの支持体(支持部材21及び歩廊23を含む)で保温材支持体14を構成してもよい。
本発明の好適な他の実施例である実施例2のフィルタ付ベント装置を以下に説明する。
本実施例のフィルタ付ベント装置4は、実施例1のフィルタ付ベント装置4と同様に、BWRプラント1に適用され、原子炉格納容器2に接続される接続配管17に接続され、さらに、杯期間18に接続される。本実施例のフィルタ付ベント装置4は、実施例1のフィルタ付ベント装置4と実質的に同じ構成を有している。本実施例のフィルタ付ベント装置4の保温材支持体14は、実施例1のフィルタ付ベント装置4の保温材支持体14のように下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cを有していないが、実施例1のフィルタ付ベント装置4の保温材支持体14を構成する支持部材21A〜21D及び歩廊23A〜23Cを有している。これは、本実施例で用いられる保温材支持体14が、走行クレーン29で搬入された下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cを補助建屋16内で組み立てるのではなく、走行クレーン29で支持部材21A〜21D及び歩廊23A〜23Cの個々の部材を補助建屋16内に搬入し、搬入されたこれらの部材を用いて補助建屋16内で組み立てられるからである。
本実施例のフィルタ付ベント装置4を対象にした、フィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法を以下に説明する。
実施例1と同様に、フィルタ付ベント装置4が、走行クレーン29により、補助建屋16内の空間16Cに搬入され、基礎台37上に設置される。その後、フィルタ付ベント装置4の容器5を取り囲む保温材支持体14が、基礎台37上に設置される。本実施例における保温材支持体14の設置作業を以下に説明する。
支持棒31Aが取り付けられた、複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21Aが、順次、走行クレーン29に吊り下げられて補助建屋16の外部から補助建屋16内の空間16Cに搬入され、容器5の周囲に配置される。床16B上にいる作業員が、各支持部材21Aを所定の位置で基礎台37上に設置する。走行クレーン29によって搬入された複数本の連結部材22Aが、作業員によって各支持部材21Aに取り付けられ、各支持部材21Aは、連結部材22Aによって互いに連結される。次に、周方向に複数に分割された歩廊23A(床板24A及び手摺25Aを含む)の一つが走行クレーン29に吊り下げられて搬入され、この歩廊23Aの床板24Aが少なくとも2本の支持部材21Aに設けられた各支持棒31A上に置かれる。床16B上の作業員によって、その床板24Aが各支持棒31Aに取り付けられる。残りの歩廊23Aも、同様に、搬入されて他の支持部材21Aの支持棒31Aに取り付けられる。全ての歩廊23Aの各支持棒31Aへの取り付けが終了したとき、各支持部材21Aに取り付けられて容器5の周囲を取り囲む歩廊23Aが完成する。
支持棒31Bが取り付けられた、複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21Bが、支持部材21Aと同様に、順次、走行クレーン29により空間16Cに搬入される。歩廊23Aの床板24A上にいる作業員が、各支持部材21Bの接続板30Bを各支持部材21Aの接続板30Aに取り付ける。床板24A上にいる作業員が、搬入された連結部材22Bを各支持部材21Bの下端部に取り付けてこれらの支持部材21Bを互いに連結する。その後、周方向に複数に分割された歩廊23B(床板24B及び手摺25Bを含む)の一つが走行クレーン29により搬入されて、この歩廊23Bの床板24Bが少なくとも2本の支持部材21Bに設けられて下方に位置する各支持棒31B上に置かれる。床板24A上の作業員によって、その床板24Bが各支持棒31Bに取り付けられる。残りの歩廊23Bも、同様に、搬入されて他の支持部材21Bに設けられて下方に位置する支持棒31Bに取り付けられる。全ての歩廊23Bの、下方に位置する各支持棒31Bへの取り付けが終了したとき、各支持部材21Bに取り付けられて容器5の周囲を取り囲む一つの歩廊23Bが完成する。この歩廊23Bの上方に位置する他の歩廊23Bも、先に各支持部材21Bに取り付けられた歩廊23Bの床板24B上にいる作業員によって、同様に、各支持部材21Bに設けられて上方に位置する支持棒31Bに取り付けられる。このようにして、容器5の周囲を取り囲む二つの歩廊23Bが各支持部材21Bに取り付けられる。なお、各支持部材21Bは、他の複数の連結部材22Bによって、上方の位置でも互いに連結される。
上端に長尺の支持部材22Dが傾斜して取り付けられて支持棒31Cが取り付けられた、複数(例えば、8本)の長尺の支持部材21Cが、支持部材21Aと同様に、順次、走行クレーン29により空間16Cに搬入される。支持部材21B設けられた歩廊23Bのうち上方に位置する歩廊23Bの床板24B上にいる作業員が、各支持部材21Cの接続板30Dを各支持部材21Bの接続板30Cに取り付ける。接続板30Dを接続板30Cに取り付けたとき、支持部材22Dは、容器5の頂部の上方に位置して容器5の中心軸に向かって傾斜している。前述の上方に位置する歩廊23Bの床板24B上にいる作業員が、搬入された連結部材22Cを各支持部材21Cの下端部に取り付けてこれらの支持部材21Cを互いに連結する。その後、周方向に複数に分割された歩廊23C(床板24C及び手摺25Cを含む)の一つが走行クレーン29により搬入されて、この歩廊23Cの床板24Cが少なくとも2本の支持部材21Cに設けられた各支持棒31C上に置かれる。前述の床板24B上の作業員によって、その床板24Cが各支持棒31Cに取り付けられる。残りの歩廊23Cも、同様に、搬入されて他の支持部材21Cに設けられた支持棒31Cに取り付けられる。全ての歩廊23Cの各支持棒31Cへの取り付けが終了したとき、各支持部材21Cに取り付けられて容器5の周囲を取り囲む歩廊23Cが完成する。その後、歩廊23Cの床板24C上にいる作業員によって、他の複数の連結部材22Cが各支持部材21Cの上端部に取り付けられ、これらの支持部材21Cの上端部が互いに連結される。そして、複数の連結部材22Dによって各支持部材22Dも互いに連結される。
以上の作業により、容器5の周囲を取り囲む保温材支持体14の、補助建屋16内での構築が終了する。
そして、実施例1と同様に、歩廊23A〜23Cのそれぞれを利用した保温材パネル32の保温材支持体14への取り付けが行われる。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。しかしながら、本実施例では、下部支持体14A、中間支持体14B及び上部支持体14Cを補助建屋16内に搬入せず、支持部材21A〜21D及び歩廊23A〜23Cの個々の部材を補助建屋16内に搬入しているので、補助建屋16内での保温材支持体14の設置に要する時間は実施例1よりも長くなる。本実施例では、形成された歩廊23Aを利用して支持部材21Bの支持部材21A上への設置及び歩廊23Bの設置を行い、形成された歩廊23Bを利用して支持部材21Cの支持部材21B上への設置及び歩廊23Cの設置を行っているので、補助建屋16内での足場の設置作業及び足場の解体作業を行う必要がなく、足場を利用した従来の保温材支持体の補助建屋16内での構築に比べて保温材の支持部材の設置及び保温材取り付けに要する時間を短縮することができる。
実施例1及び2のそれぞれのフィルタ付ベント装置4及びその装置周囲への保温材の配置方法を、加圧水型原子力プラントに適用してもよい。
1…沸騰水型原子力発電プラント、2…原子炉格納容器、4…フィルタ付ベント装置、5…容器、8…ノズル、10…フィルタ、14…保温材支持体、14A…下部支持体、14B…中間支持体、14C…上部支持体、16…補助建屋、18…排気管、21A,21B,21C,21D…支持部材、23A,23B,23C…歩廊、24A,24B,24C…床板、33…ガス噴出装置。

Claims (4)

  1. 内部に、ガス噴出装置及び前記ガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置した容器と、前記容器を取り囲む保温材支持体とを備え、
    前記保温材支持体が、前記容器を取り囲んで配置される複数の第1支持部材、前記容器を取り囲んで前記複数の第1支持部材に取り付けられた第1歩廊、前記複数の第1支持部材のそれぞれの上端部に取り付けられ、前記容器を取り囲んで配置される複数の第2支持部材、及び前記容器を取り囲んで前記複数の第2支持部材に取り付けられた第2歩廊を含んでおり、
    前記容器を取り囲んで前記保温材支持体に取り付けられた複数の保温材パネルを備えたことを特徴とするフィルタ付ベント装置。
  2. 前記保温材支持体が、モジュール化された、前記複数の第1支持部材及び前記第1歩廊を含む第1支持体、及び前記第1支持体の上端部に取り付けられ、モジュール化された、前記複数の第2支持部材及び前記第2歩廊を含む第2支持体を含んでいる請求項1に記載のフィルタ付ベント装置。
  3. 複数の第1支持部材を、内部に、ガス噴出装置及び前記ガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置して補助建屋内に据え付けられた容器を取り囲んで配置し、そして、前記補助建屋の床に設置し、
    前記容器を取り囲む第1歩廊を、前記補助建屋内で、設置された前記複数の第1支持部材に取り付け、
    複数の第2支持部材を、前記補助建屋内で前記容器を取り囲んで配置し、そして、前記第1歩廊を利用して前記複数の第1支持部材の上端部に取り付け、
    前記容器を取り囲む第2歩廊を、前記第1歩廊を利用して、前記補助建屋内で、前記第1支持部材のそれぞれに取り付けられた、複数の第2支持部材に取り付け、
    複数の保温材パネルを、前記容器の周囲に配置し、そして、前記第1歩廊及び前記第2歩廊のそれぞれを利用して、前記複数の第1支持部材及び前記複数の第2支持部材のそれぞれに取り付けることを特徴とするフィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法。
  4. 間隔を置いてリング状に配置された複数の第1支持部材、及びこれらの第1支持部材に取り付けられたリング状の第1歩廊を有してモジュール化された第1支持体を、補助建屋内に搬入し、
    前記搬入された第1支持体を、内部に、ガス噴出装置及び前記ガス噴出装置よりも上方に配置されたフィルタをそれぞれ設置して前記補助建屋内に据え付けられた容器の周囲に前記複数の第1支持部材及び前記第1歩廊が配置されるように、前記補助建屋の床に設置し、
    間隔を置いてリング状に配置された複数の第2支持部材、及びこれらの第2支持部材に取り付けられたリング状の第2歩廊を有してモジュール化された第2支持体を、前記補助建屋内に搬入し、
    前記搬入された第2支持体を、前記容器の周囲に前記複数の第2支持部材及び前記第2歩廊が配置されるように、前記第1支持体の上に取り付け、
    複数の保温材パネルを、前記容器の周囲に配置し、そして、前記第1歩廊及び前記第2歩廊のそれぞれを利用して、前記第1支持体及び前記第2支持体のそれぞれに取り付けることを特徴とするフィルタ付ベント装置周囲への保温材の配置方法。
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