JP6511568B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
調節ユニットは、支持ユニットにおける一対の側板の間に配置されている。各側板には穴が設けられていて、この穴には、締付けボルトが挿通されている。締付けボルトには、ロック部材が取り付けられているとともに、操作レバーが連結されている。調節ユニットには、多数の切欠きが形成された相手ロック部材が連結されている。
請求項4記載の発明は、前記伝達部材が、前記軸方向に対する交差方向(Y)に延びる回転軸線まわりに前記操作部材の操作に応じて回転可能な筒状部(38A,68A)と、前記筒状部の外周面から突出したカム部(38B,68B)とを有し、前記ロックプレートから離れるように前記ロック部材を前記カム部の外面で押圧することによって前記ロック部材を前記進出位置から前記退避位置に移動させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリング装置である。
アッパージャケットに固定されたロックプレートに対して、ロック部材が進退する。ロック部材は、ロックプレートのいずれかの穴に係合した進出位置と、穴から外れた退避位置との間でロックプレートに対して進退する。ロック部材が進出位置にある場合には、ステアリングシャフトおよびコラムジャケットの伸縮が停止するので、ステアリングシャフトの軸方向における操舵部材の位置がロックされる。ロック部材が退避位置にある場合には、コラムジャケットおよびステアリングシャフトの伸縮が可能になるので、ステアリングシャフトの軸方向における操舵部材の位置を調整することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置1の模式的な斜視図である。図2は、ステアリング装置1の概略構成を示す模式的な側面図である。
図2において、紙面左側が、ステアリング装置1が取り付けられる車体2の前側であり、紙面右側が車体2の後側であり、紙面上側が車体2の上側であり、紙面下側が車体2の下側である。
ステアリングシャフト3では、後側の一端3Aに操舵部材8が取り付けられ、前側の他端3Bが、自在継手9、インターミディエイトシャフト10、自在継手11およびピニオン軸12を順に介してステアリング機構13に連結されている。ステアリング機構13は、ラックアンドピニオン機構等で構成されている。ステアリング機構13は、ステアリングシャフト3の回転が伝達されたことに応じて、図示しないタイヤ等の転舵輪を転舵させる。
以下では、ステアリングシャフト3が延びる方向を軸方向Xとする。この実施形態の軸方向Xは、他端3Bが一端3Aよりも低くなるように水平方向に対して傾斜している。軸方向Xにおいて操舵部材8側である後側には、符号「X1」を付し、軸方向Xにおいて操舵部材8とは反対側である前側には、符号「X2」を付す。後側X1は、車体2の後側と一致し、前側X2は、車体2の前側と一致している。
なお、図2以外の各図において図2のX〜Zの各方向に対応する方向には、図2と同じ符号を付している。
アッパーシャフト14における後側X1の端部が、ステアリングシャフト3の一端3Aであり、当該端部に操舵部材8が連結されている。アッパーシャフト14では、少なくとも前側X2の端部が円筒状になっている。アッパーシャフト14の前側X2の端部には、ロアーシャフト15の後側X1の端部が前側X2から挿入されている。
コラムジャケット4は、全体として、軸方向Xへ延びる中空体である。コラムジャケット4には、ステアリングシャフト3が収容されている。コラムジャケット4は、軸方向Xに延びる略筒状をなすアッパージャケット16およびロアージャケット17を有している。
詳しくは、アッパーシャフト14とアッパージャケット16とは、図示しない軸受を介して連結されている。また、ロアーシャフト15とロアージャケット17とは、図示しない軸受を介して連結されている。そのため、アッパーシャフト14およびアッパージャケット16の連結体が、ロアーシャフト15およびロアージャケット17に対して、軸方向Xに相対移動可能である。これにより、コラムジャケット4は、ステアリングシャフト3とともに伸縮可能である。
ロアーブラケット5は、コラムジャケット4の前側X2の部分を支持し、ステアリング装置1を車体2に連結している。詳しくは、ロアーブラケット5は、ロアージャケット17の前側X2の部分を支持している。
可動ブラケット18は、たとえばロアージャケット17の前側X2の端部17Bの上側外周面に左右一対で設けられている(図1参照)。可動ブラケット18は、固定ブラケット19によって、中心軸20を介して回動可能に支持されている。そのため、コラムジャケット4全体は、ステアリングシャフト3を伴って、中心軸20を中心に上下に回動することができる。ここでの回動を「チルト」と呼び、チルトによる操舵部材8の向き調整をチルト調整と呼ぶ。ロアージャケット17は、中心軸20を介して車体2側の固定ブラケット19に連結されているので、チルトできるものの、軸方向Xに移動することはできない。
図3は、図2のIII−III線に沿うステアリング装置1の概略断面図である。
図3を参照して、アッパーブラケット6は、下向きに開放する溝形であり、軸方向Xから見て上下が逆になった略U字状をなすように、コラムジャケット4を挟んで左右対称に形成されている。詳述すると、アッパーブラケット6は、左右方向Yに薄くコラムジャケット4を挟んで対向する一対の側板21と、一対の側板21のそれぞれの上側端部に連結された上下方向Zに薄い連結板22とを一体的に備えている。
一対の支持部25のそれぞれには、左右方向Yから見て同じ位置に、左右方向Yに支持部25を貫通する貫通孔26が形成されている。
締付軸27は、操作部材30の長手方向一端側の基端部30A、カム31およびカムフォロワ32のそれぞれに対して挿通されている。締付軸27がアッパーブラケット6の各チルト用長孔23に挿通されていることから、操作部材30、カム31およびカムフォロワ32は、締付軸27を介してアッパーブラケット6によって支持されている。アッパーブラケット6は、ロアージャケット17を支持しているため、操作部材30は、ロアージャケット17によっても支持されている。
締付軸27は、アッパーブラケット6の各チルト用長孔23内で、前述したチルト方向に移動可能である。運転者がチルト調整のために操舵部材8を上下方向Zに移動させると、アッパーブラケット6に対し相対的に、コラムジャケット4全体が前述したようにチルトする。操舵部材8のチルト調整は、締付軸27がチルト用長孔23内で移動可能な範囲で行われる。
また、ロアージャケット17の一対の支持部25が側板21によって挟持されることによって、一対の支持部25の間隔が狭まるので、ロアージャケット17の内周部が狭くなって、ロアージャケット17は、ロアージャケット17内のアッパージャケット16に圧接する。
このように、チルト方向および軸方向Xにおいて操舵部材8の位置が固定されているときのステアリング装置1の状態を「ロック状態」と呼ぶ。
次に、ロック機構7について詳しく説明する。ロック機構7は、ロック状態のステアリング装置1においてアッパージャケット16を軸方向Xに動かないように強固にロックするためのものであって、締付軸27の左右方向Yにおける中央部の周辺に設けられている。
カム38は、左右方向Yに延びる円筒状のボス部38Aと、ボス部38Aの周上1箇所からボス部38Aの径方向外側へ突出したカム部38Bとを一体的に含む。カム部38Bは、左右方向Yから見て、ボス部38Aの径方向外側へ細くなる略三角形状である。
カム38は、ロアージャケット17のスリット24内に配置されていて、ボス部38Aには、締付軸27において一対の支持部25の間でスリット24内に露出された部分が挿通されている(図3も参照)。ボス部38Aと締付軸27とは、スプライン嵌合等によって嵌合している。そのため、カム38は、操作部材30の操作に応じて締付軸27と一体回転可能である。
向Yに位置決めされている。このように、支持軸39は、貫通孔43に挿通されることでロアージャケット17によって支持されている。
基端部46は、ロック部47と当接部48との連結部分である。基端部46には、基端部46を左右方向Yに貫通する挿通孔49が形成されている。基端部46の左右方向Yにおける両側面には、挿通孔49を取り囲みながら左右方向Yにおける外側へ突出する円筒部50が1つずつ形成されている。円筒部50は、基端部46の一部とみなされる。
切り欠き52は、左右方向Yに延びる1本の溝である。ロック部47において切り欠き52が形成された部分を脆弱部53という。ロック部47は、脆弱部53において局所的に薄くなっていることによって、脆弱部53において局所的に強度が低くなっている。
このようなロック部材40は、ロアージャケット17のスリット24内において、カム38よりも前側X2に配置されている(図6も参照)。前述した支持軸39においてスリット24内に位置する部分が、ロック部材40の基端部46の挿通孔49に挿通されている。支持軸39と基端部46とは、スプライン嵌合等によって嵌合している。そのため、ロック部材40は、支持軸39と共に、支持軸39の軸中心まわりの周方向Cに回転可能である。
付勢部材41は、針金等を曲げて形成されたばねである。付勢部材41は、基端部46における左側Y2の円筒部50の外周面に外から巻き付けられるコイル状部54と、コイル状部54から後側X1へ延びる保持部55および変形部56を一体的に含んでいる。変形部56は、保持部55よりも下側Z2に配置されている。変形部56の後側X1の端部56Aは、右側Y1に折れ曲がっている。
ロックプレート42は、アッパージャケット16の外周面16Bの下側部分において、ロアージャケット17のスリット24に露出される部分に配置されている(図3および図5参照)。ロックプレート42は、アッパージャケット16に溶接等で固定されている。そのため、ロックプレート42は、アッパージャケット16と共にロアージャケット17に対して軸方向Xに相対移動可能である。
ロックプレート42には、アッパージャケット16の外周面16Bの周方向に沿って延びる複数の穴57が軸方向Xに並んで形成されている。本実施形態において穴57の数は、9つであるが、これに限らない。各穴57は、ロックプレート42の厚み方向である上下方向Zにロックプレート42を貫通している。ロックプレート42において複数の穴57のそれぞれに対して後側X1から隣接する位置には、仕切部58が1つずつ設けられている。そのため、仕切部58は、複数の穴57と同数になるように複数設けられていて、複数の仕切部58は、軸方向Xに並んでいる。操舵部材8に最も近い最後尾の仕切部58以外の各仕切部58は、軸方向Xに隣り合う2つの穴57の境界部分をなしている。
ロック状態において、ロック部材40におけるロック部47のツース51は、正常であれば、下側Z2からロックプレート42に進出した状態で、ロックプレート42におけるいずれかの穴57に下側Z2から嵌まって係合している。このようにロックプレート42に進出したときのロック部材40およびツース51の位置を「進出位置」という。
また、付勢部材41の保持部55と変形部56とがロック部材40とカム38とを挟み込んでいるため、カム38の上下方向Zにおける位置が決まりやすく、カム38と締付軸27とのがたつきを抑えることができる。
これにより、ロアージャケット17とアッパージャケット16との間の摩擦力に加えて、ロアージャケット17側のツース51がアッパージャケット16側のロックプレート42の穴57に係合することで、軸方向Xにおけるアッパージャケット16の位置を強固にロックできる。そのため、ステアリングシャフト3およびコラムジャケット4の伸縮が停止して、軸方向Xにおける操舵部材8の位置がロックされるので、テレスコ調整が規制された状態になる。
車両衝突時には、ステアリングシャフト3およびコラムジャケット4には、いわゆる2次衝突による後側X1からの衝突荷重が作用する。車両の通常走行時に車両衝突が起こったとき、ツース51は、係合しているロックプレート42の穴57に後側X1から隣接する仕切部58によって後側X1から当接される。そのため、ツース51には、仕切部58を介して2次衝突時の衝突荷重が伝達される。これにより、ロック部材40のロック部47は、ロック部47において最も強度が弱い脆弱部53で破断する。これにより、2次衝突時のエネルギーの一部が吸収される。
ロック部47が脆弱部53で破断した状態では、ロック部47の後側X1の端部は、ロックプレート42の第1ストッパ64よりも下側Z2に位置している。そのため、ロアージャケット17に対するアッパージャケット16の前側X2への相対移動の際、ロック部47が第1ストッパ64に干渉することがない。
図6の状態において、ステアリング装置1がロック状態からロック解除状態になるように操作部材30を操作して締付軸27を回動させる。すると、カム38は、今まで前側X2を向いていたカム部38Bが下側Z2を向くように、左側Y2から見て反時計回りに締付軸27と一体的に回動する。カム38の回動に伴い、カム部38Bがロック部材40の当接部48を下側Z2へ押し下げる。
図7に示すようにステアリング装置1がロック解除状態に達すると、カム38のカム部38Bが下側Z2を向き、ロック部材40は、下側Z2へ向けて目一杯回動した状態にある。このとき、ロック部材40のツース51は、ロックプレート42から下側Z2へ完全に退避し、今まで係合していたロックプレート42の穴57から下側Z2へ完全に外れた状態にある。ロックプレート42から退避した状態のロック部材40およびツース51の位置を「退避位置」という。このように、ロック部材40およびツース51は、カム部38Bに押し下げられることで、付勢部材41の付勢力に抗して退避位置まで移動させられる。
ロック状態と同様に、ロック解除状態においても、付勢部材41が、ロック部材40全体を上側Z1に付勢している。また、カム38のカム部38Bがロック部材40の当接部48に対して上側Z1から接触している。そのため、ロック部材40のツース51は、付勢部材41によって進出位置(ロックプレート42側)へ常に付勢されているものの、ロック解除状態では、退避位置に位置している。このように、ツース51を含むロック部材40全体は、ロックプレート42に対して進退可能である。
また、前述したように、操作部材30は、ロック部材40とは機械的に分離されている。また、ロック部材40は、退避位置まで移動するときだけ、カム38を介して操作部材30の操作に連動する。
長孔60は、ロアージャケット17の上側壁を上下方向Zに貫通している。長孔60において軸方向Xにおける両端部は、いずれも塞がれており、ロアージャケット17の外部へ開放されていない。
ここで、前述したように、退避位置において、ツース51の上側Z1の端部は、ロックプレート42の第1ストッパ64の下側Z2の端部よりも上側Z1に位置している。そのため、第1ストッパ64は、ツース51と第1ストッパ64との間の軸方向Xにおける距離D1を移動すると、後側X1からロック部材40のツース51に当接する。なお、このときの当接ではロック部材40が破断しないように、脆弱部53の強度が設定されている。
なお、ロアージャケット17に対するアッパージャケット16の前側X2へ向けた相対移動に伴い、係合部61は、長孔60内で前側X2へ移動する。ここで、長孔60の距離Lが距離Dよりも長い。そのため、係合部61は、ロックプレート42の第1ストッパ64とロック部材40とのツース51とが当接するよりも先に、ロアージャケット17の上側壁59における長孔60の前側X2の端部の周縁部65と当接することはない。
そのため、テレスコ調整の際、係合部61が長孔60の周縁部66に当接することで、第2ストッパ67は、ロアージャケット17に対するアッパージャケット16の後側X1への必要以上の相対移動を規制することができる。また、長孔60では、軸方向Xにおける両端部60Aおよび60Bが塞がれていることから、長孔60内の係合部61が長孔60から軸方向Xにおける両側へ外れないので、アッパージャケット16がロアージャケット17に対して不意に抜けることを防止することができる。
そして、操舵部材8のテレスコ調整やチルト調整を終えてから、操作部材30を再び操作して、図6に示すように、ステアリング装置1をロック状態にすると共に、ツース51をロック位置に移動させる。すると、軸方向Xおよびチルト方向におけるアッパージャケット16の位置がロックされる。このように、ツース51は、操作部材30の操作に応じてロックプレート42に対して進退可能であり、進出位置でロックプレート42に進出した状態でロックプレート42におけるいずれかの穴57に係合する。
このように、長孔60の軸方向Xにおける長さLは、操舵部材8のテレスコ調整でのアッパージャケット16の最大移動量に相当する距離Dと、車両衝突時のエネルギー吸収のためのアッパージャケット16の最大移動量との合計に相当する。
図8は、図6においてツース51がハーフロックした状態を示す図である。
テレスコ調整やチルト調整の後に、操作部材30を操作することによって、退避位置の
ツース51を進出位置まで移動させようとすると、大抵の場合、ツース51は、ロックプレート42の各仕切部58にぶつかることなく、いずれかの穴57に嵌まる。
ハーフロック状態でロックされ、この場合に車両衝突が起きると、ロック部材40のロック部47が脆弱部53において破断する前、すなわち離脱前に、ロックプレート42が、アッパージャケット16に伴われて前側X2へ移動する。
次に本発明の第1変形例について説明する。
図9は、図6に本発明の第1変形例を適用した図である。図9において、上記に説明した部材と同様の部材には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する(後述する図10および図11においても同様)。
ロック部材40のツース51が進出位置にある状態から操作部材30を操作し、カム68を締付軸27の周方向に沿って反時計回りに回動させると、当接部48は、徐々に下側Z2に押し下げられる。これに伴い、ツース51も下側Z2に押し下げられて退避位置まで移動する。ここでは図示しないが、ツース51が退避位置に位置している状態で、凹面69と当接部48の表面48Cとは、接触しておらず、前側X2のカム部68Bの外周面68Cと当接部48の表面48Dと接触している。この状態で操舵部材8のテレスコ調整が可能である。
なお、ロック機構7が上下方向Zにおいてアッパージャケット16を挟んで反対側(つまり、上側壁59側)に配置されている構成のステアリング装置の場合でも、第1変形例のステアリング装置1と共通のカム68を用いることができる。
また、カム68のカム部68Bは、1つであってもよい。この場合、ロック部材40の当接部48の端部48Bが締付軸27の周方向の両側からカム部68Bを挟み込めるように、当接部48が端部48Bにおいて二股に分かれている。
図10は、図6に本発明の第2変形例を適用した図である。
図10を参照して、第2変形例のロック部材40は、前述した実施形態のロック部材40と脆弱部53以外の構成がほぼ同じであり、時計回りに90°傾いた略U字状である。基端部46は、前側X2へ膨出するように湾曲した略C字状である。基端部46の内側面には、符号「89」を付すことにする。内側面89は、支持軸39の外周面に沿っている。第2変形例の基端部46は、本実施形態の挿通孔49および円筒部50を有していない。
基端部46の内側面89と、ロック部47の下面47Aと、当接部48の上面48Aとは、軸方向Xに長手の溝部90を区画している。溝部90は、ロック部材40の後側X1へ向けてロック部材40の外部へ露出されている。溝部90は、軸方向Xに支持軸39が通過できる程度の幅を上下方向Zに有している。
ロック部47および当接部48のそれぞれの第1挿通孔91には、上下方向Zに延びる1本の第1ピン93が挿通されている。ロック部47および当接部48のそれぞれの第2挿通孔92には、上下方向Zに延びる第2ピン94が挿通されている。第1ピン93および第2ピン94のそれぞれは、ロック部47と当接部48との間に架設され、第1挿通孔91および第2挿通孔92内でロック部材40に固定されている。
前述したように、ロック部材40のツース51が進出位置にある状態で、車両衝突時の衝突荷重は、ロックプレート42からツース51に伝達される。これにより、ロック部材40全体は、ロックプレート42の移動に伴い、前側X2へ移動しようとする。そのため、ロック部材40に固定された第1ピン93が、その前側X2にある支持軸39によって破断される。これにより、車両衝突時のエネルギーが吸収される。
次に本発明の第3変形例について説明する。
図11を参照して、第3変形例のロック部材40の形状は第2変形例のロック部材40とほぼ同じである。しかし、第3変形例のロック部材40のロック部47および当接部48には、第1挿通孔91および第2挿通孔92が形成されていない。そのため、第1ピン93および第2ピン94は、第3変形例のロック部材40には、設けられていない。
前述したように、ロック部材40のツース51が進出位置にある状態で、車両衝突時の衝突荷重は、ロックプレート42からツース51に伝達される。これにより、ロック部材40全体は、ロックプレート42の移動に伴い、前側X2へ移動しようとする。そのため、支持軸39が溝部90を上下方向Zの両側に広げるように第1突起95および第2突起96を乗り越える。これにより、2次衝突時のエネルギーが吸収される。そして、支持軸39がロック部材40の溝部90から後側X1へ外れると、ロック部材40は、支持軸39に支持されなくなる。そのため、ロック部材40は、下側Z2へ落下する。このように、第3変形例では、ロック部材40本体に脆弱部53を設ける必要がないため、ロック部材40の強度の向上を図ることができる。さらに、第3変形例では、車両衝突時のエネルギーを吸収するために新たな部材を設ける必要がないため、コストの低減を図ることもできる。
たとえば、本実施形態とは異なり、長孔60がアッパージャケット16に設けられており、係合部61がロアージャケット17に設けられていてもよい。この場合、ロアージャケット17に対するアッパージャケット16の後側X1への相対移動に伴って、長孔60が係合部61に対して後側X1へ移動する。係合部61が長孔60の前側X2の端部と係合部61とが当接することで、第2ストッパ67は、ロアージャケット17に対するアッパージャケット16の後側X1への必要以上の相対移動を規制することができる。これにより、ロアージャケット17に対してアッパージャケット16が不意に抜けることを防止することができる。
また、軸方向Xにおける支持軸39と締付軸27との位置関係は、本実施形態と逆であってもよい。つまり、支持軸39が締付軸27よりも後側X1に配置されていてもよい。この場合、ロック部材40は、ロック部47および当接部48が基端部46よりも前側X2に配置されるように支持軸39に組み付けられている。
A4.前記付勢部材は、前記ロック部材と前記伝達部材とを互いに接近するように付勢する、A1〜A3のいずれかに記載のステアリング装置。
A5.前記ロアージャケットは、前記アッパージャケットを収容する筒状であり、前記ロアージャケットおよび前記アッパージャケットの一方に設けられて前記軸方向における両端部が塞がれた長孔と、前記ロアージャケットおよび前記アッパージャケットの他方に固定されて前記長孔に対して前記軸方向へ移動可能に挿通される係合部と、で構成された第2ストッパを含み、前記ステアリングシャフトおよびコラムジャケットの伸縮調整の際、前記係合部が前記長孔の前記軸方向における端部の周縁部に当接することによって、前記第2ストッパは、前記ロアージャケットに対する前記アッパージャケットの前記操舵部材側への相対移動を規制する、A1〜A4のいずれかに記載のステアリング装置。
Claims (4)
- 一端に操舵部材が取り付けられ、軸方向に伸縮可能なステアリングシャフトと、
前記操舵部材側のアッパージャケットおよび前記操舵部材とは反対側のロアージャケットを有して前記ステアリングシャフトを回転自在に支持し、前記ロアージャケットに対する前記アッパージャケットの前記軸方向への相対移動によって前記ステアリングシャフトとともに伸縮可能なコラムジャケットと、
前記軸方向に並ぶ複数の穴を有し、前記アッパージャケットに固定されたロックプレートと、
車体に固定され、前記コラムジャケットを支持するブラケットと、
前記ロックプレートに進出していずれかの前記穴に係合した進出位置と、前記ロックプレートから退避して前記穴から外れた退避位置との間で前記ロックプレートに対して進退可能なロック部材と、
前記ロック部材とは機械的に分離した状態で前記ブラケットに支持され、前記ステアリングシャフトおよびコラムジャケットの伸縮調整のために操作される操作部材と、
前記操作部材の操作位置に関わらず、前記ロック部材を前記進出位置へ向けて常に付勢する付勢部材と、
前記操作部材の操作に応じて、前記ロック部材を押圧することによって、前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材を前記退避位置まで移動させる伝達部材とを含み、
前記付勢部材が、前記ロック部材に取り付けられた取付部と、前記取付部から延び出て前記ロック部材に当接する第1延設部と、前記取付部から延び出て前記伝達部材に当接する第2延設部とを有し、前記第1延設部と前記第2延設部との間で前記ロック部材および前記伝達部材を挟み込む、ステアリング装置。 - 前記ロック部材が、前記ロックプレート側とは反対側から前記伝達部材に当接する当接部と、前記ロックプレートの前記穴に嵌り込むツースを有するロック部とを一体に含み、
前記伝達部材が、前記ロックプレート側とは反対側に前記当接部を押圧して前記ロック部の前記ツースを前記ロックプレートの前記穴から退避させることによって、前記ロック部材を前記退避位置まで移動させる、請求項1に記載のステアリング装置。 - 前記第1延設部が、前記ロック部材の表面に沿うように折れ曲がり、前記ロック部材に当接する先端部を有する、請求項1または2に記載のステアリング装置。
- 前記伝達部材が、前記軸方向に対する交差方向に延びる回転軸線まわりに前記操作部材の操作に応じて回転可能な筒状部と、前記筒状部の外周面から突出したカム部とを有し、前記ロックプレートから離れるように前記ロック部材を前記カム部の外面で押圧することによって前記ロック部材を前記進出位置から前記退避位置に移動させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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