JP6511240B2 - 壁面構造 - Google Patents

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Description

本発明は、窓やベランダ等の手すり、ショーケース等の壁面構造の一部又は全部として使用可能な太陽電池付きパネルに関する。
近年、環境負荷の低いエネルギー源として太陽電池パネルが注目されている。
この太陽電池パネルは、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な光電変換装置である。
太陽電池パネルは、透明電極層と、裏面電極層と、当該2つの電極層に挟まれた半導体接合等からなる光電変換層を有した光電変換素子を備えている。そして、この太陽電池パネルは、光電変換層に光を照射することにより発生するキャリア(電子及び正孔)を電極層により収集して外部回路に取り出すことが可能となっている。
また、この太陽電池パネルは、裏面電極層として光沢のある金属を使用することで、光電変換層を通過した光も裏面電極層で反射させて、光電変換層で回収することによって光電変換層での発電量の向上が図られている。
従来の太陽電池パネルは、太陽光に対して十分な入射面積を確保するために、地面に対して平行かやや傾斜した姿勢で設置されている。そのため、移住環境において、太陽電池パネルの設置位置は、平坦な地面や建物の屋根に限られていた。
しかしながら、一般の建物において屋根の面積は限られているため、屋根の全面に太陽電池を取り付けると、増設できないという問題があった。そのため、太陽電池パネルの普及とともに、新たな太陽電池パネルの設置場所の模索がなされていた。
そこで、特許文献1では、太陽電池パネルの設置場所として建造物のファサードに着目しており、建造物のファサード、特にブラインドを内蔵した窓として使用可能なソーラーモジュールが提案されている。
この特許文献1では、2枚のガラスの間に複数枚の太陽電池を介在させることによって、太陽光を取り込み、建造物のファサードで発電できる構造となっている。
特表2012−527749号公報
特許文献1のソーラーモジュールでは、主に太陽電池をブラインドとして使用するものである。そのため、ブラインドを閉状態とするために各太陽電池の間隔を狭くせざるを得ない。すなわち、特許文献1のソーラーモジュールでは、ブラインドを全開にしたとしても、太陽電池がある程度密集して配されているので、太陽電池が太陽光を遮ってしまい、特定の角度の太陽光しか建物の室内に取り入れることができなかった。そのため、特許文献1のソーラーモジュールを窓として使用した場合に、通常のガラス窓に比べて、室内への採光量が低下し、使用者によっては、不満に感じる場合があった。また、上記したように、採光面に太陽電池が密集して設置されるため、多数の太陽電池が使用者の視界に入り、室内からの景観が損なわれるおそれがあった。
そこで、上記した問題に鑑み、窓等に使用した場合でも、通常のガラスと同程度の採光を確保でき、室内からの景観が損なわれにくい太陽電池付きパネルを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための本発明に関連する発明は、縦姿勢で設置され、一又は複数の太陽電池部材を有する太陽電池付きパネルを用いた壁面構造であって、前記太陽電池部材は板状であって太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として略水平に設けられ、前記太陽電池付きパネルを正面視したときに、太陽電池部材の上部側領域及び下部側領域の両方に透明領域があり、透明領域の高さ方向に占める範囲は、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として太陽電池部材が高さ方向に占める範囲よりも広く、太陽電池付きパネルを縦姿勢に設置し、前記太陽電池付きパネルを正面視したときの前記透明領域の占有面積は、前記太陽電池付きパネルの全面積の80パーセント以上であり、前記太陽電池部材は、シースルー型の太陽電池である壁面構造である。
この発明は、縦姿勢で設置され、一又は複数の太陽電池部材を有する太陽電池付きパネルであって、前記太陽電池部材は板状であって太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として略水平に設けられ、太陽電池部材の上部側領域又は下部側領域の少なくとも一方に透明領域があり、透明領域の高さ方向に占める範囲は、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として太陽電池部材が高さ方向に占める範囲よりも広く、太陽電池付きパネルを縦姿勢に設置し、太陽電池付きパネルから十分に離れた位置に立って太陽電池付きパネルの正面から裏面を水平方向に透かして観察した際、裏面側の80パーセント以上が目視可能である太陽電池付きパネルに関連する。
ここでいう「略水平」とは、水平面(0度)に加えて、水平面に対してプラスマイナス3度以下の角度の姿勢の傾きを許容するものである。すなわち、「略水平」とは、水平面を基準として−3度から3度までの範囲をいう。
上記した構成によれば、太陽電池付きパネルから十分に離れた位置に立って太陽電池付きパネルの正面から裏面を水平方向に透かして観察した際に、裏面側の80パーセント以上が目視可能である。すなわち、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として、太陽電池部材が略水平であり、かつ、鉛直方向に太陽電池部材が密集して設けられていないため、太陽電池部材の受光面が採光面に重なりにくく、太陽電池部材が採光の邪魔になりにくい。それ故に、上記した構成によれば、通常のガラス窓と同様、光をほとんど減衰させずに取り込むことが可能である。また、室内からの景観が損なわれにくい。
さらに、上記した構成によれば、表板部材と裏板部材が離れて設置されているため、表板部材と裏板部材の間に隙間が形成されており、その隙間には空気等が介在するので、表板部材と裏板部材が直接接触して配される場合に比べて、熱伝導率を抑制させることができる。すなわち、上記した構成によれば、断熱効果も発揮できる。
上記した発明は、透明な表板部材と裏板部材を有し、前記表板部材と裏板部材は平行且つ空間を開けた状態で配置されており、前記太陽電池部材は前記表板部材と裏板部材の間にあって前記表板部材と裏板部材に対して垂直姿勢で配置されていてもよい。
の構成によれば、太陽電池付きパネルから十分に離れた位置に立って太陽電池付きパネルの正面から裏面を水平方向に透かして観察した際に、より太陽電池部材が使用者に見えにくく、意匠性が高い。
上記した発明は、前記太陽電池部材は、表板部材の内側面と裏板部材の内側面によって挟持されていてもよい。
の構成によれば、太陽電池部材が表板部材と裏板部材によって挟持されている。すなわち、太陽電池部材の端部は、表板部材の主面と裏板部材の主面に当接しているため、例えば、窓等に使用した場合であって、強風等が吹きつけた場合であっても、がたつきにくい。
上記した発明は、前記表板部材と裏板部材は、それぞれ固定溝を有し、前記固定溝に太陽電池部材の端部が嵌め込まれていてもよい。
の構成によれば、太陽電池部材を表板部材の固定溝と裏板部材の固定溝のそれぞれに嵌めて固定するので、太陽電池部材をしっかりと固定することができる。そのため、例えば、窓等に使用した場合であって、強風等が吹きつけた場合であっても、がたつきにくい。
上記した発明は、表板部材と裏板部材は、正面視したときに共に四角形であり、当該四角形の4辺のいずれかに太陽電池部材が設けられていてもよい。
の構成によれば、表板部材と裏板部材の辺に沿って太陽電池部材が設けられているため、正面視したときに使用者に太陽電池部材を見えにくくすることが可能である。
また、の構成によれば、例えば、窓として使用した場合に、太陽電池付きパネルを壁面に固定する固定部材に太陽電池部材を重なるように配置することによって、固定部材で太陽電池部材を隠すこともできる。そのため、使用者の視界に太陽電池部材が入りにくく、意匠性が高い。
上記の発明は、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として、表板部材と裏板部材の下辺に沿って太陽電池部材が設けられていてもよい。
この構成によれば、太陽電池部材が使用者の死角に入りやすく、より見えにくくすることができる。
上記した発明は、前記太陽電池部材に加えて、さらに他の太陽電池部材を有し、当該他の太陽電池部材は、板状であり、前記他の太陽電池部材は、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として、前記略水平に設けられた太陽電池部材に対して交差する方向であって、かつ、前記表板部材に対して直交する方向に設けられていてもよい。
の構成によれば、一の太陽電池部材と他の太陽電池部材は、互いに交差する関係にある。そのため、一の太陽電池の表面で乱反射した光の一部を他の太陽電池部材で受光することができるため、発電効率の向上が可能である。
上記した発明は、他の太陽電池部材は、太陽電池付きパネルの設置姿勢を基準として、略鉛直に設けられていてもよい。
ここでいう「略鉛直」とは、鉛直面(90度)に加えて、鉛直面に対してプラスマイナス3度以下の角度の姿勢の傾きを許容するものである。すなわち、「略鉛直」とは、鉛直面を基準として−3度から3度までの範囲をいう。
上記した発明は、前記太陽電池部材を前記前板部材及び前記裏板部材に固定する固定金具を有し、前記固定金具は、太陽電池部材を載置可能な載置部と、連結部を有し、前記連結部は、一の前板部材と、前記一の前板部材に隣接する前板部材とを連結可能であることとしてもよい。
この構成によれば、固定金具によって太陽電池部材の設置と前板部材の連結の双方を行うことができるため、太陽電池付きパネルの組み立てが容易である。
上記した発明の応用発明は、上記した発明に係る太陽電池付きパネルを使用する壁面構造であって、太陽電池付きパネルを壁面に取り付ける固定部材を有し、正面視したときに、前記太陽電池部材は、前記固定部材の一部と重なって隠されていることとしてもよい。
この発明によれば、太陽電池部材が固定部材の一部に隠されているため、使用者に対して太陽電池部材を見えにくくすることができる。
請求項に記載の発明は、太陽電池部材と固定部材を有する複数の独立した太陽電池付きパネルを積み重ねて形成される壁面構造であって、前記太陽電池付きパネルは、前記太陽電池部材が板状であって略水平に設けられ、正面視したときに、前記太陽電池部材の上部側領域又は下部側領域の少なくとも一方に透明領域があり、前記固定部材は、ブロック片であって、少なくとも1面に前記太陽電池部材が接着されており、前記太陽電池付きパネルにおける前記透明領域の高さ方向に占める範囲は、前記太陽電池部材が高さ方向に占める範囲よりも広く、太陽電池付きパネルを縦姿勢に設置し、前記太陽電池付きパネルを正面視したときの前記透明領域の占有面積は前記太陽電池付きパネルの全面積の80パーセント以上であり、前記太陽電池部材は、シースルー型太陽電池であり、一の太陽電池付きパネルの上面に他の太陽電池付きパネルが直接載置されていることを特徴とする壁面構造である。
本発明の太陽電池付きパネルによれば、窓等に使用する場合であっても、通常の窓と同程度の採光が可能である。また、本発明の太陽電池付きパネルによれば、表板部材と裏板部材の間隔が離れているため、断熱効果も高い。
本発明の第1実施形態の太陽電池付きパネルの設置状態を模式的に表す斜視図である。 図1の太陽電池付きパネルを模式的に表す斜視図である。 図2の太陽電池付きパネルの分解斜視図である。 図2の太陽電池付きパネルの一部破断斜視図である。 図2の太陽電池付きパネルの正面図である。 本発明の第2実施形態の太陽電池付きパネルを模式的に示した斜視図である。 図6の太陽電池付きパネルの分解斜視図である。 図7の固定金具の断面図である。 図6の太陽電池付きパネルの組み立て手順の説明図であり、固定金具に表板部材と裏板部材を取り付ける状況を表す斜視図である。 図6の太陽電池付きパネルの組み立て手順の説明図であり、表板部材と裏板部材に対して固定金具及び太陽電池部材を取り付ける状況を表す斜視図である。 図6の太陽電池付きパネルの組み立て手順の説明図であり、固定金具に表板部材と裏板部材を取り付ける状況を表す斜視図である。 図6の太陽電池付きパネルの組み立て手順の説明図であり、表板部材と裏板部材に固定金具を取り付ける状況を表す斜視図である。 本発明の第3実施形態の太陽電池付きパネルの設置状態を模式的に表す斜視図である。 図13の太陽電池付きパネルの要部の分解斜視図である。 図13の太陽電池付きパネルの要部の断面斜視図である。 本発明の第4実施形態の太陽電池付きパネルの設置状態を模式的に表す斜視図である。 図16の壁面構造のA−A断面図である。 図16の壁面構造の一部破断斜視図である。 図16の太陽電池付きパネルの分解斜視図である。 図16の太陽電池付きパネルの正面図である。 本発明の第5実施形態の太陽電池付きパネルを模式的に示した斜視図である。 本発明の第6実施形態の太陽電池付きパネルの設置状態を模式的に表す斜視図である。 図22の太陽電池付きパネルを模式的に示した斜視図である。 図23の壁面構造の一部の正面図である。 本発明の他の実施形態の太陽電池付きパネルを表す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、太陽電池付きパネル1の上下の位置関係は、図1に示される通常の設置姿勢を基準に説明する。また、空間12を基準として内外を規定する。
第1実施形態の太陽電池付きパネル1は、オフィスビル等の建物の窓等の壁面構造15を形成する壁面形成部材として使用されるものである。
すなわち、太陽電池付きパネル1は、図1に示されるように、他の太陽電池付きパネル1ともに面状に敷き詰められて一つの壁面を形成する壁面構造15を構成するものである。
また、太陽電池付きパネル1は、壁面構造15を組み立てたときに、主面が床面に対して立ち上がった姿勢である縦姿勢で設置されるものである。すなわち、太陽電池付きパネル1の主面は、通常設置姿勢において、鉛直方向に対して交差する方向を向いている。
第1実施形態の太陽電池付きパネル1は、図2に示されるように、表板部材2と、裏板部材3と、太陽電池部材5を有している。
表板部材2は、面状に広がりを有した透光性部材であり、多角形状又は円形状の板体である。
本実施形態では、表板部材2は、四角形状をしており、4辺を有している。すなわち、表板部材2は、正面視したときに、横方向X(左右方向)に延びる辺7,8と、縦方向Y(横方向Xに対して直交する方向)に延びる辺9,10を有している。
表板部材2は、透光性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製の板体やアクリル製の板体が使用できる。
本実施形態の表板部材2は、ガラス板を採用している。
表板部材2の長辺の長さは、0.8m以上1m以下であることが好ましい。
裏板部材3は、表板部材2と同様、面状に広がりを有した透光性部材であり、多角形状又は円形状の板体である。
裏板部材3の大きさは、表板部材2の大きさと概ね同じであり、正面視したときにほぼ同一形状をしている。
すなわち、裏板部材3は、四角形状をしており、正面視したときに横方向X(左右方向)に延びる辺17,18と、縦方向Y(上下方向)に延びる辺19,20を有している。
裏板部材3は、透光性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス製の板体やアクリル製の板体が使用できる。
本実施形態では、裏板部材3として、ガラス板を採用している。
裏板部材3の長辺の長さは、0.8m以上1m以下であることが好ましい。
太陽電池部材5は、公知の太陽電池を実装した部材であり、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換部材である。
太陽電池部材5は、長方形状の板体であって、細長い長尺体である。すなわち、太陽電池部材5は、平面視したときに、短辺に対して長辺が2倍以上となっている。
太陽電池部材5は、図3のように少なくとも一方の主面に受光面30を備えている。すなわち、太陽電池部材5は、受光面30で光を受光し、図示しない配線から外部に電気を取り出す構造となっている。
また、太陽電池部材5は、いわゆるシースルー型の太陽電池であり、受光面30側から光の一部を厚み方向(受光面30に対して直交する方向)に透過することが可能となっている。すなわち、太陽電池部材5は、受光面30側からその反対側の主面側まで透過して見ることができる。
続いて、太陽電池付きパネル1の各部材の位置関係について説明する。
表板部材2と裏板部材3は、図2に示されるように、前後方向Z(厚み方向)において、互いに平行であって、所定の間隔を空けて配されている。すなわち、表板部材2と裏板部材3は、互いの主面が空間12を介して対面している。
太陽電池部材5は、図4に示されるように、表板部材2と裏板部材3の間に介在しており、表板部材2及び裏板部材3によって挟持されている。すなわち、太陽電池部材5の短手方向(前後方向Z)の両端面は、表板部材2の内側面及び裏板部材3の内側面によって押さえつけられており、表板部材2の内側面及び裏板部材3の内側面に当接している。
また、太陽電池部材5は、表板部材2及び裏板部材3によって略水平の姿勢で固定されている。本実施形態では、太陽電池部材5は、水平の状態となっている。
すなわち、太陽電池部材5は、表板部材2及び裏板部材3のそれぞれの主面に対して垂直姿勢となっており、受光面30が上方を向いた横姿勢となっている。
太陽電池部材5は、図5に示されるように、表板部材2の下辺8及び裏板部材3の下辺18の近傍であって、かつ、下辺8,18に沿って設けられている。すなわち、太陽電池部材5は、表板部材2及び裏板部材3の下端部近傍に設けられており、幅方向X(左右方向)に延びている。
また本実施形態では、太陽電池部材5の下面が表板部材2の下辺8及び裏板部材3の下辺18と重なるように設けられている。すなわち、太陽電池部材5の下面、表板部材2の下端面、及び裏板部材3の下端面は、同一平面を形成し、面一となっている。
また、表板部材2及び裏板部材3の間であって、太陽電池部材5の受光面30の上方には、空間が形成されており、断熱材28が配されている。
断熱材28は、透明性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、空気、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の無色の不活性気体や、水分が0.01ppm以下の有機溶媒や樹脂溶剤等の透明液体、アクリル樹脂等の透明固体が使用できる。
本実施形態では、断熱材28は空気であり、表板部材2及び裏板部材3の間であって、太陽電池部材5の受光面30の上方は空洞(空間12)となっている。
また、太陽電池付きパネル1を別の観点からみると、太陽電池付きパネル1は、太陽電池付きパネル1を正面視したときに、太陽電池部材5の上側及び/又は下側に透明領域31が形成されている。
本実施形態の太陽電池付きパネル1は、図5に示されるように、太陽電池部材5の上方側の領域である上部側領域に透明領域31を備えている。
透明領域31は、図4に示されるように、太陽電池部材5の受光面30の天地方向(上下方向)の投影面に位置する領域であって、表板部材2側から太陽電池付きパネル1をみたときに、裏板部材3側が透過して見える領域である。
すなわち、本実施形態の透明領域31は、空間12に対応する領域であって、断熱材28が充填された領域である。
透明領域31の占有率は、図5に示されるように、太陽電池付きパネル1の全体の75パーセント以上である。
透明領域31の占有率は、より光を取り込む観点から太陽電池付きパネル1の全体の80パーセント以上であることが好ましく、90パーセント以上であることがより好ましい。
図5に示されるように、太陽電池付きパネル1を正面視したときの透明領域31の占有面積は、太陽電池付きパネル1の全面積の80パーセント以上となっており、太陽電池付きパネル1を裏面視したときの透明領域31の占有面積も、太陽電池付きパネル1の全面積の80パーセント以上となっている。
すなわち、太陽電池付きパネル1は、正面視及び裏面視したときに、いずれも大部分が透明領域31となっている。
また、太陽電池付きパネル1から十分に離れた位置(例えば、表板部材2の外側面から3mの位置)に立って太陽電池付きパネル1の正面から裏面を水平方向に透かして観察した際、裏面側の80パーセント以上が目視可能となっている。すなわち、太陽電池付きパネル1は、裏面側の大部分が目視可能となっている。
本実施形態の太陽電池付きパネル1であれば、正面視したときの太陽電池部材5が占める割合が小さいため、通常の窓と同様に採光することができる。
また、本実施形態の太陽電池付きパネル1であれば、表板部材2と裏板部材3の間に空間が形成されているため、表板部材2と裏板部材3が直接接触している場合に比べて、熱伝導率を抑制することができる。
続いて、第2実施形態の太陽電池付きパネル50について説明する。なお、第1実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第2実施形態の太陽電池付きパネル50は、第1実施形態の太陽電池付きパネル1に他の太陽電池付きパネル1との連結構造を付加させたものである。
すなわち、第2実施形態の太陽電池付きパネル50は、壁面構造15を形成する際の他の太陽電池付きパネル50との連結構造に特徴の一つを有している。
第2実施形態の太陽電池付きパネル50は、図6,図7から読み取れるように、表板部材2と、裏板部材3と、太陽電池部材5と、固定金具51を有している。
固定金具51は、図6,図7,図8から読み取れるように、太陽電池部材5の位置を固定する部材であり、載置部52と、連結部53,54を有している。
載置部52は、図6,図8から読み取れるように、太陽電池部材5を載置可能な部位であり、太陽電池部材5の主面とほぼ同一形状の板状の部位である。すなわち、載置部52は、平面視したときに、長方形状をしており、対向する二辺55,56を有している。
連結部53は、図6に示されるように、上下方向Yに隣接する表板部材2,2間を連結する部位である。
連結部53は、図7,図8から読み取れるように、断面視したときに「H」字状の部位であり、載置部52から張り出した張出部60と、張出部60から上方に向かって立ち上がった上部立壁部66,67と、張出部60から下方に向かって立ち上がった下部立壁部68,69を有している。
張出部60は、載置部52の厚みと同程度の厚みを備えた板状の部位であり、載置部52の辺55(辺56)から外側に向けて張り出した部位である。
上部立壁部66,67は、張出部60の上面に立設された板状の部位であり、上部立壁部66は、張出部60の張出方向先端部から立ち上がっており、上部立壁部67は、張出部60の張出方向基端部から立ち上がっている。
すなわち、上部立壁部66は、図7から読み取れるように、張出部60の縁に沿って形成されており、左右方向Xに延びており、上部立壁部67は、載置部52の辺55に沿って形成されており、左右方向Xに延びている。つまり、上部立壁部66,67は、互いに前後方向Zに間隔を空けて平行に配されている。
上部立壁部66,67は、図8に示されるように、互いの主面が対面するように配されており、その間に張出部60,上部立壁部66,67に囲まれた固定空間70が形成されている。
一方、張出部60の下部に注目すると、下部立壁部68,69は、図8に示されるように、張出部60の下面に立設された板状の部位であり、下部立壁部68は、張出部60の張出方向先端部から立ち上がっており、下部立壁部69は、張出部60の張出方向基端部から立ち上がっている。
すなわち、下部立壁部68は、図7から読みとれるように、張出部60の縁に沿って形成されており、左右方向Xに延びており、下部立壁部69は、載置部52の辺55に沿って形成されており、左右方向Xに延びている。
また、下部立壁部68,69は、互いに前後方向Zに間隔を空けて平行に配されている。すなわち、下部立壁部68,69は、図8に示されるように、互いの主面が対面するように配されており、その間に張出部60,下部立壁部68,69に囲まれた固定空間71が形成されている。
下部立壁部68は、図8に示されるように、張出部60を挟んで上部立壁部66と上下方向Yに対応する位置に配されており、一つの平面を形成している。また下部立壁部69は、上部立壁部67と上下方向Yに対応する位置に配されている。
すなわち、固定空間70,71は、図7から読み取れるように、ともに載置部52の長手方向(左右方向X)に直線状に延びており、張出部60を挟んで対向する位置に配されている。
連結部54は、図6に示されるように、上下方向Yに隣接する裏板部材3,3間を連結する部位である。
連結部54は、連結部53と同様の形状をしており、図8のように断面視したときに「H」字状の部位である。連結部54は、連結部53と同様、載置部52から張り出した張出部60と、張出部60から上方に向かって立ち上がった上部立壁部66,67と、張出部60から下方に向かって立ち上がった下部立壁部68,69を有している。
続いて、複数の太陽電池付きパネル50を用いて壁面構造15を形成する際の太陽電池付きパネル50の位置関係について取付け手順とともに説明する。
まず、一段目の太陽電池付きパネル50aを組み立てる。
すなわち、図9に示されるように、下部立壁部68,69を有しない固定金具51aを床面に設置し、太陽電池部材5aを固定金具51aの載置部52に載置する。そして、表板部材2aと裏板部材3aを固定金具51aの連結部53,54に取り付けて、一段目の太陽電池付きパネル50aを形成する。
このとき、連結部53の上部立壁部66と上部立壁部67との間には、表板部材2aの下端部が嵌め込まれており、連結部54の上部立壁部66と上部立壁部67との間に裏板部材3aの下端部が嵌め込まれている。すなわち、連結部53の固定空間70内に表板部材2aの下端部が挿入されており、連結部54の固定空間70内に裏板部材3aの下端部が挿入されている。
表板部材2aと裏板部材3aは、固定金具51aによって縦姿勢となるように固定されており、互いに対面するように平行に配されている。表板部材2aと裏板部材3aの間隔は、載置部52の幅及び連結部53,54の上部立壁部67の厚みの和とほぼ同一となっており、固定金具51aによって表板部材2aと裏板部材3aの間隔が維持されている。すなわち、固定金具51aは、表板部材2aと裏板部材3aの間隔を維持する間隔維持部材であるともいえる。
また、太陽電池部材5は、載置部52に載置されて、固定金具51aの連結部53,54の上部立壁部67,67に挟まれており、太陽電池部材5は、長辺が上部立壁部67,67に沿うように載置されている。
すなわち、太陽電池部材5は、上部立壁部67,67及び載置部52によって囲まれた設置空間72に取り付けられている。
次に、図10に示されるように、一段目の太陽電池付きパネル50aに対して、固定金具51bを取り付ける。
すなわち、固定金具51aによって位置固定された表板部材2aと裏板部材3aに対して、新たな固定金具51bを取り付ける。具体的には、表板部材2aと裏板部材3aのそれぞれに固定金具51bの連結部53,54を取り付ける。
このとき、連結部53の下部立壁部68と下部立壁部69との間には、表板部材2aの上端部が嵌め込まれており、連結部54の下部立壁部68と下部立壁部69との間に裏板部材3aの上端部が嵌め込まれている。
すなわち、連結部53の固定空間71内に表板部材2aの上端部が挿入されており、連結部54の固定空間71内に裏板部材3aの上端部が挿入されている。
表板部材2aと裏板部材3aの間隔及び姿勢は、上下の固定金具51a,51bによって、位置決めされる。
またこのとき、一段目の太陽電池付きパネル50aに注目すると、太陽電池部材5aの上方には、表板部材2a、裏板部材3a、固定金具51bの載置部52に囲まれた透明領域31が形成されている。
固定金具51aの載置部52に載置された太陽電池部材5aの受光面30は、透明領域31側を向いている。
そして、一段目の太陽電池付きパネル50aの表板部材2aと裏板部材3aの端面が固定された固定金具51bの載置部52に太陽電池部材5bを載置する。
このとき、太陽電池部材5bの受光面30は、図10に示されるように、上方を向いている。すなわち、太陽電池部材5bは、横姿勢となっており、表板部材2a及び裏板部材3aの主面に対して直交する姿勢となっている。
また、太陽電池部材5bは、固定金具51bの連結部53,54の上部立壁部67,67に挟まれており、太陽電池部材5bは、長辺が上部立壁部67,67に沿うように載置されている。すなわち、太陽電池部材5bの長手方向は、左右方向を向いており、太陽電池部材5bの短手方向は、前後方向を向いている。
さらにこのとき、太陽電池部材5bは、両側面からみたとき、いずれも上部立壁部66,66に重なっており、上部立壁部66,66に隠れている。
その後、図11に示されるように、固定金具51bの連結部53,54に新たな表板部材2b及び裏板部材3bをそれぞれ取り付けて、二段目の太陽電池付きパネル50bを形成する。
このとき、固定金具51bの連結部53の固定空間70内に表板部材2bの下端部が挿入されており、連結部54の固定空間70内に裏板部材3bの下端部が挿入されている。
表板部材2bと裏板部材3bの間隔は、載置部52の幅とほぼ同一となっており、固定金具51によって表板部材2bと裏板部材3bの間隔が維持されている。
またこのとき、一段目の太陽電池付きパネル50aの表板部材2aと、二段目の太陽電池付きパネル50bの表板部材2bは、固定金具51bを挟んで天地方向に同一直線状に並んでいる。すなわち、表板部材2aの主面と表板部材2bの主面は、同一平面を形成している。
同様に、一段目の太陽電池付きパネル50aの裏板部材3aと、二段目の太陽電池付きパネル50bの裏板部材3bは、固定金具51bを挟んで天地方向に同一直線状に並んでいる。すなわち、裏板部材3aの主面と裏板部材3bの主面は、同一平面を形成している。
そして、正面視したときに、表板部材2a,2bの接続部分、及び裏板部材3a,3bの接続部分は、固定金具51bの端面と重なっている。すなわち、表板部材2a,2bの接続部分、及び裏板部材3a,3bの接続部分は、固定金具51bの上部立壁部66及び下部立壁部68によって隠されている。
その後、三段目の太陽電池付きパネル50を形成するべく、図12に示されるように、固定金具51bによって位置固定された表板部材2bと裏板部材3bに新たな固定金具51cを取り付ける。すなわち、表板部材2bと裏板部材3bのそれぞれに固定金具51cの連結部53,54を取り付ける。
あとは、同様の手順によって、表板部材2,裏板部材3、太陽電池部材5及び固定金具51を組み立てていき、各段の太陽電池付きパネル50が形成され、壁面構造15が形成される。
第2実施形態の太陽電池付きパネル50によれば、固定金具51によって表板部材2及び裏板部材3の位置決めがされるため、組み立てやすい。
また、第2実施形態の太陽電池付きパネル50によれば、表板部材2及び裏板部材3の両端部が固定金具51,51によって固定されるため、強風等が吹いた場合でも表板部材2及び裏板部材3が固定金具51から離れにくい。
さらに、第2実施形態の太陽電池付きパネル50によれば、太陽電池部材5が固定金具51の上部立壁部66によって隠れるため、太陽電池部材5が使用者の目に入りにくい。
続いて、第3実施形態の太陽電池付きパネル80について説明する。
第3実施形態の太陽電池付きパネル80は、図13に示されるように、表板部材81と、裏板部材82と、複数の太陽電池部材83を有している。
第3実施形態の太陽電池付きパネル80は、一枚の表板部材81に対して、複数の太陽電池部材83を取り付け可能である点に特徴の一つを有する。
表板部材81は、図13,図14から読み取れるように、第1実施形態の表板部材2に複数の固定溝85を設けたものである。
固定溝85は、太陽電池部材83を固定する溝であり、太陽電池部材83の長辺を支持する溝である。また、固定溝85は、表板部材81の厚み方向Zに深さを有し、表板部材81の幅方向X(左右方向)に延びている。
固定溝85は、図13に示されるように、上下方向Yに所定の間隔を空けて並列されており、上下方向Yに隣接する固定溝85,85は、互いに平行となっている。
裏板部材82は、第1実施形態の裏板部材3に複数の固定溝86を設けたものである。
固定溝86は、固定溝85と対となる溝であって、固定溝85とともに太陽電池部材83を固定する溝であり、太陽電池部材83の長辺を支持する溝である。固定溝86は、裏板部材82の厚み方向Zに深さを有し、裏板部材82の幅方向X(左右方向)に延びている。
固定溝86は、図13に示されるように、上下方向Yに所定の間隔を空けて並列されており、上下方向Yに隣接する固定溝86,86は、互いに平行となっている。
太陽電池部材83は、第1実施形態の太陽電池部材5の幅を大きくしたものである。すなわち、太陽電池部材83は、第1実施形態の太陽電池部材5に比べて前後方向Zの長さがやや長い。
続いて、太陽電池付きパネル80の各構成部材の位置関係について説明する。
表板部材81と裏板部材82は、図15に示されるように、前後方向Zに所定の間隔を空けて配されており、表板部材81の固定溝85は、裏板部材82の固定溝86と太陽電池付きパネル80の厚み方向(前後方向Z)に対応する位置に配されている。すなわち、表板部材81の固定溝85は、裏板部材82の固定溝86の太陽電池部材83の短手方向(前後方向Z)の投影面上に位置している。
太陽電池部材83の幅方向(前後方向)の一方の端部は、図15に示されるように、表板部材81の固定溝85に嵌め込まれており、太陽電池部材83の他方の端部は、裏板部材82の固定溝86に嵌め込まれている。すなわち、太陽電池部材83は、表板部材81及び裏板部材82によって両端支持されている。
また、太陽電池部材83は、固定溝85,86によって横姿勢に支持されている。具体的には、太陽電池部材83は、図14に示されるように、固定溝85,86によって、その長辺が左右方向Xに向いており、その短辺が前後方向Zに向いている。太陽電池部材83の受光面30は、上方を向いている。
太陽電池付きパネル80を別の観点からみると、太陽電池付きパネル80は、図15に示されるように、太陽電池部材83の上部側領域及び下部側領域にそれぞれ透明領域31,31が形成されており、正面視したときに透明領域31,31の合計面積は表板部材81の面積の80パーセント以上を占めている。
第3実施形態の太陽電池付きパネル80であれば、2枚の板部材81,82によって複数の太陽電池部材83を支持することができる。
また、第3実施形態の太陽電池付きパネル80であれば、固定溝85,86に太陽電池部材83の一部を嵌めることによって、表板部材81及び裏板部材82に対して太陽電池部材83を固定できるため、太陽電池部材83を安定した姿勢で支持することができる。
さらに、第3実施形態の太陽電池付きパネル80であれば、太陽電池部材83が表板部材81に対して直立しており、表板部材81の強度が太陽電池部材83の剛性によって補強されるため、強風等の外部圧力が働いた場合に、表板部材81の撓みを抑制することができる。
同様に、太陽電池部材83が裏板部材82に対して直立しており、裏板部材82の強度が太陽電池部材83の剛性によって補強されるため、強風等の外部圧力が働いた場合に、裏板部材82の撓みを抑制することができる。
続いて、第4実施形態の太陽電池付きパネル100について説明する。
第4実施形態の太陽電池付きパネル100は、図16に示されるように、建物の壁面へのはめ込み窓として使用されるものである。
すなわち、太陽電池付きパネル100は、図16,図17から読み取れるように、固定部材102によって挟持され、建物の壁面110に対して固定され、壁面構造115を形成するものである。
太陽電池付きパネル100は、図18,図19に示されるように、表板部材2と、裏板部材3と、太陽電池部材5a,101a,5b,101bから形成されている。
そして、第4実施形態の太陽電池付きパネル100は、太陽電池部材5a,101a,5b,101bが表板部材2の各辺に沿って形成されている点に特徴の一つを備えている。
太陽電池部材101a,101b(他の太陽電池部材)は、第1実施形態の太陽電池部材5の短手方向の長さを伸ばしたものである。
固定部材102は、図17に示されるように、太陽電池付きパネル100の縁を保護する部材であって、壁面110に対して太陽電池付きパネル100を固定する部材である。
固定部材102は、図18に示されるように、正面視すると「ロ」字状の部材であって、断面形状が「コ」字状の部材である。
固定部材102は、図17に示されるように、前面覆部105と、端面覆部106と、後面覆部107から形成されている。
前面覆部105は、太陽電池付きパネル100の表板部材2の外側面(前面)の縁近傍を覆う部位である。
前面覆部105は、図18に示されるように、正面視したときに四角環状をしており、中央に採光開口108を有している。
採光開口108は、太陽電池付きパネル100に光を取り入れるための開口である。
端面覆部106は、図18に示されるように、太陽電池付きパネル100の表板部材2、太陽電池部材5(101)、及び裏板部材3の三部材に跨って配される部位であり、表板部材2、太陽電池部材5(101)、及び裏板部材3のそれぞれの端面を覆う部位である。
後面覆部107は、太陽電池付きパネル100の裏板部材3の外側面(後面)の縁近傍を覆う部位である。
後面覆部107は、正面視したときに四角環状をしており、中央に採光開口109を有している。
採光開口109は、太陽電池付きパネル100に光を取り入れるための開口である。
また、採光開口109は、図17のように採光開口108と対をなす開口であり、採光開口108の前後方向Zの投影面上に配されている。
ここで、固定部材102の各部位の位置関係に注目すると、前面覆部105は、図17のように断面視したときに、端面覆部106の前方端面から中央に向かって立設されており、後面覆部107は、端面覆部106の後方端面から中央に向かって立設されている。
続いて、太陽電池付きパネル100を固定部材102に取り付けて壁面構造115を形成したときの各構成部材の位置関係について説明する。
太陽電池部材5a,101a,5b,101bは、図20のように正面視したときに、表板部材2の各辺7,8,9,10に沿って設けられている。
すなわち、表板部材2の下辺8に太陽電池部材5aが配されており、表板部材2の上辺に太陽電池部材5bが配されている。別の観点からみると、太陽電池部材5aと太陽電池部材5bは、表板部材2及び裏板部材3に対して直交方向であって、水平方向に設けられている。すなわち、太陽電池部材5aと太陽電池部材5bは、透明領域31を挟んで縦方向Y(上下方向)に互いに対向している。
表板部材2の左辺9に太陽電池部材101aが配されており、表板部材2の右辺10に太陽電池部材101bが配されている。別の観点からみると、太陽電池部材101aと太陽電池部材101bは、表板部材2及び裏板部材3に対して直交方向であって、鉛直方向に設けられている。すなわち、太陽電池部材101aと太陽電池部材101bは、透明領域31を挟んで横方向X(左右方向)に互いに対向している。
太陽電池部材5aの受光面30は、上方を向いており、太陽電池部材5bの受光面30は、下方を向いている。すなわち、太陽電池部材5aの受光面30と太陽電池部材5bの受光面30は、透明領域31を挟んで互いに対面している。
太陽電池部材101aの受光面30は、右方を向いており、太陽電池部材101bの受光面30は、左方を向いている。すなわち、太陽電池部材101aの受光面30と太陽電池部材101bの受光面30は透明領域31を挟んで互いに対面している。
このように、太陽電池部材5a,101a,5b,101bの受光面30,30,30,30は、いずれも透明領域31側を向いている。すなわち、太陽電池部材5a,5bと太陽電池部材101a,101bは互いに交差する関係(本実施形態では直交関係)となっている。
また、固定部材102の前面覆部105は、図17から読み取れるように、太陽電池部材5a,101a,5b,101bの前後方向Zの投影面上に位置している。
すなわち、太陽電池部材5a,101a,5b,101bは、図16,図18から読み取れるように、正面視したときに固定部材102の前面覆部105と重なっており、太陽電池部材5a,101a,5b,101bの前面は、固定部材102の前面覆部105によって隠されている。
固定部材102の後面覆部107も、同様に太陽電池部材5a,101a,5b,101bの前後方向Zの投影面上に位置している。
すなわち、太陽電池部材5a,101a,5b,101bは、背面視したときに固定部材102の後面覆部107と重なっており、太陽電池部材5a,101a,5b,101bの後面は、固定部材102の後面覆部107によって隠されている。
また、壁面構造115は、採光開口108,109が透明領域31と重なっており、採光開口108から光を入射して太陽電池付きパネル100を透過して採光開口109から取り出すことが可能となっている。
本実施形態の太陽電池付きパネル100であれば、表板部材2の四辺に沿って太陽電池部材5a,101a,5b,101bが設けられているため、使用者から太陽電池部材5a,101a,5b,101bを見えにくくすることが可能である。
また、太陽電池付きパネル100の中央に太陽電池部材5a,101a,5b,101bが位置しないので、通常の窓に比べて採光機能を落とさずに、発電することができる。
続いて、第5実施形態の太陽電池付きパネル120について説明する。
第5実施形態の太陽電池付きパネル120は、図21に示されるように、第4実施形態の太陽電池部材5bの代わりに照明部材121を設けたものである。すなわち、照明部材121は、表板部材2の上辺7に沿って配されるものであり、その光照射面122は下方を向いている。
照明部材121は、LEDやOLED等の光源である。照明部材121は、太陽電池部材5bとほぼ同様の形状をしている。
各太陽電池部材101a,5a,101bは、図示しない蓄電装置に接続されており、太陽電池部材101a,5a,101bで発電された電気を蓄電装置に蓄電可能となっている。
また、照明部材121は、この蓄電装置と商用電源に接続されており、商用電源からの電気に加えて、蓄電された電気を照明部材121に使用することができる。
ここで、太陽電池付きパネル120の各部材の位置関係について簡単に説明すると、照明部材121の光照射面122は、太陽電池部材5aの受光面30と対面している。すなわち、太陽電池部材101a,5a,101bの各受光面30,30,30は、正面視したときに照明部材121の光照射面122からの光路を囲繞するように配されている。
本実施形態の太陽電池付きパネル120であれば、例えば、昼間は、照明部材121で使用する電気を太陽電池部材101a,5a,101bで発電して蓄電装置に蓄電しておき、蓄電した電気を夜間に照明部材121で使用することができる。また、照明部材121の光照射面122が太陽電池部材101a,5a,101bの受光面30,30,30が向いた透明領域31側に位置しているため、照明部材121で発せられる光を再度太陽電池部材101a,5a,101bでの発電に使用することも可能である。このようにすることで、消費電力を抑えることができる。
続いて、第6実施形態の太陽電池付きパネル150について説明する。
第6実施形態の太陽電池付きパネル150は、図22に示されるように、第1実施形態の太陽電池付きパネル1と同様、複数の太陽電池付きパネル150とともに敷き詰められて一つの壁面を形成する壁面構造160を構成するものである。
太陽電池付きパネル150は、図23に示されるように、太陽電池部材151と、固定部材152から形成されている。
固定部材152は、透光性樹脂で形成されたブロック片であり、その少なくとも1面に太陽電池部材151を載置可能となっている。
固定部材152の構成材料としては、固体状態で透光性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂等が使用できる。
本実施形態の固定部材152は、直方体状をしたアクリルブロックである。
固定部材152の上面及び下面は、太陽電池部材151の主面と同様の形状となっている。すなわち、太陽電池付きパネル150を組み立てて平面視したときに、太陽電池部材151の外周縁は、固定部材152の外周縁と概ね一致している。
固定部材152の屈折率は、1.45以上1.55以下であることが好ましい。
この範囲であれば、通常のガラス(1.5程度)と同程度の光を取り入れることができる。
続いて、複数の太陽電池付きパネル150を組み立てて壁面構造160を形成したときの各部材の位置関係について説明する。
壁面構造160は、複数段の太陽電池付きパネル150が積み重ねられて形成されている。
図24に示されるように、太陽電池部材151aの受光面30上に固定部材152aが載置されて一段目の太陽電池付きパネル150aが形成されている。また、太陽電池部材151aの受光面30と固定部材152aの下面は、図示しない接着剤等によって密着している。
一段目の太陽電池付きパネル150aの固定部材152aの上面に別の太陽電池部材151bが載置されている。そして、その当該太陽電池部材151bの受光面30上に固定部材152bが載置されて二段目の太陽電池付きパネル150bが形成されている。
すなわち、各太陽電池付きパネル150を構成する固定部材152と太陽電池部材151は、天地方向Yの下方側から上方側に向かって、交互に配列している。つまり、固定部材152aは、一段目の太陽電池部材151aと,二段目の太陽電池部材151bに挟まれており、二段目の太陽電池部材151bは、一段目の固定部材152aと二段目の固定部材152bに挟まれている。
第6実施形態の太陽電池付きパネル150によれば、固定部材152上に太陽電池部材151を載置するため、太陽電池部材151を固定部材152の一面で支持することができ、太陽電池部材151の安定した姿勢保持が可能である。
また、第6実施形態の太陽電池付きパネル150によれば、固定部材152としてアクリル樹脂を使用しているため、軽量であり太陽電池部材151上に設置しても、太陽電池部材151が重量によって圧迫されにくい。
上記した実施形態では、表板部材2と裏板部材3の間は、空気で充填され空洞となっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図25に示されるように、充填剤180(断熱材)で充填させてもよい。
この充填剤180は、硬化したときに透光性を有する樹脂である。充填剤180としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂などが使用できる。
上記した実施形態では、透明領域31は、太陽電池部材5の上部側領域に形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透明領域は、太陽電池部材の下方側の領域である下部側領域に形成されていてもよい。
上記した実施形態では、太陽電池付きパネルを窓等の建物の壁面として使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、太陽電池付きパネルを展示品ケースなどのショーケース等に使用してもよい。
上記した実施形態では、太陽電池部材5は、受光面30が片面に設けられた片面受光の太陽電池を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、太陽電池部材は受光面が両面に形成された両面受光の太陽電池であってもよい。
上記した実施形態では、太陽電池部材5として光を透過するシースルー型の太陽電池を採用していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光を透過しない通常の太陽電池でもよい。
本発明によれば、正面視したときに裏面側の大部分が目視可能となっているので、この通常の太陽電池であってもシースルー型の太陽電池のように光を透過させることができる。
1,50,80,100,120,150 太陽電池付きパネル
2,81 表板部材
3,82 裏板部材
5,83,151 太陽電池部材
12 空間
31 透明領域
85,86 固定溝
101 太陽電池部材(他の太陽電池部材)

Claims (1)

  1. 太陽電池部材と固定部材を有する複数の独立した太陽電池付きパネルを積み重ねて形成される壁面構造であって、
    前記太陽電池付きパネルは、前記太陽電池部材が板状であって略水平に設けられ、正面視したときに、前記太陽電池部材の上部側領域又は下部側領域の少なくとも一方に透明領域があり、
    前記固定部材は、ブロック片であって、少なくとも1面に前記太陽電池部材が接着されており、
    前記太陽電池付きパネルにおける前記透明領域の高さ方向に占める範囲は、前記太陽電池部材が高さ方向に占める範囲よりも広く、
    太陽電池付きパネルを縦姿勢に設置し、前記太陽電池付きパネルを正面視したときの前記透明領域の占有面積は前記太陽電池付きパネルの全面積の80パーセント以上であり、
    前記太陽電池部材は、シースルー型太陽電池であり、
    一の太陽電池付きパネルの上面に他の太陽電池付きパネルが直接載置されていることを特徴とする壁面構造。
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