JP6510754B2 - 毛髪変形用処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、縮毛矯正やウェーブ状に毛髪形状を変形させるための毛髪変形用処理剤に関するものである。
パーマネントウェーブ処理や縮毛矯正処理などの毛髪変形処理として、従来より、還元剤が配合された第1剤を用いて毛髪中のシスチン結合を還元し、毛髪を所望の形状とした後に、酸化剤が配合された第2剤を用いてその形状を固定させる処理が知られている。この処理での第1剤は、pHがアルカリ性に設定されたものが多く使用されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のように第1剤のpHをアルカリ性に設定するのは、還元剤の還元力を高めるためであり、pHが高いほどに還元力が高まる傾向がある。この傾向は同時に、毛髪変形処理の主目的である毛髪変形の程度を大きくできることを意味する。その一方で、毛髪の損傷の原因である過剰な還元を伴いやすい。また、毛髪変形処理前の毛髪の損傷が大きくなると還元剤の浸透性が高く、ブラッシングなどの物理的処理やヘアカラー処理などの化学的処理による毛髪への損傷蓄積が毛先に近づくほど大きいため、この損傷の蓄積差があると、処理後の毛髪形状の均一性が損なわれやすい。これを避けるために第1剤のpHを低くすれば、還元剤の還元力が弱まるから、毛髪形状の変形効率が低下する。
特開2005−330267号公報
本発明は、上記事情に鑑み、毛髪に塗布する毛髪変形用処理剤のpHを低く設定することに伴う毛髪変形効率の低下が改善された毛髪変形用処理剤の提供を目的とする。
本発明者等が鋭意検討を行った結果、還元剤が配合された第1剤及び酸化剤が配合された第2剤の使用の間に中間処理剤を用いることとし、中間処理剤のpHを第1剤のpHよりも高く設定すれば、第1剤のpHを低くする程に毛髪の変形効率が高まることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る毛髪変形用処理剤は、還元剤が配合されたpHが7.0未満の第1剤と、前記第1剤よりもpHが高く且つpHが10.5以下の中間処理剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を備えることを特徴とする。毛髪変形処理での第1剤のpHを10.5よりも低くすると毛髪の変形効率が低下する傾向となるが、第1剤及び第2剤の使用の間に用いる中間処理剤のpHを第1剤よりも高く設定することで、第1剤のpHを低くするとその変形効率が改善傾向となる。また、本発明の毛髪変形用処理剤によれば、損傷した毛髪を変形させる場合、その変形の均一性が良好となる。
本発明における前記第1剤のpHは、6.5未満が良い。このpH範囲であると、毛髪の変形効率に優れる。
本発明の第1剤に配合される還元剤は、例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸塩、システイン、システイン塩、アセチルシステイン、システアミン、システアミン塩、チオグリコール酸グリセリル、チオ乳酸、チオ乳酸塩、及びブチロラクトンチオールから選ばれた一種又は二種以上である。
本発明における前記中間処理剤のpHは、7.5以上であると良い。第1剤のpHを低くすると毛髪の変形効率が高まる傾向とは逆に、中間処理剤では、pHを高くすると変形効率が高まる傾向となる。
本発明における前記中間処理剤のpHは、10.0以下であると良い。このpH範囲とすることで、毛髪の膨潤を抑え、毛髪内部からの成分流出の抑制を期待できる。
上記中間処理剤は、多価アルコールが配合されたものが好ましい。中間処理剤への多価アルコールの配合は、毛髪変形効率の向上に良い。
また、本発明は、還元剤が配合された第1剤と、前記第1剤よりもpHが高く且つ10.5以下の中間処理剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を備える毛髪変形用処理剤の第1剤であって、pHが7.0未満であることを特徴とする毛髪変形用処理剤の第1剤である。
また、本発明は、還元剤が配合されたpHが7.0未満の第1剤と、中間処理剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を備える毛髪変形用処理剤の中間処理剤であって、pHが前記第1剤よりも高く且つ10.5以下であることを特徴とする毛髪変形用処理剤の中間処理剤である。
本発明に係る毛髪変形用処理剤によれば、酸化剤が配合された第2剤を使用するまでのpHを10.5以下に設定することで、毛髪の過剰な還元を伴い易いpHが高い公知の第1剤を使用することはない。また、上記pH設定による毛髪変形効率の低下を、第1剤のpHを7.0未満とし且つ中間処理剤のpHを第1剤よりも高くすることで改善できる。
実施例1、比較例1a〜1bによる毛髪変形処理したセット率を表すグラフである。 実施例2a〜2bによる毛髪変形処理したセット率を表すグラフである。 実施例3a〜3cによる毛髪変形処理後の濡れた毛束を撮影した写真である。 実施例3a〜3cによる毛髪変形処理後の乾燥毛束を撮影した写真である。 実施例4a〜4bによる毛髪変形処理後の濡れた毛束を撮影した写真である。 実施例5及び参考例による毛髪変形処理後の濡れた毛束を撮影した写真である。
本発明の実施形態に基づき、本発明を以下に説明する。
本実施形態の毛髪変形用処理剤は、還元剤が配合された第1剤、中間処理剤、及び酸化剤が配合された第2剤を備える。
(第1剤)
本実施形態の第1剤は、還元剤が水に配合されたpHが所定値のものである(本実施形態の第1剤として典型的なものは、水の配合量が80質量%以上のものである。)。また、本実施形態の第1剤には、公知の第1剤用原料から適宜選定されたものが任意に配合される。
本実施形態の第1剤に配合する還元剤は、チオール基を有する公知の還元剤であり、例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸塩(チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミンなど)、システイン(L−システイン、DL−システインなど)、システイン塩(塩酸L−システイン、塩酸DL−システインなど)、アセチルシステイン(N−アセチル−L−システインなど)、システアミン、システアミン塩(システアミン塩酸塩)、チオグリコール酸グリセリル、チオ乳酸、チオ乳酸塩、ブチロラクトンチオールが挙げられる。還元剤の本実施形態の第1剤における配合量は、適宜設定すると良く、例えば2質量%以上15質量%以下である。
本実施形態の第1剤のpHは、7.0未満であり、6.5未満が良く、5.5未満が好ましく、5.0未満がより好ましく、4.5未満が更により好ましい。第1剤のpHを7.0未満にすることで、毛髪の変形効率が高まる。一方、第1剤のpHの下限は、特に限定されないが、例えば2.0である。
上記pH範囲に設定する場合、必要に応じて、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、グルタミン酸、アスパラギン酸などの有機酸;有機酸塩;塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;及び無機酸塩から選ばれた一種又は二種以上を本実施形態の第1剤に配合すると良い。
本実施形態の第1剤には、上記の通り、公知の第1剤用原料から適宜選択されたものが任意に配合される。この任意に配合される原料は、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、高分子化合物、シリコーン、炭化水素、ロウ、高級アルコール、多価アルコール、脂肪酸、油脂、エステル油、タンパク質、アミノ酸、キレート剤、抗炎症剤、防腐剤、香料などである。
本実施形態の第1剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば、液状、クリーム状、フォーム状(泡状)が挙げられる。
(中間処理剤)
本実施形態の中間処理剤は、pH範囲が設定されたものである(本実施形態の中間処理剤として典型的なものは、水の配合量が80質量%以上のものである。)。毛髪変形処理において、毛髪への第1剤の塗布と毛髪への第2剤の塗布との間に、中間処理剤を毛髪に塗布して使用する。
この中間処理剤のpHは、毛髪の膨潤による過剰な還元の虞を避けるために、10.5以下であり、10.0以下が良く、9.5以下が好ましい。
また、本実施形態の中間処理剤のpHは、本実施形態の第1剤のpHよりも高く設定され、pHが7.0以上が良く、7.5以上が好ましく、8.0以上がより好ましく、8.5以上が更に好ましく、9.0以上が更により好ましい。pHを7.0以上にすることで、毛髪の変形効率が高まる。
本実施形態の第2剤を上記pH範囲に設定する場合、必要に応じて、アンモニア、アミノアルコール(モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなど)、塩基性アミノ酸(アルギニンなど)、モルホリン、炭酸塩(炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、リン酸塩(リン酸一水素アンモニウム、リン酸一水素ナトリウムなど)、及び苛性アルカリ(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム)などから選ばれたアルカリ剤の一種又は二種以上を配合すると良い。
本実施形態の中間処理剤には、公知の第1剤用原料及び第2剤用原料から適宜選択されたものが任意に配合される。この任意に配合される原料は、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、高分子化合物、シリコーン、炭化水素、ロウ、高級アルコール、多価アルコール、脂肪酸、油脂、エステル油、タンパク質、アミノ酸、キレート剤、抗炎症剤、防腐剤、香料などである。
多価アルコールを本実施形態の中間処理剤に配合すれば、毛髪の変形効率が高まる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、及び1,3−ブチレングリコールから選ばれた一種又は二種以上であると良い。本実施形態の中間処理剤における多価アルコールの配合量は、例えば5質量%以上15質量%以下である。
本実施形態の中間処理剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば、液状、クリーム状、フォーム状(泡状)が挙げられる。
(第2剤)
本実施形態の第2剤は、酸化剤が水に配合されたpHが所定値のものである(本実施形態の第2剤として典型的なものは、水の配合量が80質量%以上のものである。)。また、本実施形態の第2剤には、公知の第2剤用原料から適宜選定されたものが任意に配合される。
本実施形態の第2剤に配合する酸化剤は、公知のパーマ用第2剤と同様、例えば、臭素酸塩(臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなど)又は過酸化水素である。
臭素酸塩を配合する場合、本実施形態の第2剤のpHは、例えば5.0以上7.5以下である。過酸化水素を配合する場合の第2剤のpHは、例えば2.5以上3.5以下である。
本実施形態の第2剤には、上記の通り、公知の第2剤用原料から適宜選択されたものが任意に配合される。この任意に配合される原料は、例えば、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、高分子化合物、シリコーン、炭化水素、ロウ、高級アルコール、多価アルコール、脂肪酸、油脂、エステル油、タンパク質、アミノ酸、キレート剤、抗炎症剤、防腐剤、香料である。
本実施形態の第2剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば、液状、クリーム状、フォーム状(泡状)が挙げられる。
(使用方法)
本実施形態の毛髪変形用処理剤は、パーマネントウェーブ用剤と縮毛矯正用剤とを含む概念である。本実施形態の毛髪変形用処理剤に該当するパーマネントウェーブ用剤としては、常温で毛髪にウェーブを付与するコールド式パーマネントウェーブ用剤、加温下で毛髪にウェーブを付与する加温式パーマネントウェーブ用剤などである。本実施形態の毛髪変形用処理剤に該当する縮毛矯正用剤としては、常温で縮毛をストレートに伸ばして矯正するコールド式縮毛矯正用剤、加温下で縮毛をストレートに伸ばして矯正する加温式縮毛矯正用剤、高温整髪用アイロンを使用する加温式縮毛矯正用剤などである。
本実施形態の第1剤は、公知の第1剤と同様の方法で使用できるものである。当該第1剤を塗布した毛髪に熱を加えることが、毛髪の変形効率の向上に良い。第1剤による処理を行った後、中間処理剤を毛髪に塗布する前には、毛髪を水洗しても良い。
本実施形態の中間処理剤は、毛髪に塗布して使用されるものである。当該中間処理剤を塗布した毛髪に熱を加えることが、毛髪の変形効率の向上に良い。中間処理剤による処理を行った後、第2剤を毛髪に塗布する前には、毛髪を水洗しても良い。
本実施形態の第2剤は、公知の第2剤と同様の方法で使用できるものである。当該第2剤を塗布した毛髪に熱を加えることが、毛髪の変形効率の向上に良い。第2剤による処理を行った後、毛髪を水洗すると良い。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
(実施例1、比較例1a〜1b)
第1剤及び中間処理剤のpHが下記表1の通りである実施例1、比較例1a〜1bの毛髪変形用処理剤を製造し、毛髪変形処理を行った。詳細は、以下の通りである。
実施例1、比較例1a〜1bの第1剤
チオグリコール酸アンモニウム4質量%、リン酸二水素アンモニウム1質量%を配合し、リン酸を配合してpHを4.5に調整した水溶液を、実施例1、比較例1a〜1bの第1剤とした。
実施例1、比較例1a〜1bの中間処理剤
pHが2.0の比較例1aの中間処理剤、pHが3.0の比較例1bの中間処理剤、pHが7程度の実施例1の中間処理剤を調製した。比較例1a〜1bでは、リン酸二水素アンモニウム1.0質量%を配合し、リン酸でpH調整した水溶液を中間処理剤とした。実施例1では、水をそのまま中間処理剤とした。
実施例1、比較例1a〜1bの第2剤
臭素酸ナトリウム8質量%、リン酸一水素ナトリウム1.0質量%を配合し、リン酸を配合してpH6.5に調整した水溶液を、実施例1、比較例1a〜1bの第2剤とした。
実施例1、比較例1a〜1bの毛髪変形処理
毛髪変形処理での処理対象毛束を、以下の通りにして準備した。20cmの日本人毛髪の50本又は2gの毛束に対して、脱色処理を行った。脱色処理では、アルカリ性水溶液(25質量%アンモニア水9質量%、炭酸水素アンモニウム2質量%、及び水酸化カリウム0.5質量%の量で配合したもの):過酸化水素濃度6%=1:2の質量比で混合した脱色処理溶液に、毛束を60分間浸漬してから水洗した。そして、シャンプーを用いて洗浄したものを、処理対象毛束として準備した。
毛髪変形処理を、以下の通りにして行った。直径12mmのロッドに水巻きした毛束に2mlの第1剤を塗布してから、温度設定43℃の恒温槽内に15分間放置した毛束を水洗した。次に、毛束に2mlの中間処理剤を塗布してから、温度設定43℃の恒温槽内に10分間放置した毛束を水洗した。その後、2mlの第2剤を毛束に塗布してから5分間放置までの工程を2回繰り返し、毛束を水洗した。
セット率の算出
毛髪変形処理を行った毛束について、Wortmannの報告(Wortmann F. -J., Kure N., J. Soc. Cosmet. Chem., 41, 123(1990))による曲げセットにおけるセット率(精製水に浮かべた際の毛束直径÷ロッド径×100)を算出した。
図1は、上記の算出したセット率の結果を表すグラフである。図1において、中間処理剤のpHが高くなるに伴い、セット率も高くなったことを確認できる。なお、図1のグラフにおける縦軸は、毛髪変形処理を行った後の毛束の上端を固定した状態での、上端と下端との直線長さを意味する。
(実施例2a〜2b)
実施例2a〜2bの毛髪変形用処理剤を製造し、毛髪変形処理を行った。詳細は、以下の通りである。
実施例2a〜2bの第1剤
実施例1と同様、チオグリコール酸アンモニウム4質量%、リン酸二水素アンモニウム1質量%を配合し、リン酸を配合してpHを4.5に調整した水溶液を、実施例2a〜2bの第1剤とした。
実施例2a〜2bの中間処理剤
実施例1と同様、水をそのまま実施例2aの中間処理剤とした。実施例2bでは、グリセリン10質量%水溶液を中間処理剤とした(当該処理剤では、リン酸などを使用したpH調整を行わなかった。)。
実施例2a〜2bの第2剤
実施例1と同様、臭素酸ナトリウム8質量%を配合したpH6.5の水溶液を、実施例2a〜2bの第2剤とした。
毛髪変形処理
実施例1と同様に準備した毛束を処理対象とし、実施例1と同様にして毛髪変形処理、セット率の算出を行った。
図2は、上記算出したセット率の結果を表すグラフである。図2のおいて、多価アルコールであるグリセリンを配合すること、セット率が高まったことを確認できる。
(実施例3a〜3c)
第1剤及び中間処理剤のpHが下記表2の通りである実施例3a〜3cの毛髪変形用処理剤を製造し、毛髪変形処理を行った。詳細は、以下の通りである。
実施例3a〜3cの第1剤
pHが2.0の実施例3aの第1剤、pHが4.0の実施例3bの第1剤、pHが6.0の実施例3cの第1剤を調製した。これらの第1剤は、チオグリコール酸アンモニウム4質量%、リン酸二水素アンモニウム2質量%を配合し、リン酸を配合してpHを調整した水溶液である。
実施例3a〜3c中間処理剤
リン酸一水素アンモニウム2.0質量%を配合し、アンモニア水でpHを9.5に調整した水溶液を、実施例3a〜3cの中間処理剤とした。
実施例3a〜3cの第2剤
臭素酸ナトリウム8質量%、リン酸一水素ナトリウム1.0質量%を配合し、リン酸を配合してpH6.5に調整した水溶液を、実施例3a〜3cの第2剤とした。
実施例3a〜3cの毛髪変形処理
毛髪変形処理での処理対象毛束を、以下の通りにして準備した。ヘアカラー処理などの化学的処理の履歴がない20cmの日本人毛髪の50本の毛束に対して、脱色処理を行った。脱色処理では、アンモニア水でpHを10.4とした3質量%過酸化水素水に、毛束を30分間浸漬してから水洗した。この脱色処理した毛束を、処理対象毛束として準備した。
毛髪変形処理を、以下の通りにして行った。直径12mmのロッドに巻き付けた毛束を、400mlの第1剤に室温で10分間浸漬してから、400mlの水に室温で10分間浸漬した。次に、毛束を、400mlの中間処理剤に室温で10分間浸漬してから、400mlの水に室温で1分間浸漬した。その後、毛束を、400mlの第2剤に室温で15分間浸漬してから、400mlの水に浸漬した。この浸漬後の毛束をロッドから取り外し、水切りした毛束の上端を固定してから、自然乾燥させた。
図3aは、毛髪変形処理後の自然乾燥前の濡れた毛束を撮影した写真であり、図3bは、自然乾燥後の毛束を撮影した写真である。図3a及び図3bにおいて、第1剤のpHが低くなる程にウェーブ形状が明確になっており、第1剤のpHを低くすると毛髪変形効率が高かったと確認できる。
(実施例4a〜4b)
第1剤及び中間処理剤のpHが下記表3の通りである実施例4a〜4bの毛髪変形用処理剤を製造し、毛髪変形処理を行った。詳細は、以下の通りである。
実施例4a〜4bの第1剤
チオグリコール酸アンモニウム4質量%、リン酸二水素アンモニウム2質量%を配合し、リン酸でpHを4.5に調整した水溶液を、実施例4a〜4bの第1剤とした。
実施例4a〜4bの中間処理剤
pHが9.0の実施例4aの第1剤、pHが10.0の実施例4bの中間処理剤を調製した。これらの中間処理剤は、リン酸一水素アンモニウム2.0質量%を配合し、リン酸又はアンモニア水を配合してpHを調整した水溶液である。
実施例4a〜4bの第2剤
実施例3aと同様、臭素酸ナトリウム8質量%を配合したpH6.5の水溶液を、実施例4a〜4bの第2剤とした。
実施例4a〜4bの毛髪変形処理
実施例3aと同様にして、脱色処理した毛束の毛髪変形処理を行った。
図4は、毛髪変形処理後の濡れた毛束を撮影した写真であり、中間処理剤のpHが高くなる程にウェーブ形状が明確になっており、中間処理剤のpHを高くすると毛髪変形効率が高かったと確認できる。この結果は、図3a及び図3bでの確認した第1剤のpHと毛髪変形効率との関係とは逆の傾向である。
(実施例5、参考例)
第1剤及び中間処理剤のpHが下記表4の通りである実施例5及び参考例の毛髪変形用処理剤(参考例は、中間処理剤を有さない)を製造し、毛髪変形処理を行った。詳細は、以下の通りである。
実施例5及び参考例の第1剤
pHが4.5の実施例5の第1剤、pHが9.0の参考例の第1剤を調製した。これらの第1剤は、チオグリコール酸アンモニウム4質量%、リン酸二水素アンモニウム2質量%を配合し、リン酸を配合してpHを調整した水溶液である。
実施例5の中間処理剤
リン酸一水素アンモニウム2.0質量%を配合し、アンモニア水でpHを9.5に調整した水溶液を、実施例5の中間処理剤とした。
実施例5及び参考例の第2剤
実施例3aと同様、臭素酸ナトリウム8質量%を配合したpH6.5の水溶液を、実施例5及び参考例の第2剤とした。
実施例5の毛髪変形処理
毛髪変形処理において、3種類の毛束を処理対象とした以外は、実施例3aと同様にして毛束の毛髪変形処理を行った。ここで使用した毛束は、上記脱色処理を行わなかった毛束、上記実施例3aでの脱色処理を1回行った毛束、同脱色処理を3回行った毛束である。
参考例の毛髪変形処理
処理対象とした毛束は、実施例5の毛髪変形処理と同様、脱色処理を行わなかった毛束、脱色処理を1回行った毛束、脱色処理を3回行った毛束とした。そして、参考例の毛髪変形処理を、実施例5の毛髪変形処理における中間処理剤の使用から第2剤の使用前までの工程を省略した方法により行った。
図5は、毛髪変形処理後の濡れた毛束を撮影した写真である。この図において、実施例5よりも参考例の方が、毛束の脱色回数による毛髪変形効率に差が生じている。このことから、実施例5の毛髪変形処理によれば、毛束の損傷の大小があったとしても、変形の均一性が高いことを確認できる。

Claims (6)

  1. 還元剤が配合されたpHが5.5未満の第1剤と、
    多価アルコールが配合され、pHが8.5以上且つ10.5以下の中間処理剤と、
    酸化剤が配合された第2剤と、を備えることを特徴とする毛髪変形用処理剤。
  2. 前記第1剤において、チオグリコール酸、チオグリコール酸塩、システイン、システイン塩、アセチルシステイン、システアミン、システアミン塩、チオグリコール酸グリセリル、チオ乳酸、チオ乳酸塩、及びブチロラクトンチオールから選ばれた一種又は二種以上が還元剤として配合された請求項1に記載の毛髪変形用処理剤。
  3. 前記中間処理剤のpHが10.0以下である請求項1又は2に記載の毛髪変形用処理剤。
  4. 前記中間処理剤における多価アルコールの配合量が5質量%以上且つ15質量%以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪変形用処理剤。
  5. 還元剤が配合された第1剤と、多価アルコールが配合されpHが8.5以上且つ10.5以下の中間処理剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を備える毛髪変形用処理剤の第1剤であって、
    pHが5.5未満であることを特徴とする毛髪変形用処理剤の第1剤。
  6. 還元剤が配合されたpHが5.5未満の第1剤と、中間処理剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を備える毛髪変形用処理剤の中間処理剤であって、
    多価アルコールが配合され、pHが8.5以上且つ10.5以下であることを特徴とする毛髪変形用処理剤の中間処理剤。
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