JP6510475B2 - 電子制御装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、電子制御装置及び方法に関する。
従来から、モータの回転位置をレゾルバによって検出する方式が知られている。一般的なレゾルバは、モータの回転子に取り付けられた励磁部と、モータの固定子に取り付けられた検出部によって構成されている。
励磁部が回転すると、検出部に印加されている交流電圧の振幅が変化する。この振幅の変化を測定することで、回転子が回転したことを検出できる。更に、90°傾けた2組の検出部を備えることによって、交流電圧の振幅の変化を、正弦波と余弦波として取得することができる。この正弦波と余弦波を比較、演算することで、回転子の回転方向を検出することが可能となる。
モータを精度よく制御するためには、モータの回転角度をレゾルバによって正確に測定する必要がある。そのためには、レゾルバの検出部を、モータの特定の位置へ、正確に取り付けることが重要である。しかし、レゾルバを取り付けたモータを量産する際に、レゾルバの検出部を、高い精度でモータの固定子へ取り付けることは、技術的に困難な作業である。
そこで一般には、レゾルバの検出部をモータの固定子に取り付けた後に、レゾルバの取付け位置の調整が行われている。
位置の調整は、モータの機械的な回転角度と、検出部で取得した交流電圧の正弦波と余弦波から演算した回転角度の差分を算出し、検出部で取得した回転角度が、正しい回転角度となるよう、変更することによって行われる。
一般的な調整方法として、ソフトウェアによるものでは、レゾルバの取付け後に、回転角度の差分を測定し、レゾルバ取付け位置の補正値としてソフトウェア内部に記憶する。モータを制御する際に毎回、ソフトウェア内部に記憶した補正値を使い、補正処理を行うというものがある(例えば、特許文献1参照)。
ハードウェアによる調整方法としては、取り付け位置を手動で微調整するというものがある。レゾルバ取付け後に、モータの誘起電圧とレゾルバの出力波形をオシロスコープなどでモニタしながら比較し、手動で回転角度の差分を調整する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−238431号公報 特開2007−178136号公報
上述したようなレゾルバの取付け位置の調整は、モータの組み立て工程にて、レゾルバをモータに取り付けた時、及び、故障などの原因によってレゾルバの交換を行った時に必要である。前者は組み立て工場にて実施され、後者はディーラーや整備工場にて実施される。
しかし、従来の調整方法には、以下に示すような課題がある。ソフトウェアによる調整方法では、補正値を決定するための適合作業や、ソフトウェア内部に記憶した補正値の書き換える作業など、高度な技術と特殊な設備が必要となる。
ハードウェアによる調整方法では、特殊な設備を必要としないため、比較的簡単に実施できる調整方法であるが、レゾルバを組み付けるモータの構造に影響を受けるため、調整可能な可動範囲が狭い。
更に、モータの回転軸方向から見て時計回りを順方向の回転として制御を行うモータ制御装置に対して、逆向きの回転を順方向とする仕様のレゾルバを取り付けた場合、レゾルバの検出結果が、正しいモータ回転角度に対して180°の差が発生してしまう。そのため、差を補正するために、モータ制御の修正を行わなければならない。
また、2つあるレゾルバの検出部のうち、余弦波出力を行う検出部が、配線を逆向きに取り付けられた場合、レゾルバの検出結果が、正しいモータ回転方向とは逆向きとなるだけではなく、正しいモータ回転角度と180°の差が発生してしまう。
2つあるレゾルバの検出部のうち、正弦波出力を行う検出部が、配線を逆向きに取り付けられた場合、レゾルバの検出結果が、正しいモータの回転方向とは逆向きとなってしまう。
2つあるレゾルバの検出部が、互い違いに配線された場合、レゾルバの検出結果が、正しいモータ回転方向とは逆向きになるだけではなく、正しいモータの回転角度と90°の差が発生してしまう。
上述したように、90°や180°といった補正をレゾルバの検出値に対して行う場合、ソフトウェアによる調整を選択しなければならない。ソフトウェアによる調整ならば、最大で360度まで補正が可能だが、補正値のデータ長を2バイトとした場合、分解能は216=65536通りの値から選択するため、適合作業に多くの時間を費やすこととなる。また、この分解能は補正値のデータ長によって変動するため、より大きなデータ長を持つ場合、更に多くの時間を適合作業に費やすこととなる。
一方で、ハードウェアによる調整方法では、補正可能な角度に限界があるため、180°もの回転位置を補正することができず、調整方法として選択することができない。
本発明の目的は、レゾルバの取り付けに不具合があってもレゾルバの出力信号から計算されるモータの回転角度を容易に補正することができる電子制御装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のフラグ、及びレゾルバの取り付け誤りのパターン毎のモータの回転角度の補正値をそれぞれ対応付けて記憶するテーブル、並びにそれぞれのフラグの真/偽を記憶する記憶装置と、前記モータに取り付けられる前記レゾルバの出力信号から前記モータの回転角度を計算する第1計算部と、真の前記フラグに対応する補正値を用いて前記モータの回転角度の補正定数を計算する第2計算部と、前記第1計算部によって計算された前記モータの回転角度を、前記補正定数を用いて補正する補正部と、を備える。
本発明によれば、レゾルバの取り付けに不具合があってもレゾルバの出力信号から計算されるモータの回転角度を容易に補正することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る制御装置とアクチュエータの概略的な構成図である。 図1に示す動力伝達機構に含まれるレゾルバの概略的な構成図である。 図2に示すレゾルバによる正弦波出力と余弦波出力の説明図である。 図1に示す制御装置が実行する補正値算出のフロー図である。 図1に示す制御装置が実行するモータ回転速度算出のフロー図である。 フラグの真/偽を示す図である。 補正値テーブルの構成図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る制御装置の構成及び動作について説明する。なお、各図において、同一符号は同一部分を示す。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置Z11と、制御装置Z11によって制御されるアクチュエータZ12(動力伝達機構)の概略的な構成図である。制御装置Z11は、例えば、アクチュエータZ12を制御するための電子制御装置(ECU)である。制御装置Z11及びアクチュエータZ12は、例えば、車両用自動変速機の電動シフトレンジ切替機構、又は車両の電動パーキングロック切替機構等の一部を構成するものである。
制御装置Z11は、レゾルバZ16からの出力信号を回転角度情報に変換するレゾルバIC(Z14)、回転角度情報により電動モータZ15への通電モードを切替えるなどの処理を行うマイコンZ13で構成される。アクチュエータZ12は、ドライバ回路Z17からの通電により駆動する電動モータZ15、電動モータZ15の回転角度を検出するレゾルバZ16によって構成される。
なお、マイコンZ13は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)、揮発性メモリの一例であるSRAM(Static Random Access Memory)、不揮発性メモリの一例であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、入出力回路などから構成される。
図2は、図1に示す動力伝達機構に含まれるレゾルバZ16の概略的な構成図である。レゾルバZ16は、基準となる励磁電圧を発生させる回転子Z21と、回転角度の検出部を持つ固定子Z22によって構成される。固定子Z21は、励磁電圧を発生させる励磁部Z23と回転子の回転によって検出部にかかる電圧の振幅を変化させる回転部Z24によって構成される。固定子Z22は、回転子Z21の回転部Z24によって電圧振幅が変化する検出部のうち、正弦波出力を行う検出部Z26と余弦波出力を行う検出部Z25によって構成される。
図3は、図2に示すレゾルバZ16による正弦波出力と余弦波出力の説明図である。図2の構成図における回転子Z21と固定子Z22が回転角度0°を基準とした正弦波出力と余弦波出力をパターン1(C1)に示す。なお、図3の記号Mは、電動モータZ15を意味し、記号Rは、レゾルバZ16を意味する。
パターン2(C2)は、回転の順方向がモータと逆となるレゾルバを取り付けた場合、又は回転の順方向がモータと同じレゾルバを表裏逆に取り付けた場合の正弦波出力と余弦波出力である。パターン2(C2)とパターン1(C1)を比較すると回転角度に180°の差が発生している。
パターン3(C3)は、固定子Z22の検出部(余弦波出力)Z25が逆方向に取り付けられた場合の正弦波出力と余弦波出力である。パターン3(C3)とパターン1(C1)を比較すると、回転方向が逆向きとなり、回転角度に180°の差が発生している。
パターン4(C4)は、固定子Z22の検出部(正弦波出力)Z26が逆方向に取り付けられた場合の正弦波出力と余弦波出力である。パターン4(C4)とパターン1(C1)を比較すると、回転方向が逆向きである。
パターン5(C5)は、固定子Z22の検出部(正弦波出力)Z26と、検出部(余弦波出力)Z25の取り付け位置が互い違いに取り付けられた場合の正弦波出力と余弦波出力である。パターン5(C5)とパターン1(C1)を比較すると、回転方向が逆向きとなり、回転角度に90°の差が発生している。
以下、レゾルバZ16に適用される補正処理について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、図1に示す制御装置Z11が実行する補正値算出のフロー図である。図5は、図1に示す制御装置Z11が実行するモータ回転速度算出のフロー図である。
例えば、モータの生産ラインでは、通常、組み立て完了後に動作確認をするはずであり、その際にレゾルバ補正用変数を以下手順で決定する。
S11:起動時、制御装置Z11内のマイコンZ13はレゾルバ補正定数θconstを記憶してある自身の記憶領域(EEPROM)をチェックし、レゾルバ補正定数θconstが記憶されているか否かを確認する。マイコンZ13は、レゾルバ補正定数θconstが記憶領域に記憶されていない場合(S11:No)、S12へ処理を進め、レゾルバ補正定数θconstが記憶領域に記憶されている(算出済である)場合(S11:Yes)、処理を終了する。
S12:制御装置Z11内のマイコンZ13は、レゾルバ補正用変数θをゼロクリアすることで初期化を行う。
S13:レゾルバ補正用変数θに、レゾルバ取付け位置の補正値θcを加算する。ここで、レゾルバ取付け位置の補正値θcは、レゾルバZ16の取り付け位置の誤差の標準偏差を補正するための補正値(標準偏差補正値)であり、例えば、マイコンZ13に内蔵されるEEPROMに記憶されている。
S14:90°補正フラグがセットされているかを確認する。マイコンZ13は、90°補正フラグがセットされている場合(S14:ON)、S15に処理を進め、90°補正フラグがセットされていない場合(S14:OFF)、S16に処理を進める。
S15:90°補正フラグがセットされている場合、レゾルバ補正用変数θに、90°相当の補正値を加算する。
S16:180°補正フラグがセットされているかを確認する。マイコンZ13は、180°補正フラグがセットされている場合(S16:ON)、S17に処理を進め、180°補正フラグがセットされていない場合(S16:OFF)、S18に処理を進める。
S17:180°補正フラグがセットされている場合、レゾルバ補正用変数θに、180°相当の補正値を加算する。
S18:レゾルバ補正用変数θの値を、レゾルバ補正定数θconstに設定し、記憶領域に記憶させる。
詳細には、図6に示すように、マイコンZ13に内蔵されるEEPROMには、90°補正フラグflg90及び180°補正フラグflg180の真(=1)/偽(=0)が記憶されている。図6の例では、90°補正フラグは偽(=0)に設定されており、180°補正フラグは真(=1)に設定されている。90°補正フラグflg90は、90°の補正をすることを示すフラグ(第1フラグ)であり、180°補正フラグflg180は、180°の補正をすることを示すフラグ(第2フラグ)である。複数のフラグを用いることにより、補正値の変更が容易である。
また、マイコンZ13に内蔵されるEEPROMは、図7に示すように、複数のフラグ(flg90、flg180)、及びレゾルバZ16の取り付け誤りのパターン毎の電動モータZ15(モータ)の回転角度の補正値(90°、180°)をそれぞれ対応付けて記憶する補正値テーブル70を記憶している(備えている)。
マイコンZ13のCPUは、真(=1)のフラグに対応する補正値を用いてレゾルバ補正定数θconst(モータの回転角度の補正定数)を計算する第2計算部として機能する。また、図4のS13及びS18を換言すれば、マイコンZ13のCPU(第2計算部)は、レゾルバ補正定数θconstにレゾルバ取付け位置の補正値θc(標準偏差補正値)を加算する。これにより、レゾルバZ16が取り付けられた電動モータZ15が量産される場合に、電動モータZ15の回転角度の実際の値と計算値との差分を確率的に小さくすることができる。
一方、レゾルバ補正定数θconstが記憶された制御装置Z11内のマイコンZ13では、電源が投入されて、通常の制御状態へ移行すると、下記手順でレゾルバ信号の入力を行う。
S21:レゾルバ位置信号の今回値θ1を取得する。ここで、レゾルバIC(Z14)は、電動モータZ15(モータ)に取り付けられるレゾルバZ16の出力信号から電動モータZ15の回転角度を計算する第1計算部として機能する。
S22:レゾルバ位置信号の今回値θ1に、レゾルバ補正定数θconstを加算する。換言すれば、マイコンZ13のCPUは、レゾルバIC(Z14)によって計算された電動モータZ15の回転角度θ1を、レゾルバ補正定数θconst(補正定数)を用いて補正する補正部として機能する。これにより、レゾルバZ16の取り付け誤り、配線誤り、仕様の相違等に起因するモータの回転角度の実際の値と計算値との差分(大きな誤差)を容易に補正することができる。
S23:レゾルバ補正定数θconstを加算した後のレゾルバ位置信号θ2と、レゾルバ位置信号の前回値θ0との差分Δθを算出する。
S24:レゾルバ位置信号の前回値θ0と補正後の今回値θ1の差分Δθから、モータの回転速度ωを算出する。
S25:回転方向フラグflgRの値が順方向、又は逆方向のどちらにセットされているかを確認する。マイコンZ13は、回転方向フラグflgRの値が逆方向にセットされている場合(S25:逆方向)、S26に処理を進め、回転方向フラグflgRの値が順方向にセットされている場合(S25:順方向)、処理を終了する。
換言すれば、マイコンZ13に内蔵されるEEPROM(記憶装置)は、電動モータZ15(モータ)の回転方向を補正することを示す回転方向フラグflgR(第3フラグ)の真/偽を記憶する。
S26:モータの回転速度ωを符号反転させる。
換言すれば、マイコンZ13のCPUは、θ1(補正された第1の回転角度)とθ2(所定の期間後に補正された第2の回転角度)との差分Δθから電動モータZ15(モータ)の回転速度ωを算出し、回転方向フラグflgR(第3フラグ)が逆方向(真=1)の場合、算出された電動モータZ15の回転速度ωの符号を反転する第3計算部として機能する。これにより、レゾルバZ16の取り付け誤り等により電動モータZ15の回転速度ωの符号が反転しても容易に補正することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レゾルバの取り付けに不具合があってもレゾルバの出力信号から計算されるモータの回転角度を容易に補正することができる。
換言すれば、本発明の実施形態に係る制御装置によれば、ソフトウェア内部に持つ複数のフラグ設定値を組み合わせることによって、レゾルバの検出値の差分調整を簡潔(簡易)に行うことができる。
更に、フラグ設定値とは別に、製造工程でのレゾルバ取り付け誤差をソフトウェア内部に定数値として記憶させ、補正処理に用いることで、製造時の取り付け誤差の標準偏差を補正することができる。
上記の補正の結果、モータの回転角度とレゾルバ検出値とのズレ量を、モータにレゾルバを取り付けた際の個々のズレ量だけに限定することができる。そのため、モータへレゾルバを取り付けた後に行う、レゾルバ取り付け位置の調整量が小さく抑えられる。調整量を小さく抑えられることで、ハードウェアによる調整方法のような、簡単な設備で調整する方法が選択できるようになる。
この方法によれば、レゾルバの回転方向の仕様や、レゾルバを取り付ける際の表裏方向、レゾルバの配線方法によって、レゾルバの検出値に発生する差分を検討し、ソフトウェア内部に持つ複数のフラグ設定値、及び、製造時の取り付け誤差の標準偏差値の組合せを用意しておくことで、レゾルバの検出値の差分調整を簡潔に行うことができる。それにより、レゾルバ取り付け位置の調整作業に必要な時間を短縮することができる。
また、この方法によれば、回転方向の仕様が異なるレゾルバを取り付けた場合や、レゾルバの表裏を逆向きに取り付けてしまった場合でも、ソフトウェア内部のフラグ設定値の組合せによって、レゾルバが検出する回転角度の補正を簡潔に行うことが可能となる。
このように、本実施形態の制御装置Z11によれば、図4に示すレゾルバ補正用変数の算出手段と、図5に示すレゾルバ信号の入力手段を備えることで、レゾルバの検出値の差分調整を簡潔に行うことができる。そのため、モータへレゾルバを取り付けた後に行う、レゾルバ取り付け位置の調整量が小さく抑えられる。調整量が小さく抑えられたことで、ハードウェアによる調整方法のような、簡単な設備で調整する方法が選択できるようになる。
(応用例)
上記実施形態では、ソフトウェアによりレゾルバICで計算された回転角度の補正を行うが、ソフトウェアによる補正とハードウェアによる調整を組み合わせてもよい。例えば、以下のようにレゾルバICで計算された回転角度の補正を行う。
リプログラミングシステムなどの書込装置は、複数のフラグ、及びレゾルバZ16の取り付け誤りのパターン毎の電動モータZ15(モータ)の回転角度の補正値をそれぞれ対応付けて記憶し、並びにそれぞれのフラグの真/偽をマイコンZ13のEEPROM(記憶装置)に記憶する(記憶工程)。
マイコンZ13のCPUは、電動モータZ15に取り付けられるレゾルバZ16の出力信号から電動モータZ15の回転角度を計算する(第1計算工程)。
マイコンZ13のCPUは、真(=1)のフラグに対応する補正値を用いてレゾルバ補正定数θconst(モータの回転角度の補正定数)を計算する(第2計算工程)。
マイコンZ13のCPUは、第1計算工程によって計算された電動モータZ15の回転角度を、レゾルバ補正定数θconstを用いて補正する(補正工程)。
ユーザ(人間)は、補正された電動モータZ15の回転角度をモニタで参照しレゾルバZ16の取り付け位置を手動で調整する(調整工程)。
これによれば、補正工程によりレゾルバZ16の取り付け誤りのパターンに応じた補正が行われるため、調整工程での調整量は小さい。そのため、短時間で調整が完了し、調整コストを低減することもできる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
例えば、前述の本実施形態では、モータの組み立て工程にて、レゾルバをモータに取り付けた時、及び、故障などの原因によってレゾルバの交換を行った時に実施すると記載したが、レゾルバ補正用変数の算出手順は、例えば製品開発中の試作品において、レゾルバ配線に誤りがあり、正常にモータを制御させられない場合に、設定値の変更によってモータ制御ができるようにすることで、試作品の再設計を省略することができる。
前述の実施形態では、レゾルバIC(Z14)は、電動モータZ15(モータ)に取り付けられるレゾルバZ16の出力信号から電動モータZ15の回転角度を計算する第1計算部として機能するが、マイコンZ13が第1計算部として機能するようにしてもよい。
前述の実施形態では、補正値テーブル70、各種フラグの値、レゾルバ補正定数θconstなどをマイコンZ13に内蔵される不揮発性メモリの一例であるEEPROMに記憶しているが、外部の記憶装置に記憶してもよい。
なお、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
なお、本発明の実施形態は、以下の態様であってもよい。
(1)レゾルバを備えた、モータを制御する制御装置であって、モータの回転子に取り付けられた励磁部と、モータの固定子に、互いに90°傾けた位置に取り付けられた、2つの検出部を備え、2つの検出部から出力された波形を演算し、モータの回転角度を算出する手段を備え、レゾルバをモータへ取り付けた工程の後に、レゾルバの取り付け位置の補正値を決定し、ソフトウェア内部に記憶する手段と、モータを制御する際に毎回、ソフトウェア内部に記憶したレゾルバの取り付け位置の補正値を使い、補正処理を行う手段と、レゾルバの取り付け位置の補正値を、複数のフラグ設定値として持つことを特徴とする制御装置。
(2)レゾルバ取付け位置の補正値は、モータとレゾルバの回転方向を合わせるため、順方向の回転方向を選択するための、回転方向フラグと、
レゾルバが検出した回転角度を90°補正するためのフラグと、レゾルバが検出した回転角度を180°補正するためのフラグと、製造工程での取り付け位置誤差の標準偏差を補正するための設定値を備えることを特徴とする(1)に記載の制御装置。
(3)レゾルバ補正定数の設定手段は、制御装置の電源投入時における初期化処理において、前記90°補正するためのフラグと、前記180°補正するためのフラグと、前記製造工程での取り付け位置誤差の標準偏差を補正するための設定値から、レゾルバ補正定数を決定することを特徴とする(2)に記載の制御装置。
(4)モータの回転速度の算出手段は、通常の制御処理において、レゾルバ位置信号の今回値を、レゾルバ補正定数によって補正し、レゾルバ位置信号の前回値との差分から、モータの回転速度を算出し、回転方向フラグの設定値によって、モータの回転方向を補正することを特徴とする、(1)に記載の制御装置。
上記実施形態(1)〜(4)によれば、レゾルバの仕様や取付け方、製造工程での取り付け誤差に起因して発生する、モータ回転角度とレゾルバが検出する回転角度の差を、簡潔な方法で修正できる。
レゾルバは、互いに90°傾いた誘起電圧を正弦波出力、余弦波出力として認識し、励起される順番から回転方向を検出する。そのため、正弦波出力と余弦波出力の関係によって、回転角度の検出値に90℃、及び180℃の差が発生する。この差を調整するための、90°補正フラグ、及び、180°補正フラグを備えることを特徴とする。
また、モータとレゾルバの回転方向を合わせるため、順方向の回転方向を選択するための、回転方向フラグを備えることを特徴とする。
更に、製造工程での取り付け誤差を補正することを目的とし、取り付け誤差の標準偏差から決定する、取り付け位置の補正値を備えることを特徴とする。
前述のフラグ、及び、補正値をソフトウェア内部に持ち、取り付けたレゾルバの仕様によって設定値を組合せることで、取り付け位置の調整を簡略化できる。
Z11…制御装置
Z12…アクチュエータ
Z13…マイコン
Z14…レゾルバIC
Z15…電動モータ
Z16…レゾルバ
Z17…ドライバ回路
Z21…回転子
Z22…固定子
Z23…励磁部
Z24…回転部
Z25…検出部(余弦波出力)
Z26…検出部(正弦波出力)
C1…パターン1
C2…パターン2
C3…パターン3
C4…パターン4
C5…パターン5
70…補正値テーブル

Claims (5)

  1. 複数のフラグ、及びレゾルバの取り付け誤りのパターン毎のモータの回転角度の補正値をそれぞれ対応付けて記憶するテーブル、並びにそれぞれのフラグの真/偽を記憶する記憶装置と、
    前記モータに取り付けられる前記レゾルバの出力信号から前記モータの回転角度を計算する第1計算部と、
    真の前記フラグに対応する補正値を用いて前記モータの回転角度の補正定数を計算する第2計算部と、
    前記第1計算部によって計算された前記モータの回転角度を、前記補正定数を用いて補正する補正部と、
    を備えることを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    複数の前記フラグは、
    90°の補正をすること示す第1フラグと、
    180°の補正をすることを示す第2フラグと、
    を含むことを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項2に記載の電子制御装置であって、
    前記記憶装置は、
    前記モータの回転方向を補正することを示す第3フラグの真/偽を記憶し、
    前記電子制御装置は、
    前記補正部によって補正された第1の回転角度と所定の期間後に前記補正部によって補正された第2の回転角度との差分から前記モータの回転速度を算出し、前記第3フラグが真の場合、算出された前記モータの回転速度の符号を反転する第3計算部を備える
    ことを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項2に記載の電子制御装置であって、
    前記記憶装置は、
    前記レゾルバの取り付け位置の誤差の標準偏差を補正するための補正値を示す標準偏差補正値を記憶し、
    前記第2計算部は、
    前記補正定数に前記標準偏差補正値を加算する
    ことを特徴とする電子制御装置。
  5. 複数のフラグ、及びレゾルバの取り付け誤りのパターン毎のモータの回転角度の補正値をそれぞれ対応付けて記憶し、並びにそれぞれのフラグの真/偽を記憶する記憶工程と、
    前記モータに取り付けられる前記レゾルバの出力信号から前記モータの回転角度を計算する第1計算工程と、
    真の前記フラグに対応する補正値を用いて前記モータの回転角度の補正定数を計算する第2計算工程と、
    前記第1計算工程によって計算された前記モータの回転角度を、前記補正定数を用いて補正する補正工程と、
    補正された前記モータの回転角度を参照し前記レゾルバの取り付け位置を調整する調整工程と、
    を有することを特徴とする方法。
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