JP6510337B2 - 伸縮性緯編地 - Google Patents

伸縮性緯編地 Download PDF

Info

Publication number
JP6510337B2
JP6510337B2 JP2015125496A JP2015125496A JP6510337B2 JP 6510337 B2 JP6510337 B2 JP 6510337B2 JP 2015125496 A JP2015125496 A JP 2015125496A JP 2015125496 A JP2015125496 A JP 2015125496A JP 6510337 B2 JP6510337 B2 JP 6510337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic yarn
stress
knitted fabric
fabric
elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015125496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017008444A (ja
Inventor
吉田 裕司
裕司 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2015125496A priority Critical patent/JP6510337B2/ja
Publication of JP2017008444A publication Critical patent/JP2017008444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6510337B2 publication Critical patent/JP6510337B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、伸長時瞬間的に温度が上昇する、弾性糸を含有する伸縮性緯編地に関する。
従来、保温衣料等、着用時に温度が上昇する衣服として、セルロース等の吸湿発熱繊維を混合した布帛により衣服を製造し、着用時の人体からの不感蒸泄や発汗により発熱させる衣服が知られている(例えば、以下の特許文献1参照)。しかしながら、吸湿発熱繊維は、繊維の吸湿量が飽和に達すればそれ以上発熱することは無く、発熱時間が短いばかりでなく、吸湿量が飽和に達した後は、繊維中の水分により冷感を感じることさえあった。さらに、吸湿発熱以外の発熱布帛や発熱衣服として、面状発熱体や線状発熱体などのヒーターを衣服に組み込むことなどが知られているが、いずれも、電気により発熱するもので、衣服とした際は重くなり、電極も必要で動きにくい衣服となる。
また、最近では着用動作時の編地伸長時に発熱するという、これまでと全く違った発熱機能を持つ編地が提案されている(例えば、以下の特許文献2と3参照)。特に、特許文献3には、どちらかというと高目付であるサポーターでの伸長時に発熱する編地が提案されている。
特開2003−227043号公報 特開2011−195970号公報 特開2013−072157号公報
これらの編地は、確かに薄地なのに伸長時発熱して暖かく、シャツやタイツ等に好適であるものの、編地を約100%以上伸長しないと発熱温度は低く、特に、特許文献3で提案されたサポーターも、伸度が100%以上のサポーターであり、関節部等をしっかり固定したい場合には、伸び過ぎてサポート効果が低いものである。このように、サポーター、手袋、ソックス等の高目付であり、かつ、着用動作時に編地があまり伸長されない衣服において低伸長時に発熱する編地は未だ得られていない。かかる状況下、高目付衣服で低伸長時にも発熱する機能を有する編地により、サポーターのように関節部等のサポート機能が発揮でき、さらには、これまでと違った新しいアイテムでもより快適な衣服製造が可能となる編地を提供する必要性がある。
かかる現状の技術水準に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、低伸長下でも伸長時瞬間的に温度が上昇し、伸縮を繰り返せば持続的に伸長時発熱し、かつ、伸長発熱が効率よく達成され、しかも、動き易い衣服となる、弾性糸を含有する高目付緯編地を提供すること、並びに、該緯編地を使用して手袋、ソックス、サポーターなどの衣服とすることにより、保温性、伸長部位の筋肉や関節を暖めることによる怪我の防止、及び、血流向上効果を期待できる衣服を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、非弾性糸と弾性糸とからなる緯編地において、以下の構成を有することにより、低伸長でも瞬間発熱温度が1.0℃以上とすることができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]目付400〜900g/m2、経方向の9.8N荷重下伸度50〜100%である、弾性糸と非弾性糸とから構成される組織を有する伸縮性緯編地であって、該弾性糸の含有量が30〜70g/m2であり、該伸縮性緯編地を50%まで伸長後元の長さに戻し、伸縮途中の40%時点での往路応力と復路応力を測定するとき、下記式(1):
編地の応力比=40%時点の復路応力(N)/40%時点の往路応力(N)
により求められる編地の応力比が0.40〜0.70であり、かつ、経方向の伸長時瞬間発熱温度が1.0℃以上であることを特徴とする伸縮性緯編地。
[2]前記弾性糸として少なくとも2種類の被覆弾性糸が使用され、前記編地から抜き出した最も細い被覆弾性糸は、200%まで伸長後元の長さに戻し、伸縮途中の100%時点での往路応力と復路応力を測定するとき、下記式(2):
被覆弾性糸の応力比=100%時点の復路応力(N)/100%時点の往路応力(N)
により求められる被覆弾性糸の応力比が0.40〜0.70であるものであり、かつ、最も太い被覆弾性糸は、インレイ組織で編成されている、前記[1]に記載の伸縮性緯編地。
[3]前記伸縮性緯編地の、経密度(コース/インチ)と緯密度(ウェール/インチ)との積で求められるループ数が、400〜800である、前記[1]又は[2]に記載の伸縮性緯編地。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の伸縮性緯編地を衣服の伸びる部位に使用した衣服。
本発明の伸縮性緯編地が配された衣服は、高目付、低伸度であるにもかかわらず、膝や腕の曲げ伸ばしにより該緯編地が1.0℃以上発熱して暖かく、保温性に優れると共に、伸長部位の筋肉を暖めることにより怪我の防止効果や脂肪燃焼効果を有する。特に、冬季運動時に着用すると、発熱により筋肉温度低下を防止でき、筋肉温度低下による運動機能低下の防止を期待できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態は、高目付の衣服において、着用して動きやすくするためには、糸の編込長を長くしてループを大きくしたり、粗いゲージの編機使用等により編地伸度を高くすれば着用して動きやすい衣服となる。しかし、伸長時に発熱させるためには弾性糸が効率よく伸長することが必要であり、良く伸びる編地はループの変形が大きくて弾性糸が伸ばされないため伸長時発熱しにくく、動きやすさと伸長時発熱効率は相反するため、両者をバランスさせることが重要である。
さらに、身体をサポートすることを目的とするサポーターでは、100%よりよく伸びる編地ではサポート効果が得られないという問題もある。
そこで、本発明者らは、編地経方向の9.8N荷重下の伸度が50〜100%である伸縮性緯編地において、低伸度下でも伸長時発熱する構成について検討した結果本発明に至ったものである。
具体的には、従来知られている高伸長下の伸長時発熱ではなく、低伸長下で伸長時発熱する編地とするために、本実施形態の伸縮性緯編地は、例えば、釜径30〜40インチ程度の大口径の丸編機、釜径13〜17インチの小寸丸編機、釜径4インチ程度の筒編機、及び、横編機を使用し、編機のゲージについては、16〜24ゲージ程度の比較的粗ゲージの丸編機、及び横編機により製造されることができる、目付が400〜900g/m2、経方向の9.8N荷重下の伸度が50〜100%である、弾性糸と非弾性糸とか構成される組織を有する伸縮性緯編地であって、該弾性糸の含有量が30〜70g/m2、編地の応力比が0.40〜0.70であり、かつ、経方向の伸長時瞬間発熱温度が1.0℃以上であるものである。
瞬間発熱温度とは、伸縮以外に外部からのエネルギー供給がなく、風による伸長発熱温度が変化しない20℃65%RHの条件下で、編地を経方向に10%伸長セット後、さらに30%伸長し、次いで緩和してもとの長さに戻す繰り返し伸縮を1分間に100回の速度で5分間行う中での編地が示す最高温度をサーモグラフィで測定し、試験開始前の編地温度との差から算出された値である。尚、編地を10%伸長セット後、さらに、30%繰り返し伸縮を5分間行う伸縮条件について、以降は30%繰り返し伸長時と略して記す。
繰り返し伸縮5分間中の編地温度が試験開始前の編地温度より高くなれば、瞬間発熱していることを示す。本実施形態の伸縮性緯編地では、この方法により測定した瞬間発熱温度が1.0℃以上あることが必要である。1.0℃未満の瞬間発熱温度では、ほとんど発熱を感じられない。瞬間発熱温度は好ましくは1.3℃以上、より好ましくは2.0℃以上である。瞬間発熱温度が高いほど好適であり、人体に悪影響を与えない範囲であれば上限は特に限定されないが、瞬間発熱温度を高くするために弾性繊維の含有量が高くなりすぎると編地がハイパワーとなって衣服として動き難くなるため、瞬間発熱温度は5℃以下であることが実用的には好ましい。
弾性糸を含有する従来の編地は、編地に伸縮性を持たせ衣服着用時に心地よいフィット感を付与するもので、これにより、スリムな審美性の衣服を得たり、運動機能を向上させたりするものであった。これに対し本発明は、伸縮により発熱をする編地を得るものであり、従来品とは全く異なる発想の編地である。30%繰り返し伸長時の瞬間発熱温度を1.0℃以上とするには、弾性糸の含有量、編地の伸度、編地の応力比、ループ数等を適正な範囲とすること、すなわち、糸使い、ループ構造等の編地設計と、伸長発熱を効率的に発揮するための加工法を含めた編地製造方法とが重要である。本発明により初めて30%繰り返し伸長時の瞬間発熱温度が1.0℃以上である伸縮性編地が得られ、衣服として着用した時に、着用時の動作でも衣服の伸長量が僅か20〜30%でも高く発熱し、着用時に発熱が実感できるようになったものである。
本実施形態の伸縮性緯編地において、30%繰り返し伸縮時の瞬間発熱温度を1.0℃以上とするには、弾性糸が伸長発熱に大きく寄与している為弾性糸の含有率が重要であり、そのため、編地中に弾性糸を30〜70g/m2含有させることが必要である。弾性糸を多く含有するほど発熱温度が高くなるため、編地中の弾性糸の含有率は、好ましくは35〜65g/m2である。弾性糸の含有量が少ないと伸長発熱温度が低く、また、弾性糸の含有量が多くなり過ぎると編地重量が増し、編地がハイパワーとなって衣服として動き難くなるため、弾性糸の含有量は30〜70g/m2とするのがよい。
さらに重要なことは、例えば、弾性糸は伸長される際発熱し、伸長緩和時吸熱され、完全な弾性体、すなわち、伸長時の伸度−応力曲線(S−Sカーブ)が全く重なっているような弾性体は伸長時の発熱と伸長緩和時の吸熱温度はほぼ同じとなり、つまり、伸長時と伸長緩和時のサイクル全体で発熱量はほぼ0となる。本発明は、編地の伸長時の発熱温度に対して、伸長緩和時の吸熱を最小限に抑えるための編地の応力比を規定し、さらに規定した編地の応力比の範囲を達成するための技術的手段を見出したことにより完成されたものである。
編地の応力比については、最適な条件がある。すなわち、編地を経方向50%まで伸長し、伸長後元の長さに戻し、下記式(1):
編地の応力比=40%時点の復路応力(N)/40%時点の往路応力(N)
により求められる伸縮途中の40%時点での往路応力と復路応力との比について少数点以下3桁目を四捨五入して求めた編地の応力比が0.40〜0.70であることが重要である。
一般に、目付が400〜900g/m2である緯編地の応力比は、伸度が低い編地でも0.70超であるが、編地の応力比が0.70より大きいと伸長時発熱しても伸長緩和時に吸熱現象が生じ、結果として発熱が小さくなりやすい。また、編地の応力比が0.40未満の場合、衣服とした際、肘や膝の関節部を曲げ伸ばしした後に編地が変形して衣服が型崩れして好ましくない。従って、編地の応力比は、0.40〜0.70が好ましく、0.45〜0.65がさらに好ましい。
尚、編地の応力比を伸長、及び、回復40%時点での応力により求める理由は、この時点で、編地伸長時の発熱温度と伸長回復時の吸熱温度を捉えやすいためである。また、規定した範囲内で応力比が小さいほど吸熱温度が低く、高い伸長発熱温度が得られる。
本実施形態の伸縮性緯編地において、弾性糸の含有量、弾性糸そのものの応力比、弾性糸を非弾性糸で被覆した被覆弾性糸の応力比、編地のセット条件、編地の密度、編地内のループとループとの糸摩擦性により、編地の応力比のコントロールが可能であり、特に、被覆弾性糸の応力比をコントロールすることにより編地の応力比もコントロールしやすい。
伸縮性緯編地に使用する弾性糸は、非弾性糸で被覆された被覆弾性糸であることが好ましく、これにより、製編性の向上が図れるとともに、編地の応力比のコントロールが行い易くなる。すなわち、被覆弾性糸の応力比の規定により編地の応力比を特定の範囲とすることが容易になり、被覆弾性糸の応力比を小さくするには、弾性糸のドラフト率を低くする、非弾性糸と弾性糸との撚り数を多くする、また、太い非弾性糸を使用する、さらには、被覆弾性糸、又は、製造した編地の熱セットを行い、セット温度を高くする、セット時間を長くする等の熱セット条件を強くする。被覆弾性糸の応力比を大きくするには、非弾性糸と弾性糸の撚り数を少なくする、また、細い非弾性糸を使用する、製造した編地の熱セット時はセット条件を弱くする等により可能である。これらにより被覆弾性糸の応力比コントロールが可能であり、特定の範囲の応力比である被覆弾性糸を使用することにより、編地の応力比も特定の範囲とすることが可能となる結果、低伸度領域で伸長時高発熱する編地の製造が可能となる。
これらの方法の中で特に有効なのは、弾性糸のドラフト率の調整で、一般的な被覆弾性糸のドラフト率は3.2〜3.7程度であるのに対し、本実施形態の伸縮性緯編地では、ドラフト率を2.5〜3.1程度とすれば、以下に示す被覆弾性糸の応力比を規定の範囲にすることが容易になる。尚、被覆弾性糸製造時のドラフト率については、ドラフト率が3.1より高いと編地の応力比が高くなる傾向があり、逆に、ドラフト率が2.5未満では編地の応力比が低くなり過ぎるとともに、被覆弾性糸の製造トラブルが生じやすくなる。
本実施形態の伸縮性緯編地において、細い被覆弾性糸とは、細い弾性糸を使用した被覆弾性糸をいい、また、太い被覆弾性糸とは、細い被覆弾性糸で使用している弾性糸よりも太い弾性糸を使用した被覆弾性糸であり、好ましい実施形態では、少なくとも2種類の被覆弾性糸を使用し、編地の応力コントロールにおいては細い被覆弾性糸の応力性能が重要であり、編地中から抜き出した最も細い被覆弾性糸として、200%まで伸長後元の長さに戻し、伸縮途中の100%時点での往路応力と復路応力を測定し、下記式(2):
被覆弾性糸の応力比=100%時点の復路応力(N)/100%時点の往路応力(N)
により、少数点以下3桁目を四捨五入して求めた被覆弾性糸の応力比が0.40〜0.70、好ましくは、0.45〜0.65である被覆弾性糸を使用することにより、編地の応力比も特定の範囲にすることが可能となる。
また、最も太い被覆弾性糸は、好ましくは、タックとウェルトを繰り返すインレイ組織で編成されており、タックとウェルトの繰り返し方法については特に限定されず、タックとウェルトとが交互でもよいし、タック1ループに続き、ウェルト2ループ連続等、任意な組み合わせが可能である。尚、インレイ組織の被覆弾性糸は、編地とした際に身体への締め付け力に大きく影響するが、伸長時発熱にも影響し、特にタックが多いほど太い弾性糸を使用した被覆弾性糸も伸長されやすくなるため、インレイ組織はタックとウェルトが1ループ毎に繰り返す組織の方が好ましい。
好ましい実施形態では、細い被覆弾性糸と太い被覆弾性糸とから構成される少なくとも2種類の被覆弾性糸を使用しているが、弾性糸については、繊度違いの弾性糸の使用は無論、同一繊度の弾性糸を使用し、細い弾性糸を使用した細い被覆弾性糸は該弾性糸を1本使いとし、太い弾性糸を使用した太い被覆弾性糸は、弾性糸を複数本引き揃えて非弾性糸で被覆することも可能で、この場合、複数の弾性糸を使用した被覆弾性糸を最も太い被覆弾性糸とする。例えば、44dt(デシテックス:以下同じ記号を用いる)の弾性糸1本を使用した被覆弾性糸を細い被覆弾性糸とし、44dtの弾性糸を2本使用した被覆弾性糸を太い被覆弾性糸とする。
本実施形態の伸縮性緯編地に使用する弾性糸は、ポリウレタン系又はポリエーテルエステル系の弾性糸であることができ、例えば、ポリウレタン系弾性糸としては、乾式紡糸又は溶融紡糸したものが使用でき、ポリマーや紡糸方法は特に限定されない。弾性糸の破断伸度は400%〜1000%程度であり、かつ、伸縮性に優れ、染色加工時のプレセット工程の通常処理温度180℃近辺で伸縮性を損なわないことが好ましい。また、弾性糸としては、特殊ポリマーや粉体添加により、高セット性、抗菌性、吸湿、吸水性等の機能性を付与した弾性糸も使用可能である。ここで、細い被覆弾性糸に使用する弾性糸の繊度に関しては、20〜110dtex程度の繊維の使用が可能で、編地製造が容易で伸長時の発熱温度も高い、30〜80dtex程度の弾性繊維の使用が好ましい。また、太い被覆弾性糸に使用する弾性糸の繊度は特に限定されないが、40〜300dtex程度の繊維が使用できる。
さらに、弾性糸に無機物質を含有することが可能で、含有する無機物質の性能を加味した編地とすることができ、例えば、酸化チタンを含有させると、編地の発熱を酸化チタンに蓄え、遠赤外線効果による保温性を付与することができる。無機物質の含有法としては、弾性糸の紡糸原液に無機物質を含有させて紡糸する方法が最も簡単である。無機物質とは、酸化チタン等のセラミックス、カーボン、カーボンブラック等の無機物単体及び/又は無機化合物をいい、弾性糸の紡糸の障害とならない様、微粉末状が好ましい。これら無機物質は弾性糸に1〜10重量%含有されていることが好ましく、無機物質を含有することにより、編地の発熱時保温効果をより効果的に発揮することが可能となる。尚、無機物質は少ないと保温効果が小さく、多すぎると紡糸時や伸長時に糸切れすることがあるため、1〜10重量%の含有が好ましく、より好ましくは2〜5重量%の含有である。
また、編地の応力比は、細い被覆弾性糸の応力比コントロールによりコントロールし易く、該細い被覆弾性糸の応力比は、弾性糸のドラフト率、非弾性糸の撚り数や繊度、熱セット時の熱セット条件、弾性糸の選定によりコントロールすることが可能であり、例えば、弾性糸を200%まで伸長後元の長さに戻す際の、100%時点での往路応力と復路応力の応力比が、細い被覆弾性糸で限定した0.40〜0.70である弾性糸を使用して細い被覆弾性糸を製造することが好ましい。
このような細い被覆弾性糸に使用する弾性糸の製造方法としては、弾性糸の分子量を上げる方法があり、他の方法としては、例えば、特開2001−140127号公報に示される、第1級アミン又は第2級アミンのいずれかの1官能性アミン、水酸基、及び第3級窒素又は複素環状窒素から選ばれる少なくとも1種を含む窒素含有化合物と有機ジイソシアナートとが反応して得られる、1分子あたりの平均ウレア結合単位数が4〜40個であるウレタンウレア化合物;特許第4343446号公報に示される、第1級アミン及び第2級アミンのうちの少なくとも1種から選ばれる2官能性アミノ基、第3級窒素及び複素環状窒素のうちの少なくとも1種から選ばれる窒素含有基を含む窒素含有化合物と、有機ジイソシアナート、モノ又はジアルキルモノアミン、アルキルモノアルコール、及び有機モノイソシアナートからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを反応させて得られるウレア化合物;特開平7−316922号公報に示される、ポリアクロニトリル系ポリマー、低分子ジオール、及びポリマージオールの混合物と、有機ジイソシアナートとの反応で得られる末端水酸基構造であるポリウレタン;あるいはスチレン−無水マレイン酸共重合体等を添加して紡糸する方法が挙げられる。上記末端水酸基構造であるポリウレタンとしては、炭素原子数2〜10の直鎖状又は分岐状アルキレン基若しくは二価の脂環式炭化水素の両末端に水酸基を有する低分子ジオール及び数平均分子量400〜3000の高分子ジオールの混合物(モル比1〜99)と有機ジイソシアナートとの反応物であって、末端が水酸基でありウレタン基濃度が3ミリ当量/g以上である数平均分子量10000〜40000のポリウレタン重合体であることが好ましい。これらを単独で又は2種以上混合して弾性糸中に添加すればよいが、添加量が少ないと伸長発熱温度効果が低く、逆に添加量が多いと、編地伸長回復性が低下し、着用、洗濯により型崩れが生じやすくなるため、添加量は、弾性糸重量に対して2.0〜15.0%、好ましくは2.5〜8.0%とする。
弾性糸に非弾性糸を被覆する被覆弾性糸としては、弾性糸に非弾性糸を巻きつけたカバーリング糸、撚糸した糸、及び非弾性糸と弾性糸とを空気噴射等により混繊した混繊糸等の使用が可能である。
本実施形態の伸縮性緯編地では、弾性糸の含有量、経方向の伸度、編地の応力比、細い被覆弾性糸の応力比に加え、編地の経方向密度(コース/インチ)と編地の緯方向密度(ウェール/インチ)との積である編地のループ数も重要であり、ループ数を特定の範囲内に入れることにより、伸長発熱と編地の応力とのバランスを最適化できる。すなわち、ループ数が400〜800の範囲内が好ましく、弾性糸の含有量、編地の応力比、被覆弾性糸の応力比等が規定の範囲内であっても伸張時発熱温度が低い場合がある。つまり、ループ数が400未満では一つのループは大きなループとなっており、低伸度での編地伸長時はループが変形するのみで、弾性糸が伸長されることがないので伸長時の発熱温度が低くなる。ループ数が800より多い場合は、ループの変形は小さいが編地が密になり過ぎ、伸度が小さくなり動き難く、風合いも硬い編地となる。これらループ数のコントロールは、使用する弾性糸、非弾性糸の繊度、編機のゲージ、編地製造時のループ長コントロールにより可能で、ループ数を少なくするには、太い非弾性糸の使用、編機ゲージを粗にする、編地製造時の度目を大きくすることにより達成し易い。特に、編地のウェールを20〜30ウェール/インチとなるよう設計するのが好ましい。
本実施形態の伸縮性緯編地は、釜径30〜40インチ程度の大口径の丸編機、釜径13〜17インチの小寸の丸編機、釜径4インチ程度の筒編機、及び、横編機を使用し、編機のゲージについては、16〜24ゲージ程度の比較的粗ゲージの丸編機、及び横編機により製造可能であり、編組織については、天竺組織、スムース組織等のニットループ主体の編組織による編成や、タック組織を入れた鹿の子調の組織等任意に使用でき、広幅の編機で編成し、裁断、縫製して衣服とする方法、4インチ程度の釜径が小さい編機を使用し、筒状に編成された編地の一部を縫製することで衣服とすることも可能である。しかしながら、弾性糸としては被覆弾性糸の使用が好ましく、少なくとも2種以上の被覆弾性糸を使用し、細い被覆弾性糸のみでニットループを形成してもよいが、非弾性糸と細い被覆弾性糸との引き揃えにより編地製造するのが好ましい。
衣服内での被覆弾性糸の使用法については、少なくとも関節部の動作で編地を伸長時発熱させたい部分は、最も伸長時発熱に寄与する細い被覆弾性糸を全コースに編成し、主に着用時の締め付け力への寄与が大きいが、伸長時の発熱にも影響する太い被覆弾性糸は全コース、あるいは2〜3コース毎にインレイ組織により編成するのが好ましい。関節部以外の部分については、被覆弾性糸は必ずしも必要ではなく、柄やメッシュ調等とすることも可能であるが、衣服のフィット感、サポート感に加え、関節部以外も筋肉の動き等により多少は伸長時発熱するので、少なくとも細い被覆弾性糸で構成されているのが好ましく、柄やメッシュ調とする場合も、被覆弾性糸も交編された組織とするのが好ましい。
また、被覆弾性糸以外の非弾性糸については、目付が400〜900g/m2となるように繊度を選定すればよい。
本実施形態の伸縮性緯編地は、編組織や、糸使いを変更したり、樹脂プリント等を施したりすることにより、点状、直線状、曲線状等の部分的にパワーが異なる高パワー部と低パワー部とを混在させてもよい。この場合、編地中の一部分でも本性能を満足すればよい。例えば、膝など伸長発熱効果が欲しい部分のみ高伸長発熱編地を配し、膝回り等は高パワーの定伸長編地を配置することも可能で、この場合、膝の動きで暖かくなり、また、低伸長部で膝関節の保護等を狙った製品とすることが可能となる。
非弾性糸としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、並びにポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、キュプラ、レーヨン、綿、竹繊維等のセルロース系繊維、羊毛等の獣毛繊維等、あらゆる繊維の使用が可能である。また、これらのブライト糸、セミダル糸、フルダル糸等を任意に使用でき、繊維の断面形状についても、丸型、楕円型、W型、繭型、中空糸等任意の断面形状の繊維が使用可能であり、繊維の形態についても特に限定されず、原糸、仮撚等の捲縮加工糸が使用でき、非弾性糸の太さについても特に限定されないが、被覆弾性糸に使用する非弾性糸は20〜110dt、好ましくは、30〜90dtの非弾性糸の使用が好適である。さらに、長繊維でも紡績糸でもよく、また、2種以上の繊維を撚糸、カバーリング、エアー混繊等により混合した複合糸の使用も可能である。さらには、繊維自体での混合ではなく、編機上での2種以上の繊維の混合も無論可能である。
非弾性糸、特に、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、セルロース系繊維の場合には、無機物質を0.3〜5重量%含有していることが好ましい。無機物質を含有することにより、弾性編地の発熱時、保温効果をより効果的に発揮することが可能となる。なお、無機物質は、少ないと保温効果が小さく、多すぎると紡糸時や伸長時に糸切れすることがあるため、0.5〜5重量%の含有がより好ましく、さらに好ましくは0.4〜3重量%の含有である。
本実施形態の伸縮性緯編地では、非弾性糸にセルロース等の吸湿発熱する素材を使用すれば、着用時吸湿により発熱し、運動することによっても発熱することになり、所望の効果をより高めることが可能である。さらに、紡績糸の使用や起毛により発熱した熱を逃がし難くでき、保温効果を高めることも可能である。
本実施形態の伸縮性緯編地の染色仕上げ方法としては、通常の染色仕上げ工程を使用でき、使用する繊維素材に応じた染色条件とし、使用する染色機も液流染色機、ウインス染色機およびパドル染色機など任意であり、吸水性や柔軟性を向上させる加工剤や、保温性を高める加工剤の使用も可能である。また、染色された非弾性糸の使用も可能で、この場合、編地編成後の染色加工工程が省略することが可能で、編地の糸屑等の始末で製品とすることができる。
本実施形態の伸縮性緯編地は、サポーター、手袋、ソックス等、身体に密着する衣服であることができ、衣服全体に使用してもよいが、少なくとも衣服で大きく伸長する部位に使用することができる。例えば、肘のサポーターでは肘外側部分、手袋では指関節外側、ソックスでは足の甲から足首にかけての部分が着用動作時に大きく伸長されるため、この部分に実施形態の伸縮性緯編地を使用すれば日常の動作、運動により暖かい衣服となる。また、これら伸長時発熱する部分が小さいと、伸長時発熱が実感できないため、少なくとも伸長される方向に50mm、幅方向に30mm等、1500mm2程度の面積を有していることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例における評価は以下の方法により行なった。
(1)サンプリング
編地内に、本発明の構成要件が満たされている部分(以下、伸縮性緯編地部分という。)と、そうでない部分とが存在する場合は、伸縮性緯編地部分のみをサンプリングし、また、サンプリング部分が下記測定法による所定の長さ、あるいは幅が満たない場合は、伸縮性緯編地部分の最大長、及び最大幅をサンプリングし、下記に示す伸長量等はサンプリングした長さを基準として求めた。
(2)瞬間発熱温度
瞬間発熱温度の測定は、下記の繰り返し伸縮試験機を使用し、編地を経方向に伸長及び緩和(戻し)を規定速度で規定時間繰り返す間の最も高い試料表面温度を測定して求めた。
繰り返し伸縮機:デマッチャー試験機((株)大栄科学精器製作所製)
試料の大きさ:長さ100mm(把持部除く)、幅50mm
測定環境:温度20℃、65%RHの恒温恒湿条件。伸縮以外に外部からのエネルギー供給を受けない状態で測定した。
サンプルのセット:測定するサンプルは、10%伸長した状態でデマッチャー試験機にサンプルの上下を把持させた。
伸長量:30%
繰り返し伸縮サイクル:108回/分
発熱温度測定:繰り返し伸長5分間中の試料表面温度を連続的にサーモグラフィで測定した。サーモグラフィの放射率は1.0に設定した。
発熱温度評価:測定する試料表面が最高温となったときの温度を読み取り、伸縮前の温度と比べ上昇した温度を瞬間発熱温度とした。
(3)編地伸度
編地伸度:長さ100mm(把持部除く)、幅25mmでテンシロン引張り試験機((株)オリエンテック製 RTC−1210A)を使用し、下記条件で伸長し、9.8N荷重下での伸度を測定した。
荷重:0.1N
引張り速度:300mm/分
引張り長:9.8N荷重まで伸長
測定:上記条件で伸長し、9.8N荷重での経方向伸度を求めた。
(4)編地の応力比
編地の応力比を次の方法により測定した。
試料の大きさ:長さ100mm(把持部除く)、幅25mm
引張り試験機:テンシロン引張り試験機((株)オリエンテック製 RTC−1210A)
初荷重:0.1N
引張り速度、及び回復速度:300mm/分
引張り長、及び測定:50%伸長まで伸長し、同じ速度で伸長後元の長さに戻し(回復させ)、この条件で伸長、回復を3回繰り返し、3回目の伸縮途中の40%時点での往路応力と復路応力を求め、下記式:
編地の応力比=40%時点の復路応力(N)/40%時点の往路応力(N)
により小数点以下3桁目を四捨五入して求めた。
(5)被覆弾性糸の応力比
被覆弾性糸の応力比を次の方法により測定した。
試料のサンプリング:編地を解いて被覆弾性糸を100mm(把持部除く)抜出した。
引張り試験機:テンシロン引張り試験機((株)オリエンテック製 RTC−1210A)
初荷重:0.05N
引張り速度、及び回復速度:300mm/分
引張り長、及び測定:200%伸長まで伸長し、同じ速度で伸長後元の長さに戻し(回復させ)、この条件で伸長、回復を3回繰り返し、3回目の伸縮途中の100%時点での往路応力と復路応力を求め、下記式:
被覆弾性糸の応力比=100%時点の復路応力(N)/100%時点の往路応力(N)
により小数点以下3桁目を四捨五入して求めた。
(6)弾性糸含有量
編地中の弾性糸含有量(g/m2)を、次の方法により小数点一桁を四捨五入して求めた。
編地中の非弾性糸を溶解等により除去し、弾性糸のみの重量を測定して単位面積当りの重量に換算した。非弾性糸を除去することが困難である場合には、重量測定後の編地から、弾性糸を溶解等により除去し、非弾性糸のみの重量を測定して、重量減少した分を弾性糸重量とした。
[実施例1]
24ゲージの筒編機を使用して肘用のサポーターを製造するに当たり、エステル84dtex/36フィラメント加工糸を糸のまま染色して準備し、次に、肘にあたる部分は長さ100mmとなるよう設計し、細い被覆弾性糸として弾性糸44dtex(商品名ロイカSF:旭化成せんい(株)製)に先に染色したエステル加工糸84dtex/36フィラメントを、弾性糸のドラフト率2.8、撚り数500T/mでカバーリングして製造し、太い被覆弾性糸として、弾性糸78dtex(商品名ロイカSF:旭化成せんい(株)製)に、先に染色したエステル加工糸84dtex/36フィラメントを、弾性糸のドラフト率3.0、撚り数500T/mでカバーリングして製造した。製造した被覆弾性糸を使用し、サポーターの地組織として、先に染色したエステル加工糸84/36と細い被覆弾性糸とを引き揃えにて天竺組織で編成し、肘にあたる部分は地組織中に太い弾性糸をタックとウェルトを交互に繰り返すインレイ組織を全コースに編成し、肘部の長さが100mmである編地を製造した。出来上がった編地の端部を解れないように始末し、仕上げとして100℃で10秒間スチームセットを行いサポーター製品とした。尚、肘にあたる部分の太い被覆弾性糸がインレイで編成されている部分の目付は、715g/m2であった。
得られた編地の性能を評価した結果を以下の表1に示す。実施例1の本発明の伸縮性緯編地は伸長時瞬間発熱温度が1.0℃以上であり、暖かく肘をサポートする衣服とすることができた。
[実施例2〜6、比較例1〜2]
実施例1より密度を粗くして弾性糸含有量とループ数を下げた編地(実施例2)、密度を密にして弾性糸含有量とループ数を増やした編地(実施例3)、細い被覆弾性糸の繊度を変更した編地(実施例4:33dtexの弾性糸使用、実施例5:78dtexの弾性糸使用、比較例1:22dtexの弾性糸使用)、仕上げのスチームセットを120℃で1分間とした編地(実施例6)、被覆弾性糸の製造時の弾性糸のドラフト率を3.5として製造した編地(比較例2)、これら以外は実施例1と同様に編地を作製し、評価を行なった。結果を以下の表1に示す。
[実施例7]
細い被覆弾性糸に使用する弾性糸として、特開平7−316922号公報の実施例4で用いられたポリウレタン重合体(A剤)、及び、特開2001−140127号公報の実施例1で用いられたウレタンウレア化合物(B剤)を準備し、弾性糸44dtex(商品名ロイカCR:旭化成せんい(株)製)製造時の紡糸浴に、A剤を7wt%及びB剤を3wt%添加して44dtexの弾性糸を製造し、これを使用したことを除いて、実施例1と同様に編地を作製し、評価を行なった。結果を以下の表1に示す。
[実施例8]
21ゲージのソックス編機を使用してソックスを製造するに当たり、エステル84dtex/36フィラメント加工糸を糸のまま染色して準備し、弾性糸44dtex(商品名ロイカBX:旭化成せんい(株)製)をドラフト率3.0 撚り数500T/mとしてカバーリングして細い被覆弾性糸とした。また、弾性糸44dtex(商品名ロイカCF:旭化成せんい(株)製)を2本引き揃え、ドラフト率2.9、撚り数500T/mで先に染色したエステル84dtex/36フィラメントでカバーリングして太い被覆弾性糸とした。これらの被覆弾性糸を使用し、地組織として先に染色した綿糸30S/−と細い被覆弾性糸とを引き揃えてニットとタックを交互に繰り返す鹿の子組織で編成し、足の甲にあたる部分として長さ100mmの間は太い弾性糸をタックとウェルトを繰り返すインレイ組織により編成し、この100mmの間の中間あたりの踵に相当する部分は、太い被覆弾性糸が編成されないようにして踵部を形成して編成を行った。出来上がった編地の爪先にあたる部分を縫製し、端部を解れないように始末し、仕上げとして100℃で10秒間スチームセットを行いソックスとした。尚、足の甲にあたる部分の太い被覆弾性糸がインレイで編成されている部分の目付は、827g/m2であった。
得られた編地の性能を評価した結果を以下の表1に示す。実施例8の本発明の伸縮性緯編地は伸長時瞬間発熱温度が1.0℃以上であり、歩行でも暖かいソックスとすることができた。
Figure 0006510337
本発明の伸縮性緯編地は、高目付の編地であり、低伸長下でも伸長時瞬間的に温度が上昇する編地であり、手袋、ソックス、サポーターなどの衣服とすることにより、保温性、伸長部位の筋肉や関節を暖めることによる怪我の防止、及び、血流向上効果を期待できる衣服となる。

Claims (4)

  1. 目付400〜900g/m2、経方向の9.8N荷重下伸度50〜100%である、弾性糸と非弾性糸とから構成される組織を有する伸縮性緯編地であって、該弾性糸の含有量が30〜70g/m2であり、該伸縮性緯編地を50%まで伸長後元の長さに戻し、伸縮途中の40%時点での往路応力と復路応力を測定するとき、下記式(1):
    編地の応力比=40%時点の復路応力(N)/40%時点の往路応力(N)
    により求められる編地の応力比が0.40〜0.70であり、かつ、経方向の伸長時瞬間発熱温度が1.0℃以上であることを特徴とする伸縮性緯編地。
  2. 前記弾性糸として少なくとも2種類の被覆弾性糸が使用され、前記編地から抜き出した最も細い被覆弾性糸は、200%まで伸長後元の長さに戻し、伸縮途中の100%時点での往路応力と復路応力を測定するとき、下記式(2):
    被覆弾性糸の応力比=100%時点の復路応力(N)/100%時点の往路応力(N)
    により求められる被覆弾性糸の応力比が0.40〜0.70であるものであり、かつ、最も太い被覆弾性糸は、インレイ組織で編成されている、請求項1に記載の伸縮性緯編地。
  3. 前記伸縮性緯編地の、経密度(コース/インチ)と緯密度(ウェール/インチ)との積で求められるループ数が、400〜800である、請求項1又は2に記載の伸縮性緯編地。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸縮性緯編地を衣服の伸びる部位に使用した衣服。
JP2015125496A 2015-06-23 2015-06-23 伸縮性緯編地 Active JP6510337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015125496A JP6510337B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 伸縮性緯編地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015125496A JP6510337B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 伸縮性緯編地

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017008444A JP2017008444A (ja) 2017-01-12
JP6510337B2 true JP6510337B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=57760846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015125496A Active JP6510337B2 (ja) 2015-06-23 2015-06-23 伸縮性緯編地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6510337B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7320357B2 (ja) * 2019-02-22 2023-08-03 旭化成株式会社 編地及び該編地を用いた衣服

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3838430B2 (ja) * 2002-10-03 2006-10-25 東洋紡績株式会社 吸湿発熱する高伸縮性編地
JP6004624B2 (ja) * 2011-09-28 2016-10-12 旭化成株式会社 サポーター
JP6154171B2 (ja) * 2013-03-29 2017-06-28 旭化成株式会社 編地及び衣服
US10030327B2 (en) * 2013-03-29 2018-07-24 Asahi Kasei Fibers Corporation Elastic knitted fabric and clothing item
JP6243176B2 (ja) * 2013-09-27 2017-12-06 旭化成株式会社 編み地及び衣服

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017008444A (ja) 2017-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6062534B2 (ja) 伸縮性編地及び衣服
JP5777721B2 (ja) 伸縮性編地および衣服
JP5584497B2 (ja) 弾性編地
JP6154171B2 (ja) 編地及び衣服
JP6510337B2 (ja) 伸縮性緯編地
JP2014152425A (ja) 弾性織物
JP5896677B2 (ja) 編地
JP6243176B2 (ja) 編み地及び衣服
JP6228432B2 (ja) 伸縮性編み地及び衣服
JP6368602B2 (ja) レッグウェア
JP6004624B2 (ja) サポーター
JP6315695B2 (ja) レッグ衣料
JP7101523B2 (ja) 筒状編地及びそれを含む製品並びに衣料
JP2013072155A (ja) 発熱サポーター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6510337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150