JP6510203B2 - 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、x線ct装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6510203B2
JP6510203B2 JP2014188256A JP2014188256A JP6510203B2 JP 6510203 B2 JP6510203 B2 JP 6510203B2 JP 2014188256 A JP2014188256 A JP 2014188256A JP 2014188256 A JP2014188256 A JP 2014188256A JP 6510203 B2 JP6510203 B2 JP 6510203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projection data
image
unit
reconstructed image
generate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014188256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016059509A (ja
Inventor
利幸 小野
利幸 小野
井田 孝
孝 井田
修平 新田
修平 新田
竹島 秀則
秀則 竹島
中井 宏章
宏章 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Canon Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Medical Systems Corp filed Critical Canon Medical Systems Corp
Priority to JP2014188256A priority Critical patent/JP6510203B2/ja
Publication of JP2016059509A publication Critical patent/JP2016059509A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6510203B2 publication Critical patent/JP6510203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明の実施形態は、画像処理装置、X線CT装置およびプログラムに関する。
近年、シリコンをベースとした光電子増倍器の開発が盛んになると共に、光電子増倍器を用いたX線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)装置等の放射線検出装置の開発が進んでいる。このようなX線CT装置の一例として、被検体を透過したX線のエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルを検出するスペクトラルCT装置がある。
このようなスペクトラルCT装置において、注目する特定のエネルギー帯のサイノグラムから再構成して得られた断面画像の画素値である線減弱係数について、ノイズによって線減弱係数の算出精度が低下することを抑制するために、以下のような処置を施す技術がある。すなわち、上述の特定のエネルギー帯よりも広いエネルギー帯のサイノグラムから再構成して得られた断面画像を用いることによって、ノイズの影響が低減された線減弱係数で構成される断面画像を得る技術が提案されている。
しかし、このようなスペクトラルCT装置において、照射するX線の線量が低い条件で撮像した場合、線減弱係数の高い被検体もしくは厚みがある被検体を撮像した場合、または、注目する特定のエネルギー帯を狭くした場合、検出器で検出されるフォトン数が0となるチャネルが発生する場合がある。このような場合、被検体の断面画像を構成する線減弱係数の算出精度が低下するという問題点がある。
米国特許出願公開US2013/0108013
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被検体の断面画像である復元画像の線減弱係数の算出精度を向上させる画像処理装置、X線CT装置およびプログラムを提供することを目的とする。
実施形態の画像処理装置は、被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、投影データ処理部と、第1再構成部と、第2再構成部と、生成部と、を備える。投影データ処理部は、被検体を透過した放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する。第1再構成部は、第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する。第2再構成部は、第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する。生成部は、第2再構成画像に基づいて第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する。投影データ処理部は、第1投影データに対して所定の演算を行うことにより、フォトン数が0であることを示す画素を第1投影データよりも少なくした第2投影データを生成する。
第1の実施形態に係るX線検査装置の全体構成図である。 第1の実施形態の画像処理部のブロック構成の一例を示す図である。 サイノグラムを説明する図である。 検出器の特定のチャネルで検出されたエネルギーのスペクトルの一例を示す図である。 被検体サイノグラムの例を示す図である。 特定のエネルギー帯のフォトンで再構成した再構成画像の例を示す図である。 第2投影データで再構成した再構成画像の例を示す図である。 画像処理後の復元画像の例を示す図である。 第1の実施形態の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例1の投影データ処理部のブロック構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例1の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例2の投影データ処理部のブロック構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の画像処理部のブロック構成の一例を示す図である。 第2の実施形態の表示装置の表示内容の一例を示す図である。 第2の実施形態の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る画像処理装置、X線CT装置および画像処理方法を詳細に説明する。また、以下の図面において、同一の部分には同一の符号が付してある。ただし、図面は模式的なものであるため、具体的な構成は以下の説明を参酌して判断すべきものである。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線検査装置の全体構成図である。図1を参照しながら、X線検査装置1の全体構成の概要を説明する。
X線CT装置の一例であるX線検査装置1は、図1に示すように、X線を被検体40に透過させてエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルとして検出することにより、被検体40の投影断面41の断面画像を得るスペクトラルCT装置またはフォトンカウンティングCT装置等である。X線検査装置1は、図1に示すように、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30(画像処理装置)と、を備えている。
架台装置10は、被検体40に対してX線を照射して透過させ、上述のスペクトルを検出する装置である。架台装置10は、X線管11と、回転フレーム12と、検出器13と、照射制御部14と、架台駆動部15と、データ収集部16と、を備えている。
X線管11は、照射制御部14から供給される高電圧によりX線を発生する真空管であり、被検体40に対してX線ビーム11aを照射する。X線管11から照射されるX線のエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルは、X線管11の管電圧、管電流、および、線源に用いるターゲット(例えば、タングステン等)の種類によって定まる。そして、X線管11から照射されたX線は、被検体40を透過する際に、被検体40を構成する物質の状態に応じて各エネルギーのフォトン数が減少してスペクトルが変化する。
回転フレーム12は、X線管11と検出器13とを、被検体40を挟んで対向するように支持するリング状の支持部材である。
検出器13は、チャネル毎に、X線管11から照射されて被検体40を透過したX線のエネルギーごとのフォトン数を検出する検出器である。すなわち、検出器13は、チャネル毎に、後述する図4に示すようなX線のエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルを検出する。検出器13は、図1に示すように、回転フレーム12の周方向に回転しながら、ビュー毎にスペクトルを検出する。ここで、ビューとは、回転フレーム12の周方向の1周360°のうち、所定角度ごとに検出器13によりスペクトルが検出される場合の角度のことをいうものとする。すなわち、検出器13が2°ごとにスペクトルを検出する場合、1ビュー=2°というものとする。検出器13は、チャネル方向(回転フレーム12の周方向)に複数の検出素子が配列された検出素子列が、被検体40の体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って複数列配列された2次元アレイ型検出器である。なお、検出器13の検出素子列は、フォトカウンティング型検出素子と積分型検出素子との組み合わせで構成されていてもよい。
照射制御部14は、高電圧を発生して、発生した高電圧をX線管11に供給する装置である。
架台駆動部15は、回転フレーム12を回転駆動させることで、被検体40を中心とした円軌道上でX線管11および検出器13を回転駆動させる装置である。なお、架台駆動部15は、X線管11および検出器13の双方を回転駆動させる構成に限定されるものではない。例えば、検出器13は、回転フレーム12の周方向に1周分にわたって検出素子が配列されて構成されており、架台駆動部15は、X線管11のみを回転駆動させる構成であってもよい。
データ収集部16は、検出器13によりチャネル毎に検出されたエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルのデータを収集する装置である。そして、データ収集部16は、収集したスペクトルのデータそれぞれに対して増幅処理またはA/D変換処理等を行なって、所望する(注目する)特定のエネルギー帯のサイノグラムを生成し、コンソール装置30に出力する。
寝台装置20は、被検体40を載せる装置であり、図1に示すように、寝台駆動装置21と、天板22とを、備えている。
天板22は、被検体40が載置されるベッド等の寝台である。寝台駆動装置21は、天板22に載置される被検体40の体軸方向(Z軸方向)へ移動させることによって、被検体40を回転フレーム12内に移動させる装置である。
コンソール装置30は、操作者によるX線検査装置1の操作を受け付け、架台装置10によって収集されたデータから断面画像を再構成する装置である。コンソール装置30は、図1に示すように、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、画像処理部34と、画像記憶部35と、システム制御部36と、を備えている。
入力装置31は、X線検査装置1を操作する操作者が各種指示を操作入力するための装置であり、操作入力された各種コマンドをシステム制御部36に送信する装置である。入力装置31は、例えば、マウス、キーボード、ボタン、トラックボール、またはジョイスティック等である。
表示装置32は、入力装置31を介して操作者から操作指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、後述する画像記憶部35が記憶する再構成画像(復元画像、断面画像)を表示したりする装置である。表示装置32は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、または有機EL(Organic Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。
スキャン制御部33は、照射制御部14、架台駆動部15、データ収集部16、および寝台駆動装置21の動作を制御する処理部である。具体的には、スキャン制御部33は、回転フレーム12を回転させながら、X線管11からX線を連続的または間欠的に照射させることで、X線スキャンを実行させる。例えば、スキャン制御部33は、天板22を移動させながら回転フレーム12を連続回転させて撮像を行なうヘリカルスキャン、または、被検体40の周りを回転フレーム12が1回転して撮像を行い、続いて被検体40が載置された天板22を少しずらして再び回転フレーム12が1回転して撮影を行うノンヘリカルスキャンを実行させる。
画像処理部34は、データ収集部16から受信したサイノグラムから被検体の断層画像を再構成する処理部である。画像処理部34のブロック構成および動作の詳細については、後述する。
画像記憶部35は、画像処理部34による再構成処理により生成された断面画像(復元画像)を記憶する機能部である。画像記憶部35は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、または光ディスク等の記憶装置である。
システム制御部36は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線検査装置1の全体の制御を行う処理部である。具体的には、システム制御部36は、スキャン制御部33を制御することにより、架台装置10および寝台装置20による被検体のスペクトルのデータの収集動作を制御する。また、システム制御部36は、画像処理部34を制御することにより、断層画像の再構成処理を制御する。また、システム制御部36は、画像記憶部35から断面画像を読み出して、表示装置32に断面画像を表示させる。
なお、データ収集部16によって、収集したスペクトルのデータから所望する(注目する)特定のエネルギー帯のサイノグラムが生成されるものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、データ収集部16は、収集したスペクトルのデータを画像処理部34に送信し、画像処理部34によって、スペクトルのデータから所望する(注目する)特定のエネルギー帯のサイノグラムが生成されるものとしてもよい。
図2は、第1の実施形態の画像処理部のブロック構成の一例を示す図である。図3は、サイノグラムを説明する図である。図4は、検出器の特定のチャネルで検出されたエネルギーのスペクトルの一例である。図5は、被検体サイノグラムの例を示す図である。図6は、特定のエネルギー帯のフォトンで再構成した再構成画像の例を示す図である。図7は、第2投影データで再構成した再構成画像の例を示す図である。図8は、画像処理後の復元画像の例を示す図である。図2〜8を参照しながら、第1の実施形態の画像処理部34の構成および動作の概要について説明する。
図2に示すように、画像処理部34は、投影データ処理部341と、第1再構成部342と、第2再構成部343と、生成部344と、を備えている。
投影データ処理部341は、データ収集部16から、被検体40のサイノグラムである被検体サイノグラムを第1投影データIとして受信し、第1投影データIに基づいて、サイノグラムの形式である第2投影データIを生成する処理部である。第1投影データIは、所望する(注目する)特定のエネルギー帯の被検体サイノグラムである。ここで、サイノグラムとは、図3に示すサイノグラム1001のように、X線管11のビュー毎、検出器13のチャネル毎の測定値を画素値として並べた画像をいう。このうち、X線管11から照射されたX線が被検体40を透過して検出器13により検出されたスペクトル(図4参照)から生成されたサイノグラムを被検体サイノグラムというものとする。そして、被検体40を配置せずに、X線が空気だけを通過して検出器13により検出されたスペクトルから生成されたサイノグラムを空気サイノグラムというものとする。被検体サイノグラムおよび空気サイノグラムの画素値は、検出器13により測定値として検出されたフォトン数である。また、検出器13は、ビュー毎、かつ、チャネル毎にエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルを検出するので、X線検査装置1は、X線管11の1周分のX線スキャンにより、図5に示すような、エネルギーごとの被検体サイノグラム1011を得ることができる。図5に示す例では、スペクトルを4つのエネルギー帯に分割して、エネルギー帯ごと(以下、単に「エネルギーごと」ともいう)に4つの被検体サイノグラム1011a〜1011dが得られる場合を示している。なお、図5では、4つのエネルギー帯に分割する例を示したが、この分割数に限定されるものではない。
投影データ処理部341は、第2投影データIを生成するため所定の演算の一例として例えば、下記の式(1)に示すように、第1投影データIの画素値についてチャネル方向の加重和を算出して第2投影データIとする。
式(1)の(x,y)はx番目のチャネル、かつ、y番目のビューのデータであることを示し、Wは1以上の実数の重みであり、kはチャネル方向のシフト量であり、K、−Kは加重和を算出するためのチャネル方向の範囲の上下限値である。Wは、kの値に関わらず同じ値としてもよく、あるいは、kの値が0に近づくほど大きい値をとるようにしてもよい。
上述のように、X線管11から照射されるX線の線量が低い条件で撮像した場合、線減弱係数の高い被検体もしくは厚みがある被検体を撮像した場合、または、注目する特定のエネルギー帯が狭い場合、検出器13で検出されるフォトン数が0となるチャネルが発生する場合がある。この場合、第1投影データIにおいてはフォトン数が0であることを示す画素値(例えば「0」等)が多数含まれることになる。しかし、投影データ処理部341が上述の式(1)によって、第1投影データIのチャネル方向の加重和を算出することにより、フォトン数が0であることを示す画素の数が第1投影データIよりも少ない第2投影データIが生成される。いずれにしても、第1投影データIおよび第2投影データIは、上述のスペクトル(図4参照)における同じエネルギー帯におけるフォトン数に基づくデータである。
また、第2投影データIの生成は、第2投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素の数を減らすという観点からは、より多くのデータを用いて加算(加重和)することが好ましいが、第2投影データIから再構成される後述の第2再構成画像の空間分解能をできるだけ低下させないという観点からは、より少ないデータを用いて加算(加重和)することが好ましい。
なお、上述のように、第2投影データIを生成するための所定の演算の一例として式(1)に示す第1投影データIのチャネル方向の加重和を求める演算を示したが、これに限定されるものではなく、第1投影データIの画素値の加算を含む所定の演算として、メディアンフィルタまたはイプシロンフィルタ等の非線形フィルタを用いて第2投影データIを生成するものとしてもよい。このような非線形フィルタを用いることによって、後述する第2再構成画像の空間分解能の低下を抑制することができる。
また、第2投影データIは、第1投影データIよりもチャネル方向の画素数が少なくなるようにしてもよい。例えば、第1投影データIのチャネル方向の画素数を10チャネル毎に加重和を算出して、第2投影データIのチャネル方向の画素数が、第1投影データIのチャネル方向の画素数の1/10となるように第2投影データIを生成するものとしてもよい。
また、上述の式(1)によって、第1投影データIの加重和を算出した後、所定のチャネルの間隔でデータをサブサンプリングして第2投影データIを生成するものとしてもよい。
また、上述の式(1)においては、第1投影データIの所定方向としてのチャネル方向の加重和を算出して第2投影データIとするものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、第1投影データIの所定方向としてのビュー方向、スライス方向、時間方向またはエネルギー方向の加重和を算出して第2投影データIとしてもよい。また、それぞれの方向の加重和の算出処理は、組み合わせて用いてもよい。
ここで、第1投影データIのスライス方向の加重和とは、図1の被検体40のZ軸方向の複数の投影断面41において生成された第1投影データIの加重和である。この場合、加重和の対象となる第1投影データIの画素値は、スライス方向で得られた複数の第1投影データIにおける同じ位置(x,y)の画素値である。例えば、被検体40の断面画像がスライス方向(図1のZ軸方向)で同じ画像と予想される場合に、第1投影データIのスライス方向の加重和を適用することができる。また、第1投影データIの時間方向の加重和とは、図1の被検体40の同一の投影断面41において時系列に複数得られた第1投影データIの加重和である。この場合、加重和の対象となる第1投影データIの画素値は、時間方向で得られた複数の第1投影データIにおける同じ位置(x,y)の画素値である。例えば、被検体40が人体である場合、投影断面41に対応する臓器が動いてしまう場合は、第1投影データIの時間方向の加重和は適さないことになる。また、第1投影データIのエネルギー方向の加重和とは、上述の所望する(注目する)特定のエネルギー帯を含み、かつこのエネルギー帯よりも広いエネルギー帯のスペクトルから得られる被検体サイノグラムである投影データについての加重和である。
また、投影データ処理部341は、データ収集部16から第1投影データIを受信するものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、データ収集部16は、生成した被検体サイノグラムである第1投影データIを、画像記憶部35に記憶させるものとし、投影データ処理部341は、画像記憶部35から第1投影データIを読み込んで取得するものとしてもよい。
また、被検体サイノグラムである第1投影データIの画素値は、検出器13により測定値として検出されたフォトン数であるものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、検出器13に到達したフォトンの総エネルギーを検出する検出器で取得されるデータを第1投影データIの画素値としてもよい。
第1再構成部342は、データ収集部16から受信した第1投影データIを再構成して第1再構成画像Sを生成する処理部である。再構成の方法としては、例えば、逆投影法の一例であるフィルタ補正逆投影法(FBP(Filtered Back Projection)法)を用いることができる。ここでは、第1投影データIを再構成する方法として、FBP法を採用した場合について説明する。この場合、第1再構成部342は、被検体40を配置せずに、X線が空気だけを通過して検出器13により検出されたスペクトルから生成された空気サイノグラムである基準投影データIを有しているものとする。
具体的には、第1再構成部342は、まず、第1投影データIと基準投影データIとから、下記の式(2)により線減弱係数の積分値Mを算出する。
(x,y)=0の場合、I(x,y)≠0のときと同じ条件で式(2)の上側の式により演算すると、積分値M(x,y)の値が無限大となり演算不可能となる。そこで、第1再構成部342は、I(x,y)=0の場合、式(2)の上側の式の右辺の第1投影データIを「1」に置き換えた下側の式によって積分値M(x,y)を算出する。この積分値M(x,y)は、y番目のビューにおいて、X線管11から照射されたX線が検出器13のx番目のチャネルに到達するまでに通過する経路に沿って被検体40の線減弱係数を積分した値となる。
次に、第1再構成部342は、算出した積分値M(x,y)に対して、チャネル方向に1次元フーリエ変換をする。次に、第1再構成部342は、1次元フーリエ変換をした値に対して、ランプフィルタまたはShepp−Loganフィルタ等の高域通過フィルタによって周波数方向にフィルタ処理をして、1次元逆フーリエ変換をする。そして、第1再構成部342は、1次元逆フーリエ変換をしたデータを、すべてのビュー毎に逆投影して加算することによって、再構成された断面画像である第1再構成画像Sを生成する。
第2再構成部343は、投影データ処理部341から受け取った第2投影データIを再構成して第2再構成画像Sを生成する処理部である。ここでは、第2投影データIを再構成する方法として、第1再構成部342による第1投影データIの再構成の方法と同様に、FBP法を採用した場合について説明する。第2再構成部343は、線減弱係数の積分値Mを算出する場合に用いる基準投影データとして、上述の基準投影データIを用いることもできるが、投影データ処理部341により第1投影データIから第2投影データIを生成した場合と同様の方法で生成した基準投影データを用いることが好適である。すなわち、第2再構成部343は、まず、基準投影データIから、下記の式(3)により基準投影データI’を算出する。
そして、第2再構成部343は、第2投影データIと基準投影データI’とから、下記の式(4)により線減弱係数の積分値Mを算出する。
(x,y)=0の場合、I(x,y)≠0のときと同じ条件で式(4)の上側の式により演算すると、積分値M(x,y)の値が無限大となり演算不可能となる。そこで、第2再構成部343は、I(x,y)=0の場合、式(4)の上側の式の右辺の第2投影データIを「1」に置き換えた下側の式によって積分値M(x,y)を算出する。
次に、第2再構成部343は、算出した積分値M(x,y)に対して、チャネル方向に1次元フーリエ変換をする。次に、第2再構成部343は、1次元フーリエ変換をした値に対して、ランプフィルタまたはShepp−Loganフィルタ等の高域通過フィルタによって周波数方向にフィルタ処理をして、1次元逆フーリエ変換をする。そして、第2再構成部343は、1次元逆フーリエ変換をしたデータを、すべてのビュー毎に逆投影して加算することによって、再構成された断面画像である第2再構成画像Sを生成する。
なお、第1再構成部342および第2再構成部343は、いずれも、逆投影法の一例であるFBP法を用いて再構成する場合を示したが、再構成する方法はこれに限定されるものではなく、逐次近似法等の各種の再構成方式を用いてもよい。例えば、逐次近似法では、疑似的に仮の画像を予め用意し、各ビューにおいてX線を被検体に照射して減弱率を算出する方法である。そして、仮の画像で算出した減弱率が、実際に検出器13において検出された測定値(減弱率)より小さい場合、仮の画像の画素値を増加させていく。逆に、仮の画像で算出した減弱率が、実際に検出器13において検出された測定値より大きい場合、仮の画像の画素値を減少させていく。この動作を繰り返すことによって、仮の画像で算出される減弱率が、実際に検出器13で検出された測定値(減弱率)と等しくなるように変更して再構成画像を得る。逐次近似法には、ART(Algebraic Reconstruction Technique)法、OS−EM(Ordered Subset Expectation Maximization)法、およびML−EM(Maximum Likelihood Expectation Maximization)法等の種々の方法がある。
生成部344は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、および第2再構成部343から受け取った第2再構成画像Sから、復元画像SOutを生成する処理部である。上述の第1再構成部342により生成された第1再構成画像Sの例として、図6に模式的に表した第1再構成画像1101を示す。第1再構成部342により生成された第1再構成画像Sは、第1投影データIに0が含まれている場合、局所平均をとっても、その値は真の線減弱係数に一致しない。図6に示す第1再構成画像1101の例では、被検体の断面画像において、内側に向かうほど画素値(輝度値)が小さくなり、真の線減弱係数からずれている。また、第2再構成部343により生成された第2再構成画像Sの例として、図7に模式的に表した第2再構成画像1102を示す。第2再構成部343により生成された第2再構成画像Sは、第2投影データIに含まれる0の数が第1投影データIよりも少なくなっているため、局所平均をとった場合、第1再構成画像Sよりも真の線減弱係数に近い値を示す画像となる。しかし、第2投影データIは、画素値を加算(加重和)して求められているため、図7に示すように、第2再構成画像S(図7の例では第2再構成画像1102)は、空間分解能が第1再構成画像Sよりも低下しており、被検体40の断面の模様(臓器の境界等)が不鮮明となる。
そこで、生成部344は、第1再構成画像Sが有する空間分解能を保ちつつ、第2再構成画像Sのような真の線減弱係数に近い画素値となる復元画像SOutを求める処理をする。生成部344は、図2に示すように、フィルタ処理部3441と、変換部3442と、を備えている。
フィルタ処理部3441は、第1再構成画像Sおよび第2再構成画像Sのそれぞれについて、局所的な平均値である第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tを算出するためのフィルタ処理(それぞれ第1フィルタ処理、第2フィルタ処理)をする処理部である。ここで、局所的な平均値とは、注目する画素を含む周辺の所定領域内の画素値の平均をとった値である。例えば、画像における座標(m,n)を中心とする局所的な平均値は、座標(m,n)を中心として、m方向およびn方向に±L画素分の範囲の平均値とすることができる。なお、所定領域は、円形としてもよい。
なお、フィルタ処理部3441による局所的な平均値を求める方法としては、単純平均以外にも、上述の所定領域の中心に近いほど重みを大きくした加重平均をとる方法であってもよい。例えば、イプシロンフィルタ、バイラテラルフィルタ、またはメディアンフィルタを用いてもよい。
また、第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tを算出するためのフィルタ処理は、同じタップ数のフィルタでもよく、または、タップ数の異なるフィルタでもよい。例えば、第2再構成画像Sは、第1再構成画像Sよりも空間分解能が低いので、第2フィルタ値Tを算出するためのフィルタのタップ数は、第1フィルタ値Tを算出するためのフィルタのタップ数よりも小さくしてもよい。
また、上述のように、第1再構成画像Sおよび第2再構成画像Sのそれぞれについて、局所的な平均値を求めた第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tは、すべての画素値についてフィルタ処理をした画像形式であってもよく、後の変換部3442で変換の対象となる画素値のみフィルタ処理をした値であってもよい。
変換部3442は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、ならびにフィルタ処理部3441から受け取った第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tから、下記の式(5)により復元画像SOutを生成する処理部である。
すなわち、変換部3442は、式(5)に示すように、第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tに基づいて、第1再構成画像Sの画素値を変換して復元画像SOutを生成する。また、以下に式(5)が示す定性的な意義を説明する。まず、第1フィルタ値Tは、第1再構成画像Sの局所的な平均値であるので、式(5)の右辺のうちS(m,n)/T(m,n)は、画像全体では平均的に「1」に近似する。したがって、SOut(m,n)の画素値は、画像全体ではT(m,n)の値に近似することになり、第2再構成画像Sが有する真の線減弱係数に近い画素値となる。また、上述のように第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tは、それぞれ第1再構成画像Sおよび第2再構成画像Sの局所的な平均値であるため空間分解能は低くなる。したがって、第2再構成画像Sよりも空間分解能の高い第1再構成画像Sは、式(5)に示すように、T(m,n)/T(m,n)によって乗算されても、空間分解能への影響は小さく、SOut(m,n)の空間分解能は、第1再構成画像Sの高い空間分解能を踏襲することになる。
したがって、変換部3442が生成する復元画像SOutは、第1再構成画像Sが有する空間分解能を保ちつつ、第2再構成画像Sのような真の線減弱係数に近い画素値を有する画像となる。変換部3442により生成された復元画像SOutの例として、図8に模式的に表した復元画像1201を示す。図8に示す復元画像1201は、図6に示す第1再構成画像1101よりも真の線減弱係数に近い画素値を有し、図7に示す第2再構成画像1102よりも空間分解能が高い画像となっている。
なお、変換部3442は、上述の式(5)に基づいて、復元画像SOutを生成することに限定されるものではなく、係数αを用いた、下記の式(6)によって復元画像SOutを生成するものとしてもよい。
式(6)における係数αは、0≦α≦1の範囲の実数であり、α=0の場合、SOut=Sとなり、α=1の場合、SOut=(T/T)S、すなわち式(5)と同一の式となる。すなわち、式(6)で示されるSOutは、係数αの値に基づいて、Sと(T/T)Sとの間の値をとることになる。例えば、投影データ処理部341において第1投影データIの画素値を加算(加重和)するチャネル方向の範囲を大きくした場合、第2再構成画像Sの空間分解能の低下が大きくなり、第2フィルタ値Tの信頼度が低下するため、係数αを小さくするものとすればよい。また、第1投影データIに含まれる0の数が少ない場合、第1再構成画像Sの信頼度が向上するため、係数αを小さくするものとしてもよい。
また、上述の式(5)または(6)によって得られた復元画像SOutは、別の再構成方法の初期値として利用するものとしてもよい。例えば、逐次近似法の例であるML−EM法等の初期値にすることもできる。上述の式(5)または(6)によって得られた復元画像SOutを、逐次近似法による断面画像の演算の初期値とすることによって、画像更新の収束が早くなり、演算の高速化を実現することができる。
また、図2に示す画像処理部34における投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、および変換部3442は、それぞれソフトウェアであるプログラムで実現されてもよく、またはハードウェア回路により実現されてもよい。また、図2に示す画像処理部34における投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、生成部344、フィルタ処理部3441、および変換部3442は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。
また、本実施形態のコンソール装置30は、コンピュータを利用した構成となっている。すなわち、コンソール装置30は、CPU(Central Processing Unit)等の制御装置(図1のスキャン制御部33およびシステム制御部36等)と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等の記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(State Solid Drvie)またはCDドライブ等の外部記憶装置(図1の画像記憶部35等)と、キーボードまたはマウス等の入力装置(図1の入力装置31)と、ディスプレイ等の表示装置(図1の表示装置32)とを備えている。ここで、上述のように、画像処理部34における投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、および変換部3442のうち少なくともいずれかがプログラムで実現される場合、コンソール装置30で実行されるそのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−RまたはDVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、コンソール装置30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、コンソール装置30で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。本実施形態のコンソール装置30で実行されるプログラムは、上述した画像処理部34の投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、および変換部3442のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上述の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。上述の内容は、後述する変形例およびその他の実施形態についても同様である。
図9は、第1の実施形態の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。図9を参照しながら、第1の実施形態の画像処理部34による画像処理の全体動作について説明する。
<ステップS11>
画像処理部34の投影データ処理部341は、データ収集部16から、被検体サイノグラムである第1投影データIを受信して取得する。そして、ステップS12へ進む。
<ステップS12>
投影データ処理部341は、上述の式(1)によって、取得した第1投影データIの画素値についてチャネル方向の加重和を算出して、第2投影データIを生成する。そして、投影データ処理部341は、生成した第2投影データIを、第2再構成部343に送る。そして、ステップS13へ進む。
<ステップS13>
画像処理部34の第1再構成部342は、データ収集部16から第1投影データIを受信して取得する。次に、第1再構成部342は、第1投影データIと基準投影データIとから、上述の式(2)により線減弱係数の積分値Mを算出する。第1再構成部342は、算出した積分値M(x,y)に対してチャネル方向に1次元フーリエ変換をした値に対して、ランプフィルタまたはShepp−Loganフィルタ等の高域通過フィルタによって周波数方向にフィルタ処理をして、1次元逆フーリエ変換をする。そして、第1再構成部342は、1次元逆フーリエ変換をしたデータを、すべてのビュー毎に逆投影して加算することによって、再構成された断面画像である第1再構成画像Sを生成する。第1再構成部342は、生成した第1再構成画像Sを、生成部344のフィルタ処理部3441および変換部3442に送る。
また、画像処理部34の第2再構成部343は、空気サイノグラムである基準投影データIから、上述の式(3)により基準投影データI’を算出する。次に、第2再構成部343は、第2投影データIと基準投影データI’とから、上述の式(4)により線減弱係数の積分値Mを算出する。第2再構成部343は、算出した積分値M(x,y)に対してチャネル方向に1次元フーリエ変換をした値に対して、ランプフィルタまたはShepp−Loganフィルタ等の高域通過フィルタによって周波数方向にフィルタ処理をして、1次元逆フーリエ変換をする。そして、第2再構成部343は、1次元逆フーリエ変換をしたデータを、すべてのビュー毎に逆投影して加算することによって、再構成された断面画像である第2再構成画像Sを生成する。第2再構成部343は、生成した第2再構成画像Sを、フィルタ処理部3441へ送る。そして、ステップS14へ進む。
<ステップS14>
フィルタ処理部3441は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、および第2再構成部343から受け取った第2再構成画像Sのそれぞれについて、局所的な平均値である第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tを算出する。フィルタ処理部3441は、算出した第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tを、変換部3442へ送る。そして、ステップS15へ進む。
<ステップS15>
変換部3442は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、ならびにフィルタ処理部3441から受け取った第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tから、上述の式(5)または(6)により復元画像SOutを生成する。変換部3442は、生成した復元画像SOutを画像記憶部35に出力して、画像記憶部35は、復元画像SOutを記憶する。
以上のステップS11〜S15の動作によって、画像処理部34による画像処理が実行される。
以上のように、投影データ処理部341は、データ収集部16から受信した第1投影データIに基づいて、第1投影データIよりもフォトン数が0であることを示す画素値が少ない第2投影データIを生成し、生成部344は、第1再構成画像Sが有する空間分解能を保ちつつ、第2再構成画像Sの画素値に近い復元画像SOutを生成するものとしている。これによって、検出器13で検出されるフォトン数が0となるチャネルが発生する条件においても、空間分解能の低減を抑制しつつ、被検体の真の線減弱係数に近い画素値で構成された復元画像である断面画像を得ることができる。
なお、検出器13は、回転フレーム12の周方向に並んだチャネル(検出素子)ごとにエネルギーごとのフォトン数で示されるスペクトルを検出するものとしたが、上述のように、検出器13は、被検体40の体軸方向にも検出素子が配列されている。したがって、体軸方向における検出素子のリング状の配列ごとにサイノグラムが生成され、上述の画像処理が実行されるものとしてよい。または、ヘリカルスキャンのように天板22を移動させながら回転フレーム12を連続回転させる場合においては、同一の周方向のチャネル(検出素子)により検出されたデータのみ使用するのではなく、体軸方向にずれたチャネルによって検出されたデータにより補間してサイノグラムが生成されるものとしてもよい。また、デュアルエナジーX線CT装置のように、X線管11から照射されるX線のエネルギーを2種類に分けて1周ごとに切り替えて照射(例えば、1周目は140[keV]、2周目は80[keV])して、異なるエネルギーのスペクトルを合成して、サイノグラムを生成するものとしてもよい。
また、生成部344によって生成される復元画像SOutの画素値は線減弱係数であるものとしたが、これに限定されるものではなく、CT値等のX線の減弱の多寡を表す値であれば、いずれも有効である。同様に、サイノグラムの画素値も、フォトン数に限定されるものではなく、X線の量もしくはフォトン数の多寡を表す値、または、X線の量もしくはフォトン数の変化率を表す値であってもよい。
また、上述の復元画像を生成するまでの画像処理について、X線検査装置1で説明したが、例えば、X線透視装置のように、被検体を投影または撮影したフォトン数が異なる画像が得られるすべての画像処理装置において適用可能である。
<変形例1>
本変形例の画像処理部34について、第1の実施形態の画像処理部34と相違する点を中心に説明する。本変形例の画像処理部34は、図2に示す第1の実施形態の画像処理部34が備える投影データ処理部341の代わりに、後述する図10に示す投影データ処理部341aを備えている。
図10は、第1の実施形態の変形例1の投影データ処理部のブロック構成を示す図である。図10を参照しながら、本変形例の画像処理部34が備える投影データ処理部341aの構成および動作について説明する。
本変形例の投影データ処理部341aは、データ収集部16(図1参照)から受信した被検体40(図1参照)のサイノグラムである被検体サイノグラムを第1投影データIとして受信し、第1投影データIに基づいて、サイノグラムの形式である第2投影データIを生成する処理部である。投影データ処理部341aは、図10に示すように、処理部3411aと、決定部3412aと、を備えている。
決定部3412aは、データ収集部16から受信した第1投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、第2投影データIを生成するための処理方法を決定する制御信号を出力する処理部である。ここで、フォトン数が0であることを示す画素値の分布とは、例えば、チャネル方向またはビュー方向等における所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合である。決定部3412aは、所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合が高いほど、上述の式(1)において加重和を算出する画素値の範囲を広くするような制御信号を出力する。例えば、決定部3412aは、上述の式(1)において、所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合が5%未満である場合、K=1とし、5%以上10%未満である場合、K=5とし、10%以上である場合、K=10とするような制御信号を出力する。
なお、フォトン数が0であることを示す画素値の分布は、所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合とすることに限定されるものではなく、例えば、チャネル方向またはビュー方向等において、フォトン数が0であることを示す画素値が隣接する最大の幅の値としてもよい。
処理部3411aは、決定部3412aから受け取った制御信号により決定された上述の式(1)におけるKの値に基づいて、データ収集部16から受信した第1投影データIの画素値についてチャネル方向またはビュー方向等の加重和を算出して第2投影データIを生成する処理部である。処理部3411aは、生成した第2投影データIを第2再構成部343(図2参照)に送る。
図11は、第1の実施形態の変形例1の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。図11を参照しながら、本変形例の画像処理部34による画像処理の全体動作について、第1の実施形態の画像処理部34による画像処理と相違する点を中心に説明する。
<<ステップS11>>
画像処理部34の投影データ処理部341aは、データ収集部16から、被検体サイノグラムである第1投影データIを受信して取得する。そして、ステップS21へ進む。
<<ステップS21>>
投影データ処理部341aの決定部3412aは、データ収集部16から受信した第1投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、第2投影データIを生成するための処理方法を決定する制御信号を出力する。そして、ステップS22へ進む。
<<ステップS22>>
投影データ処理部341aの処理部3411aは、決定部3412aから受け取った制御信号により決定された処理方法に基づいて、上述の式(1)により、データ収集部16から受信した第1投影データIの画素値についてチャネル方向またはビュー方向等の加重和を算出して第2投影データIを生成する。処理部3411aは、生成した第2投影データIを第2再構成部343(図2参照)に送る。
図11におけるステップS13〜S15の処理は、それぞれ上述の第1の実施形態の図9におけるステップS13〜S15と同様である。
以上のように、投影データ処理部341aは、第1投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、第2投影データIを生成するための処理方法を動的に決定し、決定した処理方法に基づいて第2投影データIを生成している。具体的には、投影データ処理部341aは、例えば、第1投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲を動的に決定する。これによって、第1の実施形態と比較して、より好適な第2投影データIを生成、すなわち、フォトン数が0であることを示す画素値が少ない信頼度の高い第2投影データIを生成することができる。よって、被検体の真の線減弱係数に近い画素値で構成された復元画像である断面画像を、より精度良く得ることができる。
なお、本変形例の画像処理部34における処理部3411a、決定部3412a、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、および変換部3442は、それぞれソフトウェアであるプログラムで実現されてもよく、またはハードウェア回路により実現されてもよい。また、図10に示す投影データ処理部341aは、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。
<変形例2>
本変形例の画像処理部34について、第1の実施形態の画像処理部34と相違する点を中心に説明する。本変形例の画像処理部34は、図2に示す第1の実施形態の画像処理部34が備える投影データ処理部341の代わりに、後述する図12に示す投影データ処理部341bを備えている。
図12は、第1の実施形態の変形例2の投影データ処理部のブロック構成を示す図である。図12を参照しながら、本変形例の画像処理部34が備える投影データ処理部341bの構成および動作について説明する。
本変形例の投影データ処理部341bは、データ収集部16(図1参照)から受信した被検体40(図1参照)のサイノグラムである被検体サイノグラムを第1投影データIとして受信し、第1投影データIに基づいて、サイノグラムの形式である第2投影データIを生成する処理部である。投影データ処理部341bは、図12に示すように、処理部3411bと、解析部3412bと、を備えている。
処理部3411bは、上述の式(1)によって、データ収集部16から受信した第1投影データIの画素値についてチャネル方向またはビュー方向等の加重和を算出して第2投影データIを生成する処理部である。処理部3411bは、生成した第2投影データIを第2再構成部343(図2参照)または解析部3412bに送る。
解析部3412bは、処理部3411bから受け取った第2投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、処理部3411bによる第2投影データIの生成が再度必要か否かを解析して、その解析結果を含めた制御信号を出力する処理部である。解析部3412bは、例えば、フォトン数が0であることを示す画素値の分布として、チャネル方向またはビュー方向等における所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合が所定値より高い場合、第2投影データIの生成が再度必要であると判定して、再度の生成を指示する制御信号を出力する。
処理部3411bは、解析部3412bから再度の生成を指示する制御信号を受け取った場合、前回、第2投影データIを生成した場合と比較して、上述の式(1)において加重和を算出する画素値の範囲を広くして、再度、第2投影データIを生成する。例えば、処理部3411bは、前回、第2投影データIを生成した場合の上述の式(1)のKの値を2倍にして、再度、第2投影データIを生成する。
なお、処理部3411bは、解析部3412bから再度の生成を指示する制御信号を受け取った場合、前回、上述の式(1)においてチャネル方向における所定範囲で加重和を算出した場合、異なる方向(ビュー方向、スライス方向、時間方向またはエネルギー方向等)において加重和を算出するものとしてもよい。
図13は、第1の実施形態の変形例2の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。図13を参照しながら、本変形例の画像処理部34による画像処理の全体動作について、第1の実施形態の画像処理部34による画像処理と相違する点を中心に説明する。
<<ステップS11>>
画像処理部34の投影データ処理部341bは、データ収集部16から、被検体サイノグラムである第1投影データIを受信して取得する。そして、ステップS31へ進む。
<<ステップS31>>
投影データ処理部341bの処理部3411bは、上述の式(1)により、データ収集部16から受信した第1投影データIの画素値についてチャネル方向またはビュー方向等の加重和を算出して、第2投影データIを生成する。そして、処理部3411bは、生成した第2投影データIを、解析部3412bに送る。そして、ステップS32へ進む。
<<ステップS32>>
解析部3412bは、処理部3411bから受け取った第2投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、処理部3411bによる第2投影データIの生成が再度必要か否かを解析して、その解析結果を含めた制御信号を出力する。解析部3412bは、例えば、フォトン数が0であることを示す画素値の分布として、チャネル方向またはビュー方向等における所定範囲に含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の割合が所定値より高い場合、第2投影データIの生成が再度必要であると判定して、再度の生成を指示する制御信号を出力する。そして、ステップS33へ進む。
<<ステップS33>>
処理部3411bは、解析部3412bから、再度の生成を指示する制御信号を受け取った場合(ステップS33:Yes)、前回、第2投影データIを生成した場合と比較して、上述の式(1)において加重和を算出する画素値の範囲を広くする。そして、ステップS31へ戻る。処理部3411bは、解析部3412bから、再度の生成の必要がない旨の制御信号を受け取った場合(ステップS33:No)、生成した第2投影データIを第2再構成部343(図2参照)に送る。そして、ステップS13へ進む。
図13におけるステップS13〜S15の処理は、それぞれ上述の第1の実施形態の図9におけるステップS13〜S15と同様である。
以上のように、投影データ処理部341bは、第1投影データIから生成した第2投影データIに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、第2投影データIの生成が再度必要か否かを解析する。投影データ処理部341bは、その解析の結果、第2投影データIの生成が再度必要であると判定した場合、上述の式(1)において加重和を算出する画素値の範囲を広くして、再度、第2投影データIを生成する。これによって、第1の実施形態と比較して、より好適な第2投影データIを生成、すなわち、フォトン数が0であることを示す画素値が少ない信頼度の高い第2投影データIを生成することができる。よって、被検体の真の線減弱係数に近い画素値で構成された復元画像である断面画像を、より精度良く得ることができる。
なお、本変形例の画像処理部34における処理部3411b、解析部3412b、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、および変換部3442は、それぞれソフトウェアであるプログラムで実現されてもよく、またはハードウェア回路により実現されてもよい。また、図12に示す投影データ処理部341bは、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るX線検査装置について、第1の実施形態に係るX線検査装置1と相違する点を中心に説明する。第2の実施形態に係るX線検査装置は、図1に示す第1の実施形態に係るX線検査装置1と同様の構成を有するが、画像処理部34の代わりに、後述する図14に示す画像処理部34aを備えている。本実施形態では、第1投影データIの信頼度に応じて、第2投影データIを生成する場合の上述の式(1)における加重和を算出するための範囲を切り替える動作、および、変換部3442における第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを切り替える動作について説明する。
図14は、第2の実施形態の画像処理部のブロック構成の一例を示す図である。図14を参照しながら、第2の実施形態の画像処理部34aの構成および動作の概要について説明する。
図14に示すように、画像処理部34aは、投影データ処理部341と、第1再構成部342と、第2再構成部343と、生成部344と、信頼度算出部345と、を備えている。
投影データ処理部341は、データ収集部16から、被検体サイノグラムを第1投影データIとして受信し、かつ、システム制御部36から後述する第1選択情報を受信し、第1投影データIおよび第1選択情報に基づいて、第2投影データIを生成する処理部である。具体的には、投影データ処理部341は、上述の式(1)に示すように、第1投影データIの画素値についてチャネル方向の加重和を算出して第2投影データIとする。このとき、投影データ処理部341は、第1選択情報で示される加重和を算出する画素値の範囲に従って、加重和を算出する。
なお、上述の式(1)において、第1投影データIのチャネル方向の加重和を算出して第2投影データIとするものとしたが、これに限定されるものではなく、第1の実施形態でも言及したように、第1投影データIのビュー方向、スライス方向、時間方向またはエネルギー方向の加重和を算出して第2投影データIとしてもよい。
第1再構成部342および第2再構成部343の動作は、それぞれ第1の実施形態の画像処理部34の第1再構成部342および第2再構成部343の動作と同様である。
生成部344は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、および第2再構成部343から受け取った第2再構成画像Sから、復元画像SOutを生成する処理部である。生成部344は、図14に示すように、フィルタ処理部3441と、変換部3442と、を備えている。
フィルタ処理部3441は、第1の実施形態の画像処理部34のフィルタ処理部3441の動作と同様である。
変換部3442は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、ならびにフィルタ処理部3441から受け取った第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tから、上述の式(5)により復元画像SOutを生成する処理部である。すなわち、変換部3442は、上述の式(5)に示すように、第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tに基づいて、第1再構成画像Sの画素値を変換して復元画像SOutを生成する。また、変換部3442は、システム制御部36から後述する第2選択情報を受信し、第2選択情報が上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行う旨を示す場合、当該変換処理を行う。一方、変換部3442は、第2選択情報が上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行わない旨を示す場合、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像Sをそのまま復元画像SOutとして出力する。変換部3442は、生成した復元画像SOutをシステム制御部36に送信する。
信頼度算出部345は、データ収集部16(図1参照)から第1投影データIを受信し、投影データ処理部341から第2投影データIを受信し、第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を算出する処理部である。ここで、算出される信頼度とは、第1投影データIおよび第2投影データIそれぞれに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて算出され、フォトン数が0であることを示す画素値を含むことにより、それぞれ再構成される第1再構成画像Sおよび第2再構成画像Sの画素値である線減弱係数が真の値から離れると予想される場合に低くなる値である。信頼度は、例えば、0〜100%の範囲の値とする。また、フォトン数が0であることを示す画素値の分布とは、第1の実施形態で上述した通りである。
入力装置31は、本実施形態に係るX線検査装置を操作する操作者が各種指示を操作入力するための装置であり、操作入力された各種コマンドをシステム制御部36に送信する装置である。また、入力装置31は、第2投影データIを生成する場合の上述の式(1)における加重和を算出するための範囲の程度を切り替える操作入力を受け付け、その操作信号をシステム制御部36に送信する。さらに、入力装置31は、変換部3442における第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを切り替える操作入力を受け付け、その操作信号をシステム制御部36に送信する。
表示装置32は、入力装置31を介して操作者から操作指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、画像記憶部35が記憶する再構成画像(復元画像、断面画像)を表示したりする装置である。また、表示装置32は、画像処理部34aによって画像処理され、システム制御部36を介して受信した再構成画像(復元画像、断面画像)、および、信頼度算出部345により算出され、システム制御部36を介して受信した信頼度を表示する。
システム制御部36は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線検査装置の全体の制御を行う処理部である。また、システム制御部36は、信頼度算出部345から信頼度を受信し、変換部3442から復元画像を受信し、信頼度および復元画像を表示装置32に送信する。また、システム制御部36は、入力装置31から受信した操作信号に基づいて、投影データ処理部341による上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲を示す第1選択情報を生成し、第1選択情報を投影データ処理部341に送信する。さらに、システム制御部36は、入力装置31から受信した操作信号に基づいて、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを示す第2選択情報を生成し、第2選択情報を変換部3442に送信する。
また、図14に示す画像処理部34aにおける投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、フィルタ処理部3441、変換部3442、および信頼度算出部345は、それぞれソフトウェアであるプログラムで実現されてもよく、またはハードウェア回路により実現されてもよい。また、図14に示す画像処理部34aにおける投影データ処理部341、第1再構成部342、第2再構成部343、生成部344、フィルタ処理部3441、変換部3442、および信頼度算出部345は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。
図15は、第2の実施形態の表示装置の表示内容の一例を示す図である。図15を参照しながら、表示装置32が表示する表示内容と、入力装置31による選択操作について説明する。
図15に示すように、表示装置32は、提示部321と、選択部322と、画像表示部323と、を有する。
提示部321は、信頼度算出部345によって算出された第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を表示する領域である。図15の例では、「第1画像の信頼度」が第1投影データIの信頼度に対応しており「60%」と表示され、「第2画像の信頼度」が第2投影データIの信頼度に対応しており「95%」と表示されている。
選択部322は、変換部3442により、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを表示、かつ、選択操作するための変換処理ONボタン3221aおよび変換処理OFFボタン3221bを有する。例えば、ユーザは、第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うことを選択する場合、変換処理ONボタン3221aをマウス等の入力装置31によってクリック操作を行う。これによって、図15に示すように、変換処理ONボタン3221aが黒色に反転表示され、第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うことが選択されたことが表示される。
また、選択部322は、投影データ処理部341による上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲の程度を表示、かつ、選択操作するための弱ボタン3222a、中ボタン3222bおよび強ボタン3222cを有する。例えば、ユーザは、加重和を算出する画素値の範囲を中程度に選択する場合、中ボタン3222bをマウス等の入力装置31によってクリック操作を行う。これによって、図15に示すように、中ボタン3222bが黒色に反転表示され、加重和を算出する画素値の範囲が中程度の範囲であることが選択されたことが表示される。また、例えば、弱ボタン3222aがクリック操作された場合、上述の式(1)においてK=1とし、中ボタン3222bがクリック操作された場合、K=5とし、強ボタン3222cがクリック操作された場合、K=10とする。
なお、表示装置32および入力装置31は、例えば、一体となったタッチパネルで実現されてもよく、この場合、変換処理ONボタン3221a、変換処理OFFボタン3221b、弱ボタン3222a、中ボタン3222bおよび強ボタン3222cは、マウス等によるクリック操作ではなく、ユーザが直接タッチ操作できるものとしてもよい。
画像表示部323は、変換部3442によって生成された復元画像SOutを表示する領域である。なお、画像表示部323は、第1再構成部342により生成された第1再構成画像S、または、第2再構成部343により生成された第2再構成画像Sを表示するものとしてもよく、第1再構成画像S、第2再構成画像S、および復元画像SOutのすべてを、領域を分割して表示するものとしてもよい。
なお、表示装置32は、図15に示すように、同一の表示画面に提示部321、選択部322および画像表示部323を有するものとしているが、これに限定されるものではない。例えば、提示部321、選択部322および画像表示部323のうち少なくともいずれかが別体の表示装置に表示されるものとしてもよく、すべてがそれぞれ異なる表示装置に表示されるものとしてもよい。
図16は、第2の実施形態の画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。図16を参照しながら、第2の実施形態の画像処理部34aによる画像処理の全体動作について説明する。
<ステップS41>
画像処理部34aの投影データ処理部341は、データ収集部16から、被検体サイノグラムである第1投影データIを受信して取得する。そして、ステップS42へ進む。
<ステップS42>
投影データ処理部341は、データ収集部16から、被検体サイノグラムを第1投影データIとして受信し、かつ、システム制御部36から第1選択情報を受信し、第1投影データIおよび第1選択情報に基づいて、第2投影データIを生成する。具体的には、投影データ処理部341は、第1選択情報で示される加重和を算出する画素値の範囲に従って、上述の式(1)に示すように、第1投影データIの画素値についてチャネル方向の加重和を算出して第2投影データIとする。そして、投影データ処理部341は、生成した第2投影データIを、第2再構成部343および信頼度算出部345に送る。そして、ステップS43へ進む。
<ステップS43、S44>
ステップS43およびS44の処理は、それぞれ図9に示すステップS13およびS14の処理と同様である。そして、ステップS45へ進む。
<ステップS45>
画像処理部34aの信頼度算出部345は、データ収集部16(図1参照)から第1投影データIを受信し、投影データ処理部341から第2投影データIを受信し、第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を算出する。そして、信頼度算出部345は、算出した信頼度をシステム制御部36に送信する。そして、ステップS46へ進む。
<ステップS46>
システム制御部36は、信頼度算出部345から受信した第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を、表示装置32に送信する。表示装置32は、受信した第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を、提示部321に表示してユーザに提示する。そして、ステップS47へ進む。
<ステップS47>
ユーザは、表示装置32の提示部321に提示された第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を確認し、変換部3442に対して上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行わせるか否かを判断して、変換処理ONボタン3221aまたは変換処理OFFボタン3221bを選択操作(入力装置31であるマウス等によるクリック操作)する。入力装置31は、ユーザによる変換処理ONボタン3221aまたは変換処理OFFボタン3221bに対する操作入力を受け付け、その操作信号をシステム制御部36に送信する。システム制御部36は、入力装置31から受信した操作信号に基づいて、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを示す第2選択情報を生成し、第2選択情報を変換部3442に送信する。そして、ステップS48へ進む。
<ステップS48>
変換部3442は、システム制御部36から受信した第2選択情報が、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かいずれを示しているか判定する。第2選択情報が、変換処理を行うことを示している場合(ステップS48:Yes)、ステップS49へ進む。一方、第2選択情報が、変換処理を行わないことを示されている場合(ステップS48:No)、変換部3442は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像Sをそのまま復元画像SOutとして生成し、復元画像SOutを表示装置32に送信する。そして、ステップS50へ進む。
<ステップS49>
変換部3442は、第1再構成部342から受け取った第1再構成画像S、ならびにフィルタ処理部3441から受け取った第1フィルタ値Tおよび第2フィルタ値Tから、上述の式(5)によって、第1再構成画像Sの画素値を変換して復元画像SOutを生成する。変換部3442は、生成した復元画像SOutを表示装置32に送信する。そして、ステップS50へ進む。
<ステップS50>
表示装置32は、受信した復元画像SOutを画像表示部323に表示させる。
以上のステップS41〜S50の動作によって、画像処理部34aによる画像処理が実行される。また、ユーザは、表示装置32の画像表示部323に表示された復元画像SOutを確認することによって、選択部322において選択操作を再度行うこともできる。
以上のように、本実施形態においては、ユーザが第1投影データIや第2投影データTの信頼度または復元画像SOutを確認しながら、投影データ処理部341による上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲を選択操作、および、変換部3442による上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを選択操作することができる。これによって、ユーザによる判断に基づいて、効果的に空間分解能の低減を抑制しつつ、被検体の真の線減弱係数に近い画素値で構成された復元画像である断面画像を精度よく得ることができる。
なお、ステップS46のタイミングで、ユーザが、表示装置32の提示部321により提示された第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度を確認して、変換部3442に対して上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行わせるか否かを選択操作するものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、ステップS46のタイミングで、ユーザによる変換処理を行わせるか否かの選択操作を促すのではなく、画像処理部34aによる画像処理動作の前に、予め選択操作されている内容に従って、変換部3442は、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを判定するものとしてもよい。この場合、最終的に得られた、第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度、または、画像表示部323に表示された復元画像SOutを確認して、第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行わせるか否かを再度選択操作するものとすればよい。または、画像処理部34aによる画像処理動作の前に選択操作されている内容が変換処理を行わない選択操作がなされている場合、ステップS42およびS44の処理、ならびにステップS43における第2再構成部343による第2再構成画像Sの生成処理をスキップすることもできる。
また、ステップS42において、投影データ処理部341は、システム制御部36によって予め生成されている第1選択情報が示す加重和を算出する画素値の範囲に従って、上述の式(1)により、第1投影データIの画素値についてチャネル方向の加重和を算出するものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、ステップS42において、投影データ処理部341が第2投影データIを生成する前に、ユーザに対して、投影データ処理部341による上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲を選択部322において選択操作することを促すものとしてもよい。この場合、ユーザは、前回に提示部321において提示された第1投影データIおよび第2投影データIの信頼度、または、画像表示部323に表示された復元画像SOutを参考にして、選択操作するものとすればよい。また、ステップS45で、信頼度算出部345は、第1投影データIの信頼度を算出するものとしているが、ステップS42での投影データ処理部341による第2投影データIの生成前に先行して、信頼度算出部345が、第1投影データIの信頼度を算出して、提示部321に第1投影データIの信頼度を提示させるものとしてもよい。
また、第2の実施形態においては、ユーザの判断で、図15に示す表示装置32の画面において、変換部3442による上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを選択操作し、かつ、投影データ処理部341による上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲の選択操作をするものとしていたが、これに限定されるものではない。例えば、信頼度算出部345は、ステップS42での投影データ処理部341による第2投影データIの生成前に先行して、第1投影データIの信頼度を算出するものとし、この第1投影データIの信頼度に基づいて、投影データ処理部341は、上述の式(1)における加重和を算出する画素値の範囲を決定し、変換部3442は、上述の式(5)が示す第1再構成画像Sの画素値の変換処理を行うか否かを判定するものとしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、および変更を行うことができる。これらの実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線検査装置
10 架台装置
11 X線管
11a X線ビーム
12 回転フレーム
13 検出器
14 照射制御部
15 架台駆動部
16 データ収集部
20 寝台装置
21 寝台駆動装置
22 天板
30 コンソール装置
31 入力装置
32 表示装置
33 スキャン制御部
34、34a 画像処理部
35 画像記憶部
36 システム制御部
40 被検体
41 投影断面
321 提示部
322 選択部
323 画像表示部
341、341a、341b 投影データ処理部
342 第1再構成部
343 第2再構成部
344 生成部
345 信頼度算出部
1001 サイノグラム
1011、1011a〜1011d 被検体サイノグラム
1101 第1再構成画像
1102 第2再構成画像
1201 復元画像
3221a 変換処理ONボタン
3221b 変換処理OFFボタン
3222a 弱ボタン
3222b 中ボタン
3222c 強ボタン
3411a、3411b 処理部
3412a 決定部
3412b 解析部
3441 フィルタ処理部
3442 変換部

Claims (16)

  1. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記投影データ処理部は、前記第1投影データに対して前記所定の演算を行うことにより、フォトン数が0であることを示す画素を前記第1投影データよりも少なくした前記第2投影データを生成する画像処理装置。
  2. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記生成部は、
    前記第1再構成画像から第1フィルタ処理によって第1フィルタ値を算出し、前記第2再構成画像から第2フィルタ処理によって第2フィルタ値を算出するフィルタ処理部と、
    前記第1フィルタ値および前記第2フィルタ値に基づいて、前記第1再構成画像を変換して前記復元画像を生成する変換部と、
    を有する画像処理装置。
  3. 前記変換部は、前記第2フィルタ値と前記第1フィルタ値との比の値に基づいて、前記第1再構成画像を変換して前記復元画像を生成する請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1フィルタ処理および前記第2フィルタ処理は、平均値を算出するフィルタ処理、加重平均を算出するフィルタ処理、イプシロンフィルタによるフィルタ処理、バイラテラルフィルタによるフィルタ処理、またはメディアンフィルタによるフィルタ処理のうちいずれかの処理である請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記所定方向は、前記第1投影データのチャネル方向、ビュー方向、スライス方向、時間方向、またはエネルギー方向のうち、いずれか1つ、または2以上の組み合わせである請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記所定の演算は、前記所定範囲の画素値についての加重和を求める演算、該所定範囲の画素値についての非線形フィルタによる演算、または前記加重和からサブサンプリングして画素値とする演算のいずれかである画像処理装置。
  7. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記投影データ処理部は、
    前記第1投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、前記第2投影データを生成するための前記所定の演算の内容を決定する決定部と、
    前記決定部により決定された内容の前記所定の演算によって、前記第1投影データから前記第2投影データを生成する処理部と、
    を有する画像処理装置。
  8. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記投影データ処理部は、
    前記所定の演算によって、前記第1投影データから前記第2投影データを生成する処理部と、
    前記第2投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、該第2投影データの生成が再度必要か否かを解析する解析部と、
    を有し、
    前記処理部は、前記解析部の解析結果が、前記第2投影データの再度の生成が必要であることを示す場合、前記所定の演算の内容を変更して、前記第2投影データを再度生成する画像処理装置。
  9. 前記第1投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、該第1投影データの信頼度を算出する信頼度算出部を、さらに備え、
    前記変換部は、前記信頼度に基づいて、前記第1フィルタ値および前記第2フィルタ値に基づいて前記第1再構成画像を変換して前記復元画像を生成するか、該第1再構成画像をそのまま前記復元画像とするかを判定する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 被検体を透過した放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行する画像処理装置であって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理部と、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成部と、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成部と、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成部と、
    を備え、
    前記第1投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、該第1投影データの信頼度を算出する信頼度算出部を、さらに備え、
    前記投影データ処理部は、前記信頼度に基づいて、前記第2投影データを生成するための前記所定の演算の内容を決定する画像処理装置。
  11. 前記第1投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、該第1投影データの信頼度を算出する信頼度算出部と、
    前記信頼度を提示する提示部と、
    前記変換部が前記第1フィルタ値および前記第2フィルタ値に基づいて前記第1再構成画像を変換して前記復元画像を生成するか、該第1再構成画像をそのまま前記復元画像とするかを選択、または、前記投影データ処理部が前記第2投影データを生成するための前記所定の演算の内容を選択するための操作入力を受け付ける選択部と、
    をさらに備えた請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    前記被検体の周囲で前記放射線を照射するX線管と、
    前記X線管から照射された前記放射線のエネルギーを検出する検出器と、
    を備えたX線CT装置。
  13. 放射線が照射された被検体を透過した前記放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行するプログラムであって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理ステップと、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成ステップと、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成ステップと、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記投影データ処理ステップは、前記第1投影データに対して前記所定の演算を行うことにより、フォトン数が0であることを示す画素を前記第1投影データよりも少なくした前記第2投影データを生成する、プログラム。
  14. 放射線が照射された被検体を透過した前記放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行するプログラムであって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理ステップと、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成ステップと、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成ステップと、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記生成ステップは、
    前記第1再構成画像から第1フィルタ処理によって第1フィルタ値を算出し、前記第2再構成画像から第2フィルタ処理によって第2フィルタ値を算出するフィルタ処理ステップと、
    前記第1フィルタ値および前記第2フィルタ値に基づいて、前記第1再構成画像を変換して前記復元画像を生成する変換ステップと、
    を有する、プログラム。
  15. 放射線が照射された被検体を透過した前記放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行するプログラムであって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理ステップと、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成ステップと、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成ステップと、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記所定の演算は、前記所定範囲の画素値についての加重和を求める演算、該所定範囲の画素値についての非線形フィルタによる演算、または前記加重和からサブサンプリングして画素値とする演算のいずれかである、プログラム。
  16. 放射線が照射された被検体を透過した前記放射線のエネルギーに基づく画像に対して画像処理を実行するプログラムであって、
    前記被検体を透過した前記放射線のエネルギーのフォトンに基づく第1投影データの所定方向の所定範囲の画素値に基づいて、所定の演算をした値を画素値とする第2投影データを生成する投影データ処理ステップと、
    前記第1投影データを再構成して第1再構成画像を生成する第1再構成ステップと、
    前記第2投影データを再構成して第2再構成画像を生成する第2再構成ステップと、
    前記第2再構成画像に基づいて前記第1再構成画像を変換することにより、復元画像を生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記投影データ処理ステップは、
    前記第1投影データに含まれるフォトン数が0であることを示す画素値の分布に基づいて、前記第2投影データを生成するための前記所定の演算の内容を決定する決定ステップと、
    前記決定ステップにより決定された内容の前記所定の演算によって、前記第1投影データから前記第2投影データを生成する処理ステップと、
    を有する、プログラム。
JP2014188256A 2014-09-16 2014-09-16 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム Active JP6510203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014188256A JP6510203B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014188256A JP6510203B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016059509A JP2016059509A (ja) 2016-04-25
JP6510203B2 true JP6510203B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=55796448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014188256A Active JP6510203B2 (ja) 2014-09-16 2014-09-16 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6510203B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9872661B2 (en) 2014-11-19 2018-01-23 Toshiba Medical Systems Corporation X-ray CT apparatus, and image processing apparatus
US10213176B2 (en) * 2016-04-27 2019-02-26 Toshiba Medical Systems Corporation Apparatus and method for hybrid pre-log and post-log iterative image reconstruction for computed tomography

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4607476B2 (ja) * 2004-03-10 2011-01-05 株式会社東芝 放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法
JP4488772B2 (ja) * 2004-03-10 2010-06-23 株式会社東芝 放射線画像診断装置および放射線画像診断装置のデータ処理方法
US20090080597A1 (en) * 2007-09-26 2009-03-26 Samit Kumar Basu System and method for performing material decomposition using an overdetermined system of equations

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016059509A (ja) 2016-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9140803B2 (en) Acquisition protocol assessment apparatus
US10102651B2 (en) Image processing device, radiation detecting device, and image processing method
US9913622B2 (en) X-ray CT apparatus and image processing device
JP2016055157A (ja) 光子計数型x線ct装置
US11200709B2 (en) Radiation image diagnostic apparatus and medical image processing apparatus
US9943279B2 (en) Methods and systems for task-based data generation and weighting for CT spectral imaging
JP7348376B2 (ja) 医用処理装置、x線ctシステム及び処理プログラム
JP6656891B2 (ja) X線ct装置、画像処理装置およびプログラム
JP2020201244A (ja) デュアルエネルギー撮像における自動管電位選択のためのシステムおよび方法
JP6510203B2 (ja) 画像処理装置、x線ct装置およびプログラム
JP6359278B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置、および医用画像処理装置
US11039801B2 (en) Systems and methods for high-resolution spectral computed tomography imaging
JP7242410B2 (ja) 医用画像処理装置、x線ct装置及び学習用データの生成方法
JP7106384B2 (ja) 医用画像処理装置及びx線コンピュータ断層撮影装置
JP2013081716A (ja) X線ct装置及び画像処理装置
JP6625428B2 (ja) X線ct装置、および画像処理装置
JP2015198833A (ja) 表示装置および表示方法
JP2020103571A (ja) 医用処理装置及びx線診断システム
US20230115941A1 (en) X-ray diagnostic apparatus and medical information processing method
JP7317655B2 (ja) 医用画像処理装置および医用画像処理方法
US20240078723A1 (en) Medical image processing apparatus and medical image processing method
US20230363724A1 (en) X-ray ct apparatus and high-quality image generation device
WO2024062894A1 (ja) 医用画像処理装置およびその制御方法、医用画像処理プログラム
JP2020089594A (ja) 医用画像処理システム、医用画像処理装置及び医用画像処理方法
JP2018102928A (ja) 放射線画像診断装置及び医用画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160317

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160929

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6510203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150