JP6508026B2 - コンバータ装置 - Google Patents

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本発明は、コンバータと制御部とを有するコンバータ装置に関する。
従来では、例えば下記の特許文献1において、昇圧用のスイッチング素子が短絡した場合に、走行性能の低下を可能な限り抑制することを目的とする電力変換器に関する技術が開示されている。この電力変換器は、リアクトルと、下アームで直列に接続されている第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子とを有する。第1スイッチング素子が正常の場合は、第2スイッチング素子を導通状態に保持したまま、第1スイッチング素子で導通と遮断を繰り返してバッテリの電圧を昇圧する。第1スイッチング素子が短絡故障した場合は、第2スイッチング素子を導通状態から遮断状態に切り換える。
特開2015−136269号公報
しかし、特許文献1では、上アームに配置された第3スイッチング素子が短絡故障した場合について記載されていない。第3スイッチング素子が短絡故障した場合は、上下アームの短絡を防止するため、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子の少なくとも一方を遮断状態にする方策が考えられる。ところが、昇圧動作も降圧動作も行えないので、バッテリに残存する蓄電量を限度として電圧を出力するしかない。そのため、コンバータから電圧を出力できる時間を長く確保できない、という問題が残る。
また、短絡故障した第3スイッチング素子が過熱等の要因によって、回生時にモータからの逆起電圧により、耐圧を超える過電圧が発生する、という問題が残る。
本開示はこのような点に鑑みてなしたものであり、上アームに配置されるスイッチング素子を含むスイッチング部に短絡故障や開放故障が発生した場合でも、出力側に過電圧が発生するのを防止できるコンバータ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、入力される入力電圧(VL)と出力される出力電圧(VH)との間で昇降圧を行うコンバータ(11)と、前記コンバータを構成する複数のスイッチング部の作動を制御する制御部(13)とを有するコンバータ装置(10)において、前記コンバータは、上アーム(11U)と下アーム(11L)とでそれぞれ二以上の前記スイッチング部(M11,M12,M13,M14,M15,M16)が並列接続して配置されており、前記制御部は、複数の前記スイッチング部のうちで、一以上の前記スイッチング部に短絡故障が発生したか否かを検出する故障検出機能(13a)と、前記故障検出機能によって前記上アームの前記スイッチング部に短絡故障が発生したと検出されると、力行や回生を問わず、前記上アームに配置されて短絡故障が発生していない前記スイッチング部を全て導通状態に制御するとともに、前記下アームに配置されている全ての前記スイッチング部にかかる駆動を禁止する駆動制御機能(13b)とを有する。
この構成によれば、上アームに配置された一つのスイッチング部に短絡故障が発生した場合は、短絡故障が発生していない上アームのスイッチング部が全て導通状態になり、下アームに配置された全てのスイッチング部について駆動が禁止される。短絡故障した上アームのスイッチング部が回生時に開放故障しても、短絡故障していない上アームのスイッチング部に電流が流れるので、出力側に過電圧が発生するのを防止できる。回生動作が可能となるので、コンバータから電圧を出力できる時間を従来よりも長く確保できる。
なお、「コンバータ」はDC−DCコンバータに相当する。「スイッチング部」は少なくともスイッチング素子を含む。すなわち、スイッチング素子のみの場合と、スイッチング素子に加えてダイオードを含む場合とがある。後者の場合において「スイッチング部に短絡故障が発生する」とは、スイッチング素子およびダイオードのうちで一方または双方に短絡故障が発生することを意味する。「複数のスイッチング部の作動を制御する」とは、スイッチング部に含まれるスイッチング素子のオン/オフを制御することを意味する。「スイッチング素子」は、スイッチング動作が可能な任意の半導体素子を適用できる。例えば、IGBT、FET(具体的にはMOSFET,JFET,MESFET等)、GTO、パワートランジスタなどが該当する。「上アーム」は、グラウンドから離れた高電位側の配置を意味する。「下アーム」は、上アームよりもグラウンドに近い低電位側の配置を意味する。「短絡故障」は素子のショートに相当し、「開放故障」は素子のオープンや断線などに相当する。「駆動を禁止する」は、スイッチング素子を非導通状態で維持することを意味する。「非導通状態」は遮断状態と同義である。
コンバータ装置の構成例を示す模式図である。 電力源の構成例を示す模式図である。 制御部の構成例を示す模式図である。 駆動制御処理の手続き例を示すフローチャート図である。 一つのスイッチング素子の短絡故障を示す模式図である。 一つのスイッチング素子の開放故障を示す模式図である。 短絡故障にかかる電圧の変化例を示すタイムチャート図である。 開放故障にかかる電圧の変化例を示すタイムチャート図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。例えば「スイッチング部M11〜M16」は「スイッチング部M11,M12,M13,M14,M15,M16」を意味する。
図1に示すコンバータ装置10は、コンバータ11,電圧センサ12,制御部13などを有する。このコンバータ装置10は、電力源Eとインバータ20との間に介在され、直流電圧を昇降圧する機能を担う。インバータ20は、コンバータ装置10から出力される直流電力を交流電力に変換し、負荷に相当する回転電機30に出力する。
コンバータ装置10の入力側には、入力電圧VLを平滑にするコンデンサC1を介して電力源Eが接続される。言い換えると、入力電圧VLは電力源Eの端子間電圧でもある。電力源Eの具体例については後述する。コンバータ装置10の出力側には、出力電圧VHを平滑にするコンデンサC2を介してインバータ20が接続される。入力電圧VLと出力電圧VHとは、一般的にVL≦VHの関係がある。コンデンサC1,C2の各静電容量は、電圧や電流等に応じて設定するとよい。
コンバータ11は、複数のスイッチング部M11〜M16などを有する。各スイッチング部は、半導体モジュールで構成してもよく、スイッチング素子とダイオードとを個別に用いて並列接続する構成としてもよい。本形態では、半導体モジュールで構成し、スイッチング素子にはIGBTを適用する。
スイッチング部M11〜M13は並列接続され、破線で示す上アーム11Uに配置される。スイッチング部M14〜M16は並列接続され、破線で示す下アーム11Lに配置される。スイッチング部M11とスイッチング部M14とは、接続点P1を介して直列接続される。同様にして、スイッチング部M12,M13とスイッチング部M15,M16とは、それぞれ接続点P2,P3を介して直列接続される。接続点P1〜P3は接続されて同電位になる。
スイッチング部M11は、スイッチング素子Q11とダイオードD11とを含んで並列接続される。同様にして、スイッチング部M12〜M16は、それぞれスイッチング素子Q12〜Q16とダイオードD12〜D16とを含んで並列接続される。
接続点P1〜P3とは反対側のスイッチング部M11〜M13、すなわちダイオードD11〜D13のカソード側は、それぞれインバータ20に接続される。接続点P1〜P3とは反対側のスイッチング部M14〜M16、すなわちダイオードD14〜D16のアノード側は、それぞれグラウンドGに接続される。グラウンドGは共通電位であり、必ずしも0[V]とは限らない。接地されたグラウンドGは0[V]になる。
コンバータ11の入力側には、電圧センサ12が接続される。この電圧センサ12は、入力電圧VLを検出して、後述する制御部13に伝達する。
電力源Eのプラス側は、接続点P1との間にリアクトルLが接続される。リアクトルLは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積/放出する機能を担う。電力源Eのマイナス側はグラウンドGに接続される。
制御部13は、コンバータ装置10の作動を全体的に司る。すなわち制御部13に入力される入力情報に基づいて、コンバータ11に備えるスイッチング素子Q11〜Q16のオン/オフを制御する制御信号Scを出力する。入力情報には、外部装置40との間で相互に伝達される制御情報T*や、電圧センサ12で検出された入力電圧VL、インバータ20から伝達される出力電圧VHや状態情報Ss、後述する回転センサ31で検出された回転情報θなどが該当する。制御部13の構成例については後述する。外部装置40は、例えばECUやコンピュータ等が該当する。なお、ECUは「Electronic Control Unit」の頭文字からなる略称である。制御部13は、さらにインバータ20に含まれる複数のスイッチング素子についてもオン/オフを制御する構成としてもよい。
制御情報T*には、車両に関する情報(例えばアクセル開度や走行速度等)、コンバータ11から出力する電圧や電流、回転電機30の回転数やトルクなどのうちで一以上を含む。状態情報Ssには、インバータ20に関する状態に相当する正常状態や異常状態などを含む。回転情報θには、回転位置,回転角度,回転速度などのうちで一以上を含む。
回転電機30は、回転する部材(例えば軸やシャフト等)を有する機器であれば任意である。例えば、発電機,電動機,電動発電機等が該当する。発電機には電動発電機が発電機として作動する場合を含み、電動機には電動発電機が電動機として作動する場合を含む。本形態の回転電機30には、上述した回転情報θを検出して制御部13に出力する回転センサ31を備える。本形態の回転センサ31には、回転角センサの一例であるレゾルバを適用する。
図2に示す電力源Eは、燃料電池E1,太陽電池E2,リチウムイオン電池E3,鉛蓄電池E4などのうちで一以上を含む。燃料電池E1と太陽電池E2は電力を出力できる一次電池に相当する。リチウムイオン電池E3と鉛蓄電池E4は電力の放電と蓄電ができる二次電池に相当する。コンバータ装置10は力行と回生が行えるので、リチウムイオン電池E3や鉛蓄電池E4などの二次電池が適する。
図3に示す制御部13は、故障検出機能13aや駆動制御機能13bなどを有する。故障検出機能13aは、スイッチング部M11〜M16のうちで、一以上のスイッチング部に含まれるスイッチング素子について短絡故障や開放故障が発生したか否かを検出する。短絡故障や開放故障を検出した場合は、スイッチング部を特定する情報や、短絡故障や開放故障の種類を含む故障検出情報Detとして駆動制御機能13bに伝達する。
駆動制御機能13bは、力行や回生を問わず、入力情報や故障検出情報Detに基づいて、スイッチング部M11〜M16の駆動を制御する。具体的には、上アーム11Uに配置されたスイッチング素子Q11〜Q13のうちで一以上のスイッチング素子に短絡故障が発生すると、上アーム11Uに配置されて短絡故障が発生していないスイッチング素子を全て導通状態に制御する。さらに、上アーム11Uと下アーム11Lとの間で短絡するのを防止するため、下アーム11Lに配置されている全てのスイッチング素子Q14〜Q16にかかる駆動を禁止する制御を行う。すなわち、上アーム11Uに配置されたスイッチング素子Q11〜Q13と、下アーム11Lに配置されたスイッチング素子Q14〜Q16とで別個に制御信号Scを伝達する。
上述した各機能を果たす限りにおいて、制御部13は任意に構成してよい。例えば、CPUがプログラムを実行するソフトウェア制御を行う構成としてもよく、ICやトランジスタ等の電子部品を用いてハードウェア制御を行う構成としてもよい。本形態では制御部13にECUを適用する。
制御部13で実現する駆動制御処理について、図4〜図6を参照しながら説明する。図4に示すステップS10は故障検出機能13aに相当し、ステップS12,S14,S16は駆動制御機能13bに相当する。図4の駆動制御処理は、繰り返し実行され、終了には括弧書きで示すように上位ルーチンに戻るリターンを含む。なお、二点鎖線で示すステップS15,S16については実行してもよく、実行しなくてもよい。
まずステップS10では、故障検出処理を行う。この故障検出処理は、スイッチング部M11〜M13にそれぞれに含まれるスイッチング素子Q11〜Q13について、短絡故障や開放故障が発生したか否かを検出する処理である。なお、短絡故障についての具体的な検出法は周知であるので図示および説明を省略する。開放故障は、短絡故障と同様に、センス電圧が所定電圧範囲内であることを検出することにより、検出する手法もある。所定電圧範囲は、下限値から上限値までの電圧範囲であって、0[V]を含む。下限値と上限値は、それぞれスイッチング素子の特性等に応じて適切な数値を設定するとよい。
ステップS11では、故障検出処理の実行によって、上アーム11Uのスイッチング素子Q11〜Q13に短絡故障が発生したか否かを判別する。スイッチング素子Q11〜Q13のうちで1以上のスイッチング素子に短絡故障が発生した場合はYESになり、ステップS12に進む。例えば図5に示すように、スイッチング素子Q11に短絡故障が発生した場合が該当する。これに対して、スイッチング素子Q11〜Q13のいずれも短絡故障が発生していない場合はNOになり、そのまま故障検出処理を終了する。
ステップS12では、下アーム11Lに配置されている全てのスイッチング部M14〜M16に含まれるスイッチング素子Q14〜Q16の駆動を禁止する制御を行う。この制御により、上下アームの短絡が発生するのを確実に防止できる。
ステップS13では、一以上のスイッチング素子に短絡故障が発生したか否かを判断するにあたって、出力電圧VHが入力電圧VLを含む所定範囲内に低下したか否かを判別する。所定範囲の設定例については後述する。出力電圧VHが入力電圧VLを含む所定範囲内に低下した場合はYESになり、ステップS14に進む。出力電圧VHが所定範囲外であればNOになり、ステップS15に進む。
ステップS14では、上アーム11Uに配置されて短絡故障が発生していないスイッチング部に含まれるスイッチング素子を全て導通状態に制御する。この制御により、短絡故障した上アーム11Uのスイッチング部が回生時に開放故障しても、短絡故障していない上アーム11Uのスイッチング部に電流が流れる。したがって、出力側に過電圧が発生するのを防止できる。
ステップS15では、短絡故障が発生したスイッチング素子について、さらに開放故障が発生したか否かを判別する。短絡故障のスイッチング素子が開放故障に至った場合はYESになり、ステップS16に進む。例えば図6に示すように、スイッチング素子Q11が開放故障に至った場合が該当する。これに対して、開放故障まで至っていない場合はNOになり、そのまま故障検出処理を終了する。
図4に戻って、ステップS16では開放故障にかかる上アームに含まれるスイッチング部を除いて、残りのスイッチング部の作動を駆動する制御を行う。例えば、故障が発生していない上アーム11Uに含まれるスイッチング素子(例えば図6ではスイッチング素子Q12,Q13)と、下アーム11Lに含まれるスイッチング素子Q14〜Q16とは、短絡故障になる前と同様にオン/オフを制御して昇降圧を行ってもよい。
ここで、開放故障にかかる上アームのスイッチング部(例えば図6ではスイッチング素子Q11)は、制御部13から制御信号Scが伝達されても結果として作動しない。すなわち開放故障のスイッチング部に制御信号Scを伝達しても支障ないので、短絡故障になる前と同様に全てのスイッチング部の作動を制御して昇降圧を行ってもよい。
図4に示す駆動制御処理の実行に伴う入力電圧VLと出力電圧VHの変化例について、図7,図8を参照しながら説明する。図7には、図4のステップS12,S14を実行し、ステップS15,S16を実行しない場合の変化例を示す。図8には、図4のステップS12,S14,S15,S16を全て実行した場合の変化例を示す。
図7の時刻t11において、例えば図5に示すスイッチング素子Q11が短絡故障すると、図4のステップS11はYESになってステップS12が実行される。さらに、出力電圧VHが所定範囲VR内に低下すると、ステップS13はYESになり、ステップS14が実行される。所定範囲VRは入力電圧VLを含む範囲であって、下限電圧VthLを下限とし、上限電圧VthHを上限とする。下限電圧VthLは、0[V]を含めて任意に設定してよい。上限電圧VthHは、入力電圧VLと出力電圧VHとの間で任意に設定してよい。ステップS14の実行によって、出力電圧VHは入力電圧VLとほぼ等しい状態で移行する。
コンバータ装置10が短絡故障した上アーム11Uのスイッチング部(例えば上述したスイッチング素子Q11)を含む場合の作動について簡単に述べる。
例えば時刻t12にスイッチング素子Q11が開放故障に至ると、従来技術では開放故障に伴ってモータからの逆起電圧により、スイッチング素子Q12〜Q16の耐圧を超える過電圧が発生していた。
これに対して、図4のステップS12,S14が実行されることにより、スイッチング素子Q11が開放故障に至っても、スイッチング素子Q12,Q13が導通状態に制御されているので、出力電圧VHは入力電圧VLとほぼ等しい電圧で移行する。「ほぼ等しい電圧」には、インバータ20の制御によって変動する電圧範囲や、回転電機30の回転に伴って変動する電圧範囲などを含む。
図8の時刻t21において、例えば図5に示すスイッチング素子Q11が短絡故障すると、図7の場合と同様に出力電圧VHが所定範囲VR内に低下し、ステップS12,S14が実行されて出力電圧VHは入力電圧VLとほぼ等しい状態で移行する。
その後、時刻t22にスイッチング素子Q11が回生時に開放故障に至ると、回転電機30に逆起電力が発生するものの、スイッチング素子Q12,Q13が導通状態に制御されているので、出力電圧VHは入力電圧VLとほぼ等しい状態で移行する。
そして、開放故障と判別された時刻t23以降は、時刻t21よりも前と同様にして駆動を行う。この駆動制御によって、時刻t23以降の出力電圧VHは指令通り、昇降圧の制御を行う。
上述した実施の形態によれば、以下に示す各作用効果を得ることができる。
(1)コンバータ装置10は、図1に示すように、昇降圧を行うコンバータ11と、複数のスイッチング部M11〜M16の作動を個別に制御する制御部13とを有する構成とした。コンバータ11は、上アーム11Uに二以上のスイッチング部M11〜M13を並列接続して配置し、下アーム11Lに二以上のスイッチング部M14〜M16を並列接続して配置する構成とした。制御部13は、図3〜図6に示すように、複数のスイッチング部M11〜M16のうちで、一以上のスイッチング部に短絡故障が発生したか否かを検出する故障検出機能13aと、故障検出機能13aによって上アーム11Uのスイッチング部M11〜M13に短絡故障が発生したと検出されると、力行や回生を問わず、上アーム11Uに配置されて短絡故障が発生していないスイッチング部を全て導通状態に制御するとともに、下アーム11Lに配置されている全てのスイッチング部M14〜M16にかかる駆動を禁止する駆動制御機能13bとを有する構成とした。これらの構成によれば、上アーム11Uに配置された一つのスイッチング部(例えばスイッチング部M11)に短絡故障が発生した場合は、短絡故障が発生していない上アーム11Uのスイッチング部(例えばスイッチング部M12,M13)が全て導通状態になり、下アーム11Lに配置された全てのスイッチング部M14〜M16について駆動が禁止される。短絡故障した上アーム11Uのスイッチング部M11〜M13が回生時に開放故障しても、短絡故障していない上アーム11Uのスイッチング部に電流が流れるので、出力側に過電圧が発生するのを防止できる。回生動作が可能となるので、コンバータ11から電圧を出力できる時間を従来よりも長く確保できる。
(2)駆動制御機能13bは、図7に示すように、出力電圧VHが入力電圧VLを含む所定範囲VR内に低下したことを条件として、上アーム11Uに配置されて短絡故障が発生していないスイッチング部(例えばスイッチング部M12,M13)を全て導通状態に制御する構成とした。この構成によれば、上アーム11Uのスイッチング部M11〜M13が全て導通状態になるので、回生時に、短絡故障したスイッチング素子が開放故障に発展した際に、回転電機30の逆起電圧による過電圧を防ぐことができる。
(3)故障検出機能13aは、図4のステップS15に示すように、短絡故障が発生していたスイッチング部(例えばスイッチング部M11)に開放故障が発生したか否かをさらに検出する構成とした。駆動制御機能13bは、図4のステップS16に示すように、故障検出機能13aによって上アーム11Uのスイッチング部に開放故障が発生したと検出されると、短絡故障が発生する前と同様に、上下アームともに制御して昇降圧を行う構成とした。これらの構成によれば、開放故障が発生した後は短絡故障が発生する前と同様に力行や回生を行うことができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態では、例えば図5に示すように、上アーム11Uのスイッチング部M11に含まれるスイッチング素子Q11に短絡故障が発生した場合に適用した。この形態に代えて、図示を省略するが、スイッチング部M12に含まれるスイッチング素子Q12に短絡故障が発生した場合に適用してもよく、スイッチング部M13に含まれるスイッチング素子Q13に短絡故障が発生した場合に適用してもよい。スイッチング素子Q12に短絡故障が発生した場合には、スイッチング素子Q11,Q13を導通状態に制御すればよい。スイッチング素子Q13に短絡故障が発生した場合には、スイッチング素子Q11,Q12を導通状態に制御すればよい。スイッチング素子Q11〜Q13のうちで二つのスイッチング素子に短絡故障が発生した場合も、残りのスイッチング素子を導通状態に制御すればよい。ダイオードD11〜D13に短絡故障が発生した場合も、スイッチング素子Q11〜Q13に短絡故障が発生した場合と同様に制御すればよい。いずれにせよ、導通状態に制御するスイッチング素子に電流が流れるので、出力側に過電圧が発生するのを防止できる。よって、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態では、図1に示すように、上アーム11Uに三のスイッチング部M11〜M13を並列接続して配置し、下アーム11Lに三のスイッチング部M14〜M16を並列接続して配置する構成とした。この形態に代えて、上アーム11Uに二または四以上のスイッチング部を並列接続して配置し、下アーム11Lに二または四以上のスイッチング部を並列接続して配置する構成としてもよい。各アームに配置するスイッチング部の数が相違するに過ぎないので、上述した実施の形態と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態では、スイッチング部M11〜M16を半導体モジュールで構成し、スイッチング素子Q11〜Q16にはIGBTを適用する構成とした。この形態に代えて、スイッチング素子Q11〜Q16とダイオードD11〜D16とを個別に用いて並列接続する構成としてもよい。またスイッチング素子Q11〜Q16には、FET、GTO、パワートランジスタなどを適用してもよい。いずれで構成するにせよ、上述した実施の形態と同様の作用効果が得られる。
上述した実施の形態では、図3に示すように、上アーム11Uに配置されたスイッチング素子Q11〜Q13と、下アーム11Lに配置されたスイッチング素子Q14〜Q16とで別個に制御信号Scを伝達する構成とした。この形態に代えて、上アーム11Uや下アーム11Lへの配置にかかわらず複数のスイッチング素子Q11〜Q16を個別に制御するように、制御信号Scを伝達する構成としてもよい。制御信号Scの伝達形態が相違するに過ぎないので、上述した実施の形態と同様の作用効果が得られる。
10 コンバータ装置
11 コンバータ
11L 下アーム
11U 上アーム
13 制御部
13a 故障検出機能
13b 駆動制御機能
M11〜M16 スイッチング部
Q11〜Q16 スイッチング素子

Claims (3)

  1. 入力される入力電圧(VL)と出力される出力電圧(VH)との間で昇降圧を行うコンバータ(11)と、前記コンバータを構成する複数のスイッチング部の作動を制御する制御部(13)とを有するコンバータ装置(10)において、
    前記コンバータは、上アーム(11U)と下アーム(11L)とでそれぞれ二以上の前記スイッチング部(M11,M12,M13,M14,M15,M16)が並列接続して配置されており、
    前記制御部は、
    複数の前記スイッチング部のうちで、一以上の前記スイッチング部に短絡故障が発生したか否かを検出する故障検出機能(13a)と、
    前記故障検出機能によって前記上アームの前記スイッチング部に短絡故障が発生したと検出されると、力行や回生を問わず、前記上アームに配置されて短絡故障が発生していない前記スイッチング部を全て導通状態に制御するとともに、前記下アームに配置されている全ての前記スイッチング部にかかる駆動を禁止する駆動制御機能(13b)と、
    を有するコンバータ装置。
  2. 前記駆動制御機能は、前記出力電圧が前記入力電圧を含む所定範囲内に低下したことを条件として、前記上アームに配置されて短絡故障が発生していない前記スイッチング部を全て導通状態に制御する請求項1に記載のコンバータ装置。
  3. 前記故障検出機能は、短絡故障が発生していた前記スイッチング部に開放故障が発生したか否かをさらに検出でき、
    前記駆動制御機能は、前記故障検出機能によって前記上アームの前記スイッチング部に開放故障が発生したと検出されると、短絡故障が発生する前と同様に制御して昇降圧を行う請求項2に記載のコンバータ装置。
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