JP2012135171A - 回転電機駆動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機駆動システムにおいて、寄生抵抗等によって生じ得る共振現象の過電圧を抑制する制御を行なうことである。
【解決手段】回転電機駆動システム10は、蓄電装置12、電圧変換器16、インバータ26を含む電源回路部と、制御装置40と、制御装置40に接続される記憶装置50を含んで構成される。回転電機28の回転数と予め定めた閾値回転数と比較する回転数比較部44と、回転数比較部44の比較結果に基づいて、電圧変換器16の出力電圧を共振抑制電圧V1または所定昇圧電圧V2に設定する昇圧抑制部46と、共振抑制電圧V1または所定昇圧電圧V2に設定後、所定の電圧変化率であるレートに従って電圧変換器16の出力電圧を変化させるレート処理部48を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機駆動システムに係り、蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルを含む共振回路における共振の影響を考慮する回転電機駆動システムに関する。
車両に搭載される回転電機を駆動する回転電機駆動システムには、蓄電装置、リアクトルのエネルギ蓄積作用を利用する電圧変換器、平滑コンデンサ、インバータ回路等が含まれる。このように回転電機駆動システムには、リアクトル、コンデンサ、寄生抵抗成分を含むので、場合によっては共振回路が形成されて共振現象が発生することがある。
例えば、特許文献1には、電圧変換装置としての電圧変換器にスイッチングデューティから出力電圧までの周波数伝達特性に共振点が存在することを述べている。ここでは、電圧変換器のリアクトルのLと電気負荷のインピーダンスRldと平滑コンデンサの容量値Cに基づく第1の周波数伝達特性の共振を、目標出力電圧からスイッチングデューティの第2の周波数伝達特性のパラメータを調整して、一巡伝達特性が共振しないようにすることが開示されている。
特許文献2には、トランスとメインスイッチ素子を有するスイッチング電源装置において、二次側出力回路のチョークコイルに磁気的に結合する補助コイルによってリップル検出回路を構成することが述べられている。そして、チョークコイルと平滑コンデンサのLC共振に起因した出力電圧のリップルを検出し、これを出力電圧検出回路の検出電圧に重畳させることで、メインスイッチ素子のスイッチング制御により出力電圧のリップルを抑制できると述べられている。
また、本発明に関連する技術として、特許文献3には、電動ステアリング装置の昇圧装置において、昇圧回路に印加される電源電圧をマイコンが検出し、検出した電源電圧に基づいて上限電力を決定し、その上限電力以下となるように昇圧回路の出力電圧を制御することが述べられている。
特開2007−252144号公報 特開2004−88887号公報 特開2005−224011号公報
回転電機駆動システムに共振現象が生じると、構成要素の動作許容範囲を超える過電圧等が発生する。例えば、蓄電装置の形式を変更した場合に、その内部抵抗が従来想定していた範囲を超えると、共振現象が想定していた範囲を超えて発生するおそれがある。ニッケル水素電池とリチウムイオン電池では内部抵抗がかなり相違するので、ニッケル水素電池を用いるときには問題にならなかった共振現象がリチウムイオン電池を用いるときに問題になることが生じ得る。
本発明の目的は、寄生抵抗等による共振現象の過電圧を抑制する回転電機駆動システムを提供することである。他の目的は、リチウムイオン電池を用いるときに生じ得る共振現象の過電圧を抑制する回転電機駆動システムを提供することである。以下の手段は、これらの目的の少なくとも1つに貢献する。
本発明に係る回転電機駆動システムは、内部抵抗を有する蓄電装置と、リアクトルとスイッチング素子を含み、蓄電装置の電圧を所望の電圧に変換して出力する電圧変換器と、電圧変換器の出力側にコンデンサを介して接続される回転電機と、蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルとコンデンサによって生じる共振周波数帯に対応する共振回転数帯に回転電機の回転数が入ったときには、電圧変換器の昇圧電圧を低下させる制御装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機駆動システムにおいて、制御装置は、蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルとコンデンサによって生じる共振周波数帯に対応する共振回転数帯の範囲の回転数と、回転電機の回転数とを比較する手段と、共振回転数帯の上限回転数を超える回転電機の回転数であって、回転電機の出力トルクを確保するために電圧変換器の出力電圧を予め定めた所定昇圧電圧とする必要がある昇圧必要回転数と、回転電機の回転数とを比較する手段と、共振回転数帯の下限回転数と昇圧必要回転数との間の回転数領域において、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧よりも低い共振抑制電圧に設定する昇圧抑制部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機駆動システムにおいて、昇圧抑制部は、回転電機の回転数を上昇させる制御を行なう際に、昇圧必要回転数よりも予め定めた上昇余裕回転数だけ低い回転数の第1回転数まで、電圧変換器の出力電圧を共振抑制電圧とし、第1回転数から昇圧必要回転数である第2回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって所定昇圧電圧まで昇圧するレート処理部を含むことが好ましい。
また、本発明に係る回転電機駆動システムにおいて、昇圧抑制部は、回転電機の回転数を低下させる制御を行なう際に、共振回転数帯の上限回転数よりも予め定めた低下余裕回転数だけ高い回転数の第3回転数まで、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧とし、第3回転数から共振回転数帯の上限回転数である第4回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって共振抑制電圧まで降圧するレート処理部を含むことが好ましい。
また、本発明に係る回転電機駆動システムにおいて、蓄電装置は、リチウムイオン電池であることが好ましい。
上記構成により、回転電機駆動システムは、蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルとコンデンサによって生じる共振周波数帯に対応する共振回転数帯に回転電機の回転数が入ると、電圧変換器の昇圧電圧を低下させる。これによって、共振回転数帯において、構成要素の電圧レベルが低下するので、共振が生じてもその構成要素の許容電圧を超えないようにできる。
また、回転電機駆動システムは、共振回転数帯の下限回転数と、回転電機の出力トルクを確保するために電圧変換器の出力電圧を予め定めた所定昇圧電圧とする必要がある昇圧必要回転数との間の回転数領域において、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧よりも低い共振抑制電圧に設定する。例えば、共振周波数帯において電圧が上昇しても、構成要素の許容電圧を超えないように、共振抑制電圧を設定することで、共振現象の過電圧を防止できる。
また、回転電機駆動システムにおいて、回転電機の回転数を上昇させる制御を行なう際に、昇圧必要回転数よりも予め定めた上昇余裕回転数だけ低い回転数の第1回転数まで、電圧変換器の出力電圧を共振抑制電圧とし、第1回転数から昇圧必要回転数である第2回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって所定昇圧電圧まで昇圧する。これによって、共振回転数帯の回転数では、電圧変換器の出力を低下させて共振現象が生じても構成要素の許容電圧を超えないようにでき、また、回転電機の出力トルクを確保する必要がある回転数においては、所定昇圧電圧とすることができる。このようにして、共振現象の過電圧の防止を図りながら、要求される回転電機の特性を満足することができる。
また、回転電機駆動システムにおいて、回転電機の回転数を低下させる制御を行なう際に、共振回転数帯の上限回転数よりも予め定めた低下余裕回転数だけ高い回転数の第3回転数まで、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧とし、第3回転数から共振回転数帯の上限回転数である第4回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって共振抑制電圧まで降圧する。これによって、共振回転数帯の回転数では、電圧変換器の出力を低下させて共振現象が生じても構成要素の許容電圧を超えないようにでき、また、回転電機の出力トルクを確保する必要がある回転数においては、所定昇圧電圧とすることができる。このようにして、共振現象の過電圧の防止を図りながら、要求される回転電機の特性を満足することができる。
また、回転電機駆動システムにおいて、蓄電装置はリチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は、ニッケル水素電池等に比べ、内部抵抗が小さいので、ニッケル水素電池を用いる場合と異なる共振現象が生じ得る。このような場合でも、共振現象の過電圧抑制することができる。
本発明に係る実施の形態の回転電機駆動システムの構成を説明する図である。 図1の記憶装置に記憶されるデータであって、回転数・トルク特性と昇圧電圧の関係を説明する図である。 図1の記憶装置に記憶されるデータであって、回転数と昇圧電圧の関係を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、回転電機が始動時から回転数が上昇する際に、昇圧抑制をどのように行なうかを説明する図である。 本発明に係る実施の形態の作用を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、昇圧抑制を行なう手順を示すフローチャートである。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、ハイブリッド車両に搭載される回転電機についての回転電機駆動システムを説明するが、ハイブリッド車両搭載用以外の回転電機を対象としてもよい。以下では、回転電機を車両駆動用の回転電機として説明するが、これは説明の一例である。すなわち、車両に複数の回転電機が搭載された場合でも、共振現象が特に影響する回転電機は、車両駆動用の回転電機であると考えられるために、これについて説明したものである。したがって、車両駆動用以外の回転電機を対象としてもよい。また、蓄電装置として、リチウムイオン電池を説明するが、これは、内部抵抗が低い2次電池の例であって、これ以外の形式の蓄電装置であってもよい。例えば、ニッケル水素電池であってもよい。
また、回転電機駆動システムとして、蓄電装置、電圧変換器、平滑コンデンサ、インバータを含むものとして説明するが、これは主たる構成要素を述べたもので、これ以外の構成要素を含むものとしてもよい。例えば、低電圧インバータ回路、システムメインリレー、DC/DCコンバータ等を含むものとしてもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、回転電機駆動システム10の全体の構成を示す図である。この回転電機駆動システム10は、ハイブリッド車両に搭載される回転電機28の動作を制御するシステムである。回転電機駆動システム10は、蓄電装置12、電圧変換器16、インバータ26を含む電源回路部と、制御装置40と、制御装置40に接続される記憶装置50を含んで構成される。図1では、回転電機駆動システム10の構成要素ではないが、駆動の対象である回転電機28が図示されている。
制御対象の回転電機28は、ハイブリッド車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(M/G)であって、インバータ26を含む電源回路部から電力が供給されるときはモータとして機能し、図示されていないエンジンによる駆動時、あるいはハイブリッド車両の制動時には発電機として機能する3相同期型回転電機である。回転電機28の回転状態は、図示されていない回転状態検出手段によって検出され、適当な信号線によって、制御装置40に伝送される。伝送されたデータは、制御装置40において、回転電機28の回転数データとされて、制御に用いられる。
電源回路部を構成する蓄電装置12は、充放電可能な高電圧用2次電池である。具体的には、約200Vから約300Vの端子電圧を有するリチウムイオン組電池である。組電池は、単電池または電池セルと呼ばれる端子電圧が1Vから数Vの電池を複数個組み合わせて、上記の所定の端子電圧を得るようにしたものである。蓄電装置12であるリチウムイオン電池は、ニッケル水素電池等に比較して低い内部抵抗を有するが、図1では、抵抗値Rを有する抵抗素子14でこの内部抵抗が示されている。
電圧変換器16は、蓄電装置12とインバータ26の間に配置され、直流電圧変換機能を有する回路である。電圧変換器16は、リアクトル18と、スイッチング素子20,22を含んで構成される。リアクトル18のインダクタンス値は、Lとして示されている。電圧変換機能としては、蓄電装置12側の電圧をリアクトル18のエネルギ蓄積作用を利用して昇圧しインバータ26側に供給する昇圧機能と、インバータ26側からの電力を蓄電装置12側に降圧して充電電力として供給する降圧機能とを有する。
蓄電装置12の両端子間の電圧であるいわゆるバッテリ電圧と、インバータ26の両端子電圧であるシステム電圧との比は、昇圧比と呼ばれる。例えば、昇圧比=1とは、電圧変換器16を作動させず、バッテリ電圧をそのままインバータ26のシステム電圧として供給するものである。昇圧比=2は、バッテリ電圧を288Vとすれば、これを576Vに昇圧して、インバータ26に供給するものである。昇圧比の制御は、制御装置40の昇圧制御部42の制御の下で、スイッチング素子20,22のオン・オフのデューティ比等を変更することで行われる。
なお、以下では、電圧変換器16の出力電圧として、共振抑制電圧V1と、所定昇圧電圧V2の2つを説明するが、これは、共振抑制のためのものである。通常の車両走行時等においては、電圧変換器16は、回転電機28に対する要求トルク等に応じて、昇圧比を
変更する動作を行なうものである。
平滑コンデンサ24は、スイッチング素子20,22のオン・オフ制御によって出力される電圧、電流を平滑化する作用を有する。平滑コンデンサ24の容量値はCとして示されている。
インバータ26は、回転電機28に接続される回路で、複数のスイッチング素子と逆接続ダイオード等を含んで構成され、交流電力と直流電力との間の電力変換を行う機能を有する。すなわち、インバータ26は、回転電機28を発電機として機能させるときは、回転電機28からの交流3相回生電力を直流電力に変換し、蓄電装置12側に充電電流として供給する交直変換機能を有する。また、回転電機28をモータとして機能させるときは、蓄電装置12側からの直流電力を交流3相駆動電力に変換し、回転電機28に交流駆動電力として供給する直交変換機能を有する。
インバータ26の入力側に図示されている波形30は、電圧変換器16の出力電圧である直流電圧に重畳するノイズ信号を示すものである。ここでは、蓄電装置12の内部抵抗である抵抗素子14の抵抗値R、リアクトル18のインダクタンス値L、平滑コンデンサ24の容量値Cによって形成されるLCR共振回路の共振信号が波形30として示されている。抵抗素子14の抵抗値R、リアクトル18のインダクタンス値L、平滑コンデンサ24の容量値Cを用いて、共振周波数を計算することができる。
実際には、これら以外の寄生抵抗、寄生インダクタンス、寄生容量も存在するので、共振現象は、ある程度の周波数帯を含む。その周波数帯を共振周波数帯と呼ぶことにする。回転電機28の回転数が、この共振周波数帯に対応する回転数帯である共振回転数帯になると、波形30が共振波形として大きな電圧ノイズとなる。電圧変換器16の出力電圧にこの共振波形の最大値を加えた値が、スイッチング素子20,22、平滑コンデンサ24、インバータ26のスイッチング素子等の構成要素の許容電圧範囲を超えると、これらの構成要素の過熱、劣化等を招く。したがって、共振回転数帯において、電圧変換器16の出力電圧にこの共振波形の最大値を加えた値が、各構成要素の許容電圧範囲を超えないようにする必要がある。
制御装置40は、電圧変換器16について、回転電機28に要求される動作状況に応じて昇圧比を制御する機能を有する昇圧制御部42を含んで構成される。さらに、ここでは、上記の共振回転数帯において、共振現象の過電圧を抑制するように、電圧変換器16の出力電圧を制御する機能を有する。すなわち、制御装置40は、回転電機28の回転数と予め定めた閾値回転数と比較する回転数比較部44と、回転数比較部44の比較結果に基づいて、電圧変換器16の出力電圧を共振抑制電圧V1または所定昇圧電圧V2に設定する昇圧抑制部46と、共振抑制電圧V1または所定昇圧電圧V2に設定後、所定の電圧変化率であるレートに従って電圧変換器16の出力電圧を変化させるレート処理部48を含んで構成される。かかる制御装置40は、車両の搭載に適したコンピュータで構成することができる。また、上記の機能は、ソフトウェアを実行することで実現でき、具体的には、昇圧抑制プログラムを実行することで実現できる。上記機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
制御装置40に接続される記憶装置は、プログラム等を記憶する機能を有する。また、昇圧抑制プログラムを実行するために用いられるデータ、ファイル等を記憶する機能を有する。図1には、回転数・トルク特性と昇圧電圧の関係を示すファイル52と、回転数と昇圧電圧の関係を示すファイル54が示されている。
図2は、記憶装置50に記憶される回転数・トルク特性と昇圧電圧の関係を示すファイル52の内容を説明する図である。このファイルは、横軸に回転電機28の回転数Nをとり、縦軸に回転電機28が出力するトルクTをとり、パラメータとして電圧変換器16の出力電圧Vが用いられているデータファイルである。ここでは、電圧変換器16の出力電圧V=V1においては、回転電機28として、回転数N2以下であれば、最大トルクT0を出力できることが示されている。また、回転数N2を超えるときに最大トルクT0を出力するには、電圧変換器16の出力電圧VをV2に昇圧することが必要であることが示されている。
このように、回転数・トルク特性と昇圧電圧の関係を示すファイル52は、回転電機28の回転数・トルク特性を所望のものにするときに必要な電圧変換器16の出力電圧を示す。図2は、マップ形式であるが、これを回転数NとトルクTと出力電圧Vとの関係を示す数式形式、またはルックアップ形式等で記憶するものとしてもよい。
図3は、記憶装置50に記憶される回転数と昇圧電圧の関係を示すファイル54の内容を説明する図である。このファイル54には、共振現象が生じるときに、共振回転数帯において、各構成要素の過熱等を回避するように、電圧変換器16の出力電圧Vを回転電機28の回転数Nに応じて変更する内容が示される。このファイル54は、横軸に回転電機28の回転数N、縦軸に電圧変換器16の出力電圧がとられる。このファイル54は、共振現象が生じるときに、共振回転数帯において過電圧とならないように、電圧変換器16の出力電圧Vを回転電機28の回転数Nに応じて変更するときに用いられる。
図3の縦軸の電圧V=V1,V2と、横軸のN=N2は、図2で説明した電圧V=V1,V2、N=N2と同じである。したがって、回転数N=N2以下では、V=V1で最大トルクT0を出力できるが、回転数N=N2を超えて最大トルクT0を出力するには、V=V2にする必要がある。この意味で、N=N2は、回転電機28の出力トルクを確保するために電圧変換器16の出力電圧を予め定めた所定昇圧電圧V2とする必要がある昇圧必要回転数と呼ぶことができる。
図3の横軸の回転数N=N4は、共振回転数帯の上限回転数である。すなわち、回転数N=N4を超える回転数では、共振の影響が生じないが、回転数N=N4以下では、共振の影響が生じる。共振周波数帯の上限回転数は、上記のように、抵抗素子14の抵抗値R、リアクトル18のインダクタンス値L、平滑コンデンサ24の容量値Cを用いて計算される共振回転数に、その他の寄生抵抗、寄生インダクタンス、寄生容量を加味して計算される回転数の範囲である。共振回転数帯について、その上限回転数と下限回転数を計算することができるが、計算誤差、測定誤差等が生じる。そこで、計算値にこれらの誤差を加えた値を、上限回転数、下限回転数として用いる。
図3のファイル54は、次のような内容を含む。すなわち、回転電機28の回転数を上昇させる制御を行なう際に、昇圧必要回転数N2よりも予め定めた上昇余裕回転数だけ低い回転数N1までは、電圧変換器16の出力電圧Vを所定昇圧電圧V2よりも低いV1とする。そして、回転数N1から昇圧必要回転数N2までの間の回転数においては、電圧変換器16の出力電圧Vにレート処理を行なって、所定昇圧電圧V2まで昇圧する。レート処理とは、所定の電圧上昇率で出力電圧を変化させる処理である。
また、回転電機28の回転数を低下させる制御を行なう際に、共振回転数帯の上限回転数N4よりも予め定めた低下余裕回転数だけ高い回転数N3までは、電圧変換器16の出力電圧Vを所定昇圧電圧V2とし、回転数N3から共振回転数帯の上限回転数N4までの間の回転数において、電圧変換器16の出力電圧Vにレート処理を行なって所定昇圧電圧V2よりも低いV1まで降圧する。
図3における回転数N1,N2,N3,N4のうち、N2は昇圧必要回転数、N4は共振回転数帯の上限回転数である。これら4つの回転数を相互に簡単に区別するために、N1を第1回転数、N2を第2回転数、N3を第3回転数、N4を第4回転数と呼んでもよい。これら4つの回転数が、制御装置40の回転数比較部44で用いられる閾値回転数である。
図3は、マップ形式であるが、これを回転数Nと出力電圧Vとの関係を示す数式形式、またはルックアップ形式等で記憶するものとしてもよい。
図4は、電圧変換器16の出力電圧Vを、回転電機28の回転数Nに応じて、V1とV2の間で使い分ける理由を説明する図である。図4の横軸は、回転電機28の始動時からの時間である。縦軸の下段は、回転電機28の回転数Nであり、上段は、電圧変換器16の出力電圧Vである。
回転電機28が最大トルクT0を広い動作範囲で確保するには、図2から分かるように、電圧変換器16の出力電圧VをV1ではなくて、V2とすることがよい。したがって、共振現象を考えなければ、電圧変換器16の出力電圧VはV2に設定することができる。
ところで、回転電機28が始動時の回転数N=0から次第に回転数Nが上昇すると、共振回転数帯NRにかかってくる。この共振回転数帯NRでは、共振ノイズが電圧変換器16の出力電圧Vに重畳するので、V=V2のままでは、各構成要素の許容電圧を超えるおそれがある。そこで、この区間では、電圧変換器16の出力電圧Vについて、最大トルクT0を確保できる範囲で低くすることがよい。
図2から、回転数N2までは、V=V2でなくても、V=V1で最大トルクT0を確保できる。そこで、回転数N=N2までは、V=Vでなく、これより低いV=V1とし、N=N2になれば、V=V2とする。
実際には、レート処理を行なうので、回転数N=N2の手前までがV=V1である。いずれにせよ、回転数N=N2までは、電圧変換器16の出力電圧Vは、V2未満の出力電圧に抑制される。その意味で、V=V1は、共振を考慮して抑制された電圧、これを縮めて、共振抑制電圧と呼ぶことができる。
図5は、電圧変換器16の出力電圧Vを、所定昇圧電圧V2から共振抑制電圧V1に低下するときの効果を説明する図である。図5の横軸は回転電機28の回転数N、縦軸は電圧である。縦軸でOVHとして示される電圧は、回転電機駆動システム10の各構成要素の許容電圧の中で最も低い電圧である。図5で細い実線で示されているのが、電圧変換器16の出力電圧Vを所定昇圧電圧V2としたときに、それに重畳される共振ノイズである。ここで示されるように、共振回転数帯NRのところで共振ノイズが重畳し、OVHを超える状態となる。
図5で太い実線で示されているのが、電圧変換器16の出力電圧Vを共振抑制電圧V1としたときに、それに重畳される共振ノイズである。ここで示されるように、共振回転数帯NRのところで共振ノイズが重畳するが、電圧レベルがV2からV1に抑制されているので、共振ノイズはOVHを超えない。
なお、図4で説明したように、回転数Nが上昇する増速時には、昇圧必要回転数N2で電圧変換器16の出力電圧Vを所定昇圧電圧V2に昇圧すればよい。そして、回転数Nが低下する減速時には、共振回転数帯NRの手前で、共振抑制電圧V1に下げることが必要である。図5にはその様子が示されている。このようにして、少なくとも、共振回転数帯NRの下限回転数と昇圧必要回転数N2との間の回転数領域において、電圧変換器16の出力電圧Vが、所定昇圧電圧V2よりも低い共振抑制電圧V1に設定される。
上記構成の作用、特に制御装置40の各機能について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、昇圧抑制を行なう手順を示すフローチャートである。各手順は、昇圧抑制プログラムの各処理手順に対応する。
ここでは、回転電機28が始動したときから始まる(S10)。ここで、電圧変換器16の出力電圧Vが共振抑制電圧V1に設定される(S12)。この手順は、制御装置40の昇圧抑制部46の機能によって実行される。次に、回転電機28が増速時か否かが判断される(S14)。増速時であれば、回転電機28の回転数Nが第1回転数N1以上か否かが判断される(S16)。S14とS16の手順は、制御装置40の回転数比較部44の機能によって実行される。
S16の判断が肯定されると、電圧変換器16の出力電圧Vが所定昇圧電圧V2に設定される(S18)。この手順は、制御装置40の昇圧抑制部46の機能によって実行される。そして、レート処理が行なわれ(S20)、回転数Nが昇圧必要回転数である第2回転数N2以上となるときに、電圧変換器16の実際の出力電圧が所定昇圧電圧V2となる(S22)。S20の手順は、制御装置40のレート処理部48の機能によって実行される。
次に、回転電機28が減速時か否かが判断される(S24)。減速時であれば、回転電機28の回転数Nが第3回転数N3以下か否かが判断される(S26)。S24とS26の手順は、制御装置40の回転数比較部44の機能によって実行される。
S26の判断が肯定されると、電圧変換器16の出力電圧Vが共振抑制電圧V1に設定される(S28)。この手順は、制御装置40の昇圧抑制部46の機能によって実行される。そして、レート処理が行なわれ(S30)、回転数Nが共振回転数帯の上限回転数である第4回転数N2以下となるときに、電圧変換器16の実際の出力電圧が共振抑制電圧V1となる(S32)。S30の手順は、制御装置40のレート処理部48の機能によって実行される。S32の後は、再びS14に戻り、上記の手順が繰り返される。
上記では、回転電機28が始動時から共振抑制電圧V1が設定され、その後回転数が上昇すると所定昇圧電圧V2に設定されるものとして説明したが、これは例示である。共振回転数帯を含む任意の回転数の範囲で、共振抑制電圧V1と所定昇圧電圧V2を設定するものとしてもよい。
本発明に係る回転電機駆動システムは、車両に搭載される回転電機の駆動制御に利用される。
10 回転電機駆動システム、12 蓄電装置、14 抵抗素子、16 電圧変換器、18 リアクトル、20,22 スイッチング素子、24 平滑コンデンサ、26 インバータ、28 回転電機、30 波形、40 制御装置、42 昇圧制御部、44 回転数比較部、46 昇圧抑制部、48 レート処理部、50 記憶装置、52,54 ファイル。

Claims (5)

  1. 内部抵抗を有する蓄電装置と、
    リアクトルとスイッチング素子を含み、蓄電装置の電圧を所望の電圧に変換して出力する電圧変換器と、
    電圧変換器の出力側にコンデンサを介して接続される回転電機と、
    蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルとコンデンサによって生じる共振周波数帯に対応する共振回転数帯に回転電機の回転数が入ったときには、電圧変換器の昇圧電圧を低下させる制御装置と、
    を備えることを特徴とする回転電機駆動システム。
  2. 請求項1に記載の回転電機駆動システムにおいて、
    制御装置は、
    蓄電装置の内部抵抗と電圧変換器のリアクトルとコンデンサによって生じる共振周波数帯に対応する共振回転数帯の範囲の回転数と、回転電機の回転数とを比較する手段と、
    共振回転数帯の上限回転数を超える回転電機の回転数であって、回転電機の出力トルクを確保するために電圧変換器の出力電圧を予め定めた所定昇圧電圧とする必要がある昇圧必要回転数と、回転電機の回転数とを比較する手段と、
    共振回転数帯の下限回転数と昇圧必要回転数との間の回転数領域において、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧よりも低い共振抑制電圧に設定する昇圧抑制部と、
    を有することを特徴とする回転電機駆動システム。
  3. 請求項2に記載の回転電機駆動システムにおいて、
    昇圧抑制部は、
    回転電機の回転数を上昇させる制御を行なう際に、昇圧必要回転数よりも予め定めた上昇余裕回転数だけ低い回転数の第1回転数まで、電圧変換器の出力電圧を共振抑制電圧とし、第1回転数から昇圧必要回転数である第2回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって所定昇圧電圧まで昇圧するレート処理部を含むことを特徴とする回転電機駆動システム。
  4. 請求項2に記載の回転電機駆動システムにおいて、
    昇圧抑制部は、
    回転電機の回転数を低下させる制御を行なう際に、共振回転数帯の上限回転数よりも予め定めた低下余裕回転数だけ高い回転数の第3回転数まで、電圧変換器の出力電圧を所定昇圧電圧とし、第3回転数から共振回転数帯の上限回転数である第4回転数までの間の回転数において、電圧変換器の出力電圧にレート処理を行なって共振抑制電圧まで降圧するレート処理部を含むことを特徴とする回転電機駆動システム。
  5. 請求項1に記載の回転電機駆動システムにおいて、
    蓄電装置は、リチウムイオン電池であることを特徴とする回転電機駆動システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107561439A (zh) * 2017-07-10 2018-01-09 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种转炉氧枪变频器控制电机的接地检测方法

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