JP6506134B2 - 棒状部材の連結金具 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート型枠内に配設された鉄筋や型枠板を支持するセパレーターなどの棒状部材を連結させるための連結金具に関する。
コンクリート型枠において、セパレータと鉄筋を連結させる場合、互いを溶接することで連結させていたが、この方法だと、溶接熱の影響により鉄筋自体の強度が低下するという問題があった。そのため、先行技術として、特許文献1や特許文献2に示されるような、セパレータと鉄筋などの棒状部材を連結させるための連結金具が提案されている。
特許文献1の連結金具は、ヒンジ用頂部を形成したU字形の本体を有しており、鉄筋などを挟持用アーム部で挟み込み、締結用ボルトを締結することで、鉄筋などの棒状部材を連結している。また特許文献2の図6に開示された連結金具は、一対の挟持片に支軸を貫通させて挟持片同士を開閉自在にし、締結用ねじ手段を締結することで、並列する鉄筋を連結している。
特開2014−25274号公報 特開2005−146686号公報
特許文献1の連結金具は、ヒンジ用頂部に空気抜き孔が開いていて空気が抜けやすいとされているが、ヒンジ用頂部を除く両挟持用アーム部の領域のみ内側に折曲されたリブが形成されたコの字状の断面形状であり、挟持用アーム部の内部が閉鎖空間になっている。そのためコンクリート打設時に、挟持用アーム部の内部に空気が溜まりやすく、コンクリートの充填が不十分となり、コンクリートの躯体における断面欠損を生ずる恐れがある。さらに特許文献1の連結金具は、挟持用アーム部同士がヒンジ部で連結された一体化構造であり、挟持用アーム部同士の角度が固定されている。そのため、鉄筋に取り付ける際に挟持用アーム部同士の角度を容易に変えることができず、施工性が悪い。また一旦締結用ボルトで締結してしまうと、ヒンジ部が塑性変形して挟持用アーム部同士が閉じられてしまうため、その後は連結金具の取り付け状態を修正することができず、施工性が悪い。
一方、特許文献2の連結金具は、挟持片同士が支軸で開閉自在になってはいるものの、挟持片同士の角度が任意の角度で固定できる構造にはなっていない。このため、鉄筋に取り付ける際に挟持片同士が自由に動いてしまい、鉄筋に仮止め固定しておくことができず、施工性が悪い。また特許文献2の連結金具も、挟持片に左右両側板部が形成されたコの字状の断面形状になっているため、コンクリート打設時に挟持片の内部に空気が溜まりやすく、コンクリートの充填が不十分となり、コンクリートの躯体における断面欠損を生ずる恐れがある。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、型枠にコンクリートを打設した際に連結金具の内部までコンクリートを充填することができ、鉄筋やセパレータなどの棒状部材に取り付ける際にも、角度を固定した状態で外れにくく施工性に優れた連結金具を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明によれば、平板状の鋼板を折り曲げて、一端側を折り曲げ端部、他端側を開放端部とした形状を有する一対の挟持片の開放端部同士をピン部材で回動自在に連結した連結金具であって、一方の挟持片の開放端部と他方の挟持片の開放端部が内面と外面を重ね合わせて配置され、かつ、前記ピン部材によって前記一方の挟持片の開放端部と前記他方の挟持片の開放端部が内側に向けて弾性的に押圧されることにより、前記一方の挟持片の開放端部と前記他方の挟持片の開放端部の内面と外面の間に摩擦力が発生しており、回動した際に互いに向き合う関係となる前記一対の挟持片の側面同士は、棒状部材を保持する保持部となっており、前記保持部によって棒状部材を保持した状態を固定させる締結部材を備える、棒状部材の連結金具が提供される。
また本発明によれば、平板状の鋼板を折り曲げて、一端側を折り曲げ端部、他端側を開放端部とした形状を有する一対の挟持片の開放端部同士をピン部材で回動自在に連結した連結金具であって、一方の挟持片の開放端部は、他方の挟持片の開放端部の内部に挿入され、かつ、挿入前において前記一方の挟持片の開放端部の外幅が前記他方の挟持片の開放端部の内幅よりも大きく設定されていることにより、挿入した際に前記他方の挟持片の開放端部の内面が前記一方の挟持片の開放端部の外面に弾性的に押圧されて両者の間に摩擦力が発生しており、回動した際に互いに向き合う関係となる前記一対の挟持片の側面同士は、棒状部材を保持する保持部となっており、前記保持部によって棒状部材を保持した状態を固定する締結部材を備える、棒状部材の連結金具が提供される。
本発明の連結金具にあっては、一方の挟持片と他方の挟持片をピン部材を中心に互いに回動させることによって任意の角度に調整することが可能である。その一方で、一対の挟持片の開放端部同士が弾性的に押圧された状態で、両者の間に摩擦力が発生した状態となっている。このため、一方の挟持片と他方の挟持片を任意の角度に調整でき、かつ、上記摩擦力によって挟持片同士を任意の角度に調節した状態を保持することができる。これにより、鉄筋やセパレータなどの棒状部材に連結金具を取り付ける際に、まだ締結部材で固定する前の段階で、挟持片同士によって棒状部材を挟持した状態を保持することで仮止めを行うことができる。その結果、締結部材で固定する前の段階においても、棒状部材に取り付けた連結金具が不用意に外れてしまうことが無く、施工性が向上する。
また、連結金具を棒状部材に一旦取り付けた後においても、まだ締結部材で固定する前の段階であれば、一方の挟持片と他方の挟持片をピン部材を中心に互いに回動させることが可能である。このため、仮止めした連結金具の取り付け状態を容易に修正することもできる。
また本発明の連結金具にあっては、一対の挟持片がいずれも平板状の鋼板を折り曲げた形状を有しており、挟持片の側方が開放された状態になっている。このためコンクリート打設時に、挟持片の内部の隅々までコンクリートを充填させることができ、断面欠損の発生を回避できる。
本発明の実施の形態にかかる連結金具の正面図である。 (a)は上側挟持片(一方の挟持片)の製造に用いられる鋼板の正面図、(b)は同鋼板の平面図である。 (a)は上側挟持片(一方の挟持片)の平面図、(b)は同挟持片の正面図である。 (a)は下側挟持片(他方の挟持片)の製造に用いられる鋼板の正面図、(b)は同鋼板の平面図である。 (a)は下側挟持片(他方の挟持片)の平面図、(b)は同挟持片の正面図である。 上側挟持片を下側挟持片の内部に挿入した状態を模式的に示す説明図である。 ピン部材の説明図であり、(a)はかしめる前の状態を示し、(b)はかしめた後の状態を示している。 ピン部材によって下側挟持片の開放端部を内側に変形させることにより、下側挟持片の開放端部の内面を上側挟持片の開放端部の外面に弾性的に押圧させた状態を模式的に示す説明図である。 下側挟持片の開放端部の内面と上側挟持片の開放端部の外面との間に摩擦力が発生している状態を部分的に拡大して示す説明図である。 本発明の実施の形態にかかる連結金具を棒状部材に仮止めした状態の説明図である。 本発明の実施の形態にかかる連結金具を締結部材によって棒状部材に固定した状態の説明図である。 本発明の別の実施の形態にかかる連結金具の上側挟持片(一方の挟持片)の平面図である。 本発明の別の実施の形態にかかる連結金具の下側挟持片(他方の挟持片)の平面図である。 本発明の別の実施の形態にかかる連結金具において、上側挟持片を下側挟持片の内部に挿入した状態を模式的に示す説明図である。 本発明の変形例の説明図であり、(a)は下側挟持片の開放端部の外幅、(b)は上側挟持片の開放端部の外幅、(c)はピン部材のフランジ部同士の内幅、(d)は下側挟持片の開放端部の内面と上側挟持片の開放端部の外面との間に摩擦力が発生した状態を示している。 本発明の変形例の説明図であり、ピン部材の基端側では下側挟持片の開放端部の内面と上側挟持片の開放端部の外面を重ね合わせ、ピン部材の先端側では下側挟持片の開放端部の外面と上側挟持片の開放端部の内面を重ね合わせた例を示している。 本発明の変形例の説明図であり、(a)は下側挟持片の開放端部の外幅と上側挟持片の開放端部の外幅が等しい関係、(b)は下側挟持片の開放端部の内部に上側挟持片の開放端部を挿入した状態、(c)は上側挟持片の開放端部の内部に下側挟持片の開放端部を挿入した状態を示している。
以下、本発明の実施形態にかかる連結金具1について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態にかかる連結金具1は、一対の挟持片(上側挟持片10と下側挟持片11)をピン部材12で回動自在に連結した構成を有している。この実施の形態では、上側挟持片10が一方の挟持片に相当し、下側挟持片11が他方の挟持片に相当する。
これら上側挟持片10と下側挟持片11において、ピン部材12を中心に回動した際に互いに向き合う関係となる側面同士には、鉄筋やセパレータなどの棒状部材を保持するための保持部15、16が形成されている。この実施の形態では、上側挟持片10の下側の側面に、棒状部材を保持するために適した切欠き状の保持部15が形成され、同様に、下側挟持片11の上側の側面に、棒状部材を保持するために適した切欠き状の保持部16が形成されている。
また連結金具1は、これら保持部15、16によって棒状部材を保持した状態を固定する締結部材20を備えている。締結部材20は、下側挟持片11に固定されたフランジナット21と、上側挟持片10の上方から挿入してフランジナット21に螺入されるボルト22からなる。
図2、3を参照に、上側挟持片10の製造の一例を説明する。上側挟持片10は、図2に示すように予め所定の形状にした平板状の鋼板10aを、長手方向の中央を中心とし、長手方向の両端を近づけるようにU字形に折り曲げることにより、製造することができる。このように、平板状の鋼板10aをU字形に折り曲げることにより、上側挟持片10の一端側(図3では、上側挟持片10の左端側)を折り曲げ端部、他端側(図3では、上側挟持片10の右端側)を開放端部とすることができる。なお、U字形の折り曲げ端部は一例であり、折り曲げ端部の形状は、例えばV字形やコの字形でもよい。
上側挟持片10の一端側(折り曲げ端部)の外面には、リブ25が設けられている。このリブ25により、折り曲げ加工された上側挟持片10の一端側(折り曲げ端部)が補強されている。なお、このリブ25は、図2に示すように、平板状の鋼板10aの状態で、長手方向の中央に予めリブ25を加工(リブ立て加工)しておくことにより、容易に設けることができる。
上側挟持片10の一端側(開放端部)には、ピン部材12を通すための一対の孔26が向かい合って設けられている。図2に示すように、平板状の鋼板10aの状態で、長手方向の両端に予め孔26を開口させておくことができる。
次に、図4、5を参照に、下側挟持片11の製造の一例を説明する。下側挟持片11は、図4に示すように予め所定の形状にした平板状の鋼板11aを、長手方向の中央を中心とし、長手方向の両端を近づけるようにU字形に折り曲げることにより、製造することができる。このように、平板状の鋼板11aをU字形に折り曲げることにより、下側挟持片11の一端側(図5では、下側挟持片11の左端側)を折り曲げ端部、他端側(図5では、下側挟持片11の右端側)を開放端部とすることができる。なお、U字形の折り曲げ端部は一例であり、折り曲げ端部の形状は、例えばV字形やコの字形でもよい。
下側挟持片11の一端側(折り曲げ端部)の外面には、リブ30が設けられている。このリブ30により、折り曲げ加工された下側挟持片11の一端側(折り曲げ端部)が補強されている。なお、このリブ30は、図4に示すように、平板状の鋼板11aの状態で、長手方向の中央に予めリブ30を加工(リブ立て加工)しておくことにより、容易に設けることができる。
下側挟持片11の一端側(開放端部)には、ピン部材12を通すための一対の孔31が向かい合って設けられている。図4に示すように、平板状の鋼板11aの状態で、長手方向の両端に予め孔31を開口させておくことができる。
下側挟持片11の内部下方には、フランジナット21が取り付けられている。この実施の形態では、下側挟持片11の下側の側面に形成された切欠き部32に、フランジナット21のフランジ部33を下からはめ込み、切欠き部32とフランジ部33を溶接することによって、下側挟持片11の内部下方にフランジナット21が固定されている。なお、このように切欠き部32にフランジナット21のフランジ部33をはめ込んで溶接することによって、十分な溶接面積を確保でき、下側挟持片11の内部下方にフランジナット21を確実に固定することが可能となる。
ここで、上側挟持片10と下側挟持片11の大きさ(寸法)について説明する。上側挟持片10の一端側(開放端部)の外幅(外面同士の間隔)L1は、下側挟持片11の一端側(開放端部)の内幅(内面同士の間隔)M1と同じか、僅かに小さく設定されている。開放端部から折り曲げ端部に離れた位置においても同様に、上側挟持片10の外幅(リブ25の外面同士の間隔)L2は、下側挟持片11の内幅(内面同士の間隔)M2と同じか、僅かに小さく設定されている。また、上側挟持片10の長手方向の外幅(上側挟持片10の開放端部から折り曲げ端部外面までの長さ)L3は、下側挟持片11の長手方向の内幅(上側挟持片10の開放端部から折り曲げ端部内面までの長さ)M3と同じか、僅かに小さく設定されている。
上側挟持片10と下側挟持片11の大きさ(寸法)が上記関係となっているので、図6に示すように、上側挟持片10を下側挟持片11の内部に容易に挿入することが可能である。そして、このように上側挟持片10を下側挟持片11の内部に挿入した状態で、上側挟持片10の開放端部に設けられた孔26と、下側挟持片11の開放端部に設けられた孔31を同軸上に一致させ、孔26と孔31にピン部材12を通すことにより、上側挟持片10と下側挟持片11が互いに回動自在に連結される。
図7(a)に示すように、孔26と孔31にピン部材12を通す前においては、ピン部材12の基端側(図7では、ピン部材12の下端側)のみにフランジ部35が形成されており、ピン部材12の先端側(図7では、ピン部材12の上端側)は、直線形状になっている。このため、上側挟持片10を下側挟持片11の内部に挿入して、孔26と孔31を同軸上に一致させた状態で、下側挟持片11の外側からピン部材12の先端を挿入することにより、ピン部材12を孔26と孔31に通すことができる。そして、このようにピン部材12を孔26と孔31に通した後、ピン部材12の先端側を拡径させる(かしめる)ことにより、図7(b)に示すように、ピン部材12の先端側にもフランジ部35が形成され、ピン部材12が抜け落ちないようにされる。こうして、上側挟持片10と下側挟持片11の開放端部同士が回動自在に連結されている。
ここで、ピン部材12の先端側にフランジ部35が形成された際には、フランジ部35同士の内幅(ピン部材12の基端側のフランジ部35の内面とピン部材12の先端側に形成されたフランジ部35の内面との間隔)N1は、上側挟持片10の開放端部の外幅L1に下側挟持片11の開放端部の肉厚tの2倍を加えた値よりも小さく設定されている。すなわち、N1<L1+2tである。(なお、上述のように上側挟持片10の開放端部の外幅L1が、下側挟持片11の開放端部の内幅M1と同じか、僅かに小さため、ピン部材12のフランジ部35同士の内幅N1は、必然的に下側挟持片11の開放端部の外幅よりも小さくなる。)
このため図8に示すように、ピン部材12の先端側にフランジ部35を形成させて上側挟持片10と下側挟持片11の開放端部同士を回動自在に連結させた状態では、ピン部材12の両端のフランジ部35の内面間で挟まれることによって下側挟持片11の開放端部が内側に変形させられ、下側挟持片11の開放端部の内面が上側挟持片10の開放端部の外面に弾性的に押圧されている。これにより、図9に示すように、下側挟持片11の開放端部の内面と上側挟持片10の開放端部の外面との間に、互いに押し合う摩擦力Fが発生した状態となっている。
次に、以上のように構成された本発明の実施形態にかかる連結金具1を用いて、棒状部材である鉄筋40とセパレータ41を連結させる場合について説明する。この連結金具1は、ピン部材12を中心に上側挟持片10と下側挟持片11を互いに回動させることによって、任意の角度に調整することができる。そこで、上側挟持片10と下側挟持片11を一旦開き、上側挟持片10の下側の側面の保持部15と、下側挟持片11の上側の側面の保持部16に鉄筋40とセパレータ41を嵌めて、上側挟持片10と下側挟持片11を閉じることにより、図10に示すように、上側挟持片10と下側挟持片11の間で鉄筋40とセパレータ41を保持することができる。
一方、この連結金具1にあっては、下側挟持片11の開放端部の内面が上側挟持片10の開放端部の外面に弾性的に押圧されていることにより、先に図9に示したように、下側挟持片11の開放端部の内面と上側挟持片10の開放端部の外面との間に、互いに押し合う摩擦力Fが発生した状態となっている。このため、上側挟持片10と下側挟持片11は摩擦力Fによって任意の角度にされた状態を保持することができる。これにより、まだ締結部材20(ボルト22)で固定する前の段階において、図10に示すように、上側挟持片10と下側挟持片11の間で鉄筋40とセパレータ41を保持した仮止めの状態とすることができる。その結果、締結部材20(ボルト22)で固定する前の段階においても、鉄筋40とセパレータ41に取り付けた連結金具1が不用意に外れてしまうことが無いため、施工がしやすい。
また、連結金具1を鉄筋40とセパレータ41に一旦取り付けた後においても、まだ締結部材20(ボルト22)で固定する前の段階であれば、上側挟持片10と下側挟持片11をピン部材12を中心に互いに回動させることが可能である。このため、仮止めした連結金具1の取り付け状態を容易に修正することもできる。
そして図11に示すように、連結金具1を鉄筋40とセパレータ41に仮止めした状態において、上側挟持片10の上方からボルト22を差し込み、ボルト22の先端を下側挟持片11に固定されたフランジナット21にねじ込むことにより、保持部15、16間に保持した鉄筋40とセパレータ41をしっかりと固定する。この場合、ボルト22のねじ部分の外径22a(図1に記載)は、開放端部から折り曲げ端部に離れた位置における上側挟持片10の内幅(内面同士の間隔)L4(図3に記載)よりも小さく設定され、ボルト22の頭部分の外径22b(図1に記載)は、開放端部から折り曲げ端部に離れた位置における上側挟持片10の内幅L4よりも大きく設定されている。このため、締結部材20によって連結金具1を固定する際には、ボルト22のねじ部分が上側挟持片10の内部に円滑に通され、ボルト22をフランジナット21にねじ込むことにより、ボルト22の頭部分によって上側挟持片10の上から確実に押さえて鉄筋40とセパレータ41を連結することができる。さらに、上側挟持片10の折り曲げ端部に設けられたリブ25と、下側挟持片11の折り曲げ端部に設けられたリブ30により、締結部材20で固定する際に上側挟持片10と下側挟持片11が外側に開こうとする力を抑制することができる。
なお、このように連結金具1を締結部材20で固定する際にも、鉄筋40とセパレータ41に仮止めした連結金具1が不用意に外れてしまうことが無く、さらに、上側挟持片10と下側挟持片11に設けた保持部15、16内に鉄筋40とセパレータ41が包み込まれるように収納されているので、鉄筋40とセパレータ41を保持部15、16内に保持した状態が安定し、作業がしやすい。また、上側挟持片10の外幅L1が、下側挟持片11の内幅M1と同じか、僅かに小さく設定されており、かつ、上側挟持片10の長手方向の外幅L3が、下側挟持片11の長手方向の内幅M3と同じか、僅かに小さく設定されているので、締結部材20で締め付けて固定する場合に、上側挟持片10を下側挟持片11の内部にまで挿入させることができる。このため小径の鉄筋40やセパレータ41についてもしっかりと連結させることが可能となる。なお、上側挟持片10を下側挟持片11の内部に挿入させることにより、連結金具1は持ち運び等においてもコンパクトでかさばらないといった利点がある。
また、この連結金具1にあっては、上側挟持片10と下側挟持片11がいずれも平板状の鋼板10a、11aをU字形に折り曲げた構成であり、上側挟持片10と下側挟持片11の側方がいずれも開放された状態になっている。このためコンクリート打設時には、上側挟持片10と下側挟持片11の内部にコンクリートが流れ込みやすく、連結金具1内部の隅々までコンクリートを充填させることができ、コンクリートの躯体における断面欠損の発生を回避できる。
次に、図12〜14を参照にして、本発明の別の実施の形態にかかる連結金具2について説明する。この連結金具2においても、先に図1〜11を参照にして説明した連結金具1と同様に、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入して、孔26と孔31にピン部材12を通すことにより、上側挟持片10と下側挟持片11が互いに回動自在に連結される。ただし、この連結金具2では、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入する前の状態において、図12に示す上側挟持片10の開放端部の外幅L1が、図13に示す下側挟持片11の開放端部の内幅M1よりも大きく設定されている。このため、図14に示すように、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入した際に、必然的に下側挟持片11の内面が上側挟持片10の開放端部の外面に弾性的に押圧され、両者の間に摩擦力Fが発生することとなる。
なお、この連結金具2では、上側挟持片10の開放端部の外幅L1が下側挟持片11の開放端部の内幅M1よりも大きいため、図14に示すように、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入する際には、上側挟持片10の開放端部を内側に縮めるか、もしくは、下側挟持片11の開放端部を広げることが必要となる。こうして、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入した状態で、ピン部材12で互いに回動自在に連結することにより、先に図1〜11を参照にして説明した連結金具1と同様に、施工性に優れ、内部の隅々までコンクリートを充填させることが可能な連結金具2を得ることができる。なお、この連結金具2では、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入すれば必然的に両者間に摩擦力Fが発生するので、ピン部材12によって上側挟持片10や下側挟持片11を強制的に変形させることは必須ではない。
以上、本発明の実施の形態にかかる連結金具1、2を例示して説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
図15(a)に示す下側挟持片11の開放端部の外幅M1’、図15(b)に示す上側挟持片10の開放端部の外幅L1、図15(c)に示すピン部材12のフランジ部35同士の内幅N1が、M1’>L1>N1の関係となっていても良い。かかる関係であることにより、図15(d)に示すように、下側挟持片11の開放端部の内部に上側挟持片10の開放端部を挿入し、下側挟持片11の外側からピン部材12を挿入して、ピン部材12の両端のフランジ部35の内面間で挟むことによって、下側挟持片11の開放端部の内面を上側挟持片10の開放端部の外面に弾性的に押圧させ、両者間に摩擦力Fを発生させることができる。
また図1〜11で説明した連結金具1では、上側挟持片10の開放端部を下側挟持片11の開放端部の内部に挿入する例を示したが、逆に下側挟持片11の開放端部を上側挟持片10の開放端部の内部に挿入するようにしても良い。更に図16に示すように、ピン部材12の基端側(図16では、ピン部材12の下端側)では、下側挟持片11の開放端部の内面と上側挟持片10の開放端部の外面を重ね合わせ、ピン部材12の先端側(図16では、ピン部材12の上端側)では、下側挟持片11の開放端部の外面と上側挟持片10の開放端部の内面を重ね合わせるようにしても良い。この図16に示すように、ピン部材12の基端側と先端側で下側挟持片11の開放端部と上側挟持片10の開放端部で内面と外面が逆の関係になるようにした場合であっても、ピン部材12の両端のフランジ部35の内面間で下側挟持片11の開放端部と上側挟持片10の開放端部を内側に弾性的に押圧させるように挟むことによって、両者間に摩擦力Fを発生させることができる。
また図17(a)に示すように、下側挟持片11の開放端部の外幅M1’と上側挟持片10の開放端部の外幅L1が等しい関係となっていても良い。この図17(a)に示す例では、図17(b)に示すように下側挟持片11の開放端部の内部に上側挟持片10の開放端部を挿入すれば、下側挟持片11の開放端部の内面が上側挟持片10の開放端部の外面に弾性的に押圧され、両者の間に摩擦力Fが発生することとなる。また図17(c)に示すように上側挟持片10の開放端部の内部に下側挟持片11の開放端部を挿入すれば、上側挟持片10の開放端部の内面が下側挟持片11の開放端部の外面に弾性的に押圧され、両者の間に摩擦力Fが発生することとなる。
なお、平板状の鋼板10a、11aを折り曲げて上側挟持片10と下側挟持片11を製造する方法を例示したが、上側挟持片10と下側挟持片11の製造はかかる方法に限定されない。上側挟持片10と下側挟持片11は、平板状の鋼板を折り曲げて、一端側を折り曲げ端部、他端側を開放端部とした形状を、結果として有していればよく、例えば切削加工、鋳造などの方法で制作することも可能である。図3(a)中に記入したように、上側挟持片10は所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対の平板状の鋼板10’、10’が、一端側(図3(a)では、左端側)において折り曲げ端部(接合端部10”)で接合され、他端側(図3(a)では、右端側)が開放された形状であれば良い。折り曲げ端部(接合端部10”)は、鋼板10aを折り曲げる場合の他、一対の平板状の鋼板10’、10’の一端側を直接、あるいは適当な部材を介して接合しても良い。また、図4(a)中に記入したように、下側挟持片11は所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対の平板状の鋼板11’、11’が、一端側(図4(a)では、左端側)において折り曲げ端部(接合端部11”)で接合され、他端側(図4(a)では、右端側)が開放された形状であれば良い。折り曲げ端部(接合端部11”)は、鋼板11aを折り曲げる場合の他、一対の平板状の鋼板11’、11’の一端側を直接、あるいは適当な部材を介して接合しても良い。また、折り曲げ端部の形状はU字形に限られず、例えばV字形やコの字形でもよい。
また、締結部材20の一例として、下側挟持片11にフランジナット21を固定し、上側挟持片10の上方からボルト22を螺入する形態を示したが、例えば下側挟持片11にボルト22を上向きに固定しておき、ボルト22のねじ部分を上側挟持片10の内部から上方に突出させ、上側挟持片10の上からフランジナット21を装着しても良い。また、ピン部材12の先端側を拡径させたフランジ部35を例示したが、ボルトとナットを利用してピン部材12を構成することもできる。
本発明の連結具は、コンクリート型枠内に配設された鉄筋と型枠板を支持するセパレーターを連結させるための連結手段や、鉄筋やセパレーター同士を継ぎ足して延長させる場合の連結手段として有用である。
1、2 連結金具
10 上側挟持片(一方の挟持片)
10a、11a 鋼板
11 下側挟持片(他方の挟持片)
12 ピン部材
15、16 保持部
20 締結部材
21 フランジナット
22 ボルト
22a ボルトのねじ部分の外径
22b ボルトの頭部分の外径
25、30 リブ
26、31 孔
32 切欠き部
33 フランジ部
35 フランジ部
40 鉄筋(棒状部材)
41 セパレータ(棒状部材)
L4 上側挟持片の内寸
F 摩擦力
L1 上側挟持片の開放端部の外幅
L2 上側挟持片の外幅
L3 上側挟持片の長手方向の外幅
M1 下側挟持片の開放端部の内幅
M1’ 下側挟持片の開放端部の外幅
M2 下側挟持片の内幅
M3 下側挟持片11の長手方向の内幅
N1 ピン部材のフランジ部同士の内幅
t 下側挟持片の開放端部の肉厚

Claims (2)

  1. 平板状の鋼板を折り曲げて、一端側を折り曲げ端部、他端側を開放端部とした形状を有する一対の挟持片の開放端部同士をピン部材で回動自在に連結した連結金具であって、
    一方の挟持片の開放端部と他方の挟持片の開放端部が内面と外面を重ね合わせて配置され、かつ、前記ピン部材によって前記一方の挟持片の開放端部と前記他方の挟持片の開放端部が内側に向けて弾性的に押圧されることにより、前記一方の挟持片の開放端部と前記他方の挟持片の開放端部の内面と外面の間に摩擦力が発生しており、
    回動した際に互いに向き合う関係となる前記一対の挟持片の側面同士は、棒状部材を保持する保持部となっており、
    前記保持部によって棒状部材を保持した状態を固定させる締結部材を備える、棒状部材の連結金具。
  2. 平板状の鋼板を折り曲げて、一端側を折り曲げ端部、他端側を開放端部とした形状を有する一対の挟持片の開放端部同士をピン部材で回動自在に連結した連結金具であって、
    一方の挟持片の開放端部は、他方の挟持片の開放端部の内部に挿入され、かつ、挿入前において前記一方の挟持片の開放端部の外幅が前記他方の挟持片の開放端部の内幅よりも大きく設定されていることにより、挿入した際に前記他方の挟持片の開放端部の内面が前記一方の挟持片の開放端部の外面に弾性的に押圧されて両者の間に摩擦力が発生しており、
    回動した際に互いに向き合う関係となる前記一対の挟持片の側面同士は、棒状部材を保持する保持部となっており、
    前記保持部によって棒状部材を保持した状態を固定する締結部材を備える、棒状部材の連結金具。
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