JP6004373B2 - 主柱材内面調査の補助装置および補助装置を用いた調査方法 - Google Patents

主柱材内面調査の補助装置および補助装置を用いた調査方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管鉄塔の主柱材の上端部に取り付けられている蓋プレートの上に四角錘形塔部が設けられた鉄塔に用いるものであって、鋼管鉄塔の主柱材内面の腐食状況を調査する際に、主柱材の鋼管内部に調査装置を挿入するための開口部を設ける装置および該装置を用いた調査方法に関するものである。
鋼管鉄塔において、主柱材に開口部がある場合や主柱材継手部の上下フランジの合わせ面などに間隙がある場合に、この開口部や間隙部を通じて主柱材の内部に空気が流通し、鋼管内面に結露が生じて、鋼管内面が腐食することがある。また、前記開口部や間隙部から雨水が鋼管内部に浸入して、鋼管内面が腐食することもある。
このため、鋼管鉄塔の主柱材内面の腐食状況を調査するための調査装置が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照。)。これらの主柱材内面の調査装置(以下、単に「調査装置」と言う。)は、鉄塔の頂部付近が図19に示すような形状の鋼管鉄塔において、主柱材111の上端部112に取り付けられている蓋プレート113を取り外した後、主柱材111の上端部112の開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入して、主柱材内面の腐食状況を調査するものである。
鋼管鉄塔の頂部付近の形状には、図19に示す形状の他に、図2に示すような、主柱材111の上端部112に取り付けられている蓋プレート113の上に四角錐形塔部103が設けられた形状がある。前記四角錐形塔部103の頂部には架空地線が配設されている。この四角錐形塔部103が設けられた鋼管鉄塔の場合、蓋プレート113を取り外すことができないため、調査装置を主柱材111の内部に挿入することができず、主柱材内面の腐食状況を調査することができなかった。
このため、四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔の主柱材内面の腐食状況を調査する場合には、主柱材の上端部に取り付けられている蓋プレートに調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設け、その孔から調査装置を主柱材の内部に挿入する方法が採用されている。また、主柱材の上端部付近の鋼管側面に調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設け、その孔から調査装置を主柱材の内部に挿入する方法も採用されている。
特開2000−321047号公報 特開2004−286114号公報
四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔は、蓋プレートの上に四角錐形塔部が設けられており、四角錐形塔部の頂部には架空地線が配設されているため、蓋プレートには架空地線および四角錘形塔部からの荷重が作用している。したがって、蓋プレートに調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設け、その孔から調査装置を主柱材の内部に挿入する方法の場合、蓋プレートに孔を設けることで蓋プレートの強度が低下するため、蓋プレートが破損する可能性がある。また、蓋プレートの破損に伴い四角錐形塔部も破損する可能性がある。
また、主柱材の上端部付近も架空地線および四角錘形塔部からの荷重が作用している。したがって、主柱材の上端部付近の鋼管側面に調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設け、その孔から調査装置を主柱材の内部に挿入する方法の場合、鋼管に孔を設けることで鋼管の強度が低下するため、主柱材が破損する可能性がある。
そこで、本発明の課題は、蓋プレートあるいは主柱材の上端部付近の鋼管側面に調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設けることなく、調査装置を主柱材の内部に挿入するための開口部を設ける装置および該装置を用いた調査方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の主柱材内面調査の補助装置は、鋼管鉄塔の主柱材の上端部に取り付けられている蓋プレートの上に四角錐形塔部が設けられた鉄塔に用いるものであって、四角錐形塔部の頂部に固定される上固定具と、主柱材の上端部付近に固定される下固定具と、上固定具と下固定具との間にジャッキが介在されて設置される支持部材とで構成されており、前記上固定具は、四角錐形塔部の頂部に取り付けられている頂部プレートを上下方向から挟持する一対の挟持部材と、一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を作用させる第1押圧部材とからなり、前記一対の挟持部材は、第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、頂部プレートの上側に配置される上側挟持部材と、第1押圧部材を挿通する孔と支持部材を接続する孔とが設けられ、頂部プレートの下側に配置される下側挟持部材とからなり、前記下固定具は、支持部材を接続するための接続プレートと、主柱材を挟持する一対の二分割バンド部材と、一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を作用させる第2押圧部材とからなり、前記一対の二分割バンド部材は、接続プレートの一方の側面に固定された第1二分割バンド部材と、第1二分割バンド部材に第2押圧部材を介して接続される第2二分割バンド部材とからなることを特徴としている。
また、上記上側挟持部材は、断面がコ字形状で、コ字形状の内面側を頂部プレートに向けた状態で頂部プレートの上側に配置され、端部付近には第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、中央部には頂部プレート上に取り付けられている架空地線および架空地線を支持する金具と接触しないように凹形状の切り欠き部が設けられ、前記第1押圧部材を挿通する孔の位置が頂部プレートから突出した位置になるような長さに形成されていることを特徴としている。
さらに、上記下側挟持部材は、断面がコ字形状で、平面視において十字形状に形成されており、コ字形状の内面側を頂部プレートに向けた状態で頂部プレートの下側に配置され、端部付近には第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、中央部には支持部材を接続する孔が設けられ、前記第1押圧部材を挿通する孔の位置が頂部プレートから突出した位置になるような長さに形成されていることを特徴としている。
また、上記ジャッキは、支持部材の途中に配置されており、雄ネジで形成され、中心から上側部分と下側部分とで相対する方向にネジ切り加工が施されているネジ本体と、ジャッキの上側に配置されている支持部材の下端に固定され、ネジ本体の上側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された上側パイプと、ジャッキの下側に配置されている支持部材の上端に固定され、ネジ本体の下側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された下側パイプとを備えていることを特徴としている。
本発明の主柱材内面調査の補助装置を用いた調査方法は、一対の挟持部材で頂部プレートを上下方向から挟み、第1押圧部材で一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を作用させて上固定具を四角錐形塔部の頂部に固定する工程と、一対の二分割バンド部材で主柱材を挟み、第2押圧部材で一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を作用させて下固定具を主柱材の上端部付近に固定する工程と、上固定具の下側挟持部材と下固定具の接続プレートとの間にジャッキを介在させて支持部材を設置する工程と、前記ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移す工程と、下固定具が固定された主柱材の上側に連なる四角錐形塔部の柱を取り外す工程と、主柱材の上端部の開口部から主柱材内面の調査装置を鋼管内部に挿入して調査を行う工程と、主柱材内面の調査終了後、前記取り外した四角錐形塔部の柱を取り付ける工程とを備えることを特徴としている。
また、本発明の主柱材内面調査の補助装置を用いた調査方法は、一対の挟持部材で頂部プレートを上下方向から挟み、第1押圧部材で一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を作用させて上固定具を四角錐形塔部の頂部に固定する工程と、一対の二分割バンド部材で主柱材を挟み、第2押圧部材で一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を作用させて下固定具を主柱材の上端部付近に固定する工程と、上固定具の下側挟持部材と下固定具の接続プレートとの間にジャッキを介在させて支持部材を設置する工程と、前記ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移す工程と、下固定具が固定された主柱材の上端部と蓋プレートとを接合しているボルトナットを取り外し、下固定具が固定された主柱材の上側に連なる四角錐形塔部の柱と頂部プレートとを接合しているボルトナットのうち1本のみ残して他のボルトナットを取り外す工程と、前記1本のみ残したボルトナットを支点にして、四角錐形塔部の柱の下端部に接合されている蓋プレートをスライドさせる工程と、主柱材の上端部の開口部から主柱材内面の調査装置を鋼管内部に挿入して調査を行う工程と、主柱材内面の調査終了後、前記スライドさせた蓋プレートを元の位置に戻す工程とを備えることを特徴としている。
本発明の主柱材内面調査の補助装置および補助装置を用いた調査方法によれば、上固定具と下固定具との間にジャッキを介在させて支持部材を設置し、ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移し、四角錐形塔部の柱を取り外して、主柱材の上端部に開口部を設ける方法であるため、蓋プレートに調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、蓋プレートや四角錐形塔部が破損する危険性はない。また、主柱材の上端部付近の鋼管側面にも調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、主柱材が破損する危険性はない。
また、上固定具と下固定具との間にジャッキを介在させて支持部材を設置し、ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移し、四角錐形塔部の柱の下端部に接合されている蓋プレートをスライドさせて、主柱材の上端部に開口部を設ける方法であるため、蓋プレートに調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、蓋プレートや四角錐形塔部が破損する危険性はない。また、主柱材の上端部付近の鋼管側面にも調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、主柱材が破損する危険性はない。
さらに、上固定具は、上側挟持部材と下側挟持部材とで頂部プレートを上下方向から挟持して固定され、支持部材が下側挟持部材の中央部に接続されるため、ジャッキの伸縮によって頂部プレートに作用する荷重は、頂部プレートに対して偏心した位置には作用せず、頂部プレートに均等に作用するため、頂部プレートが偏心荷重により変形することはない。
また、上固定具の上側挟持部材の中央部には、頂部プレート上に取り付けられている架空地線および架空地線を支持する金具と接触しないように凹形状の切り欠き部が設けられているため、架空地線を移線することなく、上固定具を四角錐形塔部の頂部に固定することができる。
さらに、上固定具の下側挟持部材の中央部には、支持部材を接続する孔が設けられているため、内面調査を行う主柱材を変更する場合は、上固定具を取り外すことなく、下固定具を調査対象の主柱材の上端部付近に固定し、上固定具と下固定具との間にジャッキを介在させて支持部材を設置するだけで、主柱材内面調査の補助装置の取り付けが完了する。このため、作業性が向上する。
また、ジャッキには、ネジ式のジャッキを用いており、油圧式ジャッキのような大掛かりな装置を鉄塔の頂部付近まで運ぶ必要がないため、作業時間を短縮することができる。また、安全に作業を行うことができる。
四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔を示す側面図である。 四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔の上端部付近を示す拡大側面図である。 主柱材内面調査の補助装置を示す正面図である。 主柱材内面調査の補助装置の取り付け状態を示す正面図である。 上側挟持部材を示す斜視図である。 下側挟持部材を示す斜視図である。 上側挟持部材と下側挟持部材の取り付け状態を示す斜視図である。 ウェブ部に孔を追加した上側挟持部材を示す斜視図である。 第1二分割バンド部材を示す斜視図である。 第2二分割バンド部材を示す斜視図である。 第1二分割バンド部材と第2二分割バンド部材の取り付け状態を示す上面図である。 端部金具を示す正面図である。 端部金具を示す側面図である。 上側接続金具を示す正面図である。 ジャッキを示す正面図である。 ジャッキを示す側面図である。 四角錐形塔部の柱を取り外した状態を示す正面図である。 蓋プレートをスライドさせた状態を示す正面図である。 鋼管鉄塔の上端部付近の一例を示す拡大側面図である。
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔を示す側面図である。図2は、四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔の上端部付近を示す拡大側面図である。四角錐形塔部が設けられた鋼管鉄塔100は、地上から縦方向に沿って立設される鉄塔本体101と、鉄塔本体101から横方向に突出する腕金102と、鉄塔本体101の上端部に設置される四角錘形塔部103を備えている。鉄塔本体101は、縦方向に沿って配置され、鉄塔本体101の上端まで延びる4本の主柱材111,111,・・・を備えている。また、鉄塔本体101は、横方向に配置され、主柱材111,111同士を連結する複数の水平材114,114,・・・と、主柱材111や水平材114と傾斜するように配置され、主柱材111,111同士を連結する複数の斜材115,115,・・・とを備えている。
各主柱材111は、端部にフランジ部116を有する鋼管を複数連接し、地面に対して所定の角度で傾斜して配置される各鋼管が、フランジ部116,116同士をボルトナットで接合されて構成されている。
各腕金102は、鉄塔本体101から横方向に沿って突出される一対の腕金主材121,121を備えている。また、各腕金102は、鉄塔本体101から突出し、腕金主材121と傾斜するように配置されて、鉄塔本体101と腕金主材121の先端とを連結する一対の腕金吊材122,122を備えている。
鉄塔本体101の各主柱材111の上端部112には、鋼管内部への雨水の浸入を防ぐために、蓋プレート113,113,・・・が取り付けられている。四角錐形塔部103は、前記蓋プレート113,113,・・・の上に設けられており、四角錐形塔部103の頂部には架空地線が配設されている。
四角錐形塔部103は、蓋プレート113,113,・・・から所定の角度で傾斜して上方に延びる山形鋼の柱131,131,・・・と、柱131,131,・・・の上端部において各柱131を結合する頂部プレート132と、横方向や柱131と傾斜する方向に配置され、柱131,131同士を連結する複数の補助材133,133,・・・とを備えている。柱131の下端部は、蓋プレート113に溶接接合されている。
頂部プレート132は、上面部135および側面部136を有して下面が開放された矩形ボックス状に形成されており、開放された下面において頂部プレート132が四角錐形塔部103の頂部に被せられ、四角錐形塔部103の各柱131の上端部付近と頂部プレート132の側面部136とをボルトナットで接合して取り付けられている。また、頂部プレート132の上面部135には、架空地線を支持する金具134を介して架空地線が配設されている。
図3は、本発明の主柱材内面調査の補助装置(以下、単に「補助装置」と言う。)を示す正面図である。図4は、本発明の補助装置の取り付け状態を示す正面図である。補助装置1は、鉄塔本体101の主柱材111の上端部112に開口部を設けるために、四角錐形塔部103の頂部プレート132から調査対象となる主柱材111の上端部112付近にかけて設置される。この補助装置1は、四角錐形塔部103の頂部に固定される上固定具2と、調査対象となる主柱材111の上端部112付近に固定される下固定具3とを備え、上固定具2と下固定具3との間には、支持部材4とジャッキ5が設置されている。
上固定具2は、頂部プレート132を上下方向から挟持する一対の挟持部材11,11と、一対の挟持部材11,11の間に掛け渡されて挟持方向の押圧力を作用させる第1押圧部材12,12とからなる。前記一対の挟持部材11,11は、頂部プレート132の上側に配置される上側挟持部材13と、頂部プレート132の下側に配置される下側挟持部材14とからなる。
図5は、上側挟持部材13を示す斜視図である。図6は、下側挟持部材14を示す斜視図である。図7は、上側挟持部材13と下側挟持部材14の取り付け状態を示す斜視図である。上側挟持部材13は、断面がコ字形状の鋼製形鋼で形成されており、コ字形状の内面側を頂部プレート132に向けた状態で頂部プレート132の上側に配置される。上側挟持部材13の端部付近のウェブ部には第1押圧部材12を挿通する孔15が設けられ、中央部のフランジ部には頂部プレート132の上面部135に取り付けられている架空地線および架空地線を支持する金具134と接触しないように凹形状の切り欠き部16が設けられている。また、上側挟持部材13は、頂部プレート132の側面部136側の近傍に第1押圧部材12が配置できるように、端部付近に設けられた第1押圧部材12を挿通する孔15の位置が頂部プレート132から突出した位置になるような長さに形成されている。
下側挟持部材14は、断面がコ字形状の鋼製形鋼を用いて、平面視において十字形状に形成されている。下側挟持部材14は、コ字形状の内面側を頂部プレート132に向けた状態で頂部プレート132の下側に配置される。下側挟持部材14の端部付近のウェブ部には第1押圧部材12を挿通する孔17が設けられ、中央部のウェブ部には支持部材4を接続する孔18が設けられている。また、下側挟持部材14は、頂部プレート132の側面部136側の近傍に第1押圧部材12が配置できるように、端部付近に設けられた第1押圧部材12を挿通する孔17の位置が頂部プレート132から突出した位置になるような長さに形成されている。
第1押圧部材12は、表面にネジ切り加工が施された棒鋼で形成されており、上側挟持部材13および下側挟持部材14に設けられた第1押圧部材12を挿通する孔15,17に、第1押圧部材12の端部が挿通される。この第1押圧部材12の上側挟持部材13および下側挟持部材14の外側に突出した端部にナット19が螺合されており、このナット19を緊締することにより、上側挟持部材13と下側挟持部材14を挟持方向に押圧するようになっている。
なお、上側挟持部材13において、頂部プレート132の上面部135に取り付けられている架空地線を支持する金具134の形状に応じて、中央部のフランジ部に設けられた凹形状の切り欠き部16の他に、図8に示すように、中央部のウェブ部に孔50を追加して、上側挟持部材13と架空地線を支持する金具134とを接触しないようにしてもかまわない
下固定具3は、支持部材4を接続するための接続プレート21と、調査対象となる主柱材111を挟持する一対の二分割バンド部材22,22と、一対の二分割バンド部材22,22の間に掛け渡されて挟持方向の押圧力を作用させる第2押圧部材23,23とからなる。前記一対の二分割バンド部材22,22は、接続プレート21の一方の側面に固定された第1二分割バンド部材24と、第1二分割バンド部材24に第2押圧部材23を介して接続される第2二分割バンド部材25とからなる。
図9は、第1二分割バンド部材24を示す斜視図である。図10は、第2二分割バンド部材25を示す斜視図である。図11は、第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25の取り付け状態を示す上面図である。接続プレート21は、鋼製プレートで形成されており、一方の側面が第1二分割バンド部材24に固定され、第1二分割バンド部材24に固定されていない方の側面付近に、支持部材4を接続する孔26が設けられている。
第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25は、鋼製プレートで形成されており、主柱材111を構成する鋼管の外側面に密着する形状に形成されている。第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25の幅方向の端部付近には、第2押圧部材23を挿通する孔27,28が設けられている。第2押圧部材23は、表面にネジ切り加工が施された棒鋼で形成されており、第1二分割バンド部材24および第2二分割バンド部材25に設けられた第2押圧部材23を挿通する孔27,28に、第2押圧部材23の端部が挿通される。この第2押圧部材23の第1二分割バンド部材24および第2二分割バンド部材25の外側に突出した端部にナット29が螺合されており、このナット29を緊締することにより、第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25を挟持方向に押圧するようになっている。なお、第2押圧部材23はボルトナットを用いてもかまわない。
上固定具2の下側挟持部材14と下固定具3の接続プレート21の間に配置される支持部材4は、長さの異なる複数種類の単位部材としての鋼管ピース31a,31b,31c,31dと端部金具32a,32bによって構成されている。
図12は、端部金具32a,32bを示す正面図である。図13は、端部金具32a,32bを示す側面図である。前記端部金具32a,32bは、支持部材4の上固定具2側の端部と下固定具3側の端部に取り付けられるものであり、鋼管ピース31a,31dが挿入できる程度の直径を有する第1接続鋼管33と、鋼製プレートで形成され、ボルト孔35が設けられた第1連結板34とで構成されている。端部金具32a,32bは、第1接続鋼管33の一方の端部に第1連結板34の側面側が固定されて形成されており、第1接続鋼管33の第1連結板34が固定されていない側の端部から鋼管ピース31a,31dを挿入し、第1接続鋼管33と鋼管ピース31a,31dとを貫くようにして設けられている貫通孔36にボルト48を挿入して、ボルトナット48,49で接合することで、鋼管ピース31a,31dと接続される。なお、前記第1接続鋼管33は、鋼管ピース31a,31dに挿入できる程度の直径を有する鋼管を用いても構わない。
支持部材4は、上側接続金具37を介して上固定具2の下側挟持部材14に接続される。前記上側接続金具37は、図14に示すように、鋼製プレートで形成されているベース板38と、表面にネジ切り加工が施された棒鋼で形成されているネジ棒39と、鋼製プレートで形成され、ボルト孔41が設けられた第2連結板40とで構成されている。上側接続金具37は、ベース板38の一方の表面にネジ棒39の端部が固定され、ベース板38のもう一方の表面に第2連結板40の側面側が固定されて形成されている。上側接続金具37は、ネジ棒39を下側挟持部材14の中央部のウェブ部に設けられた支持部材4を接続する孔18に挿通し、ネジ棒39の下側挟持部材14の内面側に突出した部分にナット42が螺合されており、このナット42を緊締することにより、上固定具2の下側挟持部材14に接続される。また、上側接続金具37は、第2連結板40のボルト孔41と、支持部材4の上固定具2側の端部に接続されている端部金具32aの第1連結板34に設けられたボルト孔35とを重ね合わせ、この重ね合わせたボルト孔35,41にボルトを挿入して、ボルトナットで接合することにより、支持部材4の上固定具2側の端部に接続される。これにより、支持部材4は、上側接続金具37を介して上固定具2の下側挟持部材14に接続される。
また、支持部材4は、下固定具3の接続プレート21に設けられた支持部材4を接続する孔26と、支持部材4の下固定具3側の端部に接続されている端部金具32bの第1連結板34に設けられたボルト孔35とを重ね合わせ、この重ね合わせたボルト孔26,35にボルトを挿入して、ボルトナットで接合することにより、下固定具3の接続プレート21に接続される。
支持部材4は、上固定具2を頂部プレート132に固定し、下固定具3を調査対象となる主柱材111の上端部112付近に固定した後、下側挟持部材14と接続プレート21間の距離に応じて鋼管ピース31の種類と数を設定し、接続することにより、高い自由度で支持部材4の長さを調整可能になっている。なお、図示していないが、鋼管ピース31同士の接続は、接続部となる鋼管ピース31の端部にフランジ部を設け、フランジ部同士をボルトナットで接合して接続される。
支持部材4の途中にはジャッキ5が接続される。このため、支持部材4は、ジャッキ5の上側に配置され、上固定具2に接続されている支持部材4aと、ジャッキ5の下側に配置され、下固定具3に接続されている支持部材4bとに分割される。
図15は、ジャッキを示す正面図である。図16は、ジャッキを示す側面図である。前記ジャッキ5は、雄ネジで形成され、中心から上側部分と下側部分とで相対する方向にネジ切り加工が施されているネジ本体43と、上固定具2に接続されている支持部材4aの下端(鋼管ピース31cの下端)に固定され、ネジ本体43の上側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された上側パイプ44と、下固定具3に接続されている支持部材4bの上端(鋼管ピース31dの上端)に固定され、ネジ本体43の下側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された下側パイプ45とを備えている。
前記上側パイプ44は、上側パイプ44の一方の端部が、鋼管ピース31cが挿入できる程度の直径を有する第2接続鋼管46の一方の端部に固定されている。上側パイプ44は、第2接続鋼管46の上側パイプ44が固定されていない側の端部から鋼管ピース31cを挿入し、第2接続鋼管46と鋼管ピース31cとを貫くようにして設けられている貫通孔47にボルト48を挿入して、ボルトナット48,49で接合することで、上固定具2に接続されている支持部材4aの下端に固定される。なお、前記第2接続鋼管46は、鋼管ピース31cに挿入できる程度の直径を有する鋼管を用いても構わない。
前記下側パイプ45は、下側パイプ45の一方の端部が、鋼管ピース31dが挿入できる程度の直径を有する第2接続鋼管46の一方の端部に固定されている。下側パイプ45は、第2接続鋼管46の下側パイプ45が固定されていない側の端部から鋼管ピース31dを挿入し、第2接続鋼管46と鋼管ピース31dとを貫くようにして設けられている貫通孔47にボルト48を挿入して、ボルトナット48,49で接合することで、下固定具3に接続されている支持部材4bの上端に固定される。なお、前記第2接続鋼管46は、鋼管ピース31dに挿入できる程度の直径を有する鋼管を用いても構わない。
ジャッキ5は、ネジ本体43の上側部分を所定の量だけ上側パイプ44に挿入し、ネジ本体43の下側部分を所定の量だけ下側パイプ45に挿入して、支持部材4の途中に設置される。ここで、ネジ本体43を回転させると、ネジ本体43の上側部分が上側パイプ44に挿入されると共に、ネジ本体43の下側部分が下側パイプ45に挿入されて、ジャッキ5を縮ませる。また、ネジ本体43を前述の方向と逆方向に回転させると、ネジ本体43の上側部分が上側パイプ44から抜かれる方向に移動すると共に、ネジ本体43の下側部分が下側パイプ45から抜かれる方向に移動して、ジャッキ5が伸ばされる。このように、ネジ本体43の回転操作に基づいてジャッキ5を伸縮させ、上固定具2の下側挟持部材14と下固定具3の接続プレート21との間の距離を調整して、上固定具2と下固定具2間の主柱材111と四角錐形塔部103の柱131に作用している荷重を支持部材4に移すことができるようになっている。また、図示していないが、ネジ本体43の中央部には、ネジ本体43を回転させるための金具が取付けられており、この金具を介してネジ本体43に回転を与えている。
次に、上記構成の補助装置1を用いて、主柱材111の上端部112に開口部を設け、この開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入して、主柱材111内面の腐食状況を調査する方法について説明する。
第1の工程では、上固定具2を四角錐形塔部103の頂部プレート132に固定する。
まず、上側挟持部材13を、断面コ字形状の内面側を頂部プレート132に向けた状態で頂部プレート132の上側に配置する。この時、上側挟持部材13は、頂部プレート132の側面部136側の近傍に第1押圧部材12が配置できるように、上側挟持部材13の端部付近に設けられている第1押圧部材12を挿通する孔15の位置を、頂部プレート132から突出した位置になるように配置する。また、上側挟持部材13は、上側挟持部材13の中央部に設けられている凹形状の切り欠き部16に架空地線および架空地線を支持する金具134が位置するように配置する。このように、上側挟持部材13の中央部に凹形状の切り欠き部16を設けることにより、架空地線を移線することなく、四角錐形塔部103の頂部プレート132の上側に上側挟持部材13を配置することができる。
次に、下側挟持部材14を、断面コ字形状の内面側を頂部プレート132に向けた状態で頂部プレート132の下側に配置する。この時、下側挟持部材14は、頂部プレート132の側面部136側の近傍に第1押圧部材12が配置できるように、下側挟持部材14の端部付近に設けられている第1押圧部材12を挿通する孔17の位置を、頂部プレート132から突出した位置になるように配置する。また、下側挟持部材14は、下側挟持部材14の中央部に設けられている支持部材4を接続する孔18の位置が頂部プレート132の中央に位置するように配置する。
次に、上側挟持部材13と下側挟持部材14に設けられた第1押圧部材を挿通する孔15,17に、第1押圧部材12,12の端部を挿通する。この第1押圧部材12の上側挟持部材13および下側挟持部材14の外側に突出した端部にナット19が螺合されており、このナット19を緊締することにより、上側挟持部材13と下側挟持部材14を挟持方向に押圧して、上固定具2を四角錐形塔部103の頂部プレート132に固定する。
第2の工程では、下固定具3を調査対象の主柱材111の上端部112付近に固定する。
下固定具3の第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25とを、主柱材111の鋼管の外側面に密着させるようにして配置する。第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25に設けられた第2押圧部材23を挿通する孔27,28に、第2押圧部材23の端部を挿通する。この第2押圧部材23の第1二分割バンド部材24および第2二分割バンド部材25の外側に突出した端部にナット29が螺合されており、このナット29を緊締することにより、第1二分割バンド部材24と第2二分割バンド部材25を挟持方向に押圧して、下固定具3を調査対象の主柱材111の上端部112付近に固定する。
第3の工程では、上固定具2の下側挟持部材14と下固定具3の接続プレート21との間にジャッキ5を介在させて支持部材4を設置する。
まず、上固定具2の下側挟持部材14と下固定具3の接続プレート21間の距離に応じて鋼管ピース31a,31b,31c,31dの種類と数を選定して接続するとともに、支持部材4の上固定具2側の端部と支持部材4の下固定具3側の端部に端部金具32a,32bを接続する。端部金具32a,32bは、第1接続鋼管33の第1連結板34が固定されていない側の端部から鋼管ピース31a,31dを挿入し、第1接続鋼管33と鋼管ピース31a,31dとを貫くようにして設けられている貫通孔36にボルト48を挿入して、ボルトナット48,49で接合することで、鋼管ピース31a,31dと接続する。また、図示していないが、鋼管ピース31同士の接続は、接続部となる鋼管ピース31の端部にフランジ部を設け、フランジ部同士をボルトナットで接合して接続する。
次に、支持部材4を、上側接続金具37を介して上固定具2の下側挟持部材14に接続する。上側接続金具37のネジ棒39を下側挟持部材14の中央部のウェブ部に設けられた支持部材4を接続する孔18に挿通し、ネジ棒39の下側挟持部材14の内面側に突出した部分にナット42が螺合されており、このナット42を緊締して、上固定具2の下側挟持部材14と上側接続金具37とを接続する。また、上側接続金具37の第2連結板40に設けられたボルト孔41と、支持部材4の上固定具2側の端部に接続されている端部金具32aの第1連結板34に設けられたボルト孔35とを重ね合わせ、この重ね合わせた孔35,41にボルトを挿入して、ボルトナットで接合することで、支持部材4の上固定具2側の端部金具32aと上側接続金具37とを接続する。これにより、支持部材4は、上側接続金具37を介して上固定具2の下側挟持部材14に接続される。
次に、下固定具3の接続プレート21に設けられた支持部材4を接続する孔26と、支持部材4の下固定具3側の端部に接続されている端部金具32bの第1連結板34に設けられたボルト孔35とを重ね合わせ、この重ね合わせた孔26,35にボルトを挿入して、ボルトナットで接合することで、支持部材4の下固定具3側の端部金具32bと下固定具3の接続プレート21とを接続する。
次に、支持部材4の途中にジャッキ5を接続する。ジャッキ5と支持部材4を接続するために、ジャッキ5の上側に配置され、上固定具2に接続されている支持部材4aの下端(鋼管ピース31cの下端)に上側パイプ44を取り付けると共に、ジャッキ5の下側に配置され、下固定具3に接続されている支持部材4bの上端(鋼管ピース31dの上端)に下側パイプ45を取り付ける。上側パイプ44は、ジャッキ5のネジ本体43の上側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施され、下側パイプ45は、ジャッキ5のネジ本体43の下側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施されているため、ジャッキ5のネジ本体43を回転させて、ネジ本体43の上側部分を所定の量だけ上側パイプ44に挿入すると共に、ネジ本体43の下側部分を所定の量だけ下側パイプ45に挿入して、ジャッキ5を支持部材4の途中に接続する。
以上の第1の工程から第3の工程により、四角錐形塔部103の頂部に上固定具2を固定し、調査対象となる主柱材111の上端部112付近に下固定具3を固定し、上固定具2と下固定具3との間に支持部材4とジャッキ5が設置されて、補助装置1の設置が完了する。
第4の工程では、ジャッキ5を伸縮させて、上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131の荷重を支持部材4に移す。
まず、下固定具3が固定された主柱材111の上端部112と蓋プレート113とを接合しているボルトナットを緩め、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とを接合しているボルトナットを緩める。次に、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131に接続されている補助材133を取り外す。
次に、ジャッキ5のネジ本体43を回転させると、ネジ本体43の上側部分が上側パイプ44に挿入されると共に、ネジ本体43の下側部分が下側パイプ45に挿入されて、ジャッキ5を縮ませる。また、ネジ本体43を前述の方向と逆方向に回転させると、ネジ本体43の上側部分が上側パイプ44から抜かれる方向に移動すると共に、ネジ本体43の下側部分が下側パイプ45から抜かれる方向に移動して、ジャッキ5が伸ばされる。このように、ネジ本体43の回転操作に基づいてジャッキ5を伸縮させ、上固定具2の下側挟持部材14と下固定具3の接続プレート21との間の距離を調整して、上固定具2と下固走具2間の主柱材111と四角錐形塔部103の柱131に作用している荷重を支持部材4に移す。
上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131に圧縮力が作用している場合は、ジャッキ5を伸ばす方向にネジ本体43の回転操作を行うことで、上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131の荷重を支持部材4に移すことができる。上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131に引張力が作用している場合は、ジャッキ5を縮ませる方向にネジ本体43の回転操作を行うことで、上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131の荷重を支持部材4に移すことができる。
このように、ジャッキ5にはネジ式のジャッキを用いているため、油圧式ジャッキのような大掛かりな装置を鋼管鉄塔100の頂部付近まで運ぶ必要がなく、作業時間を短縮することができる。また、安全に作業を行うことができる。
第5の工程では、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131を取り外す。
下固定具3が固定された主柱材111の上端部112と蓋プレート113とを接合しているボルトナットを取り外し、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とを接合しているボルトナットを取り外す。次に、図17に示すように、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131を取り外す。この工程により、四角錐形塔部103の柱131の下端部に溶接接合されている蓋プレート113も取り外されるため、主柱材111の上端部112に開口部を設けることができる。
第6の工程では、主柱材111の上端部112の開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入し、主柱材111内面の腐食状況を調査する。
第7の工程では、主柱材111内面の調査終了後、取り外した四角錐形塔部103の柱131を取り付ける。
主柱材111内面の調査終了後、第5の工程で取り外した四角錐形塔部103の柱131を元の位置に配置し、下固定具3が固定された主柱材111の上端部112と蓋プレート113とをボルトナットで接合し、四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とをボルトナットで接合して、四角錐形塔部103の柱131を取り付ける。次に、第4の工程で取り外した補助材133を元の位置に取り付ける。
以上の工程により、四角錐形塔部103が設けられた鋼管鉄塔100において、補助装置1を用いて、主柱材111の上端部112に開口部を設け、この開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入して、主柱材111内面の腐食状況を調査することができる。
このように、四角錐形塔部103の頂部プレート132に上固定具2を固定し、調査対象の主柱材111の上端部112付近に下固定具3を固定し、上固定具2と下固定具3との間にジャッキ5を介在させて支持部材4を設置し、ジャッキ5を伸縮させて、上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131の荷重を支持部材4に移し、四角錐形塔部103の柱131を取り外して、主柱材111の上端部112に開口部を設ける方法であるため、蓋プレート113に調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、蓋プレート113や四角錐形塔部103が破損する危険性はない。また、主柱材111の上端部112付近の鋼管側面にも調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、主柱材111が破損する危険性はない。
次に、上記構成の補助装置1を用いて、主柱材111の上端部112に開口部を設け、この開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入して、主柱材111内面の腐食状況を調査する方法において、上記の方法とは異なるもう一つの方法について説明する。なお、第1の工程から第4の工程までは、上記の方法と同じであるため、説明は省略し、第5の工程から説明する。
第5の工程では、下固定具3が固定された主柱材111の上端部112と蓋プレート113とを接合しているボルトナットを取り外し、下固定具3が固定された主柱材111の上側に連なる四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とを接合しているボルトナットのうち1本のみ残して他のボルトナットを取り外す。
第6の工程では、第5の工程で1本のみ残した四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とを接合しているボルトナットを支点にして、図18に示すように、四角錐形塔部103の柱131の下端部に接合されている蓋プレート113をスライドさせる。この工程により、主柱材111の上端部112に開口部を設けることができる。
第7の工程では、主柱材111の上端部112の開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入し、主柱材111内面の腐食状況を調査する。
第8の工程では、主柱材111内面の調査終了後、第6の工程でスライドさせた蓋プレート113を元の位置に戻す。
主柱材111内面の調査終了後、第6の工程でスライドさせた蓋プレート113を元の位置に配置し、下固定具3が固定された主柱材111の上端部112と蓋プレート113とをボルトナットで接合し、四角錐形塔部103の柱131と頂部プレート132の側面部136とをボルトナットで接合して、四角錐形塔部103の柱131を取り付ける。次に、第4の工程で取り外した補助材133を元の位置に取り付ける。
以上の工程により、四角錐形塔部103が設けられた鋼管鉄塔100において、補助装置1を用いて、主柱材111の上端部112に開口部を設け、この開口部から調査装置を主柱材111の内部に挿入して、主柱材111内面の腐食状況を調査することができる。
このように、四角錐形塔部103の頂部プレート132に上固定具2を固定し、調査対象の主柱材111の上端部112付近に下固定具3を固定し、上固定具2と下固定具3との間にジャッキ5を介在させて支持部材4を設置し、ジャッキ5を伸縮させて、上固定具2と下固定具3間の主柱材111および四角錐形塔部103の柱131の荷重を支持部材4に移し、四角錐形塔部103の柱131の下端部に接合されている蓋プレート113をスライドさせて、主柱材111の上端部112に開口部を設ける方法であるため、蓋プレート113に調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、蓋プレート113や四角錐形塔部103が破損する危険性はない。また、主柱材111の上端部112付近の鋼管側面にも調査装置が通過できる程度の大きさの孔を設ける必要がなく、主柱材111が破損する危険性はない。
上記構成の補助装置1および補助装置1を用いた調査方法によれば、上固定具2は、上側挟持部材13と下側挟持部材14とで頂部プレート132を上下方向から挟持して固定され、支持部材4が下側挟持部材14の中央部に接続されるため、ジャッキ5の伸縮によって頂部プレート132に作用する荷重は、頂部プレート132に対して偏心した位置には作用せず、頂部プレート132に均等に作用するため、頂部プレート132が偏心荷重により変形することはない。
また、引き続き別の主柱材111の鋼管内面の腐食状況の調査を行う場合、上固定具2の下側挟持部材14の中央部に支持部材4を接続する孔18が設けられているため、四角錐形塔部103の頂部に固定された上固定具2は取り外す必要はなく、下固定具3を次の調査対象の主柱材111の上端部112付近に固定し、上固定具2と下固定具3との間にジャッキ5を介在させて支持部材4を設置するだけで、補助装置1の取り付けが完了する。補助装置1の取り付けが完了した後は、上記第4の工程以降の工程を行うことで、主柱材111の上端部112に開口部を設け、主柱材111内面の腐食状況を調査することができる。
1 主柱材内面調査の補助装置
2 上固定具
3 下固定具
4 支持部材
5 ジャッキ
11 一対の挟持部材
12 第1押圧部材
13 上側挟持部材
14 下側挟持部材
15 上側挟持部材に設けられた第1押圧部材を挿通する孔
16 凹形状の切り欠き部
17 下側挟持部材に設けられた第1押圧部材を挿通する孔
18 支持部材を接続する孔
19 ナット
21 接続プレート
22 一対の二分割バンド部材
23 第2押圧部材
24 第1二分割バンド部材
25 第2二分割バンド部材
26 支持部材を接続する孔
27 第1二分割バンド部材に設けられた第2押圧部材を挿通する孔
28 第2二分割バンド部材に設けられた第2押圧部材を挿通する孔
29 ナット
31 鋼管ピース
32 端部金具
33 第1接続鋼管
34 第1連結板
35 ボルト孔
36 貫通孔
37 上側接続金具
38 ベース板
39 ネジ棒
40 第2連結板
41 ボルト孔
42 ナット
43 ネジ本体
44 上側パイプ
45 下側パイプ
46 第2接続鋼管
47 貫通孔
48 ボルト
49 ナット
50 孔
100 鋼管鉄塔
101 鉄塔本体
102 腕金
103 四角錐形塔部
111 主柱材
112 主柱材の上端部
113 蓋プレート
114 水平材
115 斜材
116 フランジ部
121 腕金主材
122 腕金吊材
131 柱
132 頂部プレート
133 補助材
134 架空地線を支持する金具
135 上面部
136 側面部

Claims (6)

  1. 鋼管鉄塔の主柱材の上端部に取り付けられている蓋プレートの上に四角錐形塔部が設けられた鉄塔に用いるものであって、
    四角錐形塔部の頂部に固定される上固定具と、
    主柱材の上端部付近に固定される下固定具と、
    上固定具と下固定具との間にジャッキが介在されて設置される支持部材とで構成されており、
    前記上固定具は、
    四角錐形塔部の頂部に取り付けられている頂部プレートを上下方向から挟持する一対の挟持部材と、
    一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を作用させる第1押圧部材とからなり、
    前記一対の挟持部材は、
    第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、頂部プレートの上側に配置される上側挟持部材と、
    第1押圧部材を挿通する孔と支持部材を接続する孔とが設けられ、頂部プレートの下側に配置される下側挟持部材とからなり、
    前記下固定具は、
    支持部材を接続するための接続プレートと、
    主柱材を挟持する一対の二分割バンド部材と、
    一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を作用させる第2押圧部材とからなり、
    前記一対の二分割バンド部材は、
    接続プレートの一方の側面に固定された第1二分割バンド部材と、
    第1二分割バンド部材に第2押圧部材を介して接続される第2二分割バンド部材とからなる、
    ことを特徴とする主柱材内面調査の補助装置。
  2. 請求項1に記載の主柱材内面調査の補助装置において、
    上記上側挟持部材は、
    断面がコ字形状で、コ字形状の内面側を頂部プレートに向けた状態で頂部プレートの上側に配置され、
    端部付近には、第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、
    中央部には、頂部プレート上に取り付けられている架空地線および架空地線を支持する金具と接触しないように凹形状の切り欠きが設けられ、
    前記第1押圧部材を挿通する孔の位置が頂部プレートから突出した位置になるような長さに形成されていること、
    を特徴とする主柱材内面調査の補助装置。
  3. 請求項1に記載の主柱材内面調査の補助装置において、
    上記下側挟持部材は、
    断面がコ字形状で、平面視において十字形状に形成されており、コ字形状の内面側を頂部プレートに向けた状態で頂部プレートの下側に配置され、
    端部付近には、第1押圧部材を挿通する孔が設けられ、
    中央部には、支持部材を接続する孔が設けられ、
    前記第1押圧部材を挿通する孔の位置が頂部プレートから突出した位置になるような長さに形成されていること、
    を特徴とする主柱材内面調査の補助装置。
  4. 請求項1に記載の主柱材内面調査の補助装置において、
    上記ジャッキは、支持部材の途中に配置されており、
    雄ネジで形成され、中心から上側部分と下側部分とで相対する方向にネジ切り加工が施されているネジ本体と、
    ジャッキの上側に配置されている支持部材の下端に固定され、ネジ本体の上側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された上側パイプと、
    ジャッキの下側に配置されている支持部材の上端に固定され、ネジ本体の下側部分に螺合するように内面にネジ切り加工が施された下側パイプとを備えていること、
    を特徴とする主柱材内面調査の補助装置。
  5. 一対の挟持部材で頂部プレートを上下方向から挟み、第1押圧部材で一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を与えて上固定具を四角錐形塔部の頂部に固定する工程と、
    一対の二分割バンド部材で主柱材を挟み、第2押圧部材で一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を与えて下固定具を主柱材の上端部付近に固定する工程と、
    上固定具の下側挟持部材と下固定具の接続プレートとの間にジャッキを介在させて支持部材を設置する工程と、
    前記ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移す工程と、
    下固定具が固定された主柱材の上側に連なる四角錐形塔部の柱を取り外す工程と、
    主柱材の上端部の開口部から主柱材内面の調査装置を鋼管内部に挿入して調査を行う工程と、
    主柱材内面の調査終了後、前記取り外した四角錐形塔部の柱を取り付ける工程と、
    を備えることを特徴とする主柱材内面調査の補助装置を用いた調査方法。
  6. 一対の挟持部材で頂部プレートを上下方向から挟み、第1押圧部材で一対の挟持部材に挟持方向の押圧力を与えて上固定具を四角錐形塔部の頂部に固定する工程と、
    一対の二分割バンド部材で主柱材を挟み、第2押圧部材で一対の二分割バンド部材に挟持方向の押圧力を与えて下固定具を主柱材の上端部付近に固定する工程と、
    上固定具の下側挟持部材と下固定具の接続プレートとの間にジャッキを介在させて支持部材を設置する工程と、
    前記ジャッキを伸縮させて、上固定具と下固定具間の主柱材および四角錐形塔部の柱の荷重を支持部材に移す工程と、
    下固定具が固定された主柱材の上端部と蓋プレートとを接合しているボルトナットを取り外し、下固定具が固定された主柱材の上側に連なる四角錐形塔部の柱と頂部プレートとを接合しているボルトナットのうち1本のみ残して他のボルトナットを取り外す工程と、
    前記1本のみ残したボルトナットを支点にして、四角錐形塔部の柱の下端部に接合されている蓋プレートをスライドさせる工程と、
    主柱材の上端部の開口部から主柱材内面の調査装置を鋼管内部に挿入して調査を行う工程と、
    主柱材内面の調査終了後、前記スライドさせた蓋プレートを元の位置に戻す工程と、
    を備えることを特徴とする主柱材内面調査の補助装置を用いた調査方法。
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