JP6503930B2 - 灰分除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、灰分を除去する灰分除去装置に関する。
灰分が含まれる灰含有ガスから灰分を除去する装置として溶融炉が知られている。溶融炉は、灰含有ガスを1000℃以上に加熱して灰分を溶融(液状化)させることで、灰含有ガスから灰分を取り除く装置である。溶融炉は、灰分を効率よく取り除くことができる装置ではあるものの、灰分の除去率には限界がある。このため、溶融炉で処理された灰含有ガスには、少量の灰分が残存しており、溶融炉の後段に配される装置や配管に灰分が蓄積し、閉塞されてしまうおそれがあった。
そこで、灰含有ガスの流れを鉛直上方とするとともに、灰含有ガスの流れと逆行するように冷却ガスを供給することで、灰含有ガスの流れを弱めて、灰含有ガス中の灰分を落下させる技術(例えば、特許文献1)や、溶融炉のガス排出口に接続された煙道の壁面に粒状物質を衝突させることで、煙道の壁面に付着した灰分(スラグ)を払い飛ばす技術(例えば、特許文献2)が開示されている。
特開平7−11263号公報 特開2004−233006号公報
しかし、特許文献1の技術では、高温の溶融炉に冷却ガスを供給しなければならないため、供給機構が複雑になり、供給機構自体のコストが高くなってしまう。また、特許文献2の技術では、粒状物質を衝突させるための衝突機構を設ける必要があるため、衝突機構自体のコストが高くなってしまう。
本発明は、このような課題に鑑み、簡易な構成で、灰含有ガスから灰分を適切に除去することが可能な灰分除去装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の灰分除去装置は、灰分が含まれる灰含有ガスが導入される炉に設けられ、灰含有ガスから灰分を除去する灰分除去装置であって、炉に設けられたガス排出口の少なくとも一部を覆うとともに、灰含有ガスと衝突させて、灰含有ガス中の灰分を捕捉する捕捉部材と、炉の下方に設けられた水槽に貯留された水に少なくとも一部が浸漬され、捕捉部材に捕捉された灰分を掻き出すブラシ部と、捕捉部材とブラシ部とが接触した状態で、捕捉部材およびブラシ部の少なくとも一方を他方に対して相対的に回転させる移動機構と、を備えたことを特徴とする。
また、捕捉部材の少なくとも一部は、水槽に貯留された水に浸漬されるとしてもよい。
また、捕捉部材は、移動機構によって回転されるシャフトと、灰含有ガスの排出方向に互いに離隔してシャフトに固定され、灰含有ガスが衝突する複数の捕捉板と、を含んで構成されるとしてもよい。
また、捕捉板の端部には、端部からガス排出口に近接する方向、または、端部からガス排出口と離隔する方向に立設したリブが設けられているとしてもよい。
また、捕捉部材は、灰含有ガスが衝突するとともに、灰含有ガスの排出方向に貫通した貫通孔が複数形成された少なくとも1の捕捉板と、捕捉板に設けられ、移動機構によって回転されるシャフトと、を含んで構成されるとしてもよい。
本発明によれば、簡易な構成で、灰含有ガスから灰分を適切に除去することが可能となる。
ガス化ガス生成システムを説明する図である。 溶融炉システムを説明する図である。 実施形態にかかる灰分除去装置を説明する図である。 捕捉部材の具体的な構成例を説明する図である。 第1の変形例の捕捉部材を説明する図である。 第2の変形例の捕捉板を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
近年、石炭、石油コークス(ペトロコークス)、バイオマス、タイヤチップ等のガス化原料からガス化ガスを生成するガス化技術が開発されている。このようにして生成されたガス化ガスは、発電システムや、水素の製造、合成燃料(合成石油)の製造、化学肥料(尿素)等の化学製品の製造等に利用されている。
ガス化技術として、加熱した流動媒体が有する熱を利用し、ガス化原料をガス化するガス化ガス生成装置が開発されている。このようなガス化ガス生成装置によって生成されたガス化ガスには、ガス化原料由来のタールおよび灰、流動媒体(以下、灰および流動媒体を併せて「灰分」と称する)が含まれている。このため、ガス化ガス中のタールを分解し、また、ガス化ガスから灰分を除去するために溶融炉システムが利用されている。
以下、まず、ガス化原料からガス化ガスを生成し、生成したガス化ガスを精製するガス化ガス生成システムについて説明する。
(ガス化ガス生成システム100)
図1は、ガス化ガス生成システム100を説明する図である。図1に示すように、ガス化ガス生成システム100は、ガス化ガス生成装置110と、溶融炉システム120と、精製装置130とを含んで構成される。なお、図1中、ガス化原料、ガス(ガス化ガス、灰含有ガスを含む)、水蒸気、空気の流れを実線の矢印で示し、流動媒体の流れを一点鎖線の矢印で示す。
(ガス化ガス生成装置110)
ガス化ガス生成装置110は、燃焼炉112と、媒体分離装置(サイクロン)114と、ガス化炉116とを含んで構成される。ガス化ガス生成装置110は、循環流動層式ガス化システムであり、全体として、粒径が300μm程度の硅砂(珪砂)等の砂で構成される流動媒体を熱媒体として循環させている。具体的に説明すると、まず、流動媒体は、燃焼炉112で900℃〜1000℃程度に加熱され、燃焼排ガスとともに媒体分離装置114に導入される。媒体分離装置114においては、高温の流動媒体と燃焼排ガスとが分離され、当該分離された燃焼排ガスは、不図示の熱交換器(例えば、ボイラー)等で熱回収された後、外部へ排出される。
一方、媒体分離装置114で分離された高温の流動媒体は、ガス化炉116に導入される。そして、ガス化炉116に導入された流動媒体は、ガス化炉116の底面から導入される流動化ガス(例えば、水蒸気)によって流動層化された後、最終的に、燃焼炉112に戻される。
ガス化炉116は、例えば、気泡流動層(バブリング流動層)ガス化炉であり、褐炭等の石炭、石油コークス、バイオマス、タイヤチップ等の固体原料や、黒液等の液体原料といったガス化原料を700℃〜900℃でガス化させてガス化ガスを生成する。本実施形態では、ガス化炉116に水蒸気を供給することにより、ガス化原料をガス化させてガス化ガスを生成する(水蒸気ガス化)。
なお、ここでは、ガス化炉116として、循環流動層方式を例に挙げて説明したが、ガス化原料をガス化することができれば、ガス化炉116は、単なる流動層方式や、砂が自重で鉛直下方向に流下することで移動層を形成する移動層方式であってもよい。
ガス化炉116から排出されるガスG1には、ガス化ガスに加えてタール、灰分、水蒸気等が含まれている。このため、ガスG1は、後段の溶融炉システム120、精製装置130に送出されて精製されることとなる。
溶融炉システム120は、ガスG1中の可燃性ガス(例えば、水素)の一部を燃焼させてタールを改質するとともに、灰分を溶融させて取り除く。精製装置130は、溶融炉システム120から排出されたガスPに含まれる水蒸気、硫黄や硫黄化合物、アンモニア等の窒素化合物、塩素や塩素化合物を除去して精製ガス化ガスを生成する。以下、溶融炉システム120について詳述する。
(溶融炉システム120)
図2は、溶融炉システム120を説明する図である。なお、本実施形態の図2をはじめ以下の図では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。図2に示すように、溶融炉システム120は、溶融炉150と、酸化剤導入部180と、水槽182と、灰分除去装置200とを含んで構成される。なお、図2中、ガスの流れを実線の矢印で示す。
溶融炉150は、主に溶融スラグMS(図2中、黒い塗りつぶしで示す)を生成する本体上部160と、本体上部160の鉛直下方(図2中、Z軸方向)に接続される本体下部170とを含んで構成される。
本体上部160は、炉本体162と、傾斜部164とを含んで構成される。炉本体162は、中心軸が鉛直方向(図2中、Z軸方向)にある筒形状(例えば、円筒形状)の部材であり、上部側壁にガス導入口162aが形成されるとともに、下部(底部)に下部開口162bが形成されている。傾斜部164は、炉本体162の下部開口162bを形成する縁部から中空断面積が鉛直下方向に向かって漸減するように傾斜した筒形状の部材である。また、傾斜部164の下部(底部)には、通過口164aが形成されている。
本体下部170は、上部に傾斜部164の通過口164aと連通する上部開口170aと、上部開口170aより下方に配され鉛直下方に延在した延在部170bと、延在部170bの側壁に形成されたガス排出口170cと、延在部170bの下端に形成された下端開口170dとを含んで構成される。また、延在部170bの下端開口170dは、後述する水槽182によって水封される。
本体上部160(炉本体162、傾斜部164)は、耐火材、あるいは、耐火材および冷却管(内部を飽和蒸気が流通する冷却管)を有する金属壁で構成され、本体下部170は、金属で構成される。また、本体下部170には高温化を抑制するため、飽和蒸気、あるいは、水を流通させることで壁面を冷却する冷却管が配される。なお、当該壁面は、耐熱性を有すれば、金属壁で構成されてもよい。
ここで、溶融炉150におけるガスG1の処理について説明すると、炉本体162の上部側壁に設けられたガス導入口162aを通じて、ガス化炉116から炉本体162(本体上部160)にガスG1が導入される。また、炉本体162の上部には、酸化剤導入部180が設けられており、酸化剤導入部180は、本体上部160に酸化剤(例えば、酸素)を導入する。
このように、ガス導入口162aを通じてガスG1が導入されるとともに、酸化剤導入部180によって酸化剤が導入されると、酸化剤によってガスG1中の可燃性ガス(例えば、水素)の一部が燃焼する(酸化される)。そうすると、ガスG1が900℃〜1500℃程度に昇温されて、ガスG1に含まれるタールが改質(酸化改質)されることとなる。また、タールとともにガスG1に含まれる灰分は、可燃性ガスの燃焼熱によってスラグ化し、溶融スラグMSとなって、ガスG1から分離される。
こうして、タール、灰分が除去されたガスG2は、延在部170b内の空間(後述する水槽182上部の空間)を通過することで抜熱され、抜熱されたガスG2は、延在部170bの側壁に設けられたガス排出口170cを通じて、後段の精製装置130に送出される。一方、ガスG1の燃焼熱によってスラグ化した溶融スラグMSは、傾斜部164において集められ、傾斜部164を伝って流下し、水槽182に落下することとなる。
水槽182は、水を貯留し、貯留された水で、溶融炉150の本体下部170の下端開口170dを水封部として下端開口170dから外部へのガスG2の漏洩を防止する。また、水槽182は、通過口164aを通じて落下した溶融スラグMSを急冷して固化し、固化スラグSS(図2中、ハッチングで示す)とする。固化スラグSSは、コンベア等で構成されるスラグ排出機構184によって外部に排出される。このようにして、送出された固化スラグSSは、粒度調整などの工程を経て、セメント原料、土木建材用資材、ガラス原料等として再利用されることとなる。
上記したように、溶融炉150では、灰分が溶融されてガスG1から取り除かれることとなるが、溶融炉150による灰分の除去率には限界がある。このため、ガスG2(灰含有ガス)には、少量の灰分が残存しており、溶融炉150の後段に配される精製装置130や配管に灰分が蓄積し、閉塞されてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、溶融炉150に灰分除去装置200を設けておき、ガスG2から灰分を除去する。以下、灰分除去装置200の具体的な構成について説明する。
(灰分除去装置200)
図3は、本実施形態にかかる灰分除去装置200を説明する図である。図3に示すように、灰分除去装置200は、捕捉部材210と、除去機構230と、制御部250とを含んで構成される。なお、図3中、ガスの流れを実線の矢印で、信号の流れを破線の矢印で、回転方向を一点鎖線の矢印で示す。
捕捉部材210は、溶融炉150内に配される複数の捕捉板212と、シャフト214とを含んで構成される。捕捉板212は、金属製の円板で構成され、中心にシャフト214が固定されている。シャフト214は、金属製であり、水槽182を貫通するとともに、水槽182内に配された部分が水槽182に貯留された水に浸漬される(以下、「水面下に配される」と称する)。また、シャフト214は、複数の捕捉板212の少なくとも一部がガス排出口170cを覆うように水槽182に配されている。
本実施形態においてシャフト214は、後述する移動機構234によって水平方向(図3中X軸方向)を回転軸として、捕捉板212を回転させる(図3(b)中一点鎖線の矢印で示す)。本実施形態において、シャフト214は、ガス排出口170cに向かって流れるガスG2の流れと平行な方向を回転軸として、捕捉板212を回転させる。
このように、複数の捕捉板212は、シャフト214に固定されているため、シャフト214とともに一体回転する。また、シャフト214は、水面下に配されているため、捕捉板212のうち、シャフト214より下方に位置する部分は、水面下に配されることとなる。したがって、捕捉板212は、異なる部分が連続的に常時水に浸漬される(水面下に位置する)こととなる。
図4は、捕捉部材210の具体的な構成例を説明する図であり、図4(a)は捕捉板212を表面から見た図を示し、図4(b)は捕捉部材210の側面図であり、図4(c)は除去部232を説明する図である。なお、図4(a)中、シャフト214を黒い塗りつぶしで示し、捕捉板212の表面をハッチングで示し、回転方向を一点鎖線の矢印で示す。
図4に示すように、本実施形態において、捕捉部材210は、3つの捕捉板212(以下、捕捉板212a〜212cと呼ぶ場合がある)と、シャフト214と、固定部材216とを含んで構成され、捕捉板212が固定部材216によってシャフト214に固定されている。固定部材216は、金属棒で構成され、シャフト214から放射状に延在して設けられるとともに、捕捉板212を保持する。また、固定部材216は、3つの捕捉板212a〜212cが、シャフト214の回転軸方向(ガスG2の排出方向)に互いに離隔するように、捕捉板212それぞれをシャフト214に固定する。
本実施形態において、固定部材216は、捕捉板212cが捕捉板212bよりガス排出口170c側に配されるように、また、捕捉板212bが捕捉板212aよりガス排出口170c側に配されるように、捕捉板212a〜212cをシャフト214に固定する。つまり、複数の捕捉板212は、隣り合う2つの捕捉板212のうち、一方の捕捉板212よりガス排出口170c側に配される捕捉板212の表面(ガスG2が衝突する衝突面)が、一方の捕捉板212の裏面(ガスG2が衝突する衝突面の背面)と対向するように配されることとなる。換言すれば、ガスG2の流れ方向上流側から、捕捉板212a、捕捉板212b、捕捉板212cの順に配される。
捕捉板212aは、中央に貫通孔218aが形成された円板である。捕捉板212aの外周端部220aには、外周端部220aからガス排出口170cに離隔する方向に立設したリブ222aと、外周端部220aからガス排出口170cに近接する方向に立設したリブ222bが設けられている。捕捉板212bは、捕捉板212aより小径、かつ、貫通孔218aより大径の円板である。捕捉板212bの外周端部220bには、外周端部220bからガス排出口170cと離隔する方向に立設したリブ222cが設けられている。捕捉板212cは、捕捉板212aより大径の円板であり、中央に捕捉板212bより小径の貫通孔218cが形成されている。また、捕捉板212cの外周端部220cには、外周端部220cからガス排出口170cに離隔する方向に立設したリブ222dが設けられている。なお、本実施形態において、リブ222a〜222dは、基端部から先端部に向かうに従って捕捉板212の外方へ向かって傾斜している。
図4(b)を参照して、ガスG2の流れについて説明すると、ガスG2は、一部が捕捉板212aの表面またはリブ222aの表面に衝突し、一部が貫通孔218aを通過する。ガスG2が捕捉板212aの表面に衝突すると、ガスG2中に含まれる灰分(溶融した灰分)が捕捉板212aの表面およびリブ222aの表面に付着することとなる。つまり、捕捉板212は、表面において灰分を捕捉する。一方、捕捉板212aの貫通孔218aを通過したガスG2は、一部が捕捉板212bの表面に衝突し、一部がリブ222cを迂回して捕捉板212c側(ガス排出口170c側)に導かれる。ここで、ガスG2は、捕捉板212bの表面に衝突し、流れ方向が変更される。この捕捉板212bの表面に衝突した流れは、壁面付着流のように振舞うことが予想されるため、ガスG2に含まれる灰分は、リブ222cを迂回する際に、その一部がリブ222cの内側に衝突することになる。したがって、リブ222cの内側において灰分が効率的に捕捉されることとなる。
こうして、リブ222cを迂回したガスG2は、捕捉板212cの表面に衝突した後、貫通孔218cを通過して、ガス排出口170cに導かれる。
このように、ガスG2は、ガス排出口170cに到達するまでに、捕捉板212a〜212cの少なくともいずれかの表面に衝突することとなり、ガスG2から灰分を取り除くことができる。そして、捕捉部材210によって灰分が取り除かれたガスPは、ガス排出口170cを通じて、精製装置130に送出されることとなる。
なお、捕捉部材210を構成する捕捉板212のうち、最もガス排出口170c側に配される捕捉板212cと、ガス排出口170cとの距離は、可能な限り(捕捉部材210の回転に支障を来さない程度に)、近いとよい。かかる構成により、捕捉部材210と衝突せずに、ガス排出口170cに到達してしまうガスG2の量を低減することができ、ガスG2からの灰分の除去効率を向上させることが可能となる。
除去機構230は、除去部232と、移動機構234とを含んで構成される(図3参照)。また、図4(c)に示すように、除去部232は、捕捉板212それぞれに対応する位置に1つずつ配され、本体232aと、ブラシ部232bとを含んで構成される。
本体232aは、金属製であり、シャフト214に係止されている。本実施形態において、本体232aは停止しており、シャフト214が回転することから、シャフト214は、本体232aに対して相対的に回転することになる。つまり、シャフト214が回転しても、本体232aは回転せずにシャフト214近傍の一部を除き、水面下に維持されることとなる。ブラシ部232bは、可撓性を有する金属棒(金属繊維)で構成され、水面下において捕捉板212の表面と接触するように本体232aに支持される。
図3に戻って説明すると、移動機構234は、例えば、モータで構成され、溶融炉150外に配されるとともに、シャフト214を回転させる。移動機構234がシャフト214を回転させることにより、捕捉板212とブラシ部232bとが接触した状態で、ブラシ部232bに対して捕捉板212が回転することになる。
これにより、捕捉板212に付着した灰分が、ブラシ部232bによって掻き出され、捕捉板212から灰分を取り除くことができる。また、移動機構234がシャフト214を回転させるだけで、ブラシ部232bに対して捕捉部材210を相対的に移動させることができるため、捕捉部材210から灰分を除去するため複雑な機構を備えずとも、捕捉部材210から灰分を掻き出すことが可能となる。したがって、捕捉板212に灰分が堆積してしまう事態を回避することができ、捕捉板212のメンテナンス頻度を低減することが可能となる。
また、上記したように、本実施形態のリブ222a〜222dは、基端部から先端部に向かうに従って捕捉板212の外方へ向かって傾斜している。つまり、リブ222a〜222dは、水面下において、すなわち、ブラシ部232bによって掻き出される位置に配されるときに、基端部から先端部に向かうに従って鉛直下方に傾斜している。したがって、ブラシ部232bによって掻き出された灰分を効率よく落下させることができる。
制御部250は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成され、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出し、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して灰分除去装置200全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部250は、移動機構234を制御する。
具体的に説明すると、制御部250は、捕捉板212における水面上に位置する部分の温度が所定温度範囲(例えば、400℃〜600℃)内に維持されるように、移動機構234(シャフト214の回転速度)を制御する。詳細に説明すると、制御部250は、シャフト214の回転速度を制御して、捕捉板212が水面上に位置する時間(ガスG2によって加熱される時間)と、捕捉板212が水面下に位置する時間(水槽182に貯留された水によって冷却される時間)とを調整し、捕捉板212における水面上に位置する部分の温度が所定温度範囲となるようにする。捕捉板212の温度が400℃〜600℃であると、灰分が付着しやすいと想定することができるため、制御部250によって、捕捉板212の温度を400℃〜600℃に維持することにより、捕捉部材210による灰分の捕捉効率を向上させることができる。なお、捕捉板212の温度の測定については、既存の様々な技術を利用できるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態にかかる灰分除去装置200によれば、捕捉部材210を備えるといった簡易な構成で、ガス排出口170cに到達する手前で、ガスG2を複数の捕捉板212に衝突させることができ、効率よく灰分を除去することが可能となる。したがって、溶融炉150の後段の熱回収部や精製装置130、配管への灰分の蓄積を抑制することができる。また、熱回収部に設けられたスートブロワを小型化したり、省略したりすることもできる。
また、上記したように溶融炉150内は、1100℃〜1500℃程度の高温であるため、捕捉部材210および除去部232を溶融炉150内に常時設置しておくと、熱変形して部材が破損してしまうおそれがある。しかし、灰分除去装置200では、シャフト214、捕捉板212の一部、本体232aの一部、ブラシ部232bを、水面下に配している。したがって、捕捉部材210および除去部232の熱変形を低減することができ、破損を回避することが可能となる。
また、上記したように、捕捉板212a、212cには貫通孔218a、218cが設けられているため、ガス排出口170cの圧力損失を低減しつつ、灰分を除去することが可能となる。
(第1の変形例)
図5は、第1の変形例の捕捉部材310を説明する図であり、図5(a)は捕捉板312を表面から見た図を示し、図5(b)は捕捉部材310の側面図である。なお、図5(a)中、シャフト214を黒い塗りつぶしで示し、捕捉板312の表面をハッチングで示し、回転方向を一点鎖線の矢印で示す。
図5に示すように、第1の変形例の捕捉部材310は、2つの捕捉板312(以下、捕捉板312a、312bと呼ぶ場合がある)がシャフト214に固定されて構成される。したがって、2つの捕捉板312は、シャフト214とともに一体回転することとなる。また、シャフト214は、2つの捕捉板312a、312bが互いに離隔するとともに、捕捉板312bが捕捉板312aよりガス排出口170c側に配されるように捕捉板312を固定する。
捕捉板312aは、中心角が所定の角度(ここでは、60°)の扇形の金属板316aが、周方向に等間隔に3つ配されたものである。捕捉板312bは、金属板316aより半径が大きく、かつ、中心角が金属板316aより大きい角度(ここでは、70°)の扇形の金属板316bが、周方向に等間隔に3つ配されたものである。また、金属板316bにおける端部318bには、端部318bからガス排出口170cと離隔する方向に立設したリブ320が設けられている。なお、本実施形態において、リブ320は、基端部から先端部に向かうに従って回転方向前方へ向かって傾斜している。
シャフト214は、ガス排出口170c側、もしくは、捕捉板312aの表面側から見たときに、捕捉板312aにおける隣り合う金属板316aの間に金属板316bが配されるように、捕捉板312a、312bを固定する。
図5(b)を参照して、ガスG2の流れについて説明すると、ガスG2は、一部が捕捉板312aの金属板316aの表面に衝突し、一部が金属板316a間の間隙を通過する。上記したように、金属板316a間の間隙の後方(ガスG2の流れ方向後方、ガス排出口170c側)には、捕捉板312bの金属板316bが配されているため、ガスG2が、金属板316a間の間隙を通過したとしても、捕捉板312bの金属板316bに衝突させることができる。
このように、変形例の捕捉部材310においても、捕捉板312a、312bの少なくともいずれかの表面にガスG2を衝突させることができ、圧力損失を低減しつつ、ガスG2から灰分を取り除くことが可能となる。
また、上記したように、除去部232のブラシ部232bは可撓性を有する金属棒で構成されているため、捕捉板312の表面のみならず、リブ320の表面から効率よく灰分を除去することができる。
(第2の変形例)
上記実施形態および第1の変形例では、複数の捕捉板を含んで構成される捕捉部材を例に挙げて説明した。しかし、捕捉板の数に限定はなく、1つであってもよい。
図6は、第2の変形例の捕捉板412を説明する図であり、捕捉板412を表面から見た図を示す。なお、図6中、シャフト214を黒い塗りつぶしで示し、回転方向を一点鎖線の矢印で示す。
図6に示すように、捕捉板412は、ガスG2の排出方向に貫通した(表面から裏面に貫通した)貫通孔416(例えば、孔径が1mm〜4mm(16メッシュ〜5メッシュ)cm程度)が複数形成された金属板で構成される。そして、シャフト214は、裏面がガス排出口170c側に配されるように、捕捉板412を固定する。このように、第2の変形例においても、捕捉板412の表面にガスG2を衝突させることができ、圧力損失を低減しつつ、ガスG2から灰分を取り除くことが可能となる。
なお、捕捉板412の開口率は、許容される圧力損失に基づいて決定すればよく、例えば、50%程度である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、溶融炉システム120が、ガス化ガス中に含まれる灰分を溶融する構成を例に挙げて説明した。しかし、溶融炉システム120は、ガス化ガス中に含まれるタール分解炉を含め、その他の例えば、工業原料、廃棄物、下水汚泥等を焼却することによって生じた灰を溶融してもよい。
また、上記実施形態において、灰分除去装置200が溶融炉150内に配される構成を例に挙げて説明したが、灰分が含まれる灰含有ガスが導入される炉であれば、溶融炉以外の他の炉に灰分除去装置200を設けてもよい。
また、上記実施形態において、シャフト214および捕捉板212を含んで構成される捕捉部材210を例に挙げて説明した。しかし、捕捉部材は、炉に設けられたガス排出口の少なくとも一部を覆うとともに、灰含有ガスと衝突させて、灰含有ガス中の灰分を捕捉することができれば、構成や形状に限定はない。例えば、捕捉部材として、内部に流体(例えば、過熱蒸気)が通過するボイラチューブ等の配管を採用することもできる。この場合、ボイラチューブを水面下に配する必要はないため、移動機構は、一部が水面下に配されるブラシ部を回転させて、ボイラチューブから灰分を掻き出すとよい。
また、上記実施形態において、捕捉板212が金属板で構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、捕捉板212に表面から裏面まで貫通する貫通孔が設けられていてもよい。
また、上記実施形態において、除去部232(ブラシ部232b)と、移動機構234とを含んで構成される除去機構230を例に挙げて説明した。しかし、除去機構は、捕捉部材に捕捉された灰分を捕捉部材から取り除くことができれば構成に限定はない。例えば、捕捉部材を振動させることで灰分を取り除く振動発生機構や、捕捉部材に流体を吹き付けて灰分を取り除くスートブロワを除去機構として採用してもよい。
また、上記実施形態において、移動機構234は、捕捉部材210を回転させる構成を例に挙げて説明した。しかし、移動機構は、捕捉部材およびブラシ部の少なくとも一方を他方に対して相対的に回転させることができれば、ブラシ部を回転させてもよいし、捕捉部材およびブラシ部を回転させてもよい。また、移動機構は、回転に限らず、捕捉部材とブラシ部とが接触した状態で、捕捉部材とブラシ部との相対的な位置関係を移動させることができれば、他の移動態様で、捕捉部材およびブラシ部のいずれか一方または両方を移動させてもよい。
本発明は、灰分を除去する灰分除去装置に利用することができる。
170c ガス排出口
182 水槽
200 灰分除去装置
210 捕捉部材
212 捕捉板
214 シャフト
220 外周端部(端部)
222 リブ
230 除去機構
232b ブラシ部
234 移動機構
310 捕捉部材
312 捕捉板
318b 端部
320 リブ
412 捕捉板
416 貫通孔

Claims (5)

  1. 灰分が含まれる灰含有ガスが導入される炉に設けられ、該灰含有ガスから灰分を除去する灰分除去装置であって、
    前記炉に設けられたガス排出口の少なくとも一部を覆うとともに、前記灰含有ガスと衝突させて、該灰含有ガス中の灰分を捕捉する捕捉部材と、
    前記炉の下方に設けられた水槽に貯留された水に少なくとも一部が浸漬され、前記捕捉部材に捕捉された灰分を掻き出すブラシ部と、
    前記捕捉部材と前記ブラシ部とが接触した状態で、該捕捉部材および該ブラシ部の少なくとも一方を他方に対して相対的に回転させる移動機構と、
    を備えたことを特徴とする灰分除去装置。
  2. 前記捕捉部材の少なくとも一部は、前記水槽に貯留された水に浸漬されることを特徴とする請求項に記載の灰分除去装置。
  3. 前記捕捉部材は、
    前記移動機構によって回転されるシャフトと、
    前記灰含有ガスの排出方向に互いに離隔して前記シャフトに固定され、該灰含有ガスが衝突する複数の捕捉板と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項に記載の灰分除去装置。
  4. 前記捕捉板の端部には、該端部から前記ガス排出口に近接する方向、または、該端部から該ガス排出口と離隔する方向に立設したリブが設けられていることを特徴とする請求項に記載の灰分除去装置。
  5. 前記捕捉部材は、
    前記灰含有ガスが衝突するとともに、前記灰含有ガスの排出方向に貫通した貫通孔が複数形成された少なくとも1の捕捉板と、
    前記捕捉板に設けられ、前記移動機構によって回転されるシャフトと、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項に記載の灰分除去装置。
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