JP6503029B2 - 熱源システム制御方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源機で冷却された冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御方法及びその装置に関するものである。
事務所ビル等の建築物において、空調設備関連の熱源システムが占めるエネルギー消費量の割合が高くなってきており、省エネルギー対策は重要度を増している。そこで、従来、この種の建築物では、熱源システムを最適に制御するための技術が広く採用されている。
従来のこの種の技術として、例えば、特許文献1には、熱源機の冷温水の設定温度と、空調機の負荷熱量とが対応付けられた冷温水設定温度特定テーブルを参照して、計測した空調機の負荷熱量に対応する設定温度を特定し、特定した設定温度の冷温水を供給するように熱源機を制御する制御装置が記載されている。
また、特許文献2には、外気状態データと、熱源水を共用する複数の空調機から選定した代表空調機の運転に適した外気状態と熱源水の送水温度との相関を表すデータとに基づいて、熱源水の目標送水温度を決定する熱源制御装置が記載されている。
また、特許文献3には、設定された空調条件を充たす範囲内で、空調設備の消費エネルギー量、運転コスト又は排出二酸化炭素量が最低となるように、空調機の送風温度、冷凍機の冷水温度及び冷却塔の冷却水温度の設定値を変更して最適化する空調設備の制御方法が記載されている。
また、特許文献4には、熱源機器の運転中、定期的に収集した、熱源機器の使用エネルギー量、冷温水ポンプの使用エネルギー量、熱源機器からの冷温水の送水温度、及び外気温度の実績値を多次元空間にプロットし、RSM−Sの技術により応答曲面モデルを作成し、その作成した応答曲面モデルより現在の最適送水温度を決定する送水温度制御装置が記載されている。
特開2013−040705号公報 特開2017−003225号公報 特開2004−053127号公報 特開2010−236786号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、複数の空調機が設置されている場合、各空調機の負荷率は大きく異なる場合があり、負荷率の低い空調機を対象に冷水送水温度を算出すると、負荷率の高い空調機では十分に熱処理ができず、室内環境条件を満足することができないという問題がある。
また、上記した特許文献2に記載の技術では、外気温湿度が同じでも最適な冷水送水温度が異なる場合に十分に対応することができない。すなわち、例えば、空調機の負荷率が大きい場合に冷水送水温度を低く設定したり、或いは、空調機の負荷率が小さい場合に冷水送水温度を高く設定したりすることができないため、省エネルギー化を十分に図ることができないという問題がある。
また、上記した特許文献3に記載の技術では、制御に必要なパラメータや計測点が多いため、制御システムが複雑化するという問題や、計算負荷が大きいため、計算速度が遅くなるという問題がある。
また、上記した特許文献4に記載の技術では、計測する外気温度に応じて応答曲面モデルの断面を切り出し、エネルギー消費量が最小となる冷水送水温度を算出しており、計算モデルが複雑となるため、一般的な熱源システムの制御機器に容易に組み込むことができないという問題がある。
本発明は、上記した各種課題を解決すべくなされたものであり、制御の簡素化を図ると共に十分な省エネルギー効果を得ることのできる熱源システム制御方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、熱源機で冷却された冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御方法において、前記空調機の負荷率に基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する工程と、該算出された冷水送水温度の上限値と前記熱源機の負荷率とに基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の設定値を算出する工程と、該算出された冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る熱源システム制御方法は、前記空調機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、該冷水温度の上限値を算出する工程と、前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の設定値との相関関係を表現する近似式を用いて、該冷水温度の設定値を算出する工程と、を備えているのが好ましい。
また、本発明は、熱源機で冷却された冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御方法において、計測された外気湿球温度に基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する工程と、該算出された冷水送水温度の上限値と前記熱源機の負荷率とに基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の設定値を算出する工程と、該算出された冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る熱源システム制御方法は、前記計測された外気湿球温度と前記熱源機から送出される冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、該冷水温度の上限値を算出する工程と、前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の設定値との相関関係を表現する近似式を用いて、該冷水温度の設定値を算出する工程と、を備えているのが好ましい。
また、本発明は、熱源機で冷却された冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御装置において、前記空調機の負荷率に基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する手段と、該算出された冷水送水温度の上限値と前記熱源機の負荷率とに基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の設定値を算出する手段と、該算出された冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、熱源機で冷却された冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御装置において、計測された外気湿球温度に基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する手段と、該算出された冷水送水温度の上限値と前記熱源機の負荷率とに基づき、前記熱源機から送出される冷水温度の設定値を算出する手段と、該算出された冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、熱源システムの制御の簡素化を図ることができると共に、十分な省エネルギー効果を得ることができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態における熱源システムを示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、空調機の負荷率と熱源機から送出される冷水温度の上限値との相関関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、熱源機から送出される冷水温度の設定値を算出する方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、熱源機の負荷率と熱源機から送出される冷水温度の設定値との相関関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における熱源システムを示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、熱源機から送出される冷水温度の上限値を算出する方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る熱源システム制御方法において、外気湿球温度と熱源機から送出される冷水温度の上限値との相関関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明を水冷式の熱源システムに適用した場合について説明しているが、これは単なる例示に過ぎず、本発明は空冷式の熱源システムにも適用可能である。
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態における熱源システム10について説明する。
第1の実施の形態における熱源システム10は、建築物内の複数台(図1では3台を示す)の空調機11a,11b,11cにそれぞれ供給される冷水を冷却する熱源機12と、熱源機12に供給される冷却水を冷却する冷却塔13と、熱源機12を制御する演算部14と、備えており、演算部14は、熱源制御システム10の制御装置を構成する。
熱源機12は、水冷式の冷凍機であり、各空調機11a,11b,11cと熱源機12との間には冷水配管15が配設されている。冷水配管15は、熱源機12の廻りに配設される冷水主配管16と、各空調機11a,11b,11cの廻りにそれぞれ並列に配設される冷水分岐配管17a,17b,17cと、を備えている。
冷水主配管16には、熱源機12に対する冷水循環方向(図1中の矢印参照)上流側近傍位置に冷水ポンプ18が配設されている。また、冷水主配管16には、熱源機12の冷水循環方向下流側に第1冷水温度センサT1が配置されると共に、熱源機12と冷水ポンプ18との間に第2冷水温度センサT2が配置されており、第1冷水温度センサT1は熱源機12の冷水出口温度を計測し、第2冷水温度センサT2は熱源機12の冷水入口温度を計測するようになっている。さらに、冷水主配管16には、冷水ポンプ18の冷水循環方向上流側に第1冷水流量センサF1が配置されており、第1冷水流量センサF1は冷水主配管16を流通する冷水の流量を計測するようになっている。そして、第1冷水温度センサT1、第2冷水温度センサT2、及び第1冷水流量センサF1の計測値は、それぞれ、演算部14に送信されるようになっている。
冷水分岐配管17a,17b,17cには、各空調機11a,11b,11cの冷水循環方向の上流側及び下流側に、それぞれ、第3冷水温度センサT3、第4冷水温度センサT4、第5冷水温度センサT5、第6冷水温度センサT6、第7冷水温度センサT7、及び第8冷水温度センサT8が配置されている。第3冷水温度センサT3、第5冷水温度センサT5、及び第7冷水温度センサT7は、それぞれ、各空調機11a,11b,11cの冷水入口温度を計測し、第4冷水温度センサT4、第6冷水温度センサT6、及び第8冷水温度センサT8は、それぞれ、各空調機11a,11b,11cの冷水出口温度を計測するようになっている。
また、冷水分岐配管17a,17b,17cには、第4冷水温度センサT4、第6冷水温度センサT6、及び第8冷水温度センサT8の冷水循環方向下流側に、それぞれ、第2冷水流量センサF2、第3冷水流量センサF3、及び第4冷水流量センサF4が配置されている。第2冷水流量センサF2、第3冷水流量センサF3、及び第4冷水流量センサF4は、それぞれ、各冷水分岐配管17a,17b,17cを流通する冷水の流量を計測するようになっている。そして、第3冷水温度センサT3、第4冷水温度センサT4、第5冷水温度センサT5、第6冷水温度センサT6、第7冷水温度センサT7、第8冷水温度センサT8、及び第2冷水流量センサF2、第3冷水流量センサF3、第4冷水流量センサF4の計測値は、それぞれ、演算部14に送信されるようになっている。
熱源機12と冷却塔13との間には冷却水配管19が配設されている。冷却水配管19には、熱源機12に対する冷却水循環方向(図1中の矢印参照)の上流側近傍位置に冷却水ポンプ20が設けられている。また、冷却水配管19には冷却塔13を迂回するようにバイパス配管21が分岐して設けられ、バイパス配管21の冷却水配管19との合流箇所に三方電動弁22が設けられている。なお、冷却水配管19の途中には、冷却水流量センサや冷却水温度センサ等の計測機器が設けられているが、それらの説明及び図示は省略する。
次に、図1に加えて図2〜図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る熱源システム10の制御方法について説明する。
まず、熱源機12から送出される冷水温度の上限値TULを算出する方法について説明する。
図2のステップS10に示されているように、演算部14は、各空調機11a,11b,11cの廻りに配設されている、第3冷水温度センサT3、第4冷水温度センサT4、第5冷水温度センサT5、第6冷水温度センサT6、第7冷水温度センサT7、第8冷水温度センサT8、及び第2冷水流量センサF2、第3冷水流量センサF3、第4冷水流量センサF4の各計測値から、各空調機11a,11b,11cの負荷処理熱量を算出した上で、次式(1)によって、各空調機11a,11b,11cの負荷率Lacを演算する。
空調機の負荷率Lac=空調機の負荷処理熱量÷空調機の設計処理熱量 (1)
次いて、ステップS11において、演算部14は、各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tを、以下の近似式(2)によって、それぞれ算出する。
T=aLac+b (2)
ここで、近似式(2)のa,bの値は、第1の実施の形態における熱源システム10をモデルとしたシミュレーションにより導かれた、空調機11a,11b,11cの負荷率Lacと熱源機12から送出される冷水温度の上限値との相関関係を示す図3から求められる。近似式(2)のa,bは空調機毎に異なった値である。図3の場合、冷水送水温度の上限値を12℃、下限値を7℃に設定しており、係数a=−0.201、係数b=27.3である。
次いで、ステップS12において、演算部14は、前記ステップS11で算出された各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上かどうかをそれぞれ判断する。そして、冷水温度の下限値T以上であると判断した場合には、次のステップS13に進む。
ステップS13において、演算部14は、各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが、熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値T以下かどうかをそれぞれ判断する。そして、冷水温度の上限値T以下であると判断した場合には、次のステップS14に進む。
ステップS14において、演算部14は、上記近似式(2)によってそれぞれ算出された各空調機11a,11b,11cの上限値Tのうちの最も低い値を冷水温度の上限値TULに設定する。
一方、前記ステップS12において、演算部14は、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上でないと判断すると、ステップS15に進み、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値Tを冷水温度の上限値TULに設定する。
さらに、前記ステップS13において、演算部14は、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値T以下でないと判断すると、ステップS16に進み、熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値Tを空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値TULに設定する。
次に、熱源機12から送出される冷水温度の設定値TSPを算出する方法について説明する。
図4のステップS20に示されているように、演算部14は、熱源機12の廻りに配設されている、第1冷水温度センサT1、第2冷水温度センサT2、及び第1冷水流量センサF1の各計測値から、熱源機12の負荷処理熱量を算出した上で、次式(3)によって、熱源機12の負荷率Lheを演算する。
熱源機の負荷率Lhe=熱源機の負荷処理熱量÷熱源機の設計処理熱量 (3)
次いて、ステップS21において、演算部14は、エネルギー消費量が最小となる熱源機12の冷水温度の演算値Tを、以下の近似式(4)によって算出する。
=eLhe+f (4)
ここで、近似式(4)のe,fの値は、熱源システム10をモデルとしたシミュレーションにより導かれた、エネルギー消費量が最小となる熱源機12の負荷率Lheと熱源機12から送出される冷水温度の最適値との相関関係を示す図5から導かれる。この場合、冷水送水温度の上限値を12℃、下限値を7℃に設定しており、係数e=−0.0867、係数f=15.6である。
次いで、ステップS22において、演算部14は、前記ステップS21で算出された熱源機12の冷水温度の演算値Tが、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上かどうかを判断する。そして、冷水温度の下限値T以上であると判断した場合には、次のステップS23に進む。
ステップS23において、演算部14は、熱源機12の冷水温度の演算値Tが、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限の設定値TUL以下かどうかを判断する。そして、冷水温度の上限の設定値TUL以下であると判断した場合には、次のステップS24に進む。
ステップS24において、演算部14は、上記近似式(4)によって算出された熱源機12の冷水温度の演算値Tを冷水温度の設定値TSPに設定する。
一方、前記ステップS22において、演算部14は、熱源機12の冷水温度の演算値Tが熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上でないと判断すると、ステップS25に進み、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値Tを冷水温度の設定値TSPに設定する。
さらに、前記ステップS23において、演算部14は、熱源機12の冷水温度の演算値Tが、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限の設定値TUL以下でないと判断すると、ステップS26に進み、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限の設定値TULを冷水温度の設定値TSPに設定する。
そして、演算部14は、このようにして算出された冷水温度の設定値TSPに基づき、熱源機12を最適に制御する。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態における熱源システム30について説明する。なお、以下の説明において、上記した第1の実施の形態における熱源システム10と同等の構成については、図6中、図1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態における熱源システム30には、上記した第1の実施の形態における熱源システム10と同様に、複数台(図6では3台を示す)の空調機11a,11b,11c、熱源機12、冷却塔13、演算部14、冷水配管15、冷水分岐配管17a,17b,17c、冷水ポンプ18、第1冷水温度センサT1、第2冷水温度センサT2、第1冷水流量センサF1、冷却水配管19、冷却水ポンプ20、バイパス配管21、及び三方電動弁22が設けられている。
しかし、第2の実施の形態における熱源システム30には、上記した第1の実施の形態における熱源システム10と異なり、各空調機11a,11b,11cの廻りに、第3冷水温度センサT3、第4冷水温度センサT4、第5冷水温度センサT5、第6冷水温度センサT6、第7冷水温度センサT7、第8冷水温度センサT8、及び第2冷水流量センサF2、第3冷水流量センサF3、第4冷水流量センサF4が設けられていない。その代りに、第2の実施の形態における熱源システム30には、建築物の屋外に、外気湿球温度を計測する外気センサW1が設けられ、外気センサW1による計測値は演算部14に送信されるようになっている。
次に、図6に加えて図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る熱源システム30の制御方法について説明する。
まず、熱源機12から送出される冷水温度の上限値TULを算出する方法について説明する。
図7のステップS30に示されているように、演算部14は、外気センサW1で計測した外気湿球温度の値から、ステップS31に示されているように、各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tを、以下の近似式(5)によって、それぞれ算出する。
T=cOWB+d (5)
ここで、近似式(5)のc,dの値は、第2の実施の形態における熱源システム30をモデルとしたシミュレーションにより導かれた、外気湿球温度と熱源機12から送出される冷水温度の上限値との相関関係を示す図8から求められる。近似式(5)のc,dは空調機毎に異なった値である。図8の場合、冷水送水温度の上限値を12℃、下限値を7℃に設定しており、係数c=−0.322、係数d=16.4である。
次いで、ステップS32において、演算部14は、前記ステップS31で算出された各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上かどうかを判断する。そして、冷水温度の下限値T以上であると判断した場合には、次のステップS33に進む。
ステップS33において、演算部14は、各空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが、熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値T以下かどうかをそれぞれ判断する。そして、冷水温度の上限値T以下であると判断した場合には、次のステップS34に進む。
ステップS34において、演算部14は、上記近似式(5)によってそれぞれ算出された各空調機11a,11b,11cの上限値Tのうちの最も低い値を冷水温度の上限値TULに設定する。
一方、前記ステップS32において、演算部14は、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限の演算値Tが熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値T以上でないと判断すると、ステップS35に進み、熱源機12の運転可能な冷水温度の下限値Tを冷水温度の上限値TULに設定する。
さらに、前記ステップS33において、演算部14は、空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値Tが熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値T以下でないと判断すると、ステップS36に進み、熱源機12の運転可能な冷水温度の上限値Tを空調機11a,11b,11cの冷水温度の上限値TULに設定する。
次に、上記したように算出された冷水送水温度の上限値と熱源機12の負荷率とに基づき、熱源機12から送出される冷水温度の設定値TSPを算出するが、この方法は、上述した第1の実施の形態における熱源システム10の場合(図4及び図5参照)と同様であるので、その説明及び図示は省略する。
そして、熱源機12から送出される冷水温度の設定値TSPが算出されると、演算部14は、冷水温度の設定値TSPに基づき、熱源機12を最適に制御する。
上記したように本発明の第1及び第2の実施の形態に係る熱源システム10,30の制御方法及びその装置によれば、建築物内に熱負荷の大きく異なる空調機が存在する場合であっても、室内環境条件を満足させながら、熱源機12の省エネルギー運転制御を最適に行うことができる。また、前記近似式により冷水送水温度の上限値又は最適な設定値を算出することにより、計算負荷が小さくなり、計算モデルが簡素化されるため、一般的な熱源システムへ容易に導入することができる。
さらに、本発明の第2の実施の形態に係る熱源システム30の制御方法及びその装置よれば、外気湿球温度と熱源機12の冷水出入口温度差と流量から、空調機の冷水送水温度上限値及び熱源機の冷水送水温度の設定値を算出することができ、測定機器の設置数や測定値の数を最小限に抑制しつつ、省エネルギー運転制御を最適に行うことができる。
なお、上記した本発明の実施の形態では、前記近似式(2)、(4)、(5)がすべて一次式で表わされているが、これは近似式を一次式に限定する趣旨ではない。すなわち、これらの近似式(2)、(4)、(5)は、一つの式で表現されれば、二次式、三次式、多項式等、一次式以外の式であってもよい。また、これらの近似式の代わりにそれぞれの相関関係を示すテーブルを用いてもよい。
また、上記した本発明の実施の形態の説明は、本発明に係る熱源システム制御方法及びその装置における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
10 熱源システム
11a,11b,11c 空調機
12 熱源機
14 演算部(熱源システム制御装置)
30 熱源システム

Claims (4)

  1. 熱源機で冷却された冷水を複数の空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御方法において、
    前記空調機の負荷率と前記各空調機の冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記各空調機の冷水温度の上限値をそれぞれ算出し、該各空調機の冷水温度の上限値のうちの最も低い値を冷水温度の上限値に設定する工程と、
    前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の最適値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を算出する工程と、
    前記熱源機から送出される冷水温度の演算値が前記各空調機の冷水温度の上限の設定値以下の場合に前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を冷水温度の設定値に設定する工程と、
    前記冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う工程と、
    を備えていることを特徴とする熱源システム制御方法。
  2. 熱源機で冷却された複数の冷水を空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御方法において、
    計測された外気湿球温度と前記各空調機の冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記各空調機の冷水温度の上限値をそれぞれ算出し、該各空調機の冷水温度の上限値のうちの最も低い値を冷水温度の上限値に設定する工程と、
    前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の最適値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を算出する工程と、
    前記熱源機から送出される冷水温度の演算値が前記各空調機の冷水温度の上限の設定値以下の場合に前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を冷水温度の設定値に設定する工程と、
    前記冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う工程と、
    を備えていることを特徴とする熱源システム制御方法。
  3. 熱源機で冷却された冷水を複数の空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御装置において、
    前記空調機の負荷率と前記各空調機の冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記各空調機の冷水温度の上限値をそれぞれ算出し、該各空調機の冷水温度のする上限値のうちの最も低い値を冷水温度の上限値に設定する手段と、
    前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の最適値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を算出する手段と、
    前記熱源機から送出される冷水温度の演算値が前記各空調機の冷水温度の上限の設定値以下の場合に前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を冷水温度の設定値に設定する手段と、
    を備えていることを特徴とする熱源システム制御装置。
  4. 熱源機で冷却された冷水を複数の空調機に送出する熱源システムを最適に制御するための熱源システム制御装置において、
    計測された外気湿球温度と前記各空調機の冷水温度の上限値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記各空調機の冷水温度の上限値をそれぞれ算出し、該各空調機の冷水温度の上限値のうちの最も低い値を冷水温度の上限値に設定する手段と、
    前記熱源機の負荷率と前記熱源機から送出される冷水温度の最適値との相関関係を表現する近似式を用いて、前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を算出する手段と、
    前記熱源機から送出される冷水温度の演算値が前記各空調機の冷水温度の上限の設定値以下の場合に前記熱源機から送出される冷水温度の演算値を冷水温度の設定値に設定する手段と、
    前記冷水温度の設定値に基づき、前記熱源機の運転制御を行う手段と、
    を備えていることを特徴とする熱源システム制御装置。
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