JP6502837B2 - 光信号処理装置 - Google Patents

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本発明は、光通信ネットワークに用いられる波長選択スイッチに関する。
インターネットに代表されるデータ通信ネットワークの爆発的な普及に伴い、光通信ネットワークの大容量化や経済化が強く求められている。このような光通信ネットワーク需要の拡大に対応するため、光信号の伝送方式として波長分割多重方式が実用化されている。また、近年のデジタルコヒーレント送受信方式の実用化により、偏波分割多重方式の導入も開始されている。
一方で、光通信ネットワークの信頼性向上や運用面における柔軟性向上を目的として、ネットワーク運用者の遠隔操作による光パス切り替えや光パス再設定を実現するための光ノードに関する研究開発が進められている。このような光ノードにおいては、波長単位で選択的に光パスの設定を可能にする波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)が必要不可欠となる。特に、光ノードに接続される光パス数の増大と共に、WSSが備える入出力ポートの数を増加させること、すなわち、WSSの多ポート化が強く求められる。それと同時に、光ノード装置の小型化やコスト削減を実現するため、光ノードを構成する複数のWSSをひとつの光モジュールとして集積するN−in−1 WSS(Nは集積されるWSS機能の数を意味する)への需要も高まっている。
一般的に、これらのWSSには、その光パス切り替え機能素子として、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)が採用されている。LCOSは液晶素子を用いた空間位相変調器であり、精細で柔軟性に富んだ光パス切り替え機能を実現できる一方で、液晶素子に入力される入射光の偏波状態が制限されるという問題がある。具体的には、LCOSへの入射偏波はある特定の軸に沿った直線偏波であることが求められる。ところが、一般的な光信号の伝送方式においては、光ノードを構成するWSSに入力される光信号の偏波状態は特定の直線偏波として規定されていない。このため、WSSの内部構造には偏波ダイバーシティ構成が採用されている。
一般にWSSでは、偏波ダイバーシティ構成をバルクの光学部品で実現しているのに対して、従来のWSSにおいては、偏波ダイバーシティ機能を、入力光学系を構成する光導波路へ集積することで、簡便な偏波ダイバーシティ構成を実現している(特許文献1参照)。
図10(a)に、従来のWSSの一例を示し、図10(b)にその実施例の光信号処理装置における波長選択スイッチ機能に適合した光導波路基板の構成を示す。図10(a)において、入力21から光導波路に集積された入力光学系11に入力された波長多重光信号は、偏波分離手段1−0により直交する2つの偏波成分に分離され、そのうち一方は偏波回転手段2−0によりその偏波面が90°回転される。偏波面が同一面に揃えられた2つの出射導波路3−0、4−0は、入力光学系11端面より出射される。
図10(a)において、入力光学系11から出射された直交する2つの偏波成分は、点線23および24として示されている。入力光学系11より出力されたそれぞれの波長多重光信号は、マイクロレンズ群12、回折格子13、レンズ14を経由し、波長分波されて波長毎にLCOS15の異なる位置にそれぞれ入射する。LCOS15に入射したそれぞれの波長の異なる光信号は、LCOS15による空間位相変調により波長毎に所望の方向へ偏向された後、再びレンズ14および回折格子13、マイクロレンズ群12を逆方向に伝搬して、波長の異なる光信号が合波されて入力光学系11へと入射する。入力光学系11に入射したそれぞれの波長多重光信号は、出射導波路3−N、4−Nを逆伝搬することにより光導波路の基底モードに変換される。その後、偏波回転手段2―Nおよび偏波分離手段1−Nを逆伝搬することにより、直交する2つの偏波成分が1つの光信号として偏波合成されて出力22から出力される。
また、別の従来のWSSでは、出射導波路にSBT(Spatial Beam Transformer)回路を用いることにより、N−in−1 WSSとすることも可能である(特許文献2参照)。
ここで注目すべきは、入力ポート数が1、出力ポート数がMの1×M WSSの場合、入力光学系11とLCOS15を光学的に結合する光パスの本数が2M必要になる点である。さらに、1×M WSSをN−in−1 WSSとする場合、入力光学系11とLCOS15を光学的に結合する光パスの本数はN×2M必要となる。
例えば、多ポート化(Mを増加させることに相当する)やN−in−1化(Nを2以上の自然数とすることに相当する)を進める場合、光学系に収容する光パスを増加させる必要があり、WSSモジュールの大きさが高さ方向である回折方向(図10におけるY軸方向に相当する)に大きくなる。
また、例えば、空間位相変調器にLCOSを使用する場合、使用することができる偏向角度には損失等の性能によって制限される。そのため、WSSモジュールの大きさが高さ方向に大きくなることによって、WSSの収容可能な最大ポート数が制限される。
特開2014−48411号公報 国際公開第2015/008489パンフレット 特許第3783924号公報 再表2010/140363号公報 特願2003−103597号公報
図10に示す従来のWSSは、偏波ダイバーシティをバルクの光学部品で構成したWSSと比較して、偏波ダイバーシティ機能を光導波路に集積することにより、光学系の簡素化やアライメント作業の除去等の簡便化を実現することができた。しかしながら、そのような構成では、多ポート化やN−in−1構成を実現する場合、光学系に収容する光パスの数の増加に比例してWSSモジュールのサイズが高さ方向、すなわち回折方向(図10におけるY軸方向)に大きくなる、かつ、収容可能な最大ポート数に制限されるという課題がある。つまり、WSSモジュールが大型化と少ポート化という課題を抱えている。
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたもので、偏波ダイバーシティ機能を光導波路に集積すると同時に、WSSモジュールの回折格子の分波軸方向のサイズ増加を抑制しながら、多ポート化およびN−in−1構成を可能とする光信号処理装置を提供することをその目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明は、光信号処理装置であって、光信号が入力される1つ以上の入力導波路、前記入力導波路に入力された前記光信号を、互いに直交する偏波状態を有する第1の偏波および第2の偏波に分離する偏波分離手段、および前記第1の偏波を空間に出力する第1の出射手段および前記第2の偏波を前記空間に出力する第2の出射手段、を含む光導波路基板と、前記第2の偏波の偏波状態を90度回転させる偏波回転手段と、前記光導波路基板の前記第1の出射手段および前記第2の出射手段から空間へ出射された光信号を、前記第1の出射手段もしくは前記第2の出射手段に再結合するように反射する空間位相変調器と、を備え、前記第1の出射手段と前記第2の出射手段が前記光導波路基板の基板面に対して垂直方向に互いに異なる平面上に配置されたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光信号処理装置において、前記偏波分離手段は、マッハツェンダ干渉計によって構成されており、前記マッハツェンダ干渉計を構成する2つのアーム導波路間で直交する直線偏波の間の結合定数が異なることよって前記第1の偏波および前記第2の偏波の分離を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光信号処理装置において、前記偏波分離手段は、直交する直線偏波の間の結合定数が異なる方向性結合器によって前記第1の偏波および前記第2の偏波の分離を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光信号処理装置において、前記偏波回転手段は、前記光導波路基板の前記偏波分離手段と前記第1の出射手段および前記第2の出射手段との間に形成された溝に挿入され、前記第2の偏波が伝搬する経路上に配置された偏波回転部を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光信号処理装置において、前記偏波回転手段は、前記光導波路基板の光出射端面に接着され、前記第2の偏波が伝搬する経路上に配置された偏波回転部を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の光信号処理装置において、前記第1の出射手段および前記第2の出射手段は、第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に一端が接続されたアレイ導波路と、前記アレイ導波路の他端に接続された第2のスラブ導波路とを備えたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の光信号処理装置において、前記第1の出射手段および前記第2の出射手段は、導波路幅が連続的に変化するテーパ構造を有していることを特徴とする。
本発明によれば、偏波ダイバーシティ機能を入力光学系が構成する光導波路へ集積した光学系を採用したWSSにおいても、モジュールの回折格子の分波軸方向のサイズ増加を抑制しながら、多ポート化およびN−in−1構成を実現することが可能となる。
本発明の実施例1における偏波ダイバーシティ構成を示す図である。 本発明の実施例1における偏波ダイバーシティ手段の構成例1を示す図である。 本発明の実施例1における出射手段の構成例を示す図である。 本発明の実施例1における層間偏波回転手段の構成例を示す図である。 本発明の実施例1における偏波回転手段の構成例1を示す図である。 本発明の実施例1における偏波回転手段の構成例2を示す図である。 本発明の実施例2における偏波ダイバーシティ構成を示す図である。 本発明の実施例2における偏波ダイバーシティ手段の構成を示す図である。 本発明の実施例2における偏波分離手段の構成例を示す図である。 従来のWSSの偏波ダイバーシティ構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る光信号処理装置の構成を示す。図1(a)は後述する光導波路基板101を構成する光導波路基板の基板面(y−z面)を見た図である。図1(b)は、後述する光導波路基板101を構成する光導波路基板の側面(x−z面)を見た図である。
本実施形態の光信号処理装置は光導波路基板101、第1のレンズ102、第2のレンズ103、回折格子104、第3のレンズ105、第4のレンズ106および空間位相変調器107がこの順に配置されている。光導波路基板101から出射される信号光の光軸方向をz軸とし、回折格子104の分波軸をx軸とする。また、z軸およびx軸に垂直な方向をy軸とする。空間位相変調器107としては、例えば、2次元方向に位相差設定機能を有するLCOSを利用することが可能である。
本発明による光信号処理装置は、以下のように動作する。入力ポートに入力された信号光110は、第1の光導波路基板1011と第2の光導波路基板1012から構成される光導波路基板101に対して、第1の光導波路基板1011から入力される。この光導波路基板101の構成については、後で詳細に説明をする。光導波路基板101に入力された信号光は偏波ダイバーシティ手段108に入力される。偏波ダイバーシティ手段108は偏波分離手段、積層基板結合手段、偏波回転手段によって構成され、信号光110の直交する第1の偏波と第2の偏波が分離後に同一方向の直線偏波に変換され、2つの偏波の信号は出射手段109の第1の出射手段1091と第2の出射手段1092から別々に出射される。以降では、偏波分離された2つの信号光を、信号光(h軸成分)および信号光(v軸成分)として記述する。この偏波ダイバーシティ手段108については、後で図3を用いて詳細を説明する。
次に、光導波路基板101から空間に出力された信号光の伝搬について説明する。光導波路基板101から空間に出力された信号光は、y軸方向に位相が揃った平面波として出力されるため、y軸方向に関してコリメートされたビームとして空間を伝搬する。一方、光導波路基板101から空間に出力された信号光は、x軸方向に関しては大きなNAを有する発散光として振舞う。このため、x軸方向に関してコリメートするシリンドリカルレンズ等の第1のレンズ102によって、伝搬に伴うビームの発散を抑制することが望ましい。第1のレンズ102を通過した信号光は、第2のレンズ103を通過して平行光にした後に回折格子104を透過される。その後、回折格子104でx軸方向に波長毎に角度分波され、さらに第3のレンズ105でy軸方向に集光され、第4のレンズ106でx軸方向に集光されて空間位相変調器106に入射される。ここで、信号光を第4のレンズ106を経由させることにより、信号光の波長に応じて空間位相変調器106のx軸上の異なる位置に集光させることを可能としている。
信号光は、x軸方向に分離された波長毎に、空間位相変調器107によってy軸方向に任意の角度で反射される。その後、前述した往路を逆方向に伝搬し、再び第4のレンズ106、第3のレンズ105、回折格子104、第2のレンズ103、第1のレンズ102を経由して入力光学系101に再結合する。
尚、図1(b)にあるように、本発明では、信号光(h成分)と信号光(v軸成分)の光導波路基板101から出射される時と、空間位相変調器107から反射して戻ってくる時とで、異なる光パスを伝搬する。光導波路基板101の第1の出射手段1091から出射される信号は光パス1111を通り、空間位相変調器107上で光パス1112と重なり、空間位相変調器107反射後は光パス1112を通り、出射手段1092と結合する。光出射手段1092から出射された信号はその逆の経路をたどることになる。
次に、光導波路基板101に再結合した信号光の伝搬について説明する。第2の光導波路基板1012に再結合した信号光(h軸成分)は第2の出射手段1092を逆伝搬して偏波ダイバーシティ手段108−Nに結合する。一方で、信号光(v軸成分)は第1の出射手段1091を逆伝搬して偏波ダイバーシティ手段108−Nに結合する。信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)は偏波ダイバーシティ手段108を逆伝搬することで再び1つの信号光として合成され、信号光110−Nとして光信号処理装置から出力される。
ここで注目するべきは、信号光(h成分)と信号光(v成分)は偏波ダイバーシティ手段108以降で同一のパスを行きと帰りで逆に伝搬するように空間光学系を設計されている点にある。このような設計にすることによって、偏波間でPMD(Polarization Mode Dispersion)やPDL(polarization Dependent Loss)等の偏波間の差によって生じる特性を抑制することが可能となる。
また、図1(b)の空間光学系内の第2のレンズ103を図1(c)のように、プリズム112と置き換えた光学系を用いることも可能である。図1(c)の光学系では、第1および第2の出射手段1091、1092から出射された信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)が、第1のレンズ102を通過した後に、2つのビームが十分に離れた位置でプリズム112を透過して2つのビームの経路を変えることによって、図1(b)と同様の動作をする。図1(b)の光学系では、x軸方向の光路設計においてx軸方向に集光パワーを有するレンズ(例えばシリンドリカルレンズ)を3つ用いて設計することにより光路長が短くすることができるため、モジュールサイズが小さいという特徴を持つが、一方で第1のレンズ102の焦点距離を短くする必要があるため、実装トレランスが厳しいという課題がある。一方、図1(c)の光学系では、x軸方向の光路設計において、x軸方向に集光パワーを有するレンズを2つ用いて設計するため、図1(b)の光学系と比較し、第1のレンズ102の焦点距離を長くすることが可能となり,実装が容易であるという特徴を持つ。
次に、偏波ダイバーシティ手段108について図2を用いて説明する。図2(a)に第1の光導波路基板1011の基板面(y−z面)を示し、図2(b)に第2の光導波路基板1012の基板面(y−z面)を示す。図2(a)、(b)は、第1、第2の光導波路基板1011と1012によって構成されている光導波路基板101を2つに分けて表した図である。また、図2(c)に第1の光導波路基板1011の出射手段を示し、図2(d)に第2の光導波路基板1012の出射手段を示す。
偏波ダイバーシティ手段108は、図2にあるように層間偏波分離手段201と偏波回転手段202によって構成されており、光導波路基板101内で出射手段203と接続されている。光導波路基板101に入力された信号光は、偏波ダイバーシティ手段108において偏波分離手段204−0に入力され、信号光(h成分)と信号光(v成分)に分離される。この偏波分離手段204としては、マッハツェンダ干渉計の片方のアーム導波路にのみに偏波依存位相差付与手段205を設ける構成をとることによって可能となる。
偏波依存位相差付与手段205としては、x軸方向の直線偏波とy軸方向の直線偏波の間の規格化位相差が異なるような光導波路構成を採用することができる(例えば、特許文献3参照)。偏波分離手段204−0から出力された信号光のh軸成分は、第1の光導波路基板1011内部を伝搬する。一方で、信号光のv軸成分は、積層基板結合手段206−0に入力され、第2の光導波路1012内部を伝搬する(例えば、特許文献4参照)。
その後、偏波回転手段202において、信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)は基板のy軸方向に対して上下で二分され、信号光(h軸成分)は偏波回転の機能の無い偏波無回転部2021を伝搬し、信号光(v軸成分)は偏波面が90度変換される偏波回転部2022を伝搬する。この偏波回転部202を通過することによって、信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)は同一方向の直線偏波になる。
偏波回転手段202としては、例えば光導波路基板に溝加工を施し、その溝に半波長板を挿入する手段がある。信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)は同一方向の直線偏波として第1および第2の出射手段1091−0、1092−0から空間へと出射される。
また、出射手段109における第1および第2の出射手段1091、1092の配置について図2(c)、(d)を用いて説明をする。図2(c)、(d)は、第1の光導波路基板1011の信号光(h軸成分)の出射手段の配置と、第2の光導波路基板1012の光信号(v軸成分)の出射手段の配置をそれぞれ表している。図2(c)に示す第1の光導波路基板1011には、信号光(h軸成分)の出射手段1091−0〜1091−Nは存在するが、点線で示す信号光(v軸成分)の出射手段1092−0〜1092−Nは存在しない。一方、図2(d)に示す第2の光導波路基板1012には、点線で示す信号光(h軸成分)の出射手段1091−0〜1091−Nは存在しないが、信号光(v軸成分)の出射手段1092−0〜1092−Nが存在する。
このように、同一平面上にない第1の出射手段1091と第2の出射手段1092がx軸方向に重ならないように配置する理由は、2つの平面内にある導波路がX軸方向に重なるように配置される場合、2層の平面間で光の干渉が発生し、クロストークの原因となるためである。そのため、図2(c)、(d)にあるように、信号光(h軸成分)の出射手段1091−0〜1091−Nの配置と信号光(v軸成分)の出射手段1092−0〜1092−Nの配置は光導波路基板のx軸方向に対して重ならないようにするのが望ましい。
また、図2(c)、(d)のような配置をとった場合、層間での厚みがある分、従来の1層の光導波路基板で出射手段を配置した場合に比べて、出射手段間の間隔を狭くすることが可能であり、WSSモジュールの高さを抑制することが可能となる。
また、出射手段としては、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すように入力導波路301、第1、第2のスラブ導波路302、304、アレイ導波路303からなるSBTを用いる手段と、図3(c)に示すように導波路幅が連続的に変化するテーパ構造を有した太テーパ導波路305路を用いることが可能である。SBTを用いた場合は、図3(b)やスラブ導波路302に対して複数の入力導波路301−1〜301−Nを入力することによって、同一の箇所から複数の角度で信号を出射することで、N−in−1の構成として利用することに長けているという特徴を持つ(特許文献2参照)。一方で、太テーパ導波路を用いた場合は、低損失な動作であるという特徴を持つ。
また、図4(a)〜(d)に、図2の層間偏波分離手段201の別の実施例を示す。図4(a)、(c)に示す第2の層間偏波分離手段は、第1、第2の光導波路基板4011、4012上にある、第1、第2の層間結合手段402、404と偏波依存位相差付与手段403によって構成されたものが0番目からN番目までアレイ状に構成されたものである。図2の層間偏波分離手段201では、第1の光導波路基板1011上にのみマッハツェンダ干渉計が形成されていたが、この第2の層間偏波分離手段では、第1の光導波路基板4011と第2の光導波路基板4012との両方にまたがってマッハツェンダ干渉計が形成されている。図4(a)、(c)の第2の層間偏波分離手段の偏波分離の動作原理は、図2の層間偏波分離手段201と同じであるが、結合器部分が同一の光導波路基板上で行われているのではなく、層間結合手段402、404で行われていることが、図4(a)の構成例の特徴である。この構成をとることによって、必要となる結合手段部の数が減ることによって、結合手段部で発生する損失の低減につながる。
次に、図4(b)、(d)の第3の層間偏波分離手段について説明をする。図4(b)は第1、第2の光導波路基板上にある、結合定数が異なる方向性結合器である層間結合手段406によって構成されたものが0番目からN番目までアレイ状となっているものである。層間結合手段406の結合定数が異なっていることによって、入力信号の信号光(h軸成分)は第1の光導波路基板上に、信号光(v軸成分)は第2の光導波路基板上に分離することが可能である。この層間偏波分離手段406には従来の積層光導波路を採用することが可能である(特許文献5参照)。この方向性結合器は第1、第2の光導波路基板上がシリコン基板から受ける応力によって、信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)の結合定数が異なる。そのため、積層光導波路の結合長を適切な長さに設計することによって、偏波分離手段として動作する。
そして更に、図5、6に、図2の偏波回転手段202の別の実施例を示す。図5の構成は、図2と同様に、偏波分離部504、層間結合手段505によって成る層間偏波分離手段501と偏波回転手段502と出射手段503がそれぞれ0番目からN番目までアレイ状になっているものである。また、図5(a)が第1の光導波路基板1011を示し、図5(b)が第2の光導波路基板1012を示す。ここで注目するべきは、偏波回転手段502が信号光の偏波面を90度回転する機能を有する偏波回転部5021と偏波回転機能の無い偏波無回転部5022が交互に並んでいる点である。この偏波回転手段502は波長板にあらかじめ溝加工を施し、図2の偏波回転手段202と同様に第1、第2の光導波路基板1011、1021上に溝加工部に挿入することによって可能となる。この偏波回転手段502をとることによって、偏波回転手段202のように信号光(h成分)と信号光(v成分)をy軸に対して二分する必要がなくなるため、平面回路基板の設計上の制限をなくすことが可能となる。すなわち、層間偏波分離手段501から出射手段503まで直線状の光導波路で接続することができる。
次に、図6の偏波回転手段の実施例について説明をする。図6は、層間偏波分離手段601、出射手段602と偏波回転手段603がそれぞれ0番目からN番目までアレイ状になっているものである。また、図6(a)が第1の光導波路基板1011を示し、図6(b)が第2の光導波路基板1012を示す。層間偏波分離部601は層間偏波分離部501同様に、偏波分離部604と層間結合部605によって構成されており、第1の光導波路1011では信号光(h軸成分)がビーム出射手段6021を伝搬し、光導波路1012では信号光(v軸成分)がビーム出射手段6022を伝搬する。そして、この実施例で注目するべきはビーム出射手段602の直後にビーム回転手段603が設置され、信号光(h軸成分)に対しては偏波無回転部6031、信号光(v軸成分)に対しては偏波回転部6032を通過するように構成されている。偏波回転手段6031、6032には半波長板を光導波路基板端面に接着することによって可能となる。この偏波回転手段6031、6032のように端面に張り付ける構成を採用することによって、光導波路基板での溝加工の必要がなくなり、加工費削減と導波路溝部で発生する損失をなくすことが可能となる。
(実施形態2)
次に、図7に、本発明の実施形態2に係る光信号処理装置の偏波ダイバーシティ構成を示す。実施形態2では、実施例2との違いは第1、第2、第3の光導波路基板7011、7012、7013によって光導波路基板が構成されている点にある。信号光は光導波路基板7012から入力され、偏波ダイバーシティ手段702によって信号光(h軸成分)は光導波路基板7011に結合し第1の出射手段7031から出射され、一方、信号光(v軸成分)は光導波路基板7013に結合し第2の出射手段7032から出射される。この構成をとることによって、平面導波路基板内で偏波ダイバーシティ手段702以降のx軸方向の信号間での厚みが増し、信号の干渉を抑制することが可能となり、偏波間でのクロストークもしくは図2(c)、(d)にあるようなレイアウト上の制限が抑制される。
図8に、本発明の実施形態2における偏波ダイバーシティ手段である。図8(a)、(b)、(c)は、図7の第1、第2、第3の光導波路基板7011、7012、7013を示している。図8は、層間偏波分離手段801、偏波回転手段802と出射手段803がそれぞれ0番目からN番目までアレイ状になっているもので構成されている。入力信号は第2の光導波路基板7012より入力され、偏波分離手段804によって信号光(h軸成分)と信号光(v軸成分)に分離される。信号光(h軸成分)は第1の層間結合手段805によって第1の光導波路基板7011と結合し、偏波無回転部8021を通過し、第1の出射手段8031から出射される。一方、信号光(v軸成分)は第2の層間結合手段806によって第3の光導波路基板7013に結合し、偏波回転部8022を通過し、信号光(h軸成分)と同一の直線偏波に変換され、第2の出射手段8032から出射される。
図8の層間偏波分離手段801は、図4に示す第2および第3の層間偏波分離手段と同様に、結合手段部の数を減らす構成とすることもできる。図9(a)、(c)、(e)に示す第1、第2、第3の層間結合手段901、903、904、偏波依存位相差付与手段902を用いた層間偏波分離手段は、図4(a)、(c)の第2の層間偏波分離手段に対応する。図9(b)、(d)、(f)に示す第1、第2の層間結合器905、906を用いた層間偏波分離手段は、図4(b)、(d)の第3の層間偏波分離手段に対応する。
101 光導波路基板
1011 第1の光導波路基板
1012 第2の光導波路基板
102 第1のレンズ
103 第2のレンズ
104 回折格子
105 第3のレンズ
106 第4のレンズ
107 空間位相変調器
108 偏波ダイバーシティ手段
109 出射手段
1091 第1の出射手段
1092 第2の出射手段
110 信号光
111 光パス
201 層間偏波分離手段
202 偏波回転手段
2021 偏波無回転部
2022 偏波回転部
203 出射手段
2031、2032 スラブ導波路
204 偏波分離手段
205 偏波依存位相差付与手段
206 積層基板結合手段
301 入力導波路
302 第1のスラブ導波路
303 アレイ導波路
304 第2のスラブ導波路
305 太テーパ導波路
4011 第1の光導波路基板
4012 第2の光導波路基板
402 第1の層間結合手段
403 偏波依存位相差付与手段
404 第2の層間結合手段
4051 第1の光導波路基板
4052 第2の光導波路基板
406 層間結合手段
501 偏波回転手段
5021 偏波回転部
5022 偏波無回転部
503 出射手段
5031 第1の出射手段
5032 第2の出射手段
601 層間偏波分離手段
602 出射手段
603 偏波回転手段
6031 偏波無回転部
6032 偏波回転部
604 偏波分離部
605 層間結合部
701 光導波路基板
710 光信号
7011 第1の光導波路基板
7012 第2の光導波路基板
7013 第3の光導波路基板
702 偏波ダイバーシティ手段
7031 第1の出射手段
7032 第2の出射手段
801 層間偏波分離手段
802 出射手段
8021 偏波無回転部
8022 偏波回転部
803 出射手段
8031 第1の出射手段
8032 第2の出射手段
805 第1の層間結合手段
806 第2の層間結合手段
901 第1の層間結合手段
902 偏波依存位相差付与手段
903 第2の層間結合手段
904 第3の層間結合手段
905 第1の層間結合手段
906 第2の層間結合手段

Claims (7)

  1. 光信号が入力される1つ以上の入力導波路、
    前記入力導波路に入力された前記光信号を、互いに直交する偏波状態を有する第1の偏波および第2の偏波に分離する偏波分離手段、および
    前記第1の偏波を空間に出力する第1の出射手段および前記第2の偏波を前記空間に出力する第2の出射手段、
    を含む光導波路基板と、
    前記第2の偏波の偏波状態を90度回転させる偏波回転手段と、
    前記光導波路基板の前記第1の出射手段および前記第2の出射手段から空間へ出射された光信号を、前記第1の出射手段もしくは前記第2の出射手段に再結合するように反射する空間位相変調器と、
    を備え、前記光導波路基板は、基板面に対して垂直方向に互いに異なる2つの平面を形成する第1の層と第2の層とを有し、前記偏波分離手段は、前記第1の層と第2の層との両方にまたがって形成されており、前記第1の出射手段と前記第2の出射手段とは、前記第1の層と前記第2の層とのいずれかに別々に配置されたことを特徴とする光信号処理装置。
  2. 前記偏波分離手段は、マッハツェンダ干渉計によって構成されており、前記マッハツェンダ干渉計を構成する2つのアーム導波路間で直交する直線偏波の間の結合定数が異なることよって前記第1の偏波および前記第2の偏波の分離を行うことを特徴とする請求項1に記載の光信号処理装置。
  3. 前記偏波分離手段は、直交する直線偏波の間の結合定数が異なる方向性結合器によって前記第1の偏波および前記第2の偏波の分離を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の光信号処理装置。
  4. 前記偏波回転手段は、前記光導波路基板の前記偏波分離手段と前記第1の出射手段および前記第2の出射手段との間に形成された溝に挿入され、前記第2の偏波が伝搬する経路上に配置された偏波回転部を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光信号処理装置。
  5. 前記偏波回転手段は、前記光導波路基板の光出射端面に接着され、前記第2の偏波が伝搬する経路上に配置された偏波回転部を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光信号処理装置。
  6. 前記第1の出射手段および前記第2の出射手段は、
    第1のスラブ導波路と、
    前記第1のスラブ導波路に一端が接続されたアレイ導波路と、
    前記アレイ導波路の他端に接続された第2のスラブ導波路と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光信号処理装置。
  7. 前記第1の出射手段および前記第2の出射手段は、導波路幅が連続的に変化するテーパ構造を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光信号処理装置。
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