JP2004093787A - 光スイッチ、光通信用装置及び光通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る光スイッチ1000は、基板10と、基板10の上に配置される第1のスラブ層31及び第2のスラブ層33と、基板10の上に配置され、第1のスラブ層31と第2のスラブ層33との間に配置される第3のスラブ層32と、第1のスラブ層31に対して設けられ、スラブ層31を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域40と、を含み、スラブ層31〜33は、2次元フォトニック結晶構造を有し、導波路として機能する線状欠陥と、光放出用の点状欠陥101と、光導入用の点状欠陥102と、を含み、第1のスラブ層31及び第2のスラブ層33の光導入用の点状欠陥102と、第3のスラブ層32の光放出用の点状欠陥101とが、対向する位置に配置され、第1のスラブ層31及び第2のスラブ層33の光放出用の点状欠陥101と、第3のスラブ層32の光導入用の点状欠陥102とが、対向する位置に配置される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元フォトニック結晶構造を利用した光スイッチ、光通信用装置及び光通信システムに関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、通信システムの大容量化が要求されており、大量の情報を所定の光波長帯にのせて光ファイバによって伝送することができる光通信技術を利用した光学部品の開発が活発に行われている。特に、伝送路となる光ファイバや光送受信端末装置などを切換えるための制御用素子として用いられる光スイッチは、光通信技術において重要な部品の一つとされている。
【0003】
この光スイッチは、接続の切換えを光によって行うことができるため、非常に高速な動作が可能で、電気のように伝送路の影響を受けにくいという特徴を有している。このような光スイッチとしては、マッハツェンダ型、方向性結合器型など種々の方式を用いたものが提案されているが、いずれも2次元平面内で光信号の処理を行うように形成されているため、大量の光信号を処理しようとすると平面形状が大きくなってしまう。そこで、システムの高集積化のための各光部品の小型化が望まれている。
【0004】
本発明の目的は、高集積化することができる2次元フォトニック結晶を用いた光スイッチ、光通信用装置及び光通信システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る光スイッチは、
基板と、前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、
前記基板の上に配置され、前記第1のスラブ層と前記第2のスラブ層との間に配置される第3のスラブ層と、前記第1のスラブ層、前記第2のスラブ層及び前記第3のスラブ層のいずれかのスラブ層に対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥と、前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層の前記光導入用の点状欠陥と、前記第3のスラブ層の光放出用の点状欠陥とが、対向する位置に配置され、前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される。
【0006】
本明細書において、「〜の上に」とは、直接その上にという意味の他に、所定の層を介している場合も含まれる。
【0007】
本発明に係る光スイッチは、基板上に第1〜第3のスラブ層が配置されたマッハツェンダ型の光スイッチを構成する。かかる第1〜第3のスラブ層は、いずれも低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、この2次元フォトニック結晶構造内に形成される線状欠陥及び点状欠陥を用いて光の出力、非出力を制御する。
【0008】
各スラブ層において2次元フォトニック結晶構造内に形成される線状欠陥は、低屈折率領域の周期的な配列の一部を線状に抜き取ったような構造で光を伝搬する導波路として機能する。2次元フォトニック結晶構造では、低屈折率領域の周期的な配列によって形成されるフォトニックバンドギャップによって光の伝搬が規制されるため、各スラブ層内では、線状欠陥内に光が閉じ込められて伝搬する。
【0009】
また、各スラブ層のいずれか一つのスラブ層に対しては、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域が形成される。本発明に係る光スイッチでは、この位相制御領域において、スラブ層の線状欠陥を通過する光の位相を制御することにより、分波された特定の波長の光を合波した際の光の出力、非出力を制御することができる。
【0010】
また、各スラブ層において2次元フォトニック結晶構造内に形成される点状欠陥は、低屈折率領域の周期的な配列の乱れを利用して特定の波長を捕獲する機能を有する。この点状欠陥は、例えば、線状欠陥の近傍に形成されると、線状欠陥を通過する特定の波長の光を捕獲して外部に放出する光放出用の点状欠陥として機能し、また、スラブ層の外部から特定の波長の光を捕獲して線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥として機能する。
【0011】
また、本発明に係る光スイッチでは、第1のスラブ層と第2のスラブ層との間に第3のスラブ層が配置され、第1のスラブ層及び第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥と、第3のスラブ層の光放出用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される。これにより、第3のスラブ層から光放出用点状欠陥によって分波して放出された光が第1及び第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥から当該第1及び第2のスラブ層に導入される。
【0012】
さらに、本発明に係る光スイッチでは、第1のスラブ層及び第2のスラブ層の光放出用の点状欠陥と、第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される。これにより、第1及び第2のスラブ層の線状欠陥を通過する光が光放出用の点状欠陥によって層外へ放出され、第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥から当該第3のスラブ層に導入されて光が合波される。
【0013】
なお、本発明に係る光スイッチは、分波された光が等しい光路長を経て合波されることを用いて、光の選択出力を実現するものである。そこで、各点状欠陥は、第3のスラブ層の光放出用の点状欠陥から第1及び第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥までの距離、及び第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥から第1及び第2のスラブ層の光放出用の点状欠陥までの距離がそれぞれ等しくなるように、配置されることが望ましい。
【0014】
また、第1及び第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥において捕獲される光の量及び第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥において第1及び第2のスラブ層の光放出用の点状欠陥から放出された光が捕獲される量についてもそれぞれ等しくなるように配置されることが望ましい。
【0015】
こうして、本発明に係る光スイッチでは、各スラブ層に配置された光放出用の点状欠陥による光の分波と、光導入用の点状欠陥による光の合波と、いずれかのスラブ層の線状欠陥に形成される位相変化領域での光の位相制御との組合せによって、最終的に合波された光の出力、非出力が制御されて光のスイッチングを行うことができる。
【0016】
従って、本発明によれば、スラブ層の積層構造によって特定の波長の光を選択的に出力することができる新規な構造で、高集積化が可能な光スイッチを実現することができる。
【0017】
また、本発明に係る光スイッチにおいて、前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層は、それぞれ複数配置され、複数の前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層には、それぞれ異なる波長を捕獲する前記点状欠陥が形成され、前記第3のスラブ層には、複数の前記第1のスラブ層及び第2のスラブ層に形成された前記点状欠陥に対応する前記点状欠陥が形成され、同じ波長を捕獲する点状欠陥が配置された前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層は、前記第3のスラブ層からの距離が等しくなる位置に配置することができる。
【0018】
かかる構成によれば、複数の波長において、各波長の光を選択的に出力可能とすることができる。
【0019】
(2)また、本発明に係る光スイッチは、
基板と、前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、前記第1及び第2のスラブ層のいずれかに対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層は、前記2次元フォトニック結晶構造内に複数形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥を含み、
前記第2のスラブ層は、前記2次元フォトニック結晶構造内に複数形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥を含み、
前記第1のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される。
【0020】
本発明に係る光スイッチによれば、第1のスラブ層及び第2のスラブ層は、上記(1)で説明した光スイッチと同様に2次元フォトニック結晶構造を有し、この2次元フォトニック結晶構造内に導波路として機能する線状欠陥が設けられている。そして、第1のスラブ層には、線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して放出するための光放出用の点状欠陥が複数形成され、第2のスラブ層には、特定の波長の光を捕獲して線状欠陥に導入するための光導入用の点状欠陥が複数形成される。また、第1及び第2のスラブ層のいずれかに対しては、当該スラブ層を通過する光の位相を制御するための位相制御領域が設けられている。
【0021】
本発明に係る光スイッチでは、例えば、第1のスラブ層から光を入射して、第2のスラブ層から光を出射することができる。具体的には、第1のスラブ層の線状欠陥に光が入射されると、入射光の一部が光放出用の点状欠陥により捕獲されて層外へ放出される。すなわち、入射光は、第1のスラブ層の光放出用の点状欠陥において、分波される。
【0022】
この分波された一方の光は、第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥から第2のスラブ層の線状欠陥に導入されて、当該スラブ層内を通過する。残りの分波光は、第1のスラブ層の線状欠陥を通過することになる。そして、第1のスラブ層を通過する分波光は、光放出用の点状欠陥から層外に放出されて第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥から第2のスラブ層内に導入される。これにより、分波光は、第2のスラブ層において合波される。
【0023】
このとき、第1のスラブ層の光放出用の点状欠陥と第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥は対向する位置に配置されており、各スラブ層を通過して第2のスラブ層で合波されるまでの分波光の光路長は等しくなるため、各分波光の位相も等しくなる。したがって、本発明に係る光スイッチは、第1及び第2のスラブ層のいずれかを通過する分波光について、位相制御領域によって光の位相を制御することによって、合波の際の分波光どうしの干渉を利用して光を選択的に出力することができる。
【0024】
よって、本発明においても、スラブ層の積層構造によって特定の波長の光を選択的に出力することができる新規な構造で、高集積化が可能な光スイッチを実現することができる。
【0025】
(3)また、本発明に係る光スイッチは、
基板と、前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、前記第1及び第2のスラブ層のいずれかに対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥と、前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置され、前記第1のスラブ層の前記光導入用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光放出用の点状欠陥とが対向する位置に配置される。
【0026】
本発明に係る光スイッチによれば、第1のスラブ層及び第2のスラブ層は、上記(1)で説明した光スイッチと同様に2次元フォトニック結晶構造を有し、この2次元フォトニック結晶構造内に導波路として機能する線状欠陥が設けられている。そして、第1及び第2のスラブ層には、それぞれ線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して放出するための光放出用の点状欠陥と、特定の波長の光を捕獲して線状欠陥に導入するための光導入用の点状欠陥とが形成される。また、第1及び第2のスラブ層のいずれかに対しては、当該スラブ層を通過する光の位相を制御するための位相制御領域が設けられている。
【0027】
本発明に係る光スイッチでは、例えば、第1のスラブ層から光を入射及び出射を行うことができる。具体的には、第1のスラブ層の線状欠陥に光が入射されると、入射光の一部が光放出用の点状欠陥により捕獲されて層外へ放出される。すなわち、入射光は、第1のスラブ層の光放出用の点状欠陥において、分波される。
【0028】
この分波された一方の光は、第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥から第2のスラブ層の線状欠陥に導入されて、当該スラブ層内を通過する。残りの分波光は、第1のスラブ層の線状欠陥を通過することになる。そして、第2のスラブ層を通過する分波光は、光放出用の点状欠陥から層外に放出されて、第1のスラブ層の光導入用の点状欠陥から第1のスラブ層内に導入される。これにより、分波光は、第1のスラブ層において合波される。
【0029】
このとき、第1のスラブ層の光放出用の点状欠陥と第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥は対向する位置に配置されており、各スラブ層を通過して第1のスラブ層で合波されるまでの分波光の光路長は異なるが、例えば、スラブ層間の距離を調整することにより各分波光の位相を等しくすることで、実効的な光路長を等しくすることができる。また、第1及び第2のスラブ層に設けられる位相制御領域によって、通過光の位相を常時制御することによっても、実効的な光路長を等しくすることができる。したがって、本発明に係る光スイッチにおいても、上記(2)に記載された光スイッチの場合と同様に、光を選択的に出力することができる。
【0030】
よって、本発明においても、スラブ層の積層構造によって特定の波長の光を選択的に出力することができる新規な構造で、高集積化が可能な光スイッチを実現することができる。
【0031】
また、本発明に係る上記(2)または(3)の光スイッチにおいて、前記第2のスラブ層は、複数配置され、複数の前記第2のスラブ層には、それぞれ異なる波長を捕獲する前記光導入用の点状欠陥が形成され前記第1のスラブ層には、複数の前記第2のスラブ層に形成された前記光導入用の点状欠陥に対応する前記光放出用の点状欠陥を形成することができる。
【0032】
かかる構成によれば、複数の波長において、各波長の光を選択的に出力可能とすることができる。
【0033】
また、本発明に係る光スイッチは、以下の態様を取り得る。
【0034】
(A)前記位相制御領域は、前記線状欠陥の屈折率を変化させることにより、光の位相を制御可能に形成することができる。
【0035】
かかる構成によれば、線状欠陥の屈折率を変化させて、当該線状欠陥を通過する光の位相を早めたり、遅くしたりすることにより線状欠陥を通過する光の位相を制御することができる。
【0036】
(B)前記位相制御領域は、一対の電極対を含み、当該電極対から加えられる電界により当該線状欠陥の屈折率を変化させることができる。
【0037】
かかる構成のよれば、一対の電極対に加えられた電圧により生ずる電界によって線状欠陥内に対して電気光学効果を誘起し、屈折率を変化させて通過光の位相を制御することができる。
【0038】
(C)前記位相制御領域は、加熱部を含み、当該加熱部により加えられる熱により当該線状欠陥の屈折率を変化させることができる。
【0039】
かかる構成によれば、例えば、電極層を設けて、この電極層に電流を加えることにより発生する熱を利用して線状欠陥に対して熱光学効果を誘起し、屈折率を変化させて通過光の位相を制御することができる。
【0040】
(D)前記点状欠陥は、形状によって捕獲される光の波長が異なるものとすることができる。
【0041】
かかる構成によれば、種々の形状の点状欠陥を各スラブ層に形成することによって所望の波長の光をスイッチング制御することができる。
【0042】
なお、本明細書において、点状欠陥について「異なる形状」という場合、点状欠陥の平面形状が異なる場合に限らず、点状欠陥の大きさが異なる場合を含む。
【0043】
(E)前記点状欠陥は、上下非対称の柱状構造とすることができる。
【0044】
かかる構成によれば、点状欠陥において捕獲された光が放出/導入時に漏れることにより生じる損失を防ぐことができる。
【0045】
(F)前記スラブ層の面に対して前記点状欠陥の一方の側に前記特定の波長の光を反射する反射部材を配置することができる。
【0046】
かかる構成においても、点状欠陥において捕獲された光の放出/導入時における損失を反射により防ぐことができる。
【0047】
(G)各前記スラブ層の上下には、該スラブ層の材料より屈折率が低いクラッド層が存在することができる。
【0048】
かかる構成によれば、クラッド層によって、スラブ層の面に垂直な方向に対しても確実に線状欠陥内に光を閉じ込めることができる。
【0049】
(H)前記線状欠陥の一方又は双方の端部が前記低屈折率領域の周期的な配列によって閉じられた構造とすることができる。
【0050】
かかる構成によれば、一方の端部を閉じた構造とすることにより光の出射方向を一方の端面側に制御することができ、双方の端部を閉じた構造とすることにより、導入した光を端部から漏らすことなくスラブ層内に閉じ込めておくことができる。
【0051】
(I)前記線状欠陥は、該線状欠陥を含む前記スラブ層に対して少なくとも上下いずれか一方に配置される他の前記スラブ層の前記線状欠陥と重ならない位置に配置することができる。
【0052】
かかる構成によれば、導波路として機能する線状欠陥どうしの積層方向における干渉を防止することができるとともに、スラブ層間の距離を縮小してより小型化することができる。
【0053】
(J)前記低屈折率領域の配列は、三角格子状または正方格子状の配列とすることができる。
【0054】
(K)前記低屈折率領域は、前記スラブ層に形成された溝および貫通孔の少なくとも一方とすることができる。
【0055】
(L)また、本発明に係る光スイッチは、上記いずれかの光スイッチを含む光通信用装置や光通信システムに適用することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0057】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ1000の構造について説明する。
【0058】
図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチ1000を模式的に示す断面図である。
【0059】
本実施形態に係る光スイッチ1000は、基板10上にクラッド層21〜24を介して積層される複数のスラブ層31〜33と、スラブ層31に対して設けられる位相制御領域40とを含んで構成される。
【0060】
基板10の材料は、例えば、Si基板、Si基板上にSiO2層を有するSOI基板、SiC基板、GaAs基板、InP基板等の半導体基板、ガラス基板、樹脂基板などを用いることができる。
【0061】
クラッド層21〜24は、スラブ層31〜33の材料よりも低屈折率の材料で形成され、スラブ層31〜33の面に垂直な方向において光を該スラブ層31〜33内に閉じ込める機能を有する。このようなクラッド層21〜24の材料は、スラブ層31〜33の材料の屈折率との関係で決定され、例えば、In、Ga、Al、Sb、As、Ge、Si、P、N、およびOのいずれか一種またはこれらの任意の組合せによる無機材料、具体的にはSiO2、SiNx、SiOxNy、AlGaAs、AlGaAsSb、InGaP、InPなどが挙げられる。また、上記の他に例えば、空気等の気体や、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート、フェニルメタクリレート、フッ素系ポリマー等の有機材料などをクラッド層21〜24の材料として選択することができる。また、クラッド層21〜24は、例えば、スピンコート法など公知の成膜方法を用いて形成することができる。
【0062】
スラブ層31〜33は、図2に示すような、2次元フォトニック結晶構造を有するスラブ型導波路を構成する。ここで、2次元フォトニック結晶構造とは、屈折率を変化させた領域(以下、低屈折率領域という。)300を周期的に配列することにより2次元平面内においてフォトニックバンドギャップを有する構造である。この低屈折領域300は、スラブ層31〜33に貫通孔や溝を形成し、かかる貫通孔や溝の中にスラブ層31〜33よりも屈折率の低い例えば、空気などの媒質が充填されて構成される。なお、クラッド層21〜24の材料が貫通孔や溝に充填される場合もある。後述する点状欠陥101、102においても同様である。
【0063】
ここで、2次元フォトニック結晶構造では、面内方向の光は、上記したフォトニックバンドギャップによって伝搬が禁制される。そして、スラブ層31〜33では、この2次元フォトニック結晶構造中の低屈折率領域300の周期的配列において一部を線状に抜き取ったような構造の線状欠陥200を導入することによって、この線状欠陥200内においてのみ光が伝搬されるスラブ型導波路として機能する。なお、スラブ層31〜33の線状欠陥200を通過する光は、スラブ層31、32とクラッド層21〜24との屈折率差によってスラブ層31〜33の面に垂直な方向においても線状欠陥200内に閉じ込められて伝搬する。
【0064】
また、スラブ層31〜33では、図3(A)及び図3(B)に示すような低屈折率領域300の周期的な配列を採用することができる。
【0065】
例えば、スラブ層32では、一方の端部から点状欠陥101まで、及び他方の端部から点状欠陥102までにおいて線状欠陥200が形成されていればよいので、図3(A)に示すように、複数の点状欠陥101、102の間の領域は、低屈折率領域300の配列によって閉じられた構造とすることができる。このような構成によれば、入射光と出射光とが干渉することなく光のスイッチング動作を行わせることができる。
【0066】
また、例えば、スラブ層31、33では、光を入射及び出射をする必要がないので、線状欠陥200の双方の端部側を低屈折率領域300の周期的な配列によって閉じた構造とすることができる。かかる構造によれば、スラブ層31、33において、線状欠陥200の双方の端部から等方的に光が出射されることにより生ずる損失を低減しつつ光を伝搬することができる。また、このような構成により、スラブ層200における光の入出射方向を制御する必要がある場合にも有用である。なお、スラブ層31、33の一方の端部側のみを低屈折率領域300の周期的な配列で閉じた構造としてもよい。
【0067】
また、スラブ層31〜33において、低屈折率領域300の平面形状は、図2に示すような円形のものに限られず、四角形、六角形等の多角形状であってもよい。また、低屈折率領域300は、図4(A)または図4(B)に示すように、三角格子状または正方格子状で配列した周期的配列を採用することができる。
【0068】
さらに、本実施形態に係る光スイッチでは、各スラブ層31〜33において、低屈折率領域300の周期的な配列により形成される2次元フォトニック結晶構造内に、低屈折率領域300と異なる形状を有する点状欠陥101、102を形成し、特定の波長λ1の光を外部から捕獲して当該光を層内に導入することや、層内において捕獲した光を外部に放出することができる。すなわち、点状欠陥101、102は、線状欠陥200を通過する光を捕獲して外部に放出する機能と、外部の光を捕獲して線状欠陥200に導入する機能とを有し、各スラブ層31〜33において、いずれかの機能を発揮することにより光放出用の点状欠陥又は光導入用の点状欠陥として機能する。ここで、本実施形態に係る光スイッチでは、点状欠陥101を光放出用の点状欠陥として用い、点状欠陥102を光導入用の点状欠陥として用いる。なお、ここでいう「外部」とは、主として、点状欠陥が設けられたスラブ層と異なる他のスラブ層を意味する。
【0069】
この点状欠陥101、102は、上記低屈折率領域300に対して例えば、大きさや平面形状などが異なるものを選択することにより、かかる形状に対応した特定の波長の光が捕獲されるように形成することができる。例えば、低屈折率領域300の平面形状を円形とした場合には、点状欠陥101、102については半径(または直径)の異なる平面形状とすることができる。すなわち、本実施形態に係る光スイッチ1000においては、かかる構成を採用することにより、種々の形状の点状欠陥101、102を各スラブ層31〜33に形成することによって各形状に対応した様々な波長の光をかかる点状欠陥101、102によって捕獲して光のスイッチング動作を行うことができる。
【0070】
また、点状欠陥101、102は、内部に異なる屈折率の材料を充填することによっても異なる光の波長を捕獲可能に形成することができる。ここで、点状欠陥101、102において捕獲される光の波長は、上記したように点状欠陥101、102の大きさや平面形状によって変化する。そこで、点状欠陥101、102に充填する材料の屈折率が異なるものであれば、点状欠陥100の実効的な形状が変化し、異なる波長の光を捕獲させることができる。かかる場合においては、点状欠陥101、102内に充填する材料を例えば、温度により屈折率が変化しやすい材料とすれば、光スイッチ1000を例えば、温調装置を用いて温度制御することによって、かかる温度制御に応じて点状欠陥101、102で捕獲される波長を光スイッチ1000の使用時において変化させることもできる。なお、本実施形態に係る光スイッチ1000では、スラブ層31〜33における点状欠陥101、102の形状の変更と、点状欠陥101、102の内部に充填する材料の変更とを組み合わせて所望の波長を捕獲する点状欠陥101、102を形成することができる。
【0071】
また、かかる点状欠陥101、102の形状は、例えば、図5(A)に示すように、柱状構造とすることができる。また、点状欠陥101、102は、例えば、図5(A)に示すような上下対称の柱状構造とした場合、捕獲された光は、光を外部に放出する際、上下に等方向に放出される。このため、かかる形状を採用することにより、スラブ層32の光放出用の点状欠陥101において分波した光を、スラブ層32の上下に配置されるスラブ層31、33の光導入用の点状欠陥102において導入することができる。
【0072】
また、光放出用の点状欠陥101からの放出光の方向を規制する場合には、図5(B)〜図5(E)に示すように上下非対称の形状を採用すると、光は、主として大きく開いた側から放出されるため、放出光の損失を低減させることができ、より正確な光のスイッチング動作が行えるようになる。
【0073】
なお、点状欠陥101、102の形状を例えば、図5(A)に示すような上下対称の柱状構造とした場合、いずれか一方の開口側に光反射部材を設けることによって(図示省略)、放出用の点状欠陥101においては等方的に放出される光を該反射部材による反射によって光が所望の方向以外へ漏れるのを防止することができ、光導入用の点状欠陥102においては一部の光が線状欠陥200に導入されずに漏れることを防止することができる。従って、このような構成によれば、点状欠陥101、102において捕獲された光の放出/導入時における損失を反射により防ぐことができるので、捕獲した光を低損失で伝搬させることができる。
【0074】
ここで、本実施形態に係る光スイッチ1000では、図1(A)に示すように、上記した特徴を有する点状欠陥101、102が各スラブ層31〜33において対向する位置に配置される。より具体的には、スラブ層32の光放出用の点状欠陥101とスラブ層31、33の光導入用の点状欠陥102とが対向する位置に配置され、スラブ層32の光導入用の点状欠陥102とスラブ層31、33の光放出用の点状欠陥101とが対向する位置に配置される。
【0075】
また、スラブ層31〜33の材料としては、例えば、In、Ga、Al、Sb、As、Ge、Si、P、N、およびOのいずれか一種またはこれらの任意の組合せによる無機材料でクラッド層21〜24よりも屈折率の高いものを用いることができる。具体的には、Si、SiO2にGe等を含む不純物を添加したもの、AlAs、GaAs、InGaAs、GaAsSb、InGaAsPなどが例示できる。また、スラブ層31〜33の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート、フェニルメタクリレート、フッ素系ポリマー等の有機材料でクラッド層21〜24の材料よりも屈折率の高いものを用いることができる。
【0076】
そして、かかるスラブ層31〜33は、例えば、スピンコート法などの公知の成膜方法を用いて成膜した後に、低屈折領域300および点状欠陥101、102を公知のフォトリソグラフィー技術、電子線描画法などを用いてパターニングすることにより形成することができる。
【0077】
また、かかるスラブ層31〜33は、単独で個別に形成することもできる。具体的には、図6(A)に示すように、例えば、Siの単結晶ウェハ500を準備する。そして、図6(B)に示すように、ウェハ500の所定の領域400にEB(Electron Beam)を用いる電子線描画法や、RIE(Reactive Ion Etching)等を用いたフォトリソグラフィー技術によって低屈折率領域300、点状欠陥101、102のパターニングを行う。このとき、スラブ層31〜33の形状に合わせてスラブ層31〜33となる領域の周囲についても例えば、図6(B)に示すように、分離用パターン60を形成しておくことができる。なお、スラブ層31〜33となる領域の周囲に分離用パターン60を形成する場合には、スラブ層31〜33がパターニング中にウェハ500から分離しないように支持する支持領域70を残しておくことが望ましい。
【0078】
次に、パターニングされたウェハ500からスラブ層31〜33を支持領域70において(図中の破線部分)、例えば、劈開等をすることにより分離してスラブ層31〜33を取り出す。なお、スラブ層31〜33は、上記したようにスラブ層31〜33となる領域の周囲に分離用パターン60を形成しない場合には、ウェハ500を公知の手法を用いてダイシングすることによりスラブ層31〜33を切り出すこともできる。
【0079】
このように、スラブ層31〜33を個別に形成する場合には、クラッド層21〜24を例えば、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂など接着力の有する材料から形成して積層することにより、スラブ層31〜33と他の層とを固定することができる。
【0080】
なお、スラブ層31〜33を単独で個別に形成する方法は、上記したような例えば、単結晶Siウェハなどの半導体基板を用いる場合に限らず、合成樹脂基板やガラス基板などを用いてもよい。
【0081】
また、本実施形態に係る光スイッチ1000には、スラブ層31の線状欠陥を通過する光の位相を変化させて制御することができる位相制御領域40が設けられている。なお、位相制御領域40は、スラブ層31に対して設ける場合に限られず、スラブ層33に対して設けることもできる。
【0082】
この位相制御領域40は、図7(A)及び図7(B)に示すような構成により、スラブ層31の線状欠陥200の例えば、屈折率などを変化させることにより、スラブ層31の線状欠陥200を通過する光の位相を早くしたり、遅くしたりすることによって制御することができる。
【0083】
位相制御領域40は、例えば、図7(A)に示すように、線状欠陥200の一部の領域の上下に対向するように電極51、52から成る電極対を配置した構成とすることができる。かかる構成においては、電極51、52に与えられた電圧V1、V2により線状欠陥200内に電界が生じ、電気光学効果により線状欠陥200の電極対に挟まれた領域で屈折率の変化が生じる。すると、この屈折率の変化によって線状欠陥200を通過する光の位相を変化させることができる。なお、電極51、52に与えられる電圧V1、V2は、同じ電位の電圧であってもよいし、異なる電位の電圧であってもよい。また、電極51、52は、例えば、金属、合金、酸化物導電体などを材料として例えば、スパッタ法により形成することができる。
【0084】
また、位相制御領域40は、例えば、図7(B)に示すように、線状欠陥200の一部の領域の上又は下に電極53からなる加熱部を配置して、この加熱部にから線状欠陥200に与えられる熱によって生じる熱光学効果によって線状欠陥200の屈折率を変化させることもできる。より具体的には、電極53に電流源55を接続して、この電流源55から電極53に電流を与えることにより発生する熱を用いて上記熱光学効果を生じさせる。なお、この電極53についても、例えば、金属、合金、酸化物導電体などを材料として例えば、スパッタ法により形成することができる。
【0085】
そして、本実施形態においては、電極53に流れる電流により発生する熱を利用して線状欠陥200を加熱する構成を加熱部として採用したが、これに限定されるものではなく、例えば、半導体と金属を組み合わせてペルチェ効果により温度変化を与えることができる加熱部を形成して、より精密な温度制御をすることもできる。
【0086】
次に、本実施形態に係る光スイッチ1000の機能について説明する。
【0087】
本実施形態に係る光スイッチ1000は、2つの光路を通過する光の位相差を制御して、所定の波長λ1の光を選択的に出力可能に形成されたマッハツェンダ型干渉器の動作原理を応用したものである。
【0088】
すなわち、本実施形態に係る光スイッチ1000は、図1(A)に示すように、スラブ層32の端面から波長λ1の光Pinが入射されると、波長λ1の光はスラブ層32の光放出用の点状欠陥101によって捕獲され、スラブ層32の上下に等方的に分波されて放出される。
【0089】
そして、スラブ層32の点状欠陥101から放出された分波光は、スラブ層31、33の光導入用の点状欠陥102から各層内に導入される。続いて、スラブ層31、33に導入された光は、それぞれの層内に形成された線状欠陥内を通過する。このとき、スラブ層31においては、位相制御領域40によって当該スラブ層31の線状欠陥を通過する光の位相が制御され、波長λ1の光を出力させる場合には、かかる光の位相は変化されずに層内を通過し、波長λ1の光を非出力とする場合には、かかる光は、図1(B)の破線で示すようにλ1/2分だけ位相を早く、又は遅くなるようにずらされて層内を通過する。そして、各スラブ層31、33内の線状欠陥を通過する光は、各層内に形成された光放出用の点状欠陥101によって捕獲されて、スラブ層31、33の外へ放出される。
【0090】
最終的には、スラブ層31、33の光放出用の点状欠陥101から放出された光がスラブ層32の光導入用の点状欠陥102からスラブ層32内に導入されて合波される。このとき、スラブ層31を介してスラブ層32に導入された光の光路長と、スラブ層33を介してスラブ層32に導入された光の光路長とは等しくなる。
【0091】
そこで、スラブ層31から放出された波長λ1の光の位相が、位相制御領域40によって変化させられている場合には、スラブ層31からの放出光とスラブ層33からの放出光とは互いに干渉しあって打ち消される。その結果、スラブ層32の端面からは、波長λ1の出射光Poutは出力されない。
【0092】
一方、スラブ層31から放出された波長λ1の光の位相が、位相制御領域40によって変化を受けていない場合には、スラブ層31からの放出光とスラブ層33からの放出光とは、位相が同じであるため、これらが合波されると、波長λ1の出射光Poutとしてスラブ層32の端面から出力される。
【0093】
このように、本実施形態に係る光スイッチ1000によれば、スラブ層32に配置された光放出用の点状欠陥101による光の分波と、光導入用の点状欠陥102による光の合波と、スラブ層31に対して設けられる位相変化領域40での光の位相制御との組合せによって、最終的に合波された特定の波長λ1の光を選択的に出力することにより、光のスイッチングを行うことができる。そして、本実施形態に係る光スイッチ1000によれば、複数のスラブ層31〜33の積層構造を採用することによって装置を小型化かつ高集積化することができる。
【0094】
(変形例1)
図8(A)は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る光スイッチ1100を模式的に示す断面図である。なお、かかる断面図は、光スイッチ1100を光の入出射方向から見たものである。また、図1(A)に示す部材と実質的に同一の機能を有する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本変形例に係る光スイッチ1100は、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の材料、形成方法を用いることができる。
【0095】
本変形例に係る光スイッチ1100は、基本的構成及び基本的機能が第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様であるが、基板10上に積層された各スラブ層31〜33における線状欠陥200の配置関係が異なる。すなわち、本変形例に係る光スイッチでは、図1(A)に示すように、各スラブ層31〜33の線状欠陥200が積層状態において、上下に配置されるスラブ層31〜33の線状欠陥200と重ならない位置に配置されている。より具体的には、図8(B)及び図8(C)に示すように、各スラブ層31〜33において、点状欠陥101、102は、積層状態においてそれぞれ対向する位置に配置されるが、スラブ層32の線状欠陥200に対して、スラブ層31、33の線状欠陥200は、点状欠陥101、102を中心として反対側に配置される。
【0096】
なお、各スラブ層31〜33の線状欠陥200は、それぞれ平行な位置に配置するほか、各線状欠陥200を交叉するように配置することができる。
【0097】
本変形例に係る光スイッチ1100によれば、上述した構成を採用することにより、各スラブ層31〜33間において線状欠陥200どうしの干渉が生じにくくなり、スラブ層31〜33間の距離を縮めることによって、さらなる小型化および高集積化を図ることができる。
【0098】
(変形例2)
図9は、本発明の第1の実施形態の変形例2に係る光スイッチ1200を模式的に示す断面図である。また、図1(A)に示す部材と実質的に同一の機能を有する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本変形例に係る光スイッチ1200は、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の材料、形成方法を用いることができる。
【0099】
本変形例に係る光スイッチ1200は、図9で示すように、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様に、波長λ1の光をスラブ層32〜34で構成されるマッハツェンダ型の光スイッチによってスイッチング動作が可能に形成されるとともに、波長λ2の光をスラブ層31、33、35で構成されるマッハツェンダ型の光スイッチによってスイッチング動作が可能に形成されている。それぞれのマッハツェンダ型光スイッチにおける機能は、第1の実施形態で説明した光スイッチ1000と同様である。
【0100】
そして、スラブ層33には、波長λ1の光放出用の点状欠陥101と、波長λ2の光放出用の点状欠陥103とが設けられるとともに、波長λ1の光導入用の点状欠陥102と、波長λ2の光導入用の点状欠陥104とが設けられる。
【0101】
また、スラブ層32、34の波長λ1の光導入用の点状欠陥102は、スラブ層33の光放出用の点状欠陥101からの距離が等しくなるように対向する位置に設けられる。また、スラブ層32、34の波長λ1の光放出用の点状欠陥101は、スラブ層33の光導入用の点状欠陥102からの距離が等しくなるように対向する位置に設けられる。
【0102】
また、スラブ層31、35においても、波長λ2の光導入用の点状欠陥104がスラブ層33の光放出用の点状欠陥103と等距離でかつ対向するように設けられる。また、スラブ層31、35において、波長λ2の光放出用の点状欠陥103が、スラブ層33の光導入用の点状欠陥104と等距離でかつ対向するように設けられる。
【0103】
さらに、スラブ層31、33に対しては、各層の線状欠陥を通過する光の位相を変化させることができる位相制御領域41、42が形成され、第1の実施形態で説明した例えば、図7(A)及び図7(B)に示す構成を採用することができる。
【0104】
このように、本変形例に係る光スイッチ1200によれば、複数の波長λ1、λ2の光を選択的に出力することができ、さらにスラブ層31〜35の積層体により光スイッチを実現するため、装置を小型化かつ高集積化することができる。なお、本変形例に係る光スイッチ1200では、さらにスラブ層を積層することによって、3つ以上の波長の光を選択出力可能に形成することができる。
【0105】
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係る光スイッチ2000を模式的に示す断面図である。なお、第1の実施形態で説明した図1(A)と実質的に同様の機能を有する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施形態に係る光スイッチ1000は、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の材料、形成方法を用いることができる。
【0106】
本実施形態に係る光スイッチ2000は、基本的構成を第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様とするが、図10に示すよう、波長λ1の入射光が所定の割合でスラブ層32内の線状欠陥を通過可能に形成されているとともに、スラブ層32に波長λ1の光の位相を変化させるための位相制御領域40が設けられている点が第1の実施形態に係る光スイッチ1000と異なる。
【0107】
ここで、導波路として機能する線状欠陥と光放出機能又は光導入機能を有する点状欠陥とは、両者間の距離に応じて光の結合効率が決定される。具体的には、線状欠陥と点状欠陥とは、近接して配置されると光の結合効率が大きくなり、離隔して配置されると光の結合効率が小さくなる。
【0108】
そして、本実施形態に係る光スイッチ2000では、スラブ層32の光放出用の点状欠陥101を所定の結合効率となるような位置に配置して、例えば、入射光Pinのうち50%の光をスラブ層32内に残しつつ、残りの50%の光を点状欠陥101から上下に25%ずつスラブ層31、33へと放出することができる。実際には、スラブ層32内を通過する光の光量が、スラブ層31、33の光放出用の点状欠陥101からスラブ層32に対して放出された光の光量の合計と等しくなるように、スラブ層32の光放出用の点状欠陥101の結合効率を任意に設定することができる。また、スラブ層31、33においては、各層に導入された光が漏れることを防止するために、波長λ1の光を反射する機能を有する光反射膜など(図示省略)を層内の点状欠陥101、102の一方の側に設けることができる。
【0109】
さらに、本実施形態に係る光スイッチ2000では、スラブ層32の点状欠陥101と点状欠陥102までの光路と、スラブ層32から放出された光がスラブ層31、33を通過して、スラブ層32に戻ってくるまでの光路とが異なる。具体的には、図10に示すよう、スラブ層32と、スラブ層31、33との間の距離をdとしたとき、スラブ層32を通過した光と、スラブ層31、33とを通過した光とでは、距離2dの光路差による位相差が生ずる。
【0110】
従って、本実施形態に係る光スイッチ2000では、かかる距離2dを波長λ1の整数倍となるように設定すれば、位相制御領域40において位相変化を与えない時は、出射光Poutが出力され、位相制御領域40においてスラブ層32を通過する光に対してλ1/2だけ位相変化を与えた時は、出射光Poutが出力される。
【0111】
一方、本実施形態に係る光スイッチ2000では、かかる距離2dをλ1/2の奇数倍となるように設定すれば、位相制御領域40において位相変化を与えない時に、出射光Poutは出力されず、位相制御領域40においてスラブ層32を通過する光に対してλ1/2の位相変化を与えれば、出射光Poutが出力される。
【0112】
以上に述べたように、本実施形態に係る光スイッチ2000によっても、特定の波長λ1の光を選択的に出力することにより、光のスイッチングを行うことができる。そして、本実施形態に係る光スイッチ2000によれば、複数のスラブ層31〜33の積層構造を採用することによって装置を小型化かつ高集積化することができる。
【0113】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る光スイッチ3000を模式的に示す断面図である。上記各実施形態において説明したものと実質的に同一の機能を有する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本実施形態に係る光スイッチ3000には、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の材料、形成方法を用いることができる。
【0114】
本実施形態に係る光スイッチ3000は、図11に示すように、基板10上にクラッド層21、22を介してスラブ層31、32が積層されており、さらにスラブ層32の上にクラッド層23が積層されて構成されている。また、スラブ層32に対しては、層内を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域40が設けられている。なお、この位相制御領域40は、スラブ層32に対して設ける代わりに、スラブ層31に対して設けることもできる。
【0115】
スラブ層31、32は、上記各実施形態の場合と同様に2次元フォトニック結晶構造内に線状欠陥及び点状欠陥が形成されている。ただし、スラブ層31については、2つの点状欠陥がいずれも光導入用の点状欠陥102a、102bとして形成され、スラブ層32については、2つの点状欠陥がいずれも光放出用の点状欠陥101a、101bとして形成されている点が上記各実施形態で説明した光スイッチと異なる。
【0116】
また、本実施形態に係る光スイッチ3000では、図1に示すように、光の入射口と出射口とが異なる層に設けられる。具体的には、スラブ層32の端面を光の入射口とし、スラブ層31の端面を光の出射口としている。
【0117】
このようなスラブ層31、32の構成は、図12(A)及び図12(B)により例示できる。
【0118】
図12(A)は、スラブ層32を模式的に示す平面図である。図12(A)によれば、スラブ層32の線状欠陥200は、一方の端部がスラブ層32の端面まで形成されており光の入射口となっている。線状欠陥200の他方の端部は、光が漏れないように低屈折率領域300を配列することによって閉じることができる。
【0119】
また、図12(B)は、スラブ層31を模式的に示す平面図である。図12(B)によれば、スラブ層31の線状欠陥200は、一方の端部がスラブ層31の端面まで形成されており光の出射口となっている。線状欠陥200の他方の端部は、光が漏れないように低屈折率領域300を配列することによって閉じることができる。
【0120】
また、本実施形態に係る光スイッチ3000では、スラブ層32において、入射光を分波する際に、スラブ層32に残留する光の量と、スラブ層32の層外に放出される光の量とが等しくなることが好ましい。そして、線状欠陥200を通過する光が点状欠陥101aにおいて捕獲される光の量は、線状欠陥200と点状欠陥101aとの距離により決定される。そこで、線状欠陥200と点状欠陥101aとは分波光の光量が等しくなるように配置される。点状欠陥101bと線状欠陥200との間の距離も等しくなるように配置することが望ましい。また、スラブ層32の光放出用の点状欠陥101a、101bと、スラブ層32の光導入用の点状欠陥102a、102bとは、対向する位置に配置される。これによりスラブ層31、32の間で光の伝搬を正確に行うことができる。さらに、スラブ層31、32においては、各層に導入された光が漏れることを防止するために、波長λ1の光を反射する機能を有する光反射膜など(図示省略)を層内の点状欠陥101a、101b、102a、102bの一方の側に設けることができる。また、点状欠陥101a、101b、102a、102bの断面形状を図5(A)〜図5(E)に示すように非対称とすることも有効である。
【0121】
以上に述べたような構成を有する光スイッチ3000は、以下のように光のスイッチング動作を行うことができる。
【0122】
まず、スラブ層32の端面から波長λ1の光Pinが入射されると、入射光Pinは、その一部がスラブ層32の点状欠陥101aにおいて捕獲されて層外に放出されることにより分波される。一方の分波光は、スラブ層32をそのまま通過して、点状欠陥101bで捕獲されて層外に放出される。また、他方の分波光は、スラブ層31の点状欠陥102aで捕獲されて層内に導入されて、スラブ層31内を通過する。そして、スラブ層32の点状欠陥101bから放出された光は、スラブ層31の点状欠陥102bにおいて捕獲されてスラブ層31に導入されることで、スラブ層31を通過した光と合波される。このとき、スラブ層32を通過する分波光の光路長は、点状欠陥101a、101b間の距離とスラブ層31、32間の距離とを足した長さとなり、スラブ層31を通過する分波光の光路長は、点状欠陥102a、102b間の距離とスラブ層31、32間の距離とを足した長さとなるため、各分波光の光路長は等しくなる。そして、スラブ層31を通過する分波光は、位相制御領域40によって位相が制御され、各分波光が合波されたときに分波光どうしが干渉して打ち消しあう場合は、出射光Poutは出力されず、分波光どうしの位相が一致している場合は、出射光Poutが出力される。
【0123】
このように、本実施形態に係る光スイッチ3000においても、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の光のスイッチング動作が可能となる。また、かかる光スイッチ3000は、スラブ層31、32の2層構造により実現される。従って、かかる光スイッチ3000によれば、装置のさらなる小型化かつ高集積化が可能である。
【0124】
なお、図11に示す構造において、スラブ層32の点状欠陥101bを光導入用の点状欠陥として用い、スラブ層31の点状欠陥102bを光放出用の点状欠陥として用いることで、スラブ層32から光を入射及び出射する構成とすることができ、本実施形態に係る光スイッチ3000と同様の機能を有する光スイッチを実現することができる。かかる場合においては、スラブ層31、32を通過する光が合波されるまでの光路長が異なるが、この光路差を補正するようにスラブ層31、32間の距離を調整することで実効的に光路長を等しくすることができる。また、位相制御領域40によって光路差を補正するように通過光の位相を常時制御することによっても、実効的な光路長を等しくすることが可能である。
【0125】
(変形例)
図13は、本発明の第3の実施形態の変形例に係る光スイッチ3100を模式的に示す断面図である。また、上記実施形態で説明した部材と実質的に同一の機能を有する部材には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、本変形例に係る光スイッチ3100は、第1の実施形態に係る光スイッチ1000と同様の材料、形成方法を用いることができる。
【0126】
本変形例に係る光スイッチ3100は、図13で示すように、波長λ1の光をスラブ層31、32で構成されるマッハツェンダ型の光スイッチによってスイッチング動作が可能に形成されるとともに、波長λ2の光をスラブ層32、33で構成されるマッハツェンダ型の光スイッチによってスイッチング動作が可能に形成されている。それぞれのマッハツェンダ型光スイッチにおける機能は、第3の実施形態で説明した光スイッチ3100と同様である。
【0127】
そして、スラブ層32には、波長λ1の光放出用の点状欠陥101a、101bと、波長λ2の光放出用の点状欠陥103a、103bとが設けられる。スラブ層31には、波長λ1の光の導入用の点状欠陥102a、102bが、点状欠陥101a、101bと対向する位置に配置されている。スラブ層33には、波長λ2の光導入用の点状欠陥104a、104bが、点状欠陥103a、103bと対向する位置に配置されている。
【0128】
また、スラブ層31、33に対しては、各層の線状欠陥を通過する波長λ1、λ2の光の位相を変化させることができる位相制御領域41、42が形成され、かかる位相制御領域41、42での位相制御によって、波長λ1、λ2の光を選択的に出力することができる。従って、本変形例に係る光スイッチ3100では、複数の波長範囲の光に対応したスイッチング動作が実現できる。なお、位相制御領域は、スラブ層31、33に対して設ける代わりに、スラブ層32に対して設けることもできる。
【0129】
さらに、本変形例に係る光スイッチ3100では、波長λ1、λ2の光を含む入射光Pinをスラブ層32から入力して、スラブ層31から波長λ1の出射光Pout1を出力し、スラブ層32から波長λ2の出射光Pout2を出力するように構成することができる。これにより、入射光Pinに様々な波長範囲の光が含まれる場合でも、波長ごとに分波してスイッチングを行い、異なるスラブ層から選択的に出力することができる。
【0130】
なお、本変形例に係る光スイッチ3100では、さらにスラブ層を積層することによって、3つ以上の波長の光を選択出力可能に形成することができる。また、図13に示す構造において、スラブ層32の点状欠陥101b、103bを光導入用の点状欠陥として用い、スラブ層31、33の点状欠陥102b、104bを光放出用の点状欠陥として用いることで、スラブ層32から光を入射及び出射する構成とすることができ、本実施形態に係る光スイッチ3100と同様の機能を有する光スイッチを実現することができる。かかる場合においては、スラブ層31、33を通過する光とスラブ層32を通過する光が合波されるまでの光路長が異なるが、この光路差を補正するようにスラブ層31、32間、及びスラブ層32、33間の距離を調整することで実効的に光路長を等しくすることができる。また、位相制御領域41、42によって光路差を補正するように通過光の位相を常時制御することによっても、実効的な光路長を等しくすることが可能である。
【0131】
(第4の実施形態)
上記第1の実施形態〜第3の実施形態及びその各変形例に係る光スイッチ1000〜3100は、例えば、光ルーターや光スイッチャーなど(図示省略)の種々の光通信用装置に適用することができる。
【0132】
また、かかる光スイッチ1000〜3100は、図14に示すような、光通信システム4000に適用することができる。かかる光通信システム4000は、複数の波長の光信号を多重化して情報を伝送する波長多重化方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を用いた光通信システムであり、例えば、基地局610、中継局620、および加入者端末630〜650を含んで構成される。基地局610、中継局620、および加入者端末630〜650は、光ファイバにより接続されている。
【0133】
基地局610では、複数の波長(λ1、λ2、λ3、・・・)を含む光信号を送受信することができる。中継局620では、基地局620から送られた光信号を分波して各加入者端末630〜650へ送信することができる。また、中継局620では、加入者端末630〜650から受信した光信号を合波して基地局610に送信することもできる。また、各加入者端末630〜650では、それぞれに割り当てられた波長帯の光信号を送受信することができるように構成されている。具体的には、加入者端末630では、波長λ1の光信号が送受信され、加入者端末640では、波長λ2の光信号が送受信され、加入者端末650では、波長λ3の光信号が送受信されることによりデータ通信が行われる。
【0134】
ここで、上記光スイッチ1000〜3100は、基地局610や中継局620内に設置される光通信用装置(図示省略)内で用いられ、かかる光スイッチ1000〜3100の光信号のスイッチング機能によって所定の光ファイバに所定の光信号を伝送することができる。
【0135】
このように、かかる光通信システム4000によれば、基地局610から加入者端末630〜650に至る通信経路を光ファイバで統一したいわゆる全光アクセス方式(FTTH:Fiber To The Home)の比較的大規模な通信システムから光LAN(Local Area Network)などの比較的小規模な通信システムまで様々な光通信システムを構築することができる。
【0136】
なお、本発明に好適な実施の形態は、上述したものに限られず、本発明の要旨範囲内で各種態様を取り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。図1(B)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチの機能を説明するための図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチのスラブ層を模式的に示す平面図である。
【図3】図3(A)及び図3(B)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチのスラブ層を模式的に示す平面図である。
【図4】図4(A)及び図4(B)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチにおける低屈折率領域の配列を説明するための図である。
【図5】図5(A)〜図5(E)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチにおける点状欠陥の断面形状を模式的に示す図である。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、本発明の第1の実施形態に係る光スイッチにおける位相制御領域を説明するための図である。
【図7】図7(A)及び図7(B)は、本発明の第1の実施形態における光スイッチのスラブ層の形成方法を説明するための図である。
【図8】図8(A)は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。図8(B)及び図8(C)は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る光スイッチのスラブ層を模式的に示す平面図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施形態の変形例2に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の第2の実施形態に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の第3の実施形態に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。
【図12】図12(A)及び図12(B)は、本発明の第3の実施形態に係る光スイッチのスラブ層を模式的に示す平面図である。
【図13】図13は、本発明の第3の実施形態の変形例に係る光スイッチを模式的に示す断面図である。
【図14】図14は、本発明の第3の実施形態に係る光通信システムを模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 基板、 21、22、23、24、25、26 クラッド層、
31、32、33、34、35 スラブ層、
40、41、42 位相制御領域、
101、102、103、104、101a、101b、102a、102b、103a、103b、104a、104b 点状欠陥、
200 線状欠陥、 300 低屈折率領域、 51、52、53 電極、
55 電流原、
1000、1100、1200、2000、3000、3100 光スイッチ、4000 光通信システム
Claims (18)
- 基板と、
前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、
前記基板の上に配置され、前記第1のスラブ層と前記第2のスラブ層との間に配置される第3のスラブ層と、
前記第1のスラブ層、前記第2のスラブ層及び前記第3のスラブ層のいずれかのスラブ層に対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、
低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、
前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、
前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥と、
前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層の前記光導入用の点状欠陥と、前記第3のスラブ層の光放出用の点状欠陥とが、対向する位置に配置され、
前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第3のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される、光スイッチ。 - 請求項1において、
前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層は、それぞれ複数配置され、
複数の前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層には、それぞれ異なる波長を捕獲する前記点状欠陥が形成され、
前記第3のスラブ層には、複数の前記第1のスラブ層及び第2のスラブ層に形成された前記点状欠陥に対応する前記点状欠陥が形成され、
同じ波長を捕獲する点状欠陥が配置された前記第1のスラブ層及び前記第2のスラブ層は、前記第3のスラブ層からの距離が等しくなる位置に配置される、光スイッチ。 - 基板と、
前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、
前記第1及び第2のスラブ層のいずれかに対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、
低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、
前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層は、
前記2次元フォトニック結晶構造内に複数形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥を含み、
前記第2のスラブ層は、
前記2次元フォトニック結晶構造内に複数形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥を含み、
前記第1のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置される、光スイッチ。 - 基板と、
前記基板の上に配置される第1のスラブ層及び第2のスラブ層と、
前記第1及び第2のスラブ層のいずれかに対して設けられ、当該スラブ層を通過する光の位相を制御可能な位相制御領域と、を含み、
前記スラブ層のそれぞれは、
低屈折率領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、
前記2次元フォトニック結晶構造の一部に形成され、導波路として機能する線状欠陥と、
前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、前記線状欠陥から特定の波長の光を捕獲して当該光を放出する光放出用の点状欠陥と、
前記2次元フォトニック結晶構造内に形成され、特定の波長の光を捕獲して前記線状欠陥に当該光を導入する光導入用の点状欠陥と、を含み、
前記第1のスラブ層の前記光放出用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光導入用の点状欠陥とが、対向する位置に配置され、
前記第1のスラブ層の前記光導入用の点状欠陥と、前記第2のスラブ層の光放出用の点状欠陥とが対向する位置に配置される、光スイッチ。 - 請求項3、4のいずれかにおいて、
前記第2のスラブ層は、複数配置され、
複数の前記第2のスラブ層には、それぞれ異なる波長を捕獲する前記光導入用の点状欠陥が形成され、
前記第1のスラブ層には、複数の前記第2のスラブ層に形成された前記光導入用の点状欠陥に対応する前記光放出用の点状欠陥が形成される、光スイッチ。 - 請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記位相制御領域は、前記線状欠陥の屈折率を変化させることにより、光の位相を制御可能に形成されている、光スイッチ。 - 請求項6において、
前記位相制御領域は、一対の電極対を含み、当該電極対から加えられる電界により当該線状欠陥の屈折率を変化させる、光スイッチ。 - 請求項6において、
前記位相制御領域は、加熱部を含み、当該加熱部により加えられる熱により当該線状欠陥の屈折率を変化させる、光スイッチ。 - 請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記点状欠陥は、形状によって捕獲される光の波長が異なる、光スイッチ。 - 請求項1〜9のいずれかにおいて、
前記点状欠陥は、上下非対称の柱状構造である、光スイッチ。 - 請求項1〜10のいずれかにおいて、
前記スラブ層の面に対して前記点状欠陥の一方の側に前記特定の波長の光を反射する反射部材が配置される、光スイッチ。 - 請求項1〜11のいずれかにおいて、
各前記スラブ層の上下には、該スラブ層の材料より屈折率が低いクラッド層が存在する、光スイッチ。 - 請求項1〜12のいずれかにおいて、
前記線状欠陥の一方又は双方の端部が前記低屈折率領域の周期的な配列によって閉じられている、光スイッチ。 - 請求項1〜13のいずれかにおいて、
前記線状欠陥は、該線状欠陥を含む前記スラブ層に対して少なくとも上下いずれか一方に配置される他の前記スラブ層の前記線状欠陥と重ならない位置に配置される、光スイッチ。 - 請求項1〜14のいずれかにおいて、
前記低屈折率領域の配列は、三角格子状または正方格子状の配列である、光スイッチ。 - 請求項1〜15のいずれかにおいて、
前記低屈折率領域は、前記スラブ層に形成された溝および貫通孔の少なくとも一方である、光スイッチ。 - 請求項1〜16のいずれかに記載された光スイッチを含む光通信用装置。
- 請求項1〜16のいずれかに記載された光スイッチを含む光通信システム。
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