JP6502285B2 - 単結晶ファイバの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー装置、増幅装置などに用いられる単結晶ファイバの製造方法に関する。
ロッド形状やファイバ形状の固体レーザー増幅媒体では、励起光吸収によって生じる発熱が効率低下の要因となる。発熱による媒体温度上昇は、多くの発光中心に対し誘導放出の効率低下を生じさせる。また媒体中の温度分布が熱誘起複屈折や熱レンズを発生させ、共振器周回ロスの増加および共振器安定領域の縮小を生じ、高効率の光増幅を阻害する。
このような現象を緩和する方法として、ロッド形状の単結晶もしくは多結晶のレーザー増幅媒体について、両端面付近に発光中心が添加されていない無添加領域を設ける構成が報告されており、エンドキャップ複合構造と呼ばれている(非特許文献1,非特許文献2参照)。また、発光中心の添加濃度をレーザーロッド軸方向に徐々に変動させることにより、均一濃度分布のロッドに比べ温度上昇を抑止する構成も報告されている(非特許文献3参照)。
これらのような発光中心の濃度分布を持つレーザーロッドの作製方法として、複数の単結晶もしくは多結晶の接合が報告されている。単結晶と単結晶を接合する方法として拡散接合法と常温接合法が報告されており、単結晶と多結晶については焼結法で接合した報告がある(非特許文献1参照)。図8に常温接合法で作製したエンドキャップ複合構造を示す。この構造は、2つの無添加単結晶801で、発光中心が添加された単結晶802を挾む構成となっている。無添加単結晶801と単結晶802との接合面は、5mm×5mmの四角形である。3つの領域は、常温接合法により接合している。
特開平08−062435号公報 特開平09−202699号公報
庄司 一郎 他、「常温接合を用いた高機能レーザー素子の作製」、レーザー研究、第39巻、第5号、337−341頁、2011年。 M. Tsunekane, N. Taguchi, and H. Inaba, "Efficient 946-nm laser operation of a composite Nd:YAG rod with undoped ends," Applied Optics, Vol.37, No.24, pp.5713-5719, 1998. R. Wilhelm et al., "Design and comparison of composite rod crystals for power scaling of diode end-pumped Nd:YAG lasers," Optics Express, Vol.17, No.10, pp.8229-8236, 2009. S. Ishibashi and K. Naganuma, "Mode-locked operation of Cr4+:YAG single-crystal fiber laser with external cavity," Optics Express, Vol.22, No.6, pp.6764-6771, 2014.
前述したように、軸方向に発光中心の濃度が変化するレーザーロッドの作製は報告されているが、断面の直径が1mmを下回るファイバの場合には軸方向に発光中心の濃度分布を持つ増幅媒体の作製は困難である。
ここで、このような増幅媒体をレーザー装置に組み込む過程では、増幅媒体の径方向へある程度の力が加わることは避けられない。このような力が加わった場合、上述したように接合している構造のファイバでは、加わった応力による接合面の破壊が懸念される。
前述したように接合している複合増幅媒体の一部を固定し、径方向へ力をかけた場合、接合面に応力を生じる。この応力は、増幅媒体の軸方向に対して垂直な断面積が小さければ小さいほど大きくなる。また、前述した接合方法による接合面の破損耐性は、単結晶自体の破損耐性に比べ大きく劣る。このため、上述したような装置組み込み時においては、前述したように接合している直径1mm程度以下のファイバ形状を持つ複合増幅媒体については応力発生による破損が懸念されることとなり、使用できない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、装置組み込み時に加わる力による破損などが発生しない、軸方向に発光中心の濃度変化を持たせた直径1mm以下の単結晶ファイバが製造できるようにすることを目的とする。
本発明に係る単結晶ファイバの製造方法は、発光中心が無添加の酸化物からなる母材から構成された柱状部を用意する第1工程と、柱状部の側面を取り巻く筒型もしくは柱状部の側面を取り巻く筒型から軸方向に平行な2つの切断面によって切り出される形状に成膜された発光中心を生成するための材料を含む複数の薄膜部を柱状部の軸方向に間隔を開けて形成して母材部とする第2工程と、レーザー溶融ペデスタル成長法により、母材部の一端より母材の単結晶からなるファイバを引き上げることで、発光中心が添加された添加部と、間隔に対応して添加部を挟んで配置される発光中心が添加されていない無添加部とが、発光中心の濃度が移行する移行部を挟んでファイバの軸方向に配列された状態とする第3工程と、無添加部で切断し、添加部、添加部を挾んで配置された無添加部、添加部と無添加部との間に配置された移行部から構成された単結晶ファイバを形成する第4工程とを備える。
上記単結晶ファイバの製造方法において、薄膜部を軸方向に端部に行くほど薄くなる状態に形成してもよい。
上記単結晶ファイバの製造方法において、薄膜部は、発光中心となる金属元素を含む第1薄膜部と、第1薄膜部と柱状部との間に配置されて電荷補償体を含む第2薄膜部とから構成してもよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、装置組み込み時に加わる力による破損などが発生しない、軸方向に発光中心の濃度変化を持たせた直径1mm以下の単結晶ファイバが製造できるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態における単結晶ファイバの製造方法を説明するためのフローチャートである。 図2は、母材部200の構成を示す断面図である。 図3は、レーザー溶融ペデスタル成長法により母材部200からファイバ300を引き上げる状態を示す説明図である。 図4Aは、作製したファイバ300を無添加部302で切断して単結晶ファイバを形成する各工程の状態を示す断面図である。 図4Bは、作製したファイバ300を無添加部302で切断して単結晶ファイバ320を形成する各工程の状態を示す断面図である。 図5は、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の形成方法を説明するための説明図である。 図6は、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の形成方法を説明するための説明図である。 図7Aは、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の形成方法を説明するための説明図である。 図7Bは、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の形成方法を説明するための説明図である。 図8は、常温接合法で作製したエンドキャップ複合構造を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における単結晶ファイバの製造方法を説明するフローチャートである。
この製造方法は、まず、第1工程S101で、発光中心が無添加の酸化物からなる母材から構成された柱状部を用意する。母材は、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(Y3Al512)単結晶である。また、柱状部は、例えば、直径240μm程度の円柱に形成されていればよい。なお、柱状部の断面形状は、円形に限らず、3角形、4角形、5角形、6角形、8角形、角が丸まった4角形、長円、などであってもよい。
次に、第2工程S102で、柱状部の側面に、軸方向に間隔を開けて複数の薄膜部を形成する。複数の薄膜部は、軸方向に等間隔に配置する。薄膜部は、柱状部の側面を取り巻く筒型に形成して母材部とする。もしくは、薄膜部は柱状部の側面を取り巻く筒型から軸方向に平行な2つの切断面によって切り出される形状に形成して母材部としてもよい。また、薄膜部は、形成しようとする単結晶ファイバにおける発光中心を生成するための材料が含まれている。ここで、薄膜部は、発光中心となる金属元素を含む第1薄膜部と、第1薄膜部と柱状部との間に配置されて電荷補償体を含む第2薄膜部とから構成すればよい。なお、発光中心となる金属元素および電荷補償体が含まれた1つの薄膜部としてもよい。
例えば、図2に示すように、母材部200は、Y3Al512単結晶から構成された円柱201と、円柱201を取り巻く状態に形成された円筒状の複数の薄膜部202とを備える。複数の薄膜部202は、各々軸方向長さ(間隔)が等しい隙間部203を挾んで(開けて)配置されている。また、円筒状に成膜されている薄膜部202は、外側の第1薄膜部221と、内側の第2薄膜部222とから構成されている。第1薄膜部221および第2薄膜部222は、軸を共通とする円筒である。また、第1薄膜部221および第2薄膜部222は、周方向の厚さが均一に成膜されている。なお、図2の(a)は、母材部200の軸方向に垂直な面の断面を示している。また、図2の(b)は、母材部200の軸方向に平行な面の断面を示している。
例えば、前述したように、母材がY3Al512の場合、第1薄膜部221は、発光中心となる金属元素であるクロムを含む酸化クロム(Cr23)から構成すればよい。また、第2薄膜部222は、三価のクロムを発光中心となる四価のクロムとするための電荷補償体であるカルシウムを含む酸化カルシウム(CaO)から構成すればよい(特許文献1,非特許文献4参照)。これら薄膜は、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などにより形成できる。また、第1薄膜部221は、膜厚0.40μmとし、第2薄膜部222は、膜厚0.12μmとすればよい。
次に、第3工程S103で、レーザー溶融ペデスタル成長法により、母材部の一端より母材の単結晶からなるファイバを引き上げることで、発光中心が添加された添加部と、間隔に対応して添加部を挟んで配置される発光中心が添加されていない無添加部とが、発光中心の濃度が移行する移行部を挟んでファイバの軸方向に配列された状態とする。
例えば、図3に示すように、酸素雰囲気で、母材部200の端部にCO2レーザー光331を照射して加熱し、溶融して溶融部332を形成する。ここに、軸方向上部から種結晶310を接触させ、母材の単結晶からなるファイバ300を引き上げる(特許文献2参照)。引き上げたファイバ300においては、添加部301と、添加部301を挟んで配置される無添加部302とが、移行部303を挟んでファイバ300の軸方向に配列された状態となる。無添加部302は、隙間部203に対応した部分となる。なお、図3は、母材部200およびファイバ300の軸方向に平行な断面を破断図で示している。
次に、第4工程S104で、作製したファイバを無添加部で切断し、添加部、添加部を挾んで配置された無添加部、添加部と無添加部との間に配置された移行部から構成された単結晶ファイバを形成する。前述したように、レーザー溶融ペデスタル成長法により引き上げたファイバ300は、図4Aに示すように、添加部301と、添加部301を挟んで配置される無添加部302とが、移行部303を挟んでファイバ300の軸方向に配列されている。この状態で、無添加部302の中央部に切断面401を設定し、切断面401で切断する。この結果、図4Bに示すように、添加部301と、添加部301を挾んで配置された無添加部302と、添加部301および無添加部302の間に配置された移行部303とから構成された、エンドキャップ複合構造の単結晶ファイバ320が得られる。
ここで、レーザー溶融ペデスタル成長法による引き上げについて、説明する。まず、CO2レーザー光331の照射による加熱で生成される溶融部332の繰り出し速度より、引き上げ速度を早く設定するため、引き上げられるファイバ300は母材部200より直径が細くなる。直径の縮減率は、両者の速度比R=(引き上げ速度)/(母材繰り出し速度)の平方根である。
上述した引き上げにおいて、例えば、速度比R=4とし、ファイバ300の直径を120μmとする。母材部200の薄膜部202が溶融部332に接しているときは、添加部301が作製される。母材がY3Al512単結晶であり発光中心がCr4+である場合、添加部301は、Cr4+:Y3Al512となる。また、母材部200の隙間部203の部分が溶融部332に接しているときは、無添加部302が作製される。ただし薄膜部202と隙間部203の部分との境界付近の一定の領域が溶融部332に接しているときには、発光中心の濃度が移行(遷移)する移行部303が作製される。Cr4+:Y3Al512単結晶ファイバ作製の場合は、ファイバ300を作製した後、酸素雰囲気で加熱処理することで、発光中心であるCr4+を増加させる。ここで、CaOとCr23は高温酸素雰囲気において過酸化物に変化して分解しやすいが、酸化イットリウム(Y23)薄膜もしくは酸化アルミニウム(Al23)薄膜もしくはアルミニウムとイットリウムの複合酸化物(Alx2-x3)薄膜もしくは酸化アルミニウム薄膜及び酸化イットリウム薄膜の2層の薄膜のいずれかを最外層に形成することによって、CaOとCr23の分解を抑制し、効果的に溶融部332に取り込むことができる。
次に、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の形成、言い換えると、隙間部の形成について説明する。例えば、図5に示すように、Y3Al512単結晶から構成された円柱201の一部にマスク501を形成する。マスク501は、よく知られたマスクテープにより構成すればよい。マスク501を形成した円柱201の一端を回転機構502にセットする。円柱201の中心軸の位置と角度を回転機構の中心軸におおむね一致させる。次いで、回転機構502を動作させて円柱201を回転させ、この状態で、蒸着源503よりCaOを放出させて蒸着し、次いで回転を維持したままCr23を放出させ、さらに蒸着を行う。この後、マスク501を取り除けば、マスク501の部分を隙間部として、外側の第1薄膜部および内側の第2薄膜部による複数の薄膜部が等間隔で形成される。上述した蒸着は、よく知られた真空蒸着装置により実施すればよい。
複数のマスク501の軸方向間隔は、必要なファイバ長をRで除した値に設定する。ファイバ長を40mmとする場合、隣り合うマスク501の間隔(隙間部の軸方向長さ)は、40mm/4=10mmとなる。得られるファイバにおける無添加部の軸方向長さは、マスク501の軸方向の長さのR倍から移行部の長さを差し引き、2で除した長さになる。移行部の軸方向長さは、溶融部の体積および、Y3Al512の結晶と融液の比重の比率、および各添加材料の偏析係数により決まる。これらの値は、実験により調べて決定する。例えば、薄膜が形成されない間隔(隙間部)の軸方向長さ1.5mmに対し、ファイバの無添加部軸方向長さは5mmとなり、移行部の軸方向長さは1mmとなる。作製した母材部を用いて前述同様に、レーザー溶融ペデスタル成長法により単結晶ファイバを作製すればよい。
次に、等しい間隔で配置される複数の薄膜部の他の形成方法について説明する。例えば、図6に示すように、Y3Al512単結晶から構成された円柱201の一部と蒸着源601との間に、一定の間隔で形成された複数の開口部602を備えるフィルタ部603を配置する。円柱201の一端は、回転機構604にセットされる。円柱201の中心軸の位置と角度は、回転機構の中心軸におおむね一致させる。
次いで、回転機構604を動作させて円柱201を回転させ、この状態で、蒸着源601よりCaOを放出させて蒸着し、次いで回転を維持したままCr23を放出させ、さらに蒸着を行う。放出されたCaOおよびCr23は、開口部602を通過した一部のみが円柱201に到達する。この結果、軸中心に回転している円柱201には、開口部602の間隔で、外側の第1薄膜部および内側の第2薄膜部による複数の薄膜部が形成される。上述した蒸着は、よく知られた真空蒸着装置により実施すればよい。
また、図5を用いた説明では、テープを用いてマスクを形成したが、よく知られたフォトリソグラフィー技術によりマスクを形成してもよく、また、他の方法によりマスクを形成してもよい。また、真空蒸着に限らず、スパッタ法など他の方法を用いてもよい。
ところで、第2工程において、薄膜部は、軸方向に徐々に変化して端部に行くほど薄くなる状態に形成してもよい。このように薄膜部を形成することで、発光中心の添加濃度をファイバ軸方向に徐々に変動させることができる。このように薄膜部の厚さを変化させるためには、例えば、図7Aに示すように、円柱201の一部と蒸着源601との間に、三角形の開口部702を備えるフィルタ部703を配置し、前述同様に蒸着を実施すればよい。また、作製した母材部を用いて前述同様に、レーザー溶融ペデスタル成長法により単結晶ファイバを作製すればよい。
開口部702は、図7Bの平面図に示すように、円柱201の軸方向に平行な底辺と、円柱201の周方向に延在する2つの辺とから構成すればよい。円柱201の中心軸の位置と角度を回転機構の中心軸におおむね一致させ、円柱201を回転させると共に、フィルタ部703を円柱201の周方向に移動させることで、開口部702の底辺の間隔で、外側の第1薄膜部および内側の第2薄膜部による複数の薄膜部が、軸方向に徐々に変化して端部に行くほど薄くなる状態に形成される。図7Bに示す蒸着の「開始位置」と「終了位置」に合うように、フィルタ部703の移動速度を調整する。作製した母材部を用いて前述同様に、レーザー溶融ペデスタル成長法により単結晶ファイバを作製すればよい。
また、Y3Al512単結晶から構成された円柱に、公知のフォトリソグラフィー技術を用い、軸方向に徐々に間隔が開いたストライプ状のマスクパターン、もしくは等間隔で窓幅が徐々に変化したストライプ状のマスクパターンを形成し、この状態で蒸着法やスパッタ法で膜を形成し、この後マスクパターンを除去する。これにより、軸方向に徐々に間隔が開いたストライプ状、もしくは等間隔で窓幅が徐々に変化したストライプ状に膜が形成される。この状態で、レーザー溶融ペデスタル成長法により単結晶ファイバを作製すれば、発光中心の添加濃度をファイバ軸方向に徐々に変動させることができる。
以上に説明したように、本発明では、発光中心が無添加の酸化物からなる母材から構成された、柱状部の軸方向に濃度変化を有する発光中心を生成するための材料を含む複数の薄膜部を形成した母材部を用いて、レーザー溶融ペデスタル成長法により母材の単結晶からなるファイバを引き上げるようにした。この結果、本発明によれば、単結晶ファイバが、接合部などがなく一体に形成されるので、装置組み込み時に加わる力による破損などが発生しない、軸方向に発光中心の濃度変化を持たせた直径1mm以下の単結晶ファイバが製造できようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
例えば、母材は、Y3Al512に限るものではなく、サファイア、フォルステライト、YVO4、Y23、Sc23であってもよい。また、発光中心は、Cr4+に限らず、Ti、Er、Nd、Yb、Tm、Hoであってもよい。本発明は、これらを組み合わせた、Tiサファイア、Erサファイア、Nd:Y3Al512、Yb:Y3Al512、Tm:Y3Al512、Er:Y3Al512、Ho:Y3Al512、Crフォルステライト、Nd:YVO4、Yb:Y23、Yb:Sc23などの発光媒体に適用可能である。
また、蒸着法やスパッタリング法などに限らず、ゾルゲル法、多結晶焼結法、イオンプレーティング法など、他の方法で薄膜部を形成してもよいことは言うまでもない。
200…母材部、201…円柱、202…薄膜部、203…隙間部、221…第1薄膜部、222…第2薄膜部。

Claims (3)

  1. 発光中心が無添加の酸化物からなる母材から構成された柱状部を用意する第1工程と、
    前記柱状部の側面を取り巻く筒型もしくは前記柱状部の側面を取り巻く筒型から軸方向に平行な2つの切断面によって切り出される形状に成膜された発光中心を生成するための材料を含む複数の薄膜部を前記柱状部の軸方向に間隔を開けて形成して母材部とする第2工程と、
    レーザー溶融ペデスタル成長法により、前記母材部の一端より前記母材の単結晶からなるファイバを引き上げることで、前記発光中心が添加された添加部と、前記間隔に対応して前記添加部を挟んで配置される前記発光中心が添加されていない無添加部とが、前記発光中心の濃度が移行する移行部を挟んで前記ファイバの軸方向に配列された状態とする第3工程と、
    前記無添加部で切断し、前記添加部、前記添加部を挾んで配置された無添加部、前記添加部と前記無添加部との間に配置された前記移行部から構成された単結晶ファイバを形成する第4工程と
    を備えることを特徴とする単結晶ファイバの製造方法。
  2. 請求項1記載の単結晶ファイバの製造方法において、
    前記第2工程において、前記薄膜部を前記軸方向に端部に行くほど薄くなる状態に形成することを特徴とする単結晶ファイバの製造方法。
  3. 請求項1または2記載の単結晶ファイバの製造方法において、
    前記薄膜部は、
    前記発光中心となる金属元素を含む第1薄膜部と、
    前記第1薄膜部と前記柱状部との間に配置されて電荷補償体を含む第2薄膜部と
    から構成することを特徴とする単結晶ファイバの製造方法。
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